JP4734646B2 - 魚分離部を備えた漁網 - Google Patents

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Description

本発明は、魚分離部を備えた漁網に係り、特に、魚を大きさに応じて分離するのに好適な魚分離部を備えた漁網に関する。
一般に、漁網は魚の捕獲用や養殖用等と広い用途に用いられている。
例えば、魚の捕獲用の漁網の一例として旋網をあげることができる。この旋網は旋網漁法に利用されるものであり、魚群を包囲するようにして円形に網を設置し、網裾を締めて下方から魚群が脱出するのを防止するとともに、囲いを次第に狭めて魚群を漁獲するものである。
図9は、このような旋網漁法に用いられている旋網1を示したものであり、この旋網1は、略矩形状の長尺な網本体2を有しており、この網本体2は、大手部2a、身網部2bおよび魚捕部2cの範囲に区分けされている。
前記網本体2の図9における上端部には、網本体2に一定の浮力を付与する複数の浮子4が、長手方向に所定の間隔を設けて配設されている。
一方、前記網本体2の図9における下端部には、網本体2に一定の重力を付与することによってこの網本体2を海中に沈めるための沈子5が配設されている。
従って、海中において、前記網本体2は、その沈子5側の端部が下になり、浮子4側が上になった状態で立つことができるようになっている。
このため、網本体2を図10に示すように、魚群の周囲に円筒状に張り巡らせることができ、魚群を包囲しつつ漁獲することができるようになっている。
前記網本体2の前記沈子5側の端部には、環吊綱11を介して複数の環状のパースリング7が、長手方向に所定の間隔を設けて配設されている。
そして、前記パースリング7には、長尺な紐状のパースライン8が貫通されており、このパースライン8によって網本体2の前記沈子5側の端部を含めた沈子側縁部9を絞ることにより、魚群が包囲網から逃げるのを防止することができるようになっている。
また、前記網本体2の大手側の端部には、網本体2に牽引力を付与して揚網を行うための紐状の大手綱10が配設されている。
さらに、前記網本体2には、必要に応じて、船首絞り綱12および船首浮子寄せ綱14等の種々の綱が配設されるようになっている。
このような構成を有する旋網1を用いた操業は、魚群を囲むように旋網1を海中に投網し、続いて旋網1の底部を閉めながら揚網し、図11に示すように、魚締めを行うだけの網地(魚捕部2cとこれに連結されている身網部2bの一部)を残して旋網1によって魚を捕獲する。この魚締めを行う場合にどれだけの網地を残すかは、漁獲量等に応じて適宜判断する。その後、図示しない運搬船内へ魚捕部2cのすくい網15によって魚を取り込むようにしている(特許文献1参照)。
また、魚の養殖用の漁網の一例として生簀網をあげることができる。
例えば、旋網や定置網等の漁法によって漁獲された魚は、活魚として持ち帰り、生簀網内において養殖された後に出荷する場合が増えている。
しかし、これらの漁法によって漁獲された魚は、体長や体幅あるいは体高等の大きさに偏りがでてしまうのが現状であった。
また、漁獲した魚のみでなく、仔魚から生簀網内で養殖された養殖魚であっても、成長が進むにつれて大きさが異なってしまう場合があった。
このように大きさが異なる魚を、何らの峻別もせずにまとめて出荷する場合、魚価を下げてしまうこととなり、採算が合わなくなる。
そこで、従来から、漁獲後に生簀網内で養殖された魚あるいは当初から養殖されている魚を大小選別することが行われていた。具体的には、大きさの異なる魚が養殖されている生簀網内から魚をすくい網等を用いてすくい出した後に、剛性の格子状の篩(ふるい)内に放出する。そして、篩を抜け出る魚を元の生簀に戻し、篩内に残留する魚を新たな生簀網に移すことによって大小を選別するようになっている(特許文献2参照)。
特開2003−000100号公報 特開平05−115230号公報
