JP4731825B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置は高解像度化、カラー技術の発展により、より高画質な画像出力が求められており、様々な方法が提案されている。
高画質画像出力を達成する方法の一つとして、記録材面と印字部のグロス値(反射率)の差を小さくすることが重要視されてきている。
グロス差を縮めるにはトナーと記録材の間の定着性をあげることが好ま記録材されている。
この問題を解決するために、従来から、図6のように記録材の搬送経路に複数の定着器をおいて順次定着ニップを通過させることで定着性の向上を図る構成が提案されている(特許文献1)。
また、図7に示す従来の装置では、第2定着器を搭載したユニットを第1定着器を搭載した画像形成ユニットの側部に装着し、第1定着器のみに記録材を通過させるための記録材搬送経路と、第1定着器と第2定着器の双方に記録材を通過させるための記録材搬送経路とを切り替え自在な構成とされている。このような記録材搬送経路は、記録材への片面記録モードや両面記録モードなどのモードに応じて適宜切り替えられることが記載されている(特許文献2)。
さらに、近年では、画像形成の高速化へのニーズが非常に高くなっており画像形成ステーションを複数(例えば、4つ)有した画像形成装置が注目されている。このように画像形成ステーションを複数有する装置では、中間転写ベルトの長尺化などにより装置が大型化してしまう傾向がある。
特開平6−258970号公報 特開2003−5545号公報
しかしながら、上述した構成を一つの画像形成装置本体内に搭載すると、以下の問題を生じる。
(1)内蔵物が増えるため画像形成装置の本体サイズが大型化してしまい、製造した画像形成装置をユーザー先へ納入設置するような状況において、輸送するための車両を大型化せざるを得なくなったり、輸送時にエレベーターに載せることができなくなるなど、輸送時に問題が生じてしまうことがあった。また、装置の重量アップのため装置を梱包する梱包材を補強せざるを得ずコストアップしてししまう問題もあった。
(2)画像形成ステーションを複数有することに伴い装置本体内の各種機器の実装密度が増すため、定着器と画像形成機器が従来よりも近接し、定着前に小粒径の低融点トナーが融着などの問題を起こしやすくなる。
本発明は、記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を有する第一フレームと、記録材に画像を定着する定着手段と、前記定着手段を有する第二フレームと、空気を吸引する吸引部と空気を前記第二フレームに向けて排気する排気部とを有して、記録材を吸引して前記第一フレームから前記第二フレームへ搬送する搬送手段と、前記第一フレーム内に設けられ、開口部から吸引した空気を前記第一フレーム外へ排気するためのダクトとを有し、前記第一フレームと前記第二フレームとが連結することにより、前記画像形成手段により記録材に形成された画像を前記定着手段により定着する画像形成装置において、前記開口部は、前記吸引部より鉛直方向において上方の位置にあり、前記開口部の一部と前記吸引部の一部はそれぞれ、前記第二フレームと対向する前記第一フレーム側面から前記第二フレーム側に突出することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成手段への熱の影響を抑制することができる。さらに、画像形成手段への熱の影響を抑制しながらも画像形成装置の輸送時の問題を解決することができる。
本発明を適用した電子写真画像形成装置の実施形態について図1から5を参照し具体的に説明する。
図1は、本発明に係る第1シャーシユニットと第2シャーシユニットを合体し最終的な形態を構成する画像形成装置の概略構成を模式的に示した断面説明図である。
本例の画像形成装置には、後述する画像形成ステーションが中間転写体に移動方向に沿って複数(4つ)並置されており、画像形成の高速化を図ることが可能な構成となっている。
次に、図1を用いて、複数の画像形成ステーションのうちの1つについて具体的に説明するが、個々の画像形成ステーションの構成はほぼ同様である。
