JP4735222B2 - 窓用空気調和機 - Google Patents
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Description
枠体1には室内送風機2と、室外送風機3と、冷凍サイクルを構成する圧縮機4・コンデンサ5・エバボレータ6とを備えるとともに、前記枠体1は室内側にフロントパネル1aと、室外側に向けたリアパネル1bと、枠体1内を二室に分割する仕切板7とを設け、前記フロントパネル1aには室内空気吸入口8と室内空気吹出口9とを配置し、前記仕切板7で仕切られて室内空気吸入口8から室内空気吹出口9を連絡する室内側空気流路10には、前記エバボレータ6と前記室内送風機2とを配置し、前記リアパネル1bには室外空気吸入口11と室外空気吹出口12とを配置し、前記仕切板7で仕切られて室外空気吸入口11から室外空気吹出口12を連絡する室外側空気流路13には、前記コンデンサ5と前記室外送風機3とを配置し、前記圧縮機4で高温高圧に圧縮された冷媒はコンデンサ5によって液化し、液化した冷媒はエバボレータ6で気化して室内側空気流路10を通過する室内空気を冷却する窓用空気調和機において、
前記枠体1内の室内側空気流路10と室外側空気流路13の上板である空気流路天板14の上方に、室内側と室外側に開口を備えた換気通路を配置し、該換気通路内に換気ファンを設け、 該換気ファンの駆動軸25は前記枠体1内に配置した前記室内送風機2もしくは前記室外送風機3に連動しており、前記室内送風機2もしくは前記室外送風機3の運転時に、前記換気通路を使って換気運転を行うことを特徴とする。
そして、換気機能部分は窓用空気調和機の空気流路天板14の上方に構成していることによって、空気調和機本体の構成部品の配置機構はほとんど変更させる必要がなくなり、例えば、室内用送風機2の回転軸2aを長くして換気ファンの駆動軸25とすることのよって実施できるようになった。
また、このように室内用送風機2によって換気ファンの駆動軸25が回転することによって、換気ファンは室内用送風機2を運転すれば同時に回転して、換気機能を発揮するものであり、換気機能部分に換気ファンを駆動する専用モータなどが不要となるから、換気機能部分は非常にコンパクトに構成できるようになった。
また、この換気機能部分は窓用空気調和機の室内側の空気流路天板14の上部に位置させているから、窓用空気調和機を窓枠への取り付け構造については変更しなくともよくなり、また、この換気機能部分の位置は従来品では何等利用されていなかった空間であるから、この位置に配置されていても、窓用空気調和機のコンパクト性の犠牲にはならないという効果がある。
なお、この熱交換用隔壁23として熱伝導性のよい金属性の素材を使う顕熱交換のほかに、吸湿性を持たせた素材を使えば、水分の交換も可能な全熱交換が可能となる。
8は空気調和するために枠体1内に室内空気を取り込む室内空気吸入口、9は空気調和後の空気を室内に吹出す室内空気吹出口であり、共に前記フロントパネル1aに設けられている。10は前記仕切板7で仕切られて室内空気吸入口8から室内空気吹出口9を連絡するよう構成された室内側空気流路、2はこの室内側空気流路10内に配置した室内送風機である。
11は室内空気を空気調和するための処理空気を室外から取り込む室外空気吸入口、12はこの処理空気を室外に排出する室外空気吹出口であり、共に前記リアパネル1bに設けられている。13は前記仕切板7で仕切られて室外空気吸入口11から室外空気吹出口12を連絡するよう構成された室外側空気流路、3はこの室外側空気流路13内に配置した室外送風機である。
なお、この換気ファンの駆動軸25は他の実施例として室外送風機3の回転軸3aと同軸となって構成されてもよく、また、これらの回転軸2a・3aと駆動軸25が同軸接続ではなく、軸芯が外れた時には回転ギヤや回転ベルトで駆動される構成であっても良い。この回転ギヤや回転ベルトで駆動されるときには、換気ファンの駆動軸25の位置が回転軸2a・3aの位置に規制されなくなり、換気通路の最適位置に換気ファンを配置できるようになる。
一般に、空気調和機の実施形態において、普通は閉路空間として冷房などの空気調和運転をする時に要求される換気機能であるから、本願発明のように室内送風機2や室外送風機の運転時に換気ファンを駆動することは非常に有効であり、また、換気機能を達成するための専用の換気ファンを駆動する専用のファンモータをなくすことができ、製品は非常にコンパクトに構成できるようになった。また、高価なモータを追加することが無いから非常に安価に換気機能付きの高付加価値製品を提供できるものとなった。
