JP4729215B2 - 同位体比率を測定するための赤外分光計 - Google Patents

同位体比率を測定するための赤外分光計 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
この発明は気体試料中の同位体比率の分光評価に関する。詳細にはこの発明は、気体試料中の化合物中の原子の同位体比率を評価するための低分光分解能の赤外分光計に関する。分光同位体分析計は医学診断に適する。
【0002】
背景技術
同位体比率の評価は、化学、生物学、地学および考古学を含む各種分野に用途を有する。例を挙げれば、14Cによる年代決定は地学および考古学の分野で使用され、死亡した生物組織の年齢が評価される。また、生物学では安定同位体の測定が使用され、代謝過程が研究される。同位体比率の測定は、医学の分野において、病気、とりわけ胃腸管の病気の評価にも使用される。
【0003】
胃腸管系のいくつかの病気、たとえば胃炎や消化性潰瘍は、最近の研究によってヘリコバクタ・ピロリ菌(Helicobacter pylori)による感染と密接に関連していることがわかった。米国内では推定年間450万人ものヒトが消化性潰瘍および胃潰瘍にかかっており、そのうち、約80%がH.ピロリ(H. pylori)と関係があるものと考えられる。また、世界保健機構では、開発途上国の人口の80%を超える住人がH.ピロリに感染している可能性があると考えている。加えて、H.ピロリは、感染したヒトの胃癌の発生を高めるクラスIに属する発癌原因であると考えられている。
【0004】
感染に関係する因子を検出するためには、血液検査を使用することができるが、血液検査は感染が活性化どうかを示すものではない。非光合成細胞の代謝活性には一般に有機化合物の酸化と、それに相当する二酸化炭素の産出が含まれる。このように、二酸化炭素の産出は代謝活性の直接的指標である。
【0005】
発明の要約
第1の実施形態において、この発明は、気体試料中の同位体比を評価するための赤外分光計に関し、前記赤外分光計は、広帯域赤外光源であって、光路に沿って進行する広帯域赤外光を放射する前記広帯域赤外光源と、複数個の波長窓を有し、該複数の波長窓を通して第1の同位体を含む化合物と第2の同位体を含む化合物によって主として吸収される波長領域の赤外光とを空間的に分離して通過させる分光セレクタであって、低スペクトル分解能を有するように設計されたスペクトル分散素子を具備する分光セレクタと、前記光路が通過するように構成され、気体の入口と出口とを具備し、気体試料を収容する前記試料室と、前記光路に置かれ、前記分光セレクタと前記試料室とを通過して来る赤外光を受光する赤外光検出器と、前記赤外光検出器からの出力を受けるように接続され、同位体比率についての量を評価するプロセッサとを具備し、前記試料室は、マルチパス光学セルを具備し、該マルチパス光学セルは、前記広帯域赤外光源から放射される広帯域赤外光が気体試料を複数回通過するように該広帯域赤外光を導く
【0006】
前記赤外光検出器として、前記分光セレクタと前記試料室とを通過して来る赤外光を同時に検出するための複数個の赤外光感知素子を有するものを用いることができる。
【0007】
また、前記マルチパス光学セルとして、焦点距離と中心軸とを有する視野鏡と、2つの区分の位置を動かして、前記焦点が互いに離れるように移動させることにより、概ね前記視野鏡と向かい合うように配置される2区分対物鏡と、プリズム鏡の互いに交差する面の端が、概ね前記対物鏡の方向に向けられ、かつ前記プリズム鏡の前記2つの面を二分する面が前記対物鏡の2つの区分を通過するように配置され、前記視野鏡の焦点距離の約20%より短い距離だけ、前記視野鏡からずらして置かれる前記プリズム鏡とを具備するものを用いることができる。
【0008】
図面の簡単な説明
図1は、気体試料中の同位体比率を測定するために有用な赤外分光計の概略図である。
図2は、気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、光学フィルタを含む分光セレクタを備える赤外分光計の形態の構成図である。
図3は、気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、スペクトル分散素子を含む分光セレクタを備える、本発明に係る赤外分光計の実施形態の構成図である。
図4は、気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、光学フィルタを含む分光セレクタを備える赤外分光計のさらに別の形態の部分概略図である。
図5Aは、気体セルと干渉フィルタとの組み合わせフィルタの側面図である。
図5Bは、図5Aの組み合わせフィルタの斜視図である。
図6は、13C16O2に対する12C16O2の比を評価する好ましいフィルタに対応する適切な波長窓のプロットと呼気試料の赤外光通過スペクトル図である。
図7Aは、スペクトル分散素子と1つの赤外光検出器素子とを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
図7Bは、スペクトル分散素子と、選択された波長窓を検出するように配置された複数個の赤外光検出器素子とを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
図7Cは、スペクトル分散素子と選択された波長窓を検出するように配置された検出器アレーとを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
図8は、マルチパスセルの実施形態の、最初の光束を対物鏡に向けるプリズム鏡を二分する断面での、断面側面図である。
図9は、同位体比率を評価するための赤外分光計の図8を構成する部分のマルチパス光学セルの、プリズム鏡の中心を通過し、区分鏡の最上区分を通過する断面での、断面上面図である。
図10Aは、マルチパスセルの好ましい実施形態のガス入口部分を示す、分割鏡の中心を通る断面での、断面側面図である。
図10Bは、図10の線B−Bに沿って切断されたマルチパスセルの断面図である。
図11Aは、図8のマルチパスセルの視野鏡およびプリズム鏡の、鏡の中心を通る断面での、断面側面図である。
図11Bは、マルチパスセルの1つの実施形態について逐次反射点に番号を付した、図11Aの視野鏡の正面図である。
図12Aは、図8のマルチパスセルの分割対物鏡の正面図である。
図12Bは、図12Aの線B−Bに沿って切断された分割対物鏡の側面断面図である。
図13は、光学部分の配置がわかるように構造部分を取り除いた、マルチパスセルの好ましい実施形態を備えた赤外分光計内部の上面図である。
【0009】
発明を実施するための最良の形態
気体試料の化合物中の原子の同位体比率を評価するための赤外分光計は、実質的に、同位体の1つを含む化合物によって吸収される赤外光の、検出するために選択された波長窓を通過させる。同位体比率は、異なる波長窓をカバーする吸収の測定から、きわめて効率的に評価することができる。ただ1つの気体試料で2回以上の測定が行われ、その測定には、少なくとも複数個の波長窓が含まれ、各波長窓は、主として同位体の1つを含む化合物によって吸収される波長をカバーする。スペクトルにおける回転構造を平均化する低分解能分光学を採用すれば、高い精密度と正確さを素早く得ることができる。測定感度を大幅に高めるために、好ましくは低コストで非常に有効なマルチパスセルが使用される。
【0010】
同位体を検出するための改良赤外分光計は、広帯域赤外光源、試料室、赤外光検出器、波長窓内の光を赤外光検出器に導く分光セレクタ・プロセッサを含む。光源から発射された光束は、試料室を通過して赤外光検出器に達する。分光セレクタは光源と試料室の間に置くか、試料室と検出器の間に置くことができる。
【0011】
二酸化炭素の同位体比率の評価は特に重要である。二酸化炭素の発生は、生物による新陳代謝の活動を示している可能性がある。生物または重要な細胞タイプによって代謝される基質は、特定の生物/細胞によって作られる二酸化炭素とバックグラウンドの二酸化炭素を識別できるように、同位体含量を高めることができる。あとでさらに述べるように、ヒトが罹病する他の病気も同位体含量を高めた別の基質を使って検出することもできるが、13C含量を高めた尿素を使ったヘリオバクタ・ピロリの検出は特に重要である。