近年漁業資源の保護・育成の観点より漁獲対象魚以外の小型魚は逃避させることが行われている。
しかしながら、旋網においては、良好に小型魚のみを分離して網外へ逃避させる旋網は未だに開発されていなかった。
また、魚を漁獲している定置網や棒受網等においては、漁獲した大小様々な魚から所定の大きさの魚を分離して取出して生簀網に移したいのであるが、簡単に魚を分離することができなかった。
また、前記のように形成されている生簀網においては、魚が篩に接触することによって魚体が損傷していしまうことが多く、却って商品価値を下げてしまっていた。更に、一定の重量を有する剛性の篩を動かすために多大な労力を要し、効率的な分離ができなかった。
また、旋網、定置網、棒受網においては越前クラゲ等の傘長が約2メートルに達する大型クラゲが魚と一緒に漁網内に取込まれると、漁獲目的の魚が弱ったり、漁網が損傷を受けたりして被害甚大である。
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、魚を任意な時に大きさに応じて分離することができ、しかも構造も簡単である魚分離部を備えた漁網を提供することを目的とする。
また、本発明は各用途毎の網に魚分離部を備えることによりその用途に応じて適正に魚を分離させる漁法を行うことのできる魚分離部を備えた漁網を提供することを他の目的とする。
また、本発明は大型クラゲのみを選択して漁網の外部にそのまま若しくは切断して排出することができる魚分離部を備えた漁網を提供することを他の目的とする。
前記目的を達成するために本発明の魚分離部を備えた漁網は、網本体の一部に当該網本体より目合いの大きい分離目合い部を設け、その分離目合い部の外側に当該分離目合い部を開放・隠蔽自在とする当該分離目合い部より目合いの小さいフリー網部を設けたことを特徴とする。これにより、フリー網部により分離目合い部を隠蔽させた状態にすることにより魚を網本体内に保持することができ、フリー網部による隠蔽を任意な時に開放することにより、網本体内の魚であって分離目合い部を通過できる大きさの魚を網本体外へ分離させることができる。
また、本発明において、分離目合い部のフリー網部の反対側に、当該分離目合い部の全体を隠蔽する大きさを有するとともに、目合いの大きさが当該分離目合い部より小さく、かつ、前記フリー網部より大きい副分離網を着脱自在に設けるとよい。これにより副分離網を装着することにより、分離する魚の大きさを自由に選択することができる。
また、本発明において、前記分離目合い部を大型クラゲを漁網の外部へ排出できる大きさの目合いに形成するとともに、前記副分離網を前記分離目合い部との間に前記大型クラゲを収容できるように設置するとよい。これにより漁網の内部に取込まれた大型クラゲを副分離網と分離目合い部との間に一旦収容するとともに漁獲対象魚は副分離網と漁網との正規の収穫部内に保持した状態とし、その後フリー網部を開放して分離目合い部を通して大型クラゲのみを漁網の外部へ排出させることができる。
また、本発明において、前記分離目合い部を大型クラゲより小さい目合いで、かつ、大型クラゲを漁網の外部に排出する時に大型クラゲを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線によって形成するとよい。これにより大型クラゲを漁網の外部に排出させる時に、大型クラゲを切断して殺傷させることができる。
また、本発明において、フリー網部の上辺部は分離目合い部の上辺部に着脱自在とされているとともに沈降用の沈子が設けられており、フリー網部の他の辺は分離目合い部の他の辺に固着されていることを特徴とする。これにより、フリー網部の上辺部を分離目合い部の上辺部から外すことにより、フリー網部は沈子の重さによって自動的に下方に沈降して、分離目合い部を開放し、網本体内の魚のうち分離目合い部若しくは副分離網の目合いより小さい魚を網本体の外部に分離させることができる。
また、本発明において、漁網は、旋網、定置網、棒受網、生簀網のいずれかからなることを特徴とする。これにより各網の用途に応じて適正に魚を分離させた漁法を行うことができる。