特に、換気機能の配置位置を空気流路天板14の上方に特定しており、この部分は窓用空気調和機を窓へ取付ける窓枠のよりも室内側に位置して、少しばかり背が高くなることがあっても、窓枠や空気調和機本体の改造がほとんどなく実施できる構造であり、このような換気機能付きの機種と換気機能なしの機種を併用して製造販売が可能となる特徴が生まれた。
従来、空気流路天板14と枠体天板15との間は隙間を介して対峙するだけであったが、この間の寸法を大とすることで、換気通路を収納する換気用空間を構成してある。このため、枠体1内に配置される換気通路が存在しても、実質的に窓用空気調和機の本体部分の構造にかかる設計変更は全く必要がなくなり、一方、換気通路の形状は空気の誘導部分やファンケーシングの形状を外観にとらわれずに、性能本位に最適な形状で構成することができる。
22は窓用空気調和機が設置される窓などで区画された室外と室内とを連絡するための換気通路を構成する排気通路、20は排気通路22の室内側の開口である換気口、21は排気通路22の室外側の開口である排気口であって、この換気通路(排気通路22)も前記空気流路天板14の上方で前記枠体天板15との間の換気用空間16に配置してある。22aは前記排気通路22内に配置した換気ファンを構成する排気ファンであり、給気ファン19aと同様に、前記室内送風機2の回転軸2aもしくは室外送風機3の回転軸3aに換気ファンを構成する排気ファン22aが取付けられている。
図4の実施例のように、換気ファンを構成する給気ファン19aと排気ファン22aの羽根はファンベース板を共通してその両側に配置されており、このファンベース板が前記回転軸2a・3aに取付けられて回転できるようになっている。
また、この熱交換用隔壁23として、上記の金属製の素材に代えて、吸湿性のある素材で構成したときには、上記の温度に係る顕熱交換だけではなく、更に、湿度の熱交換を可能にすることができ、空気調和された室内に外気が取り入れられたときには温度と湿度が回収できるようになり、室内の空気調和された空間の換気による変動を最小限に抑えることができた。
図4において、24は給気通路19や排気通路22に取付けてダンパー機構を構成する開閉板、24aは前記開閉板24を開閉操作するために開閉操作軸、24bはこの開閉操作軸24aを駆動するソレノイドであり、図4の実施例ではソレノイド24bが非通電時に開閉操作軸24aが下位に位置して開閉板24は換気通路を開き、ソレノイド24bが通電時に開閉操作軸24aが上動して開閉板24は換気通路を閉ざしている。
特に、外気温が高いときの冷房運転のように、室内を冷房するための窓用空気調和機の能力が限界のときに、高温の外気が室内に入る換気運転を止めることができるから、使用者の好みに合った能力によって窓用空気調和機が利用可能になる。
したがって、前記ダンパー機構を構成する可動天板15aを閉ざした状態では、実質的に給気通路19の吹出口18や、排気通路22の換気口20は室内に開口しなくなり、窓用空気調和機を運転しても、換気機能は得ることができない。
図4の実施例では、ダンパー機構を構成する開閉板24によって直接換気通路を閉止する時には、換気ファンを駆動するための送風トルクが開閉板24の開閉によって変動するものであるが、この可動天板15aを使う実施例で、給気通路19と排気通路22を換気用空間16に構成するときには、ダンパー機構を構成する可動天板15aが枠体天板15の位置にあって換気用空間16が閉ざされた時でも、この換気ファンは通常の送風状態を続けているから、換気ファンにかかる送風トルクの変動は発生しない。
このため、換気ファンが室内送風機2や室外送風機3の回転軸2a・3aによって作動する構成であっても、ダンパー機構の作動が室内送風機2や室外送風機3の送風能力に与える影響がなくなり、常に安定した送風力が維持できるという効果が得られる。
さらに、この換気通路を構成する排気通路22の換気口20が枠体1の上部に配置されているから、タバコの煙等の上方に立ち上っていく汚れに対して特に有効であり、排煙する状態が目視できるという視覚的な効果を同時にもつことが可能となった。
また、換気通路の室外側の開口を、窓用空気調和機の室外側空気流路13内に開口するときにおいて、給気通路19の給気口17を室外側空気流路13の入口に近く、また、排気通路22の排気口21を室外側空気流路13の室外送風機3の吸込み側に近く配置すると共に、換気ファンの回転時に室外送風機3が回転する構成とすれば、排気通路22を流れる排気空気はこの室外送風機3によっても吸引されるようになり、換気ファンの能力以上の排気が実現できる特徴が得られる。
