JP2009516534A - 呼気試験装置および方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、呼気試験装置ならびに肝臓機能および代謝能力評価のための、または肝臓の健康状態および/または肝臓傷害の程度を査定するための方法に関する。特に、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は、水溶液型における同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の、対象の呼気中のメタセチン、その塩もしくは誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む。また、肝臓異常を評価するための装置が提供され、該装置は対象の呼気中の、標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをオンラインでモニターすることに適合した1つ以上のセンサー;および継続様式における1つ以上のセンサーの試料測定に適合したコントローラーを含む。

Description

発明の背景
先の関連技術の例およびそれに関連する限定は実例となるものであって、排他的ではないことが意図される。関連技術の他の限定は、明細書および図面研究の解釈から当業者には明らかになるであろう。
肝臓疾患は開発途上国において非常に多数の人々を冒す最も一般的な慢性病の1種になっていて、その結果、生涯の苦しみ、および医療システムへの巨額な経費をもたらす。C型ウイルス性肝炎(HCV)は米国における肝臓疾患の主要な公知の原因の1つである。それは肝硬変および肝細胞癌(HCC)の一般的な原因であり、同時に肝臓移植に対する最も一般的な理由である。米国では少なくとも4百万人の人々がHCVに感染していると考えられ、HVCを国家的に最も一般的な慢性血液‐骨感染症にしている。HCVの治療は、遺伝子型、民族性、同時‐感染症および他のリスク因子のような因子に依存し、症例の60%に至るまで成功している。C型ウイルス性肝炎(HCV)に起因する公知の慢性肝臓疾患に加えて、アルコール、自己免疫疾患、肥満および2型糖尿病(メタボリックシンドロームに伴う)に起因する慢性肝臓疾患を持つ集団が次第に増加している。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、肥満および糖尿病に起因する一般的な慢性肝臓異常になっていて、米国の人口のほぼ4分の1を冒している。西洋社会における肥満増加の傾向は毎年増加している。NAFLDは、非アルコール性脂肪肝(NAFL)とも呼ばれる単なる脂肪症(脂肪蓄積)から、肝臓傷害を伴う非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)疾患に至る、肝臓異常の範囲を含む。NASHは、肝臓を通る血流を妨害する正常肝臓構造のゆがみの結果として、線維症から肝硬変に進行する可能性がある。肝硬変はまた、肝臓がその生化学的機能を果たすことができないように導くことができ、結果として肝不全および肝臓癌を引き起こす合併症を生む。従って、移植が唯一の実行可能な解決法であり、多くの場合、移植でさえ選択肢にならない。現在、進行中のNASHのためのいくつかの治療があるが、現在利用可能な、認可された有効な治療は知られていない。
13C標識基質の肝臓による代謝の副産物である13COをモニターすることに基づいた呼気試験が、肝臓機能評価のための手段として提案されている。以前に利用可能な肝臓疾患のための試験は一般に、思い切った侵襲的手段を含み、それゆえ簡単な呼気試験より患者のコンプライアンスを得にくい。そのような手段は、機能不全が疑われる器官の生検、血液試験および画像技術を含む。肝臓の生検が完全に取って代わるまでには、たとえ行われるにしても多くの年月がかかるかもしれない。生検は信頼できる結果を生むと考えられているが、それは高度に侵襲的で、費用が高く、患者は1日または一晩の入院を必要とし、そして試料採取および分析の誤りに非常に影響されやすいため、患者の取り扱いにとって最適な手段ではない。
疑われる細菌/ウイルスに対する抗体検出のための血液試験および血液生化学試験は、標準血清試験および適切な化合物摂取後の試験を含む。いずれの事象でも、血液試験はNAFLDおよびNASHを明確に診断せず、それらを他の肝臓疾患と識別しない。最もとりわけ、新規な血清試験(たとえば、FibroTest(登録商標)が挙げられるが、それに限定されない)は線維症と相関させることを目的とするが、真のフォローアップに必要とされる肝臓異常の小さな変化を検出することは困難である。それらはどれも未だに日常臨床業務における使用に適合していない。それらはまた、中核的な研究所で行われるという不都合な事情を欠点に持ち、それによって個人病院から経済的な利益を排除している。
超音波、コンピュータートモグラフィー(CT)、X線および磁気共鳴イメージング(MRI)を含む現時のイメージング技術は、NAFLDをNASHと識別することができない。新規なFibroscan(超音波)試験は肥満患者(非常に重要な(そして増大する)人口部分)に関して有効でないだけでなく、肝臓の炎症に関するデータを提供せず、実際の肝臓の機能に関する情報も提供しない。(線維症を検出することに役立たない簡単な超音波に加えて)多くのイメージング解決法は標準医療診療所に存在せず、従ってそのような解決法は必然的に、たとえば所在地、長い待ち時間、経済的利点の欠如などのような難点を有する医師の診療所から患者を遠ざける。これらの装置(CT、X線およびMRI)のいずれかにおける基礎試験は高価ないし、非常に高価である。その上、観察される器官の機能または状態についてのリアルタイムな情報をめったに与えないという事実のような、以前に使用された試験にとって他の不都合な点がある。特定の細菌に対する抗体は、感染が根絶された時点から2年間に至るまで体内に残りうるため、細菌感染の抗体に関する血液試験の場合のように、場合によっては、それらは過去の結果を示し、現時の治療的妥当性を持たない可能性がある。
その上、肝臓は代謝能力の非常に高い余力を有する器官である。標準の肝臓の大きさの小部分がその生理的仕事を達成するために十分であることは公知である。肝臓が評価されなければならない場合、このことは難問を提示する。理想的には、医師は肝臓の大きさ、機能的に正常な細胞の割合、またはいずれか他の関連したパラメーターの定量的評価を得ることを望んでいる。
その上、肝臓が多くの仕事を遂行することは公知であり、そのため1回の試験でその機能のすべてを査定することは困難である。その上、患者内および患者間の高い変動性を生む多くの因子がある。最後に、異なる疾患の病因は肝臓の異なる機能に影響を及ぼす可能性がある。
肝臓疾患のいっそう正確な状況を提供するために2種の呼気試験の使用が提案されている。1種より多い基質を使用することによって評価の精度が改善されうることが証明されている。
