JP4731409B2 - 食器洗い機 - Google Patents
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Description
他方、作業者が食器洗い機の前面パネルに不用意に触れて上記操作スイッチ(殊に電源スイッチ、スタートスイッチ)がONされてしまうことがまれにあり、そうすると、食器洗い機が不用意に始動してしまうことになる。
以上の問題に対処するために、食器洗い機の扉の上端面に操作スイッチを設け、「扉閉」の状態では作業台の突出部で覆われるようにし、「扉開」状態でのみ操作スイッチに触れられるようにした発明がある(特公平02−29324号公報、特開平11−276412号公報)。
上記種々のスイッチのための押しボタン3が洗浄槽1の扉1aの上端面2に設けられており、扉1aが閉じられたとき、当該押しボタン3が作業台(キッチンセット)の突出部4の下まで入り込み、当該突出部4で覆われる(図1参照)。
ところで、コース選択ボタン、スタートボタンが押される前に電源ボタン(食器洗い機の運転制御装置の電源スイッチの押しボタン)はON操作されるものであり、この電源ボタンが押されなければコース選択もまたスタート操作もできない。
上記のとおりの誤操作の問題、電源ミスに起因する問題(例えばサービスコールの問題)を未然に防止するには、電源回路をONさせるための特別の操作を行うことなしに、コース選択操作、スタート操作に先立って電源回路が自動的にONされるようにすることが好ましい。
電源回路をONさせるための特別のスイッチ操作を行うことなしに、コース選択、スタート操作に先立って電源回路が自動的にONされるように制御システムを工夫すること。
上記課題を解決するための手段1は、ビルトインタイプの食器洗い機であって、制御装置の電源回路がONされた後にスタートスイッチがONされたときに運転が開始されるものについて、次の(イ)及び(ロ)によるものである。
(イ)制御装置の電源回路が扉開閉検知スイッチによる「扉開」検知信号によって自動的にONされるものであり、
(ロ)電源回路がONしてから所定時間Δt内にスタートスイッチがONされないときは、電源回路が自動的に「OFF」されるものであること。
この「所定時間」が短かすぎると、通常の手順で食器洗い機を始動させる場合でもスタートスイッチがONされる前に電源回路がOFFされてしまう可能性があり、長すぎると、子供のいたずらを防止するチャイルドロック機能のない状態が続き、その間に食器洗浄機が不用意に始動してしまう可能性がある。上記「所定時間」は以上のような実際上の事情を勘案して適宜選定すればよい。
電源回路がONしてから所定時間Δt内にスタートボタンが押されないときは、電源回路が自動的にOFFされる。扉が閉じられた状態で自動的にOFFされたときは、その後再び扉を開くことによって電源回路がONされる。
扉が開かれ、食器が取り出され、そのまま扉が閉じられ、その後、再び扉が開かれ、食器がセットされ、スタートボタンが押されて洗浄運転が開始される。これが普通の使い方の手順であり、このような普通の手順で使用されればその「扉開」操作で電源回路が自動的にONされて、スタート操作が可能になる。
しかし、上記のように電源回路をONさせるためにわざわざ扉を開閉させるのが煩わしければ、そのような操作を避けるための工夫をする必要がある。
以上のような場合のための特別の方策として、非常用電源ボタンを扉の取っ手の内側面に組み込み(図6参照)、取っ手を把持して非常用電源ボタンが強く押されてこれが所定時間Δt1(例えば2秒間)継続したとき、非常用電源操作が検知されるようにし、この非常用電源操作検知信号によってCPUが電源回路をONさせるようにすることができる。
この発明は、要するに、(a)食器洗い機の扉が開かれるときこれに連動して電源回路が自動的にONされるようにし、(b)このようにして電源回路がONされて後に洗浄運転がなされない場合は自動的に電源スイッチがOFFされるようにすることによって、必要なときだけ電源回路のON状態が継続されるようにすることをその技術的本質とするものである。
このための具体的な態様は、扉の取っ手の内側に押しボタンスイッチを組み込み、取っ手が握られ、引っ張られて「扉開」操作がなされるときに、上記押しボタンスイッチが押さえられて必ずONするようにし、かつこの押しボタンスイッチのONが所定時間(例えば2秒)継続したとき、CPUが「扉開」と判断(又は見なして)して電源回路をONさせるものである。
また、使用者が意図しないで扉を開くことはないから、食器洗い機の電源回路が不用意にONされることはなく、食器洗い機の扉を子供がいたずらして開くことはできないから、それで食器洗い機の電源回路がONされることもない。
また、電源回路がONしてから所定時間Δt内にスタートスイッチがONされないときは、電源回路が「OFF」されるから、仮に、洗浄運転を目的とせずに扉が開かれたとしても、実質的に電源回路はONされない(ON状態が維持されることはない)。したがって、不必要に電源回路がONされたままで放置されることはない。
また、「扉開」の間接的な検知手段として、「扉開」の手動操作を検知する検知手段を採用することができ、またこの他に、「扉開」操作に先行する扉のロック解除を検知する検知手段を採用することもできる。ロック装置がロックレバーによる機械的操作によるものであるときは、ロックONかロックOFFかのロック状態を検知する検知手段を採用することもでき、さらにロックレバーのロック解除動作を検知する検知手段を採用することもできる。そして、この場合の検知手段の配置及びその形式は設計上適宜選択できることである。