この構成において、この空気流路天板14として熱伝導機能素材で構成したときには、室外から室内に給気される室外空気はこの室内側空気流路10を流れる冷却空気と熱交換することができ、室外の空気の温度が高いときでも、吹出口18から吹出す空気の温度が低くなり、暖かい風が冷房された室内に吹出すことを改善することができた。
1a フロントパネル
1b リアパネル
2 室内送風機
2a 回転軸
3 室外送風機
3a 回転軸
4 圧縮機
5 コンデンサ
6 エバボレータ
7 仕切板
8 室内空気吸入口
9 室内空気吹出口
10 室内側空気流路
11 室外空気吸入口
12 室外空気吹出口
13 室外側空気流路
14 空気流路天板
15 枠体天板
15a 可動天板(ダンパー機構)
16 換気用空間
17 給気口(開口)
18 吹出口(開口)
19 給気通路(換気通路)
19a 給気ファン(換気ファン)
20 換気口(開口)
21 排気口(開口)
22 排気通路(換気通路)
22a 排気ファン(換気ファン)
23 熱交換用隔壁
24 開閉板(ダンパー機構)
25 駆動軸
Claims (7)
- 枠体には室内送風機と、室外送風機と、冷凍サイクルを構成する圧縮機・コンデンサ・エバボレータとを備えるとともに、
前記枠体は室内側にフロントパネルと、室外側に向けたリアパネルと、枠体内を二室に分割する仕切板とを設け、
前記フロントパネルには室内空気吸入口と室内空気吹出口とを配置し、前記仕切板で仕切られて室内空気吸入口から室内空気吹出口を連絡する室内側空気流路には、前記エバボレータと前記室内送風機とを配置し、
前記リアパネルには室外空気吸入口と室外空気吹出口とを配置し、前記仕切板で仕切られて室外空気吸入口から室外空気吹出口を連絡する室外側空気流路には、前記コンデンサと前記室外送風機とを配置し、
前記圧縮機で高温高圧に圧縮された冷媒はコンデンサによって液化し、液化した冷媒はエバボレータで気化して室内側空気流路を通過する室内空気を冷却する窓用空気調和機において、
前記枠体内の室内側空気流路と室外側空気流路の上板である空気流路天板の上方に、室内側と室外側に開口を備えた換気通路を配置し、該換気通路内に換気ファンを設け、
該換気ファンの駆動軸は前記枠体内に配置した前記室内送風機もしくは前記室外送風機に連動しており、
前記室内送風機もしくは前記室外送風機の運転時に、前記換気通路を使って換気運転を行うことを特徴とする窓用空気調和機。 - 前記圧縮機の停止時においても、前記換気ファンを駆動する前記室内送風機もしくは前記室外送風機が送風運転可能になっている請求項1に記載の窓用空気調和機。
- 前記枠体の上板を構成する枠体天板と前記空気流路天板と間に換気用空間が形成されており、該換気用空間内に前記換気通路を配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の窓用空気調和機。
- 前記換気通路は、室外側に開口する給気口と室内側に開口する吹出口とを連続する給気通路と、室内側に開口する換気口と室外側に開口する排気口とを連続する排気通路とによって構成するとともに、
前記換気ファンは、前記給気通路内に配置した給気ファンと、前記排気通路内に配置した排気ファンとで構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の窓用空気調和機。 - 前記給気通路と排気通路とは熱交換用隔壁を介して隣接して配置されており、給気と排気との間で熱交換が行われることを特徴とする請求項4に記載の窓用空気調和機。
- 室内と室外を連絡する前記換気通路を開閉するダンパー機構を備えており、前記圧縮機の運転時において、換気機能が前記ダンパー機構によって停止できる請求項1乃至5のいずれか1項に記載の窓用空気調和機。
- 前記換気通路の室内側の開口は前記換気用空間内に位置しており、前記枠体天板の正面側に位置した可動天板は開閉自在となして前記換気用空間を開閉するダンパー機構を構成し、前記可動天板の開路時に前記換気用空間を経て空気が換気されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の窓用空気調和機。
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