以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。本発明に係る遊技用システム1は、図1に示すように、遊技用装置(玉貸ユニット20)において遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を、記録媒体(ビジタコイン5)を個々に識別可能な記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対応付けて管理装置50で管理(いわゆる完全ID管理)し、該管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)にある遊技用装置で記録媒体を受け付けたときには、該記録媒体に残額を記録することなく排出する一方、該管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)にある遊技用装置で貨幣を受け付けたときにも、貸与処理(玉貸処理)を可能とすると共に、該通信不可能状態に限って、貸与処理に使用されなかった入金残額を前記記録媒体に記録して排出するものであり、特に該入金残額が記録された記録媒体を通信不可能状態にある遊技用装置に挿入(受付)して貸与処理を行った結果として当該入金残額が零になったときにも、管理残額が有る記録媒体を遊技者に確実に返却できるようにすることを特徴とするものである。
まず本発明に係る遊技用システム1の概要を説明する。本発明に係る遊技用システム1は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けて遊技媒体(パチンコ玉)の貸与に使用される残額を管理する管理装置50と、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額の範囲内で行う貸与処理(玉貸処理)を含む各種処理を管理装置50と連携して行う玉貸ユニット20から構成され、以下の例では、精算処理を行う精算装置60,ビジタコイン5を発行するビジタコイン発行装置70,及びカード会社に設けられ、管理残額のバックアップを行うセンタ管理装置80をさらに含む。前記記録媒体には、玉貸ユニット20で行われる処理(例えば使用額分の玉貸処理)により更新される通番が記録され、管理装置50でも、各記録媒体IDに対応付けて通番を記憶している。
例えば、本発明に係る遊技用システム1の玉貸ユニット20で玉貸処理が行われると、まず玉貸ユニット20において、記録媒体の通番に1が加算され、記録媒体ID,及び[使用額+消費税額]を含む玉貸通知が管理装置50に対して送信される。該玉貸通知を受信した管理装置50は、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から該玉貸通知に含まれる[使用額+消費税額]が減算され、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1が加算される。ここで前記玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、管理装置50が玉貸通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、記録媒体の通番>管理装置50の通番となり、前記減算が未完了の状態となる。
本発明に係る遊技用システム1では、このような事態が発生しても、次回、オンライン状態の玉貸ユニット20に前記記録媒体が挿入されると、該記録媒体の通番が管理装置50に送信され、管理装置50において、記録媒体の通番>管理装置の通番であることが認識され、減算すべき[使用額+消費税額]を減算して残額を確定することができる。これにより、オフライン状態が発生しても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで残額を確定し、遊技を行うことができ、遊技者に極力迷惑をかけない。また、残額が減算されずに遊技場が損害を被ることがない。
以下においては、遊技機がパチンコ機10であり、遊技媒体がパチンコ玉であり、貸与処理が玉貸処理である例について説明する。また、以下においては、間接税が、既に導入されている消費税である例について説明するが、該間接税は、今後導入の可能性もあり得る遊技税等であっても良い。ここで消費税率は、この例では5%であり、会員カード4やビジタコイン5を発行するカード会社で設定されて、遊技場に設けられた管理装置50に対して配信され、玉貸ユニット20に対して配信されて記憶される。さらに、以下においては、使用額及び該使用額に対応する消費税額を「使用額+消費税額」,リーダ/ライタを「R/W」,データベースを「DB」,ステップSを「S」と略記する。
ここで遊技用システム1では、図7に示すように、記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報が「処理日時」であり、精算装置での精算が可能な精算可能期間及び遊技用装置で残額の使用が可能な使用可能期間(以下「精算可能期間及び使用可能期間」を「有効期間」と総称する。)が無期限であり、玉貸ユニット20が処理履歴として記録媒体の排出の履歴を記憶し、該処理履歴が各記録媒体識別情報(記録媒体ID)に対して1つのみ記憶されると共に、バックアップ情報を記憶するセンタ管理装置80を備える(図1を参照)。
以下では、まず、遊技用システム1を構成する各部の機能について説明し、次に遊技用システム1の作用を説明し、最後に変形例について説明する。
[1.遊技用システム1を構成する各部の機能]
まず、図1〜図7を参照して、遊技用システム1の構成について説明する。ここではパチンコ玉の貸与に応じて、間接税として消費税が徴収される場合を例とする。この遊技用システム1は、図1に示すように、パチンコ機10に対応して設けられる玉貸ユニット20と、該玉貸ユニット20と通信可能な管理装置50と、該管理装置50と通信可能な精算装置60及びビジタコイン発行装置70を遊技場内に備えると共に、前記管理装置50と通信可能なセンタ管理装置80を遊技場外に備える。
この遊技用システム1では、紙幣2,硬貨3,会員カード4,及びビジタコイン5が使用される。紙幣2は貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類が使用される。硬貨3も貨幣の一例であって、図2(b)に示すように、ここでは500円硬貨,及び100円硬貨の2種類が使用される。
会員カード4は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、カードIDが記録されている。ここで会員カード4の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、会員遊技者=メンバーを示すMで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該会員カード4には、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、後述する一発貸しによって発生するオフライン端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が記録される。また、この会員カード4には、受付貨幣額分の玉貸処理に応じた減算完了通知の受信前に玉貸ユニット20が管理装置50とオフライン状態となったことに基づいて、受付貨幣額に対応する消費税額が、オンライン端数額として記録される。また、貸与対象額分の玉貸処理に応じた残額通知の受信前に玉貸ユニット20が管理装置50とオフライン状態となったことに基づいて、端数額×(−1)がオンライン端数額として記録される。さらに、オンライン状態における、受付貨幣額分の玉貸処理,使用額分の玉貸処理,貸与対象額分の玉貸処理に応じて更新される通番が記録される。ここで該会員カード4に記録されている通番は、玉貸ユニット20で行われる各種処理のうち、予め定められた特定処理に伴い更新されるものであり、ここでいう特定処理は、前記各玉貸処理の他、当該会員カード4に記録されているオフライン端数額の消去処理が含まれる。なお本例において、該会員カード4に記録されている通番は、後述する精算処理によっても更新され、さらにオンライン状態で受け付けた貨幣の取込処理によっても更新される。
この会員カード4は、長方形状を呈するプラスチック製の薄板における所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICカードである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。この会員カード4は、会員登録を行った遊技者に対して発行されるものである。
このようにして発行された会員カード4を、遊技者が玉貸ユニット20のカード挿入口24aから挿入することにより、該会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60のカード挿入口64aから挿入することにより、該会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額,及び該会員カード4にオフライン端数額が記録されている場合には当該オフライン端数額を精算可能となる。
なお、以下において、「ビジタ」とは、会員カード4を所持していない遊技者,あるいは会員カード4を所持していても使用しない遊技者を意味する。従って、会員カード4の発行を受けた会員遊技者であっても、会員カード4を所持していない(会員カード4を忘れてきた等)場合や、会員カード4を所持していても使用しない場合には、ビジタとなる。
ビジタコイン5は記録媒体の一例であって、該記録媒体を個々に識別可能な記録媒体識別情報である記録媒体IDとして、コインIDが記録されている。またビジタコイン5は円盤状記録媒体の一例でもあって、パチンコ玉の貸与に使用される残額を特定可能な残額特定情報が記録されるものであり、ここでは記録媒体IDが残額特定情報に相当する。ここでビジタコイン5の記録媒体IDは、例えば図7(a)に示すように、会員以外の遊技者=ビジタを示すVで始まる4桁の番号である。この遊技用システム1では完全ID管理が採用されているので、該ビジタコイン5にも、パチンコ玉の貸与に使用される残額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円以上の金額)は記録されないが、後述する一発貸しによって発生するオフライン端数額(後述する単位使用額である100円に、対応する消費税額である5円を加算した105円未満の金額)が記録される。また、このビジタコイン5には、受付貨幣額分の玉貸処理に応じた減算完了通知の受信前に玉貸ユニット20が管理装置50とオフライン状態となったことに基づいて、受付貨幣額に対応する消費税額が、オンライン端数額として記録される。また、貸与対象額分の玉貸処理に応じた残額通知の受信前に玉貸ユニット20が管理装置50とオフライン状態となったことに基づいて、端数額×(−1)がオンライン端数額として記録される。さらに、オンライン状態における、受付貨幣額分の玉貸処理,使用額分の玉貸処理,貸与対象額分の玉貸処理に応じて更新される通番が記録される。ここで該ビジタコイン5に記録されている通番は、玉貸ユニット20で行われる各種処理のうち、予め定められた特定処理に伴い更新されるものであり、ここでいう特定処理は、前記各玉貸処理の他、当該ビジタコイン5に記録されているオフライン端数額の消去処理が含まれる。なお、本例において、該ビジタコイン5に記録されている通番は、後述する精算処理によっても更新され、さらにオンライン状態で受け付けた貨幣の取込処理によっても更新される。
このビジタコイン5は、円盤状を呈するプラスチック製のコインにおける所定の部位に、記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番等が記録される記録領域(図示外)が形成されてなるものであり、ここでは該記録領域として不揮発性のEEPROMを備える非接触式の集積回路を搭載したICコインである。ここで記録媒体ID,オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番は、各情報に対応する記憶領域に各々記録されている。このビジタコイン5は、予め記録媒体IDが記録されている一方、オフライン端数額,オンライン端数額,及び通番が記録されていない状態でカード会社から遊技場に納入されて、玉貸ユニット20の後述するコイン収納部27a,又はビジタコイン発行装置70の後述するコインストッカ75bに収納される。
そして図9に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)にある玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額が零でないことを条件として、ビジタコイン5が発行(排出)される。
また図21に示すように、管理装置50と通信不可能状態(オフライン状態)にある玉貸ユニット20において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で貨幣を受け付けた後、遊技者から排出操作(後述する返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、受付貨幣額のうちの玉貸処理に使用されていない残額が零でないことを条件として、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が発行(排出)される。
さらに図27に示すように、管理装置50と通信可能状態(オンライン状態)にあるビジタコイン発行装置70において、貨幣を受け付けた後、遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、後述する記録媒体発行処理が行われて、ビジタコイン5が発行される。
このようにして発行されたビジタコイン5を、遊技者が玉貸ユニット20のコイン投入口25から投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額を遊技媒体の貸与に使用可能となり、遊技者が精算装置60のコイン投入口65aから投入することにより、該ビジタコイン5の管理残額,及び該ビジタコイン5にオフライン端数額が記録されている場合には当該オフライン端数額を精算可能となる。
玉貸ユニット20に対応して設けられるパチンコ機10は遊技機の一例であって、遊技媒体であるパチンコ玉を遊技領域に打ち込むことにより遊技を行うものであり、ここでは対応する玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて玉貸処理が行われる、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場に配置された遊技島(図示外)において該パチンコ機10の機種等に従って設置されている。
このパチンコ機10は、図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16を備え、図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の後述する玉貸通信部21aと通信可能に接続され、後述する玉貸処理が行われる場合に、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間でパチンコ玉の貸出に関する信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。さらに払出制御基板12は、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16とも接続されている。玉払出装置13は、玉貸処理が行われて遊技者に貸し出されたパチンコ玉や、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。ここで残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16は、パチンコ機10の前面に配置されているものであるが、前記払出制御基板12を介して玉貸ユニット20と通信可能に接続されているため、玉貸ユニット20に属するものである。
残度数表示器14は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額で除算した商の整数部分を残度数として表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器である。ここで税込単位額は、残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額と該単位使用額に対応する消費税額との合算額である。例えば単位使用額が100円であり、消費税率が5%の場合には、税込単位額は105円であり、該105円が1度数となる。
玉貸ボタン15は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を使用した玉貸操作を遊技者から受け付けるボタンである。返却ボタン16は、後述するカード保持部24Pで保持されている会員カード4,後述する投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5,又は後述する収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5の返却操作を遊技者から受け付けるボタンである。
玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、パチンコ機10に対応して設けられ、記録媒体IDに対応付けて管理装置60で管理されている残額である管理残額の範囲内で行う貸与処理を含む各種処理を管理装置60と連携して行うものである。例えば、パチンコ玉を貸与するための貸与処理(玉貸処理)として、後述する記録媒体貸与処理,貨幣貸与処理,及び入金残額貸与処理を行う。
この玉貸ユニット20は、縦長の箱型の形状を呈するものであり、図2(a)に示すように、その前面に多機能ランプ29,紙幣挿入口22a,硬貨投入口23a,硬貨返却ボタン23e,残額表示器30,硬貨返却口23f,コイン投入口25,コイン返却口27,及びカード挿入口24a等を備え、図2(b)及び図2(c)に示すように、その内部に紙幣識別機22,制御部21,玉貸通信部21a,外部通信部21b,硬貨識別機23,投入コイン保持部26P(図示外)に対応する上部アンテナ26,投入コイン返却通路26d,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P(図示外)とカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27,収納コイン返却通路27d,及び記録媒体R/W24等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。この玉貸ユニット20は、装置IDにより、各玉貸ユニット20を個々に識別可能とされている。
制御部21は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部21のROMには前記装置IDが記憶されている。この制御部21のRAMは、管理装置50とオンライン状態では、管理装置50で管理されている残額(即ち管理残額)を含む残額通知が送信されてきたことに基づいて該残額を記憶し、管理装置50とオフライン状態では、後述する特定手段(制御部21)により特定された貸与対象額を記憶するものである。また制御部21のRAMは端数額記憶手段の一例であって、後述する特定手段(制御部21)により特定された端数額を記憶するものである。この制御部21の他の機能については後述する。
制御部21には、玉貸通信部21aと外部通信部21bが設けられている。玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。外部通信部21bは、管理装置50の後述する通信部51と通信可能に接続されており、玉貸ユニット20と管理装置50との間における通信を司るものである。この外部通信部21bは、後述する通信可否検知手段(制御部21)により通信可能状態(オンライン状態)を検知しているときに、以下のような処理を行う。
即ち外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む入金要求を管理装置50に対して送信する。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で貨幣を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で貨幣を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDと受付貨幣額とを含む入金要求を送信する。即ち入金要求には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この入金要求を受信した管理装置50では、後述する制御部52により、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する入金処理が行われる。本例では、一旦、受信した入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該入金要求に含まれる受付貨幣額が入金予定額として記憶された後、管理残額に加算される。この入金予定額が記憶されたことに基づいて、管理装置50から、管理残額+入金予定額である予定残額を含む予定残額通知が返信されてくる。
また外部通信部21bは特定処理情報送信手段の一例であって、特定処理が行われる旨を示す特定処理情報を前記管理装置50に送信するものであり、ここでは図8のS122,図17のS212に示す使用額分の玉貸処理に応じた玉貸通知,図10のS153,図19のS253に示す貸与対象額分の玉貸処理に応じた加算要求,図10のS173,図19のS273に示す受付貨幣額分の玉貸処理に応じた減算要求,及び図13のSa213に示すオフライン端数額の消去処理に応じたオフライン端数額消去通知が、前記特定処理情報として管理装置50に対して送信される。これらの特定処理情報には、記録媒体を受け付けていない状態では、収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体ID,記録媒体を受け付けている状態では、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体IDが含まれる。ここで上記玉貸通知は、使用額分の玉貸処理に使用される玉貸設定金額又は税込単位額の整数倍(管理残額>玉貸設定金額であれば、玉貸設定金額,管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額)を管理残額から減算するための減算要求である。
また外部通信部21bは減算要求送信手段の一例であって、貸与処理に使用される使用額及び該使用額に対応する間接税額を管理残額から減算するための第1の減算要求を管理装置50に対して送信するものであり、この外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに玉貸操作(玉貸ボタン15の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知を管理装置50に対して送信する。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で玉貸操作を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で玉貸操作を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で玉貸操作を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知を送信する。即ち玉貸通知には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この玉貸通知を受信した管理装置50では、後述する制御部52により、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算する減算処理が行われ、該管理装置50から、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知が返信されてくる。玉貸ユニット20では、該減算完了通知を受信したことに基づいて、次の玉貸処理が可能となる。
また外部通信部21bは、受付貨幣額に対応する間接税額を前記管理残額から減算するための第2の減算要求を管理装置50に対して送信する減算要求送信手段として機能するものであり、図10のS173,図19のS273に示すように、後述する貸与判定手段により、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であると判定されたことを条件として、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額分の遊技媒体を貸与するための貸与処理が行われると、当該受付貨幣額に対応する消費税額と記録媒体IDを含む減算要求を管理装置50に送信する。
また外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに返却操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、記録媒体IDを含む返却通知を管理装置50に対して送信する。具体的には、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けていない状態で返却操作を受け付けたときには、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信し、会員カード4の挿入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、カード保持部24Pで保持している該会員カード4のカードIDを含む返却通知を送信し、ビジタコイン5の投入を受け付けている状態で返却操作を受け付けたときには、投入コイン保持部26Pで保持している該ビジタコイン5のコインIDを含む返却通知を送信する。即ち返却通知には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5のコインID,カード保持部24Pで保持している会員カード4のカードID,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5のコインIDのいずれかが、記録媒体IDとして含まれる。この返却通知を受信した管理装置50からは、返却許諾通知が返信されてくる。
また外部通信部21bは、オンライン状態を検知しているときに後述する第1の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されていない会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを含む残額取得要求(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信する。この残額取得要求(挿入通知)を受信した管理装置50からは、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額(即ち管理残額)を含む残額通知が返信されてくる。
また外部通信部21bは端数額加算更新要求送信手段の一例であって、オンライン状態を検知しているときに後述する第2の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されている会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDとオフライン端数額とを含む端数額処理要求(ここでは挿入通知)を管理装置50に対して送信する。この端数額処理要求(挿入通知)を受信した管理装置50では、一旦、受信した端数額処理要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該端数額処理要求に含まれるオフライン端数額が加算予定額として記憶された後、管理残額に加算される。この加算予定額が記憶されたことに基づいて、管理装置50から、該加算予定額の記憶が完了した旨を示す加算予定額記憶通知が返信されてくる。
また外部通信部21bは補正要求送信手段の一例であって、通信可否検知手段により通信可能状態を検知しているときに前記間接税額が記録された記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該記録媒体に記録されている記録媒体識別情報と間接税額とを含む補正要求を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは図12のS203に示すように、オンライン状態で記録媒体を受け付けたことに基づいて、該記録媒体に記録されている記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む挿入通知が、前記補正要求として管理装置50に対して送信される。
さらに外部通信部21bは処理履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる処理履歴送信要求に応じて、後述する処理履歴記憶手段である処理履歴DB(図7(a)を参照)で記憶している処理履歴を管理装置50に対して送信するものである(図29のS1013を参照)。
なお外部通信部21bから送信される情報(要求や通知)には前記装置IDが含まれるので、管理装置50では、該情報と共に受信した装置IDに基づいて、該情報の送信元である玉貸ユニット20を特定可能である。
紙幣識別機22は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、紙幣挿入口22aから前記4種類の紙幣2の挿入を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の取込処理(図8のS106,図17のS226)によって、紙幣通路22bを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた紙幣搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。また、紙幣識別機22により受け付けられた紙幣2は、受付貨幣の返却処理(図11のSa192,図20のSa292)によって、紙幣挿入口22aから排出されて、遊技者に返却される。
硬貨識別機23も貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは図2(b)に示すように、硬貨投入口23aから前記2種類の硬貨3の投入を受け付けて、硬貨通路23bを通じて落下してきた硬貨3の真贋及び金種を識別する識別機である。なお硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3も、受付貨幣の取込処理(図8のS106,図17のS226)によって、硬貨通路23cを通じて玉貸ユニット20の背面から外部に排出され、遊技島に設けられた硬貨搬送機構(図示外)により搬送されて、金庫(図示外)に回収される。硬貨返却ボタン23eは、硬貨識別機23や硬貨通路23bにおいて詰まった硬貨3の返却操作を受け付けるためのボタンであり、遊技者により硬貨返却ボタン23eが押下されると、該詰まった硬貨3が硬貨通路23dを通じて硬貨返却口23fに戻る。また、硬貨識別機23により受け付けられた硬貨3は、受付貨幣の返却処理(図11のSa192,図20のSa292)によって、硬貨返却口23fに排出されて、遊技者に返却される。
これら貨幣受付手段においては、管理装置50とオンライン状態では、すべての種類の貨幣を受付可能であるが、管理装置50とオフライン状態では、1000円以下の貨幣のみを受付可能である。
記録媒体R/W24は、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録情報を読み取ると共に記録媒体に対して情報を書き込むものである。この記録媒体R/W24は、前記ICカードである会員カード4及び前記ICコインであるビジタコイン5に対応したICリーダ/ライタであり、投入コイン保持部26Pに対応する上部アンテナ26と、収納コイン保持部27P及びカード保持部24Pに対応する下部アンテナ27とを備えている。これにより、コイン投入口25から投入されて投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に対しては、上部アンテナ26を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。また、コイン収納部27aから排出されて収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に対しては、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。さらに、カード挿入口24aから挿入されてカード保持部24Pで保持している会員カード4に対しても、下部アンテナ27を介して情報の読み取り及び書き込みを行う。
次に図2〜図4を参照して、ビジタコイン5の取扱構造について説明する。このビジタコイン5の取扱構造には、コイン投入口25,投入コイン保持部26P,コイン収納部27a,収納コイン保持部27P,コイン返却口28,投入コイン返却通路26d,収納コイン返却通路27d,上部アンテナ26,及び下部アンテナ27が含まれる。
コイン投入口25は記録媒体投入口の一例であって、ビジタコイン5の投入を外部から受け付ける部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に形成された縦長の孔である。
投入コイン保持部26Pは第1の保持部の一例であって、コイン投入口25から投入されたビジタコイン5(以下「投入コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン投入口25から後方に向けて傾斜して配置された投入コイン誘導通路26aにおいて、該投入コイン誘導通路26aの終端部分が第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cにより区画された部位である。この投入コイン保持部26Pでは、コイン投入口25から投入されて投入コイン誘導通路26aを自重により転動してきたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の投入コインストッパ26b及び第2の投入コインストッパ26cに堰き止められて保持される。
ここで第1の投入コインストッパ26bは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの後方に連通するコイン収納部27aとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pとコイン収納部27aとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の投入コインストッパ26aは、通常は閉鎖状態であるが、前記投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額(即ち制御部21のRAMで記憶している残額)が零になると開放状態になり、投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が自重により転動して、コイン収納部27aに収納される。
また第2の投入コインストッパ26cは、投入コイン保持部26Pと該投入コイン保持部26Pの下方に連通する投入コイン返却通路26dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、投入コイン保持部26Pと投入コイン返却通路26dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の投入コインストッパ26cは、通常は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持しているときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、該投入コイン保持部26Pで保持していたビジタコイン5が投入コイン返却通路26dを自重により落下及び転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン収納部27aは記録媒体収納部の一例であって、投入コイン保持部26Pに連通し、ビジタコイン5を一列に並べて収納する部位であり、ここでは図3に示すように、投入コイン保持部26Pから後方に向けて傾斜し、途中で下方に向けて鉛直に屈曲し、さらに途中で後方に向けて半円弧状に屈曲して配置された通路において、該通路の終端部分に設けられた第1の収納コインストッパ27bにより区画された部位である。このコイン収納部27aでは、遊技場の営業開始前に予めコイン投入口25から投入されたビジタコイン5,及び遊技場の営業中に第1の投入コインストッパ26bが開放状態となって投入コイン保持部26Pにおける保持が解除されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第1の収納コインストッパに堰き止められて、一列に並べて収納される。ここで「一列に並べて」とは、ビジタコイン5の面同士ではなく円周同士が接するように並べての意味である。ここでのコイン収納部27aは、7枚のビジタコイン5を収納可能である。
ここで第1の収納コインストッパ27bは、コイン収納部27aと該コイン収納部27aの前方に連通する収納コイン保持部27Pとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、コイン収納部27aと収納コイン保持部27Pとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第1の収納コインストッパ27bは、通常は閉鎖状態であるが、次に述べる収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が外部に返却されると開放状態になり、コイン収納部27aに収納されているビジタコイン5が自重により転動して、収納コイン保持部27Pに排出される。従って該収納コイン保持部27Pには、常にビジタコイン5が保持された状態となる。
収納コイン保持部27Pは第2の保持部の一例であって、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5(以下「収納コイン」ともいう。)を保持する部位であり、ここでは図3に示すように、コイン収納部27aの終端側から前方に向けて傾斜して配置された収納コイン返却通路27dにおいて、該収納コイン返却通路27dの始端部分が第2の収納コインストッパ27cにより区画された部位である。この収納コイン保持部27Pでは、第1の収納コインストッパ27bが開放状態となってコイン収納部27aから排出されたビジタコイン5が、閉鎖状態にある第2の収納コインストッパ27cに堰き止められて保持される。
ここで第2の収納コインストッパ27cは、収納コイン保持部27Pと該収納コイン保持部27Pの前方に連通する収納コイン返却通路27dとの間に形成されるストッパであり、制御部21の制御によって(図1を参照)スライド又は回転することにより、収納コイン保持部27Pと収納コイン返却通路27dとの間を閉鎖状態にしたり開放状態にしたりするものである。この第2の収納コインストッパ27cは、常時は閉鎖状態であるが、投入コイン保持部26Pでビジタコイン5を保持していないときに遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けると開放状態になり、収納コイン保持部27Pで保持していたビジタコイン5が収納コイン返却通路27dを自重により転動して、コイン返却口28に返却される。
コイン返却口28は記録媒体返却口の一例であって、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5及び収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を外部に返却する部位であり、ここでは図2(a)(b)に示すように、玉貸ユニット20の前面に突出して形成され、投入コイン返却通路26dの終端側に形成された投入コイン返却通路出口26e及び収納コイン返却通路27dの終端側に形成された収納コイン返却通路出口27eから返却されたビジタコイン5を受け止める容器状の部位である。
投入コイン返却通路26dは第1の返却通路の一例であって、始端側で投入コイン保持部26Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、投入コイン保持部26Pから下方に向けて延出し、途中で前方に向けて屈曲して傾斜して配置された通路である。
収納コイン返却通路27dは第2の返却通路の一例であって、始端側で収納コイン保持部27Pに連通すると共に終端側でコイン返却口28に連通し、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5をコイン返却口28に導くための通路であり、ここでは図3及び図4に示すように、収納コイン保持部27Pから前方に向けて傾斜して配置された通路である。
上部アンテナ26は第1の読取手段の一例であって、投入コイン保持部26Pに対応して設けられ、該投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該上部アンテナ26を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この上部アンテナ26は、図3に示す投入コイン保持部26Pの左側面に隣接して、図2(b)に示すように配置されている。
下部アンテナ27は第2の読取手段の一例であって、収納コイン保持部27Pに対応して設けられ、該収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取るものであり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、ビジタコイン5に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。また下部アンテナ27は、カード保持部24Pに対応して設けられ、該カード保持部24Pで保持している会員カード4の記録媒体IDを読み取るものでもあり、前述の如く記録媒体R/W24が、該下部アンテナ27を介して、会員カード4に対する情報の読み取り及び書き込みを行う。この下部アンテナ27は、図3に示す収納コイン保持部27Pの右側面に隣接して、カード保持部24Pとの間に挟まれた形で配置されており、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5及びカード保持部24Pで保持している会員カード4の両方と通信できるようになっている。
以上に説明したビジタコイン5の取扱構造は、図3及び図4に示すように、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通していることを特徴とするものである。
ここで該ビジタコイン5の取扱構造に類似するものとして、特開2001−293242号公報(図4,図5,段落0044,0051)に示す玉貸し機が知られている。この玉貸し機(本願の玉貸ユニット20に相当)では、第1検知部(本願の上部アンテナ26に相当)で保持しているコイン(本願のビジタコイン5に相当)をコイン返却口に導くためのバイパス通路(本願の投入コイン返却通路26dに相当)が、第2検知部(本願の下部アンテナ27に相当)で保持しているコインをコイン返却口に導くための返却通路(本願の収納コイン返却通路27dに相当)と合流してから、コイン返却口に連通するように構成されている。
しかしながら、この従来の玉貸し機のように、コインをコイン返却口に導くための2つの通路が合流してからコイン返却口に連通するように構成すると、本願の下部アンテナ27に相当する第2検知部を、該合流地点よりも後方に設けなければならないので、玉貸し機の内部における限られた奥行きの範囲内では、コイン収納部の収納スペースが少なくなるという問題点があった。
そこで本願のビジタコイン5の取扱構造の如く、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個に形成され、該投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dとがそれぞれ別個にコイン返却口28に連通するように構成すれば、投入コイン返却通路26dと収納コイン返却通路27dが途中で合流してコイン返却口28に連通する場合と比べて、下部アンテナ27を玉貸ユニット20の内部における前方に設けることができるので、玉貸ユニット20の内部における限られた奥行きの範囲内で、コイン収納部27aの収納スペースを拡張してビジタコイン5の収納枚数を向上できる。
図2に戻り、多機能ランプ29は、予め定められた複数の色のうちのいずれかの色で点灯又は点滅することによって玉貸ユニット20の状態を報知するランプである。この多機能ランプ29は、例えば会員カード4及びビジタコイン5を受け付けていないときには青色で点灯してその旨を報知し、会員カード4を受け付けているときには緑色で点灯してその旨を報知し、ビジタコイン5を受け付けているときには黄色で点灯してその旨を報知し、異常が発生しているときには赤色で点滅してその旨を報知する。残額表示器30は、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額又は端数額を表示するための表示器であって、ここでは5桁の7セグメント表示器であり、残額や端数額が1円単位まで表示される。
ここで前記制御部21は通信可否検知手段の一例であって、管理装置50と通信できる通信可能状態(オンライン状態)であるか通信できない通信不可能状態(オフライン状態)であるかを検知するものである。具体的には、管理装置50の後述する通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒ごと)に送信されてくる通信確認要求に基づいて、該通信確認要求の受信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち管理装置50と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認要求の受信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち管理装置50と通信できない通信不可能状態)であると判定する。
また制御部21は管理残額取得手段の一例であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額を取得するものであり、管理装置50とオンライン状態で会員カード4又はビジタコイン5を受け付けると、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDを含む残額取得要求(ここでは図12のS202に示す挿入通知)が管理装置50に対して送信され、該残額取得要求(挿入通知)を受信した管理装置50から、前記管理残額を含む残額通知(Sa220)が返信されてくることにより、該管理残額が制御部21のRAMに記憶されることで取得される。
また制御部21は貸与判定手段の一例であって、予め定められた所定額未満の金額の貨幣を受け付けたことに基づいて、前記管理残額取得手段により取得した管理残額が該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額に対応する間接税額以上であるか否かを判定するものであり、ここでは図10のS172,図19のS272に示すように、所定額である1000円未満の金額の貨幣を受け付けたことに基づいて、記憶している残額(即ち取得した管理残額)が受付貨幣額に対応する消費税額以上であるか否かを判定する。
また制御部21は貸与処理手段の一例であって、遊技者の操作(玉貸操作)により、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額である管理残額の範囲内で、予め定められた基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するための貸与処理を行うものであり、以下に示す使用額分の玉貸処理等を行う。この基準貸与額は、本例においては以下で示す玉貸設定金額であり、例えば各玉貸ユニット20毎に、管理装置50から配信されて制御部21に記憶されることで設定され、該設定額が後述する図7(d)に示す管理装置50の玉貸設定金額DBで管理されている。また、貸与処理手段として機能する制御部21は、図10のS173,図19のS273に示すように、前記貸与判定手段により前記管理残額が前記受付貨幣額に対応する消費税額以上であると判定されたことを条件として、遊技者の操作によることなく、当該受付貨幣額分のパチンコ玉を貸与するための貸与処理を行うものである。そして、管理装置50から前記受付貨幣額分の玉貸処理が行われたことに応じて第2の減算処理(管理残額からの対応消費税額の減算)が完了した旨を示す減算完了通知を受信したことを条件として、次の貸与処理を行う。
ここで貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付け、該受け付けた記録媒体の管理残額(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定される残額)の範囲内でパチンコ玉を貸与するための記録媒体貸与処理である使用額分の玉貸処理を行うものである。この実施形態では、管理装置50とオンライン状態でオフライン端数額が記録されていない会員カード4又はビジタコイン5を受け付けると、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDを含む残額取得要求(図12のS202に示す挿入通知)が管理装置50に対して送信され、該残額取得要求(挿入通知)を受信した管理装置50から、前記管理残額を含む残額通知(Sa220)が返信されてくることにより、該管理残額が制御部21のRAMに記憶されて玉貸操作を受付可能となり、該玉貸操作が受け付けられた場合に、使用額分の玉貸処理が行われる。
なお、管理装置50とオンライン状態でオフライン端数額が記録されている会員カード4又はビジタコイン5を受け付けると、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDを含む端数額処理要求(図12のS202に示す挿入通知)が管理装置50に対して送信され、該端数額処理要求を受信した管理装置50から、前記管理残額+オフライン端数額を含む残額通知(Sa220)が返信されてくることにより、該管理残額が制御部21のRAMに記憶されて玉貸操作を受付可能となり、該玉貸操作が受け付けられた場合に、使用額分の玉貸処理が行われる。
この使用額分の玉貸処理としては、制御部21のRAMに記憶されている残額と予め設定された玉貸設定金額(例えば5度数分の税込単位額であり、例えば525円又は315円)とを比較して、残額≧玉貸設定金額であれば該玉貸設定金額を使用額+消費税額として、該使用額+消費税額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行い、残額(例えば300円)<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍の残額(ここでは210円)を使用額+消費税額として、該使用額+消費税額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。なお残額<税込単位額である105円(即ち端数額)であれば、払出制御基板12に対してパチンコ玉の払出を指示する処理は行わない。該指示を受けたパチンコ機10側では、単位使用額である100円(換言すれば税込単位額である105円)毎に25個のパチンコ玉が払い出される。
