JP4730024B2 - 操舵角異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵角検出手段の異常を診断する操舵角異常診断装置の技術分野に属する。
従来の操舵角異常診断装置は、複数の操舵角検出手段または操舵角推定手段により得られたそれぞれの操舵角検出値の偏差を比較し、この偏差が所定の異常判定操舵角しきい値を超えたとき、操舵角異常と判定している(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−104211号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、各操舵角検出値の偏差が、異常診断装置のセンサ値の読み込みタイミングの差に起因して変化する場合、異常判定操舵角しきい値を操舵ハンドルの最大操舵角速度に合わせて大きく設定しなければならず、操舵角速度が低い場合に操舵角異常を検出できないおそれがある。一方、異常判定操舵角しきい値を小さくして検出感度を上げると、操舵角速度が高い場合に操舵角異常の誤検出が発生するという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操舵角速度変化に伴う操舵角異常の誤検出を防止できる操舵角異常診断装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
操舵ハンドルから操向輪までの操舵軸の回転角を検出する少なくとも2つの回転角検出手段と、
1つの回転角検出手段を第1回転角検出手段、他の回転角検出手段のうち任意の1つを第2回転角検出手段としたとき、前記第2回転角検出手段により検出された回転角検出値(第2今回値)が、この第2今回値の検出直前に前記第1回転角検出手段により検出された回転角検出値(第1前回値)と、前記第1回転角検出手段により前記第1前回値の検出直後に検出された回転角検出値(第1今回値)との間から外れた値であるとき、操舵角が正常に検出されない状態である操舵角異常と判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明にあっては、第1回転角検出手段により検出された第1前回値と第1今回値との間に、第2回転角検出手段により検出された第2今回値がないとき、操舵角異常と判定される。すなわち、回転角検出タイミング等、時間に依存するパラメータ(各操舵角検出値の偏差)に対して異常判定しきい値で操舵角異常を判定するのではなく、複数の回転角検出手段のうち2つの回転角検出手段の検出値の検出タイミングを考慮した異常判定しきい値で操舵角異常を判定するものである。この結果、操舵角速度変化に伴う操舵角異常の誤検出を防止できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の操舵角異常診断装置を適用したステアバイワイヤシステムの全体構成図である。
実施例1のステアバイワイヤシステムは、図1に示すように、操舵ハンドル1と、第1操舵角センサ(回転角検出手段)2と、トルクセンサ3と、反力モータ4と、第2操舵角センサ(回転角検出手段)5と、バックアップクラッチ6と、ケーブルコラム7と、転舵モータ9,9と、転舵モータ回転角センサ10,10と、ピニオン角センサ11と、舵取り機構12と、前輪(操向輪)13,13と、コントロールユニット14と、を備え、バックアップクラッチ6により操舵ハンドル1、反力モータ4等を備えた操舵部と、舵取り機構12、転舵モータ9,9等を備えた転舵部とが分離されている。
コントロールユニット14は、操舵ハンドル1からの入力値(操舵角、操舵トルク等)から転舵モータ9,9への指令を演算し、その指令を角度制御により前輪13,13を転舵する。そして、前輪13,13を転舵した際の路面状態を、反力モータ4により操舵反力という形態にして模擬する。
ここでは、失陥時のバックアップとして、ケーブルコラム7の機構を用いたシステムを適用している。ケーブルコラム7は、一般的に自由に配索することができ、従来と同等のステアリングの機能を実現する機構として知られている。
操舵部には、それぞれコントロールユニット14に取り込まれる2つの操舵角センサ2,5が設けられており、これら2つの操舵角センサ2,5の検出値を利用して、操舵角検出が正常に行われているか否かの診断を行う。実施例1では、第1操舵角センサ2と第2操舵角センサ5のサンプリング時間を同一としている。
次に、作用を説明する。
[異常診断制御処理]
図2,3は、実施例1のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャート(異常判定手段に相当)で、以下、各ステップについて説明する。なお、以下の制御処理は、第1操舵角センサ2の第1センサ値(第1今回値)S1(k)が読み込まれた時点で実行される。