N−(4−メトキシフェニル)アセトアミド、p−アセトアニシジン、p−アセトアニシジンおよび[N−(4−メトキシフェニル)エタンアミド]としても公知のメタセチンは式:
Figure 2009516534
を有する化合物である。
メタセチンは肝臓の機能的能力および/または“肝臓の健康状態”または肝臓傷害の程度の評価のために利用されてもよい。機能的能力の評価に関する生化学的基礎は、化合物が正常な肝細胞(hepatocyte)において発現されるシトクロムp450酵素によって代謝されるということである。肝細胞の機能的大きさの損失を引き起こす、および/または肝細胞の代謝機能に影響を及ぼす肝臓の疾患は、メタセチンを代謝する能力の損失を伴い、そのような損失に相関してもよい。
メタセチンの代謝速度を測定するための最も一般的な方法の1つは、メタセチンのメトキシ基(CHO)から、放出される呼気に排出される二酸化炭素への代謝の速度を分析することである。メタセチンに由来する二酸化炭素と他のすべての二酸化炭素源を識別するために、メトキシ基は炭素の安定同位体である13Cで標識される。従って、メタセチンに由来するすべてのCO13C(13CO)を含むことになり、それと比べ、すべての他のCO源はおよそ99%の12Cと天然に豊富な同位体である1%の13Cを含むことになる。
従って、メタセチン‐メトキシ‐13Cの投与後のバックグラウンドより多い13CO12COに標準化される)の排出速度はその代謝速度を示唆し、そしてそれは肝細胞の“健康状態”および肝臓の機能的大きさに関連する。
一般的な試験では、75mgのメタセチン‐メトキシ13Cは50〜200mlの水に溶かされ、経口的に摂取され、その後放出された空気中の13COの排出速度(呼気試験{BT})は15分間隔で2時間に至るまで測定される。十分に確証された肝硬変を持つ個体は統計的に有意なメタセチンの代謝速度の減少を有するが、正常な肝機能を有するボランティア群と、より軽度の段階の潜在的に進行性の肝臓疾患および/または肝臓傷害の程度を有する群の間にはかなりの重複が存在することが報告されている。
正常な集団と機能的能力が軽度に損失する集団を識別することを困難にする、正常な集団内のメタセチン呼気試験における広範な変動の有望な原因は、患者内の試験可変性と同様に検討され、克服される必要がある。肝臓の機能的能力および/または肝臓の傷害または健康状態を評価するための呼気試験におけるメタセチンの有用性を高めることになる改変された試験に対する必要性が存在する。
中鎖脂肪酸であるオクタン酸およびその塩は肝細胞のミトコンドリアで代謝プロセスを受ける。これらの化合物は肝臓のミトコンドリアβ‐酸化の査定に使用されてもよい。肝臓に関連した異常の正確な評価を可能にする試験に対する必要性が当該技術分野において存在する。
発明の概要
以下の態様およびその側面は、システム、手段および方法と一緒に記載され、説明され、それらは代表的で、説明的であることを意味し、範囲を限定することを意味しない。種々の態様において、1つ以上の上記の問題は軽減されるか、除去されていて、一方で他の態様は他の利点または改善に向けられている。
ある態様に従って、肝臓の機能的および代謝的能力の評価のために、または肝臓の健康状態および/または肝臓傷害の程度を査定するために使用されてもよい呼気試験装置および方法が提供される。
一態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は水溶液中の同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体の投与後の対象の呼気中の、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体比の変化を測定することを含み、ここで、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体は実質的に溶液に溶解している。
別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は水溶液型における同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む。方法は呼気中のCOをモニターすることをさらに含む。方法は、メタセチンの代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含んでいてもよい。
さらに別の態様では、同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物の、ピーク高および/またはピークの出現時間および/またはその組み合わせを測定する方法が提供される。
さらに別の態様では、同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝速度の傾きを測定する方法がある。
さらに別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む。
さらに別の態様では、同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物の、ピーク高および/またはピークの出現時間および/またはその組み合わせを測定する方法が提供される。
さらに別の態様では、同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝速度の傾きを測定する方法がある。
別の態様では、非アルコール性脂肪性肝炎と非アルコール性脂肪肝の診断を識別する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をモニターすることを含み、ここで方法は非アルコール性脂肪性肝炎を有する対象と、および正常肝機能を提示する対象と比較した、非アルコール性脂肪肝を有する対象におけるより高度な代謝の程度に基づく。
別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物を継続的にモニターすることを含む。
別の態様では、肝臓異常を評価するための装置が提供され、該装置は対象の呼気中の、標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをオンラインでモニターすることに適合した1つ以上のセンサーおよび継続様式における1つ以上のセンサーの試料測定に適合したコントローラーを含む。
別の態様では、肝臓異常を評価するための装置が提供され、該装置は標識されたオクタン酸、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物内の同位体レベルをモニターすることに適合した1つ以上のセンサーおよび継続様式における1つ以上のセンサーのオンラインでの試料測定に適合したコントローラーを含む。