【0012】
分光セレクタは、赤外波長領域をカバーする波長窓内の光を、1つまたは複数の光感知素子を含む赤外光検出器に、二者択一的に送る。1つの波長窓は、主として、第1の同位体を含む気体試料中の化合物によって吸収される波長領域と重なり、第2の波長窓は、主として、第2の同位体を含む気体試料中の化合物によって吸収される波長領域と重なる。波長窓を交互に切り換えることによって、異なる同位体を含む化合物の吸収を別々に測定することができる。
【0013】
波長窓の相互切り換えは、波長窓の伝達を二者択一的に行うか、波長窓の向きを二者択一的に行うかし、光検出器あるいは一組の検出器群を分離することによって行うことができる。参照波長、他の化合物によって吸収される波長、および/または同じ2つの同位体またはさらに別の同位体を含む、関心のある化合物によって吸収される波長に応じて、さらなる波長窓を使用することができる。調和振動子近似において、異なる同位体を含む化合物の振動周波数は、換算質量比の平方根だけ移動する。換算質量は原子質量の関数であり、その関数関係は、特定の正規振動モードの特徴によって決定される。
【0014】
光セレクタは、波長によって赤外光を空間的に分散させるスペクトル分散素子を含む。波長窓は、要求される波長窓に相当する空間的に分離された光の処理部分ごとに選択される。
【0015】
赤外分光計および測定法は、迅速に、そして精密かつ正確に測定できるよう設計される。低分解能分光法を使用すれば、回転微細構造間の平均化によって、温度および圧力の変動に対して低感度の測定が達成される。分光セレクタを使用すると、ただ1つの気体試料で赤外の多重測定を迅速に行うことができる。気体試料は1つしか使用しないため、2つの気体試料間の条件の違いによる変動は排除される。気体試料の温度と圧力は、短い測定時間内における試料中の変動に対して、選択された温度に近似的に保持される。さらに、正確な同位体比率をより正確に分析するため、ただ1つの気体試料で参照赤外光吸収測定を追加的に行うこともできる。
【0016】
赤外光測定の感度は、大きな光路長を得るための、不便な大きな試料セルを使わなくても、マルチパスセルを使用することで大幅に高めることができる。マルチパスセルは、有効光路長を長くするために、赤外光を複数、好ましくは多数回反射する。このようにして、試料を保持するためにコンパクトな光学セルを使用することができる。試料を充填する時にセルを通る流れを比較的乱すことなしに、効率よくセルを内を置換し、充填することができるように、好ましくはガス入口と出口を持つセルが設計される。そのセルには、できれば測定のために、再現性のある圧力で気体試料を充填することを可能にする圧力制御機構を含むことが望ましい。また、できれば、試料セルに導入する前に試料中の水分を除去して背景の赤外吸収を少なくするため、セル入口に除湿機を接続することが好ましい。
【0017】
マルチパスセルの好ましい実施形態は、球面視野鏡と、分割球面対物鏡と、プリズム鏡とを有する。球面視野鏡と分割球面対物鏡とは試料セル内で互いに向き合っている。分割球面対物鏡は、空間的に分離されて、球面視野鏡上の反射光スポットの位置を移動させる球面鏡の2つの部分を有する。プリズム鏡は、入射してくる赤外光束を、分割鏡に投影させ、それから2つの鏡間を何回か反射させたのち、セルから外へ向かわせるために使用される。マルチパスセルは、赤外領域または別の波長領域で動作する光学系であれば、いかなる別の光学系においても使用することができるが、試料セルの全体的な設計の中に、上で述べたマルチパスセルの改良設計を組み込めば使用性を向上させることができる。
【0018】
赤外分光計の好ましい用途には、13162に対する12162の比の測定が含まれる。患者の呼気から採取する気体試料中の他の成分による赤外吸収の妨害が比較的少ない適切な波長までを選択するには、二酸化炭素のよく知られた振動吸収スペクトルが使用される。特に、ヒトの患者から採取される気体/呼気試料は、分子状酸素、窒素、水、二酸化炭素および少量のその他の成分など、比較的予想可能な種類の気体を含み、その多くは赤外光に対して大きな吸収を持たない。
【0019】
特異的な手段によって代謝活性を検出するために13C含量を高めた基質を使用すれば、気体試料中の測定される二酸化炭素は、天然に存在する有機化合物および二酸化炭素における対応する比より大きな1316212152比を有することになる。1316212162比の増加は、代謝活性が存在する疑いを抱かせる。同位体含量を高めた基質を使用した場合でも、同位体比率の変更を測定するには、一般に、天然の二酸化炭素の背景レベルより高い同位体比率で正確に変化を検出するだけの高い感度が必要である。
【0020】
A.同位体比率を測定するための分光計
図1を参照しながら説明する。気体試料中の相対同位体測定のための分光計100は、広帯域赤外光源102、光学部分の第1セット104、光学部分の第2セット106、気体試料セル108、ガス調整装置110、赤外光検出器112、プロセッサ114を含む。分光計100の3つの実施形態120,122,124を図2〜4に示す。
【0021】
赤外光源102は、対象となる全波長をカバーする適当な発光源であればいかなる光源でも可能である。図2および3を参照しながら説明する。赤外光源102は、赤外光エミッタ130と電流調整器132とを含むことができる。赤外光エミッタは、たとえば、トーマ テック リミテッド(Thoma Tech Ltd.)のLC−IR−12エミッタ(9W,3.9×3.6mm)、CS−IR−21Vエミッタ(4W,1.5×3.2mm)およびカリフォルニア州サンタクララ、カル センサーズ インコーポレイテッド(Cal Sensors, Inc.)のSA105010−8M2のような、グロ−バーまたはその他の定常状態エミッタとすることができる。また、約10Hzまでの変調周波数を持つパルスエミッタもカル センサーズ インコーポレイテッドから入手することができる。さらに高い変調周波数を得るには別個の変調器を使うことができるが、パルスエミッタは、別になったエミッタと変調器の代わりに使用することができる。エミッタ130から安定した強さの発光を得るには電流調整器132が使用される。
【0022】
光学部分104,106は、数種類の機能を果たす。まず、第1光学部分104は、赤外光を集束し、それを試料セル108に当てる。図1に示すように、第2光学部分106は、試料セル108からの光を受け、集束して検出器112に送る。また、光学部分104,106は、好ましくは、光束を変調して、ロックイン増幅を可能にする。さらに光学部分104,106は、赤外光を分光学的に分離する分光セレクタ138を含む。一般に、光学部分104か106のいずれかが分光セレクタ138を含む。
【0023】
あるいは、分光セレクタ138を光学部分104と連携させる場合は、セル108に送られる光は、選択される波長窓の範囲に広がる。また、もし分光セレクタ138を光学部分106と連携させる場合は、広帯域赤外光はセル103を通過し、セル108と検出器112の間で分光的な選択が行われる。分光セレクタ138は、少なくとも、主として第1の同位体を含む特定の化合物によって吸収される波長領域と重なる第1の赤外領域の波長窓と、第2の同位体を含む前記化合物によって吸収される波長領域と重なる第2の波長窓の、両窓全体にわたって、気体試料による吸収の二者択一的な検出を可能にする。
【0024】
図2および図4を参照しながら説明する。ここでは、分光セレクタが複数個の光学フィルタを含むものとして説明するが、本発明では、光学フィルタに代えて、スペクトル分散素子(以下では、単に分散素子と記すこともある。)を含む分光セレクタを使用する。各光学フィルタは、比較的狭い波長領域をカバーする波長窓の形で赤外光を通過させるように選択される。便宜上、光学フィルタ140は、回転させることによって、光源102からの光路144に入れたり出したりできるようにフィルタホイール142(図2および4)に取り付けることができる。フィルタホイール142は、ステッパモータ146およびステッパモータ駆動148、またはその他の適当なモータを使って精密に回転させることができる。
【0025】
