JP4734988B2 - Rfid - Google Patents
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Description
しかし、トレースが可能なことにより管理する側にとっては便利な反面、消費者にとってはRFIDが貼られた商品を購入した後は、トレースされたくないという要望もあり、最近のRFIDには、その機能を停止させることが可能なものもでてきた。例えば、KILLコマンドというRFIDの機能永久に停止させてしまうことが可能なRFIDに関するコマンドについて開示されている(非特許文献1)。
そのためこのIDを応答再開時に強制的に初期化してしまう仕組みを導入すればよい。もちろん応答再開が可能か不可能かは利用状況により設定可能であったほうが望ましいし、ID以外のデータも含まれる場合もありえるので、どのデータを初期化し、どのデータをそのまま残すのか応答停止時に設定できるとなおよいと考えられる。また設定は権限を持った人だけが行えた方が良い場合もある。
本発明の目的は、応答停止と応答再開が可能なRFIDにおいて、設定により内部データの全部または一部を初期化(変更)して応答再開可能なRFIDを提供することにある。
また本発明では、応答再開設定データ記憶部を設け、RFIDは応答再開時に、応答再開データを参照し、再開可否の判断を行い、再開可能な場合は、初期化してよいデータ記憶領域・内容を決定しデータ記憶部を書き換えることにより、応答再開の制御や特定の領域を初期化することが可能になるようにした。
また本発明では、応答再開設定コマンドや応答再開コマンド受信時に、認証処理を実行することにより、セキュリティを確保して応答再開設定や応答再開を行うことが可能になるようにした。
図1は、本発明の一実施形態に係る、RFIDと外部装置からなるRFIDシステムの構成を示した図である。RFIDは大きく分けてRFIDチップ100とRFIDアンテナ101から構成されており、外部通信装置は、外部装置本体102とアンテナ103から構成されている。RFIDに対しては電波で電力の供給とコマンドデータの送信が行われ、外部装置は応答データをRFIDからの応答データが乗った反射電波を受信することで行われる。
RFID100は、外部装置とのコマンドデータ送受信を行うアンテナ101と、アンテナ101から受信した電波を整流する整流回路200と、RFIDチップの過電圧保護のためのリミッタ201と、チップのリセット状態を解除するリセット解除部202と、整流して得た電圧値を検出する電圧検出部203と、データの送受信に関連する受信したコマンドデータの復調を行う復調部205と、送信するデータの変調を行う変調部206を備えた通信制御部204と、コマンドデータの処理を行うコマンドデータ処理部208と、各種認証処理を行う認証部209を備えた処理制御部207と、IDやユーザデータを記憶するデータ記憶部209と、応答再開時の各種設定データを記憶する応答再開設定データ記憶部211を具備したものとなっている。
データ記憶部は、IDデータを記憶するIDデータ記憶部300とユーザデータを記憶するユーザデータ記憶部301から構成されている。もちろんRFIDによっては、IDデータ部のみしか具備していなくてもよいし、IDとユーザデータを区別なく格納しても構わない。
また、自由度は低くなるが応答再開時に必ず初期化される領域が一部または全部に設定されていても構わない。その他システム領域を用意しておき例えば、RFIDの発行日データや、何回応答停止と再開を実施したかのカウンタデータを格納しておくことも考えられるし、それらのデータにより応答再開の可否をコントロールできてもよい。
応答再開設定データは、応答再開のための各種設定データを記憶する部分である。この設定データに基づきRFIDは、応答の再開の実施可否の判断や、記憶しているIDデータやユーザデータを初期化するかそのままにしておくか等を判断する。応答停止後に応答再開の許可・不許可のデータを設定する応答可否許可部400と、応答再開時に書き換えデータ領域を格納する応答再開時の書き換えデータ領域401と、書き換えるデータ内容を格納する書き換えデータ領域設定部402からなる。
コマンドデータ表600は、コマンド値601、コマンドの意味602、データ値603、データ値の意味604から構成される。例えばコマンド値'10'、データ値'00'の場合の意味は、応答停止である。このコマンドを外部通信装置102がアンテナ103を通じて送信し、RFIDが正しく受信を行うとタグは応答を停止する。
コマンド値'11'、データ値'00'の場合の意味は、応答再開である。応答再開が許可されている場合には、このコマンドを受信後、応答を再開する。
コマンド値'12'の場合の意味は、応答再開時の各種設定である。データ値は’00’〜’06’の値をとり、データ値が’00’の場合は、応答の再開を不可にする。この場合、RFIDは応答を再開することが不可能になり、一旦応答を停止した後は永久に応答を再開することはなくなる。
データ値が’02’の場合は、全データ初期化して応答を再開する。この場合、RFIDはIDやユーザデータを初期化するため、以前のIDデータ等によるトレースはできなくなる。
データ値が’03’の場合は、IDデータ部のみ初期化して応答を再開する。この場合、RFIDはユーザデータは保持してIDだけを初期化する。
データ値が’04’の場合は、全データを、”XX”で指示されるデータで初期化する。
データ値が’05’の場合は、IDデータ部だけを”XX”で指示されるデータで初期化する。