このように本発明の魚分離部を備えた漁網は構成され作用するものであるから、魚を任意な時に大きさに応じて分離することができ、しかも構造も簡単である魚分離部を備えた漁網を提供することができる。
具体的には、フリー網部により分離目合い部を隠蔽させた状態にすることにより魚を網本体内に保持することができ、フリー網部による隠蔽を任意な時に開放することにより、網本体内の魚であって分離目合い部を通過できる大きさの魚を網本体外へ分離させることができる。
また、着脱自在な副分離網を設けることにより、副分離網を装着することによって、分離する魚の大きさを自由に選択することができる。
また、フリー網部の上辺部を分離目合い部の上辺部から外すことにより、フリー網部は沈子の重さによって自動的に下方に沈降して、分離目合い部を開放し、網本体内の魚のうち分離目合い部若しくは副分離網の目合いより小さい魚を網本体の外部に分離させることができる。
また、分離目合い部を大型クラゲを漁網の外部へ排出できる大きさの目合いに形成するとともに、副分離網を分離目合い部との間に大型クラゲを収容できるように設置することによって、漁獲対象魚は正規の収穫部内に保持した状態とし、大型クラゲのみを漁網の外部へ排出させることができる。
また、分離目合い部を大型クラゲより小さい目合いで、かつ、大型クラゲを漁網の外部に排出する時に大型クラゲを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線によって形成することによって、大型クラゲを漁網の外部に排出させる時に、大型クラゲを切断して殺傷させることができる。
また、旋網、定置網、棒受網、生簀網のいずれかの漁網に本発明の構成を適応すると、各網の用途に応じて適正に魚を分離させた漁法を行うことができる。
次に、本発明の実施の形態を図1から図8ついて説明する。
図1〜図3は本発明の魚分離部を備えた漁網を旋網に適応した1実施形態を示している。
本実施形態の旋網1aは、図1に示すように、網本体2の魚捕部2cの上端部の一部に分離目合い部21とフリー網部22とを設けたものであり、その他は図9に示す従来例と同様に形成してある。従来例と同一部分には同一符号を付してある。
更に説明すると、網本体2は全体が漁獲対象魚が通過できない目合いの網をもって形成されており、その魚捕部2cの上端部の一部に小型魚が通過できる目合いの大きい横に長い長方形状の分離目合い部21を設け、その分離目合い部21の外側に分離目合い部21を開放・隠蔽自在とする漁獲対象魚が通過できない目合い(本実施形態においては他の網本体2の部分の目合いと同一の目合い)のフリー網部22を設けたものである。
図2に示すように、このフリー網部22の上辺部22aは分離目合い部21の上辺部21aの長さの1.2〜2倍の長さ(同図実線状態参照)に形成されているとともに、分離目合い部21の上辺部21aの長さに合わせるように途中を折り曲げて(同図破線状態参照)連結紐等を緊締させて取付けられる。そして、この連結紐等を緊締したり弛めたりすることによりフリー網部22の上辺部22aを分離目合い部21の上辺部21aに着脱自在(図2の破線状態と実線状態とを参照)とされている。更に、フリー網部22の上辺部22aには沈降用の複数の沈子23が設けられている。更に、フリー網部22の他の辺22b、22c、22dは分離目合い部21の他の辺21b、21c、21dに固着されている。
次に、本実施形態の旋網1aの作用を説明する。
漁獲対象魚を捕獲するまでの操業は、フリー網部22の上辺部22aを分離目合い部21の上辺部21aに連結紐を緊締することにより固定して(図2の破線状態参照)、分離目合い部21の外側を隠蔽して、網本体2から漁獲対象魚が逃避不可能な状態として行う。