そして、本例の画像形成装置は、第1の筐体としての第1シャーシー1と、第2の筐体としての第2シャーシー2とに分離自在な構成としている。
このように、大サイズの画像形成装置を分離自在に連結した構成とすることで、画像形成装置をユーザー先へ納入設置するような状況において、エレベーターに分割して載せることができ、また、各シャーシーの重量を小さくできるので輸送効率を向上でき、更に梱包材補強のためのコストアップを防止することができる。
第1シャーシー内に配置された画像形成ステーションは、画像形成手段の一部を構成する電子写真感光体(像担持体)3、画像形成手段の一部を構成する、所望の電位に帯電された感光体3表面をプリントを希望する画像情報に基づき画像露光して静電像を形成する露光部5、画像形成手段の一部を構成する、感光体上に形成された静電像に現像剤としてのトナーを付着させることによって顕像化する現像装置4、画像形成手段の一部を構成する、感光体上に顕像化された現像像を記録材(紙やOHPに代表される樹脂記録材等)に転写する転写手段7、を具備している。
6は現像装置に補給する現像剤を貯蔵したホッパー部である。
8はファンを用いて第1シャーシー内部の排気を行う抑制手段としての排気装置である。
9は記録材を給送する記録材給送部、10は転写後の記録材を第2シャーシー側へと搬送する第1ベルト搬送手段、11は第1シャーシーユニット側で転写された未定着画像を載せた記録材を第2シャーシー側へ搬送する第2ベルト搬送ユニットである。
第2シャーシー内に配置された12は、定着手段の一部を構成する、第1シャーシー内で像転写された記録材上の画像(現像剤像)を記録材に定着する第1定着器である。この第1定着器12は、メンテ・交換時を考慮して第2シャーシーの外へ引き出し自在な構成とされている。
13は第2シヤーシーユニット内の主に定着器の排熱を行う排気ダクトで、14は第1定着と第2定着の間を結ぶ搬送パスである。
第2シャーシー内に配置された15は、定着手段の一部を構成する、グロスコントロールして高画質化を達成するための第2定着器である。この第2定着器15は、メンテ・交換時を考慮して第2シャーシーの外へ引き出し自在な構成とされている。第1定着器と第2定着器は独立して第2シャーシーの外へ引き出し自在な構成とされている。
16は記録材の両面に画像を形成する際に再度画像形成部へ記録材を搬送・誘導するための再給紙搬送路、17は前記再給送する記録材を反転する反転パス、18は反転された記録材を現像装置まで搬送する両面パスである。
19は、現像装置や、感光体及び中間転写体をクリーニングするクリーニング装置からの廃トナーを貯蔵するボトルである。第2シャーシー内で定着器よりも下の両面搬送部よりさらに下のスペースに前記した廃トナーボトルを配置することで空きスペースを有効に使って廃トナーボトル容量を大きくすることが可能な上に、両面搬送ガイドにて定着器空間遮断されため、熱により廃トナーが解けてしまうことによる廃トナー搬送不良も防止できる。20は画像形成を終了した記録材を機外に排出する外排紙ローラー、21はキャスターである。
このように、本例では、画像形成を行う画像形成ステーションを第1シャーシー内に配置する一方、トナー画像を熱定着する2つの定着器を第2シャーシー内に配置することで、第2シャーシー内で発生した定着器による熱が第1シャーシー内へ進入するのを抑制するように構成されている。その結果、画像形成ステーションが熱の影響を受けることなく常時高画質画像を形成することが可能となる。
また、次に説明するように、本例では、第1シャーシーと第2シャーシー間での熱の往来を抑制するような更なる工夫を施している。
図2は前記したベルト搬送ユニットの詳細を説明するための図で、11aは吸引ファンで本実施例では遠心ファン(以下シロッコファン)を用いる、11bは吸引ファンからの排気を斜め下方側へと排気するための排気ダクトである。11cは図示せぬ吸引穴を複数持つ搬送ベルト、11dはベルト搬送ユニットフレーム、11eはベルト駆動ローラー、10fはベルト駆動モーターである。