ィルタホイール142を回転させながらフィルタ140の通過を監視するため、フィルタホイール142の周りに少なくとも2つの光学センサ150が設置される。1つの光学センサは各光学フィルタの正確な位置を監視し、もう1つのセンサは、第1のフィルタが光路に入るのを監視する。このようにして、後で述べるようにホイールの位置をプロセッサ114で制御することができる。各光学センサは赤外光エミッタと赤外光検出器とを有する。適切な光学センサとしては、たとえばミネソタ州ティーフ リバー フォールズ、デジ−キー コーポレイション(Digi-Key Corp.)から販売されているOMRON(登録商標)非増幅型光学センサを挙げることができる。
【0026】
フィルタ140は温度変動の影響を受けやすい。フィルタの通過特性は一般にフィルタ140の温度に依存する。それゆえ、フィルタ140の温度を特定の狭い範囲に維持すれば、測定結果の精密さと正確さを大幅に改善することができる。フィルタ収容部内に設置された温度センサで温度を監視するには、温度制御器152が使用される。また、フィルタを加熱および/または冷却して、温度を要求される範囲に維持するには温度調節器154が使われる。好ましい実施形態にあっては、温度調節器154は、フィルタホイールのハウジング内に設置したヒータを有している。ヒータはパワートランジスタで作ることができる。フィルタを維持するのに好都合な温度の約40゜Cに標準化された通過窓を持つ干渉フィルタは、特注で入手することができる。
【0027】
ましいフィルタは、バンド幅の狭い干渉フィルタである。適切な赤外干渉フィルタは、スペクトラゴン ユーエス インコーポレイテッド(Spectragon US Inc.)から購入することができる。二酸化炭素測定用の適切なフィルタセットは、NB−2580−050−D(主としてH2Oの吸収)、BP−3900−110−D(参照フィルタ)およびNB−4420−050−D(主として13CO2、特注)フィルタである。
【0028】
さらに別の好ましいフィルタは、2つの窓の間に選択されたガスを含むガス充填フィルタである。これらのガス充填フィルタは、一般に対応する干渉フィルタと組み合わせた、組み合わせフィルタとされる。図5Aおよび図5Bを参照しながら説明する。組み合わせフィルタ160は、窓162と干渉フィルタ164とを有し、それぞれ、気体セル166の前面と背面とを形成する。帯168は、窓162および干渉フィルタ164を一周し、気体セル166を取り囲む。気体セル166内の気体は、要求される波長通過窓の内側の赤外光を吸収し、その結果、対応する干渉フィルタによる必要な濾光は増大する。フィルタ内のガス濃度は、試料セル中の対応するガスとほぼ等価な光量を吸収するように調整することができる。5種類の適切な組み合わせフィルタのパラメータを表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0004729215
【0030】
12CO2からの影響を軽減して水の吸収の測定値を得るには、組み合わせフィルタ1を使用することができる。フィルタ2は、直接12CO2に対する測定値を与える。フィルタ3および4は、12CO2からの干渉と、13CO2バックグラウンドレベルを少なくして、増加した13CO2量の測定値を与える。フィルタ5は参照フィルタとして使われる。
【0031】
複数個の分光フィルタは、少なくとも、主として第1の同位体を含む特定の化合物によって吸収される波長領域と重なるスペクトル窓の形で通す1つのフィルタと、第2の同位体を含む前記化合物によって吸収される波長領域と重なるスペクトル窓内を通す第2のフィルタとを有する。らに複数個のフィルタを追加することも好ましい。たとえば、参照フィルタとして、セル108内の気体分子がほとんど吸収を示さない波長をカバーする波長窓の形で赤外光を通す光学フィルタを使うことができる。
【0032】
同様に、主として、赤外光を強く吸収する水によって吸収される波長をカバーする波長窓を通過させる光学フィルタを含めることができる。気体試料中の他の化合物の吸収を別の波長で補正するために、水蒸気を近似的に定量することができる。このようにして、水蒸気による補正を加えれば、同位体比率のより正確な値を得ることができる。また、主として、2つの同位体の1つを含む、または異なる同位体を含む化合物によって吸収される別の波長領域をカバーする波長窓を通過させる光学フィルタを追加することができる。次に、これらの可能な波長で測定した吸収を基にして、同位体比率を計算する方法について詳しく説明する。好ましくは、フィルタから狭い波長幅を得るためには、レンズを使用して入射光が干渉フィルタ内で焦点を結ぶようにすることが好ましい。
【0033】
呼気試料中の13C16O2/12C16O2比率を測定するためには、主として13C16O2による吸収に相当する約4.36ミクロンから約4.46ミクロンまでの間に中心を持つ波長窓全体にわたって通過させ、そして好ましくは約4.36ミクロンから約4.46ミクロンまでの範囲の波長窓全体にわたって通過させる第1のフィルタを有するフィルタが好適である。同様に、第2の適切なフィルタは、主として12C16O2による吸収に相当する約4.18ミクロンから約4.25ミクロンまでの間に中心を持つ波長窓全体にわたって通過させ、そして好ましくは約4.18ミクロンから約4.25ミクロンまでの範囲の波長窓全体にわたって通過させる。また、主として水による吸収に相当する約2.54ミクロンから約2.65ミクロンまでの間に中心を持つ波長窓全体にわたって通過させ、そして好ましくは約2.54ミクロンから約2.65ミクロンまでの範囲の波長窓全体にわたって通過させるフィルタを含めることができる。同様に、呼気試料中の二酸化炭素を検出するには、約3.85ミクロンから約3.95ミクロンまでの間、または約2.95ミクロンから約3.05ミクロンまでの間、または約3.55ミクロンから約3.65ミクロンまでの間に中心を持つ波長窓全体にわたって通過させる参照フィルタを含めることができる。特にこの段落で述べてきた4種類の好ましいフィルタを含むのが好ましい
【0034】
あるいは、または12162の吸収帯の全範囲にわたって通過させるフィルタを使用することに加えて、主として12162による吸収に相当する約2.66ミクロンから約2.79ミクロンまでの間に中心を持つ波長窓全体にわたって通過させ、そして好ましくは約2.66ミクロンから約2.79ミクロンまでの範囲の波長窓全体にわたって通過させるフィルタを含めることができる。別の好ましいフィルタの組み合わせは、この段落とその前の段落で述べた5種類のフィルタを含む。これら5種類のフィルタの通過帯と、ヒトの患者から採取した呼気試料の吸収スペクトルの概略図を図6に示す。
【0035】
本発明では、上記の分光フィルタに代えて、赤外光を波長に従って空間的に分離するスペクトル分散素子を使用する。スペクトル分散素子には、たとえば、回折格子とプリズム含まれる。赤外光束を波長によって空間的に分散させるためにスペクトル分散素子を使用する場合、要求されるスペクトル窓を選択することは、要求されるスペクトル窓をカバーする分散光の光束の空間的な広がりを検出器の光感知素子の方へ向けることに相当する。したがって、スペクトル分散素子は、複数の波長窓を有すると言える。スペクトル分散素子、検出器および光学系は、低スペクトル分解能を有するように設計して、スペクトル回転構造を総計する一方で、主として、特定同位体を含む問題化合物によって吸収される赤外波長領域にわたる波長窓をカバーする。適切な波長窓は、約0.02ミクロンから約0.30ミクロンまでの範囲、そして好ましくは、約0.10ミクロン周辺をカバーする波長領域をカバーする。
【0036】
分散素子180を含む分光セレクタ138を図3に示す。図7Aを参照しながら説明する。分散素子180を含む分光セレクタ138の第1の実施形態においては、分散素子180は、軸マウント182の上に置かれる。軸マウント182は、検出素子188に当たる光が、特定の波長窓の範囲内に入るように選択できるよう、空間的に分散した赤外光が空間的に移動することを想定してある。この実施形態では、検出器112は、一般に、選択された波長領域わたる波長窓を検出するため、1つの光感知検出素子188または隣接する1組の検出素子を含む。
【0037】