漁獲対象魚の捕獲後の旋網1aの揚網が進み、図3に示すような魚締めを行う場合に、運搬船をフリー網部22に接近させて連結紐の緊締を解除する。これによりフリー網部22の上辺部22aが複数の沈子23の重さによって自動的に下方に沈降する(図2の実線参照)。これによりフリー網部22の内側に位置している分離目合い部21が開放されて、図3の状態になる。そして、分離目合い部21が開放されると、旋網1a内に捕獲された魚のうち漁獲対象魚Aより小さい小型魚Bが分離目合い部21から旋網1aの外部に分離されて逃避してゆく。
これにより本実施形態の旋網1aによれば、漁業資源の保護を図ることができ、更に海中において漁獲対象魚Aと小型魚Bとの魚の分離、選別を行うことができるので、従来船上において行っていた選別作業を省略することもでき、旋網操業効率を向上させることができる。
また、本実施形態においては、分離目合い部21とフリー網部22とを魚捕部2cに設けているが、他の部分に設けてもよく、両者の形状を長方形以外の形状に形成してもよい。また、分離目合い部21の開放のタイミングは、獲対象魚より小さい小型魚を確実に逃避させることのできる場合であれば、魚締め以外の時に行ってもよい。
図4は本発明の魚分離部を備えた漁網を旋網に適応した他の実施形態の分解状態を示す。
本実施形態の旋網1bは、図4に示すように、図1〜図3に示す前記実施形態の旋網1aの分離目合い部21に対してフリー網部22と反対側の網本体2内に、分離目合い部21の全体を隠蔽する大きさを有するとともに、目合いの大きさが分離目合い部21より小さく、かつ、フリー網部22より大きい副分離網24を着脱自在に設けたものである。
更に説明すると、分離目合い部21は目の粗い縦格子状に形成されていて大きな魚も通過可能にされている。副分離網24は分離すべき魚の大きさに応じた目合いに形成されていて、上辺部に複数の浮子25が固着させられ、下辺部に沈降用の複数の沈子26が固着されている。
次に、本実施形態の旋網1bの作用を説明する。
漁獲対象魚を捕獲するまでの操業は、フリー網部22の上辺部22aを分離目合い部21の上辺部21aに連結紐を緊締することにより固定して(図2の破線状態参照)、分離目合い部21の外側を隠蔽し、更に分離目合い部21の内側に分離すべき魚の大きさに応じた目合いの大きさを有する副分離網24を予め装着して、網本体2から漁獲対象魚が逃避不可能な状態として行う。
漁獲対象魚の捕獲後の旋網1bの揚網が進み、図3に示すような魚締めを行う場合に、運搬船をフリー網部22に接近させて連結紐の緊締を解除する。これによりフリー網部22の上辺部22aが複数の沈子23の重さによって自動的に下方に沈降する(図2の実線参照)。これによりフリー網部22の内側に位置している分離目合い部21および副分離網24が開放される。そして、分離目合い部21および副分離網24が開放されると、旋網1b内に捕獲された魚のうち漁獲対象魚Aより小さい小型魚Bが副分離網24および分離目合い部21を順に通って旋網1bの外部に分離されて逃避してゆく。
これにより本実施形態の旋網1bによれば、分離すべき魚の大きさに応じた副分離網24を用いることにより、魚の分離、選別を行うことが容易に選択でき、また構造も簡単なものとなる。
また、図4に示すように旋網1bより分離された小型魚Bを収容する収容網27を別途用意することにより、分離された小型魚Bを更に生簀網などに輸送して養殖することもできる。
図5は本発明の魚分離部を備えた漁網を棒受網に適応した実施形態を示す。
本実施形態の棒受網31は、図5に示すように、略矩形箱状に形成されており、漁船の舷側に設置されている棒受網用サイドローラ32と海面上に浮いている長尺な向こう竹33との間に展張されている。棒受網31の向こう竹33と舷側との間の上端部には複数の浮子34が固着されている。このように形成されている棒受網31の向こう竹33の下方部分の上端部の一部に小型魚が通過できる目合いの大きい横に長い長方形状の分離目合い部35を設け、その分離目合い部35の外側に分離目合い部35を開放・隠蔽自在とする漁獲対象魚が通過できない目合い(本実施形態においては他の網本体2の部分の目合いと同一の目合い)のフリー網部36を図1〜4に示すフリー網部22と同様にして設けたものである。