ステップS101では、第1操舵角センサ2の第1センサ値S1(k)[deg]を読み込み、ステップS102へ移行する。
ステップS102では、第2操舵角センサ5の第2センサ値(第2今回値)S2(k)[deg]を読み込み、ステップS103へ移行する。
ステップS103では、ステップS101で読み込んだ第1センサ値S1(k)と前回の第1センサ値(第1前回値)S1(k-1)との差である第1回転角変化量δS1を算出するとともに、ステップS102で読み込んだ第2センサ値S2(k)と前回の第2センサ値(第2前回値)S2(k-1)との差である第2回転角変化量δS2を算出し、ステップS104へ移行する。
ステップS104では、図4に示すように、ステップS103で算出した2つの回転角変化量δS1,δS2の絶対値がそれぞれ下記に示す範囲内にあるか否かを判定する。YESの場合にはステップS105へ移行し、NOの場合にはステップS106へ移行する。
δ1<|δS1|<δ2 ただし、δ1:第1センサ変化下限値、δ2:第1センサ変化上限値
δ3<|δS2|<δ4 ただし、δ3:第2センサ変化下限値、δ4:第2センサ変化上限値
ここで、センサ変化下限値は、センサの分解能および計算機に取り込まれた状態でのノイズレベルによって決められる。また、センサ変化上限値はセンサがセンシングできる最大角速度や操舵ハンドル1の最大角速度等により決められる。
ステップS105では、所定偏差α=0とし、ステップS108へ移行する。
ステップS106では、第1回転角変化量δS1の絶対値が第1センサ変化下限値δ1よりも小さく、かつ第2回転角変化量δS2が第2センサ変化下限値δ3よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS107へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS107では、所定偏差α=α1とし、ステップS108へ移行する。
ステップS108では、第1回転角変化量δS1が0よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS109へ移行し、NOの場合にはステップS115へ移行する。
ステップS109では、第1センサ値S1(k)に所定偏差αを加えた値が、第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS110へ移行し、NOの場合にはステップS111へ移行する。
ステップS110では、第1前回値S1(k-1)が第2センサ値S2(k)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS122へ移行し、NOの場合にはステップS121へ移行する。
ステップS111では、第1センサ値S1(k)に所定偏差αを加えた値が、第2前回値S2(k-1)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS112へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS112では、第1前回値S1(k-1)が第2前回値S2(k-1)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS122へ移行し、NOの場合にはステップS121へ移行する。
ステップS113では、第1センサ値S1(k)から所定偏差αを減じた値が、第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS114へ移行し、NOの場合にはステップS115へ移行する。
ステップS114では、第1前回値S2(k-1)が第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS122へ移行し、NOの場合にはステップS121へ移行する。
ステップS115では、第1センサ値S1(k)から所定偏差αを減じた値が、第2前回値S2(k-1)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS116へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS116では、第1前回値S1(k-1)が第2前回値S2(k-1)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS122へ移行し、NOの場合にはステップS121へ移行する。
ステップS121では、カウント値Cnt=0とし、ステップS123へ移行する。
ステップS122では、カウント値Cntをインクリメントし、ステップS123へ移行する。