そして該使用額分の玉貸処理が行われると、制御部21のRAMに記憶されている残額から使用額+消費税額が減算更新され、該減算更新に応じて残度数表示器14における残度数の表示及び残額表示器30における残額の表示が更新されると共に、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知(図8のS123を参照),会員カード4又はビジタコイン5を受け付けている場合には、該受け付けている会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む玉貸通知(図17のS213を参照)が管理装置50に対して送信され、該玉貸通知を受信した管理装置50では、後述する制御部52により、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算する減算処理が行われ、該管理装置50から、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知が返信されてくることにより、再び玉貸操作を受付可能となる。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオンライン状態を検知しているときに貨幣を受け付け、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための貨幣貸与処理を行うものであり、ここでは玉貸操作により使用額分のパチンコ玉を貸与するための第1の貸与処理(使用額分の玉貸処理)を、前記貨幣貸与処理として行うものである。この実施形態では、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けると、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求(図8のS103を参照),会員カード4又はビジタコイン5を受け付けている場合には、該受け付けている会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求(図17のS223を参照)が管理装置50に対して送信され、該入金要求を受信した管理装置50では、後述する制御部52により、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する入金処理が行われる。本例では、一旦、受信した入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該入金要求に含まれる受付貨幣額が入金予定額として記憶された後、管理残額に加算される。この入金予定額が記憶されたことに基づいて、管理装置50から、管理残額+入金予定額である予定残額を含む予定残額通知が返信されてくることにより、該予定残額が制御部21のRAMに記憶されて玉貸操作を受付可能となり、該玉貸操作が受け付けられた場合に、前記使用額分の玉貸処理が行われる。
また貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付け、該受け付けた貨幣の金額である受付貨幣額の範囲内でパチンコ玉を貸与するための貨幣貸与処理を行うものであり、ここでは遊技者の操作によることなく、後述する第1の特定処理により特定された貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理(いわゆる一発貸し)を、前記貨幣貸与処理として行うが、これについては後述する。
さらに貸与処理手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに後述する入金残額が記録された記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付け、該入金残額を使用してパチンコ玉を貸与するための入金残額貸与処理を行うものであり、ここでは遊技者の操作によることなく、後述する第2の特定処理により特定された貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理(いわゆる一発貸し)を、前記入金残額貸与処理として行うが、これについても後述する。
また制御部21は残額処理手段の一例であって、前記受付貨幣額から第1の貸与処理(貨幣貸与処理)に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(消費税額)を減算した金額を前記残額として、会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)を行うものである。この実施形態では、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、記録媒体IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額分の玉貸処理が行われたときに、記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む前記玉貸通知を管理装置50に対して送信する処理が、残額を記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(残額特定処理)に相当する。
これにより、前記入金要求を受信した管理装置50では、前述の如く、該入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する入金処理が行われ、また前記玉貸通知を受信した管理装置50では、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算する減算処理が行われることにより、前記受付貨幣額から第1の貸与処理(貨幣貸与処理)に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額が前記残額として、会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて管理される。
また制御部21は、前記記録媒体貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(消費税額)を前記管理残額から減算するための処理を行うものである。この実施形態では、前記使用額分の玉貸処理が行われたときに、記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む前記玉貸通知を管理装置50に対して送信する処理が、記録媒体貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を管理残額から減算するための処理に相当する。
これにより、前記玉貸通知を受信した管理装置50では、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算する減算処理が行われる。
また制御部21は第1の通番更新手段の一例であって、第2の減算要求の対象となる記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記録されている通番を更新するものである。ここでは図10のS175,図19のS275に示すように、受付貨幣額分の玉貸が開始されたことに基づいて、処理対象となっている記録媒体(収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5,受け付けた会員カード4,又は受け付けたビジタコイン5)に記録されている通番に1を加算して更新する処理を行う。なお、この通番の更新は、使用額分の玉貸処理が開始されたとき,及び貸与対象額分の玉貸処理が開始されたときにも同様に行われる。つまりオンライン状態での玉貸処理に応じて通番が更新される。ここで第1の通番更新手段である制御部21は、前記特定処理に伴って前記記録媒体の通番を更新するものであり、上記各玉貸処理の他、図13のSa214に示すように、オフライン端数額の消去処理に伴い記録媒体の通番を更新する。
また第1の通番更新手段である制御部21は、記録媒体の通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体の通番を初期値に更新するものであり、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5,若しくはカード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができる。また、制御部21で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部21は記録媒体排出処理手段の一例であって、減算完了通知の受信前に通信可否検知手段により通信不可能状態を検知したことを条件として、受付貨幣額に対応する間接税額を記録媒体に記録して排出する処理を行うものであり、具体的には、図11のSd194,図20のSd294に示すように、受付貨幣額分の玉貸処理が開始され、減算完了通知を受信する前にオフライン状態となったときに、受付貨幣額に対応する消費税額を、オンライン端数額として記録媒体に記録し、該オンライン端数額が記録された記録媒体は、オフライン状態となった玉貸ユニット20で、返却操作によることなく排出される。なお、図11のSc194,図20のSc294に示すように、貸与対象額分の玉貸処理が開始され、残額通知を受信する前にオフライン状態となったときには、特定手段により特定された端数額×(−1)を、オンライン端数額として記録媒体に記録し、該オンライン端数額が記録された記録媒体は、オフライン状態となった玉貸ユニット20で、返却操作によることなく排出される。即ち、補正要求によって、端数額を管理残額に加算するために−1を乗じて、管理残額−端数額×(−1)によって、管理残額に端数額を加算するようにしている。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記残額処理手段による処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に前記残額(管理残額)を記録することなく排出する第1の排出処理を行うものであり、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、該第1の排出処理を行う。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けると、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に残額を記録することなく排出する(図9のS140を参照)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記記録媒体貸与処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の管理残額(即ち制御部21のRAMに記憶されている記憶残額)が零でないことを条件として、前記受け付けた記録媒体に管理残額を記録することなく排出する第1の排出処理を行うものであり、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、該第1の排出処理を行う。具体的には、管理装置50とオンライン状態において、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けている状態で、貨幣を受け付けて、玉貸操作の受付に基づいて使用額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けると、前記受け付けている会員カード4又はビジタコイン5に残額を記録することなく排出する(図18のS240を参照)。
また記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記受付貨幣額から前記貨幣貸与処理に使用された使用額を減算した入金残額が零でないことを条件として、前記記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に該入金残額を記録して排出する第2の排出処理を行うものであり、ここでは後述する第1の特定処理により特定された端数額を前記入金残額として記録媒体に記録して排出する処理を、該第2の排出処理として行うと共に、後述する第2の特定処理により特定された端数額が零でないことを条件として、該端数額を前記入金残額として受け付けた記録媒体に記録して排出する処理を、該第2の排出処理として行うものであるが、これについては後述する。
さらに記録媒体排出処理手段として機能する制御部21は、前記入金残額貸与処理に使用された後の入金残額が零であるか否かに拘わらず前記受け付けた記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を排出する処理を行うものであり、ここでは後述する第2の特定処理により特定された端数額が零でないことを条件として、該端数額を前記入金残額として受け付けた記録媒体に記録して排出する処理を行うと共に、該端数額が零であることを条件として、前記受け付けた記録媒体を排出する処理を行うものである。
また制御部21は端数額消去処理手段の一例であって、前記端数額加算更新要求送信手段により端数額加算更新要求を送信したことに基づいて管理装置50から返信されてくる前記端数額加算完了通知(ここではオフライン端数額を加算予定額として記憶したことに基づく加算予定額記憶通知)を受信したことを条件として、前記受け付けた記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されている会員カード4又はビジタコイン5)に記録されている端数額を消去する端数額消去処理を行うものである。具体的には、オフライン端数額の消去を記録媒体R/W24に対して指示する処理を行う。そしてオフライン端数額の消去に伴い、オフライン端数額消去通知が管理装置50に送信され、該オフライン端数額消去通知を受信した管理装置50において、後述する端数額加算更新処理手段(制御部52)により、前記端数額処理要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額(即ち管理残額)に対して該端数額処理要求に含まれるオフライン端数額(即ち前記加算予定額として記憶された額)を加算更新する端数額加算更新処理が行われ、該管理装置50から、加算更新後の残額を含む残額通知が返信されてくる。
また制御部21は特定手段の一例であって、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに貨幣を受け付けたことに基づいて、前記受付貨幣額から、前記残額をパチンコ玉の貸与に使用する際の予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する消費税額(税率が5%の場合には5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)の整数倍に相当する貸与対象額と、該税込単位額未満の端数額とを特定する第1の特定処理を行うものである。具体的には、管理装置50とオフライン状態で1000円を受け付けた場合には、受付貨幣額である1000円から、税込単位額である105円の9倍に相当する945円を貸与対象額として特定すると共に、55円を端数額として特定する(図21のS414,図22のS514を参照)。ここで特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される。
この第1の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)によることなく、該特定された貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理(一発貸し)である貸与対象額分の玉貸処理が、前記貸与処理手段により行われる。具体的には、該特定された貸与対象額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
また第1の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、該特定された端数額を前記入金残額としてビジタコイン5に記録して排出する第2の排出処理が、前記記録媒体排出処理手段により行われ、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、制御部21のRAMで記憶している端数額をビジタコイン5に記録して、該第2の排出処理を行う。具体的には、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けていない状態で、貨幣を受け付けて、貸与対象額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けた場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に端数額を記録して排出する(図21のS433,S435を参照)。
また特定手段として機能する制御部21は、前記第2の貸与処理(一発貸し)である貸与対象額分の玉貸処理を行った後に貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額と前記受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する第2の特定処理を行う。具体的には、前述の如く、管理装置50とオフライン状態で1000円を受け付け、945円が貸与対象額として特定されて該貸与対象額分の玉貸処理が行われると共に、55円が端数額として特定された(制御部21のRAMで記憶された)後に、さらに1000円を受け付けた場合に、前記特定された端数額である55円と受付貨幣額である1000円との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する(図21のS424,図22のS524を参照)。ここで新たに特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(換言すれば、制御部21のRAMで記憶されていた端数額が、新たに特定された端数額に更新される)。
さらに特定手段として機能する制御部21は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、前記第2の排出処理により排出された(即ち前記オフライン端数額が記録された)会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額から、前記貸与対象額を特定すると共に、前記端数額を新たに特定する第2の特定処理を行う。具体的には、管理装置50とオフライン状態で、オフライン端数額として55円が記録されている会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに1000円を受け付けた場合に、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額である55円と受付貨幣額である1000円との合算額である1055円から、税込単位額である105円の10倍に相当する1050円を貸与対象額として特定すると共に、5円を端数額として新たに特定する(図23のS624を参照)。ここで新たに特定された端数額は、制御部21のRAMで記憶される(換言すれば、制御部21のRAMで記憶されていた端数額が、新たに特定された端数額に更新される)。
この第2の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、遊技者の操作(玉貸ボタン15の操作)によることなく、該特定された貸与対象額分のパチンコ玉を貸与するための第2の貸与処理(一発貸し)である貸与対象額分の玉貸処理が、前記貸与処理手段により行われる。具体的には、該特定された貸与対象額に相当するパチンコ玉の払出を払出制御基板12に対して指示する処理を行う。
また第2の特定処理により貸与対象額と端数額が特定されると、該特定された端数額が零でないことを条件として、該端数額を前記入金残額として前記受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録して排出する第2の排出処理が、前記記録媒体排出処理手段により行われ、ここでは遊技者から排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたことに基づいて、制御部21のRAMで記憶している端数額を会員カード4又はビジタコイン5に記録して、該第2の排出処理を行う。具体的には、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けている状態で、貨幣を受け付けて、貸与対象額分の玉貸処理が行われた後に、遊技者から排出操作を受け付けると、制御部21のRAMで記憶している記憶端数額が零でないことを条件として、前記受け付けている会員カード4又はビジタコイン5に該端数額を記録して排出する(図22のS533,S535を参照)。
また制御部21は合算額判定手段の一例であって、貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額又は前記受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定するものである。
即ち合算額判定手段は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに、貨幣を受け付けたことに基づいて、前回の貨幣の受付に基づいて特定した端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定する。具体的には、オフライン状態を検知しており、前記特定手段により特定された端数額が制御部21のRAMに記憶されている状態で、貨幣を受け付けた場合に、受付貨幣額+端数額が税込単位額以上であるか否かを判定する(図21のS423,図22のS523,図23のS623)。
また合算額判定手段は、前記通信可否検知手段によりオフライン状態を検知しているときに前記第2の排出処理により排出された(即ちオフライン端数額が記録された)会員カード4又はビジタコイン5を受け付け、さらに貨幣を受け付けたことに基づいて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額と前記受付貨幣額との合算額が前記税込単位額以上であるか否かを判定する。具体的には、オフライン状態を検知しており、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けて、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が制御部21のRAMに記憶されている状態で、貨幣を受け付けた場合に、受付貨幣額+端数額が税込単位額以上であるか否かを判定する(図23のS613)。
ここで該合算額判定手段により税込単位額以上であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が回収され、前記特定手段による第2の特定処理が行われる一方、前記合算額判定手段により税込単位額未満であると判定されたことを条件として、前記受け付けた貨幣が返却され、前記特定手段による第2の特定処理が行われない。例えば端数額が4円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が返却され、端数額が5円の状態で100円を受け付けた場合には、該受け付けた100円が回収されて、貸与対象額105円(端数額0円)が特定される。
また制御部21のEEPROMには、図7(a)に示す処理履歴DBが設けられている。この処理履歴DBは処理履歴記憶手段の一例であって、前記貸与処理(使用額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該貸与処理後の残額と、当該記録媒体に係わる最後の処理を特定するための最後処理特定情報とを対応付けて、処理履歴として所定の処理数分記憶するものである。ここでは前記使用額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、該排出処理時に制御部21のRAMで記憶されている記憶残額を前記貸与処理後の残額として記憶すると共に、該排出処理が行われた日時である排出日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記処理履歴を記憶する。即ち、この処理履歴DBでは、排出処理毎に、残額と排出日時が記憶される。なお玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合にも、そのときの記録媒体ID,残額,日時を、前記処理履歴として緊急避難的に記憶する。この処理履歴DBでは、最大で256個の処理履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している処理履歴が256個に達すると、新たな処理履歴を記憶する際に、排出日時が最も古い処理履歴が消去されて、当該新たな処理履歴が記憶される。
また制御部21は記録媒体識別情報記憶判定手段の一例であって、前記貸与処理(使用額分の玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDが前記処理履歴記憶手段(処理履歴DB)で既に記憶されているか否かを判定するものである。具体的には、前記使用額分の玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の排出処理が行われたことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する。
さらに制御部21は処理履歴更新手段の一例であって、前記記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体IDが記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応する新たな処理履歴を処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に記憶すると共に、記録媒体IDが既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体IDに対応して処理履歴記憶手段で既に記憶されている処理履歴を新たな処理履歴に更新するものである。具体的には、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されていない(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致しない)と判定されると、該記録媒体IDを処理履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び排出日時を記憶する。一方、排出される会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが記憶されている(即ち該記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されている記録媒体IDと一致する)と判定されると、該記録媒体IDに対応する残額及び排出日時を新たな残額及び排出日時に更新(上書き)する。
管理装置50は、会員カード4又はビジタコイン5を個々に識別可能な記録媒体IDに対応付けてパチンコ玉の貸与に使用される残額を管理するものである。この管理装置50は、遊技場内の所定箇所(例えば管理事務所等)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部51,制御部52,ディスプレイ53,入力装置54,ハードディスク55,及び場外通信部56等を備えている。
記憶手段であるハードディスク55には、図7(d)に示す残額管理DB,玉貸設定金額DBを記憶する領域が設けられている。この残額管理DBでは、会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて残額が記憶されており、制御部52の制御により該残額が更新されて管理される。また残額管理DBでは前記記録媒体IDに対応付けて、後述する第2の通番更新手段及び後述する第4の通番更新手段により更新される通番が管理される。また、この残額管理DBは遊技用装置特定情報記憶手段の一例であって、各記録媒体IDに対応付けて、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、管理装置50と通信できる通信可能状態で該記録媒体を受け付けた後に管理装置50と通信できない通信不可能状態になった当該玉貸ユニット20を特定可能な装置IDを記憶するものである。ここでは当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶されている。
この装置IDの記憶方法について説明する。まず、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けていない状態で、所定額以上の貨幣を受け付けると、受付貨幣額を含む入金要求が管理装置50に送信される(図8のS103)。このとき送信される情報には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体IDと、前記玉貸ユニット20の装置IDも含まれる。該情報を受信した管理装置50では、残額管理DBにおいて、受信した記録媒体IDに対応付けて、受信した装置IDを記憶する。一方、所定額未満の貨幣を受け付けると、玉貸ユニット20からは、加算要求又は減算要求が管理装置50に送信されるが(図10のS154又はS174)、このとき送信される情報にも、同様に、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体IDと当該玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、これらを対応付けて残額管理DBで記憶する。
また、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20が、記録媒体を受け付けたときには、図12に示すように挿入通知が送信される。このとき送信される情報には、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体IDと、前記玉貸ユニット20の装置IDが含まれるので、これらを対応付けて残額管理DBで記憶するが、ここではSa220の残額通知を送信する際に、挿入通知に含まれる装置IDを、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する。つまり後述する通番不一致時処理として、玉貸設定金額を減算する(図14のS323)にあたり、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDを特定する処理(同S320)を要するが、挿入通知を受信した際に、該挿入通知に含まれる装置IDを記憶するようにすると、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDに、今回受信した装置IDが上書きされてしまい、前回記録媒体を受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが特定不能となってしまう問題があるので、そのような事態を回避すべく、挿入通知に含まれる装置IDを記憶するタイミングを、Sa220の残額通知送信時としている。
ここで管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図9のS133,図18のS233)を受信したときにも、該返却通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに記憶したままにしておく。そのため、残額管理DBには、当該記録媒体IDの記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた玉貸ユニット20の装置IDが記憶される。即ち、該記録媒体IDの記録媒体を少なくとも前回受け付けていた玉貸ユニット20であって、オンライン状態で該記録媒体を受け付けた後にオフライン状態になった玉貸ユニット20の装置IDも管理される。なお、残額管理DBに装置IDを記憶する際に、既に装置IDが記憶済みである場合には、該記憶済みの装置IDを消去して、新たに装置IDを記憶する、いわゆる上書き処理を行う。
また、本例では、管理装置50とオンライン状態にある精算装置60が、記録媒体を受け付けたときにも、図24に示すように精算要求が送信される。このとき送信される情報には、受け付けた記録媒体の記録媒体IDと、当該精算装置60の装置IDが含まれるので、これらを対応付けて残額管理DBで記憶するが、上記と同様の理由により、ここではS752の精算許諾情報を送信する際に、精算要求に含まれる装置IDを、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶する。
ここで、オフライン状態にある玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けて、その後、該記録媒体を受け付けている状態でオンライン状態に復帰した場合にも、オンライン状態で記録媒体を受け付けたときと同様に、挿入通知が送信されて、記録媒体IDと装置IDが対応付けられて残額管理DBに記憶される。
一方、前記玉貸設定金額DBでは、各玉貸ユニット20を個々に識別可能な装置IDに対応付けて、当該玉貸ユニット20に対して設定されている貸与基準額である玉貸設定金額が管理されている。本例における貸与基準額は間接税を含む額であり、税込基準額の整数倍、例えば5度数分の税込基準額である525円,3度数分の税込基準額である315円とされる。
ディスプレイ53は、各種の情報を表示するための表示デバイスであり、入力装置54は、各種の入力を受け付けるための入力デバイスである。これらディスプレイ53及び入力装置54は精算可能期間設定手段の一例であって、精算装置60での精算が可能な精算可能期間を設定するものであり、ここでは該精算可能期間及び玉貸ユニット20で残額の使用が可能な使用可能期間(即ち有効期間)を設定する有効期間設定手段として機能する。具体的には、管理装置50において有効期間設定モードが実行されると、有効期間設定画面(図示外)がディスプレイ53に表示される。この有効期間設定画面では、入力装置54の操作により、当日中,今週中,又は今月中のいずれかを、有効期間として設定可能である。以下においては、有効期間として当日中が設定された場合について説明する。
制御部52は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク55に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、管理装置50に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
この制御部52は通信不可能状態発生判定手段の一例であって、前記精算可能期間内(即ち前記有効期間内)にオフライン状態が発生したか否かを判定するものである(図25のSa710を参照)。具体的には、通信部51から各玉貸ユニット20に対して定期的(例えば10秒毎)に通信確認要求を送信し、該通信確認要求に応じて玉貸ユニット20から通信部51に対して返信されてくる通信確認通知に基づいて、該通信確認通知の返信を定期的に検知している間はオンライン状態(即ち玉貸ユニット20と通信できる通信可能状態)であると判定し、該通信確認通知の返信を一定期間(例えば1分間)検知しなくなるとオフライン状態(即ち玉貸ユニット20と通信できない通信不可能状態)であると判定して、該オフライン状態が発生した旨をハードディスク55で記憶する。そしてハードディスク55でオフライン状態が発生した旨が記憶されている場合に、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定する。
また制御部52は、玉貸ユニット20から送信されてきた入金要求に含まれる受付貨幣額を該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する入金処理を行うものである(図8のS109,図17のS229を参照)。ここでの入金処理では、前記受信した入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該入金要求に含まれる受付貨幣額を入金予定額として一旦記憶し、貨幣取込通知を受信した後に、該入金予定額を管理残額に加算する。
また制御部52は残額補正手段の一例であって、前記補正要求(ここでは挿入通知又は精算要求)の受信に基づいて、該補正要求に含まれる間接税額(オンライン端数額)を該補正要求に含まれる記録媒体IDと対応付けて管理している管理残額から減算する補正処理を行うものである。具体的には、図14のS316に示すように、記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20から送信されてきた補正要求(挿入通知)に含まれるオンライン端数額を、該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から減算する補正処理を行うものである。また、図26のS816に示すように、記録媒体を受け付けた精算装置60から送信されてきた補正要求(精算要求)に含まれるオンライン端数額を、該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する補正処理を行うものである。ここでの補正処理では、前記受信した補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該補正要求に含まれるオンライン端数額を減算予定額として一旦記憶し、オンライン端数額消去通知を受信した後に、該減算予定額を管理残額から減算する。
また制御部52は端数額加算更新処理手段の一例であって、前記端数額加算更新要求送信手段から送信されてきた端数額処理要求(ここでは挿入通知)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に対して該端数額処理要求に含まれるオフライン端数額を加算更新する端数額加算更新処理を行うものである(図13のSa216を参照)。また精算装置60から送信されてきた端数額処理要求(ここでは精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に対して該端数額処理要求に含まれるオフライン端数額を加算更新する端数額加算更新処理を行うものである(図25のSa716を参照)。ここでの端数額加算更新処理では、前記受信した補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該補正要求に含まれるオフライン端数額を加算予定額として一旦記憶し、オフライン端数額消去通知を受信した後に、該加算予定額を管理残額に加算する。
また制御部52は、精算装置60から送信されてきた精算要求の受信に応じて、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該精算要求を受信した旨を示す精算要求受信フラグを管理するものであり、ここでは図24のS751に示すように、精算装置60から記録媒体IDを含む精算要求を受信すると、該受信した精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、精算要求受信フラグを記憶する処理を行う。
また制御部52は減算処理手段の一例であって、前記第1の減算要求の受信に基づいて、前記使用額及び該使用額に対応する間接税額を前記管理残額から減算する第1の減算処理を行うと共に、前記第2の減算要求の受信に基づいて、前記受付貨幣額に対応する間接税額を前記管理残額から減算する第2の減算処理を行うものである。ここでは、制御部52は、第1の減算処理として、玉貸ユニット20から送信されてきた玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算する減算処理を行うものである(図8のS125,図17のS215を参照)。ここで、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額以上であれば、減算される[使用額+消費税額]=玉貸設定金額であり、管理残額が当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額未満であれば、減算される[使用額+消費税額]は、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額である。また、第2の減算処理として、受付貨幣額分の玉貸処理が行われる玉貸ユニット20から送信されてきた減算要求に含まれる対応消費税額を、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額から減算する(図10のS176,図19のS276)。
また制御部52は第2の通番更新手段の一例であって、前記第2の減算処理(即ち受付貨幣額に対応する消費税額分の減算処理)の対象となる記録媒体IDに対応付けて管理している通番を更新するものであり、図10のS177,図19のS277に示すように、受付貨幣額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から送信されてきた減算要求を受信すると、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から、該減算要求に含まれる対応消費税額を減算した後、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新する。また本例では、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から玉貸通知を受信すると、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から、該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算した後、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新する(図8のS126,図17のS216)。さらに本例では、貸与対象額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から加算要求を受信すると、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に、該加算要求に含まれる端数額を加算した後、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新する(図10のS157,図19のS257)。つまり玉貸ユニット20側では、オンライン状態での玉貸処理(オンライン状態で開始された玉貸処理)に応じて通番が1ずつ加算されるので、管理装置50では、玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から送信される情報の受信に応じて通番を1ずつ加算していくことで、玉貸ユニット20側と同じ通番に更新している。
ここで第2の通番更新手段として機能する制御部52は、特定処理情報の受信に応じて記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するものであり、上記玉貸通知の受信に応じた通番更新,加算要求の受信に応じた通番更新,及び減算要求の受信に応じた通番更新の他に、図13のSa217に示すように、オフライン端数額が消去されたことに伴うオフライン端数額消去通知の受信に応じた通番更新を行う。なお、これらの特定処理情報には、玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けていない状態では、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5の記録媒体ID,記録媒体を受け付けている状態では、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体IDが含まれるので、管理装置50で該記録媒体IDに対応付けて管理されている通番が更新されることとなる。
また第2の通番更新手段である制御部52は、前記記録媒体IDに対応付けて管理している通番が上限値(例えば255)に達しているときに、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番を初期値に更新するものであり、ここでは受信した情報に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するにあたり、当該通番が上限値に達しているか否かを判定して、達していると判定したときには、該通番を初期値(例えば0)に更新する。これにより、通番の記憶領域を極力小さくして、通番が上限値に達した後でも記録媒体を継続して使用することができる。また、制御部52で実行されるプログラムにおいて定義されている通番の記憶領域(例えば記憶領域が8ビットであれば0〜255)内で通番を繰り返し更新することで、通番が上限値に達したことによるプログラムの停止やエラー発生を防止している。
また制御部52は通番判定手段の一例であって、受信した通番が記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番と一致するか否かを判定するものであり、次に示す場合に該判定を行う。
まず通番判定手段として機能する制御部52は、前記通番を含む補正要求(ここでは挿入通知又は精算要求)の受信に基づいて、該補正要求に含まれる通番と該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番とが一致するか否かを判定するものである。具体的には、図12のS203に示すように、記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20から送信されてきた補正要求(挿入通知)に含まれる通番が、該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番と一致するか否かを判定する。また、図24のS703に示すように、記録媒体を受け付けた精算装置60から送信されてきた補正要求(精算要求)に含まれる通番が、該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番と一致するか否かを判定する。そして該通番判定手段により通番が一致しない(記録通番>管理通番)と判定され、かつ補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて減算予定額が記憶されているときに、前記残額補正手段である制御部52は、通番不一致時処理として、補正要求に含まれるオンライン端数額を該補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から減算する前記補正処理を行うと共に(図14のS316,図26のS816)、該記憶していた減算予定額を消去する処理を行う。
また通番判定手段により通番が一致しない(記録通番>管理通番)と判定され、かつ補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているときには、制御部52は、通番不一致時処理として、該入金予定額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている残額に加算すると共に(図14のS312,図26のS812)、該記憶していた入金予定額を消去する処理を行う。また通番判定手段により通番が一致しない(記録通番>管理通番)と判定され、かつ補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて加算予定額が記憶されているときには、制御部52は、通番不一致時処理として、該加算予定額を該記録媒体IDに対応付けて管理されている残額に加算すると共に(図14のS314,図26のS814)、該記憶していた加算予定額を消去する処理を行う。さらに通番判定手段により通番が一致しない(記録通番>管理通番)と判定され、かつ補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて後述する精算要求受信フラグが記憶されているときには、制御部52は、通番不一致時処理として、該記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を零に更新する(即ち消去する)と共に、該記録媒体IDに対応付けて記憶している精算要求受信フラグを消去する処理を行う(図14のS318,図26のS818)。
一方、通番判定手段により通番が一致しない(記録通番>管理通番)と判定され、かつ補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額,加算予定額,減算予定額,及び後述する精算要求受信フラグのいずれも記憶されていないときには、制御部52は、通番不一致時処理として、管理残額≧玉貸設定金額であれば、該玉貸設定金額を、前記補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理される残額から減算する処理を行い(図14のS323,図26のS823)、管理残額<玉貸設定金額であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、前記補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理される残額から減算する処理を行う(図14のS324,図26のS824)。
そして前記第2の通番更新手段は、これら通番不一致時処理に応じて、受信した補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている通番に1を加算して更新する(図14のS325,図26のS825)。このとき、補正要求に含まれる通番=管理している通番となる。
ここで、本例において、図14のS323,図26のS823で減算されるべき玉貸設定金額は、各玉貸ユニット20毎に設定されており、必ずしも一定額とは限らない。そこで該玉貸設定金額を特定して、残額を正確に補正すべく、本発明は以下の機能を備えている。
まず制御部52は遊技用装置特定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて前記遊技用装置識別情報記憶手段(残額管理DB)で記憶している情報から当該記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた遊技用装置を特定するものであり、ここでは前記補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを、当該記録媒体を前回オンライン状態で受け付けていた遊技用装置の装置IDとして特定する(図14のS320,図26のS820)。
また制御部52は基準貸与額判定手段の一例であって、前記通番判定手段により通番が一致しないと判定したときに、前記記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額が前記基準貸与額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは前記補正要求(挿入通知又は精算要求)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が、前記遊技用装置特定手段により特定された装置IDに対応付けて図7(d)の玉貸設定金額DBで管理されている玉貸設定金額以上であるか否かを判定している(図14のS322,図26のS822)。そして制御部52は、上述したように、玉貸設定金額以上であると判定されたときには、補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、玉貸設定金額を減算する一方、玉貸設定金額未満であると判定されたときには、補正要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から税込単位額の整数倍(但し管理残額を超えない最大額)を減算する。
つまり、使用額分の玉貸処理が行われて、玉貸ユニット20から送信された玉貸通知を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった玉貸ユニット20から排出された記録媒体であるため、前記使用額が管理残額から減算されていない状態となっている。従って、使用額+消費税額(前記玉貸設定金額,又は税込単位額の倍数であって管理残額を超えない最大額)を特定して、特定した使用額+消費税額を減算する補正を行っている。
前記制御部52は第4の通番更新手段の一例であって、精算完了通知の受信に応じて、記録媒体IDに対応付けられた通番を更新するものであり、図24のS758に示すように、精算装置60から精算完了通知を受信したことに応じて、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番に1を加算して更新している。
なお制御部52は、図24に示すように、前記精算完了通知の受信に応じて(S755)、該受信した精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額を零に更新し(S756)、該記録媒体IDに対応付けて管理している精算要求受信フラグを消去する(S757)。つまり制御部52は、精算装置60から送信されてきた後述する精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去する残額消去処理を行うものである。