別の態様では、肝臓異常の評価における使用のためのキットが提供され、該キットは同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体、および同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を少なくとも実質的に溶解するために十分な量の水を含み、ここで、同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体と水はお互いに直接接触しない。
別の態様では、肝臓異常の評価における使用のためのキットが提供され、該キットは水溶液中に同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を含み、ここで標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体は実質的に水に溶解している。
発明の詳細な説明
いくつかの代表的な側面および態様は先に論じられているが、当業者はその多少の改変、変更、付加およびその部分的組み合わせを認識することになる。従って、以下に添付された特許請求の範囲および後に付け加えられた特許請求の範囲は、そのような改変、変更、付加および部分的組み合わせのすべてが、それらの真の意図および範囲内にあるように含むと解釈されることを意図する。
以下の説明では、本発明の種々の側面が記載されることになる。本発明の完璧な理解を提供するために、説明の目的で特定の形状および細目が示される。しかしまた、本明細書に提示されている特定の細目なしに本発明が実施されてもよいことは当業者にとっては明白であろう。その上、本発明を不明瞭にしないために、公知の特徴が省略されるか、または簡略化されてもよい。
一態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は水溶液中の同位体標識されたメタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体の投与後の対象の呼気中の、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体比の変化を測定することを含み、ここで、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体は実質的に溶液に溶解している。
“実質的に溶解した”という用語は、溶液に溶解した90%を越えるメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を含んでいてもよい。“実質的に溶解した”という用語は、溶液に溶解した99%を越えるメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を含んでいてもよい。本明細書で使用するメタセチンは、保存料を含む、または含まない、滅菌または濾過した水のような溶媒中の、前もって作製された、および/または前もって製造されたいずれかのメタセチン溶液であってもよい。
別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は水溶液型における同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む。対象は正常な酵素(たとえば、肝臓に関連した酵素)活性を提示してもよい。方法は呼気中のCOをモニターすることをさらに含む。方法は、メタセチンの代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含んでいてもよい。方法は、メタセチンの代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含んでいてもよい。生理学的および/または医学的パラメーターは、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含む。
方法は、肝臓異常のフォローアップをさらに含んでいてもよく、ここで該方法は前もって決定した期間後に、同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩もしくは誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターするステップを反復することをさらに含んでいてもよい。
さらに別の態様では、同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物の、ピーク高および/またはピークの出現時間および/またはその組み合わせを測定する方法が提供される。
ここで、ある態様に記載の13C‐メタセチン呼気試験PDR(投薬量回収率)曲線を示す図1を参照する。曲線は呼気中で測定された%投薬量/時間における13C‐メタセチンの代謝速度を表す。(矢印によって示される)曲線のピークは0.4時間後に現れる。PDRピーク高はおよそ23.5%投薬量/時間の所である。
さらに別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の投薬量回収率(PDR)として当該技術分野で公知の、代謝速度の傾きを測定することを含む。
さらに別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体(たとえばオクタノエートが挙げられるが、それに限定されない)を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む。
別の態様では、非アルコール性脂肪性肝炎と非アルコール性脂肪肝の診断を識別する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をモニターすることを含み、ここで方法は非アルコール性脂肪性肝炎を有する対象と、および正常肝機能を提示する対象と比較した、非アルコール性脂肪肝を有する対象におけるより高度な代謝の程度に基づく。
別の態様では、肝臓異常を評価する方法が提供され、該方法は同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物を継続的にモニターすることを含む。方法は対象における非アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎を識別することにおいて使用されてもよい。方法は呼気中のCOをモニターすることをさらに含んでいてもよい。方法は、オクタン酸の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含んでいてもよい。方法はさらに、オクタン酸の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することを含んでいてもよい。生理学的および/または医学的パラメーターは、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含んでいてもよい。装置は、標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含んでいてもよい。