ステップS123では、カウント値Cntが診断回数nよりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはエンドへ移行し、NOの場合にはフェール処理以降制御を実施する。
[異常診断制御ロジック]
実施例1では、ステップS103において、第1センサ値S1(k)と第1前回値S1(k-1)との差から第1回転角変化量δS1を求め、同様に第2センサ値S2(k)と第2前回値S2(k-2)との差から第2回転角変化量δS2を算出している。
続いて、ステップS108では、第1回転角変化量δS1の正負によりセンサ変化の方向を判断し、異常判断条件を切り替えている。また、各センサの現在値(センサ値)S1(k),S2(k)の関係は、コントロールユニット14に読み込まれるタイミングで変わってくるため、各センサの現在値の大きさにより、第1センサ値S1を第2センサ値S2と第2前回値S2(k-1)のどちらと比較するかを切り替えている。
ステップS108において、第1回転角変化量δS1が正のときは第1センサ値S1(k)が増加方向となり、第1操舵角センサ2のセンサ値S1(k)の方が、第2操舵角センサ5の第2センサ値S2(k)もしくは第2前回値S2(k-1)よりも大きくなる。しかし、第1センサ値S1と第2センサ値S2とのどちらが先にコントロールユニット14で読み込まれているかについては、診断タイミングで変わるため、ステップS109以降では、下記のような異常診断を実施している。
条件1:δS1>0 かつ S1(k)+α>S2(k)のとき、
S1(k-1)<S2(k) →正常
条件2:δS1>0 かつ S1(k)+α<S2(k)のとき、
S1(k-1)<S2(k-1) →正常
同様にして、ステップS108において、第1回転角変化量δS1が負のときは第1センサ値S1(k)が減少方向となり、第1操舵角センサ2のセンサ値S1(k)の方が、第2操舵角センサ5の第2センサ値S2(k)もしくは第2前回値S2(k-1)よりも小さくなる。この場合、ステップS113以降では、下記のような異常診断を実施している。
条件3:δS1≦0 かつ S1(k)−α<S2(k)のとき、
S1(k-1)>S2(k) →正常
条件4:δS1≦0 かつ S1(k)−α>S2(k)のとき、
S1(k-1)>S2(k-1) →正常
また、実施例1では、ステップS106において、下記条件が成立したとき、センサ値と前回値との差が小さいと考え、センサ値と前回値との差に所定偏差の幅(α=α1)を持たせて異常を判断している(図5参照)。
|δS1|≦δ1 かつ |δS2|≦δ3
それ以外は下記状態に分けられ、いずれのモードもセンサ異常として判断している。
|δS1|>δ2 もしくは |δS2|>δ4
すなわち、この場合には、図6に示すように、角速度異常としてセンサ異常とする。図6では、第2操舵角センサ5が設定した最大角速度よりも大きくなっており、この場合は角速度異常値として異常診断する。
(|δS1|≦δ1 かつ |δS2|>δ3)もしくは(|δS1|≦δ1 かつ|δS2|>δ3)
この場合、どちらかのセンサ値が変化しなくなっているセンサ異常として診断している。
なお、異常診断は1回で決定せず、ステップS123では、n回異常と判断したとき最終的に異常と確定し、フェール処理を行うことにしている。これは、センサノイズが大きいシステム環境で、上述の所定偏差α1の値を極端に大きくして異常の誤検出をなくそうとした場合、センサ異常が本当に発生していても異常と診断できなくなることがあるため、所定偏差α1をある程度小さくして異常を検出できるようにし、この診断をn回繰り返すことにより診断の信頼性を上げるようにしている。診断回数nはシステムのノイズ環境により調整すればよい。また、所定偏差α1は、センサの持つノイズや、操舵軸の振動等を考慮して決定する。
以上のような異常診断ロジックにより、異常診断装置のセンサ値の読み込みタイミングのように時間に依存するパラメータ(各操舵角検出値の偏差)に対して異常診断しきい値で操舵角異常を判定しないので、操舵角速度が変化するような状態でも異常の誤検出を防止できる。
なお、自己異常診断機能を持つセンサを使用していた場合、そのセンサ自身での診断処理と実施例1に示した異常診断はそれぞれ独立に行い、異常が発生した場合には、それぞれがフェールセーフ処理を行う。
[異常診断作用]
特開2002−104211号公報に記載の技術では、各操舵角検出値の偏差が所定の異常判定操舵角しきい値を超えたとき、操舵角異常と判定しているため、各操舵角検出値の偏差が、異常診断装置のセンサ値の読み込みタイミングの差に起因して変化する場合、異常判定操舵角しきい値を操舵ハンドルの最大操舵角速度に合わせて大きく設定しなければならず、操舵角速度が低い場合に操舵角異常を検出できないおそれがある。一方、異常判定操舵角しきい値を小さくして検出感度を上げると、操舵角速度が高い場合に操舵角異常の誤検出が発生する(図7)。