分光セレクタ138の別の実施形態を図7Bに示す。分光セレクタ138は、波長によって空間的に分散した赤外光束を検出器112に入射させる向きに固定された光分散素子180を含む。この実施形態では、検出器112は、好ましくは複数個の光感知素子194または隣接する検出器素子群を含み、各検出器素子194または隣接する各検出器素子群は特定の波長窓を検出する。この実施形態は複数個の要求される波長窓を同時測定することを含む。
【0038】
図7Cに示す実施形態は、検出器素子194の代わりに検出器アレー196が使用される点を除いて、図7Bの実施形態と似ている。検出器アレー196は、選択された波長窓を検出するように、光感知素子198または隣接する光感知素子の群200が置かれるように設計されている。図7Cの実施形態は、ハードウェアに変更を加えなくても、その装置を、異なる化合物の同位体の測定に使用できる利点を有する。
【0039】
図1を参照しながら説明する。光学部分104、106は、図1に示すように、光学部分104か、または光学部分106の内部に置くことが可能な変調器210を含むことが好ましい。変調器210は、ロックイン増幅のために特定の時間的長さで信号を変調してノイズを減らし、それだけ信号対ノイズ比を高める。図2〜4を参照しながら説明する。一般に、変調器210は、チョッパホイール212と、チョッパホイール212を駆動するためのモータ214と、ロックイン増幅の時間を定める光学センサ216とを含む。モータ214は、たとえば、DCモータかまたはステッパモータである。光学センサ216は、IRエミッタとIR感知検出素子を含む。インテラプタ型の適切な光学センサが、ミネソタ州ティーフ リバー フォールズ、デジ−キー コーポレイション(Digi-Key Corp.)から入手できる。このようにして、チョッパホイール212は、その回転速度によって決定される時間的長さで光束を遮断と透過とを間欠的に行って赤外光を変調する。ホイール212は、一定回転速度で回転して、所望する周期で変調を作り出す。光学センサ216からの出力は、ロックイン増幅器が使用する変調の位相調整するために使用される。上で述べたように、赤外光束を変調するためにパルス赤外光エミッタを使用するときは、ロックイン増幅器における変調の位相を固定するために、パルスエミッタからの内部信号を使うことができ、もしエミッタの内部信号に連動して時間的遅れが生じれば、それに対して位相が調整される。
【0040】
一般に光学部分104,106は、2−4図に図示したように、赤外ビームを導き焦点を結ばせるために鏡、レンズ等の追加の光学要素を含む。2−3図によれば、光学部分104が分光セレクタ138および/または変調器210を含むならば、第1の光学素子セット220は分光セレクタ138および/または変調器210上へ赤外ビームを導き焦点を結ばせる。第2の光学素子セット222は、試料セル108内へ赤外ビームを導き、試料セル内108に赤外ビームの焦点を結ばせるのが好ましい。いくつかの実施形態では、赤外ビームは直接、試料セル108に到達する。他の例では、試料セル108が他の部分に対して別の方向を持つのに対応するように、試料セル108は、鏡と窓を含むことができる。
【0041】
図3および4によれば、光学部分106が分光セレクタ138および/または変調器210を含むならば、第3の光学素子セット240は、分光セレクタ138および/または変調器210上へ赤外ビームを導き、焦点を結ばせる。図2−4によれば、第4の光学素子セット242は、赤外ビームを検出器112上へ導き、焦点を結ばせるのに使用できる。光学部分104, 106はさらにシャッタ、スリット、その他の光学素子を含むこともできる。
【0042】
赤外光用レンズは、フッ化カルシウムまたはフッ化マグネシウムから製造できる。これらの材質は、レンズ表面から反射損失を少なくするような低い屈折率を有する。レンズの最も高い効率が得られるよう、フッ化カルシウムレンズには15mm、フッ化マグネシウムレンズには12.38mmの曲率半径を使用できる。
【0043】
図1によれば、赤外ビーム144は、試料セル108を透過する。試料セル108は、赤外ビーム144が試料セル108の一方の端で窓224を通じ、試料セル108の他方の端で窓226を通じて導かれるような形態とすることができる。窓224, 226は、赤外光に関して少なくとも部分的に透明であり、窓表面からの反射による干渉を少なくするような曲面となっていることが好ましい。試料セル108は、図1に示されたように、試料セル108を通る赤外ビームを偏向させる第1の鏡228と、試料セル108からの赤外ビームを偏向させる第2の鏡230とを含むことができる。赤外ビーム144を試料セル108の中へ、およびそれから導くための鏡228, 230を用いて、試料セル108は、よりコンパクトな分光計の構成とすることができる。試料セル108は、赤外ビーム144をセル108内へ導くための別の鏡を含むことができる。
【0044】
料セル108は、赤外ビーム144を複数回気体試料中に導くマルチパス光学セルである。マルチパス光学セルを使うことによって、セルを通る光路は効果的に増加し、気体試料によるビームの吸収が増加する。たとえば、試料セル108は市販されているマルチパス光学セルであってもよい。好ましいマルチパス光学セルの実施形態では、以下に詳細に述べるように、第1の鏡228および第2の鏡230がプリズム鏡の2つの面であり、赤外ビームは、最初プリズム鏡の1つの面で焦点を外され、分割された球面対物レンズ上へ焦点を結ぶ。同位体測定のためには、マルチパス光学セルは、ビーム強度の約40ないし95パーセントが吸収されるよう約6メートルないし10メートルの全光路長を持つ。
【0045】
図2のように、試料セル108は、温度制御250および温度調節器252を含むのが好ましい。温度制御250は、試料区分254の温度を監視する。温度調節器252は、試料区分254の温度を要求される範囲内に保つよう調整する。好ましい実施形態では、温度調節器254は、試料区分254のまわりに巻かれた、電気的に絶縁された金属線のような抵抗加熱素子である。試料区分254は、たとえばアルミニウムで作ることができる。
【0046】
図2および3のように、試料セル108は、気体入口256および気体出口258を含。入口256および出口258は、気体調整装置110に接続している。マルチパス試料セルの好ましい実施形態では、以下に詳細に述べるように、入口256は、流入気体を試料管の周囲におおよそ対称に流下させて相対的に層流にし、相応して試料セルを迅速かつ均一に満たすこととを保証する開口に接続している。図2および3のように、好ましい実施形態では、気体調整装置110は、気体入口256に接続する入口管270および除湿機272を含む。除湿機272は、単純にシリカゲル乾燥剤で満たされた管であってよく、また、除湿機272は、半透性の吸水膜から構成された物でもよく、適切な膜はミネソタ州ミネアポリス、ネオマックス社(Neomax Corp.)から入手できる。
【0047】
入口管270は、2基の弁274, 276に接続しているのが好ましい。弁274は、管270内への気体試料の流れを制御する。弁274は、さらに入口278に接続することができ、これは呼気試料を直接導入するための口金であってもよく、または保存された呼気試料を間接的に供給するためのマイラバルーンのような気体貯蔵容器であってもよい。別の気体試料を第1の気体試料に連続して導入して処理するように、別の弁が含まれてもよい。弁276は、浄化ガス入口280に接続している。浄化ガス入口280は、空気を管270内へ導入するための開口へ連なることができ、または窒素等の適切な浄化ガスの気体タンクへ接続されていてもよい。
【0048】
気体調整装置110は、一般に、試料区分254へ連なる測定管284に接続された圧力センサ282を含む。適切な圧力センサは、たとえばモトローラ社(Motorola Inc.)により製作され、ミネソタ州ミネアポリス、ニューアーク・エレクトロニクス(Newark Electronics)により流通されているモデルMPX5100APを含む。圧力センサ282は、試料の圧力を分光測定準備中および測定中に規定値に保つために用いられる。同位体測定のためには、セル中の圧力は、一般に約50kPaと約100kPaの間に保たれる。
【0049】