さらに別の態様では、同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物の、ピーク高および/またはピークの出現時間および/またはその組み合わせを測定する方法が提供される。
さらに別の態様では、同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝速度の傾きを測定する方法がある。
ここで、ある態様に記載の13C‐オクタン酸呼気試験PDR(投薬量回収率)曲線を示す図2を参照する。曲線は呼気中で測定された%投薬量/時間における13C‐オクタノエートの代謝速度を表す。(矢印によって示される)曲線のピークは0.475時間後に現れる。PDRピーク高はおよそ20.5%投薬量/時間の所である。
図3は、ある態様に記載の、13Cオクタノエート呼気試験CPDR(累積的PDR)曲線を示す。曲線は呼気中で測定された、代謝された標識13C‐オクタノエートの総量を%で表す。類似の曲線が13Cメタセチンまたはいずれか他の適切な物質のような、他の物質を測定することによって生み出されてもよい。
ある態様に従って、種々の肝臓疾患(たとえばHCV、NASH)における線維症のレベルを識別するために呼気試験法が提供され、該方法は、対象の放出された呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすること、および線維症の初期段階において増大した、または誘発された代謝の検出によって、肝臓機能を評価することを含んでいてもよい。線維症のレベルは0、1および2レベルを含んでいてもよい。線維症は肝臓疾患に関連していてもよい。
ある態様に従って、肝臓異常のフォローアップのための呼気試験法が提供され、該方法は対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることによる肝臓機能の1回目の評価を行うこと、および予め決められた時間後の、対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることによる肝臓機能の2回目の評価を行うことを含んでいてもよい。別の態様では、予め決められた時間後の、対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることによる肝臓機能の2回目の評価を行うステップが複数回反復されてもよい。
ある態様に従って、肝臓異常および正常な酵素活性を有する対象を検出するための呼気試験法が提供され、該方法は対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることによって対象の肝臓機能を評価することを含んでいてもよい。
ある態様に従って、NAFLDを患う対象においてNASHとNAFLを識別するための、および/または健康な対照とNAFLまたはNASH患者を識別するための呼気試験法が提供され、該方法は対象の呼気中のオクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をモニターすることによって肝臓機能を評価することを含んでいてもよい。一態様では、NASHとNAFLの診断を識別することが、NASHを有する対象および健康な対象に比較した、NAFLを有する対象における肝臓機能の増大に基づいていてもよい。
ある態様に従って、本明細書に提供された、肝臓異常、肝臓機能、代謝能力を評価するための、および/または肝臓の健康状態および/または肝臓傷害の程度を査定するためのいずれかの呼気試験法は、対象に試験食を投与することをさらに含んでいてもよく、そのような試験食は、“本質的にすべての”肝臓が正常な程度に至るまで、試験食を速やかに、そして効果的に代謝するように機能しなければならないようなやり方で、肝臓を刺激してもよい。
ある態様に従って、本明細書に提供された、肝臓異常、肝臓機能、代謝能力を評価するための、および/または肝臓の健康状態および/または肝臓傷害の程度を査定するためのいずれかの呼気試験法は、たとえば二酸化炭素測定装置(カプノグラフィー)によって、呼気中のCOをモニターすることをさらに含んでいてもよい。このことが、試験期間、および肝臓試験評価にとって適切でない変数を導入することになる代謝速度および/またはCO生産における変動を最少化することを可能にしてもよい。
別の態様では、開示は肝臓の機能的能力および/または健康状態を評価するための方法に関する。別の態様では、開示は肝臓の機能的能力を試験するための方法に関する。別の態様では、開示は肝臓の機能的能力をモニターするための方法に関する。別の態様では、開示は肝臓の機能的能力のフォローアップを実施するための方法に関する。
別の態様では、肝臓反応の原動力の定量的提示を提供する呼気試験パラメーターを分析することによる、肝臓の機能的能力および/または健康状態を評価するための方法が提供される。別の態様では、基質投与後の傾斜スロープ、ピーク時間、ピーク高/ピーク時間、および他の適切なパラメーターが計算され、提供されてもよい。
別の態様では、肝臓異常を評価するための装置が提供され、該装置は対象の呼気中の、標識されたメタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをオンラインでモニターすることに適合した1つ以上のセンサー、および継続様式における1つ以上のセンサーの試料測定に適合したコントローラーを含む。装置は線維症のレベルを識別するために使用されてもよい。
別の態様では、肝臓異常を評価するための装置が提供され、該装置は標識されたオクタン酸、またはオクタン酸の塩もしくは誘導体の代謝産物内の同位体レベルをモニターすることに適合した1つ以上の呼気センサー、および継続様式における1つ以上のセンサーのオンラインでの試料測定に適合したコントローラーを含む。装置は対象における非アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎状態を識別することにおいて使用されてもよい。
本明細書で開示されたいずれかの装置が、継続様式における1つ以上のセンサーの試料測定に適合してもよく、一方で対象は呼気サンプリング中に装置に結合する。“装置に結合した”という用語は鼻腔カニューレを通して結合することを含んでいてもよい。装置は自動的に呼気試料を集め、そして分析することに適合してもよい。
