JP4730398B2 - 免震建物における動線用構造物の計画方法、および動線用構造物を備える構造、並びに前記構造を備える構造物 - Google Patents

免震建物における動線用構造物の計画方法、および動線用構造物を備える構造、並びに前記構造を備える構造物 Download PDF

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Description

この発明は、免震建物における動線用構造物の計画方法、および動線用構造物を備える構造、並びに前記構造を備える構造物に関する。
免震建物の免震装置は、地震時に地盤(非免震側)からの地震応力を適宜吸収するなどし、免震建物の挙動を非免震側と異ならせる。したがって、免震建物を貫通する通路等の動線を計画するに際し、非免震側と免震建物側との境界(出入り箇所)にエキスパンジョンジョイントを設ける手法が提案されている(非特許文献1参照)。
日本免震構造協会編「免震建築の設計とディテール」報国社、p27、p48〜49、p75
しかしながら、従来手法には課題が残されていた。すわなち、前記エキスパンジョンジョイントは、免震建物における通常の仕上げ材と通行感や表面風合いなどが異なることが多く、通行する者や車両等に違和感を感じさせたり或いは免震建物を意識させることになる。また、エキスパンジョンジョイントの耐候性や耐久性を考慮してメンテナンスを実行してゆく必要性も継続的に存在する。
そこで本発明はこのような課題に着目してなされたもので、違和感の少ない動線を効率的かつ経済的に計画可能とする免震建物における動線計画方法、および動線計画に基づく構造、並びに前記構造を備える構造物を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法は、非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内へ移動するための動線用構造物を計画にするに際し、前記動線用構造物を前記非免震構造物と一体となすと共に、当該動線用構造物を前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置し、一方で、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持することを特徴とする。複層に免震建物を構築することにより免震建物の面内剛性も確保される。
また、本発明は、非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内に配置された前記地下駐車場の昇降装置の昇降台へ移動するための動線を構成する動線用構造物が前記非免震構造物と一体をなすと共に、当該動線用構造物が前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置され、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持してなることを特徴とする構造にかかる。
さらに、本発明は、非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内に配置された前記地下駐車場の昇降装置の昇降台へ移動するための動線を構成する動線用構造物が、前記非免震構造物と一体をなすと共に、当該動線用構造物が前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置され、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持してなる構造を備える構造物にかかる。
なお、本発明において、前記支承手段を前記免震建物表面に配することなく、前記動線用構造物を免震建物から所定距離離間させることとしてもよい
以上詳細に説明したように、本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法等によれば、免震建物における通常の仕上げ材と通行感や表面風合いなどが異なることが多いエキスパンジョンジョイントを省略可能となる。これにより、耐候性を考慮してメンテナンスを実行してゆくなどといった必要性もなくなり、メンテナンス自体が非常に容易になる。また本発明により計画された動線用構造物は、非免震側と一体となったものとなるから、そこを通行する者や車両等に違和感を感じさせたり或いは免震建物を意識させることが少なくなる。加えて、免震建物側も複層に配置したスラブにて一体に構成することができるため、その面内剛性を容易に確保することが出来る。
しかして、違和感の少ない動線用構造物を効率的かつ経済的に計画可能とする免震建物における動線用構造物の計画方法、および動線用構造物を備える構造、並びに前記構造を備える構造物を提供可能となる。
以下に本発明の参考例及び実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の参考例1を示す図である。本参考例においては、免震措置を施していない非免震構造物10と免震建物20との間に免震装置30を設置して、非免震構造物10から免震建物20へ伝わる振動エネルギーを減少させ、また非免震構造物10と免震建物20との相対的な変位を抑制する状況を想定する。この免震装置30は、例えば積層ゴムやコイルばね、更には空気ばねなどに代表される各種弾性体からなるいわゆる長周期化手段を備え、これによって免震対象たる免震建物20の固有周期を非免震構造物10から入力される振動の周期よりも長周期化する。
ただし単純に非免震側10と免震建物20とが免震装置30により接する構造を本発明においては採用しない。つまり、非免震側としての前記非免震構造物10の底盤面11に対し前記免震装置30を介して躯体下部21が対向する免震建物20は、前記躯体下部21の上面22と複層基盤15の下面12との間に配置された支承手段25により、非免震構造物10側との縁が切られている。従って、免震措置はとられる一方で、非免震構造物10と免震建物20とは独立に挙動しうる状態となる。
なお、前記支承手段25としては、例えばPTFE(四フッ化エチレン樹脂)などのフッ素樹脂をコーティングした部材とステンレス板とで構成された滑り支承、ころがり支承、およびリニアスライダーなどを採用することができる。いずれにしても、前記躯体下部21と複層基盤15との間にあって適宜な弾性および強度を維持し、両者の適宜円滑な滑動を可能にする機能を有するものであればよい。
上記のような構造および関係を有する非免震構造物と免震建物20とを跨る動線を構成する動線用構造物を計画にするに際し、本発明においては、動線用構造物40を非免震構造物10(非免震側)と一体となす。この場合、動線用構造物40が例えば階段であったならば、下端を基盤10へ上端を複層基盤15へと架設し固定する。
また、前記躯体下部21の端面23と動線用構造物40の内面41との間は適宜な離間距離を確保することとし、非免震構造物10と免震建物20との間で地震などによる水平方向の滑動が生じても、両者の衝突を抑止する。
他方、図2の参考例2に示す如く、前記支承手段25を前記躯体下部21の上面22上に配することなく、前記動線用構造物40を免震建物20から所定距離離間させることとしてもよい。
上記のように動線用構造物を計画することで、非免震構造物10と免震建物20との境界にエキスパンジョンジョイント等を配置する必要性を無くすとともに、免震建物における免震措置や、面内剛性等を確保することもできる。
図3は本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の実施形態を示す図である。動線用構造物40が駐車場であり、非免震構造物は、地盤5の地下に設けられた地下駐車場10である。一方、免震建物は、当該地下駐車場10の基盤18上に免震装置30を介して設置されている。本実施形態では当該免震建物20の上面22と、複層基盤15の下面12との間に支承手段を配置しない形態を例示した。
この地下駐車場を利用する車両50は複層基盤15上を走行し、昇降装置70の昇降台60まで到達する。すると適宜な階層まで昇降装置70が下降し前記地下駐車場10へと車両50を導くこととなる。つまり、前記車両50は特に意識することなく昇降台60から地下駐車場10へと進行することとなる。
図4は本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の参考例3を示す図である。動線用構造物40がピロティであった場合を想定したのが当参考例である。ここでの非免震構造物は、地盤5上に設けられた地下基礎10であり、一方、免震建物は、当該地下基礎10の基盤18上に免震装置30を介して設置されたビル20となる。本実施形態では当該ビル20の上面22と、複層基盤15の下面12との間に支承手段を配置しない形態を例示した。また、当該ビル20は、地上部分にピロティ80を有する構造をなし、ここを多数の通行人90が通行可能となっている。
このピロティ80を通行する通行人90は一般の歩道等から複層基盤15上に歩を進め、ピロティたるビル地上階内をそのまま通過する。このとき、非免震側構造物としての地下基礎10と免震建物としてのビル20(ピロティ80の概念含む)とは、エキスパンジョンジョイントを介さず接している。この場合、言い換えると、前記通行人90は特に境界など存在しないピロティ80内の複層基盤15上を一様に通過するだけである。つまり、前記通行人90は特に意識することなく非免震構造物10上を歩行することとなる。他方、免震建物のビル20に対する免震措置や面内剛性等は勿論有効に確保されている。
本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の参考例1を示す図である。 本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の参考例2を示す図である。 本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の実施形態を示す図である。 本発明の免震建物における動線用構造物の計画方法の参考例3を示す図である。
符号の説明
5 地盤
10 非免震構造物
11 底盤面
12 (複層基盤の)下面
15 複層基盤
20 免震建物
21 躯体下部
22 (躯体下部の)上面
23 (躯体下部の)端面
25 支承手段
30 免震装置
40 動線用構造物
41 (動線用構造物の)内面
50 車両
60 昇降台
70 昇降装置
80 ピロティ