気体調整装置110は、一般に、出口258に接続された第3の弁286を含む。弁286は、試料の流出間で試料区分254を浄化している間に開き、一たび気体試料が試料区分254内に入ると閉じることができる。弁274,276,286は、圧力センサ282によって測定される圧力を要求範囲内に保つよう制御することができる。気体調整装置110は、また、弁286の後または気体調整装置110内の他の位置に配置することのできるポンプ288をも含む。適切なポンプは、たとえばカリフォルニア州サン・マルコス、ACIメディカル(ACI Medical, Inc.)社製精密ダイアフラム・ポンプ、シリーズ050.70−1212Vを含む。気体調整装置110は、また一般に、セル108内へのおよびそこからの流れを測定するため、適切な場所、たとえば気体入口256内へ連なる場所の1基以上の流量計をも含む。
【0050】
赤外検出器112は、図7Aに示すように単一検出器素子188を含むことができる。前記のように、光分散素子180は、光センサ素子188に当る波長窓を変えるよう、軸マウント182上に取り付けられている。その代わりに、またはそれに加えて、光センサ素子188は、ある特別な波長窓が光センサ素子188に当るよう選ぶために、光センサ素子188が空間的に分散された光ビーム内で動くことのできるよう、可動プラットフォーム292上に取り付けることができる。検出器112は、図7Bに示すように、同時に複数個の波長窓を検出するよう、副数基の光センサ素子194または隣接する光センサ素子のセットを含むことができる。好ましい実施形態では、光センサ素子は、要求される波長窓全体の波長を吸収するよう、約0.5mm×3mmないし約3mm×3mmの大きさを有する。適切な赤外センサ検出器素子は、たとえば、ペンシルヴァニア州モンゴメリー、EG&Gジャドソン(EG&G-Judson)製Pe−3−33検出器のようなPb−Se検出器や、フロリダ州デイトナ・ビーチ、エルテック・インスツルメンツ社(Eltec Instruments, Inc.)製シリーズ404検出器のような焦電気検出器を含む。図7Cに示すように、検出器112は検出器アレー196を含むことができる。適切な検出器アレーは、たとえば、エルテック・インスツルメンツ社製モデルAR−170のようなセレン化鉛(Pb−Se)検出器アレーを含む。
【0051】
図3のように、検出器112は、さらに、必要な場合、光センサ素子・アレーが要求する電圧を発生させるための変圧器294、および熱電(TEC)コントローラ296を含むことができる。適切なTECコントローラはEG&Gジャドソンから入手できる。TECコントローラは、感度を改善するためPb−Se検出器を冷却する。セレン化鉛検出器アレーは、一般に約100Vの電圧バイアスを作るため、一般に電圧変換器を使う。
【0052】
プロセッサ114は、前置増幅器300、ロックイン増幅器302、コントローラ304および計算機306を含む。前置増幅器300は、検出器112からの出力を受信し、信号を増幅する。前置増幅器300からの出力は、ロックイン増幅器302へ導かれる。適切な前置増幅器は、たとえばEG&Gジャドソン製のモデルPA−8200を含む。ロックイン増幅器302は、雑音を減らすための変調器210における赤外光の変調のための信号を増幅する。適切なロックイン増幅器は、たとえば、テネシー州オークリッジ、EG&Gインスツルメンツ製のモデル5106を含む。コントローラ304は、テキサス州アーリントン、ウィン・システム社(WinSystems Inc.)製のモデルSAT−V41のようなマイクロコントローラ・ボードとすることができる。コントローラは一般に、適切なアナログおよびデジタルの入力および出力、出力ドライバ、アナログ・デジタル変換器、マイクロプロセッサおよび適切なメモリを含む。コントローラ304はたとえばRS−232シリアル・ポートを介して計算機へ接続することができ、計算機は適切なデータ管理プログラムを走らせるパソコンであることが好ましい。計算機304は、図4に示すように、適切な出力機器308に接続されている。
【0053】
B.マルチパス光学セル
図4, 8, 9によれば、好ましいマルチパス光学セル400の実施形態は、プリズム鏡402、球面視野鏡404および分割球面鏡406を含む。一般に、マルチパスセル400は、鏡402,04,406を気密性環境中に納めるケーシング408を含む。便宜上、ケーシング408は、一般に円筒形であることができ、それぞれ球面鏡404および分割球面鏡406を支持するマウント410および412で囲まれ、またはその近くに納められる。
【0054】
ケーシング408は、気体入口256および気体出口258、および圧力測定用接続を含む。特に好ましい実施形態の気体入口256では、気体がセル400を迅速に満たし、浄化するためにセル400の終端から流れるよう、図10Aおよび10Bに示すように、分割鏡406を囲む開口に連なっている。気体入口420は、分割鏡406を一周する経路422と共に流体通路を形成する。経路422は、分割鏡406の両部分間にある溝424内へ開いている。
【0055】
プリズム鏡402は、球面視野鏡404の近くでケーシング408に沿って永久的に取り付けられていてよい。そうする代わりにプリズム鏡は、気密シールを形づくるためケーシング408内へ可逆的にねじ込むキャップ414に付着させることもできる。キャップ414は、プリズム鏡402を清掃および/または交換するときにアクセスを容易とするため取り外すことができる。
【0056】
ケーシング408は、窓430を通じて赤外光を導入し、窓432を通じてセル400から赤外光を発射させるのを可能とするため、窓430,432を含む。窓430,432は、赤外光に対して少なくとも部分的に透明であり、CaF2で製造することができる。好ましい実施形態では、窓430,432は、窓430, 432をそれぞれ取り付けるためのケーシング408内の2個の孔がケーシング408を通してまっすぐに開けることができるよう、直線路に沿って取り付けられている。窓430,432が球面視野鏡404の近くに取り付けられているならば、プリズム鏡402は、窓430,432の間に直接取り付けることができる。別の方法として、光をプリズム鏡402に向かってある角度で窓430,432を通じて導くこともできる。
【0057】
プリズム鏡402は、図8−10に示すように、視野鏡404の近くに取り付けられている。プリズム鏡402は、窓430に向けられた第1の面434および窓432に向けられた第2の面436を有する。第1の面434と第2の面436との間の角は、分割鏡406と、プリズム鏡402の第1の面434および第2の面436を二等分する面との交線における曲線に近似的に沿って赤外ビームを反射させるように選ばれる。面434,436の間の角は、プリズム鏡402が直接、窓430,432の間にあるならば、90度より大きいだろう。プリズム鏡402は、反射した赤外ビームが、図8および11Aに示すように、分割鏡406上の要求される点に当たるよう、視野鏡404および対物鏡406の中心を連結する線に関して傾けられる。
【0058】
プリズム鏡は、分割対物鏡406から球面視野鏡404へ向かう反射を妨げるほど大きくあってはならない。合理的なセルの大きさから言って、プリズム鏡は、約5mmと約20mmの間の長さとすることによって、面434,436の間に縁を持つ。好ましくは、図8および9に示すように、鏡404,406から反射することなく窓430から窓432への間を過ぎる光を妨げるよう、遮蔽438をプリズム鏡402に付着させる。遮蔽438は、プリズム鏡402のまわりに溝を切ることによって、またはプリズム鏡402に接着剤で付けるなどのできる遮蔽438の縁に沿ったマウントを用いることによって、プリズム鏡402に付着することができる。遮蔽438は、必ずしも表面434,436を二等分する面に沿って正確に配置する必要はない。
【0059】
球面視野鏡404は、一般にケーシング408の一つの終端近くに取り付けられる。鏡404は、セル400の終端を形づくるエンドキャップ440に一体化できるミラーマウント410へ固定でき、たとえば接着剤で付けることができる。球面鏡404は、光がセル400を通して多重反射する間に焦点を合わせたままとどまるよう、球面視野鏡404と分割対物鏡406との距離に近似的に等しい焦点距離を有する。合理的なセルの大きさから言って、球面鏡404は約30mmと約150mmの間の直径を有する。