次に、本実施形態の棒受網31の作用を説明する。
図5に示すように、棒受網31の船上への揚網が進んだ段階において、運搬船を向こう竹33に接近させて、フリー網部36のを上端部を向こう竹33に連結している連結紐の緊締を解除する。これによりフリー網部36の上辺部36aが複数の沈子37の重さによって自動的に下方に沈降する。これによりフリー網部36の内側に位置している分離目合い部35が開放される。そして、分離目合い部35が開放されると、棒受網31内に捕獲された魚のうち漁獲対象魚Aより小さい小型魚Bが分離目合い部36を通って棒受網31の外部に分離されて逃避してゆく。
これにより本実施形態の棒受網31によれば、分離すべき魚の大きさに応じて魚の分離、選別を行うことが容易に選択でき、また構造も簡単なものとなる。
図6および図7は、本発明の漁網の他の実施形態を示し、漁獲対象魚と一緒に漁網内に取込まれた大型クラゲのみを選択して漁網の外部にそのまま若しくは切断して排出することができる魚分離部を備えた漁網である。
本実施形態の漁網の基本構成は図4に示す実施形態とほぼ同一の旋網1cである。
本実施形態の旋網1cは、図6に示すように、旋網1cの分離目合い部21を大型クラゲCを旋網1cの外部へ排出できる大きさの目合い、または大型クラゲCより小さい目合いで、かつ、大型クラゲCを旋網1cの外部に排出する時に大型クラゲCを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線等の線材21eによって目合いを形成している。この分離目合い部21の外側には図4と同様にフリー網部22が装着されている。本実施形態の副分離網24は分離目合い部21との間に大型クラゲCを収容できる袋を形成する大きさと形状を有しており、フリー網部22と同様に上辺部24aには沈降用の複数の沈子26が設けられており、他の辺24b、24c、24dは分離目合い部21の他の辺21b、21c、21dに固着されている。この副分離網24は分離すべき魚の大きさに応じた目合いに形成されている。
次に、本実施形態の旋網1cの作用を説明する。
漁獲対象魚を捕獲するまでの操業は、フリー網部22の上辺部22aを分離目合い部21の上辺部21aに連結紐を緊締することにより固定して(図2の破線状態参照)、分離目合い部21の外側を隠蔽し、更に分離目合い部21の内側の副分離網24を上辺部24aに固着した沈子26の重さにより沈降させて図7(a)に示すように、折り畳み状態とさせておき、網本体2から漁獲対象魚が逃避不可能な状態として行う。
漁獲対象魚の捕獲後の旋網1cの揚網が進み、図3に示すような魚締めを行う際に、漁網内に大型クラゲCが取込まれている場合には、図7(b)に示すように、副分離網24の適宜箇所に先端を固着した複数の引上げロープ28をもって副分離網24を袋状に拡げながら持ち上げて、分離目合い部21と副分離網24との間に大型クラゲCを収容させる。これにより漁網1cの内部に取込まれた大型クラゲCを副分離網24と分離目合い部21との間に一旦収容するとともに漁獲対象魚は副分離網24と漁網1cとの正規の収穫部内に保持した状態とされる。
次ぎに、フリー網部22の連結紐の緊締を解除する。これにより図7(c)に示すように、フリー網部22の上辺部22aが複数の沈子23の重さによって自動的に下方に沈降する。これによりフリー網部22の内側に位置している分離目合い部21および副分離網24が開放される。その後、旋網1cの外側からポンプによって分離目合い部21越しに海水を吸出すことによって大型クラゲCを旋網1cの外部に吸出したり、旋網1cの内部から外に向けてポンプによって海水を噴出させることにより大型クラゲCを分離目合い部21から旋網1cの外側に押出すようにする。また、図7(d)に示すように、旋網1cの底部を強制的に引上げて、分離目合い部21を大型クラゲCの下側になるように移動させて、大型クラゲCを自重によって分離目合い部21より旋網1cの外部に排出させるとよい。