本明細書で開示されたいずれかの装置が、呼気中のCOをモニターすることに適合した二酸化炭素測定装置センサーのような、1つ以上の呼気センサーをさらに含んでいてもよい。装置はさらに、メタセチンおよび/またはオクタン酸、またはいずれかのその塩もしくは誘導体のような、標識された物質の代謝産物内の同位体レベルをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを組み合わせて分析することに適合したプロセッサーを含んでいてもよい。プロセッサーは呼気試験の間中、対象のCO放出/生産における変化に関して補正されてもよい。
本明細書で開示されたいずれかの装置が、メタセチンおよび/またはオクタン酸、またはいずれかのその塩もしくは誘導体の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターを組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含んでいてもよい。生理学的および/または医学的パラメーターは、たとえば、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーター、いずれかその組み合わせまたはいずれか他の適切なパラメーターを含んでいてもよい。
ある態様に従って、改善された呼気試験分析器が提供され、該分析機は分のオーダーの時間で現場(オンサイト)での正確な結果を提供し、そして低コスト、低容量および重量の携帯用器械としての道具になりうる可能性がある。ある態様に従って、装置は試験の初めから患者の呼気の複数の試料を継続して集め、分析し、リアルタイムで出力を処理することによってオンラインで機能することを可能にするほど十分に感受性が高くてもよく、その結果、短い時間内で、たとえば限定はしないが、数分のオーダーで、確実な結果が得られる。
そのような呼気試験分析器は、たとえば、限定するものではないが、代謝的、または器官機能不全のような種々の障害の検出に適切であってもよく、それは特殊な試験センターまたは中核的な研究所まで試料を送る必要なしに、リアルタイムで結果を提供することができるため、医師の診療室への1回の訪問という状況で、または医療介護施設における介護のいずれか他の時点で、それを使用して患者に診断情報を提供することができる。
別の態様では、肝臓異常の評価における使用のためのキットが提供され、該キットは、同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体、および少なくとも同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を実質的に溶解するために十分な量の水を含み、ここで同位体標識されたメタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体および水はお互いに直接接触しない。キットは、同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体と水を合わせるための手段をさらに含んでいてもよい。
別の態様では、肝臓異常の評価における使用のためのキットが提供され、該キットは、水溶液中の同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を含み、ここで標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体は実質的に水に溶解する。
一態様では、メタセチン、その塩または誘導体の水溶性型が提供される。別の態様では、メタセチンの水溶性型は非処理メタセチンに比較してメタセチンの吸収を促進してもよい。別の態様では、メタセチンの吸収は能動的でも受動的でもよい。
“メタセチンの形状”という用語は、ある態様に従って、メタセチンを含む組成物、錯体、混合物、組み合わせ、化合物、製剤、包接化合物などであってもよい。
“メタセチンの水溶性型”という用語は、ある態様に従って、メタセチンだけよりも高い水溶性を有するメタセチンの形状を含んでいてもよい。
別の態様では、開示は医薬組成物にも関し、該組成物はメタセチン、その塩または誘導体の水溶性型の予め決定された量を、1種以上の薬剤的に受容できるキャリアまたは賦形剤と一緒に含んでいてもよい。
一態様では、メタセチン、その塩または誘導体の水溶性型の製造のための方法が提供され、該方法は水に錯化剤を溶解すること、およびメタセチン、その塩または誘導体を添加することを含んでいてもよい。
別の態様では、開示は肝臓の機能的能力および/または健康状態を試験することにおける使用のための医薬組成物の製造のための、メタセチン、その塩または誘導体の水溶性型の使用に関する。
ある態様に従って、本明細書で言及したような、検出すること、モニターすること、識別すること、評価すること、測定すること、区別すること、定量化することなどは、本明細書に記載の器具、呼気回収システム、分析機ユニット、較正装置、アルゴリズムおよび方法のいずれかにより、および/または、代表的な態様のように、米国特許第6,186,958号、米国特許第6,491,643号および米国特許第6,656,127号、米国特許第2003021660号および米国特許第20010021815号に開示された器具、呼気回収システム、分析機ユニット、較正装置、アルゴリズムおよび方法のいずれかにより達成されてもよい。
より明確には、そのような装置、器具、および方法は代謝的肝臓機能試験のために使用可能であり、そのような試験を利用して肝臓機能を査定することができる。ある態様に従って、特定の化合物を経口的に、または静脈内に投与することによって、化合物は肝臓によって直接代謝されるか、または血液から除去されて代謝され、そして代謝産物がその後血液中に遊離され、胆汁、尿、唾液、または放出された呼気中に排出される。ある態様に記載の方法は、時間経過後に血清中に残っている投与された産物の量、または生産された代謝産物の量を測定することを含んでいてもよく、および/またはこの産物が排出される速度は肝臓の代謝機能の潜在的に正確な尺度を提供する。インドシアニングリーン、ガラクトース、アミノピリン、カフェイン、リドカイン、フェニルアラニンおよびメタセチン[N−(4−メトキシ−フェニル)アセトアミド]を含むいくつかの化合物が、肝臓の代謝機能を測定するために利用されている。リドカインからモノエチルグリシンキシロジド(MEGX)への肝臓代謝の以前の研究は以下のことを証明している:a.増大した肝臓線維症、および肝硬変の悪化した段階のために低下した代謝は明白であった、b.基礎を成す肝臓疾患の首尾よい治療のために改善された代謝は明白であった、そしてc.肝臓移植を待つ、安定した肝硬変患者が将来肝臓の代償機能喪失を発生する危険があったという正確な予言。肝臓試験は急性または慢性肝臓疾患を持つ患者集団に目標が向けられる。これはC型肝炎に感染した人、NASHまたはアルコールに関連した肝臓疾患を持つ患者、肝臓移植患者などを含む。肝臓によって排他的に(またはほとんど排他的に)代謝される基質の投与により、少なくとも呼気試験手順中に、肝臓機能を分析することができる。