分割球面鏡406は、図4および8に示すように、上部区分450および下部区分452を形づくるよう互いに離されている球面鏡の2つの部分を含む。上部区分450および下部区分452は、取り付け部品456へ接着剤等で固定される。上部区分450および下部区分452を形づくるのに使われる球面鏡は、視野鏡404と対物鏡406との間の距離に近似的に等しい曲率半径をそれぞれが有するのが好ましい。
【0060】
セル内での反射回数を最大とするには、上部区分450の湾曲中心を近似的に視野鏡404の中心に置く。反対に、下部区分452の湾曲中心は、視野鏡404の中心と視野鏡404の湾曲中心とを結ぶ線に相対的に下方へずらす。このように上下の区分間で湾曲中心をずらすことは図11Bに示されており、ここでは上方区分450の湾曲中心は”1”で、下方区分452の湾曲中心は”2”で表示されている。上方区分450および下方区分452の湾曲中心のずれ量は、以下に述べるように、マルチパスセル400内の反射回数に影響をおよぼす。一般に、ずれは約1mmから約10mmの範囲であり、より好ましくは約2mmから約5mmの範囲とされる。視野鏡404の湾曲中心は、図12Aおよび12Bにおいて湾曲”F”として示される。
【0061】
対物鏡406を直截的に製造する方法は、球面視野鏡404と同等の鏡を分割することを含む。鏡の2つの分割片は、切り離され、2つの区分が別々の湾曲中心をもって1つの鏡ユニットを形づくるよう、取り付け部品456へ固定される。取り付け部品456は、プリズム鏡402の表面434,436を二等分する面にほぼ沿って球面鏡404に相対的に上部区分450および下部区分452の湾曲中心を置くように位置付けることができる。原理的には、対物鏡406は、単一の鏡を多数に切断することにより、あるいは最初の材料として別々の鏡を用いて製造できるが、湾曲中心を視準することに関して微小な変化の増大や困難性のため、こうした代わりの手法は、適用が極度に難しい。赤外光については、鏡402,404,406の鏡面は、アルミニウムまたは金のコーティングによって、好ましくは、たとえば電気的にあるいは電子ビーム蒸着によって堆積できる、たとえばサファイア(Al23)の薄い保護コーティングによって製造することができる。
【0062】
分割対物鏡406は、マウント412内に固定される。マウント412は、視野鏡404に対する分割対物鏡406の向きを合わせるための調整具を含むのが好ましい。好ましい実施形態では、上部区分450および下部区分452の湾曲中心は、図11Bに示すように、プリズム鏡402の表面434, 436を二等分する面に沿って球面視野鏡404の中心のまわりに近似的に対称に分布している。これに代えて、分割対物鏡406は、表面434,436を二等分する面に沿って上部区分450および下部区分452の湾曲中心をずらすよう傾けることができ、この傾かせることは、一般にセル400内での反射回数を減少させる。一つの実施形態では、マウント412は、分割対物鏡406を載せたマウント412の向きに小さい変化を与える4本の調節ねじを含む。他の適切な調節可能マウントも用いることができる。これに代えて、またはこれに加えて、球面視野鏡404用のマウント410が鏡404の向きのための調節具を含むことができる。マウント412は、一般にセル400の終端を形づくるエンドキャップ460に、またはその近くに固定される。
【0063】
ここでは同位体測定のための赤外光反射をもっぱらとりあげているが、マルチパスセル400は、可視光または紫外線のような他の電磁スペクトル部分にわたる波長にも用いることができる。窓および鏡の材料は、要求される光の波長のために直截的に修正することができる。同様に、ここで述べられている応用は、伝達波長窓あるいは比較的広帯域の放射にもっぱら関しているが、マルチパスセル400は、気体試料を通すレーザ光のような単色光を反射させるのにも用いることができる。
【0064】
図11A,11B,12Aおよび12Bのように、入射光は、点470でプリズム鏡402から分割鏡406の上部区分450へ反射する。球面鏡404の中心を通る面から点470への距離”d”は、球面鏡404の曲率半径の約10分の1より小さくなければならない。最初に反射した光は、点472において上部区分450に当たるが、その位置はプリズム鏡402の傾きに依存する。
【0065】
光は、その後、図11Bに示すように視野鏡404上で反射パターンを形づくりながら、球面視野鏡404と分割対物鏡406との間で反射する。位置X1はプリズム鏡402上へ入射するビームの照準に依存する。区分450,452の分割の結果、区分450,452の湾曲中心にずれがあるため、視野鏡404上での反射点は、たとえば一組のパラメータに対して図11Bに示したようにずれる。図11Bでは数字は増加する順に順次の反射点を表す。こうして、この実施形態では、光は、試料セルを通して30回反射する。これら30回の通過は、視野鏡404上に14個の像を結ぶ。点16は、窓432を通じてマルチパスセル400から偏向出力するプリズム鏡402の表面436の反射点に対応する。
【0066】
プリズム鏡402の表面間の角度とプリズム鏡402の傾きとの調節は、マルチパスセル400から好ましい結果を得るための重要な調整である。マルチパスセル400を通じての通路数NはN=(4Y1/s)+2で与えられ、ここでsは図11Bに示されるような区分450, 452の湾曲中心におけるずれ、およびY1は入射光ビームのずれ、すなわち図11Aに示されるような視野鏡404上の湾曲中心#1に相対的な、図11Bの第1の反射点Y1である。傾き角(f)およびプリズム鏡402の表面間の鏡角(z)は、鏡表面上での入射ビームの座標および分割鏡406上での最初の反射点に関係づけることができ、次のようである。:
z=90°+arcsin(Xp/((A−d+H1)2+(Xp−Xm)2+(Yp−Ym)2)0.5)および
f=arcsin((Xp−Xm)/((A−d+H1)2+(Xp−Xm)2)0.5)
ここでA=R−(H1−Hm)、Rは、視野鏡404の曲率半径である。XpおよびYpは、プリズム鏡402上の点によって定義され、Xp=(X1−Xm)・(A−d+H1)/A,Yp=(Y1−Ym)・(A−d+H1)/Aである。X1,Y1,H1は、プリズム鏡表面上における第1点によって定義され、H1は、H1=R−(R2−(X1 2+Y1 2))0.5に等しい。Xmは、分割対物鏡406の中心における湾曲中心Fと上部区分450の第1反射点との間の距離である。Ymは、対物鏡上における第1反射点がプリズム鏡の二等分によって定義される面内にあるような好ましい実施形態では、ゼロである。マルチパスセル400の2つの特定な構成のためのパラメータが表2に提示されている。
【0067】
【表2】
Figure 0004729215
【0068】
分割対物鏡を有するマルチパス光学セルは、種々の光学機器で用いられているが、マルチパス光学セルは、特に、同位体比率測定用の赤外分光計の構成に効果的に用いることができる。分割対物鏡を有するマルチパスセル用いた同位体比率決定用の赤外分光計は、図13に示されており、ここでは光学部分の配置を見せるために囲いが取り除かれている。この実施形態では、窓430および432は、直径12.7mm、中心厚さ3mm、焦点距離32mmのフッ化カルシウム(CaF2)で作られた凸球面レンズである。光学素子220, 222および242は窓430,432と同一の凸球面レンズである。これらの光学素子が与えられる場合、その形態は以下の距離を有するのが好ましい:a−26mm,b−8mm,c−48mm,f−5mm,(l1+l2)=R−200mm、ここでRは、視野鏡404および対物鏡406の曲率半径である。
【0069】
C.同位体比率の評価
同位体比率の評価を、例として二酸化炭素を用いて例示する。個々の化合物のために適切な波長窓を用いて他の化合物の同位体比率を評価することは、この例から直截的に一般化できる。基本的な考えは、特定の波長を吸収する試料内における特定の種の濃度の表現で、特定の波長における光の吸収の結果生じる光学濃度を記述することである。
【0070】