これにより漁獲対象魚を旋網1c内に残した状態で大型クラゲCのみを旋網1cの外に排出させることができる。
更に、本実施形態において、分離目合い部21を大型クラゲCより小さい目合いで、かつ、大型クラゲCを漁網の外部に排出する時に大型クラゲCを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線等の線材22eによって形成しておくと、大型クラゲCがを分離目合い部21を通過する際に線材22eによって細かく切断されて、殺傷される。これにより大型クラゲCを抹殺させて生物環境を大きく改善させることができる。
勿論、図4の実施形態と同様に、分離目合い部21および副分離網24が開放されると、旋網1c内に捕獲された魚のうち漁獲対象魚Aより小さい小型魚Bが副分離網24および分離目合い部21を順に通って旋網1cの外部に逃避してゆく。
これにより本実施形態の旋網1cによれば、大型クラゲCを旋網1cから確実に排出させることができ、しかも排出時に大型クラゲCを抹殺することもでき、更に、分離すべき魚の大きさに応じた副分離網24を用いることにより、魚の分離、選別を行うことが容易に選択でき、また構造も簡単なものとなる。
図8は大型クラゲCの排出が可能な本発明の魚分離部を備えた漁網を棒受網に適応した実施形態を示す。
本実施形態の棒受網31は、図5に示す網受網31の分離目合い部35を大型クラゲCを棒受網31の外部へ排出できる大きさの目合い、または大型クラゲCより小さい目合いで、かつ、大型クラゲCを棒受網31の外部に排出する時に大型クラゲCを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線等の線材31eによって目合いを形成し、分離目合い部35の内側に図6と同様の副分離網24を設置したものであり、その他は図5に示す棒受網31と同様に形成されている。
本実施形態において大型クラゲCを排出させる場合には図6に示す旋網1cの場合と同様に作業を進めるとよい。
具体的には、漁獲対象魚の捕獲後の棒受網31のある程度の揚網が進んだ段階で漁網内に大型クラゲCが取込まれている場合には、図7(b)に示すように、副分離網24の適宜箇所に先端を固着した複数の引上げロープ28をもって副分離網24を袋状に拡げながら持ち上げて、分離目合い部35と副分離網24との間に大型クラゲCを収容させる。これにより棒受網31の内部に取込まれた大型クラゲCを副分離網24と分離目合い部35との間に一旦収容するとともに漁獲対象魚は副分離網24と棒受網31との正規の収穫部内に保持した状態とされる。
次ぎに、フリー網部36の連結紐の緊締を解除する。これにより図7(c)に示すように、フリー網部36の上辺部36aが複数の沈子37の重さによって自動的に下方に沈降する。これによりフリー網部36の内側に位置している分離目合い部35および副分離網24が開放される。その後、棒受網31の外側からポンプによって分離目合い部35越しに海水を吸出すことによって大型クラゲCを棒受網31の外部に吸出したり、棒受網31の内部から外に向けてポンプによって海水を噴出させることにより大型クラゲCを分離目合い部35から棒受網31の外側に押出すようにする。また、図7(d)に示すように、棒受網31の底部を強制的に引上げて、分離目合い部35を大型クラゲCの下側になるように移動させて、大型クラゲCを自重によって分離目合い部35より棒受網31の外部に排出させるとよい。
これにより漁獲対象魚を棒受網31内に残した状態で大型クラゲCのみを棒受網31の外に排出させることができる。
更に、本実施形態において、分離目合い部35を大型クラゲCより小さい目合いで、かつ、大型クラゲCを漁網の外部に排出する時に大型クラゲCを切断できる素材、例えばワイヤーやピアノ線等の線材35eによって形成しておくと、大型クラゲCがを分離目合い部35を通過する際に線材35eによって細かく切断されて、殺傷される。これにより大型クラゲCを抹殺させて生物環境を大きく改善させることができる。