また制御部52は、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた後述する発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行うものである(図27のS906を参照)。
また制御部52は最後残額特定処理手段の一例であって、前記処理履歴送信手段(玉貸ユニット20の外部通信部21b)から送信されてきた処理履歴(図7(a)に示す処理履歴DBで記憶している処理履歴)に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理を行うものであり、ここでは後述する精算履歴送信手段(精算装置60の通信部61)から送信されてきた精算履歴(図7(b)に示す精算履歴DBで記憶している精算履歴),及び後述する発行履歴送信手段(ビジタコイン発行装置70の通信部71)から送信されてきた発行履歴(図7(c)に示す発行履歴DBで記憶している発行履歴)を含めて、前記最後残額特定処理を行う。この最後残額特定処理手段の具体的な機能については、図29のS1045〜S1048を参照して後述する。
さらに制御部52は残額復帰処理手段の一例であって、前記最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う残額復帰処理手段を行うものであり、ここでは該最後残額特定処理手段により各記録媒体ID毎に特定された残額と、後述するバックアップ情報送信手段(センタ管理装置80の通信部81)から送信されてきたバックアップ情報(図7(e)に示すバックアップDBで記憶しているバックアップ情報)に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額を特定し、該特定した残額を新たに管理するための残額復帰処理を行う。この残額復帰処理手段の具体的な機能についても、図29のS1044,S1049,及びS1050を参照して後述する。
通信部51は、前述の如く玉貸ユニット20の外部通信部21bと通信可能に接続されており、管理装置50と玉貸ユニット20との間における通信を司るものであると共に、精算装置60の後述する通信部61と通信可能に接続されており、管理装置50と精算装置60との間における通信を司るものである。
この通信部51は、制御部52による入金予定額の記憶が行われたことに基づいて、該入金予定額+管理残額である予定残額を含む予定残額通知を玉貸ユニット20に対して返信するものである(図8のS106,図17のS226)。
また通信部51は、制御部52による前記減算処理が完了したことに基づいて、該減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信するものである(図8のS127,図17のS217を参照)。
また通信部51は、玉貸ユニット20から返却通知を受信したことに基づいて、返却許諾通知を該玉貸ユニット20に対して返信するものである(図9のS134,図18のS234を参照)。
また通信部51は、玉貸ユニット20から残額取得要求(ここでは挿入通知)を受信したことに基づいて、該残額取得要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を含む残額通知を該玉貸ユニット20に対して返信するものである(図12のSa220を参照)。
また通信部51は端数額加算完了通知返信手段の一例であって、前記端数額加算更新処理手段により端数額加算更新処理が完了したことに基づいて、該端数額加算更新処理が完了した旨を示す端数額加算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信するものであり、ここでは制御部52による加算予定額の記憶が行われたことに基づいて、前記端数額加算完了通知として加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20に対して返信する(図13のSa212を参照)。
また通信部51は精算許諾情報送信手段の一例であって、後述する精算要求送信手段(通信部61)から送信されてきた精算要求(ここでいう精算要求は端数額処理要求を含む概念である)に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額又は該残額と前記記録媒体に記録されているオフライン端数額との合算額を含む合算額精算許諾情報を精算装置60に対して送信するものである(図24のS752を参照)。具体的には、精算要求に含まれるオフライン端数額が零である場合には、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を含む精算許諾情報が精算装置60に対して返信される。また、精算要求に含まれるオフライン端数額が零でない場合には、図25に示すように、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、該精算要求に含まれるオフライン端数額が加算予定額として一旦記憶され(Sa711)、前記加算予定額記憶通知が精算装置60に対して返信され(Sa712)、オフライン端数額消去通知を受信した後に(Sa715)、該加算予定額が管理残額に加算され(Sa716)、図24に戻って、該加算更新後の管理残額(即ち加算更新前の管理残額+オフライン端数額)を含む精算許諾情報が精算装置60に対して返信される。
また通信部51は、制御部52による前記選択額記憶処理が完了したことに基づいて、前記管理している残額を含む発行許諾情報をビジタコイン発行装置70に対して返信するものである(図27のS907を参照)。
さらに通信部51は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(図29のS1011を参照)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(同S1021を参照)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信するものである(同S1031を参照)。
場外通信部56は、図1に示すように、インターネットを介して、センタ管理装置80の後述する通信部81と通信可能に接続されており、管理装置50とセンタ管理装置80との間における通信を司るものである。この外部通信部56は、遊技場の営業終了後において、図7(d)に示す残額管理DBの記憶内容をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図28のS1001を参照)。また場外通信部56は、管理装置50の破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信するものである(図29のS1041を参照)。
精算装置60は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図5(a)に示すように、キオスク端末型の形状を呈するものであり、その前面にディスプレイ63,会員カード挿入口64a,コイン投入口65a,紙幣払出口66a,及び硬貨払出口67a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部61,制御部62,カードR/W64,コインR/W65,紙幣払出機66,及び硬貨払出機67等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。なお、この精算装置60は、装置IDによって個々に識別可能となっており、該装置IDは制御部62のROMに記憶されている。
通信部61は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、精算装置60と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部61から情報が送信されるときには、制御部62のROMに記憶されている装置IDが該情報と共に送信される。この通信部61は精算要求送信手段の一例であって、会員カード4又はビジタコイン5を受け付けたことに基づいて、該受け付けた記録媒体に記録されている記録媒体IDを少なくとも含む精算要求を管理装置50に対して送信するものである。また通信部61は補正要求を送信するものであり、前記オンライン残額が記録された記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)を受け付けたことに基づいて、該記録媒体に記録されている記録媒体IDとオンライン残額とを含む補正要求を管理装置50に対して送信するものである。具体的には、受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されている記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を含む精算要求を補正要求として管理装置50に対して送信する(図24のS702を参照)。
また通信部61は精算実行通知送信手段の一例であって、前記精算処理が行われる旨を示す精算実行通知を管理装置50に対して送信するものであり、ここでは精算実行通知として、図24のS755に示す精算完了通知を送信する。なお、「精算処理が行われる旨を示す」とは、精算処理の前後を問わず、精算処理に伴う送信処理であるという意であり、本例ではS753の精算処理の後に精算完了に伴う精算完了通知を送信している。
また通信部61は精算履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる精算履歴送信要求に応じて、後述する精算履歴記憶手段である精算履歴DB(図7(b)を参照)で記憶している精算履歴を管理装置50に対して送信するものである(図29のS1023を参照)。
制御部62は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、精算装置60に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部62の機能については後述する。
ディスプレイ63は、図5(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスである。このディスプレイ63では、会員カード4又はビジタコイン5を受付可能なときに、D1に示すように、会員カード4又はビジタコイン5の挿入を促す旨が表示される。また貨幣を払い出すときに、D2に示すように、残額を返却する旨,及び会員カード4の抜き取りを指示する旨又はビジタコイン5を回収する旨が表示される。なお会員カード4又はビジタコイン5に異常があるときには、D3に示すように、その旨が表示される。
カードR/W64は記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではカード挿入口64aから挿入された会員カード4を受け付けて、該会員カード4に記録されている記録媒体ID,オフライン端数額,及びオンライン端数額を読み取ると共に、該会員カード4からオフライン端数額及びオンライン端数額を消去する、ICカードR/Wである。この精算装置60において精算が完了した会員カード4は、カード挿入口64aから排出されて、遊技者に返却される。
コインR/W65も記録媒体受付手段の一例であって、記録媒体を受け付けるものであり、ここではコイン投入口65aから投入されたビジタコイン5を受け付けて、該ビジタコイン5に記録されている記録媒体ID,オフライン端数額,及びオンライン端数額を読み取ると共に、該ビジタコイン5からオフライン端数額及びオンライン端数額を消去する、ICコインR/Wである。この精算装置60において精算が完了したビジタコイン5は、コインR/W65の下部に設けられるコイン回収部65bに回収されて、遊技者には返却されない。
紙幣払出機66及び硬貨払出機67は、貨幣を払い出すものであり、具体的には、紙幣払出機66の背後に設けられる紙幣収納部66bから、所定の種類及び所定数の紙幣2を取り出して、紙幣払出口66aから払い出すと共に、硬貨払出機67の上部に設けられる硬貨収納部67bから、所定の種類及び所定数の硬貨3を取り出して、硬貨払出口67aから払い出す。この精算装置60では、1円単位で貨幣の払い出しが可能である。
ここで前記制御部62は精算処理手段の一例であって、前記記録媒体受付手段により受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額に相当する貨幣を払い出す精算処理を行うものである。ここで前記第1の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されていない会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたときには、前記精算処理として、該受け付けた記録媒体の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理されている残額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。一方、前記第2の排出処理により排出された記録媒体(即ちオフライン端数額が記録されている会員カード4又はビジタコイン5)を受け付けたときには、前記精算処理として、該受け付けた記録媒体に記録されているオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
また精算処理手段として機能する制御部62は、前記精算処理として、前記精算許諾情報送信手段から送信されてきた合算額精算許諾情報から特定される前記残額と前記オフライン端数額との合算額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。具体的には、管理装置50から送信されてきた精算許諾情報に残額のみが含まれる場合には、該残額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、残額とオフライン端数額の合算額が含まれる場合には、該合算額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行い、オフライン端数額のみが含まれる場合には、該オフライン端数額に相当する貨幣の払出を指示する処理を行う。そして該指示に応じた貨幣が、紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67から払い出される。
さらに精算処理手段として機能する制御部62は、前記通信不可能状態発生判定手段(管理装置50の制御部52)によりオフライン状態が発生したと判定されたことを条件として、前記オフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。具体的には、前記通信不可能状態発生判定手段によりオフライン状態が発生したと判定されると、後述する図25のSa711〜Sa717の処理が行われて、後述する図24のS751を経て、S752で前記精算許諾情報送信手段(管理装置50の通信部51)から精算許諾情報が送信されてくるので、該精算許諾情報が送信されてきたことに基づいて、精算が行われる。
また制御部62は第3の通番更新手段の一例であって、前記精算処理に伴って、記録媒体に記録されている通番を更新するものであり、図24に示すように、許諾分の貨幣を払い出す精算処理が行われたことに伴って(S753)、受け付けている記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新するものである(S754)。
また制御部62は端数額判定手段の一例であって、当該精算装置60で受け付けた会員カード4又はビジタコイン5に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定するものであり、ここでは該オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する(図24のSa701を参照)。そして精算装置60は、該端数額判定手段によりオフライン端数額が所定の金額(ここでは税込単位額)未満であると判定されたことを条件として、該オフライン端数額に相当する貨幣を払い出す。具体的には、オフライン端数額が税込単位額未満であると判定されたことを条件として、精算要求が管理装置50に対して送信され、該精算要求に応じて管理装置50から送信されてきた精算許諾情報を受信したことに基づいて、精算処理手段として機能する制御部62が、前述の如く、合算額又はオフライン端数額に相当する貨幣の払出を紙幣払出機66及び/又は硬貨払出機67に対して指示する処理を行う。
また制御部62のEEPROMには、図7(b)に示す精算履歴DBが設けられている。この精算履歴DBは精算履歴記憶手段の一例であって、前記精算処理の履歴である精算履歴として、該精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体IDと、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは精算処理が行われたことに基づいて、該精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶する共に、該精算処理が行われた日時である精算日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記精算履歴を記憶する。この精算履歴DBでは、最大で256個の精算履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している精算履歴が256個に達すると、新たな精算履歴を記憶する際に、精算日時が最も古い精算履歴が消去されて、当該新たな精算履歴が記憶される。
ビジタコイン発行装置70は、遊技場内の所定箇所(例えば遊技島の端部や景品交換カウンタの近傍等)に設けられ、図6(a)に示すように、縦長の箱型の形状を呈するものであり、その前面にタッチパネル式のディスプレイ73,紙幣挿入口74a,紙幣払出口74d,及びコイン発行口75a等を備え、図1に示すように、その内部に通信部71,制御部72,紙幣識別機74,紙幣収納部74b,紙幣払出部74c,コインR/W75,及びコインストッカ75b等を備えており、これらの各構成要素は図1に示すように接続されている。
通信部71は、管理装置50の通信部51と通信可能に接続されており、ビジタコイン発行装置70と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部71は、紙幣識別機74により紙幣2を受け付けた後、タッチパネル式のディスプレイ73により遊技者から発行額の選択を受け付けたことに基づいて、発行するビジタコイン5の記録媒体IDと前記選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する(図27のS905を参照)。
また通信部71は発行履歴送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくる発行履歴送信要求に応じて、後述する発行履歴記憶手段である発行履歴DB(図7(c)を参照)で記憶している発行履歴を管理装置50に対して送信するものである(図29のS1033を参照)。
制御部72は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、ビジタコイン発行装置70に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部72の機能については後述する。
タッチパネル式のディスプレイ73は、図6(b)に示すように、各種の情報を表示するための表示デバイスであると共に、各種の入力を受け付けるための入力デバイスでもある。このディスプレイ73では、紙幣2を受付可能なときに、D11に示すように、紙幣2の挿入を促す旨が表示される。ここで遊技者が紙幣2を挿入すると、D12に示すように、該挿入された紙幣2の金額が入金額として表示されると共に、ビジタコイン5の発行に供する発行額を選択するための発行額選択ボタンとして、「1000円」ボタン,「2000円」ボタン,「5000円」ボタン,及び「10000円」ボタンの4種類が表示される、発行額選択画面が表示される。ここで遊技者がいずれかの発行額選択ボタン(ここでは「5000円」ボタン)を押圧操作して前記入金額の範囲内で発行額を選択すると、D13に示すように、該選択された発行額を前記残額としてパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されて、該ビジタコイン5が発行された旨が表示されると共に、釣銭がある場合には釣銭が払い出されて、該釣銭が払い出された旨が表示される。
紙幣識別機74は貨幣受付手段の一例であって、貨幣を受け付けるものであり、ここでは紙幣挿入口74aから前記4種類の紙幣2を受け付けて、該受け付けた紙幣2の真贋及び金種を識別する識別機である。なお紙幣識別機74により受け付けられた紙幣2は、該紙幣識別機74の背後に設けられている紙幣収納部74bに金種毎に収納される。そして釣銭があるときに、紙幣収納部74bに収納されている紙幣2が、該紙幣収納部74bの前方に設けられている紙幣払出部74cに搬送されて、該紙幣払出部74cの前方に設けられている紙幣払出口74dから釣銭として払い出される。
コインR/W75は、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で発行額が選択されたときに、ビジタコイン5が収納されているコインストッカ75bから排出されて内部に保持しているビジタコイン5の記録媒体IDを読み取る、ICコインR/Wである。このコインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5は、管理装置50から発行許諾情報が送信されてきたことに基づいて、該コインR/W75の前方に設けられているコイン発行口75aから排出されて発行され、該ビジタコイン5が発行されると、コインストッカ75bで収納されているビジタコイン5が排出されてコインR/W75の内部に保持される。
ここで前記制御部72は記録媒体発行処理手段の一例であって、前記貨幣受付手段(紙幣識別機74)により受け付けた貨幣(紙幣2)の金額を残額として、記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDに対応付けて管理装置50で管理するための処理を行うと共に、該記録媒体に残額を記録することなく発行する記録媒体発行処理を行うものである。具体的には、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5の記録媒体IDと図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を管理装置50に対して送信する処理(図27のS905を参照)と、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5をコイン発行口75aから排出して発行する処理(同S910を参照)が、前記記録媒体発行処理に相当する。
また制御部72のEEPROMには、図7(c)に示す発行履歴DBが設けられている。この発行履歴DBは発行履歴記憶手段の一例であって、前記記録媒体発行処理の履歴である発行履歴として、該記録媒体発行処理の対象となった記録媒体(ビジタコイン5)の記録媒体IDと、該記録媒体発行処理の対象となった前記残額と、前記最後処理特定情報とを対応付けて、所定の処理数分記憶するものである。ここでは記録媒体発行処理が行われたことに基づいて、該記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、図6(b)のD12に示す発行額選択画面で選択された発行額である選択額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、該記録媒体発行処理が行われた日時である発行日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、前記発行履歴を記憶する。この発行履歴DBでは、最大で256個の発行履歴を、前記所定の処理数分として記憶可能であり、記憶している発行履歴が256個に達すると、発行日時が最も古い発行履歴が消去されて、当該新たな発行履歴が記憶される。
センタ管理装置80はバックアップ装置の一例であって、遊技場外(ここではカード会社)に設けられるものであり、図1に示すように接続される通信部81,制御部82,及びハードディスク83等を備えている。この実施形態では、前記有効期間が無期限であるため、例えば残額がある記録媒体を持ち帰った遊技者が1ヶ月後に来店したときに、管理装置50で管理している残額が失われていると、該1ヶ月の間は当該記録媒体に係わる処理履歴,精算履歴,及び発行履歴が記憶されていないため、残額を復帰することができず、遊技者が損をしてしまうので、センタ管理装置80において所定時間毎に残額のバックアップを行うものである。
記憶手段であるハードディスク83には、図7(e)に示すバックアップDBが設けられている。このバックアップDBはバックアップ情報記憶手段の一例であって、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理されている残額を該管理装置50から所定時間毎に取得してバックアップ情報として記憶するものであり、ここでは遊技場の営業終了後に管理装置50から送信されてくる残額管理DBの記憶内容(図7(d)を参照)を、バックアップ情報として記憶する。またバックアップDBは、該バックアップ情報を記憶した日時を、バックアップ日時として記憶する。
制御部82は、CPU,RAM,ROM等を備えており、ハードディスク83に記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、センタ管理装置80に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。
通信部81は、前述の如く管理装置50の外部通信部56と通信可能に接続されており、センタ管理装置80と管理装置50との間における通信を司るものである。この通信部81は、バックアップ情報の記憶が完了したことに基づいて、該バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を管理装置50に対して返信するものである(図28のS1004を参照)。また通信部81はバックアップ情報送信手段の一例であって、管理装置50から送信されてくるバックアップ情報送信要求に応じて、バックアップ情報記憶手段であるバックアップ情報DB(図7(e)を参照)で記憶しているバックアップ情報を管理装置50に対して送信するものである(図29のS1043を参照)。
[2.遊技用システム1の作用]
次に、図8〜図29を参照して、遊技用システム1の作用について説明する。なお各図中においては、会員カード4を「カード」,ビジタコイン5を「コイン」,管理装置50で管理されている残額を「管理残額」,制御部21のRAMで記憶されている残額を「記憶残額」,及び制御部21のRAMで記憶されている端数額を「記憶端数額」と表記する。また、以下では、玉貸ユニット20の収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番,若しくは、カード保持部24Pで保持されている会員カード4又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番を「記録通番」とも呼ぶ。そして、管理装置50で記録媒体IDに対応付けて管理している通番を「管理通番」とも呼ぶ。
まず図8は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない場合の処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5を収納コイン保持部27Pで保持している。
この状態で貨幣を受け付けると(S101)、受付貨幣額が所定額(本例では1000円)以上であるか否かを判定する(S102)。このS102で受付貨幣額が所定額以上であると判定された場合には(YES)、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取った記録媒体ID(コインID)と、受付貨幣額とを含む入金要求を、管理装置50に対して送信する(S103)。一方、S102で受付貨幣額が所定額未満であると判定された場合には(NO)、後述するS151以下の処理を行う。
S103の入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求に含まれる受付貨幣額を、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、入金予定額として一旦記憶し(S104)、該入金予定額の記憶が完了したことに基づいて、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額+該入金予定額である予定残額を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S105)。
該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)で受け付けている貨幣(紙幣2,硬貨3)の取込処理を行い(S106)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S107)。次いで、貨幣の取込処理及び通番の更新が完了したことに基づいて、該ビジタコイン5の記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S108)、前記予定残額通知に含まれる予定残額を制御部21のRAMで記憶し(S111)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S112)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S113)。
S108の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している入金予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算して(S109)、該入金予定額を消去すると共に、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新する(S110)。
なお、入金要求の送信(S103)から予定残額通知(S105)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSa191以下の処理が行われる。
ここで、管理装置50がS103の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、後述する図11のSa192で貨幣は返却され、消去すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態となる(状態1)。
また、玉貸ユニット20が前記S105の予定残額通知を受信し、管理装置50がS108の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S106で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態2)。
次に玉貸ユニット20は、S113の状態で玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、前述の如く使用額分(本例では500円)の玉貸処理を開始し(S122)、前記ビジタコイン5の記録媒体IDと、使用額+消費税額(本例では525円)とを含む玉貸通知を、管理装置50に対して送信すると共に(S123)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S124)。
S123の玉貸通知を受信した管理装置50は、該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算する減算処理を行うと共に(S125)、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S126)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する(S127)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算更新し、残額表示器30における記憶残額の表示,及び残度数表示器14における残度数の表示を更新して、使用額分の玉貸処理が終了した後(S128)、再びS113の状態となる。
なお、使用額分の玉貸処理の開始(S122)から減算完了通知(S127)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSb191以下の処理が行われる。
また玉貸ユニット20は、S113の状態で所定額以上の貨幣を受け付けると、前記S103〜S112と同様の処理を行い、再びS113の状態となる。
次に図9は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない状態で返却操作を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。玉貸ユニット20は、S113又は後述するS162の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S131)、会員カード4又はビジタコイン5を受付中であるか否かを判定して、S132に進む。この図9では、会員カード4又はビジタコイン5を受付中でないと判定される。S132では、記憶残額が零であるか否かを判定する。このS132で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、会員カード4又はビジタコイン5を受付中でないと判定されているので、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却しない。一方、S132で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記ビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を、管理装置50に対して送信する(S133)。該返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S134)。
該返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、前記ビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S136)。このS136で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S137)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び排出日時を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S138)、S139に進む。一方、S136で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額及び排出日時を、新たな残額及び排出日時に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S138)、S139に進む。これによれば、玉貸ユニット20で記憶される処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、玉貸ユニット20において、少ない記憶容量で効率良く処理履歴を記憶することができる。
S139では、記憶残額を消去して、第2の収納コインストッパ27dを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する(S140)。そして第2の収納コインストッパ27dを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持する(S141)。
次に図10は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない状態で所定額未満の貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。図8のS102で受付貨幣額が所定額未満であると判定されると、玉貸ユニット20は、記憶残額が零であるか否かを判定する(S151)。このS151で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS171以下の処理を行う。
一方、S151で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額(本例では500円)から、貸与対象額(420円)を特定すると共に、端数額(80円)を特定する(S152)。そして前述の如く、該特定された貸与対象額分の玉貸処理である一発貸しを開始し(S153)、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取った記録媒体ID(コインID)と、特定された端数額とを含む加算要求を、管理装置50に対して送信すると共に(S154)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S155)。
S154の加算要求を受信した管理装置50は、該加算要求に含まれる端数額を、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する加算処理を行うと共に(S156)、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S157)、加算処理が完了した旨を示す加算完了通知として、前記管理している残額を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S158)。
該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、貸与対象額分の玉貸処理が終了すると(S159)、該残額通知に含まれる残額を制御部21のRAMで記憶し(S160)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S161)、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S162)。
なお、貸与対象額分の玉貸処理の開始(S153)から残額通知(S158)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSc191以下の処理が行われる。
前記S151で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額(本例では500円)に対応する対応消費税額(25円)を特定し(S171)、記憶残額が該対応消費税額以上であるか否かを判定する(S172)。このS172で対応消費税額未満である(NO)と判定された場合には、前述したS152以下の処理が行われる。一方、S172で記憶残額が対応消費税額以上である(YES)と判定された場合には、次に示すS173以下の処理が行われる。
S173では、玉貸操作によることなく、受付貨幣額分の玉貸処理が開始され、これに伴い、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取った記録媒体ID(コインID)と、特定された対応消費税額とを含む減算要求を、管理装置50に対して送信すると共に(S174)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S175)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
本例では80円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、500円の入金を受け付けることで、対応消費税額の25円が管理残額から減算されて、受付貨幣額の500円分のパチンコ玉が貸与され、管理残額が55円となる。ここで、従来のシステムにおいて、消費税額を徴収する場合には、税込単位額未満の端数額が管理残額として残った状態では使用することができず、かつ該端数額が累積されて単位貸与額以上となったときにも、その残額を使用するために遊技者が玉貸操作を行わなければないという問題があった。本発明の遊技用システム1を適用することによって、端数額が受付貨幣額の対応消費税額以上であれば、当該端数額が税込単位額未満であっても使用され、かつ玉貸操作を要せずに受付貨幣額分の玉貸処理を行うので遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
つまり、玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合であれば、遊技者が貨幣(例えば100円)を投入しても、受付貨幣額が税込単位額(例えば105円)未満の貨幣であるため、受付貨幣額分の玉貸処理が行われずに不便であったが、本遊技用システム1を適用することによって、遊技者が貨幣(100円)を投入したときに残額が消費税額(5円)以上残存していれば、受付貨幣額(100円)分の玉貸処理が玉貸操作によることなく行われるので遊技者の利便性が向上する。また、例えば80円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+対応消費税額5円の、計105円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
また別の方法として、玉貸処理に応じて消費税が徴収される場合に、遊技者が500円を投入すると、貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算される。そして、次に500円を投入すると、再び貸与対象額である420円が特定されて、該貸与対象額分の玉貸処理が行われ、端数額の80円が管理残額に加算されるという方法が考えられる。この場合には、最初の端数額の80円が管理残額として残っている状態で、次に500円が投入されたときに、対応消費税額の25円以上の管理残額(80円)が残存しており、受付貨幣額分の玉貸処理を行うための残額が足りているにも拘わらず、実際には貸与対象額(420円)分の玉貸処理しか行われないというように、連続入金のときの遊技者の利便性を損ねる。しかし本発明の遊技用システム1を適用することによって、連続入金のときに、受付貨幣額+残額によって、受付貨幣額分の玉貸処理が可能であれば、該受付貨幣額分の玉貸処理(一発貸し)を行うので、遊技者の利便性が向上する。また、連続入金によって端数額が、80円,160円,…と累積される場合に、この累積された端数額は玉貸操作を行わなければ使用することができないが、本遊技用システム1を適用することで、貨幣を受け付けると、受け付けた貨幣の対応消費税額が自動的に端数額から減算されていくので、端数額を使用する為の玉貸操作は必要なく、また、玉貸操作を行うことなく受付貨幣額分の玉貸が行われ、貨幣の投入から玉貸開始までの時間が短縮されるので、遊技者の利便性が向上する。
S174の減算要求を受信した管理装置50は、該減算要求に含まれる対応消費税額を、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算更新する減算処理を行うと共に(S176)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S177)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する(S178)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、対応消費税額を記憶残額から減算更新し、残額表示器30における記憶残額の表示,及び残度数表示器14における残度数の表示を更新して、受付貨幣額分の玉貸処理が終了した後(S179)、再びS162の状態となる。
なお、受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S173)から減算完了通知(S178)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSd191以下の処理が行われる。
次に図11は、記録媒体を受け付けていない状態で、オンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20における処理の一例を表す図である。まず、図8に示した入金要求(S103)の送信から予定残額通知(S105)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sa191)、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)にて受け付けている貨幣(紙幣2,硬貨3)を返却し(Sa192)、記憶残額が零であるか否かを判定する(Sa193)。このSa193で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS418に進んで、貨幣受付を待機する状態となる。なお記憶残額が零であるので、S418における返却操作は無効とされる。一方、Sa193で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、所定額以上の貨幣の受付が行われて入金要求が送信され、これに応じた予定残額通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、貨幣が返却される。そして、記憶残額が零でない場合には、返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。
次に、図8に示した使用額分の玉貸処理の開始(S122)から減算完了通知(S127)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sb191)、使用額分の玉貸処理の開始(S122)後に通番の更新(即ちS124)が行われたか否かを判定する(Sb192)。このSb192で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sb193)、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(Sb194)、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sb192で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sb194の処理を行い、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、使用額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該使用額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS123の玉貸通知を受信していなければ、減算すべき使用額+消費税額が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態3)。
次に、図10に示した貸与対象額分の玉貸処理の開始(S153)から残額通知(S158)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sc191)、貸与対象額分の玉貸処理の開始(S153)後に通番の更新(即ちS155)が行われたか否かを判定する(Sc192)。このSc192定で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sc193)、特定された端数額×(−1)をオンライン端数額として該ビジタコイン5に記録し(Sc194)、該端数額を記憶残額に加算し(Sc195)、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sc192で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sc194及びSc195の処理を行い、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、貸与対象額分の玉貸処理が行われ、これに応じた残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該貸与対象額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS154の加算要求を受信していなければ、記録媒体(ここではビジタコイン5)にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき端数額×(−1)が管理残額から減算されておらず(即ち加算すべき端数額は管理残額に加算されておらず)、記録通番>管理通番の状態となる(状態4)。
次に、図10に示した受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S173)から減算完了通知(S178)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sd191)、受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S173)後に通番の更新(即ちS175)が行われたか否かを判定する(Sd192)。このSd192で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sd193)、特定された対応消費税額をオンライン端数額として該ビジタコイン5に記録し(Sd194)、該対応消費税額を記憶残額から減算し(Sd195)、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sd192で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sd194及びSd195の処理を行い、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、受付貨幣額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該受付貨幣額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS174の減算要求を受信していなければ、記録媒体(ここではビジタコイン5)にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき対応消費税額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態5)。
次に図12〜図20は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20が、会員カード4の挿入をカード挿入口24aから受け付けるか,又はビジタコイン5の投入をコイン投入口25から受け付けると(S201)、S202以下の処理(図12〜図14に示す処理)が行われる。
ここで、S201で受け付けるビジタコイン5にオンライン端数額が記録されている場合は、該ビジタコイン5は、オンライン状態にある玉貸ユニット20で、所定額未満の貨幣が受け付けられて、受付貨幣額分の玉貸処理が開始されてからオフライン状態となって、対応消費税額がオンライン端数額として記録されて排出されたものであるか、又は、オンライン状態にある玉貸ユニット20で、所定額未満の貨幣が受け付けられて、貸与対象額分の玉貸処理が開始されてからオフライン状態となって、特定された端数額×(−1)がオンライン端数額として記録されて排出されたものである。
またS201で受け付けるビジタコイン5に、オフライン端数額が記録されていない場合は、該ビジタコイン5は、オンライン状態にある玉貸ユニット20から排出(発行)されたものか(図9を参照),記録媒体を受け付けておらず、残額のある状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図11を参照)から排出されたものか,ビジタコイン5を受け付けた状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図20を参照)から排出されたものか,オフライン端数額が記録された状態でオフライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられ、一発貸しが行われた結果として該端数額が零になって該玉貸ユニット20から排出されたものか(図23を参照),又はオンライン状態にあるビジタコイン発行装置70から発行されたもの(図27を参照)である。