図3は、第1シャーシーユニットと第2シャーシーユニットの開口部周辺におけるエアー(排熱)の流れを説明する図でである。30は第1シャーシーの柱、31は第2シャーシーの柱、32は第2シャーシーに溶接された仕切り板部材である。33は第2シャーシーユニットの両面搬送から、第1シャーシーユニットの両面搬送に記録材を受け渡すための固定ガイド、34は第1シャーシーに溶接された仕切り板部材である。35は詳細を図示しないが2点破線で概略形状を示す引き出しユニットで、レジローラー、レジ前搬送部、第2転写ローラーと第1シャーシーユニットの両面搬送の左側を同一フレームに乗せて一体化したものを示す。
本実施例では、図3に示す矢印のようにエアフローが形成されており、図2にて説明した排気ダクト11bは第2シャーシー側から回り込んだ熱気を再び第2シャーシー側に戻すための形状を有している。
また、第1シャーシーユニットのさらに上流側で開口近傍のベルト搬送パス上部には、第1シャーシーユニットの排気装置を配置して、吸気した空気を背面側から直接機外に排出するように構成している。図よりわかるように、この排気装置は、図示せぬフィルターを使用することにより、転写部で発生した浮遊トナーの吸引にも役立つように構成されている。
以上の2つのエアフロー手段によって、ベルト搬送部用開口における、第2シャーシーユニットから第1シャーシーユニットへの熱の侵入は遮断されている。
また、第2ベルト搬送部の吸引ファン11aは画像形成装置がスタンバイ状態でも第2シャーシーユニットからの熱気の回り込みを防止するために駆動するように制御しておく。
本実施例は、ベルト搬送ユニットを第1、第2に分けることで、ベルト搬送ユニットの吸引ファンを可能な限り第1、第2シャーシの開口の接続部へ近づけることを可能としたため、スタンバイ時の熱気の回り込みを防止するのに、ひとつのベルト搬送ユニットのみで構成するよりも効果的である。
また、仕切り板32を第2シャーシー側に溶接することにより、ベルト搬送部にて接続される搬送パス上でのJAM処理スペースとして、第2シャーシー内部まで使用できる上に、排熱ダクトを第2シャーシー側により近接させることが可能となる。
第2シャーシーユニット内では熱い空気は上昇していくため、ユニット天板に取り付いた排気ダクトを各定着器の上に配して、背面からファンによって熱気を吸引し機外に排出する。同一のシャーシー内に二つの定着器を配置したことで、図1のようにダクト部材は1つですむように構成できる。効率よく吸気できる形状にすることで排気ファンも1つで機能を達成可能とすることができる。
図4は第1シャーシー側から第2シャーシー側を見た概略図で、排熱ダクト13が第2シャーシー天板2aに取り付いていること、および、搬送パス14を奥ヒンジにて記録材のJAM処理時に開閉するために、前記ダクトの形状を斜めにしている部分があることを示している。図中40は排気ファンである。
第1定着器下の第2シャーシー側の両面搬送部は、JAM処理時には下ガイドを図示せぬ奥側のヒンジを中心として開閉するように構成してある。
このとき、本実施例のように、ベルト搬送部の下の仕切り板部材を第1シャーシーに溶接することによって、第2シャーシーの両面搬送部の第1シャーシーへの受け渡し部ぎりぎりまでを開閉ガイドとして構成しながら、第2シャーシーの両面搬送部の上ガイドと前記した仕切り板によってJAM処理性を損なうことなく第1シャーシーと第2シャーシー間を隔離することが可能となる。
図5はキャスター取り付け構造を示す断面図で、45は底板部の天板、43は段ビスの足である。キャスター21は、弾性部材46をはさんで、底板部に溶接接合されたブラケット47に段ビス43とナット44によって締結される。前記した弾性部材は高画質機では一般的に免振ゴムが用いられている。
しかしながら、本発明のように二つのシャーシ間を記録材が往来する場合、シャーシ間の段差が発生すると搬送が不安定な状態になり好ましくない。また、アジャスターを追加して高さ調整するとコストアップになる。
特に、本例のような画像形成装置では、第1シャーシと第2シャーシを分離した状態で輸送し、設置先にて両者を連結する作業を行う構成となることから、従来の、第1シャーシと第2シャーシの高さを調整する調整手段を別途設けて、連結時にこの高さ調整を行うには設置作業の時間が長くなってしまう可能性があった。