また、上記従来公報に記載の技術では、各操舵角検出値より得られる操舵角速度の偏差が所定の異常判定角速度しきい値を超えたとき、操舵角異常と判定しているため、上記理由と同様に、各操舵角検出値の偏差が異常診断装置のセンサ値の読み込みタイミングの差に起因して変化する場合、その値で演算される異常判定角速度しきい値を最大角加速度に合わせて大きく設定しなければならない。よって、異常判定角速度しきい値を小さくして検出感度を上げると、操舵角加速度が高い場合に操舵角異常の誤検出が発生する。
これに対し、実施例1では、第1操舵角センサ2により検出された第1前回値S1(k-1)と第1センサ値S1(k)との間に、第2操舵角センサ5により検出された第2センサ値S2(k)がないとき、異常と判断するため、時間に依存するパラメータ(各操舵角検出値の偏差)に対して異常診断しきい値で操舵角異常を判定しないので、操舵角速度が変化するような状態でも誤検出をなくすことができる。
また、実施例1では、第1,第2回転角変化量δS1,δS2がセンサノイズと同等の第1,第2センサ変化下限値δ1,δ3以下であるとき、所定偏差α=α1とするため、センサ低微分時における誤検出をなくすことができる。
さらに、実施例1では、第1,第2回転角変化量δS1,δS3が第1,第2センサ変化上限値δ2,δ4よりも大きいとき、角速度異常として異常と診断するため、センサ高微分時における誤検出をなくすことができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の操舵角異常診断装置にあっては、以下に列挙する効果が得られる。
(1) 操舵ハンドル1から前輪13,13までの操舵軸の回転角を検出する第1操舵角センサ2および第2操舵角センサ5と、第2操舵角センサ5により検出された第2センサ値S2(k)が、この第2センサ値S2(k)の検出直前に第1操舵角センサ2により検出された第1前回値S1(k-1)と、第1操舵角センサ2により第1前回値S1(k-1)の検出直後に検出された第1センサ値S1(k)との間から外れた値であるとき、操舵角が正常に検出されない状態である操舵角異常と判定する異常判定手段と、を備える。よって、回転角検出タイミング等、時間に依存するパラメータ(各操舵角検出値の偏差)に対して異常判定しきい値で操舵角異常を判定しないので、操舵角速度変化に伴う操舵角異常の誤検出を防止できる。
(2) 異常判定手段は、第1前回値S1(k-1)と第1センサS1(k)との偏差α1が所定偏差よりも小さいとき、第1前回値S1(k-1)および第1センサ値S1(k1)を所定偏差α1に基づいて補正する。よって、操舵角速度が低い時における誤検出をなくすことができる。
(3) 異常判定手段は、第1前回値S1(k-1)と第1センサ値S1(k)とから得られる第1回転角変化量δS1、または第2前回値S2(k-1)と第2センサ値S2(k)とから得られる第2回転角変化量δS2が過大であるとき、操舵角異常と判定する。よって、操舵角検出値の飛びなど過大な操舵角検出値の異常を確実に判定できる。
実施例2は、2つの回転角検出手段の出力周期が異なる場合に対応した例である。実施例2では、第1操舵角センサ2のサンプリング周期を、第2操舵角センサ5のサンプリング周期よりも短く設定している。なお、構成については、図1に示した実施例1と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[異常診断制御処理]
図8は、実施例2のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャート(異常判定手段に相当)で、以下、各ステップについて説明する。なお、実施例1と異なる部分のみ説明する。
ステップS201では、第1センサ値S1(k)と第2センサ値S2(k)のサンプリング時間差δt=tS1−tS2を計算し、ステップS103へ移行する。
ステップS202では、前々回の第1センサ値(第1前々回値)S1(k-2)から所定偏差αを減じた値が、第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS121へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS203では、前々回の第2センサ値(第2前々回値)S1(k-2)から所定偏差αを減じた値が、第2前回値S2(k-1)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS121へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS204では、第1前々回値S1(k-2)に所定偏差αを加えた値が、第2センサ値S2(k)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS121へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS205では、第2前々回値S2(k-2)に所定偏差αを加えた値が、第2前回値S2(k-1)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS121へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