一方、S201で受け付けるビジタコイン5に、オフライン端数額が記録されている場合は、該ビジタコイン5は、オフライン状態にある玉貸ユニット20から排出(発行)されたものか(図21〜図23を参照),記録媒体を受け付けておらず、残額のある状態でオンライン状態からオフライン状態となった後(図11を参照)、オフライン状態での一発貸しが行われて端数額が残存する状態で、玉貸ユニット20から排出されたものか,又はビジタコイン5を受け付けた状態でオンライン状態からオフライン状態となった後(図20を参照)、オフライン状態での一発貸しが行われて端数額が残存する状態で、玉貸ユニット20から排出されたものである。
図12に示すように、S202では、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5(以下、受け付けた記録媒体とも呼ぶ)の記録情報である記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番を読み取り、該読み取った記録情報を含む挿入通知を、管理装置50に対して送信する。
S202の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番と、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番とが一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO,即ち記録通番>管理通番)と判定された場合には、後述する図14に示すS301以下の通番不一致時処理を行う。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、後述するS204〜S209で通番一致時処理を行い、S210に進む。
S210では、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する。このS210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、後述する図13に示すSa210以下のオフライン端数額処理を行う。一方、S210でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記挿入通知の送信元である玉貸ユニット20の装置IDを残額管理DBに記憶し、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(Sa220)。
該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体のオンライン端数額を消去して(オンライン端数額が記録されており、通番が一致する場合には該オンライン端数額が残存している状態であるため、当該処理によって消去し)、該残額通知に含まれる残額を制御部21のRAMで記憶し(Sa221)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(Sa222)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(Sa223)。
前記S210でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、図13に示すように、オフライン端数額処理が行われる。
まずSa210で、ハードディスク55の記憶内容に基づいて、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する。このSa210で当日中にオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、使用不可情報を、玉貸ユニット20に対して返信する。一方、Sa210で当日中にオフライン状態が発生している(YES)と判定された場合には、Sa211以下に進んで、オフライン端数額の加算が行われる。このように、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定されたことを条件としてオフライン端数額の加算が行われることにより、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体にオフライン端数額が記録されることがない状況においてはオフライン端数額の加算が行われないので、セキュリティが向上する。
前記Sa211で当日中にオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれるオフライン端数額を、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、加算予定額として一旦記憶し(Sa211)、該加算予定額の記憶が完了したことに基づく加算予定額記憶通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(Sa212)。
該加算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去すると共に(Sa213)、該記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新し(Sa214)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含むオフライン端数額消去通知を、管理装置50に対して送信する(Sa215)。
該オフライン端数額消去通知を受信した管理装置50は、該オフライン端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している加算予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算して(Sa216)、該加算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(Sa217)、更新後の残額を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(Sa220)。
このように、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額が記録された会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられると、該オフライン端数額が管理装置50で管理されている残額に対して加算更新されることにより、該オフライン端数額を精算しなくても遊技に使用できるようになるので、遊技者の利便性が向上する。
ここで管理装置50がS202の挿入通知を受信し、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、オフライン端数額は消去されておらず、消去すべき加算予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態となる(状態6)。
また玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がSa215のオフライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、Sa213でオフライン端数額は消去されており、加算すべき加算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態7)。
前記S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、図12に示すように、通番一致時処理が行われる。S204では、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS204で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を消去し(S205)、前記S210に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、管理装置50がS103又はS223の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は取り込まれておらず、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態1)であることが特定される。このように管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれていないにも拘わらず、入金予定額が残存しているままとなる。そして該残存している入金予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している入金予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS103又はS223の入金要求を受信してから玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき入金予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S204で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S206で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて加算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS206で加算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた加算予定額を消去し(S207)、前記S210に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ加算予定額が残存していることから、管理装置50がS202の挿入通知を受信,又はS702の精算要求を受信し、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち記録媒体のオフライン端数額は消去されておらず、消去すべき加算予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態6)であることが特定される。このように管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信してから玉貸ユニット20又は精算装置60が加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オフライン端数額が消去されていないにも拘わらず、加算予定額が残存しているままとなる。そして該残存している加算予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している加算予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS202の挿入通知を受信,又はS702の精算要求を受信してから玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき加算予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S206で加算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S208で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS208で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、管理装置50が後述するS702の精算要求を受信し、精算装置60が後述するS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態が発生したということであるので、該記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S209)、前記S210に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態であることが特定される。このように管理残額50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されていないにも拘わらず、精算要求受信フラグが残存しているままとなる。そして精算要求受信フラグが記憶されていることに基づいて管理残額を消去してしまうと、遊技者が損害を被ることになる。
従って、記憶されている精算要求受信フラグを消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50がS702の精算要求を受信してから精算装置60がS752の精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理残額が消去されてしまうことがないので、遊技者が損害を被ることがない。
前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、図14に示すように、通番不一致時処理が行われる。S301では、前記挿入通知に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する。このS301でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS311以下の処理を行う。一方、S301でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該オンライン端数額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、減算予定額として一旦記憶し(S302)、該減算予定額の記憶が完了したことに基づく減算予定額記憶通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S303)。
該減算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S304)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含むオンライン端数額消去通知を、管理装置50に対して送信する(S305)。
該オンライン端数額消去通知を受信した管理装置50は、該オンライン端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している減算予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算して(S306)、該減算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S307)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、通番が一致しておらず(記録通番>管理通番)、かつ記録媒体にオンライン端数額が記録されていることから、管理装置50が、貸与対象額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S154又はS254の加算要求を受信していない状態でオフライン状態となったか、又は、管理装置50が、受付貨幣額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S174又はS274の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となったかのいずれかの状態であることが特定される。即ち、記録媒体にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき端数額×(−1)は管理残額から減算されておらず(即ち加算すべき端数額は管理残額に加算されておらず)、記録通番>管理通番の状態(状態4)であるか、又は記録媒体にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき消費税額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態5)のいずれかの状態であることが特定される。
従って、S306で、減算すべきオンライン端数額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50が、S154又はS254の加算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理装置50が、S174又はS274の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される減算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額から減算すべき消費税額をオンライン端数額として記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの補正要求に含まれるオンライン残額を管理残額から減算する補正処理を行うので、間接税額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理を行うことで、受付貨幣額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額50からの消費税額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理を行わないことで、管理残額からの消費税額の減算が完了しているにも拘わらず、さらに消費税額の減算が行われる(いわゆる二重減算される)ことで遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額×(−1)をオンライン端数額として記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの補正要求に含まれるオンライン端数額を管理残額から減算する補正処理を行うことで、結果として端数額が管理残額に加算されるので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理(加算処理)を行うことで、貸与対象額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額に対しての端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理(加算処理)を行わないことで、管理残額に対しての端数額の加算が完了しているにも拘わらず、さらに端数額の加算が行われる(いわゆる二重加算される)ことで遊技場が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
ここで管理装置50がS202の挿入通知を受信し、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、オンライン端数額は消去されておらず、消去すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となっている(状態8)。ただし、該消去すべき減算予定額は、次回、オンライン端数額が消去されずに記録された状態の当該記録媒体が、オンライン状態で玉貸ユニット20又は後述する精算装置60で受け付けられたときに、改めてS302又はS802で記憶されるオンライン端数額に書き換えられる(あるいは同額のため記憶しているオンライン端数額をそのまま残しても良い)ので、本例では特に消去処理を行っていない。
また、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S304でオンライン端数額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態9)。
前記S301でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S311で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS311で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S312)、該入金予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、玉貸ユニット20が前記S105又はS225の予定残額通知を受信し、管理装置50がS108又はS228の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS106又はS226で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が入金予定額の記憶に基づく予定残額通知を受信してから管理装置50が貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれているにも拘わらず、入金予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S312で、加算すべき入金予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信してから管理装置50がS108又はS228の貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、入金予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について例を挙げて説明する。本例のように、入金要求を受信した管理装置50で、一旦受付貨幣額を入金予定額として記憶し、予定残額通知を玉貸ユニット20に返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で貨幣の取込処理を行った後に、該取込処理を完了した旨の貨幣取込通知を管理装置50に送信し、該貨幣取込通知の受信に基づいて管理装置で入金予定額を管理残額に加算するようにしておき、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合には受け付けた貨幣を返却するようにした場合、予定残額通知の送信後にオフライン状態が発生すると、後述する従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、予定残額通知を玉貸ユニット20が受信したか否か、即ち貨幣の取込処理が行われたか否かを管理装置50側では特定不可能である。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、挿入通知が送信されてきたときに、貨幣の取込処理が行われたか否かを管理装置50側において特定できない。このときに、一律に入金予定額を管理残額に加算すると、予定残額通知を玉貸ユニット20が受信しておらず、貨幣が返却されていた場合には、遊技場が損害を被る。一方、一律に入金予定額を消去するようにした場合、予定残額通知を玉貸ユニット20が受信しており、貨幣の取込処理が行われていたときに、遊技者が損害を被るという問題がある。また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で貨幣の取込処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で入金予定額の加算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致するときには、貨幣の取込処理が行われていないことを特定して、入金予定額を消去し、通番が一致しないときには貨幣の取込処理が行われていることを特定して、入金予定額を管理残額に加算することで、残額が確定される。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の遊技機での遊技や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
S311で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S313で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて加算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS313で加算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた加算予定額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S314)、該加算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ加算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がSa215又はSa715のオフライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちSa213又はSa713で記録媒体のオフライン端数額は消去されており、加算すべき加算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20又は精算装置60が加算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がオフライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オフライン端数額が消去されているにも拘わらず、加算予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S314で、加算すべき加算予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がSa215又はSa715のオフライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、加算予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。
S313で加算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S315で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて減算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS315で減算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた減算予定額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S316)、該減算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ減算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS304で記録媒体のオンライン端数額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態9)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がオンライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オンライン端数額が消去されているにも拘わらず、減算予定額が未減算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると、遊技場(但し減算予定額が負であるときには遊技者)が損害を被ることになる。
従って、S316で、減算すべき減算予定額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がS305のオンライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、減算予定額が減算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技場(但し減算予定額が負であるときには遊技者)が損害を被ることがない。
S315で減算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S317で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS317で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去すると共に、前記記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S318)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、精算装置60が後述するS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50が後述するS755の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されており、消去すべき残額が記憶されており、記録通番>管理通番の状態であることが特定される。このように精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理残額50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存しているままとなる。そして該管理残額が消去されないまま放置することで、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S318で、残存している残額を零に更新することで、管理残額を確定させている。これにより、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信してから管理装置50がS755の精算完了通知を受信する前にオフライン状態となったときに、遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後の挿入通知の受信によって、管理残額を零にすることができ、遊技場の損害を防止することができる。
S317で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示した残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応する使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S320)、さらに図7(d)に示した玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定する(S321)。そして、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額が、S321で特定した玉貸設定金額以上であるか否か(即ち管理残額≧玉貸設定金額であるか否か)を判定する(S322)。
このS322で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、該玉貸設定金額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S323)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。一方、S322で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算更新し(S324)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記S210以下の処理を行う。
ここで、オンライン端数額が零であり、記録通番>管理通番であって、入金予定額,加算予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されていないことから、管理装置50が、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20からS123又はS213の玉貸通知を受信する前にオフライン状態となったこと、即ち、減算すべき[使用額+消費税額]が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態3)であることが特定される。このように玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合は、管理装置50側で[使用額+消費税額]の減算がされない。そして、該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで残額が確定されず(つまり管理残額からの[使用額+消費税額]の減算が行われず)、遊技者が当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことができないという問題がある。そして[使用額+消費税額]が管理残額から減算されない状態のまま放置されると、遊技場が損害を被るという問題がある。
従って、S320及びS321で、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理残額から減算している。つまり、玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合にも、オンライン状態にある他の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、残額が確定し(管理残額からの[使用額+消費税額]の減算が行われ)、該残額を使用して遊技を行うことができる。
このように、記録通番>管理通番であって、入金予定額,加算予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されておらず、管理残額≧玉貸設定金額であることを条件として、玉貸設定金額を管理残額から減算するので、玉貸設定金額分の貸与処理が行われたにも拘わらず、管理残額が減算されない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで、各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
さらに管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について説明する。本例のように、玉貸ユニット20で使用額分の玉貸処理が行われたときに、玉貸通知が管理装置50に送信され、該玉貸通知を受信した管理装置50において、玉貸通知に含まれる[使用額+消費税額]を管理残額から減算するようにした場合、玉貸通知を管理装置50が受信する前にオフライン状態が発生したときに、後述する従来の技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置側で[使用額+消費税額]の減算が行われたか否かを特定できない。
そして当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられたときに、一律に記録媒体の残額(記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた残額)を使用可能とすると、[使用額+消費税額]が管理残額から減算されていない場合には、オンライン状態の玉貸ユニット20で減算前の管理残額が使用され、管理残額が使い切られてしまったときに、前記オフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰しても[使用額+消費税額]の減算処理が行えないので、遊技場が損害を被る。一方、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20がオフライン状態となった場合に、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20で玉貸処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で[使用額+消費税額]の減算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、減算が行われていないことを特定して、[使用額+消費税額]を管理残額から減算し、通番が一致するときには減算が完了していることを特定して管理残額をそのままにしておくことで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の遊技機での遊技や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
次に図15を用いて、オフライン端数額を消去する前にオフライン状態となった場合における遊技用システム1の作用について説明する。前述したように、玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けると(S201)、S202〜S210の処理が行われ、受け付けた記録媒体にオフライン端数額が記録されているときには、管理装置50は、S202の挿入通知に含まれるオフライン端数額(ここでは55円)を、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、加算予定額として一旦記憶し(Sa211)、該加算予定額の記憶が完了したことに基づく加算予定額記憶通知を、玉貸ユニット20に対して返信するが(Sa212)、この加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態となった場合には、記録媒体のオフライン端数額が消去されておらず、加算予定額が残存し、記録通番=管理通番の状態となる。ここで玉貸ユニット20が貨幣(ここでは1000円)を受け付けると、オフライン入金時の一発貸し(後述するS614)が行われて、記憶端数額、即ちオフライン端数額として記録される額が減算される(例えば、記憶端数額(55円)−消費税額(50)=5円となる)。このとき、記録通番=管理通番であって、管理装置50では加算予定額(55円)が残存している状態であるが、次回加算予定額となるオフライン端数額(5円)は、管理装置50の加算予定額(55円)と異なる。
この場合には、次回記録媒体を受け付けたときに、まずS207で加算予定額(55円)が消去されて、その後、改めてSa211で加算予定額(5円)が記憶される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。このように、挿入通知を管理装置50が受信してから加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20が受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
次に図16を用いて、オフライン端数額を消去した後にオフライン状態となった場合における遊技用システム1の作用について説明する。前述したように、玉貸ユニット20が記録媒体を受け付けると(S201)、S202〜S210の処理が行われ、受け付けた記録媒体にオフライン端数額が記録されているときには、管理装置50は、S202の挿入通知に含まれるオフライン端数額(ここでは55円)を、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、加算予定額として一旦記憶し(Sa211)、該加算予定額の記憶が完了したことに基づく加算予定額記憶通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(Sa212)。
該加算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去すると共に(Sa213)、該記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新し(Sa214)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含むオフライン端数額消去通知を、管理装置50に対して送信するが(Sa215)、このオフライン端数額消去通知を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった場合には、記録媒体のオフライン端数額が消去されており、加算予定額が残存し、記録通番>管理通番の状態となる。ここで玉貸ユニット20が貨幣(ここでは500円)を受け付けると、オフライン入金時の一発貸し(後述するS614)が行われて、端数額、即ちオフライン端数額として記録される額が生じる(例えば、受付貨幣額(500円)−貸与対象額(420)=80円が記憶端数額となる)。このとき、記録通番>管理通番であって、管理装置では加算予定額(55円)が残存している状態であるが、次回加算予定額となるオフライン端数額(80円)は、管理残額に加算予定額(55円)が加算された額に、さらに加算されるべき額である。
この場合には、次回記録媒体を受け付けたときに、まずS314で加算予定額(55円)が残額に加算されて、その後、改めてSa211で加算予定額(80円)が記憶される。従って、オフライン状態となった後に引き続き遊技を続けた場合であっても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。このように、加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20が受信してからオフライン端数額消去通知を管理装置50が受信する前にオフライン状態となった場合であっても、その後、オフライン状態となった玉貸ユニット20で継続して遊技を行うことが可能であり、さらに、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入して遊技を行うことが可能であるため、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
ここで、本発明のように、記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果について例を挙げて説明する。本例のように、記録媒体から読み取ったオフライン端数額を玉貸ユニット20から管理装置50に送信し、管理装置50において当該オフライン端数額を一旦加算予定額として記憶し、加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20に返信して、該加算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20で記録媒体のオフライン端数額を消去して、管理装置50に対してオフライン端数額消去通知を送信し、該オフライン端数額消去通知の受信に基づいて管理装置50で加算予定額を残額に加算するようにした場合、オフライン端数額消去通知の送信後にオフライン状態が発生すると、後述する従来技術(特開2000−148683)を使用しても、当該オフライン状態が発生した玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまでは、オフライン端数額消去通知を玉貸ユニット20が受信し、オフライン端数額の消去処理が行われたか否かを管理装置50側では特定できない。
そのため、当該オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体が他のオンライン状態の玉貸ユニット20に受け付けられ、該記録媒体のオフライン端数額が送信されたときに、当該オフライン端数額が、前回の加算予定額記憶通知に応じて一旦消去された後にオフライン状態の玉貸ユニット20での玉貸処理により新たに発生したものか、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存した端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)かを管理装置50側において特定できない。つまり、加算予定額に加えて今回のオフライン端数額を残額に加算すべきか、加算予定額を消去して今回のオフライン端数額のみを残額に加算すべきかを特定することができない。このときに、一律に加算予定額を消去したり管理残額に加算したりすると、遊技者あるいは遊技場が損をしてしまうし、また、前記オフライン状態の玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで一律に記録媒体の残額の使用を許可しない(例えば記録媒体の返却禁止,又は返却は可能であるがオフライン状態の玉貸ユニット20から排出された事を特定可能な情報(例えばオフライン時排出フラグ)を記録して、他の玉貸ユニット20や精算装置60で使用不可能とする処理を行う)ようにすると、遊技者に迷惑がかかる。
本発明のように、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で加算予定額の加算を行ったときに管理通番を更新することで、通番が一致しないときには、図16に示したように、オフライン端数額の消去処理が行われたことを特定して、加算予定額を管理残額に加算し、通番が一致するときには、図15に示したように、オフライン端数額の消去処理が行われていないことを特定して、加算予定額を消去することで、残額を確定することができる。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の遊技機での遊技や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
例えば図15に示したように、玉貸ユニット20が加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態となった後に、一発貸しが行われて、オフライン端数額が消費されたときにも、通番が一致していることからオフライン端数額が消去されていない旨を特定して、加算予定額を消去し、消費後のオフライン端数額を加算予定額とするので、玉貸ユニット20が加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態となり、該オフライン状態で一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
さらに図16に示したように、玉貸ユニット20が加算予定額記憶通知を受信した後にオフライン状態となった後に、一発貸しが行われて、オフライン端数額が生じたときにも、通番が不一致であることからオフライン端数額が消去されている旨を特定して、加算予定額を管理残額に加算し、新たなオフライン端数額を加算予定額とするので、玉貸ユニット20が加算予定額記憶通知を受信した後にオフライン状態となり、該オフライン状態で一発貸しが行われても、オンライン状態の玉貸ユニット20に当該記録媒体を挿入することで、残額が確定される。
次に図12に示したSa223の状態において玉貸操作,貨幣受付,返却操作が行われたときの処理を、図17〜図20を用いて説明する。
ここで玉貸ユニット20は、Sa223の状態で玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S211)、前述の如く使用額分の玉貸処理を開始し(S212)、前記会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと、使用額+消費税額とを含む玉貸通知を、管理装置50に対して送信すると共に(S213)、前記会員カード4又はビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S214)。
S213の玉貸通知を受信した管理装置50は、該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算更新する減算処理を行うと共に(S215)、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S216)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S217)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額+消費税額を記憶残額から減算更新し、残額表示器30における記憶残額の表示,及び残度数表示器14における残度数の表示を更新して、使用額分の玉貸処理が終了した後(S218)、再びSa223の状態となる。ここで玉貸ユニット20において、ビジタコイン5を受付中に、記憶残額が零になったときには、第2の投入コインストッパ26dを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納する(※1)。
なお、使用額分の玉貸処理の開始(S212)から減算完了通知(S217)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSb291以下の処理が行われる。
また、玉貸ユニット20はSa223の状態で貨幣を受け付けると(S221)、受付貨幣額が所定額(本例では1000円)以上であるか否かを判定する(S222)。このS222で受付貨幣額が所定額以上である(YES)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5から読み取った記録媒体IDと、受付貨幣額とを含む入金要求を、管理装置50に対して送信する(S223)。一方、S222で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS251以下の処理を行う。
S223の入金要求を受信した管理装置50は、該入金要求に含まれる受付貨幣額を、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、入金予定額として一旦記憶し(S224)、該入金予定額の記憶が完了したことに基づいて、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額+該入金予定額である予定残額を含む予定残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S225)。
該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20は、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)で受け付けている貨幣(紙幣2,硬貨3)の取込処理を行い(S226)、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(S227)、貨幣の取込処理及び通番の更新が完了したことに基づいて、該会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDを含む貨幣取込通知を管理装置50に対して送信し(S228)、前記予定残額通知に含まれる予定残額を制御部21のRAMで記憶し(Sa231)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(Sa232)、前記Sa223の状態、即ち玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる。
S228の貨幣取込通知を受信した管理装置50は、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している入金予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算して(S229)、該入金予定額を消去すると共に、該貨幣取込通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新する(S230)。
なお、入金要求の送信(S223)から予定残額通知(S225)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSa291以下の処理が行われる。