また、本発明の構成を前記各実施形態の旋網および棒受網以外の定置網、生簀網のいずれかの漁網に適応すると、各網の用途に応じて適正に魚を分離させた漁法を行うことができる。
定置網や棒受網においては、魚の取出しを行うために、例えば図4に示す構成を適用すると、定置網や棒受網内に捕獲されている魚の中より、取り出す魚の大きさに対応する副分離網を用いることにより、所望の大きさの魚を取り出すことができる。
生簀網においては、養殖による成長が進むにつれて大きさが異なってしまう場合においても、隣接する生簀網の間を分割している網に対して本発明の構成を適用することにより、魚の峻別が必要な時にフリー網部により分離目合い部を開放すると、フリー目合い部若しくは副分離網の目合いの大きさを通過できる大きさの魚をとなりの生簀網に分離させることができる。また、図4に示すように、収容網27を別途用意することにより、分離された小型魚を更に他の生簀網などに輸送して養殖することもできる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて変更することができる。
本発明の魚分離部を備えた漁網を旋網に適応した1実施形態を示す正面図 図1の旋網の分離目合い部およびフリー網部を示す分解斜視図 図1の旋網による操業状態を示す斜視図 本発明の魚分離部を備えた漁網を旋網に適応した他の実施形態を示す分解斜視図 本発明の魚分離部を備えた漁網を棒受網に適応した1実施形態を示す斜視図 本発明の大型クラゲを排出できる魚分離部を備えた漁網を旋網に適応した他の実施形態の操業状態を示す斜視図 (a)〜(d)は図6の旋網による大型クラゲの排出構成を示す断面図 本発明の大型クラゲを排出できる魚分離部を備えた漁網を棒受網に適応した他の実施形態を示す斜視図 従来の旋網の1例を示す正面図 従来の旋網による操業状態を示す斜視図 従来の旋網による他の操業状態を示す斜視図
符号の説明
1a、1b、1c 旋網
2 網本体
2c 魚捕部
21、35 分離目合い部
21a 上辺部
22、36 フリー網部
22a、36a 上辺部
23、37 沈子
24 副分離網
31 棒受網

Claims (6)

  1. 網本体の一部に当該網本体より目合いの大きい分離目合い部を設け、その分離目合い部の外側に当該分離目合い部を開放・隠蔽自在とする当該分離目合い部より目合いの小さいフリー網部を設けたことを特徴とする魚分離部を備えた漁網。
  2. 前記分離目合い部のフリー網部の反対側に、当該分離目合い部の全体を隠蔽する大きさを有するとともに、目合いの大きさが当該分離目合い部より小さく、かつ、前記フリー網部より大きい副分離網を着脱自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の魚分離部を備えた漁網。
  3. 前記分離目合い部を大型クラゲを漁網の外部へ排出できる大きさの目合いに形成するとともに、前記副分離網を前記分離目合い部との間に前記大型クラゲを収容できるように設置したことを特徴とする請求項2に記載の魚分離部を備えた漁網。
  4. 前記分離目合い部を大型クラゲより小さい目合いで、かつ、大型クラゲを漁網の外部に排出する時に大型クラゲを切断できる素材によって形成したことを特徴とする請求項3に記載の魚分離部を備えた漁網。
  5. 前記フリー網部の上辺部は分離目合い部の上辺部に着脱自在とされているとともに沈降用の沈子が設けられており、フリー網部の他の辺は分離目合い部の他の辺に固着されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚分離部を備えた漁網。
  6. 前記漁網は、旋網、定置網、棒受網、生簀網のいずれかからなることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の魚分離部を備えた漁網。
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