そこで、本発明では第1シャーシユニットと第2シャーシユニットの重量差による、しずみ量の差を前記したキャスターの取り付け高さを変えることなく、第1シャーシーユニット、第2シャーシーユニットの各々で異なる硬度の弾性部材を使用してキャンセルしている。
即ち、第1シャーシー側の重量が第2シャーシー側よりも重い構成となっているので、本例では第1シャーシー側の上記弾性部材の硬度を第2シャーシー側の上記弾性部材の硬度よりも硬い構成としている。このようにすれば、アジャスターレスの構成とすると共に型投資の大きいブラケット部材を二つのシャーシー間で共通使用する構成であるにも関わらず、第1シャーシーと第2シャーシーの重量差による沈み量の差を良好にキャンセルすることが可能となる。
本例によれば、各々のシャーシの沈み量が弾性部材の硬度により自動的に調整されるので、設置に伴う作業時間を短縮化することができる。
以上説明したような構成にて、画像形成装置を第1シャーシーユニットと第2シャーシーユニットに分割自在な構成とすることで、画像形成装置を設置前は別々に輸送可能となり、梱包形態もエレベーター輸送に耐える大きさとすることが十分可能となる。
なお、本発明の変形例として、2つの搬送ベルトユニットを用いない場合、前記した、第1シャシーに設置された排気装置をスタンバイ中も駆動することで同様の効果を得ることも可能である。
また、定着手段としての定着器が1つのみ設けられるような構成としても良く、この場合もこの1つの定着器を第1シャーシ側ではなく第2シャーシー側に配置することで、第1シャーシー側の画像形成機器が定着手段による熱の影響を受けることを可及的に少なくすることができる。
なお、高画質、高画像生産性のために定着器を複数設ける場合は定着器による熱の問題は顕著になることから、この場合には全定着器を第2シャーシ側に設置することは特に有効である。
画像形成装置の概略図である。 ベルト搬送ユニットの概略図である。 第1シャーシーと第2シャーシーの連結部近傍の概略図である。 第2シャーシーの側面図である。 画像形成装置本体へキャスター取付け部の概略図である。 従来の画像形成装置の断面図である。 従来の画像形成装置の断面図である。
符号の説明
1 第1シャーシー
2 第2シャーシー
12 第1定着器
15 第2定着器

Claims (3)

  1. 記録材に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段を有する第一フレームと、記録材に画像を定着する定着手段と、前記定着手段を有する第二フレームと、空気を吸引する吸引部と空気を前記第二フレームに向けて排気する排気部とを有して、記録材を吸引して前記第一フレームから前記第二フレームへ搬送する搬送手段と、前記第一フレーム内に設けられ、開口部から吸引した空気を前記第一フレーム外へ排気するためのダクトとを有し、前記第一フレームと前記第二フレームとが連結することにより、前記画像形成手段により記録材に形成された画像を前記定着手段により定着する画像形成装置において、
    前記開口部は、前記吸引部より鉛直方向において上方の位置にあり、前記開口部の一部と前記吸引部の一部はそれぞれ、前記第二フレームと対向する前記第一フレーム側面から前記第二フレーム側に突出することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記搬送手段の鉛直方向における上方であって前記第二フレームの内側に配置されて、前記第一フレーム内部と前記第二フレーム内部を仕切るための上方仕切り板と、前記搬送手段の鉛直方向における下方であって前記第一フレームの内側に配置されて、前記第一フレーム内部と前記第二フレーム内部を仕切るための下方仕切り板とを有する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第一フレームと前記第二フレームにはそれぞれキャスターが弾性部材を介して取り付けられており、前記第一フレームと前記第二フレームのうち重量の重い方に取り付けられた前記弾性部材の硬度は、他方のフレームに取り付けられた前記弾性部材の硬度より高い請求項1乃至2いずれかに記載の画像形成装置。
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