一態様に従って、異なる分子量を持つ、2種の化学的に同一の気体の比を測定することが可能な、非常に感度の高い気体分析機を含む呼気試験分析機が提供される。気体分析機は患者の呼気に存在する可能性がある、少量の同位体標識された気体を測定することが可能である。
そのような呼気分析機には、それぞれの試験の型に対していくつかの異なる操作様式があり、そこでは患者が次の分析のために呼気を提供し続けている間に、分析はオンラインでリアルタイムに行われる。操作の一般的な様式では、呼気試験分析機は基準示度を得るために、同位体標識された物質の摂取前に患者から放出された呼気を感知し、その組成の全放出気体に対する同位体標識された気体の割合に関して、患者から放出される呼気を分析する。同位体標識された物質の摂取後の少なくとも1回以上の類似の分析が、期間内の医学的異常の徴候を提供する。該期間はすぐ前の感知であると定義され、それは患者から放出された呼気の1回目の感知と2回目の感知の間である。これらの呼気分析機は非常に短期間における分析結果を提供するため、この特徴は、これらの分析機とその他のものとで異なる。
代わりとなる操作の様式では、分析は同位体標識された物質の摂取後、そして同位体標識された物質の副産物の生産の終了前の時間に連続して行われ、そして分析機は、その組成の全放出気体における、同位体標識された気体の割合の試料から試料への変化の比較を行い、それによって検出された気体組成割合の変化が可能にするやいなや、そして物質の同位体標識された副産物の生産の終了前に、医学的異常の徴候を提供する。
ある態様に従って、少なくとも2種の呼気試料を分析する様式がある。分析機は個々の放出された呼気に関して分析を行うことができるか、または本明細書で述べたように、それは患者から継続して集められた、患者の呼気の複数試料に対してオンラインで分析を行うことができるかのいずれかである。患者の呼気が呼気回収チャンバーと呼ばれる回収のための貯蔵容器に放出され、その後種々の方法によって試料測定チャンバーに移されるような分析機がさらに記載される。本明細書に記載の方法の利点は、分析機が、測定のために個々の呼気のかわりに呼気の平均した試料を得て、それによって正確さを増すことである。別の利点は、分析のために、複数の呼気のプラトー部分(呼気の適切な部分)だけを集めることが可能なことである。
付加的な態様に従って、呼気試験分析機が提供され、該分析機は、患者による同位体標識された物質の摂取後に、患者の体内で生成された同位体標識された産物に関して、患者から1回目に放出された呼気と患者から2回目に放出された呼気を分析する。患者の1回目の呼気および少なくとも患者による物質の摂取後に放出された2回目の呼気の分析を行うことによって分析機は、1回目の呼気の放出と2回目の呼気の放出時間の差より少ない、2回目の呼気の放出後の期間内の医学的異常の徴候を提供する。
付加的な態様に従って、呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管;および気体分析機を含む本明細書に記載の呼気試験分析機、該気体分析機は呼気分析チャンバー中の気体を分析し、そして患者の1回目の呼気によって放出された気体の1回目の分析および患者の2回目の呼気の2回目の分析を行うために稼働し、少なくとも2回目の呼気は患者による同位体標識された物質の摂取後に放出される。
その上、患者から放出された呼気から回収された試料を分析するそれらの態様の場合、分析機はさらに呼気回収チャンバーを組み込み、そして該チャンバーは別個のチャンバー、または呼気注入口導管の一部、または呼気分析チャンバーの一部であってもよい。後者の場合、気体試料の分析は事実上呼気回収チャンバー中で行われる。
付加的な態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機が提供され、ここで患者の1回目の呼気は、同位体標識された物質の摂取前に放出され、そして患者の2回目の呼気は同位体標識された物質の摂取後に放出される。
付加的な態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機が提供され、ここで患者の1回目および2回目の呼気は共に、同位体標識された物質の患者による摂取後に放出される。
付加的な態様に従って、呼気試験分析機は同位体標識された物質の摂取後に患者の体内で生成された同位体標識された産物に関して患者の呼気を分析する。分析機は患者の呼気の少なくとも2つの連続した試料を分析することにより、患者に存在する医学的異常の徴候を提供し、ここで患者の呼気の少なくとも2つの連続した試料は、少なくとも1つのより初期の試料の分析後に放出された、少なくとも1つのその後の試料を含む。
付加的な態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機、該分析機は呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管;および気体分析機を含み、該気体分析機は呼気分析チャンバー中の気体を分析するために、そして患者の呼気の少なくとも2つの連続した試料の分析を行うために稼働し、ここで患者の呼気の少なくとも2つの連続した試料は、少なくとも1つの初期の試料の分析後に放出された、少なくとも1つのその後の試料を含む。
別の態様に従って呼気試験分析機が提供され、該分析機は患者により摂取された同位体標識された物質の産物が、患者の呼気中に検出されうる前後の患者から放出された呼気を分析し、患者から放出された呼気の1回目の分析は、産物が患者の呼気中に検出可能になる前に行われ、そして患者から放出された呼気の2回目の分析はいったん産物が患者の呼気中に検出可能になり得てから行われる。分析機は2回目の呼気の放出後の期間内の医学的異常の徴候を提供し、その期間は1回目の呼気の放出と2回目の呼気放出の時間差より短い。
他の態様に従って、呼気試験分析機がさらに提供され、該分析機は患者が装置にオンラインで結合されている間に、患者によって摂取された、同位体標識された物質の産物に関して、患者から1回目に放出された呼気と2回目またはその後のいずれかに患者から放出された呼気をオンラインでモニターするか、または患者が装置に結合されているか、もしくはオンラインで装置の中に継続的に息を吐き出している間に、上記の放出された呼気をモニターし、医学的異常の徴候を提供する。呼気が分析されている患者は、1回目に放出された呼気のモニタリングから2回目またはその後のいずれかに放出された呼気のモニタリングまで継続して装置にオンラインで結合されていてもよい。
態様に従って本明細書に記載の呼気試験分析機がさらに提供され、該分析機は呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管、および患者が装置にオンラインで結合されている間、呼気分析チャンバー中の気体を分析するために稼働する気体分析機を含む。