この実施例1は引き出し式食器洗い機にこの発明を適用した例であり、その機構・構造は従来のものと違いはないが、電源ボタンがなく(図3−1(b))、電源回路が扉開閉検知スイッチ12(図3参照)の「扉開」検知信号により制御装置(CPU)でONされることが違う(図4)。また、この実施例1では電源回路ON(電源ON)から5分の間にコース選択、スタート操作がなされなければ電源回路は自動的にOFFされるが、この点は従来技術(図2−2参照)と違いがない。
洗浄槽11が引き出されて扉11aが開かれると(S1)、扉開閉検知スイッチ12が作動し、これによって「扉開」が検知される。この「扉開」の検知によりCPU(図4参照)が電源回路をONさせる(S2)。電源回路がONすると従来のものと同様に電源ランプが点灯し、スタートランプとコースランプが点滅する(S3)。その後、洗浄運転を行う場合は、食器かごに食器がセットされる。通常の使用手順によれば、食器がセットされるとすぐに洗浄コースが選択されるが、電源回路ONから5分以内にコース選択がなされれば(S5)、その時点で選択されたコースが表示され、ステップ「S5」が「NO」であればステップ「S4」に戻る。コースが選択される前に5分間が経過すると、ステップ「S4」が「YES」になり、電源回路が自動的に「OFF」され、コースランプ、スタートランプが消灯される(S6)。
予定の洗浄コースが実行されて運転が終了すると、電源回路は自動的にOFFされる。
取っ手1cの内側の予備電源ボタン3eは使用者が意図しない限りこれが操作されることはなく、また子供がいたずらで触っても電源回路がONされることはなく、また、これを強く押し続けることはないから、このような誤操作で電源回路がONされることはない。また、取っ手1cを握って扉を開くという通常の「扉開」操作では予備電源ボタン3eが5秒間押され続けることはないから、これで電源回路がONされることはない。
図3の実施例1は、洗浄槽の後壁と本体Hとの間に設けた扉開閉検知スイッチ(リミットスイッチ)12を設け、これで洗浄槽が完全に押し込まれた状態を検知するものであるが、これに対して、この変形例は図3−2に示すようなものであり、本体Hの前枠41に設けたマグネット45aと扉11aの枠体に設けた近接スイッチ45bとで非接触型スイッチ45を構成し、これを扉開閉検知手段としたものである。
扉11aが閉じられるとロック爪52が本体Hの前枠41の係止部42の穴に係合して、扉11aを閉位置でロックする。このとき、マグネット45aが近接スイッチ45bに近接して非接触型スイッチ45をONさせるので、これによって「扉閉」が検知される。
この変形例における検知スイッチをリンク53の昇降、ロックレバー51の回動等を検知する接触型スイッチ(リミットスイッチ)に換えることもできる。
そして、この実施例2では「扉開」の手動操作で押しボタン3eが押され、それが所定時間(例えば2秒)持続されると、これで「扉開」を検知し、この「扉開」検知信号によってCPUが電源回路をONさせる。したがって、「扉開」検知信号によってCPUが電源回路をONさせる点は実施例1と同じである。
取っ手1cの内側の押しボタン3eを常用の「扉開」検知スイッチにするについては、その電源をONさせる度に当該スイッチ3eを長時間(例えば5秒間)押し続けるのは使い勝手がよくない。この時間を通常の食器洗い機の「扉開」操作に要する時間よりも少し短い時間(例えば2秒)にし、また、この「扉開」操作で押しボタン3eにかかる押圧力でそのスイッチが確実に閉じられる程度の硬さにすればよい。
すなわち、図5におけるステップ「S4」が「YES」の場合、「扉閉か」(S4A)、扉閉後に「2分経過か」(S4B)が電源回路OFF(S6)のための条件であり、これらが「NO」の場合は、次のステップ「S5」に進む。そしてまた、ステップ「S4−1」で「YES」の場合も同様で、「扉閉か」(S4−1A)、扉閉後に「2分経過か」(S4−1B)が電源回路OFF(S6)の条件であり、「NO」の場合は次のステップ「S7」に進む。
「スタートボタンONか」のステップ「S7」が「YES」であれば運転が開始され、「NO」であればステップ「S4−1」に戻る。
1a,11a:扉
1c,50:取っ手
2:扉の上端面
3:押しボタン
4:作業台の突出部
12:扉開閉検知スイッチ
Claims (4)
- ビルトインタイプの食器洗い機であって、制御装置の電源回路がONされた後にスタートスイッチがONされたときに運転が開始されるものにおいて、
上記電源回路が扉開閉検知スイッチによる「扉開」検知信号によって自動的にONされるものであることを特徴とする食器洗い機。 - 上記電源回路がONしてから所定時間Δt内に上記スタートスイッチがONされないときは、該電源回路が自動的に「OFF」されるものである請求項1の食器洗い機。
- 非常用電源ボタンが扉の取っ手の内側に組み込まれており、該取っ手を把持して該非常用電源ボタンが強く押され、これが所定時間継続したとき、非常用電源操作が検知されるようにし、この非常用電源操作検知信号によってCPUが上記電源回路をONさせるようになっている請求項2の食器洗い機。
- ビルトインタイプの食器洗い機であって、制御装置の電源回路がONされた後にスタートスイッチがONされたときに運転が開始されるものにおいて、
扉の取っ手の内側に押しボタンスイッチが組み込まれており、該取っ手が把持され、該押しボタンスイッチが所定時間継続してONされたとき、「扉開」が検知され、この「扉開」の検知信号によってCPUが上記電源回路をONさせるようになっており、
上記電源回路がONしてから所定時間Δt内に上記スタートスイッチがONされないときは、該電源回路が自動的に「OFF」されるものであることを特徴とする食器洗い機。
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