[異常診断制御ロジック]
実施例2では、実施例1の異常判断(ステップS109〜ステップS116)に対し、ステップS202〜ステップS205において、下記のような異常判断を追加している。
条件5:δS1>0 かつ S1(k)+α>S2(k)のとき、
S1(k-2)−α<S2(k) →正常
条件6:δS1>0 かつ S1(k)+α<S2(k)のとき、
S1(k-2)−α<S2(k-1) →正常
条件7:δS1≦0 かつ S1(k)−α<S2(k)のとき、
S1(k-2)+α>S2 →正常
条件8:δS1≦0 かつ S1(k)−α>S2(k)のとき、
S1(k-2)+α>S2(k-1) →正常
すなわち、実施例2では、図9に示すように、第1操舵角センサ2のサンプリング時間を、第2操舵角センサ5のサンプリング時間よりも短く設定しており、通常診断のときは、サンプリングの早い第1センサ値S1(k)と1サンプル前の第1前回値S1(k-1)との間、もしくは第1センサ値S1(k)と2サンプル前の前々回値S1(k-2)との間にサンプリングが遅い第2センサ値S2(k)が入っていなければ、異常と判断する。これにより、サンプリングの遅い第2操舵角センサ5に合わせて異常診断する必要がなくなり、サンプリングの早い第1操舵角センサ5のセンサ値S1(k)を読み込んだとき異常診断を行うことできる。
次に、効果を説明する。
実施例2の操舵角異常診断装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(3)に加え、以下の効果が得られる。
(4) 第1操舵角センサ2の回転角検出周期は、第2操舵角センサ5の回転角検出周期よりも短いため、サンプリング周期の短い第1操舵角センサ2のセンサ値が入力されたときに異常診断を行うことができ、異常が発生した場合のフェール処理に素早く移行することができる。
実施例3は、一方の回転角検出手段の検出値から他方の回転角検出手段の検出値を推定し、この推定値と他方の回転角検出手段の検出値とを比較して異常診断する例である。なお、構成については、図1に示した実施例1と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明する。
[異常診断制御処理]
図10〜12は、実施例3のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャート(異常判定手段に相当)で、以下、各ステップについて説明する。なお、実施例1または実施例2と異なる部分のみ説明する。
ステップS301では、第1センサ値S1(k)に所定偏差αを加えた値が、第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS302へ移行し、NOの場合にはステップS311へ移行する。
ステップS302では、前々回の第1センサ値(第1前々回値)S1(k-2)から所定偏差αを減じた値が、第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS312へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS303では、第1前回値S1(k-1)が第2前回値S2(k-1)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS304へ移行し、NOの場合にはステップS313へ移行する。
ステップS304では、前々回の第2センサ値(第2前々回値)S1(k-2)から所定偏差αを減じた値が、第2前回値S2(k-1)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS314へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS305では、第1前回値S2(k-1)が第2センサ値S2(k)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS306へ移行し、NOの場合にはステップS311へ移行する。