分析した波長の光学濃度は、赤外光源、赤外検出器、環境の温度および光学部分の光伝送において起こり得る変動のため補正しなければならない。起こり得る誤差に対する適切な方法は、較正値を求めることを含む。較正値を求めるに、各分析波長および参照波長に対する電圧信号が、空気または窒素を満たしたセルを用いて測定される。セルが試料気体で満たされているとき、電圧信号を分析波長および参照波長について再び測定する。たとえば、上で論じた好ましい波長を用いて二酸化炭素を測定するには、分析波長に対する光学濃度は以下のように計算される:
【0071】
【数1】
Figure 0004729215
【0072】
04.4203.9002.6802.58は、セルが空気/窒素で満たされているとき、それぞれ波長4.42ミクロン、3.90ミクロン、2.68ミクロン、2.58ミクロンに対する電圧信号である。s4.42s3.90s2.68s2.58は、試料がセル内にあるとき、それぞれ波長4.42ミクロン、3.90ミクロン、2.68ミクロン、2.58ミクロンに対する電圧信号である。光学系が比較的安定ならば、較正は週に一度くらい行えばよい。
【0073】
濃度に対する一組の線型方程式を、光学濃度を用いて書くことができる。全吸収が比較的高いため、非線型に対する補正は、以下に述べるように、精度を高めるように行うことができる。線型方程式の解から要求される答が導かれる。
【0074】
二酸化炭素の同位体比率の計算は、上記した好ましい波長窓を用いて記述される。水は完全に除去するのがむずかしい汚染物質であり、強い赤外吸収物質である。したがって、水の存在に対する補正が、ある波長においては要求されるだろう。水の濃度は以下のように2.58ミクロンでの光学濃度D2.58に関係づけられている:
2.58H2O2.58・CH2O・L
ここでLは試料セル内における全吸収通路長、CH2OはH2Oの濃度、H2O2.58は2.58ミクロンにおけるH2Oの吸収係数である。吸収係数は、個々のシステムの精確な光学的性質を表すように個々のシステムを較正するため、水、12CO2および13CO2のいくつかの既知の濃度に対しての値が求められる。光学濃度D2.58は測定により得られる。こうして、H2Oの濃度は、CH2Oのみが未知であるから、この方程式からかたやすく求められる。
【0075】
2.68ミクロンでの吸収は、C−12二酸化炭素の濃度を求めるのに用いることができる。2.68ミクロンにおける光学濃度は、
2.68H2O2.68・CH2O・L+122.68・C12・L
で与えられる。ここでC1212CO2の濃度、122.68は2.68ミクロンにおける12CO2の吸収係数である。D2.68は、測定から得られる。CH2Oは、2.58ミクロンにおける吸収から決定できるから、方程式中で唯一の未知数であるC12の値は、上記方程式から求めることができる。
【0076】
4.42における光学濃度D4.42は、以下のように13CO2の濃度のための方程式を与える。:
4.42124.42・C12・L+134.42・C13・L
ここでC1313CO2の濃度、134.42は4.42ミクロンにおける13CO2の吸収係数である。D4.42は赤外測定から得られる。ここで、CH2OとC12の値が2.58ミクロンおよび2.68ミクロンでの測定から求められたと仮定すれば、C13は唯一の未知数である。要求される同位体比率はC13/C12で与えられる。測定された光学濃度D4.42,D2.68およびD2.58は、濃度によって弱い非線型性を示すかもしれない。この弱い非線型性に対する補正は、以下の方程式によって経験的に説明することができる:
corr13=a13mean13+b13・(mean13)2
corr12=a12mean12+b12・(mean12)2
ここでmean13およびmean12は、測定された13CO2および12CO2の濃度、corr13およびcorr12は、補正された13CO2および12CO2の濃度、a13,b13,a12およびb12は、既知の試料を用いて行われた較正測定から見出された補正係数である。
【0077】
他の波長における測定を、内部濃度を評価し、精度を高めるために用いることができる。もしC13および/またはC12が異なる波長測定を用いた異なる手法によって求められたものであれば、その結果の値を平均して最終的な同位体比率の精度を高めることができる。
【0078】
D.呼気試料からの二酸化炭素同位体測定
二酸化炭素はエアロビクスの新陳代謝の副産物である。すなわち、二酸化炭素の発生は新陳代謝の活動の診断に役立つ。特定の有機体または関心のある新陳代謝作用がある基質を特に代謝させているなら、これら特定の基質の二酸化炭素副産物を看視して、関心のある特定の細胞または有機体の新陳代謝の活動を検出することができる。ある状態を検出するのに有用な特定の基質の例を表3に提示する。
【0079】
【表3】
Figure 0004729215
【0080】
ほとんどの環境では、背景の新陳代謝の活動は、特定の基質から作り出される二酸化炭素を識別するために二酸化炭素の有意な背景を与える。たとえば患者、好ましくは哺乳類の患者、特にヒトの患者は、感染有機体または特定の細胞機能によって代謝する特定の基質から作り出される二酸化炭素から識別されなければならない二酸化炭素を作り出す。同様に、空気は、背景に加わる二酸化炭素をいくらか含んでいる。ここに述べられた赤外測定は、非常に鋭敏ではあるが複雑で高価な設備を要求する同位体比率質量分析法の使用に代わる方法を与える。
【0081】
特定の基質から作り出される二酸化炭素を他の背景二酸化炭素から識別するため、基質の炭素同位体を高めることができる。基質の14Cか13Cかどちらか一方の割合を高めることができるが、13Cは、放射性でないという利点を有する。すなわち、13Cが高められた基質は、放射性種に必要な取扱注意なしに用いることができる。自然に存在している炭素は約1.1%の13Cを含んでいる。好ましい実施形態では、基質は、約99パーセントの13Cを含むまでに高められる。
【0082】
臨床で用いるとき、一般に基質の約40ミリグラムないし約200ミリグラムが患者に与えられる。基質の新陳代謝に見込まれる適切な時間長は、探査されている個々の機能タイプによってさまざまである。経口的に与えられる13Cで高められた尿素を用いてH.ピロリを検出するためには、患者の呼気は一般に、同位体が高められた基質を消費した後、約10分から約90分の間、監視される。
【0083】
患者から吐き出される空気は、一般に約3ないし約5原子パーセントの12CO2を持つ。患者が活性の感染を持たず、基質が代謝されないならば、吐き出される空気は天然の多量の同位体のため約0.03ないし約0.05原子パーセントの13CO2を持ち、13CO212CO2に対する同位体比率は約0.01125となる。患者が活性のH.ピロリの感染を持つならば、吐き出される空気は、同位体が高められた尿素基質の新陳代謝のため、好ましい実施形態では約0.01132ないし約0.01163の13CO212CO2に対する同位体比率を持つ。
【0084】
呼気試料からの二酸化炭素の同位体比率を求める手順は、図2,9および13に示した実施形態を個々に参照して説明することができる。第1に、分光計は、電源投入され、少なくとも約1分ないし約5分の間ウォームアップされる。コントローラ304は、入力弁および出力弁278,280,286を開くためおよびポンプ288をスイッチ・オンするため、論理信号を送出する。二酸化炭素の濃度の低い気体(空気または窒素)が、セルを浄化するためセルを通して約30秒間以上ポンプで送られる。
【0085】
次に、コントローラ304は、ポンプを止め、弁をすべて閉じる。コントローラ304は、次にセル内の空気または窒素による較正用赤外吸収測定を開始する。IR放射器130からの赤外放射は、チョッパ212によって変調され、光学素子220,222はフィルタホイール142のフィルタを通じて窓430へ光を向ける。ステッピングモータは、全ての選択された分析波長および参照波長で測定するために、光路内でフィルタを周期的に切り換える。マルチパスセル254内へ導入された赤外放射は、プリズム鏡、2基の区分対物鏡および視野鏡により、マルチパスセル254内で多重反射後、出力窓に導かれる。
【0086】