Claims (6)

  1. 非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内に配置された前記地下駐車場の昇降装置の昇降台へ移動するための動線用構造物を計画にするに際し、前記動線用構造物を前記非免震構造物と一体となすと共に、当該動線用構造物を前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置し、一方で、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持することを特徴とする免震建物における動線用構造物の計画方法。
  2. 前記支承手段を前記免震建物表面に配することなく、前記動線用構造物を免震建物から所定距離離間させることを特徴とする請求項1に記載の免震建物における動線用構造物の計画方法。
  3. 非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内に配置された前記地下駐車場の昇降装置の昇降台へ移動するための動線を構成する動線用構造物が前記非免震構造物と一体をなすと共に、当該動線用構造物が前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置され、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持してなることを特徴とする動線用構造物を備える構造。
  4. 前記支承手段を前記免震建物表面に配することなく、前記動線用構造物を免震建物から所定距離離間させることを特徴とする請求項3に記載の動線用構造物を備える構造。
  5. 非免震構造物である地下駐車場上を、免震構造を有する免震建物の外部から、当該免震建物内に配置された前記地下駐車場の昇降装置の昇降台へ移動するための動線を構成する動線用構造物が、前記非免震構造物と一体をなすと共に、当該動線用構造物が前記免震建物の少なくとも一部を通るように配置され、前記免震建物の表面の全部または一部において支承手段を介して当該免震建物内に配置される前記動線用構造物を支持してなる構造を備える構造物。
  6. 前記支承手段を前記免震建物表面に配することなく、前記動線用構造物を免震建物から所定距離離間させることを特徴とする請求項5に記載の動線用構造物を支持してなる構造を備える構造物。
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