ここで管理装置50がS223の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS225の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、後述する図20のSa292で貨幣は返却され、消去すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態となる(状態1)。
また、玉貸ユニット20がS225の予定残額通知を受信し、管理装置50がS228の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S226で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態2)。
さらに図18に示すように、玉貸ユニット20は、Sa223の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S231)、会員カード4又はビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S232)。このS232で会員カード4又はビジタコイン5を受付中でない(NO)と判定された場合には、返却操作が無効とされる。一方、S232で会員カード4又はビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、会員カード4の記録媒体ID又はビジタコイン5の記録媒体IDを含む返却通知を、管理装置50に対して送信する(S233)。該返却通知を受信した管理装置50は、返却許諾通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S234)。
該返却許諾通知を受信した玉貸ユニット20は、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体IDが処理履歴DBで既に記憶されているか否かを判定する(S236)。このS236で記録媒体IDが記憶されていない(NO)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDを新たに記憶し(S237)、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び排出日時を記憶することにより、処理履歴を記憶して(S238)、S239に進む。一方、S236で記録媒体IDが記憶されている(YES)と判定された場合には、処理履歴DBにおいて、該記録媒体IDに対応付けて記憶されている残額及び排出日時を、新たな残額及び排出日時に更新(上書き)することにより、処理履歴を記憶して(S238)、S239に進む。これによれば、玉貸ユニット20で記憶される処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、玉貸ユニット20において、少ない記憶容量で効率良く処理履歴を記憶することができる。
S239では、記憶残額を消去して、カード保持部24Pで保持している会員カード4を返却するか、又は第2の投入コインストッパ26dを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却する(S240)。即ち、ビジタコイン5の受付中に記憶残額が零になると、前述の如く該ビジタコイン5がコイン収納部27aに収納されることから、前記S232でビジタコイン5を受付中であると判定されるということは、該ビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて管理されている残額が零でないということであるため、該ビジタコイン5が返却される。
次に図19は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けている状態で所定額未満の貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。図17のS222で受付貨幣額が所定額未満である(NO)と判定されると、玉貸ユニット20は、記憶残額が零であるか否かを判定する(S251)。このS251で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS271以下の処理を行う。
一方、S251で記憶残額が零であると判定されたときには(YES)、受付貨幣額(本例では500円)から、貸与対象額(420円)を特定すると共に、端数額(80円)を特定する(S252)。そして前述の如く、該特定された貸与対象額分の玉貸処理である一発貸しを開始し(S253)、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5から読み取った記録媒体IDと、特定された端数額とを含む加算要求を、管理装置50に対して送信すると共に(S254)、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S255)。
S254の加算要求を受信した管理装置50は、該加算要求に含まれる端数額を、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額に対して加算更新する加算処理を行うと共に(S256)、該加算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S257)、加算処理が完了した旨を示す加算完了通知として、前記管理している残額を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S258)。
該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、貸与対象額分の玉貸処理が終了すると(S259)、該残額通知に含まれる残額を制御部21のRAMで記憶し(S260)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(S261)、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S262)。
なお、貸与対象額分の玉貸処理の開始(S253)から残額通知(S258)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSc291以下の処理が行われる。
前記S251で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額(本例では500円)に対応する対応消費税額(25円)を特定し(S271)、記憶残額が該対応消費税額以上であるか否かを判定する(S272)。このS272で記憶残額が対応消費税額未満である(NO)と判定された場合には、前述したS252以下の処理が行われる。一方、S272で記憶残額が対応消費税額以上である(YES)と判定された場合には、次に示すS273以下の処理が行われる。
S273では、玉貸操作によることなく、受付貨幣額分の玉貸処理が開始され、これに伴い、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5から読み取った記録媒体IDと、特定された対応消費税額とを含む減算要求を、管理装置50に対して送信すると共に(S274)、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S275)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収する場合に、所定額(1000円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する消費税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
S274の減算要求を受信した管理装置50は、該減算要求に含まれる対応消費税額を、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算更新する減算処理を行うと共に(S276)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S277)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する(S278)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、対応消費税額を記憶残額から減算更新し、残額表示器30における記憶残額の表示,及び残度数表示器14における残度数の表示を更新して、受付貨幣額分の玉貸処理が終了した後(S279)、前記S262の状態となる。ここで玉貸ユニット20において、ビジタコイン5を受付中に、記憶残額が零になったときには、第2の投入コインストッパ26dを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5をコイン収納部27aに収納する(※1)。
なお、受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S273)から減算完了通知(S278)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSd291以下の処理が行われる。
次に図20は、記録媒体を受け付けている状態で、オンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20における処理の一例を表す図である。まず、図17に示した入金要求(S223)の送信から予定残額通知(S225)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sa291)、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)にて受け付けている貨幣(紙幣2,硬貨3)を返却し(Sa292)、前記S236以下の処理が行われて、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、所定額以上の貨幣の受付が行われて入金要求が送信され、これに応じた予定残額通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、貨幣が返却される。そして返却操作によらずに、受け付けていた会員カード4又はビジタコイン5が排出されることとなる。
次に、図17に示した使用額分の玉貸処理の開始(S212)から減算完了通知(S217)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sb291)、使用額分の玉貸処理の開始(S212)後に通番の更新(即ちS214)が行われたか否かを判定する(Sb292)。このSb292で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sb293)、使用額+消費税額を記憶残額から減算し(Sb294)、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4又はビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sb292で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sb294の処理を行い、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4又はビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、使用額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該使用額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずに、受け付けていた会員カード4又はビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS213の玉貸通知を受信していなければ、減算すべき使用額+消費税額が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態3)。
次に、図19に示した貸与対象額分の玉貸処理の開始(S253)から残額通知(S258)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sc291)、貸与対象額分の玉貸処理の開始(S253)後に通番の更新(即ちS255)が行われたか否かを判定する(Sc292)。このSc292の判定で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持されている会員カード4に記録されている通番に1を加算して更新し(Sc293)、特定された端数額×(−1)をオンライン端数額としてカード保持部24Pで保持されている会員カード4に記録し(Sc294)、該端数額を記憶残額に加算し(Sc295)、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4が返却(排出)される。一方、Sc292で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sc294及びSc295の処理を行い、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4が返却(排出)される。
即ち、貸与対象額分の玉貸処理が行われ、これに応じた残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該貸与対象額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずに、受け付けていた会員カード4が排出されることとなる。ここで管理装置50がS254の加算要求を受信していなければ、記録媒体(ここでは会員カード4)にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき端数額×(−1)が管理残額から減算されておらず(即ち加算すべき端数額は管理残額に加算されておらず)、記録通番>管理通番の状態となる(状態4)。
次に、図19に示した受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S273)から減算完了通知(S278)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sd291)、受付貨幣額分の玉貸処理の開始(S273)後に通番の更新(即ちS275)が行われたか否かを判定する(Sd292)。このSd292で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sd293)、特定された対応消費税額をオンライン端数額としてカード保持部24Pで保持されている会員カード4,又は投入コイン保持部26Pで保持されているビジタコイン5に記録し(Sd294)、該対応消費税額を記憶残額から減算し(Sd295)、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4又はビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sd292で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sd294及びSd295の処理を行い、前記S236以下の処理が行われて、受け付けている会員カード4又はビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、受付貨幣額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該受付貨幣額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして返却操作によらずに、受け付けていた会員カード4又はビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS274の減算要求を受信していなければ、記録媒体(ここでは会員カード4又はビジタコイン5)にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき対応消費税額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態5)。
次に図21は、管理装置50とオフライン状態で一発貸しを行う玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない場合における処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5を収納コイン保持部27Pで保持している。
この状態で貨幣(例えば1000円)を受け付けると(S411)、受付貨幣額が1000円以下であるか否かを判定する(S412)。このS412で受付貨幣額が1000円以下でない(NO)と判定された場合、即ちS411で2000円以上を受け付けたと判定された場合には、該受け付けた貨幣を返却する。一方、S412で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、S413に進む。
S413では、記憶端数額が零なので、受付貨幣額が税込単位額(105円)以上であるか否かを判定する。このS413で受付貨幣額が税込単位額以上でない(NO)と判定された場合、即ちS411で100円を受け付けたと判定された場合には、該受け付けた貨幣を返却する。一方、S413で受付貨幣額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合、即ちS411で500円以上を受け付けたと判定された場合には、該受け付けた貨幣を回収して、S414に進む。
S414では、前記特定手段により、受付貨幣額(1000円)から、貸与対象額(945円)を特定すると共に、端数額(55円)を特定する。そして前述の如く、該特定された貸与対象額分の玉貸処理である一発貸しを行い(S415)、該特定された端数額を制御部21のRAMで記憶して(S416)、記憶端数額を残額表示器30に表示し(S417)、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S418)。
また玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで端数額(55円)を記憶している状態で貨幣(例えば1000円)を受け付けると(S421)、S422で、前記S412と同様の判定を行い、YESの場合には、S423で、記憶端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額(105円)以上であるか否かを判定する。このS423で合算額が税込単位額以上でない(NO)と判定された場合には、S421で受け付けた貨幣を返却する。一方、S423で合算額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、S421で受け付けた貨幣を回収して、S424に進む。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、貨幣が受け付けられると、一発貸しによって発生する端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上であることを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。
S424では、前記特定手段により、記憶端数額と受付貨幣額との合算額(1055円)から、貸与対象額(1050円)を特定すると共に、端数額(5円)を新たに特定する。そして前述の如く、該特定された貸与対象額分の玉貸処理を行い(S425)、新たに特定された端数額を制御部21のRAMで記憶、即ち記憶端数額を新たに特定された端数額に更新して(S426)、前記S417に進む。このように、一発貸し後さらに貨幣が受け付けられると、端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定され、後述するS431で遊技者から排出操作を受け付けると、端数額がオフライン端数額として記録された記録媒体が排出されることにより、一発貸しを行う毎に記録媒体を排出する場合に比べて記録媒体の節約になると共に、遊技者にとっても端数額の記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって利便性が向上する。
さらに玉貸ユニット20は、S418の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S431)、会員カード4又はビジタコイン5を受付中であるか否かを判定して、S432に進む。この図21では、会員カード4又はビジタコイン5を受付中でないと判定される。S432では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS432で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、返却操作が無効とされ、会員カード4又はビジタコイン5を受付中でないと判定されているので、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却しない。一方、S432で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5に対して、記憶端数額を、オフライン端数額として、下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により記録し(S433)、記憶端数額を消去して(S434)、第2の収納コインストッパ27dを開放状態とすることにより、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5を返却する(S435)。そして第2の収納コインストッパ27dを閉鎖状態とし、第1の収納コインストッパ27cを開放状態とすることにより、コイン収納部27aで保持している最下位のビジタコイン5を該コイン収納部27aから排出して収納コイン保持部27Pで保持する(S436)。
このように、玉貸ユニット20において、一発貸しによって発生する端数額が記憶され、遊技者から排出操作を受け付けると、該記憶されている端数額をオフライン端数額として記録した記録媒体が排出されるので、一発貸しを行う毎に端数額を記録媒体に記録する場合に比べて、記録媒体の寿命を延ばすことができる。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
次に図22及び図23は、管理装置50とオフライン状態で一発貸しを行う玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けた場合における処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、会員カード4の挿入をカード挿入口24aから受け付けるか,又はビジタコイン5の投入をコイン投入口25から受け付けると、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5の記録情報を読み取り、該読み取った記録情報にオフライン端数額が含まれるか否かを判定する。ここでオフライン端数額が含まれない(即ちオフライン端数額が記録されていない)と判定されると図22に進み、オフライン端数額が含まれる(即ちオフライン端数額が記録されている)と判定されると図23に進む。
図22は、管理装置50とオフライン状態であり、オフライン端数額が記録されていない記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20における処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、オフライン端数額が記録されていない会員カード4の挿入をカード挿入口24aから受け付けるか,又はオフライン端数額が記録されていないビジタコイン5の投入をコイン投入口25から受け付けて(S501)、S511に進む。
ここでS501で受け付けるビジタコイン5には、オフライン端数額が記録されていないことから、該ビジタコイン5は、オンライン状態にある玉貸ユニット20から排出(発行)されたものか(図9を参照),記録媒体を受け付けておらず、残額のある状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図11を参照)から排出されたものか,ビジタコイン5を受け付けた状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図20を参照)から排出されたものか,オフライン端数額が記録された状態でオフライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられ、一発貸しが行われた結果として該端数額が零になって該玉貸ユニット20から排出されたものか(図23を参照),又はオンライン状態にあるビジタコイン発行装置70から発行されたもの(図27を参照)である。
S511では、貨幣(例えば1000円)を受け付けると、以下S512〜S518で、前記S412〜S418と同様の処理を行う。
また玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで端数額(55円)を記憶している状態で貨幣(例えば1000円)を受け付けると(S521)、以下S522〜S526で、前記S422〜S426と同様の処理を行い、S517に戻って、再びS518の状態となる。
さらに玉貸ユニット20は、S518の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S531)、会員カード4又はビジタコイン5を受付中であるか否かを判定して、S532に進む。この図22では、会員カード4又はビジタコイン5を受付中であると判定される。S532では、記憶端数額が零であるか否かを判定する。このS532で記憶端数額が零でない(NO)と判定された場合には、カード保持部24Pで保持している会員カード4に対して、記憶端数額をオフライン端数額として、下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により記録するか,又は投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5に対して、記憶端数額をオフライン端数額として、上部アンテナ26を介して記録媒体R/W24により記録し(S533)、記憶端数額を消去して(S534)、カード保持部24Pで保持している会員カード4を返却するか,又は第2の投入コインストッパ26dを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却する(S535)。即ちコイン投入口25から投入されたビジタコイン5は、記憶端数額がある場合に返却される。
一方、S532で記憶端数額が零である(YES)と判定された場合には、前記S535に進んで、カード保持部24Pで保持している該会員カード4を返却するか,又は第2の投入コインストッパ26dを開放状態とすることにより、投入コイン保持部26Pで保持しているビジタコイン5を返却する。即ち受け付けた記録媒体は、記憶端数額がない場合であっても返却される。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、オフライン端数額が記録されていないビジタコイン5が受け付けられ、貨幣が受け付けられて一発貸しが行われた結果として端数額が発生し、該端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該端数額が零になった場合においても、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる。
この効果についてさらに詳述する。前述の如く、特許文献1に示すような完全ID管理のシステムにおいて、オフライン状態のときには、特許文献2に示すように、緊急避難的に(稼働確保の為)記録媒体に端数額を記録するようにした場合、特許文献3に示すように記録媒体のコストを考慮して、記録媒体をリサイクルするために端数額が零の記録媒体を一律に回収すると、管理装置で管理されている残額である管理残額が有る場合には遊技者が損をすることになってしまう。一方、本発明に係る遊技用システム1の如く、入金残額が零になった記録媒体を一律に排出すると、管理残額が無く本来返却する必要のない記録媒体まで無駄な返却することになり、遊技場にとって記録媒体の費用負担が増えることになってしまう。しかしながら、本発明に係る遊技用システム1の如く、入金残額が零になった記録媒体を一律に排出すれば、管理残額が有る記録媒体を確実に返却でき、該記録媒体が回収されて遊技者が損をしてしまうという事態は生じない。本発明に係る遊技用システム1は、オフライン状態発生時には遊技場の費用負担が多少増えようとも、遊技者が迷惑を被るおそれがないようにすることを最大の目的とするものである。
図23は、管理装置50とオフライン状態であり、オフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20における処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、オフライン端数額(55円)が記録されている会員カード4の挿入をカード挿入口24aから受け付けるか,又はオフライン端数額(55円)が記録されているビジタコイン5の投入をコイン投入口25から受け付ると(S601)、S602に進む。
ここでS601で受け付けるビジタコイン5には、オフライン端数額が記録されていることから、該ビジタコイン5は、オフライン端数額が記録されていない状態で、オフライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられた後、一発貸しの結果、端数額が生じて排出(発行)されたものであるか(図21を参照)、又はオフライン端数額が記録されている状態で、オフライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられた後、該オフライン端数額が残存した状態(あるいは一発貸しによってオフライン端数額が一旦消費されて零となった後、さらに一発貸しが行われて新たな端数額が生じた状態)で排出(発行)されたものである。
S602では、該受け付けた会員カード4から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取ったオフライン端数額,又は投入コイン保持部26Pで保持したビジタコイン5から上部アンテナ26を介して記録媒体R/W24により読み取ったオフライン端数額を、制御部21のRAMで記憶して、記憶端数額を残額表示器30に表示する(S603)。
そして玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで端数額(55円)を記憶している状態で1000円以下の貨幣(例えば1000円)を受け付けると(S611)、受付貨幣額が1000円以下であるか否かを判定する(S612)。このS612で受付貨幣額が1000円以下でない(NO)と判定された場合、即ちS611で2000円以上を受け付けたと判定された場合には、該受け付けた貨幣を返却する。一方、S612で受付貨幣額が1000円以下である(YES)と判定された場合には、S613に進む。
S613では、記憶端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額(105円)以上であるか否かを判定する。このS613で合算額が税込単位額以上でない(NO)と判定された場合には、S611で受け付けた貨幣を返却する。一方、S613で合算額が税込単位額以上である(YES)と判定された場合には、S611で受け付けた貨幣を回収して、S614に進む。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録されている会員カード4又はビジタコイン5が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額が税込単位額以上であることを条件として、受け付けた貨幣が回収されて貸与対象額分の玉貸処理が行われることにより、税込単位額未満の低額貨幣も使用可能となるので、遊技者の利便性が向上する。
S614では、前記特定手段により、記憶端数額と受付貨幣額との合算額(1055円)から、貸与対象額(1050円)を特定すると共に、端数額(5円)を新たに特定する。そして前述の如く、該特定された貸与対象額分の玉貸処理を行い(S615)、新たに特定された端数額を制御部21のRAMで記憶、即ち記憶端数額を新たに特定された端数額に更新して(S616)、記憶端数額を残額表示器30に表示し(S617)、貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(S618)。このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20において、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額(オフライン端数額)が記録された記録媒体が受け付けられ、さらに貨幣が受け付けられると、該端数額と受付貨幣額との合算額から貸与対象額と端数額が特定されることにより、オフライン状態にあった他の玉貸ユニット20で発生した端数額を遊技に使用できるようになるので、端数額が記録された記録媒体を複数扱う必要がなくなって、遊技者の利便性が向上する。
また玉貸ユニット20は、制御部21のRAMで端数額(5円)を記憶している状態で1000円以下の貨幣(例えば1000円)を受け付けると(S621)、以下S622〜S626で、前記S612〜S616と同様の処理を行い、S617に戻って、再びS618の状態となる。さらに玉貸ユニット20は、S618の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S631)、以下S632〜S635で、前記S532〜S535と同様の処理を行う。なおオフライン状態では、処理履歴DBの記憶内容は更新されない。
このように、オフライン状態にある玉貸ユニット20で、オフライン端数額が記録されたビジタコイン5が受け付けられ、該オフライン端数額を使用した玉貸処理が行われた結果として当該オフライン端数額が零になった場合においても、当該ビジタコイン5が排出されるので、管理残額があるビジタコイン5を遊技者に確実に返却できる。
次に図24〜図26は、管理装置50とオンライン状態である精算装置60において、記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この精算装置60が、会員カード4の挿入をカード挿入口64aから受け付けるか,又はビジタコイン5の投入をコイン投入口65aから受け付けると(図24のS701)、Sa701以下の処理(図24〜図26に示す処理)が行われる。
ここで、S701で受け付けるビジタコイン5にオンライン端数額が記録されている場合は、該ビジタコイン5は、オンライン状態にある玉貸ユニット20で、所定額未満の貨幣が受け付けられて、受付貨幣額分の玉貸処理が開始されてからオフライン状態となって、対応消費税額がオンライン端数額として記録されて排出されたものであるか、又は、オンライン状態にある玉貸ユニット20で、所定額未満の貨幣が受け付けられて、貸与対象額分の玉貸処理が開始されてからオフライン状態となって、特定された端数額×(−1)がオンライン端数額として記録されて排出されたものである。
またS701で受け付けるビジタコイン5に、オフライン端数額が記録されていない場合は、該ビジタコイン5は、オンライン状態にある玉貸ユニット20から排出(発行)されたものか(図9を参照),記録媒体を受け付けておらず、残額のある状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図11を参照)から排出されたものか,ビジタコイン5を受け付けた状態でオンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20(図20を参照)から排出されたものか,オフライン端数額が記録された状態でオフライン状態にある玉貸ユニット20で受け付けられ、一発貸しが行われた結果として該端数額が零になって該玉貸ユニット20から排出されたものか(図23を参照),又はオンライン状態にあるビジタコイン発行装置70から発行されたもの(図27を参照)である。
一方、S701で受け付けるビジタコイン5に、オフライン端数額が記録されている場合は、該ビジタコイン5は、オフライン状態にある玉貸ユニット20から排出(発行)されたものか(図21〜図23を参照),記録媒体を受け付けておらず、残額のある状態でオンライン状態からオフライン状態となった後(図11を参照)、オフライン状態での一発貸しが行われて端数額が残存する状態で、玉貸ユニット20から排出されたものか,又はビジタコイン5を受け付けた状態でオンライン状態からオフライン状態となった後(図20を参照)、オフライン状態での一発貸しが行われて端数額が残存する状態で、玉貸ユニット20から排出されたものである。
図24に示すように、Sa701では、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5(以下、受け付けた記録媒体とも呼ぶ)の記録情報である記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,及び通番をカードR/W64又はコインR/W65によって読み取り、該読み取ったオフライン端数額が税込単位額未満であるか否かを判定する。このSa701でオフライン端数額が税込単位額未満でない(NO)と判定された場合には、エラー処理として、図5(b)のD3に示す画面をディスプレイ63に表示する。一方、Sa701でオフライン端数額が税込単位額未満である(YES)と判定された場合には、S702に進む。
このように、記録媒体に記録されているオフライン端数額が予め定められた所定の金額(ここでは税込単位額)未満であることを条件としてオフライン端数額の精算が行われることにより、記録情報が改ざんされた記録媒体により不正に精算が行われたとしても前記所定の金額未満の貨幣しか払い出されないので、不正による被害を最小限に抑えることができる。
S702では、受け付けた会員カード4又はビジタコイン5(以下、受け付けた記録媒体とも呼ぶ)から読み取った記録情報(記録媒体ID,オンライン端数額,オフライン端数額,通番)を含む精算要求を管理装置50に対して送信する。
S702の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれる通番と、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番とが一致するか否かを判定する(S703)。このS703で通番が一致しない(NO,即ち記録通番>管理通番)と判定された場合には、後述する図26に示すS801以下の通番不一致時処理を行う。一方、S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、後述するS704〜S709で通番一致時処理を行い、S710に進む。
S710では、前記精算要求に含まれるオフライン端数額が零であるか否かを判定する。このS710でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、後述する図25に示すSa710以下のオフライン端数額処理を行う。一方、S710でオフライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグを記憶し(S751)、前記精算要求の送信元である精算装置60の装置IDを残額管理DBに記憶して、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額を含み、精算を許諾する旨を示す精算許諾情報を精算装置60に対して返信する(S752)。
S752の精算許諾情報を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体のオンライン端数額を消去して(オンライン端数額が記録されており、通番が一致する場合には該オンライン端数額が残存している状態であるため、当該処理によって消去し)、該精算許諾情報に含まれる残額に相当する貨幣を払い出し(S753)、受け付けている記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新し(S754)、該受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含み、精算が完了した旨を示す精算完了通知を管理装置50に対して送信する(S755)。該精算完了通知を受信した管理装置50は、該精算完了通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去する残額消去処理を行うと共に、(S756)、該記録媒体IDに対応付けて記憶している精算要求受信フラグを消去し(S757)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S758)、管理残額を消去した旨の残額消去完了通知を精算装置60に対して返信する(S759)。
S759の残額消去完了通知を受信した精算装置60は、精算履歴DBにおいて、精算処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、残額として0を記憶する共に、該精算日時を記憶することにより、精算履歴を記憶し(S760)、ビジタコイン5を受付中であるか否かを判定する(S761)。このS761でビジタコイン5を受付中でない(NO)、即ち会員カード4を受付中であると判定された場合には、カードR/W64で受け付けている該会員カード4を返却する。一方、S761でビジタコイン5を受付中である(YES)と判定された場合には、該ビジタコイン5をコイン回収部65bに回収する(S763)。
ここで、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となった場合には、貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態となる(状態10)。
また、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S753で貨幣は払い出されており、消去すべき残額が残存しており、消去すべき精算要求受信フラグが残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態11)。
なお、本例では、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態10となった場合,及び精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態11となった場合には、受け付けている記録媒体が遊技者に返却される。
次に、前記S710に戻り、該S710の判定でオフライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、図25に示すように、Sa710以下のオフライン端数額処理が行われる。まずSa710で、ハードディスク55の記憶内容に基づいて、有効期間内(ここでは当日中)にオフライン状態が発生したか否かを判定する。このSa710で当日中にオフライン状態が発生していない(NO)と判定された場合には、精算不可情報を、精算装置60に対して返信する。一方、Sa710で当日中にオフライン状態が発生している(YES)と判定された場合には、Sa711以下に進んで、オフライン端数額の加算が行われ、該オフライン端数額の精算を許諾する精算許諾情報が、精算装置60に対して返信される。このように、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定されたことを条件としてオフライン端数額の加算及び精算が行われることにより、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体にオフライン端数額が記録されることがない状況においてはオフライン端数額の加算及び精算が行われないので、セキュリティが向上する。
Sa710で当日中にオフライン状態が発生している(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれるオフライン端数額を、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、加算予定額として一旦記憶し(Sa711)、該加算予定額の記憶が完了したことに基づく加算予定額記憶通知を、精算装置60に対して返信する(Sa712)。
該加算予定額記憶通知を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体に記録されているオフライン端数額を消去すると共に(Sa713)、該記録媒体に記録されている通番に1を加算して更新し(Sa714)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含むオフライン端数額消去通知を、管理装置50に対して送信する(Sa715)。
該オフライン端数額消去通知を受信した管理装置50は、該オフライン端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している加算予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算して(Sa716)、該加算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(Sa717)、精算要求受信フラグを記憶し(S751)、前記精算要求の送信元である精算装置60の装置IDを残額管理DBに記憶して、更新後の残額を含む精算許諾情報を該精算装置60に返信する(S752)。
精算許諾情報を受信した精算装置60では、S753以下の処理が実行される。即ち、精算装置60では、オフライン端数額が加算された後の残額が払い出されることとなる。このように、精算装置60において、管理装置50で管理されている残額とオフライン状態にあった玉貸ユニット20で発生したオフライン端数額との合算額に相当する貨幣が払い出されることにより、該合算額を1回で精算できるので、遊技者の利便性が向上する。
ここで管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、オフライン端数額は消去されておらず、消去すべき加算予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態となる(状態6)。
また精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がSa715のオフライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、Sa713でオフライン端数額は消去されており、加算すべき加算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態7)。
前記S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、図24に示すように、通番一致時処理が行われる。S704では、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS704で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を消去し(S705)、前記S710に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、管理装置50がS103又はS223の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は取り込まれておらず、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態1)であることが特定される。このように管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれていないにも拘わらず、入金予定額が残存しているままとなる。そして該残存している入金予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している入金予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS103又はS223の入金要求を受信してから玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき入金予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S704で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S706で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて加算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS706で加算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた加算予定額を消去し(S707)、前記S710に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ加算予定額が残存していることから、管理装置50がS202の挿入通知を受信,又はS702の精算要求を受信し、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち記録媒体のオフライン端数額は消去されておらず、消去すべき加算予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態6)であることが特定される。このように管理装置50が挿入通知又は精算要求を受信してから玉貸ユニット20又は精算装置60が加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オフライン端数額が消去されていないにも拘わらず、加算予定額が残存しているままとなる。そして該残存している加算予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している加算予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS202の挿入通知を受信,又はS702の精算要求を受信してから玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき加算予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S706で加算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S708で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS708で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態が発生したということであるので、該記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S709)、前記S710に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態であることが特定される。このように管理残額50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されていないにも拘わらず、精算要求受信フラグが残存しているままとなる。そして精算要求受信フラグが記憶されていることに基づいて管理残額を消去してしまうと、遊技者が損害を被ることになる。
従って、記憶されている精算要求受信フラグを消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50がS702の精算要求を受信してから精算装置60がS752の精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理残額が消去されてしまうことがないので、遊技者が損害を被ることがない。