マルチパスセルの出力窓から、赤外放射は、光学素子106によって光検出器188へ導かれる。光検出器188の信号は、前置増幅器300および、光学センサ216からの同期信号を受信するロックイン増幅器114によって増幅される。コントローラ304はロックイン増幅器からの電圧信号を測定する。安定な測定がロックイン増幅器により得られた後、コントローラ304は、回転フィルタホイール142によってフィルタを次の位置へ切り換えるため、ステッピングモータ駆動148へ論理信号を送出する。選択された波長すべてについて電圧信号を測定した結果は、較正値として用いるためメモリ内に保存される。
【0087】
試料測定を開始するため、試料1および2がそれぞれ気体入口278および280へ結合される。コントローラ304は、入力バルブ278および出力バルブ286を開くため、およびポンプ288を15秒間スイッチ・オンしてセル254を気体試料1で満たすため、論理信号を送出する。赤外吸収測定は、全ての選択された分析波長および参照波長に対して繰り返される。コントローラ304は次に、入力バルブ280および出力バルブ286を開くため、およびポンプ288を約15秒間スイッチ・オンしてセル254を気体試料2で満たすため、論理信号を送出する。赤外吸収測定は、全ての選択された分析波長および参照波長に対して繰り返される。気体試料1と気体試料2との同位体比率は、上記に提案した方程式に従って求められる。2つの試料間の同位体比率の差は、表示あるいは印刷される。この手法および上記装置を用いることにより、気体試料についての同位体比率は、一たび較正値が得られていれば、Pb−Se検出器を用いて約1ないし約2分、焦電検出器を用いて約12ないし約15分で、適当な精度で得られる。
【0088】
上記の実施形態は例であり、限定することを意図するものではない。他の実施形態も以下の請求の範囲に含まれる。本発明は好ましい実施形態に関して説明されたが、この分野に熟練した作業者は、本発明の精神および観点から逸脱することなく、形態および詳細において変更が可能であることを認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】気体試料中の同位体比率を測定するために有用な赤外分光計の概略図である。
【図2】気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、光学フィルタを含む分光セレクタを備える赤外分光計の形態の構成図である。
【図3】気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、スペクトル分散素子を含む分光セレクタを備える、本発明に係る赤外分光計の実施形態の構成図である。
【図4】気体試料中の同位体比率を測定するために設計された、光学フィルタを含む分光セレクタを備える赤外分光計のさらに別の形態の部分概略図である。
【図5A】気体セルと干渉フィルタとの組み合わせフィルタの側面図である。
【図5B】図5Aの組み合わせフィルタの斜視図である。
【図6】13C16O2に対する12C16O2の比を評価する好ましいフィルタに対応する適切な波長窓のプロットと呼気試料の赤外光通過スペクトル図である。
【図7A】スペクトル分散素子と1つの赤外光検出器素子とを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
【図7B】スペクトル分散素子と、選択された波長窓を検出するように配置された複数個の赤外光検出器素子とを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
【図7C】スペクトル分散素子と選択された波長窓を検出するように配置された検出器アレーとを備えた分光セレクタの実施形態の概略図である。
【図8】マルチパスセルの実施形態の、最初の光束を対物鏡に向けるプリズム鏡を二分する断面での、断面側面図である。
【図9】同位体比率を評価するための赤外分光計の図8を構成する部分のマルチパス光学セルの、プリズム鏡の中心を通過し、区分鏡の最上区分を通過する断面での、断面上面図である。
【図10A】マルチパスセルの好ましい実施形態のガス入口部分を示す、分割鏡の中心を通る断面での、断面側面図である。
【図10B】図10の線B−Bに沿って切断されたマルチパスセルの断面図である。
【図11A】図8のマルチパスセルの視野鏡およびプリズム鏡の、鏡の中心を通る断面での、断面側面図である。
【図11B】マルチパスセルの1つの実施形態について逐次反射点に番号を付した、図11Aの視野鏡の正面図である。
【図12A】図8のマルチパスセルの分割対物鏡の正面図である。
【図12B】図12Aの線B−Bに沿って切断された分割対物鏡の側面断面図である。
【図13】光学部分の配置がわかるように構造部分を取り除いた、マルチパスセルの好ましい実施形態を備えた赤外分光計内部の上面図である。
【符号の説明】
102……光源、104、106……光学部分、108……試料セル、112……検出器、114……プロセッサ、138……分光セレクタ、140……光学フィルタ、142……フィルタホイール、144……光路、150……光学センサ、210……変調器、212……チョッパホイール、216……光学センサ、240……第3の光学素子セット、242……第4の光学素子セット、300……前置増幅器、302……ロックイン増幅器、304……コントローラ、306……計算機、308……出力機器、402……プリズム鏡、404……球面視野鏡、406……分割球面鏡、434……第1の面、436……第2の面、450……上部区分、452……下部区分

Claims (8)

  1. 広帯域赤外光源であって、光路に沿って進行する広帯域赤外光を放射する前記広帯域赤外光源と、
    複数個の波長窓を有し、該複数の波長窓を通して第1の同位体を含む化合物第2の同位体を含む化合物によって主として吸収される波長領域の赤外光とを空間的に分離して通過させる分光セレクタであって、低スペクトル分解能を有するように設計されたスペクトル分散素子を具備する分光セレクタと、
    前記光路が通過するように構成され、気体の入口と出口とを具備し、気体試料を収容する試料室と、
    前記光路に置かれ、前記分光セレクタと前記試料室とを通過して来る赤外光を受光する赤外光検出器と、
    前記赤外光検出器からの出力を受けるように接続され、同位体比率についての量を評価するプロセッサとを具備し、
    前記試料室は、マルチパス光学セルを具備し、該マルチパス光学セルは、前記広帯域赤外光源から放射される広帯域赤外光が気体試料を複数回通過するように該広帯域赤外光を導く、気体試料中の同位体比率を評価するための赤外分光計。
  2. 前記赤外光検出器は、前記分光セレクタと前記試料室とを通過して来る赤外光を同時に検出するための複数個の赤外光感知素子を有する、請求項に記載の赤外分光計。
  3. 前記マルチパス光学セルが、
    焦点距離と中心軸とを有する視野鏡と、
    2つの区分の位置を動かして、前記焦点が互いに離れるように移動させることにより、概ね前記視野鏡と向かい合うように配置される2区分対物鏡と、
    プリズム鏡の互いに交差する面の端が、概ね前記対物鏡の方向に向けられ、かつ前記プリズム鏡の前記2つの面を二分する面が前記対物鏡の2つの区分を通過するように配置され、前記視野鏡の焦点距離の約20%より短い距離だけ、前記視野鏡からずらして置かれる前記プリズム鏡とを具備する、請求項1に記載の赤外分光計。
  4. 前記視野鏡が、ある曲率半径を有する球面鏡を具備する、請求項に記載の赤外分光計。
  5. 前記2区分対物鏡の前記区分が、前記視野鏡の曲率半径とほぼ等しい曲率半径を有する球面鏡の部分を成し、かつ、前記視野鏡と前記2区分対物鏡の間の距離が、前記視野鏡の曲率半径にほぼ等しい、請求項に記載の赤外分光計。
  6. 前記マルチパス光学セルに入る集束光線が、前記マルチパス光学セルから出るまでに前記マルチパス光学セル内で約10回ないし約100回反射する、請求項1に記載の赤外分光計。
  7. さらに、前記マルチパス光学セルの周りを囲み、気体入口と気体出口とを有する密封された気体室を形成する概ね円柱状の管を具備する、請求項1に記載の赤外分光計。
  8. さらに、温度センサおよび温度調節器を具備する、請求項1に記載の赤外分光計。
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