データ値が’06’の場合は、”XXX・・・”でデータ書き換えの領域を指示する。例えばIDデータの一部だけを初期化するようなことも可能である。
もちろんコマンド長やデータ長、それぞれの値や意味は、それぞれのRFIDシステムでは異なる場合がある。
また、応答停止コマンドと応答再開時のデータ記憶部変更設定コマンドを1つにまとめたコマンドがあってもよいし、応答再開時のデータ記憶部変更設定コマンドをより個別に分けたコマンドとしてもよい。
まず応答再開設定コマンドがコマンドデータ処理部207にコマンドが届くと、ステップS700の処理がスタートし、ステップS701に進む。ステップS701では認証処理がすんでいるかをチェックし、認証がOKでなければ、ステップS702に進み処理を終了する。認証がOKの場合は、ステップS703に進む。ステップS703では、応答再開設定データを応答再開設定データ記憶部211に格納し、ステップS702に進み処理を終了する。
まず応答再開コマンドがコマンドデータ処理部207にコマンドが届くと、ステップS800の処理がスタートし、ステップS801に進む。ステップS801では、応答再開設定データ記憶部のデータを読み出し、ステップS802に進む。ステップS802では、認証処理がすんでいるかをチェックし、認証がOKでなければ、ステップS803に進み処理を終了する。認証がOKの場合は、ステップS804に進む。
本フロー例においても、認証部を備えていなくても全く構わない。
本実施例の説明では、応答再開時はデータ記憶部の変更以外は応答停止時と同じ機能をもつことを前提に説明をすすめてきたが、例えば、応答を停止しているという意味を表す応答だけができるようなRFIDがあってもかまわない。そしてそれらの機能の制御も、応答再開設定データ記憶部に領域を設けることで可能になる。
本発明は、RFIDのほかRFIDモジュールでも適用可能である。また非接触ICカードやICカードモジュール等についても同様に適用可能である。もちろんRFIDチップ単体、RFIDインレット、RFIDタグすべてに適用可能なのはいうまでもない。
以上のように本発明によれば、応答停止と応答再開が可能なRFIDにおいて、設定により内部データの全部または一部を初期化して応答再開可能なRFIDを提供することができる。
101 RFIDアンテナ
102 外部通信装置
103 外部通信装置アンテナ
200 整流部
201 リミッタ部
202 リセット解除部
203 電圧検出部
204 通信制御部
205 復調部
206 変調部
207 処理制御部
208 コマンドデータ処理部
209 認証部
210 データ記憶部
211 応答再開設定データ記憶部
300 IDデータ部
301 ユーザデータ部
400 応答可否設定部
401 応答再開時の書き換えデータ領域設定部
402 書き換えデータ設定部
500 コマンド部
501 データ部
600 通信応答距離データ値表
Claims (7)
- 外部通信装置とコマンドデータの送受信を行う通信制御部と、送受信するコマンドデータの処理を行う処理制御部と、データを記憶するデータ記憶部を備えたRFIDであって、
前記処理制御部は、前記外部通信装置への応答を停止する応答停止手段と、応答を再開する応答再開手段を有し、
前記処理制御部は、応答停止コマンドを受信すると当該RFIDの応答を停止し、応答再開コマンドを受信すると前記応答再開手段により当該RFIDの応答を再開し、
前記応答再開手段は、前記応答再開コマンドの受信時に、応答再開設定コマンドの指定に基づいて変更した前記データ記憶部の内容に従い応答することを特徴とするRFID。 - 前記応答再開手段は、前記応答再開コマンドの受信時に応答再開設定コマンドの指定に基づいて、前記データ記憶部の内容の一部だけを変更することを特徴とする請求項1に記載のRFID。
- 前記データ記憶部は、データを変更する領域と、データをそのまま保持する領域の、少なくとも2種類の領域を備えることを特徴とする請求項1に記載のRFID。
- 外部通信装置とコマンドデータの送受信を行う通信制御部と、送受信するコマンドデータの処理を行う処理制御部と、データを記憶するデータ記憶部を備えたRFIDであって、
前記処理制御部は、前記外部通信装置への応答を停止する応答停止手段と、応答を再開する応答再開手段と、応答再開の許可と禁止を制御する応答再開制御設定手段を有し、
前記処理制御部は、応答停止コマンドを受信すると当該RFIDの応答を停止し、応答再開コマンドを受信すると前記応答再開手段により当該RFIDの応答を再開し、
前記応答再開制御設定手段は、応答再開の禁止が指定された応答再開設定コマンドを受信した場合には、応答再開コマンドの受信時に、前記応答再開手段を動作させないことを特徴とするRFID。 - 前記応答再開手段は、前記応答再開コマンドの受信時に、応答再開の禁止が指定された応答再開設定コマンド以外の応答再開設定コマンドコマンドの指定に基づいて、変更した前記データ記憶部の内容に従い応答する
ことを特徴とする請求項4に記載のRFID。 - 前記RFIDの処理制御部が、認証処理を行う認証処理部を備え、前記処理制御部は認証結果に応じて、応答再開設定コマンドデータ処理および応答再開コマンド処理の実行を制御することを特徴とする請求項4または5のいずれか1つに記載のRFID。
- 前記データ記憶部に記憶されるデータに、IDが含まれることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載のRFID。
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