前記S703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、図26に示すように、通番不一致時処理が行われる。S801では、前記精算要求に含まれるオンライン端数額が零であるか否かを判定する。このS801でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS811以下の処理を行う。一方、S801でオンライン端数額が零でない(NO)と判定された場合には、該オンライン端数額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、減算予定額として一旦記憶し(S802)、該減算予定額の記憶が完了したことに基づく減算予定額記憶通知を、精算装置60に対して返信する(S803)。
該減算予定額記憶通知を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体に記録されているオンライン端数額を消去し(S804)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含むオンライン端数額消去通知を、管理装置50に対して送信する(S805)。
該オンライン端数額消去通知を受信した管理装置50は、該オンライン端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している減算予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算して(S806)、該減算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S807)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、通番が一致しておらず(記録通番>管理通番)、かつ記録媒体にオンライン端数額が記録されていることから、管理装置50が、貸与対象額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S154又はS254の加算要求を受信していない状態でオフライン状態となったか、又は、管理装置50が、受付貨幣額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S174又はS274の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となったかのいずれかの状態であることが特定される。即ち、記録媒体にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき端数額×(−1)は管理残額から減算されておらず(即ち加算すべき端数額は管理残額に加算されておらず)、記録通番>管理通番の状態(状態4)であるか、又は記録媒体にはオンライン端数額が記録されており、減算すべき消費税額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態5)のいずれかの状態であることが特定される。
従って、S806で、減算すべきオンライン端数額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50が、S154又はS254の加算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理装置50が、S174又はS274の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、受付貨幣額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される減算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額から減算すべき消費税額をオンライン端数額として記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン残額を管理残額から減算する補正処理を行うので、間接税額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理を行うことで、受付貨幣額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額50からの消費税額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理を行わないことで、管理残額からの消費税額の減算が完了しているにも拘わらず、さらに消費税額の減算が行われる(いわゆる二重減算される)ことで遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
また、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用される金額に対応する消費税額を徴収する場合に、貸与対象額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される加算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額に加算すべき端数額×(−1)をオンライン端数額として記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン端数額を管理残額から減算する補正処理を行うことで、結果として端数額が管理残額に加算されるので、端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理(加算処理)を行うことで、貸与対象額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額に対しての端数額の加算ができずに遊技者が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理(加算処理)を行わないことで、管理残額に対しての端数額の加算が完了しているにも拘わらず、さらに端数額の加算が行われる(いわゆる二重加算される)ことで遊技場が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
ここで管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、オンライン端数額は消去されておらず、消去すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となっている(状態8)。ただし、該消去すべき減算予定額は、次回、オンライン端数額が消去されずに記録された状態の当該記録媒体が、オンライン状態で玉貸ユニット20又は精算装置60で受け付けられたときに、改めてS302又はS802で記憶されるオンライン端数額に書き換えられる(あるいは同額のため記憶しているオンライン端数額をそのまま残しても良い)ので、本例では特に消去処理を行っていない。
また、精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S804でオンライン端数額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態9)。
前記S801でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S811で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS811で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S812)、該入金予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、玉貸ユニット20が前記S105又はS225の予定残額通知を受信し、管理装置50がS108又はS228の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS106又はS226で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が入金予定額の記憶に基づく予定残額通知を受信してから管理装置50が貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれているにも拘わらず、入金予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S812で、加算すべき入金予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS105又はS225の予定残額通知を受信してから管理装置50がS108又はS228の貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、入金予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。
S811で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S813で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて加算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS813で加算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた加算予定額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S814)、該加算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ加算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がSa215又はSa715のオフライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちSa213又はSa713で記録媒体のオフライン端数額は消去されており、加算すべき加算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20又は精算装置60が加算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がオフライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オフライン端数額が消去されているにも拘わらず、加算予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S814で、加算すべき加算予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がSa212の加算予定額記憶通知を受信,又は精算装置60がSa712の加算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がSa215又はSa715のオフライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、加算予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。
S813で加算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S815で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて減算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS815で減算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた減算予定額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S816)、該減算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ減算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となったか、又は精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS304又はS804で記録媒体のオンライン端数額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態9)であることが特定される。このように玉貸ユニット20又は精算装置60が減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がオンライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、オンライン端数額が消去されているにも拘わらず、減算予定額が未減算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S816で、減算すべき減算予定額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がS305のオンライン端数額消去通知を受信する前にオフライン状態となるか,又は精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805のオンライン端数額消去通知を受信することなくオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、減算予定額が減算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S815で減算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S817で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS817で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去すると共に、前記記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S818)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されており、消去すべき残額が記憶されており、記録通番>管理通番の状態であることが特定される。このように精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理残額50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存しているままとなる。そして該管理残額が消去されないまま放置することで、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S818で、残存している残額を零に更新することで、管理残額を確定させている。これにより、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信してから管理装置50がS755の精算完了通知を受信する前にオフライン状態となったときに、遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後の精算要求の受信によって、管理残額を零にすることができ、遊技場の損害を防止することができる。
S817で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示した残額管理DBを参照して、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応する使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S820)、さらに図7(d)に示した玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定する(S821)。そして、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額が、S821で特定した玉貸設定金額以上であるか否か(即ち管理残額≧玉貸設定金額であるか否か)を判定する(S822)。
このS822で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、該玉貸設定金額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S823)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。一方、S822で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算更新し(S824)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。
ここで、オンライン端数額が零であり、記録通番>管理通番であって、入金予定額,加算予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されていないことから、管理装置50が、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20からS123又はS213の玉貸通知を受信する前にオフライン状態となったこと、即ち、減算すべき[使用額+消費税額]が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態3)であることが特定される。このように玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合は、管理装置50側で[使用額+消費税額]の減算がされない。そして、該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで残額が確定されず(つまり管理残額からの[使用額+消費税額]の減算が行われず)、遊技者が当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことができないという問題がある。そして[使用額+消費税額]が管理残額から減算されない状態のまま放置されると、遊技場が損害を被るという問題がある。
従って、S820及びS821で、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,玉貸設定金額未満であれば、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額+消費税額として特定し、管理残額から減算している。つまり、玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合にも、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、残額が確定し(管理残額からの[使用額+消費税額]の減算が行われ)、該残額の精算を行うことができる。
このように、記録通番>管理通番であって、入金予定額,加算予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されておらず、管理残額≧玉貸設定金額であることを条件として、玉貸設定金額を管理残額から減算するので、玉貸設定金額分の貸与処理が行われたにも拘わらず、管理残額が減算されない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで、各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、精算要求に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
さらに管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
なお、本例では、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態(状態10)となった場合,及び精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち貨幣は払い出されており、消去すべき残額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態11)となった場合には、受け付けている記録媒体が遊技者に返却され、オンライン状態にある玉貸ユニット20又は精算装置60に挿入されることで、上述したように残額が確定して、精算装置60では貨幣が払い出されることとなる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、玉貸処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収し、かつ管理装置50と通信できないオフライン状態で玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときにいわゆる一発貸しを行うようにしても、該一発貸しによって発生する端数額が記録媒体に記録されて排出され、該端数額の精算が行われることにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を玉貸ユニット20に設ける必要がないので、玉貸ユニット20のコストが上昇することがない。
図27は、管理装置50とオンライン状態であり、貨幣を受け付けたビジタコイン発行装置70における処理の一例を表す図である。このビジタコイン発行装置70は、コインストッカ75bから排出されたビジタコイン5をコインR/W75の内部で保持しており、この状態で貨幣(ここでは10000円)を受け付けると(S901)、図6(b)のD12に示す発行額選択画面をタッチパネル式のディスプレイ73に表示する(S902)。この状態で発行額(ここでは5000円)の選択を受け付けると(S903)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5から記録媒体IDを読み取り(S904)、該読み取った記録媒体ID(コインID)と、S903で選択された発行額である選択額とを含む発行要求を、管理装置50に対して送信する(S905)。該発行要求を受信した管理装置50は、該発行要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて該発行要求に含まれる選択額を残額として記憶する選択額記憶処理を行って(S906)、該残額を含む発行許諾情報を、ビジタコイン発行装置70に対して返信する(S907)。
該発行許諾情報を受信したビジタコイン発行装置70は、発行履歴DBにおいて、記録媒体発行処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、S903の発行許諾情報に含まれる残額を前記記録媒体発行処理の対象となった残額として記憶する共に、発行日時を記憶することにより、発行履歴を記憶し(S909)、コインR/W75の内部で保持しているビジタコイン5を発行し(S910)、釣銭がある場合には該釣銭の払い出しを行う(S911)。そしてコインストッカ75bで収納しているビジタコイン5を該コインストッカ75bから排出してコインR/W75の内部で保持する(S912)。
図28は、営業終了後における処理の一例を表す図である。管理装置50は、遊技場の営業終了後に、残額管理DBの記憶内容を、センタ管理装置80に対して送信する(S1001)。該残額管理DBの記憶内容を受信したセンタ管理装置80は、該受信した残額管理DBの記憶内容をバックアップ情報としてバックアップDBに記憶すると共に(S1002)、該バックアップ情報を記憶した日時をバックアップ日時としてバックアップDBに記憶して(S1003)、バックアップ情報の記憶が完了した旨を示すバックアップ完了通知を、管理装置50に対して返信する(S1004)。
図29は、残額管理DBのデータが使用不能となった場合における処理の一例を表す図である。管理装置50は、破損又は故障等により、前記管理している残額が失われた場合(例えば残額管理DBのデータが破損やアクセス不能により使用不能となった場合)において、新しい管理装置50に取り替えられた後に、処理履歴送信要求を各玉貸ユニット20に対して送信し(S1011)、精算履歴送信要求を精算装置60に対して送信し(S1021)、発行履歴送信要求をビジタコイン発行装置70に対して送信し(S1031)、バックアップ情報送信要求をセンタ管理装置80に対して送信する(S1041)。
処理履歴送信要求を受信した玉貸ユニット20は、図7(a)に示す処理履歴DBの記憶内容を抽出して(S1012)、該抽出した処理履歴を管理装置50に対して送信する(S1013)。また精算履歴送信要求を受信した精算装置60は、図7(b)に示す精算履歴DBの記憶内容を抽出して(S1022)、該抽出した精算履歴を管理装置50に対して送信する(S1023)。また発行履歴送信要求を受信したビジタコイン発行装置70は、図7(c)に示す発行履歴DBの記憶内容を抽出して(S1032)、該抽出した発行履歴を管理装置50に対して送信する(S1033)。さらにバックアップ情報送信要求を受信したセンタ管理装置80は、図7(e)に示すバックアップDBの記憶内容を抽出して(S1042)、該抽出したバックアップ情報及びバックアップ日時を管理装置50に対して送信する(S1043)。該バックアップ情報及びバックアップ日時を受信した管理装置50は、該受信したバックアップ情報を復旧用テーブルとして制御部52のRAMで記憶して(S1044)、S1045に進む。
ここで前記最後残額特定処理手段として機能する制御部52は、S1045〜S1048で最後残額特定処理を行う。即ち、まずS1045で、前記S1013で受信した処理履歴,前記S1023で受信した精算履歴,及び前記S1033で受信した発行履歴を統合(マージ)して、統合テーブルとして制御部52のRAMで記憶する。具体的には、前記受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴に含まれるすべての記録媒体IDについて、各記録媒体ID毎に、該受信した処理履歴,精算履歴,及び発行履歴から、各処理内容(排出,精算,又は発行),残額,及び処理日時(排出日時,精算日時,又は発行日時)を抽出すると共に、該抽出した各履歴を、各記録媒体ID毎に、最後処理特定情報に基づいて最後の処理日時(即ち最新の処理日時)が一番下になるように並べ替えて、統合テーブルとして記憶する。ここで玉貸ユニット20から送信されてくる処理履歴は各記録媒体IDに対して1つのみであるため、各玉貸ユニット20から処理履歴が送信されてきても、最後処理特定処理が簡素化される。次にS1046で、該統合テーブルを、記録媒体IDの昇順に並べ替える(ソートする)。このS1045及びS1046で作成された統合テーブルが、図29に示すものである。
次にS1047で、統合テーブルで記憶されている各記録媒体IDについて、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定することにより、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定する。具体的には、統合テーブルにおいて、最新の処理日時が一番下になるように、各記録媒体IDについての履歴が並べ替えられているので、該一番下の処理日時を最新の処理日時として特定する。そしてS1048で、S1047で特定した最新の処理日時(即ち最後の処理)に対応する残額を各記録媒体ID毎に特定する。このS1047及びS1048で特定された内容が、図23に示す統合テーブルにおいて太枠で囲んだ部分である。
これによれば、管理装置50において、精算装置60から送信されてきた精算履歴も含めて残額が復帰されるので、精算処理の対象となった記録媒体(会員カード4)が遊技者に返却されるシステムであっても、遊技者に対して正確な残額を保証することができる。即ち、仮に精算履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、残額(例えば10000円)がある会員カード4を玉貸ユニット20から排出し、該残額を精算装置60で精算してから該会員カード4を遊技者に返却し、その後に管理装置50で管理している該残額が失われた場合に、実際には精算済みであるにも拘わらず、残額10000円の状態で排出された旨の処理履歴が玉貸ユニット20から管理装置50に対して送信され、該処理履歴に基づいて残額10000円が復帰されてしまうことにより、遊技場が損をしてしまうところ、本発明によれば、精算履歴を含めて残額を復帰するので、図23の統合テーブルにおけるM−0004のように、精算済みである会員カード4については残額が復帰されることがなく、遊技場が損をしてしまうおそれが減少する。
また、管理装置50において、ビジタコイン発行装置70から送信されてきた発行履歴も含めて残額が復帰されるので、ビジタコイン発行装置70で発行された記録媒体が玉貸ユニット20で玉貸処理に使用される前に管理装置50で管理している残額が失われても、記録媒体発行処理の対象となった残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、仮に発行履歴を含めて残額を復帰しないとすれば、ビジタコイン発行装置70でビジタコイン5を発行した後、該ビジタコイン5を玉貸ユニット20で使用する前に、管理装置50で管理している残額が失われた場合に、処理履歴がないために残額を復帰できず、遊技者が損をしてしまうところ、本発明によれば、発行履歴を含めて残額を復帰するので、図29の統合テーブルにおけるV−0234のように、発行済みであるが使用前であるビジタコイン5についても残額を復帰させることができ、遊技者が損をしてしまうおそれが減少する。
なおS1047において、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのは、以下の理由によるものである。例えば、ある記録媒体について、3月1日に記録媒体発行処理が行われて残額5000円が発行履歴DBに記憶され、同日に該残額を使用した玉貸処理が行われて残額2000円が処理履歴DBに記憶され、毎日の営業終了後にバックアップが行われ、5月1日に残額2000円の前記処理履歴が前記256個の記憶容量を超えたために消去された後に、管理装置50で管理している残額2000円が失われ、該残額の復帰が行われる場合を想定する。ここで当該記録媒体についての正しい残額は2000円であるが、仮にバックアップ日時と無関係に最新の処理日時を特定すると、前記処理履歴が消去されているので、前記記録媒体発行処理が行われた3月1日が最新の処理日時として特定されて、発行履歴にある残額5000円が復帰されてしまう。一方、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定すれば、記録媒体発行処理が行われた3月1日は最新の処理日時としては特定されず、バックアップされている正しい残額2000円を復帰させることができる。従って、上述の如く、バックアップ日時以降の最新の処理日時を特定するのである。
次に前記残額復帰処理手段として機能する制御部52は、前記S1044,及び次に述べるS1049〜S1050で残額復帰処理を行う。即ち、S1049で、前記S1048で各記録媒体ID毎に特定した残額を、復旧用テーブルの各記録媒体IDに対応する残額に上書きする。ここで復旧用テーブルにおけるM−0002の会員カード4に対応する残額は、統合テーブルにおいて復帰することができなかった残額(即ち処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができなかった残額)であるため、該復旧用テーブルの残額のまま(即ちバックアップ情報に含まれる残額のまま)存置される。そしてS1050で、該S1049で作成された復旧用テーブルを、図7(d)に示す残額管理DBとしてハードディスク55に記憶することにより、残額を復帰する。換言すれば、前記最後残額特定処理により各記録媒体ID毎に特定された残額と、前記バックアップ情報に含まれる各記録媒体ID毎の残額とに基づいて、各記録媒体の最後の残額が特定されて、該特定された残額を新たに管理するための残額復帰処理が行われる。このように、管理装置50において、処理履歴,精算履歴,発行履歴では復帰することができない残額を、センタ管理装置80から送信されてきたバックアップ情報に基づいて復帰することができるので、より多くの残額を復帰させて、遊技者に対して該残額を保証することができる。
以上に説明した遊技用システム1によれば、管理装置50において、各玉貸ユニット20から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体ID毎に、当該記録媒体IDの会員カード4又はビジタコイン5に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができる。即ち、従来のように残額の保証ができなければ、該残額が失われてしまうので遊技者が損をしてしまうと共に、仮に遊技者の言うままに残額を保証したならば、遊技場が損をしてしまうという問題が生ずるところ、本発明によれば、残額を復帰することができるので、遊技者が損をしてしまうおそれが減少すると共に、正確な残額を復帰することができるので、遊技者の言うままに残額を保証してしまうことが無くなり、遊技場が損をしてしまうおそれが減少するという顕著な効果を奏する。
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
上記の実施形態では、パチンコ玉の貸与に応じた間接税として消費税が徴収される例について説明したが、これに限らず、本発明の遊技用システム1は、該消費税が徴収されない場合にも適用可能であり、以下、図30〜図36を用いて、消費税が徴収されない変形例について説明する。従って、玉貸処理に伴う端数額は生じず、遊技用システム1で使用される記録媒体である会員カード4及びビジタコイン5には、オンライン端数額及びオフライン端数額は記録されず、予め定められた基準貸与額(ここでは500円)と受付貨幣額との差額が、前記オンライン端数額に代わり記録される。また、各玉貸ユニット20に対して設定されている玉貸設定金額は、間接税を含まない金額であり、例えば、500円又は300円である。
まず図30は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない場合の処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、コイン収納部27aから排出されたビジタコイン5を収納コイン保持部27Pで保持している。
この状態で貨幣を受け付けると(S101)、受付貨幣額が予め定められた基準貸与額(本例では500円)以上であるか否かを判定する(S102’)。このS102’で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、図8で説明したS103〜S113と同様の処理を行う。一方、S102’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、後述するS151以下の処理を行う。
なお、入金要求の送信(S103)から予定残額通知(S105)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSa191以下の処理が行われる。
次に玉貸ユニット20は、S113の状態で玉貸ボタン15が押下されて玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額分(本例では500円)の玉貸処理を開始し(S122)、前記ビジタコイン5の記録媒体IDと、使用額(本例では500円)とを含む玉貸通知を、管理装置50に対して送信すると共に(S123’)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S124)。
S123’の玉貸通知を受信した管理装置50は、該玉貸通知に含まれる使用額を、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算更新する減算処理を行うと共に(S125’)、該玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S126)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する(S127)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、使用額を記憶残額から減算更新し、残額表示器30における記憶残額の表示,及び残度数表示器14における残度数の表示を更新して、使用額分の玉貸処理が終了した後(S128)、再びS113の状態となる。
なお、使用額分の玉貸処理の開始(S122)から減算完了通知(S127)を受信する前までの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSb191以下の処理が行われる。
また玉貸ユニット20は、S113の状態で基準貸与額以上の貨幣を受け付けると、前記S103〜S112と同様の処理を行い、再びS113の状態となる。
さらに玉貸ユニット20は、S113の状態で返却ボタン16が押下されて返却操作を受け付けると(S131)、図9で説明したS132〜S141と同様の処理を行う。
次に図31は、管理装置50とオンライン状態にある玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けていない状態で基準貸与額未満の貨幣を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。図30のS102’で受付貨幣額(本例では100円)が基準貸与額未満である(NO)と判定されると、玉貸ユニット20は、記憶残額が零であるか否かを判定する(S151)。このS151で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、後述するS172’以下の処理を行う。
一方、S151で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、受付貨幣額分(本例では100円)の玉貸処理を行う(S153’)。そして、玉貸処理終了後に、貨幣受付を待機する状態に戻る(S162’)。
前記S151で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、受付貨幣額+記憶残額が基準貸与額以上であるか否かを判定する(S172’)。このS172’で受付貨幣額が基準貸与額未満である(NO)と判定された場合には、前述したS153’以下の処理が行われる。一方、S172’で受付貨幣額が基準貸与額以上である(YES)と判定された場合には、次に示すS173’以下の処理が行われる。
S173’では、玉貸操作によることなく、基準貸与額分の玉貸処理が開始され、これに伴い、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5から下部アンテナ27を介して記録媒体R/W24により読み取った記録媒体ID(コインID)と、基準貸与額と受付貨幣額との差額を含む減算要求を、管理装置50に対して送信すると共に(S174’)、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新する(S175)。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、基準貸与額(500円)未満の金額の貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額と管理残額との合算額が基準貸与額以上であれば、遊技者の操作によることなく、基準貸与額分のパチンコ玉を貸与するので、遊技者の操作が不要となる分、貨幣の受付からパチンコ玉の貸与までの時間を短縮することができる。その結果、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場の稼働低下を防止することができる。
S174’の減算要求を受信した管理装置50は、該減算要求に含まれる差額を、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している管理残額から減算更新する減算処理を行うと共に(S176’)、該減算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S177)、減算処理が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する(S178)。
該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、基準貸与額分の玉貸処理が終了した後(S179’)、再びS113の状態となる。但し、残額が零の場合には、S162’の状態となる。
例えば、400円の管理残額(=記憶残額)がある状態で、100円の入金を受け付けることで、受付貨幣額+記憶残額≧基準貸与額の条件が満たされ、基準貸与額である500円分のパチンコ玉が貸与され、基準貸与額と受付貨幣額との差額である400円が管理残額から減算されて、管理残額が0円となる。ここで、400円の管理残額が残存している状態で、遊技者が100円を投入することで、受付貨幣額100円+管理残額400円の、計500円が消費されて玉貸処理が行われ、結果として受付貨幣額よりも多くの額が消費されるので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技機の稼働率向上に寄与することとなる。
なお、基準貸与額分の玉貸処理の開始(S173’)から減算完了通知(S178)を受信するまでの間にオフライン状態を検知した場合には、後述するSd191以下の処理が行われる。
次に図32は、記録媒体を受け付けていない状態で、オンライン状態からオフライン状態となった玉貸ユニット20における処理の一例を表す図である。まず、図30に示した入金要求(S103)の送信から予定残額通知(S105)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sa191)、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)にて受け付けている貨幣(紙幣2,硬貨3)を返却し(Sa192)、記憶残額が零であるか否かを判定する(Sa193)。このSa193で記憶残額が零である(YES)と判定された場合には、貨幣受付を待機する状態となる。一方、Sa193で記憶残額が零でない(NO)と判定された場合には、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、基準貸与額以上の貨幣の受付が行われて入金要求が送信され、これに応じた予定残額通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、貨幣が返却される。そして、記憶残額が零でない場合には、返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。
次に、図30に示した使用額分の玉貸処理の開始(S122)から減算完了通知(S127)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sb191)、使用額分の玉貸処理の開始(S122)後に通番の更新(即ちS124)が行われたか否かを判定する(Sb192)。このSb192で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sb193)、使用額を記憶残額から減算し(Sb194’)、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sb192で、通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sb194’の処理を行い、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、使用額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該使用額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして、返却操作によらずにビジタコイン5が排出されることとなる。ここで管理装置50がS123の玉貸通知を受信していなければ、減算すべき使用額が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態3)。
次に、図31に示した基準貸与額分の玉貸処理の開始(S173’)から減算完了通知(S178)の受信前までの間にオフライン状態となった場合の処理について説明する。オフライン状態を検出した玉貸ユニット20は(Sd191)、基準貸与額分の玉貸処理の開始(S173)後に通番の更新(即ちS175)が行われたか否かを判定する(Sd192)。このSd192で通番が更新されていない(NO)と判定された場合には、収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録されている通番に1を加算して更新し(Sd193)、基準貸与額と受付貨幣額との差額(例えば500−100=400)を収納コイン保持部27Pのビジタコイン5に記録し(Sd194’)、該差額を記憶残額から減算し(Sd195’)、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。一方、Sd192で通番が更新済みである(YES)と判定された場合には、Sd194’及びSd195’の処理を行い、前記S136以下の処理が行われて、ビジタコイン5が返却(排出)される。
即ち、受付貨幣額分の玉貸処理が行われ、これに応じた減算完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には、当該受付貨幣額分の玉貸処理に応じて記録通番が更新される。そして、基準貸与額−受付貨幣額である差額が記録され、遊技者の操作によらずに該差額が記録されたビジタコイン5が排出されることとなる。ここで、管理装置50がS174’の減算要求を受信していなければ、記録媒体(ここではビジタコイン5)には差額が記録されており、減算すべき差額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態となる(状態5’)。
図33は、管理装置50とオンライン状態である玉貸ユニット20において、記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この玉貸ユニット20は、会員カード4の挿入をカード挿入口24aから受け付けるか,又はビジタコイン5の投入をコイン投入口25から受け付けると(S201)、S202’で、該受け付けた会員カード4又はビジタコイン5(以下、受け付けた記録媒体とも呼ぶ)の記録情報である記録媒体ID,差額,及び通番を読み取り、該読み取った記録情報を含む挿入通知を、管理装置50に対して送信する。
S202’の挿入通知を受信した管理装置50は、該挿入通知に含まれる通番と、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番とが一致するか否かを判定する(S203)。このS203で通番が一致しない(NO,即ち記録通番>管理通番)と判定された場合には、後述する図34に示すS301以下の通番不一致時処理を行う。一方、S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、後述するS204〜S209で通番一致時処理を行い、前記挿入通知の送信元である玉貸ユニット20の装置IDを残額管理DBに記憶し、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(Sa220)。
該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体の差額を消去して(差額が記録されており、通番が一致する場合には該差額が残存している状態であるため、当該処理によって消去し)、該残額通知に含まれる残額を制御部21のRAMで記憶し(Sa221)、記憶残額を残額表示器30に表示すると共に、該記憶残額に基づく残度数を残度数表示器14に表示して(Sa222)、玉貸操作,貨幣受付,又は返却操作を待機する状態となる(Sa223)。
前記S203で通番が一致する(YES)と判定された場合には、図33に示すように、通番一致時処理が行われる。S204では、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS204で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を消去し(S205)、前記Sa220に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、管理装置50がS103の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は取り込まれておらず、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態1)であることが特定される。このように管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれていないにも拘わらず、入金予定額が残存しているままとなる。そして該残存している入金予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している入金予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS103の入金要求を受信してから玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき入金予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S204で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S208で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS208で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、管理装置50が後述するS702’の精算要求を受信し、精算装置60が後述するS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態が発生したということであるので、該記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S209)、前記S220aに進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態であることが特定される。このように管理残額50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されていないにも拘わらず、精算要求受信フラグが残存しているままとなる。そして精算要求受信フラグが記憶されていることに基づいて管理残額を消去してしまうと、遊技者が損害を被ることになる。
従って、記憶されている精算要求受信フラグを消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50がS702’の精算要求を受信してから精算装置60がS752の精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理残額が消去されてしまうことがないので、遊技者が損害を被ることがない。
前記S203で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、図34に示すように、通番不一致時処理が行われる。S301では、前記挿入通知に含まれる差額が零であるか否かを判定する。このS301で差額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS311以下の処理を行う。一方、S301で差額が零でない(NO)と判定された場合には、該差額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、減算予定額として一旦記憶し(S302’)、該減算予定額の記憶が完了したことに基づく減算予定額記憶通知を、玉貸ユニット20に対して返信する(S303)。
該減算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20は、受け付けている記録媒体に記録されている差額を消去し(S304’)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む差額消去通知を、管理装置50に対して送信する(S305’)。