ステップS306では、第1前々回値S1(k-2)に所定偏差αを加えた値が、第2センサ値S2(k)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS312へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS307では、第1前回値S1(k-1)が第2前回値S2(k-1)よりも小さいか否かを判定する。YESの場合にはステップS308へ移行し、NOの場合にはステップS313へ移行する。
ステップS308では、第2前々回値S2(k-2)に所定偏差αを加えた値が、第2前回値S2(k-1)よりも大きいか否かを判定する。YESの場合にはステップS314へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
ステップS311では、A=第1センサ値S1(k)、B=第1前回値S1(k-1)、C=第2センサ値S2=と置き、ステップS321へ移行する。
ステップS312では、A=第1センサ値S1(k)、B=第1前々回値S1(k-2)、C=第2センサ値S2と置き、ステップS321へ移行する。
ステップS313では、A=第1センサ値S1(k)、B=第1前回値S1(k-1)、C=第2前回値S2(k-1)、サンプリング時間差δt=δt+t2と置き、ステップS321へ移行する。
ステップS314では、A=第1センサ値S1(k)、B=第1前々回値S1(k-2)、C=第2前回値S2(k-1)、サンプリング時間差δt=δt+t2と置き、ステップS321へ移行する。
ステップS321では、A,B,δt,第1操舵角センサ2のサンプリング時間t1とに基づいて第2センサ推定値C'を算出し、ステップS322へ移行する。
ステップS322では、第2センサ推定値C'と第2センサ値Cとの差の絶対値が所定のしきい値γよりも小さいか否かを判定する。YESのバイにはS121へ移行し、NOの場合にはステップS122へ移行する。
[異常診断制御ロジック]
実施例3では、実施例2に示した通常診断状態で、正常と判断された後、すなわち、図10のステップS302、ステップS304、ステップS306またはステップS308でYESと判定された後、第1センサ値S1(k)と第1前回値S1(k-1)、もしくは第1センサ値S1(k)と第1前々回値S1(k-2)とから、他方の第2センサ推定値C'を推定し、第2センサ値S2(k)と比較する。
ステップS304、ステップS306またはステップS308でYESと判定された場合、異常診断で使用したサンプリングの速い第1センサ値S1(k)よりA,Bとサンプリングの遅い第2センサ値S2(k)よりCを決め、これらA,Bの値とセンサ値S1(k),S2(k)のコントロールユニット14へ取り込んだ時間差δtとを利用してサンプリングの遅い第2操舵角センサ5の第2センサ推定値C'を下記のように計算する。
C'=δt×t1×(A−B)+B
ただし、t1は第1操舵角センサ2のサンプリング時間
サンプリング時間差δtの値は、CがS2(k-1)のとき、下記式のように第1センサ値S1(k)、第2前回値S2(k-1)のコントロールユニット14に取り込んだ時間差とする。
δt=δt+2
=tS1−tS2+t2
ただし、tS1:サンプリングの速い第1操舵角センサ2の読み込まれた時間
tS2:サンプリングの遅い第2操舵角センサ5の読み込まれた時間
t2:サンプリングの速い第1操舵角センサ2のサンプリング時間
最後に、ステップS322において、推定したサンプリングの遅い第2センサ推定値C'と実測値Cとを比較し、偏差が所定のしきい値γ以上であれば、前述の異常診断方法で正常と判断された場合でも、操舵角異常と診断する。しきい値γは、例えばセンサのノイズレベルなどで決定すればよい。これにより、より高精度の異常診断が可能となるため、異常が発生した場合には、より早く異常を確定でき、フェール処理に素早く移行できる。
次に、効果を説明する。
実施例3の操舵角異常診断装置にあっては、実施例1の効果(1)〜(3)、実施例2の効果(4)に加え、以下の効果が得られる。
(5) 異常判定手段は、第1今回値S1(k)と第1前回値S1(k-1)とから第2今回値の推定値である第2推定値C'を算出し、この第2推定値C'と第2操舵角センサ5により検出された第2今回値Cとの偏差が所定値γ以上のとき、操舵角異常と判定する。よって、一方のセンサから他方のセンサ値を推定して他方のセンサと比較することで、各値の差はセンサ値の読み込みタイミングの差に起因して変化することがなくなり、操舵角速度が変化するような状態で単純に比較しても異常の誤検出は無くなる。また、他方のセンサ値の前後の一方のセンサ値から推定するので、次回値を推定する場合と比較して、誤差を小さく抑えることができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明したが、本発明の具体的な構成は、実施例1〜3に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、実施例1〜3では、本発明を操舵ハンドルと舵取り機構とが機械的に切り離されたステアバイワイヤシステムに適用した例を示したが、操舵ハンドルと舵取り機構とが機械的に連結された車両にも適用可能である。