別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機がさらにいっそう提供され、該分析機は呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管、および患者が装置に結合されている間、呼気分析チャンバー中の気体を分析し、そして医学的異常の徴候を提供するために稼働する気体分析機を含む。
また、別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機が提供され、該分析機は呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管;および患者が装置に息を吐き出している間に、呼気分析チャンバー中の気体を分析し、そして医学的異常の徴候を提供するために稼働する気体分析機を含む。
さらに別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機が提供され、そしてここでは患者は使い捨ての呼気投入装置に結合する、。
さらに別の態様に従って医用試料分析機が提供され、該分析機は患者から採取された試料を分析し、そしてここでは試料を採取すること、または分析することが、試料の分析結果によって決定される時点で自動的に停止する。
さらに別の態様に従って呼気試験分析機がさらに提供され、該分析機は患者による同位体標識された物質の摂取後に患者の体内で生成される同位体標識された産物に関して、患者の呼気試料を分析し、そしてここでは試料を採取すること、または分析することのいずれかが、試料の分析結果によって決定される時点で自動的に停止する。
また、別の態様に従って本明細書に記載の医用試料分析機がさらに提供され、該分析機は患者から採取された試料を分析し、患者から採取された試料を受け取るための試料投入口、および試料を分析するための分析器具を含み、そしてここでは分析することが試料の分析結果によって決定される時点で自動的に停止する。
別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機がさらに提供され、該分析機は呼気分析チャンバー、患者から呼気分析チャンバーまで放出された気体を運ぶための呼気注入口導管;および呼気分析チャンバー中の気体を分析するために稼働する気体分析機を含み、そしてここでは患者の試料を分析することが、試料の分析結果によって決定される時点で自動的に停止する。
別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機がさらに提供され、そしてここでは気体分析機が気体放出ランプ、または不連続スペクトルを放出する赤外線源を含む。
別の態様に従って、本明細書に記載の呼気試験分析機が提供され、そしてここでは連続する試料の分析の結果は曲線に一致し、患者における医学的異常の徴候が曲線の導関数を精査することによって確認される。
別の態様に従って、呼気試験の方法がさらに提供され、該方法は、患者による同位体標識された物質の摂取後に患者の体内で生成される同位体標識された産物に関して、患者から1回目に放出された呼気および2回目に放出された呼気を分析し、そして患者の1回目の呼気の1回目の分析を行うこと、その後少なくとも患者が物質を摂取後に放出される患者の2回目の呼気の2回目の分析を行うこと、および1回目の呼気の放出と2回目の呼気の放出間の時間差より短い、2回目の呼気の放出後の期間内の医学的異常の徴候を提供することの段階を含む。
別の態様に従って、呼気試験の方法がさらに提供され、該方法は、患者によって摂取された、同位体標識された物質の産物に関して患者から放出された呼気を分析し、そして患者の呼気中で産物が検出可能になる前に患者から放出された呼気の1回目の分析を行うこと、いったん患者の呼気中で産物が検出可能になれば、患者から放出された呼気の2回目の分析を行うこと、および1回目の呼気の放出と2回目の呼気の放出の時間差より短い、2回目の呼気の放出後の期間内の医学的異常の徴候を提供することの段階を含む。
その上、先に述べた態様のすべては、患者から1回目に放出された呼気および患者から2回目に放出された呼気を分析する呼気分析機に対して記載されているが、これらの態様の実施は、少なくとも患者から1回目に放出された呼気から回収した第1の試料、および少なくとも患者から2回目に放出された呼気から回収した第2の試料を分析する呼気分析機に対して等しく妥当であることが理解される。
さらにその上、この呼気試験分析機はまた十分に小型なため、医師の診療室に容易に適応可能であり、そしてその費用も十分に安いため、そのような環境における使用は経済的に正当化されうる。
特定の物質、化合物および/または組成物は(たとえば、呼気試験の目的で)、経口的に、静脈内、鼻腔内、経皮的に、直腸内、点眼で、提供された装置を使用して、またはいずれか他の適切な形態で投与されてもよい。しかし、現在公知であるか、または将来開発されることになるかのどちらか一方の、対象に物質を投与するいずれかの方法が、本発明に適用可能であってもよく、そして企図されることは当業者に明白でなければならない。物質(たとえば、化合物)は肝臓によって直接代謝されるか、または除去され、そして代謝産物は血液中に遊離され、胆汁、尿、唾液、または放出された呼気に排出される。測定期間中血清に残っている投与された産物の量、または生産される代謝産物の量および/またはこの産物が排出される速度を測定することは、肝臓の代謝機能の潜在的に正確な尺度を提供する。
ある態様に従って、呼気試験は、肝臓代謝を測定するための安全で非侵襲的手段を提供する13Cに標識された基質を利用してもよい。13Cは安定な、非放射性同位体であり、試験基質の分子内の特定の位置に組み込むことができ、その結果肝臓による13COへの代謝後に遊離されることになる。13C‐化合物は経口的に投与され、速やかに吸収され、そして肝臓によって代謝されてもよく、その後予め決められた期間内に放出された呼気中で13COが測定されてもよい。
一態様では、本明細書で言及したような予め決められた期間は、10〜60分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は0.5〜5分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は10〜120分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は1〜10分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は5〜15分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は10〜30分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は15〜45分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は30〜60分間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は1〜2時間であってもよい。別の態様では、予め決められた期間は1.5〜3時間であってもよい。