該差額消去通知を受信した管理装置50は、該差額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している減算予定額(即ち差額)を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算して(S306’)、該減算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S307)、前記Sa220以下の処理を行う。
ここで、通番が一致しておらず(記録通番>管理通番)、かつ記録媒体に差額が記録されていることから、管理装置50が、基準貸与額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S174’の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となったこと、即ち記録媒体には差額が記録されており、減算すべき差額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態5’)であることが特定される。
従って、S306’で、減算すべき差額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50が、S174’の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、受付貨幣額+管理残額≧基準貸与額であることに基づく基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される減算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額から減算すべき差額を記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた玉貸ユニット20からの補正要求(ここでは挿入通知)に含まれる差額を管理残額から減算する補正処理を行うので、差額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理を行うことで、基準貸与額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額50からの差額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理を行わないことで、管理残額からの差額の減算が完了しているにも拘わらず、さらに差額の減算が行われる(いわゆる二重減算される)ことで遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
ここで管理装置50がS202’の挿入通知を受信し、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、差額は消去されておらず、消去すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となっている(状態8’)。ただし、該消去すべき減算予定額は、次回、差額が消去されずに記録された状態の当該記録媒体が、オンライン状態で玉貸ユニット20又は精算装置60で受け付けられたときに、改めてS302’又はS802’で記憶されるオンライン端数額に書き換えられる(あるいは同額のため記憶しているオンライン端数額をそのまま残しても良い)ので、本例では特に消去処理を行っていない。
また、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305’の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S304’で差額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態9’)。
前記S301で差額が零である(YES)と判定された場合には、S311で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS311で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S312)、該入金予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記Sa220以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信し、管理装置50がS108の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS106で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が入金予定額の記憶に基づく予定残額通知を受信してから管理装置50が貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれているにも拘わらず、入金予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S312で、加算すべき入金予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信してから管理装置50がS108の貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、入金予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。なお記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果については、前述したのと同様である。
S311で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S315で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて減算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS315で減算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた減算予定額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S316)、該減算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記Sa220以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ減算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305’の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS304’で記録媒体の差額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態9’)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50が差額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、差額が消去されているにも拘わらず、減算予定額が未減算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると、遊技場(但し減算予定額が負であるときには遊技者)が損害を被ることになる。
従って、S316で、減算すべき減算予定額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がS305’の差額消去通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある別の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、減算予定額が減算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技場(但し減算予定額が負であるときには遊技者)が損害を被ることがない。
S315で減算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S317で、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS317で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去すると共に、前記記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S318)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記Sa220以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、精算装置60が後述するS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50が後述するS755の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されており、消去すべき残額が記憶されており、記録通番>管理通番の状態であることが特定される。このように精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理残額50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存しているままとなる。そして該管理残額が消去されないまま放置することで、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S318で、残存している残額を零に更新することで、管理残額を確定させている。これにより、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信してから管理装置50がS755の精算完了通知を受信する前にオフライン状態となったときに、遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後の挿入通知の受信によって、管理残額を零にすることができ、遊技場の損害を防止することができる。
S317で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示した残額管理DBを参照して、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応する使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S320)、さらに図7(d)に示した玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定する(S321)。そして、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額が、S321で特定した玉貸設定金額以上であるか否か(即ち管理残額≧玉貸設定金額であるか否か)を判定する(S322)。
このS322で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、該玉貸設定金額を、前記挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S323)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記Sa220以下の処理を行う。一方、S322で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、単位使用額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が400円であれば、単位使用額の4倍である400円)を、管理残額から減算更新し(S324’)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S325)、前記Sa220以下の処理を行う。
ここで、差額が零であり、記録通番>管理通番であって、入金予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されていないことから、管理装置50が、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20からS123’の玉貸通知を受信する前にオフライン状態となったこと、即ち、減算すべき[使用額]が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態3)であることが特定される。このように玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合は、管理装置50側で[使用額]の減算がされない。そして、該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで残額が確定されず(つまり管理残額からの[使用額]の減算が行われず)、遊技者が当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことができないという問題がある。そして[使用額]が管理残額から減算されない状態のまま放置されると、遊技場が損害を被るという問題がある。
従って、S320及びS321で、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,玉貸設定金額未満であれば、単位使用額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額として特定し、管理残額から減算している。つまり、玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合にも、オンライン状態にある他の玉貸ユニット20に記録媒体を挿入することで、残額が確定し(管理残額からの[使用額]の減算が行われ)、該残額を使用して遊技を行うことができる。
このように、記録通番>管理通番であって、入金予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されておらず、管理残額≧玉貸設定金額であることを条件として、玉貸設定金額を管理残額から減算するので、玉貸設定金額分の貸与処理が行われたにも拘わらず、管理残額が減算されない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで、各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、挿入通知に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
さらに管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、単位使用額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。なお記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果については、前述したのと同様である。
なお玉貸ユニット20と管理装置50との間においては、前述した図17〜図22と同趣旨の処理が行われるが、消費税が徴収されず、オンライン端数額及びオフライン端数額が発生しないので、これらに関する記載は除いて読み替えるものとする。
次に図35及び図36は、管理装置50とオンライン状態である精算装置60において、記録媒体を受け付けた場合の処理の一例を表す図である。この精算装置60が、会員カード4の挿入をカード挿入口64aから受け付けるか,又はビジタコイン5の投入をコイン投入口65aから受け付けると(図35のS701)、S702’以下の処理(図35及び図36に示す処理)が行われる。
S702’では、受け付けた会員カード4又はビジタコイン5(以下、受け付けた記録媒体とも呼ぶ)から読み取った記録情報(記録媒体ID,差額,通番)を含む精算要求を管理装置50に対して送信する。
S702’の精算要求を受信した管理装置50は、該精算要求に含まれる通番と、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している通番とが一致するか否かを判定する(S703)。このS703で通番が一致しない(NO,即ち記録通番>管理通番)と判定された場合には、後述する図36に示すS801以下の通番不一致時処理を行う。一方、S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、後述するS704〜S709で通番一致時処理を行い、前記S751〜S763と同様の処理を行う。但し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信したときには、受け付けている記録媒体の差額を消去する(差額が記録されており、通番が一致する場合には該差額が残存している状態であるため、当該処理によって消去する)。
ここで、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となった場合には、貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態となる(状態10)。
また、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S753で貨幣は払い出されており、消去すべき残額が残存しており、消去すべき精算要求受信フラグが残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態11)。
なお、本例では、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態10となった場合,及び精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態11となった場合には、受け付けている記録媒体が遊技者に返却される。
前記S703で通番が一致する(YES)と判定された場合には、図35に示すように、通番一致時処理が行われる。S704では、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS704で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を消去し(S705)、前記S751に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、管理装置50がS103の入金要求を受信し、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は取り込まれておらず、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番=管理通番の状態(状態1)であることが特定される。このように管理装置50が入金要求を受信してから玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれていないにも拘わらず、入金予定額が残存しているままとなる。そして該残存している入金予定額を管理残額に加算してしまうと、遊技場が損害を被ることになる。
従って、残存している入金予定額を消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより管理装置50がS103の入金要求を受信してから玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、消去すべき入金予定額が管理残額に加算されてしまうことがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S704で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S708で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS708で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態が発生したということであるので、該記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S709)、前記S751に進む。
ここで、記録通番=管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されておらず、消去すべき精算要求受信フラグが記憶されており、記録通番=管理通番の状態であることが特定される。このように管理残額50が精算要求を受信してから精算装置60が精算許諾情報を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されていないにも拘わらず、精算要求受信フラグが残存しているままとなる。そして精算要求受信フラグが記憶されていることに基づいて管理残額を消去してしまうと、遊技者が損害を被ることになる。
従って、記憶されている精算要求受信フラグを消去する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50がS702’の精算要求を受信してから精算装置60がS752の精算許諾情報を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、管理残額が消去されてしまうことがないので、遊技者が損害を被ることがない。
前記S703で通番が一致しない(NO)と判定された場合には、図36に示すように、通番不一致時処理が行われる。S801では、前記精算要求に含まれる差額が零であるか否かを判定する。このS801で差額が零である(YES)と判定された場合には、後述するS811以下の処理を行う。一方、S801で差額が零でない(NO)と判定された場合には、該差額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて、減算予定額として一旦記憶し(S802’)、該減算予定額の記憶が完了したことに基づく減算予定額記憶通知を、精算装置60に対して返信する(S803)。
該減算予定額記憶通知を受信した精算装置60は、受け付けている記録媒体に記録されている差額を消去し(S804’)、前記受け付けている記録媒体の記録媒体IDを含む差額消去通知を、管理装置50に対して送信する(S805’)。
該差額消去通知を受信した管理装置50は、該差額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて記憶している減算予定額を、該記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算して(S806’)、該減算予定額を消去すると共に、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S807)、前記S751以下の処理を行う。
ここで、通番が一致しておらず(記録通番>管理通番)、かつ記録媒体に差額が記録されていることから、管理装置50が、基準貸与額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20から、S174’の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となったこと、即ち記録媒体には差額が記録されており、減算すべき差額は管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態5’)であることが特定される。
従って、S806’で、減算すべき差額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、管理装置50が、S174’の減算要求を受信していない状態でオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。
このように、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、受付貨幣額+管理残額≧基準貸与額であることに基づく基準貸与額分の貸与処理が行われた玉貸ユニット20から送信される減算要求を管理装置50が受信することなくオフライン状態となったときに、本来管理残額から減算すべき差額を記録媒体に記録して排出し、管理装置50が、該記録媒体を受け付けた精算装置60からの精算要求に含まれるオンライン残額を管理残額から減算する補正処理を行うので、間接税額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる。
ここで、通番が一致しないときにのみ補正処理を行うことで、基準貸与額分の貸与処理が行われたにも拘わらず管理残額50からの差額の減算ができずに遊技場が損害を被ることがなくなる一方、通番が一致するときには補正処理を行わないことで、管理残額からの差額の減算が完了しているにも拘わらず、さらに差額の減算が行われる(いわゆる二重減算される)ことで遊技者が損害を被ることがなくなり、正確に管理残額を補正することができる。
ここで管理装置50がS702’の精算要求を受信し、精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、差額は消去されておらず、消去すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となっている(状態8’)。ただし、該消去すべき減算予定額は、次回、差額が消去されずに記録された状態の当該記録媒体が、オンライン状態で玉貸ユニット20又は精算装置60で受け付けられたときに、改めてS302’又はS802’で記憶される差額に書き換えられる(あるいは同額のため記憶している差額をそのまま残しても良い)ので、本例では特に消去処理を行っていない。
また、精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となった場合には、S804’で差額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態となる(状態9’)。
前記S801でオンライン端数額が零である(YES)と判定された場合には、S811で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて入金予定額が記憶されているか否かを判定する。このS811で入金予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた入金予定額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額に加算し(S812)、該入金予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S751以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ入金予定額が残存していることから、玉貸ユニット20が前記S105の予定残額通知を受信し、管理装置50がS108の貨幣取込通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS106で貨幣は取り込まれており、加算すべき入金予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態2)であることが特定される。このように玉貸ユニット20が入金予定額の記憶に基づく予定残額通知を受信してから管理装置50が貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が取り込まれているにも拘わらず、入金予定額が未加算状態のままとなり、該未加算状態で放置されると、遊技者が損害を被ることになる。
従って、S812で、加算すべき入金予定額を残額に加算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS105の予定残額通知を受信してから管理装置50がS108の貨幣取込通知を受信する前にオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、入金予定額が加算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技者が損害を被ることがない。
S811で入金予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S815で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて減算予定額が記憶されているか否かを判定する。このS815で減算予定額が記憶されている(YES)と判定された場合には、該記憶していた減算予定額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S816)、該減算予定額を消去して、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S751以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ減算予定額が残存していることから、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS305の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となったか、又は精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となったこと、即ちS304又はS804で記録媒体の差額は消去されており、減算すべき減算予定額が残存しており、記録通番>管理通番の状態(状態9’)であることが特定される。このように玉貸ユニット20又は精算装置60が減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50が差額消去通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、差額が消去されているにも拘わらず、減算予定額が未減算状態のままとなり、該未減算状態で放置されると、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S816で、減算すべき減算予定額を残額から減算する処理を行うことで、管理残額を確定させている。これにより、玉貸ユニット20がS303の減算予定額記憶通知を受信してから管理装置50がS305の差額消去通知を受信する前にオフライン状態となるか,又は精算装置60がS803の減算予定額記憶通知を受信し、管理装置50がS805の差額消去通知を受信することなくオフライン状態となっても、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、当該記録媒体の残額を精算することが可能であり、遊技者に極力迷惑をかけないようにすることができる。また、減算予定額が減算されていない状態のままで放置されることがないので、遊技場が損害を被ることがない。
S815で減算予定額が記憶されていない(NO)と判定された場合には、S817で、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて精算要求受信フラグが記憶されているか否かを判定する。このS817で精算要求受信フラグが記憶されている(YES)と判定された場合には、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額を消去すると共に、前記記憶していた精算要求受信フラグを消去し(S818)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S751以下の処理を行う。
ここで、記録通番>管理通番であり、かつ精算要求受信フラグが記憶されていることから、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったこと、即ち貨幣は払い出されており、消去すべき残額が記憶されており、記録通番>管理通番の状態であることが特定される。このように精算装置60が精算許諾情報を受信してから管理残額50が精算完了通知を受信する前にオフライン状態が発生すると、貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が消去されずに残存しているままとなる。そして該管理残額が消去されないまま放置することで、遊技場が損害を被ることになる。
従って、S818で、残存している残額を零に更新することで、管理残額を確定させている。これにより、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信してから管理装置50がS755の精算完了通知を受信する前にオフライン状態となったときに、遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後の精算要求の受信によって、管理残額を零にすることができ、遊技場の損害を防止することができる。
S817で精算要求受信フラグが記憶されていない(NO)と判定された場合には、図7(d)に示した残額管理DBを参照して、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応する使用装置IDを、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用された玉貸ユニット20の装置IDとして特定し(S820)、さらに図7(d)に示した玉貸設定金額DBを参照して、該特定した装置IDに対応する玉貸設定金額を特定する(S821)。そして、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額が、S821で特定した玉貸設定金額以上であるか否か(即ち管理残額≧玉貸設定金額であるか否か)を判定する(S822)。
このS822で管理残額が玉貸設定金額以上である(YES)と判定された場合には、該玉貸設定金額を、前記精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理している残額から減算し(S823)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S710以下の処理を行う。一方、S822で管理残額が玉貸設定金額未満である(NO)と判定された場合には、税込単位額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額(例えば管理残額が475円であれば、税込単位額の4倍である420円)を、管理残額から減算更新し(S824)、該記録媒体IDに対応付けて管理している通番に1を加算して更新し(S825)、前記S751以下の処理を行う。
ここで、差額が零であり、記録通番>管理通番であって、入金予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されていないことから、管理装置50が、使用額分の玉貸処理が行われた玉貸ユニット20からS123’の玉貸通知を受信する前にオフライン状態となったこと、即ち、減算すべき[使用額]が管理残額から減算されておらず、記録通番>管理通番の状態(状態3)であることが特定される。このように玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合は、管理装置50側で[使用額]の減算がされない。そして、該玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するまで残額が確定されず(つまり管理残額からの[使用額]の減算が行われず)、遊技者が当該記録媒体の残額を使用して遊技を行うことができないという問題がある。そして[使用額]が管理残額から減算されない状態のまま放置されると、遊技場が損害を被るという問題がある。
従って、S320及びS321で、当該記録媒体がオンライン状態で最後に使用されていた玉貸ユニット20を特定すると共に、その玉貸設定金額を特定し、管理残額が玉貸設定金額以上であれば該玉貸設定金額,玉貸設定金額未満であれば、単位使用額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を、使用額として特定し、管理残額から減算している。つまり、玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により玉貸通知を管理装置50が受信しなかった場合にも、オンライン状態にある精算装置60に記録媒体を挿入することで、残額が確定し(管理残額からの[使用額]の減算が行われ)、該残額の精算を行うことができる。
このように、記録通番>管理通番であって、入金予定額,減算予定額,精算要求受信フラグのいずれも記憶されておらず、管理残額≧玉貸設定金額であることを条件として、玉貸設定金額を管理残額から減算するので、玉貸設定金額分の貸与処理が行われたにも拘わらず、管理残額が減算されない事態を回避して、遊技場の損害を防止することができる。
ここで、各玉貸ユニット20について異なる玉貸設定金額が設定される場合にも、精算要求に含まれる記録媒体IDの記録媒体が前回受け付けられていた玉貸ユニット20を特定して、対応する玉貸設定金額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。
さらに管理残額が玉貸設定金額未満である場合にも、単位使用額の整数倍であって、管理残額を超えない最大額を管理残額から減算するので、正確な残額に補正することができる。なお記録媒体に通番を記録している場合に生じる効果については、前述したのと同様である。
以上、図30〜図36に示したように、本発明の遊技用システム1は、玉貸処理に対しての消費税額が徴収されず、端数額が発生しない場合であっても、消費税額が徴収される場合と同様に、オフライン状態発生時に、オンライン状態の玉貸ユニット20や精算装置60に記録媒体を挿入することで残額が確定され、遊技者に極力迷惑をかけないようにするという効果がある。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20から受付貨幣額を含む入金要求を受信した管理装置50で、該受付貨幣額を入金予定額として一旦記憶し、予定残額通知を玉貸ユニット20に返信し、該予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で貨幣の取込処理を行った後に、オフライン端数額消去通知又は差額消去通知を管理装置50に送信し、該通知の受信に基づいて管理装置50で入金予定額を管理残額に加算するようにしておき、玉貸ユニット20が予定残額通知を受信する前にオフライン状態となった場合には受け付けた貨幣を返却する例について説明したが、これに限らず、例えば玉貸ユニット20が所定額以上の貨幣を受け付けたときに、入金要求が管理装置50に送信され、該入金要求を受信した管理装置50において、入金要求に含まれる受付貨幣額を管理残額に加算するとともに、受付貨幣額を別途入金額記憶領域に記憶し、入金完了通知が玉貸ユニット20に返信されて、該入金完了通知を受信した玉貸ユニット20で、受け付けた貨幣の取込処理が行われるようにしておき、玉貸ユニット20が入金完了通知を受信する前にオフライン状態となった場合には受け付けた貨幣を返却するようにし、さらに貨幣の取込処理に基づいて取込通知を管理装置50に送信し、取込通知を受信した管理装置50で、入金額記憶領域の金額を消去するようにしても良い。
そして、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、管理装置50で受付貨幣額の加算を行ったときに管理通番を更新し、玉貸ユニット20で貨幣の取込処理を行ったときに記録通番を更新する。このようにすることで、オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体を受け付けた別の玉貸ユニット20から挿入通知が送信されたときに、通番が一致しないときには、貨幣の取込処理が行われていないことを特定して、管理残額から入金額記憶領域の金額を減算するとともに、該入金額記憶領域の金額を消去することで残額が確定される。一方、通番が一致するときには、貨幣の取込処理が行われたことを特定して、管理残額をそのままにしておき、入金額記憶領域の金額を消去することで残額が確定される。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の遊技機での遊技や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
上記の実施形態では、記録媒体から読み取ったオフライン端数額を含む挿入通知を受信した管理装置50で、該オフライン端数額を加算予定額として一旦記憶し、加算予定額記憶通知を玉貸ユニット20に返信し、該加算予定額記憶通知を受信した玉貸ユニット20で記録媒体のオフライン端数額を消去した後に、オフライン端数額消去通知を管理装置50に送信し、該通知の受信に基づいて管理装置50で加算予定額を残額に加算する例について説明したが、これに限らず、例えば玉貸ユニット20がオフライン端数額が記録されている記録媒体を受け付けたときに、オフライン端数額が管理装置50に送信され、該オフライン端数額を受信した管理装置50において、該オフライン端数額を管理残額に加算するとともに、オフライン端数額を別途加算額記憶領域に記憶し、加算処理後の管理残額を含む残額通知が玉貸ユニット20に返信されて、該残額通知を受信した玉貸ユニット20で、オフライン端数額の消去処理が行われるようにし、さらにオフライン端数額の消去処理に基づいて端数額消去通知を管理装置50に送信し、端数額消去通知を受信した管理装置50で、加算額記憶領域の金額を消去するようにしても良い。
そして、記録媒体に通番を記録すると共に、管理装置50で記録媒体IDに対応付けられた通番を管理するようにしておき、玉貸ユニット20でオフライン端数額の消去処理を行ったときに記録通番を更新し、管理装置50で加算額記憶領域の金額の消去を行ったときに管理通番を更新する。このようにすることで、オフライン状態の玉貸ユニット20から排出された記録媒体を受け付けた別の玉貸ユニット20からオフライン端数額が送信されたときに、通番が一致しないときには、オフライン端数額の消去処理が行われたこと、即ち当該オフライン端数額の前に記録媒体に記録されていた前回のオフライン端数額が消去され、当該オフライン端数額が該消去処理の後の玉貸処理によって新たに生じたものであることを特定して、管理残額に当該オフライン端数額を加算し、加算額記憶領域に当該オフライン端数額を記憶することで残額が確定される。一方、通番が一致するときには、オフライン端数額の消去処理が行われていないこと,即ち当該オフライン端数額が、一旦消去されることなく残存しているもの(あるいは残存したオフライン端数額の一部がオフライン状態の玉貸ユニット20で使用された後の値)であることを特定して、管理残額から加算額記憶領域の金額を減算するとともに当該オフライン端数額を加算し、該加算額記憶領域に新たに当該オフライン端数額を記憶することで残額が確定される。そのため、遊技者又は遊技場が損害を被ることがなく、またオフライン状態となった玉貸ユニット20がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、他の遊技機での遊技や精算装置60での精算を行うことができ、遊技者に迷惑がかからない。
上記の実施形態において、図37に示すように、特定処理が行われる玉貸ユニット20から受信した情報や、該受信した情報に基づく処理の状況に基づいて、管理装置50で処理状態を管理するようにしても良い。この例では、管理装置50が、オフライン端数額を含む挿入通知を受信したときに、該挿入通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、オフライン端数額を処理中である旨を処理状態DBに記憶し、Sa215のオフライン端数額消去通知を受信したときには、加算予定額の加算(S307)及び通番更新(S308)後に、該オフライン端数額消去通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて、オフライン端数額の処理を完了した旨を処理状態DBに記憶している。このような管理を行うことで、加算予定額の有無を判定するのではなく、図38のS206’,及び図39のS313’に示すように、上記処理状態DBを参照して、オフライン端数額が処理中であるか否かを判定して、判定結果に応じた処理を行うことも可能である。例えばS203で通番が一致しており、S206’でオフライン端数額が処理中の状態であることから、消去すべき加算予定額が残存していることを特定して、S207で該加算予定額を消去する処理を実施したり、またS203で通番が一致せず、S313’でオフライン端数額が処理中の状態であることから、加算すべき加算予定額が残存していることを特定して、S314で該加算予定額を加算する処理を行うことができる。
また、この図37に示す例のようにして、玉貸ユニット20から入金要求を受信したとき(前記S103,S223)に、入金処理中である旨を処理状態DBに記憶し、貨幣取込通知を受信したときに(S108,S228)、入金処理を完了した旨を記憶することで、入金予定額の有無を判定するのではなく、図38のS204’,及び図39のS311’に示すように、上記処理状態DBを参照して、入金処理中であるか否かを判定して、判定結果に応じた処理を行うことも可能である。例えばS203で通番が一致しており、S204’で入金処理中の状態であることから、消去すべき入金予定額が残存していることを特定して、S205で該入金予定額を消去する処理を実施したり、またS203で通番が一致せず、S311’で入金処理中の状態であることから、加算すべき入金予定額が残存していることを特定して、S312で該入金予定額を加算する処理を行うことができる。
また図39に示す例のようにして、玉貸ユニット20又は精算装置60からオンライン端数額を含む挿入通知又は精算要求を受信したときに(S202,S702)、オンライン端数額を処理中である旨を処理状態DBに記憶し、オンライン端数額消去通知(S305,S805)を受信したときに、オンライン端数額の処理を完了した旨を記憶することで、減算予定額の有無を判定するのではなく、S315’に示すように、上記処理状態DBを参照して、オンライン端数額が処理中であるか否かを判定して、判定結果に応じた処理を行うことも可能である。例えばS303で通番が一致せず、S315’でオンライン端数額が処理中の状態であることから、減算すべき減算予定額が残存していることを特定して、S316で該減算予定額を減算する処理を行うことができる。
さらに同様にして、精算装置60から精算要求を受信したときに(S702)、精算処理中である旨を処理状態DBに記憶し、精算完了通知(S755)を受信したときに、精算処理を完了した旨を記憶することで、精算要求受信フラグの有無を判定するのではなく、図38のS208’,及び図39のS317’に示すように、上記処理状態DBを参照して、精算処理中であるか否かを判定して、判定結果に応じた処理を行うことも可能である。例えばS203で通番が一致しており、S208’で精算処理中の状態であることから、消去すべき精算要求受信フラグが残存していることを特定して、S209で該精算要求受信フラグを消去する処理を実施したり、またS303で通番が一致せず、S317’で精算処理中の状態であることから、消去すべき管理残額,精算要求受信フラグが残存していることを特定して、S318で該管理残額,精算要求受信フラグを消去する処理を行うことができる。
ここで上記処理状態DBのような管理を行わず、例えば、入金処理の際に、管理装置50において、入金要求(S103)受信済み,入金予定額記憶(S104)済み,予定残額通知送信(S105)済み,貨幣取込通知受信(S108)済み,入金予定額加算済み(S109)というように、単に管理装置50における各記録媒体IDの処理履歴を時系列に記憶しておき、該処理履歴に応じた処理(例えば通番が一致しており、S105が最後の履歴であれば、入金予定額を消去する処理)を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、通番不一致時処理が、加算予定額の加算処理(オンライン端数額の減算処理を含む),減算予定額の減算処理,管理残額の消去処理,又は[使用額+消費税額]の減算処理等の、管理残額を対象とした処理である例について説明したが、これに限らず、通番不一致時処理として、管理装置50において挿入通知送信元の玉貸ユニット20や精算装置60を特定可能に表示(報知)するようにしても良い。これにより、例えば店員が報知された玉貸ユニット20や精算装置60からカードあるいはコインを一旦回収し、当該カード等の残額を特定して遊技者に保証を行うといった対処が可能となる。
また同様に、通番不一致時処理として、管理装置50から挿入通知送信元の玉貸ユニット20や精算装置60に対して報知指示を送信して、玉貸ユニット20や精算装置60において報知を行うようにして、上記と同様の対処が行えるようにしても良い。このように、通番不一致時処理とは、管理残額を対象とした処理に限らない。
上記の実施形態では、基準貸与額(玉貸設定金額)が、管理装置50から各玉貸ユニット20に配信されることで設定され、該設定額が玉貸設定金額DBで管理される例について説明したが、これに限らず、基準貸与額が各玉貸ユニット20で設定されるようにしても良く、例えば、各玉貸ユニット20が備える玉貸設定金額設定ボタンの操作によって当該玉貸ユニット20の玉貸設定金額が設定されることで、該設定額が管理装置50に対して送信され、玉貸設定金額DBで当該玉貸ユニット20の装置IDに対応付けて管理されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図12に示すように、S102の挿入通知が、補正要求,端数額処理要求,及び残額取得要求を兼ねるものである例について説明したが、これに限らず、これら各要求が別個に送信され、該送信された要求に応じた処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図24に示すように、S702の精算要求が、補正要求,及び端数額処理要求を兼ねるものである例について説明したが、これに限らず、これら各要求が別個に送信され、該送信された要求に応じた処理が行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、オフライン端数額が加算された後に(図25のSa716)、更新後の管理残額が管理装置50から精算装置60に対して送信される例について説明したが、これに限らず、該送信する情報は、オフライン端数額の加算が完了した旨(あるいは管理通番を更新した旨)を示す情報であれば良く、残額を通知する情報でなくとも良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20がオフライン状態のときに所定額未満の貨幣を受け付けると、一発貸しが行われて、返却時に端数額がオフライン端数額として記録媒体に記録されて排出される例について説明したが、これに限らず、貨幣受付時に受付貨幣額が記録媒体に記録されて、玉貸操作によって、該記録された受付貨幣額の範囲内で玉貸処理を行い、返却操作によって受付貨幣額から玉貸処理に使用された使用額を減算した入金残額が記録された記録媒体が返却されるようにしても良い。例えば1000円を受け付けると、記録媒体に入金残額として1000円が記録され、玉貸ボタン15の操作によって玉貸設定金額(例えば525円)相当のパチンコ玉が貸し出され、記録されている入金残額から使用額(ここでは525円)が減算されて、返却操作によって減算後の入金残額(ここでは475円)が記録された記録媒体が返却されるようにすると良い。また、上記消費税を徴収しない場合の変形例についても同様である。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20で受付貨幣額分の玉貸処理が開始された後に、減算要求が管理装置50に送信され、次いで記録媒体の通番が更新される例について説明したが、玉貸ユニット20における受付貨幣額分の玉貸処理の開始,減算要求の送信,通番更新の各処理のタイミングは限定されない。例えば、受付貨幣額分の玉貸処理が開始された後に、通番が更新され、次いで減算要求が送信されるようにしても良い。また通番が更新された後に、受付貨幣額分の玉貸処理が開始され、次いで減算要求が送信されるようにしても良い。さらに、減算要求が管理装置50に対して送信された後に、記録媒体の通番が更新され、次いで受付貨幣額分の玉貸処理が開始されるようにしても良い。なお、使用額分の玉貸処理が行われる際についても、これと同様に、使用額分の玉貸処理の開始,玉貸通知の送信,通番更新の各処理のタイミングは限定されない。さらに、貸与対象額分の玉貸処理が行われる際についても、これと同様に、貸与対象額分の玉貸処理の開始,加算要求の送信,通番更新の各処理のタイミングは限定されない。