実施例1〜3では、回転角検出手段を2つ設けた例を示したが、回転角検出手段を3つ以上設けてもよい。また、2つの回転角検出手段の取付位置は任意であり、操舵ハンドルから操向輪までの操舵軸上であればよい。
本発明の操舵角異常診断装置は、実施例1〜3に示したような、操舵角に基づいて車輪の転舵角や操舵反力を制御する車両用操舵装置への適用に限らず、操舵角に基づいて車両挙動を制御する装置等、操舵角を入力する車載装置に対し広く適用可能である。
実施例1の操舵角異常診断装置を適用したステアバイワイヤシステムの全体構成図である。 実施例1のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の異常判定方法を示す図である。 実施例1の異常判定方法を示す図である。 実施例1の異常判定方法を示す図である。 従来の異常判定方法を示す図である。 実施例2のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2の異常判定方法を示す図である。 実施例3のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3のコントロールユニット14で実行される異常診断制御処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 操舵ハンドル
2 第1操舵角センサ
3 トルクセンサ
4 反力モータ
5 第2操舵角センサ
6 バックアップクラッチ
7 ケーブルコラム
9,9 転舵モータ
10,10 転舵モータ回転角センサ
11 ピニオン角センサ
12 舵取り機構
13,13 前輪
14 コントロールユニット

Claims (6)

  1. 操舵ハンドルから操向輪までの操舵軸の回転角を検出する少なくとも2つの回転角検出手段と、
    1つの回転角検出手段を第1回転角検出手段、他の回転角検出手段のうち任意の1つを第2回転角検出手段としたとき、前記第2回転角検出手段により検出された回転角検出値(第2今回値)が、この第2今回値の検出直前に前記第1回転角検出手段により検出された回転角検出値(第1前回値)と、前記第1回転角検出手段により前記第1前回値の検出直後に検出された回転角検出値(第1今回値)との間から外れた値であるとき、操舵角が正常に検出されない状態である操舵角異常と判定する異常判定手段と、
    を備えることを特徴とする操舵角異常診断装置。
  2. 請求項1に記載の操舵角異常診断装置において、
    前記第1回転角検出手段の回転角検出周期は、前記第2回転角検出手段の回転角検出周期よりも短いことを特徴とする操舵角異常診断装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の操舵角異常診断装置において、
    前記異常判定手段は、前記第1前回値と前記第1今回値との偏差が所定偏差よりも小さいとき、前記第1前回値および前記第1今回値を前記所定偏差に基づいて補正することを特徴とする操舵角異常診断装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の操舵角異常診断装置において、
    前記異常判定手段は、前記第1前回値と前記第1今回値とから得られる回転角速度、または前記第2前回値と前記第2今回値とから得られる回転角速度が過大であるとき、前記操舵角異常と判定することを特徴とする操舵角異常診断装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の操舵角異常診断装置において、
    前記異常判定手段は、前記第1今回値と前記第1前回値とから前記第2今回値の推定値である第2推定値を算出し、この第2推定値と前記第2回転角検出手段により検出された前記第2今回値との偏差が所定値以上のとき、前記操舵角異常と判定することを特徴とする操舵角異常診断装置。
  6. 操舵ハンドルから操向輪までの操舵軸の回転角を少なくとも2つの回転角検出手段により検出し、
    1つの回転角検出手段の回転角検出値(第2今回値)が、この第2今回値の検出直前に検出された他の回転角検出手段のうちの1つの回転角検出値(第1前回値)と、この第1前回値の検出直後に検出された回転角検出値(第1今回値)との間から外れた値であるとき、操舵角が正常に検出されない状態である操舵角異常と判定することを特徴とする操舵角異常診断装置。
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