上記の実施形態では、管理装置50における通番の更新が、管理残額の更新後に実施される例について説明したが、これに限らず、管理残額の更新前に通番を更新するようにしても良く、例えば、図8のS125で使用額+消費税額を管理残額から減算する前に、通番の更新を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20又は精算装置60で記録媒体のオフライン端数額が消去された後に、通番が更新され、次いでオフライン端数額消去通知を管理装置50に送信する例について説明したが、玉貸ユニット20又は精算装置60におけるオフライン端数額の消去,通番更新,オフライン端数額消去通知の送信の各処理のタイミングは限定されない。例えば、通番を更新した後に、オフライン端数額を消去して、オフライン端数額消去通知を送信するようにしても良い。また通番を更新した後に、オフライン端数額消去通知を送信し、次いでオフライン端数額を消去するようにしても良い。さらにオフライン端数額消去通知を送信した後に、通番を更新し、オフライン端数額を消去するようにしても良い。
上記の実施形態では、精算装置60で許諾分の貨幣を払い出した後に、通番が更新され、次いで精算完了通知が管理装置50に送信される例について説明したが、精算装置60における許諾分の貨幣の払出,通番更新,精算完了通知の送信の各処理のタイミングは限定されない。例えば、通番を更新した後に、許諾分の貨幣を払い出し、精算完了通知を送信するようにしても良い。また通番を更新した後に、精算完了通知を送信し、次いで許諾分の貨幣を払い出すようにしても良い。さらに精算完了通知を送信した後に、通番を更新し、許諾分の貨幣を払い出すようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20が貨幣を受け付けたときに、受け付けた貨幣の取込処理に伴い、玉貸ユニット20側で記録媒体の通番を更新し(即ち記録通番>管理通番となり)、貨幣取込通知を受信した管理装置50で該記録媒体の記録媒体IDに対応付けられた通番を更新する(即ち記録通番=管理通番となる)例について説明したが、これに限らず、まず、玉貸ユニット20から入金要求を受信した管理装置50が、入金予定額の記憶に伴い、該入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた通番を更新し(即ち記録通番<管理通番となり)、予定残額通知を受信した玉貸ユニット20で、受け付けた貨幣の取込処理に伴い、記録媒体の通番を更新する(即ち記録通番=管理通番となる)ようにしても良い。このようにした場合、図12のS203又は図24のS703で通番が一致すると判定され、かつS204又はS704で入金予定額有りと判定されたときには、貨幣が取り込まれていることを特定して、入金予定額を管理残額に加算すると共に該入金予定額を消去するようにし、図12のS203又は図24のS703で通番が一致しないと判定され、かつ図14のS311又は図26のS811で入金予定額有りと判定されたときには、貨幣が取り込まれていないことを特定して、入金予定額を消去すると共に、管理している通番を戻す(1を減算して更新する)ようにすると良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定し、管理装置50においても、管理している通番が上限値(ここでは255)に達しているか否かを判定する例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20のみが、通番が上限値に達しているか否かを判定するようにしても良い。例えば玉貸ユニット20において、記録媒体の通番が上限値に達していると判定したときに、当該記録媒体の通番を初期値に更新し、当該記録媒体の記録媒体ID及び通番を初期値に更新する旨を含む情報を管理装置50に対して送信し、該管理装置50において受信した記録媒体IDに対応付けられた通番を初期値に更新するようにしても良い。
上記の実施形態では、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態10となった場合,及び精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となったとき、即ち状態11となった場合には、受け付けている記録媒体が遊技者に返却され、その後、玉貸ユニット20に挿入されることで、状態10であれば、図12のS209で精算要求受信フラグが消去され、状態11であれば、図14のS318で管理残額,精算要求受信フラグが消去される例について説明した。しかし、これに限らず、管理装置50がS702の精算要求を受信し、精算装置60がS752の精算許諾情報を受信することなくオフライン状態となったとき、及び精算装置60がS752の精算許諾情報を受信し、管理装置50がS755の精算完了通知を受信することなくオフライン状態となったときに、精算装置60で受け付けている記録媒体を返却せずに精算装置60内に保持し、店員が該保持されている記録媒体を一旦回収して、オンライン状態にある別の精算装置60又はオフライン状態からオンライン状態に復帰した精算装置60に挿入して、残額を確定(状態10の場合にはさらに貨幣の返却)させるようにしても良い。これによれば、図12に示したS208,S209の処理,及び図14に示したS317,S318の処理が不要である。
上記の実施形態では、管理装置50は、返却操作に伴う返却通知(図9のS133,図18のS233)を受信したときにも、残額管理DBで記録媒体IDに対応付けて管理されている装置IDを消去せずに、記憶したままにしておく例について説明したが、これに限らず、返却通知を受信したときに、受信した記録媒体IDに対応付けられた装置IDを消去するようにしても良い。この場合には、玉貸ユニット20から管理装置50に対して入金要求,若しくは補正要求又は挿入通知が送信され、該情報を管理装置50が受信した後、オフライン状態となった場合に、記録媒体が返却されても、返却通知を管理装置50が受信することがないので、装置IDが消去されない。即ち、オフライン状態となった場合に、当該記録媒体IDの記録媒体が前回オンライン状態で受け付けられていた玉貸ユニット20を特定することが可能である。
上記の実施形態において、オンライン端数額を含む精算要求を受信した精算装置60が、S802で該オフライン端数額を加算予定額として記憶する処理を行う前に、該精算要求に含まれる記録媒体IDに対応付けられた管理残額が零であるか否かを判定するようにしても良い。そして、管理残額が零であると判定したときには、受信した精算要求に含まれるオフライン端数額を含む精算許諾情報を精算装置60に送信し、精算装置60が、該オフライン端数額相当の貨幣を払い出すようにして、S754〜S758の処理を行わないようにすると良い。これによれば、管理残額が零であって、オフライン端数額が記録されている場合、即ちオフライン状態にある玉貸ユニット20に入金し、一発貸しを受けて遊技を行った遊技者が精算を行う場合に、S751,S754〜S758,及びS802〜S807の処理が不要であり、精算時の処理が大幅に簡素化される。
上記の実施形態では、図11のSc194,図20のSc294に示すように、貸与対象額分の玉貸処理が開始されてから残額通知を受信するまでの間にオフライン状態となった場合に、端数額×(−1)をオンライン端数額として記録媒体に記録して、管理装置50において、管理残額−負のオンライン端数額という処理を行うことで、端数額を加算する例について説明したが、これに限らず、端数額を正のオンライン端数額として記録媒体に記録して、管理装置50で管理残額+正のオンライン端数額という処理を行うことで、前記端数額を管理残額に加算するようにしても良い。
また、上記の実施形態では、図11のSd194,図20のSd294に示すように、受付貨幣額分の玉貸処理が開始されてから減算完了通知を受信するまでの間にオフライン状態となった場合に、対応消費税額を正のオンライン端数額として記録媒体に記録して、管理装置50において、管理残額−正のオンライン端数額という処理を行うことで、対応消費税額を減算する例について説明したが、これに限らず、対応消費税額×(−1)を負のオンライン端数額として記録媒体に記録して、管理装置50で管理残額+負のオンライン端数額という処理を行うことで、前記対応消費税額を管理残額から減算するようにしても良い。即ち対応消費税額が差額として管理残額から減算される方法で処理が行われれば良い。
上記の実施形態では、所定額が1000円である例について説明したが、これに限らず、所定額は任意に変更することが可能である。また、上記の消費税を徴収しない変形例では、貸与基準額が500円である例について説明したが、これに限らず、基準貸与額は任意に変更することが可能である。
上記の実施形態では、玉貸処理に応じて通番が1ずつ加算更新される例について説明したが、これに限らず、通番は2ずつ更新されても良く、その更新幅は任意である。即ち更新幅は遊技用装置と管理装置との間で予め定められた共通の更新幅であれば良く、例えばマイナスの値であっても良い。この場合には、玉貸ユニット20で通番が更新され、管理装置50で通番が更新されていないときに、[記録媒体に記録されている通番(即ち管理装置50が受信する通番)<管理装置50で管理されている通番]となる。さらに通番は、整数に限らず、アルファベットや50音などのキャラクタ等であっても良い。
上記の実施形態では、管理残額の有効期間が無期限である例について説明したが、これとは逆に、有効期間を当日中としても良い。また有効期間は無期限ではなく、有限の長期(例えば最後の入金から1年,ビジタコイン5の発行から1年等)としても良い。
上記の実施形態では、有効期間、即ち精算可能期間と使用可能期間の両方が無期限である例について説明したが、これに限らず、精算可能期間又は使用可能期間のいずれか一方のみが無期限であっても良い。
上記の実施形態では、通信不可能状態発生判定手段により精算可能期間内に通信不可能状態(オフライン状態)が発生したと判定されたことを条件として、オフライン端数額の加算及び精算が行われる例について説明したが、これと同様にして、オンライン端数額の加算及び減算が行われる場合にも、通信不可能状態発生判定手段により精算可能期間内に通信不可能状態が発生したと判定されたことを条件とするようにしても良い。これによれば、有効期間内にオフライン状態が発生したと判定されたことを条件としてオンライン端数額の加算及び減算が行われることにより、有効期間内にオフライン状態が発生しておらず記録媒体にオンライン端数額が記録されることがない状況においてはオンライン端数額の加算及び減算が行われないので、セキュリティが向上する。
上記の実施形態では、消費税率が5%である例について説明したが、これに限らず、該消費税率は設定変更可能である。また上記の実施形態では、消費税率がカード会社で設定される例について説明したが、遊技場において、管理装置50で設定されて各玉貸ユニット20に配信されて記憶されるようにしても良く、また各玉貸ユニット20で設定されて記憶されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、玉貸ユニット20と管理装置50とが直接的に通信可能に接続されている例について説明したが、これに限らず、両者の間に台端末や中継コンピュータを介在させ、両者が間接的に通信可能に接続されるようにしても良い。また両者は有線で通信可能とされるものには限られず、無線で通信可能とされるものであっても良い。
上記の実施形態では、図1に示すように、バックアップ装置が、遊技場外のカード会社に設けられるセンタ管理装置80である例について説明したが、これに限らず、該バックアップ装置は、遊技場内に設けられるものであっても良く、また管理装置50に、前記ハードディスク55とは別体で前記バックアップ情報記憶手段として機能するハードディスク等の記憶装置を設けたり、あるいは前記バックアップ情報記憶手段として機能する外部記録メディア(例えばCD−Rやメモリカード等)に対して情報を書き込み可能なメディアライタを設け、前記図7(a)に示す残額管理DBの記憶内容が所定時間毎に該バックアップ情報記憶手段に記憶されるように構成して、該管理装置50自体をバックアップ装置として機能させるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(a)に示すように、残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16が遊技機(パチンコ機10)に設けられ、玉貸ユニット20と接続されている例について説明したが、これに限らず、これら残度数表示器14,玉貸ボタン15,及び返却ボタン16の一部又は全部を玉貸ユニット20に設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、残度数表示器14において、玉貸ユニット20の制御部21のRAMに記憶されている残額を税込単位額(105円)で除算した商の整数部分が残度数として表示される例について説明したが、これに限らず、該残額を単位使用額(100円)で除算した商の整数部分が残度数として表示されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、紙幣識別機22にて受付可能な紙幣2の種類が1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,及び10000円紙幣の4種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な紙幣2の種類は、該4種類のうちの任意の1種類又は2種類以上でも良い。同様に、上記の実施形態では、硬貨識別機23にて受付可能な硬貨3の種類が100円硬貨,及び500円硬貨の2種類である例について説明したが、これに限らず、受付可能な硬貨3の種類は、該2種類のうちの任意の1種類でも良い。なお貨幣として紙幣2及び硬貨3の双方を受け付けるものには限られず、紙幣2又は硬貨3のいずれか一方のみを受け付けるものでも良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)により受け付けられて回収された貨幣(紙幣2,硬貨3)が玉貸ユニット20の外部に排出されて、紙幣搬送機構,硬貨搬送機構により搬送される例について説明したが、これに限らず、該受け付けられて回収された貨幣は、玉貸ユニット20の内部に貯留されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図2(b)に示すように、貨幣受付手段(紙幣識別機22,硬貨識別機23)において、有体物である貨幣(紙幣2,硬貨3)を受け付ける例について説明したが、これに限らず、無体物である貨幣(例えば電子マネー等の貨幣金額に相当する金額データや、クレジットカードから特定される与信金額や、デビットカードから特定される預金金額等)を接触又は非接触で受け付けるようにしても良く、この場合には、貨幣の回収は決済処理の実行に相当し、貨幣の返却は決済処理の中止に相当する。
上記の実施形態では、図2(a)(b)に示すように、記録媒体返却口(コイン返却口28)が遊技用装置(玉貸ユニット20)の前面に突出して形成される例について説明したが、これに限らず、該記録媒体返却口は、遊技用装置の前面から陥没して形成されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図6(b)のD12に示すように、ビジタコイン発行装置70で、予め定められた発行額の選択に基づいて、該発行額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行される例について説明したが、これに限らず、遊技者による任意の金額の指定に基づいて、該指定された金額をパチンコ玉の貸与に使用可能なビジタコイン5が発行されるようにしても良い。またビジタコイン発行装置70において、貨幣として、紙幣2のみならず硬貨3を受け付けるようにしても良い。
上記の実施形態では、[管理残額≧対応消費税額]であるか否かを判定して、管理残額≧対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額分の玉貸処理を行う例について説明したが、これに限らず、[管理残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額]であるか否かを判定し、管理残額+受付貨幣額≧受付貨幣額+対応消費税額であることを条件に、受付貨幣額分の玉貸処理を行うようにしても良い。
上記の実施形態で、ビジタコイン発行装置70において、会員カード4を受け付けて、該受け付けた会員カード4の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理されている残額に対する価値加算ができるようにしても良く、この場合には、該価値加算も「記録媒体発行処理」に該当する。
上記の実施形態では、図9のS136,図18のS236に示すように、記録媒体識別情報記憶判定手段による、貸与処理(玉貸処理)の対象となった記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)の記録媒体識別情報(記録媒体ID)が処理履歴記憶手段(処理履歴DB)に既に記憶されているか否かの判定が、返却操作の受付後に行われる例について説明したが、これに限らず、該記録媒体識別情報記憶判定手段による判定は、例えば貨幣の受付後や記録媒体の受付後に行われるようにしても良く、該判定を行うタイミングは特に限定されない。
上記の実施形態で、精算装置60においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、精算処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が精算履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな精算履歴を前記精算履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記精算履歴記憶手段で既に記憶されている精算履歴を新たな精算履歴に更新する精算履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態で、記録媒体発行装置(ビジタコイン発行装置70)においても、遊技用装置(玉貸ユニット20)と同様に、記録媒体発行処理の対象となった記録媒体の記録媒体識別情報が発行履歴記憶手段で既に記憶されているか否かを判定する記録媒体記憶手段記憶判定手段と、該記録媒体識別情報記憶判定手段により記録媒体識別情報が記憶されていないと判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応する新たな発行履歴を前記発行履歴記憶手段に記憶すると共に、記録媒体識別情報が既に記憶されていると判定されたことを条件として、該記録媒体識別情報に対応して前記発行履歴記憶手段で既に記憶されている発行履歴を新たな発行履歴に更新する発行履歴更新手段と、を設けるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(b)に示すように、精算履歴DBにおいて精算履歴を記憶する際に、残額として0も記憶される例について説明したが、これに限らず、精算後の残額は0以外にはないため、該残額は記憶しないようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(d)に示すように、管理装置50において、記録媒体IDと対応付けて単に残額が記憶・管理されている例について説明したが、これに限らず、例えば入金金額,使用金額,精算金額等も併せて記憶・管理するようにしても良い。
上記の実施形態では、図7に示すように、記録媒体IDが、会員カード4のカードID(Mで始まる4桁の番号)とビジタコイン5のコインID(Vで始まる4桁の番号)とで区別されている例について説明したが、これに限らず、会員カード4とビジタコイン5とで区別のないIDであっても良い。
上記の実施形態では、処理履歴DB,精算履歴DB,及び発行履歴DBにおいて、256個の履歴を記憶可能である例について説明したが、これに限らず、より多い履歴の数,又はより少ない履歴の数を記憶可能なようにしても良い。
上記の実施形態では、例えば図8に示すように、S103の入金要求に記録媒体IDが含まれ、残額が入金時から該記録媒体IDと対応付けて管理される例について説明したが、これに限らず、S103の入金要求に装置IDを含むようにして、残額を入金時には該装置IDと対応付けて管理しておき、S133の返却通知に装置IDと記録媒体IDを含むようにして、該装置IDに対応する残額を返却時から該記録媒体IDと対応付けて管理するようにしても良い。この場合には、前記残額処理手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときに、装置IDと受付貨幣額とを含む前記入金要求を管理装置50に対して送信する処理と、前記使用額分の玉貸処理が行われたときに、装置IDと使用額+消費税額とを含む前記玉貸通知を管理装置50に対して送信する処理と、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、装置IDと記録媒体IDとを含む前記返却通知を管理装置50に対して送信する処理とを行う。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられたときに、該管理装置50に対して入金要求が送信されて入金処理が行われる例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20において、管理装置50とオンライン状態で貨幣が受け付けられても、該管理装置50に対して入金要求を送信せずに、受付貨幣額を残額として制御部21のRAMで記憶して玉貸処理に使用させ、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)が排出されるときに、管理装置50に対して記録媒体IDと残額とが送信されて、管理装置50において該記録媒体IDに対応付けて該残額が管理されるようにしても良い。この場合には、前記残額特定手段は、受付貨幣額から第1の貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する消費税額を減算した金額(即ち制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額)を、記録媒体の記録媒体IDと対応付けて管理装置50で管理するための処理(即ち記録媒体R/W24から読み取った記録媒体IDから特定可能にするための残額特定処理)として、排出操作(返却ボタン16の操作)を受け付けたときに、記録媒体IDと制御部21のRAMで記憶している前記玉貸処理に使用されなかった残額とを含む通知を管理装置50に対して送信する処理を行う。
上記の実施形態では、会員カード4が非接触式のICカードであり、ビジタコイン5が非接触式のICコインである例について説明したが、これに限らず、各記録媒体は、接触式の集積回路,磁気,二次元コード(例えばバーコード),三次元コード,又は光干渉(例えばホログラム)等により情報を記録するものでも良い。また会員カード4の形状はカード型には限られず、コイン型であっても良い。さらにビジタコイン5の形状もコイン型には限られず、カード型であっても良い。
上記の実施形態では、会員用の記録媒体として会員カード4が使用される例について説明したが、これに限らず、例えば記録媒体IDを記録したICチップが搭載された携帯電話端末が該会員用の記録媒体として使用されるようにしても良く、この場合には、玉貸ユニット20や精算装置60において、該携帯電話端末を近接させることにより受け付ける記録媒体受付手段が設けられる。なお上記の実施形態において、会員カード4を使用しないように構成しても良い。
上記の実施形態において、ICカードである会員カード4やICコインであるビジタコイン5は、必ずしもCPUを搭載している必要はないが、CPUを搭載しているものであっても良い。
上記の実施形態では、遊技機がパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、例えば遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシン,遊技媒体としてパチンコ玉を使用するスロットマシンであるパロット(登録商標),遊技媒体であるパチンコ玉が指触不能に封入された封入式のパチンコ機,パチンコ玉やメダルを用いることなく得点データを使用して遊技可能なパチンコ機やスロットマシン,遊技領域やパチンコ玉が画像にて表示される画像式のパチンコ機,リールが画像にて表示される画像式のスロットマシン等であっても良い。
上記の実施形態では、貸与処理が玉貸処理である例について説明したが、これに限らず、該貸与処理は、前記メダルを貸与するメダル貸出処理や、前記封入式や画像式のパチンコ機やスロットマシンにおいて残額を遊技媒体としての得点に変換して遊技に使用させる処理等でも良い。
上記の実施形態では、玉貸処理が行われた場合に、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間でパチンコ玉の貸与に関する信号のやり取りが行われて、該パチンコ機10に設けられた玉払出装置13からパチンコ玉が払い出されて貸与される例について説明したが、これに限らず、玉貸ユニット20に玉払出装置を設けて、パチンコ玉を払い出して貸与するようにしても良い。
上記の実施形態では、図8,図17に示すように、オンライン状態にある玉貸ユニット20において、管理装置50で管理されている残額を含む予定残額通知を予め受信して、該残額を残度数表示器14及び残額表示器30における表示用として制御部21のRAMで記憶しておき、玉貸操作を受け付けたことに基づいて玉貸処理を行い、管理装置50に対して玉貸通知を送信する例について説明したが、これに限らず、残度数表示器14及び残額表示器30における表示を考慮しないのであれば、予定残額通知を予め受信せず、玉貸操作を受け付けてから管理装置50に対して記録媒体IDと使用額+消費税額とを含む減算要求を送信し、該減算要求に応じて前記減算処理が行われた管理装置50から玉貸許諾通知を受信したことに基づいて玉貸処理を行うようにしても良い。この場合における管理装置50は、図8のS105や図17のS225に示す予定残額通知に残額を含めないで返信すれば良く、図13のSa212に示す加算予定額記憶通知に残額を含めないで返信すれば良い。
上記の実施形態では、図8,図17に示すように、玉貸通知に使用額と消費税額とを含めて管理装置50に対して送信する例について説明したが、これに限らず、該玉貸通知に使用額のみを含めて管理装置50に対して送信し、該使用額に対応する消費税額は該管理装置50において算出するようにしても良く、この場合には、管理装置50から玉貸ユニット20に対して消費税率を配信する必要がなくなる。また管理装置50が各玉貸ユニット20における単位使用額を管理している場合(例えば各玉貸ユニット20から送信されてきた単位使用額を各玉貸ユニット20毎に管理している場合や、すべての玉貸ユニット20における単位使用額が同一で該単位使用額を管理している場合や、管理装置50で単位使用額を設定して管理し、該設定した単位使用額を各玉貸ユニット20に配信する場合等)には、玉貸通知に玉貸操作が行われた旨のみを含めて管理装置50に対して送信すれば良い。
上記の実施形態では、図8のS125,又は図17のS215に示す減算処理が、玉貸処理の開始後に行われる例について説明したが、これに限らず、該減算処理は、玉貸処理の開始前に行われるようにしても良い。即ち、該減算処理が行われ、減算完了通知が玉貸ユニット20に対して送信されてから、該玉貸ユニット20において玉貸処理が開始されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図8のS125,又は図17のS215に示す減算処理において、使用額+消費税額の合算額が管理残額から減算される例について説明したが、これに限らず、使用額と消費税額とを分けて管理残額から減算するようにしても良い。
上記の実施形態では、玉貸ユニット20において使用額分の玉貸処理が行われた場合に、該使用額+消費税額(例えば525円)が記憶残額から一度に減算される例について説明したが、これに限らず、1度数分の玉貸処理が行われる毎に、税込単位額である105円が記憶残額から減算され、該減算が使用額分(例えば5回)繰り返し行われるようにしても良く、この場合には、残額表示器30における記憶残額の表示も105円ずつ減算更新され、残度数表示器14における残度数の表示も1度数ずつ減算更新される。
上記の実施形態では、図9のS140〜S141に示すように、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却されてから直ちに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持される例について説明したが、これに限らず、収納コイン保持部27Pで保持しているビジタコイン5が返却された後、貨幣が受け付けられたときに、コイン収納部27aで収納されている最下位のビジタコイン5が排出されて収納コイン保持部27Pに保持されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図21〜図23に示すように、返却操作を受け付けたことに基づいて、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出される例について説明したが、これに限らず、一発貸しが行われる毎に、返却操作の受付によらずに、オフライン端数額が記録された記録媒体が排出されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図24のSa701に示すように、オフライン端数額が税込単位額未満であるか否かの判定が行われる例について説明したが、これに限らず、オフライン端数額が予め定められた一律の金額(例えば500円)未満であるか否かの判定が行われるようにしても良い。また該判定は、精算装置60でなく管理装置50で行われるようにしても良く、この場合には、精算要求に含まれるオフライン端数額が予め定められた所定の金額未満であるか否かを判定する端数額判定手段が、管理装置50に備えられる。
上記の実施形態では、精算装置60において、精算が許諾された金額の全額が精算される例について説明したが、これに限らず、遊技者が希望する精算金額の入力を受け付けて、精算が許諾された金額の範囲内で該希望する精算金額が精算されるようにしても良い。
上記の実施形態では、図7(a)に示すように、処理履歴が記録媒体の排出の履歴である例について説明したが、これに限らず、図7(a’)に示すように、該処理履歴を玉貸処理の履歴としても良い。この玉貸処理DBでは、前記使用額分の玉貸処理が行われたことに基づいて、該玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDと対応付けて、制御部21のRAMで記憶されている玉貸処理後の残額を記憶すると共に、該玉貸処理が行われた日時である玉貸日時を前記最後処理特定情報として記憶することにより、玉貸履歴を記憶する。具体的には、前記処理履歴更新手段の作用により、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで記憶されていない場合には、該記録媒体IDを玉貸履歴DBに新たに記憶すると共に、該記録媒体IDに対応付けて、新たな残額及び玉貸日時を記憶し、玉貸処理の対象となった会員カード4又はビジタコイン5の記録媒体IDが玉貸履歴DBで既に記憶されている場合には、該記録媒体IDに対応する残額及び玉貸日時を新たな残額及び玉貸日時に更新(上書き)する。なお玉貸処理の後に記録媒体の排出が行われても残額の変動はないため、前記記憶されている玉貸処理後の残額が当該記録媒体の最後の残額に相当する。このように、玉貸処理が行われる毎に残額と玉貸日時を記憶して玉貸履歴を更新することにより、前記図7(a)の如く記録媒体の排出毎に残額と排出日時を記憶して処理履歴を更新するのに比べて、玉貸ユニット20が故障した場合や管理装置50とオフライン状態になった場合に緊急避難的に処理履歴を記憶・更新しなくても、玉貸履歴に基づいて正確な残額を復帰させることができる。
上記の実施形態では、図28に示すように、遊技場の営業終了後に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われる例について説明したが、これに限らず、所定時間毎(例えば3時間毎)に、管理装置50からセンタ管理装置80に対して残額管理DBの記憶内容が送信されて、残額のバックアップが行われるようにしても良い。
上記の実施形態では、図29に示すように、バックアップ情報を復旧用テーブルに記憶してから(S1044)、統合テーブルで特定された残額を復旧用テーブルの残額に上書きして復帰する(S1049)例について説明したが、これとは逆に、統合テーブルで特定された残額を復帰用テーブルに記憶して復帰してから、統合テーブルで特定されなかった残額をバックアップ情報に基づいて記憶して復帰するようにしても良い。
上記の実施形態では、最後処理特定情報が処理日時(排出日時,精算日時,発行日時)である例について説明したが、これに限らず、最後処理特定情報を、図40に示すようなバックアップ用の通番としても良い。例として、管理装置50とオンライン状態で貨幣を受け付けたときの処理,及び玉貸操作を受け付けたときの処理について説明する。
図40に示すように、管理装置50とオンライン状態にあり、記録媒体を受け付けていない状態の玉貸ユニット20において貨幣(ここでは5000円)を受け付けると(S111)、該受付貨幣額と収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5の記録媒体IDを含む入金要求を管理装置50に送信する(S112)。該入金要求を受信した管理装置50では、受信した入金要求に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている管理残額に、該入金要求に含まれる受付貨幣額を加算更新して(S113)、加算更新後の残額を含む残額通知を玉貸ユニット20に送信する(S114)。該残額通知を受信した玉貸ユニット20では、収納コイン保持部27Pで保持されているビジタコイン5に記録されているバックアップ通番に1を加算して更新すると共に(S114a’)、制御部21が備えるEEPROMに記憶されている処理履歴DBに、該ビジタコイン5の記録媒体ID,入金履歴,受信した残額,及び更新後のバックアップ通番を記憶する(S114b’)。次いで残額をRAMで記憶して(S115)、該記憶した残額及び該残額に相当する度数を表示して(S116)、玉貸操作,貨幣受付,返却操作の待機状態となる(S117)。これにより、入金毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、入金毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
また、S117の状態で玉貸操作を受け付けると(S121)、使用額分の玉貸処理を行い(S122)、前記記録媒体IDと該使用額+消費税額を含む玉貸通知を管理装置50に送信し(S123)、該玉貸通知を受信した管理装置50では、受信した玉貸通知に含まれる記録媒体IDに対応付けて管理されている残額から、該玉貸通知に含まれる使用額+消費税額を減算更新して(S124)、減算が完了した旨を示す減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信し(S125)、該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20では、前記ビジタコイン5のバックアップ通番を更新する(S125a’)。そして、前記処理履歴DBに、記録媒体ID,玉貸履歴,更新後の残額(記憶残額),及びバックアップ通番を記憶して(S125b’)、S117の状態に戻る。これにより、玉貸毎にバックアップ通番が更新され、玉貸ユニット20には、玉貸毎に、記録媒体ID,バックアップ通番,残額が記憶される。
このように、管理残額が更新される毎に、ビジタコイン5のバックアップ通番が更新されることになり、玉貸ユニット20には、記録媒体IDに対応付けて、バックアップ通番及び残額が記憶されることとなる。従って、センタ管理装置80が設けられない場合であっても、各玉貸ユニット20から記録媒体ID及びバックアップ通番に対応付けて記憶されている残額を取得して、最新のバックアップ通番に対応する残額を、最新の残額として特定して、各記録媒体IDに対応する残額を復旧させることが可能である。
上記の図40では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、例えば図41に示すように、該バックアップ通番が、記録媒体には記憶されておらず、管理装置50の残額管理DBにおいて、記録媒体ID及び残額と対応付けて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図41を例にして説明する。この図41は前述した図40に相当するものであり、該図40と比較して、前記S113の後にS113a”,S114a”,及びS114b”の処理が行われてから、前記S115に進む点と、前記S124の後にS124a”,S125a”,及びS125b”の処理が行われてから、前記S117に進む点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S113の入金処理を行った管理装置50は、S113a”で、該入金処理の対象となった記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS114a”で、前記管理している残額に加えて該更新されたバックアップ通番を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S114b”で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて、該残額通知に含まれる残額とバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S115に進む。
また前記S124の減算処理を行った管理装置50は、S124a”で、該減算処理の対象となった記録媒体IDと対応付けて残額管理DBで記憶しているバックアップ通番を1つ加算更新する。ここでのバックアップ通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS125a”で、該更新されたバックアップ通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S125b”で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれるバックアップ通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S117に進む。
上記の図40では、最後処理特定情報であるバックアップ通番が、各記録媒体について付与される、1から始まる通算番号であって、記録媒体(会員カード4,ビジタコイン5)に記憶されている例について説明したが、これに限らず、例えば図42に示すように、該バックアップ通番が、すべての記録媒体について共通の共通通番であって、記録媒体には記憶されておらす、管理装置50の残額管理DBにおいて記憶されているようにしても良い。
この場合における玉貸ユニット20及び管理装置50の処理を、図42を例にして説明する。この図42は前述した図40に相当するものであり、該図40と比較して、前記S113の後にS113b”,S114c”,及びS114d”の処理が行われてから、前記S115に進む点と、前記S124の後にS124b”,S125c”,及びS125d”の処理が行われてから、前記S117に進む点のみが異なり、その他の点は同一である。
まず前記S113の入金処理を行った管理装置50は、S113b”で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでの共通通番の更新は、入金に基づく更新である。そしてS114c”で、前記管理している残額に加えて該更新された共通通番を含む残額通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該残額通知を受信した玉貸ユニット20は、S114d”で、処理履歴DBにおいて、入金処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて、該残額通知に含まれる残額と共通通番とを記憶することにより、処理履歴として入金の履歴を記憶して、前記S115に進む。
また前記S124の減算処理を行った管理装置50は、S124b”で、残額管理DBで記憶している共通通番を1つ加算更新する。ここでの共通通番の更新は、玉貸処理に基づく更新である。そしてS125c”で、該更新された共通通番を含む減算完了通知を、玉貸ユニット20に対して返信する。該減算完了通知を受信した玉貸ユニット20は、S125d”で、処理履歴DBにおいて、玉貸処理の対象となったビジタコイン5の記録媒体IDに対応付けて、減算後の残額と該減算完了通知に含まれる共通通番とを記憶することにより、処理履歴として玉貸処理の履歴を記憶して、前記S117に進む。
最後に、上記実施の形態に示した遊技用システム1の効果について説明する。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、上記のような完全ID管理を採用したことにより、記録媒体には遊技媒体の貸与に使用される残額を記録しないので、残額が改ざんされるおそれはなく、セキュリティを担保できて、記録媒体のコストを下げることができる。即ち、例えば記録媒体がICカードやICコインである場合において、該記録媒体に残額を記録してセキュリティを担保しようとすれば、該記録媒体にCPUを搭載して記録残額の管理を行う必要があるが、本発明の如く記録媒体に残額を記録しないのであれば、該記録媒体にCPUを搭載しなくても良いので、記録媒体のコストを下げることができる。また記録媒体にCPUを搭載すると、該CPUとの間で情報のやりとりを行うために、遊技用装置側の制御プログラムが複雑になるので、システムの設計コストが高くなるが、記録媒体にCPUを搭載しないのであれば、該制御プログラムは複雑にならずに済むので、システムの設計コストを低くすることができる。
ここで遊技用システム1には、図8〜図20に示すように、前記残額の管理を行う管理装置50と通信可能な遊技用装置(玉貸ユニット20)において、該管理装置50で管理されている残額である管理残額を使用して遊技媒体を貸与する記録媒体貸与処理を行う際に、当該管理残額から該貸与処理に使用された使用額及び該使用額に対応する間接税額(例えば消費税額)を減算すると共に、図21〜図23に示すように、管理装置50と通信できない通信不可能状態(オフライン状態)で貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額から税込単位額(例えば105円)の整数倍に相当する貸与対象額を特定して、遊技者の操作によることなく、該貸与対象額分の貨幣貸与処理(いわゆる一発貸し)を行うものが含まれる。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、完全ID管理のシステムにおいて、貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに一発貸しを行うようにしても、該一発貸しによって発生する端数額を記録媒体に記録して排出し、該端数額の精算が可能である。これにより、該端数額を処理するための釣銭払出機能や追加入金機能を遊技用装置に設ける必要がないので、遊技用装置のコストが上昇することがない。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、玉貸処理に使用される金額に対応する間接税額を徴収する場合に、所定額未満の金額の貨幣を受け付けたときに、管理残額が受付貨幣額に対応する間接税額以上であれば、遊技者の操作によることなく、受付貨幣額分の遊技媒体を貸与するので、円滑な遊技を促し、遊技者の利便性向上に資すると共に、遊技場にとっては遊技機の稼働低下を防止することができる。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、管理装置50の破損又は故障等により、該管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰可能である。即ち、この遊技用システム1では、管理装置50において、各遊技用装置から送信されてきた処理履歴に基づいて、各記録媒体識別情報毎に、当該記録媒体識別情報の記録媒体に係わる最後の処理を特定すると共に、該最後の処理に対応する残額を特定する最後残額特定処理が行われ、該特定された残額が新たな残額として管理されるので、いわゆる完全ID管理のシステムにおいて、管理装置50で管理している残額が失われても、該残額を復帰して、遊技者に対して該残額を保証することができるのである。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、遊技用装置での特定処理に伴って更新される通番が記録媒体に記録されるので、オフライン状態が発生した遊技用装置から排出された記録媒体をオンライン状態の遊技用装置に挿入することで、該記録媒体に記録されている通番と管理装置において該記録媒体の記録媒体識別情報に対応付けられた通番から、オフライン状態の発生により遊技用装置で特定処理が行われたにも拘わらず、管理装置で該特定処理に連携する処理が行われていない事を特定して、対処することができる。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、遊技用装置において貸与処理が行われたにも拘わらず、オフライン状態の発生により管理装置側で残額の減算が実施されなかった場合に、他のオンライン状態の遊技用装置で記録媒体を使用することにより管理装置の残額が補正され確定されるので、オフライン状態の発生した遊技用装置がオンライン状態に復帰するのを待つことなく、管理装置の残額を他の遊技用装置において使用することが可能となり、遊技者に迷惑がかかることがなく、また遊技場が損をすることもない。
上記実施の形態に示す遊技用システム1は、管理装置は、通番が一致せず、かつ精算要求受信情報を管理しているときに、管理残額を零に更新するので、精算装置が精算許諾情報を受信してから、管理装置が精算実行通知を受信する前に通信不可能状態となった場合、即ち、遊技者に貨幣が払い出されているにも拘わらず、管理残額が零に更新されていない状況となっても、その後、記録媒体の通番の受信によって管理残額を零に更新することができ、遊技場の損害を防止することができる。
以下に、実施例中の従来技術として、第1の従来技術〜第5の従来技術の概要を説明する。
まず、第1の従来技術として、特開2000−148683号公報(図5,段落0045,0046)を示す。この特許文献には、複数のコンピュータ間でのデータ転送を行うシステムであって、送信側コンピュータから処理要求を送信するにあたり情報格納域の通番に1を加算して、該通番を含む処理要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは処理要求に応じた処理を実行した後に該処理要求に含まれる通番を登録し、処理結果を送信側コンピュータに返信するものが開示されている。ここで送信側コンピュータは、通信エラー等によって処理結果を受信しなかった場合に、通番を含む確認要求を受信側コンピュータに送信し、受信側コンピュータは、確認要求に含まれる通番が登録されている通番よりも大きければ処理完了前に異常が発生したものと判断する。
上記特許文献1に示すようなシステムでは、遊技用装置での特定処理(例えば玉貸処理)に連携して行われる管理装置側での処理(例えば残度数の減算)を行うための処理要求(例えば減算要求)を遊技用装置から受信する前に、遊技用装置と管理装置とがオフライン状態となった場合、遊技用装置側では特定処理(ここでは玉貸処理)が行われたにも拘わらず、管理装置側での連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われないことで処理の不一致が生ずる。ここで上記特許文献1のシステムに第1の従来技術の手法を適用した場合、記録媒体が使用された遊技用装置と管理装置とがオンライン状態に復帰することで、遊技用装置から管理装置に対して確認要求が送信され、管理装置側での連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われていない場合にはその旨を特定して対処することができるが、前記記録媒体が使用された遊技用装置がオンライン状態に復帰するまでは、管理装置は、前記オフライン状態が発生したときに該遊技用装置で特定処理(ここでは玉貸処理)が行われたにも拘わらず、該特定処理に連携する処理(ここでは残度数の減算)が行われていない事を特定できなかったため、オンライン状態に復帰するまでの間は、連携する処理が行われていない事に対する対処ができないという問題があった。
また、第2の従来技術として、特開2002−123651号公報(図11〜図13,段落0040,0042)を示す。この特許文献には、パチンコ機に対応して設けられる玉貸機(本願の遊技用装置に相当)において、有価価値データ(本願の残額に相当)を特定可能な有価価値特定情報が記録されたカード(本願の記録媒体に相当)を受け付けて、該受け付けたカードに記録されている有価価値特定情報から特定される有価価値データを使用してパチンコ玉を貸与する貸与処理を行う際に、例えば500円分のパチンコ玉をパチンコ機から貸与する一方で、該パチンコ玉の貸与に使用された使用額である500円及び該使用額に対応する消費税額である25円(消費税率が5%の場合)を前記カードの有価価値データから減算する、即ち「貸与処理に使用された使用額に対応する消費税額を徴収」するシステムが開示されている。ここで消費税は間接税の一例であって、遊技場において提供される遊技サービスに対して課税されるものである。
さらに、第3の従来技術として、前述した特許文献1の特開2005−13465号公報(図15,段落0053,0099)を示す。この特許文献には、管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額を一旦記憶した後に減算して(即ち受付貨幣額のすべてを使用して)、遊技者の操作によることなく、該受付貨幣額分の遊技媒体を貸与する、いわゆる「一発貸し」を行うシステムが開示されている。なお、このシステムでは、遊技用装置(カードユニット)が記録媒体(会員カード)の挿入中に貨幣を受け付けたときに、受付貨幣額が残額に一旦加算され、その後に遊技者の操作によって基準貸与額分の遊技媒体を貸与する。
ここで、上記特許文献1のような完全ID管理において、第2の従来技術の如く貸与処理に使用された使用額に対応する間接税額を徴収し、かつ管理装置と通信できない通信不可能状態で遊技用装置が貨幣を受け付けたときに第3の従来技術の如く一発貸しを行うと、予め定められた一単位である単位使用額(例えば100円)と該単位使用額に対応する間接税額(税率が5%の場合には5円)との合算額である税込単位額(即ち105円)未満の端数額が発生する。具体的には、1000円を受け付けて一発貸しを行うと、税込単位額である105円の9倍分の遊技媒体が貸与される一方、55円の端数額が発生する。この端数額を処理するためには、前記遊技用装置に、該端数額に相当する貨幣を払い出すための釣銭払出機能や、低額貨幣の追加入金を受け付けて該端数額が税込単位額に達するようにするための追加入金機能を設ける必要があり、遊技用装置のコストが上昇するという問題点がある。
さらに上記第3の従来技術に示すようなシステムでは、遊技用装置が記録媒体の挿入中に、所定額未満、例えば500円硬貨や100円硬貨等の低額の貨幣を受け付けた場合にも、一旦残額に対して受付貨幣額が加算され、その後に玉貸操作が行われることで基準貸与額分(例えば間接税を含む場合は525円分,含まない場合は500円分)の遊技媒体が貸与されることとなる。その結果、貨幣の受付から遊技媒体の貸与までに時間がかかり、円滑な遊技の妨げとなるので遊技者にとって利便性が悪く、遊技場にとっては稼働の低下を招くという問題点がある。
また上記特許文献1のような完全ID管理では、例えば管理装置の破損又は故障等により、該管理装置で管理している残額が失われてしまうと、該残額を復帰できないという問題点がある。