別の態様では、予め決められた期間は3〜4時間であってもよい。
一態様では、予め決められた期間は測定間で変化してもよい。化合物の肝臓代謝は放出された呼気中の13C/12Cの比を測定することにより評価されてもよい。ある態様に従って、放出されたCO中の13Cおよび12Cを検出し、識別し、そして定量することは、本明細書に記載のいずれかの器具、呼気回収システム、分析機ユニットおよび方法によって、および/または、代表的な態様のように、米国特許第6,186,958号、米国特許第6,491,643号および米国特許第6,656,127号、米国特許第2003021660号および米国特許第20010021815号に開示されたいずれかの器具、呼気回収システム、分析機ユニット、較正装置、アルゴリズムおよび方法によって達成されてもよい。ある態様に従って、診療所に配置された携帯用システムが、患者に装着された鼻カニューレを通して、オンラインでリアルタイムに、放出された呼気を継続的に感知し、回収し、COを分析してもよく、そしてリアルタイムでの肝臓機能の評価を可能にし、それによって臨床肝臓学(hepatology)におけるフォローアップ法を提供してもよい。ある態様に従って、そのような試験は13CO12CO比の1/1000程に少ない、臨床的に妥当な変化の正確な検出に必要な感度と正確さを提供するように設計されている。
炭素‐13はそのような呼気試験において最も一般的に使用される同位体置換原子であるが、ある態様に従って、炭素‐14、窒素‐15および酸素‐18などを含むがそれらに限定されない他の原子が、炭素‐13の代わりに、またはそれに加えて使用されてもよい。
一態様に従って、肝臓機能または肝臓の大きさまたは肝臓の健康状態または肝臓傷害の評価が、P450酵素活性、またはいずれか他の適切な手段をモニターすることによって行われてもよい。別の態様では、肝臓疾患の重症度および解毒活性が、13C‐標識アミノピリン、メタセチン、カフェインシトレート摂取、または(試験される特定の機能に依存して)いずれか他の手段、および増加した13COレベルの呼気検出によって評価されてもよい。
一態様に従って、13C‐標識ガラクトース摂取による機能的な肝臓の大きさの定量、および増加した13COレベルの呼気検出が行われてもよい。
肝臓機能を定量するためのメタセチン呼気試験の評価は、以下のことを示唆する:以前に報告された正常集団と肝臓疾患を持つ集団を識別することを困難にする集団内および集団間の可変性の一部は、腸吸収の速度、および結果として単位時間毎に肝臓によって取り込まれるメタセチンの量に影響を与える決定要素に起因すると考えることができる。これらの例では、13CO生産の最大速度は、肝臓による代謝の最大速度によってだけでなく、腸吸収の速度によって影響され、それゆえ、正常集団に誤って低い値を生み出す可能性があり、このことは同様に動的な反応に当てはまる。
ある態様に従って、肝臓のミトコンドリア活性の測定は、13Cに標識されたオクタン酸の摂取、および増加した13COレベルの呼気検出によって評価されてもよい。
ある態様に従って、肝臓ミトコンドリア機能有効性は、13C‐標識ケトイソカプロン酸の摂取、および増加した13COレベルの呼気検出によって評価されてもよい。
線維症肝臓疾患の診断
ある態様に従って、呼気試験法は線維症レベル、たとえば線維症肝臓疾患の(たとえば、限定しないが、METAVIR、ISHAKまたはKnodellまたはBrunt線維症スコアに基づいて)0、1および2レベルを識別するために提供され、該方法は対象の呼気におけるメタセチンの代謝産物をモニターすることによって肝臓機能を評価することを含んでいてもよい。別の態様では、呼気試験法は、線維症がレベル0からレベル1まで進行している間の対象における肝臓機能の増加に基づいた線維症肝臓疾患のレベルをモニターするために提供され、該方法は対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより肝臓機能の1回目の評価を行うこと、および、予め決められた期間後に、対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより肝臓機能の2回目の評価を行うことを含んでいてもよい。別の態様では、予め決められた期間後に、対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより肝臓機能の2回目の評価を行う段階が複数回反復されてもよい。
一態様では、“複数回”という用語は1より大きいいずれかの数を表してもよい。別の態様では、“複数回”という用語は2より大きいいずれかの数を表してもよい。別の態様では、“複数回”という用語は3より大きいいずれかの数を表してもよい。
別の態様では、線維症肝臓疾患のレベル0、1および2を識別することは、レベル0および2線維症を有する対象に比較して、レベル1を有する対象における肝臓機能の増加に基づく。別の態様では、対象は慢性肝炎C型、B型またはNAFL/NASHを患っていてもよい。
別の態様では、線維症肝臓疾患のレベル0、1および2を識別することは、メタセチンおよびオクタン酸呼気試験、またはそれらの誘導体に由来するデータの組み合わせに基づく。
さらに別の態様では、NAFLとNASHを識別することは、異なる日に同じ患者に対して行われた、メタセチンおよびオクタン酸、またはそれらの誘導体の呼気試験に由来するデータの組み合わせに基づく。
さらに別の態様では、NAFLとNASH疾患を識別することは、異なる日に同じ対象に対して行われた、メタセチンおよびオクタン酸、またはその誘導体の呼気試験に由来するデータの組み合わせ、および他の医学的情報(たとえば年齢、BMI)に基づく。
肝臓異常のフォローアップ
ある態様に従って、肝臓異常のフォローアップのための呼気試験法が提供され、該方法は患者の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより肝臓機能の1回目の評価を行うこと、および、予め決められた期間後に、患者の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより、肝臓機能の2回目の評価を行うことを含んでいてもよい。別の態様では、予め決められた期間後に、患者の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより肝臓機能の2回目の評価を行うことが複数回反復されてもよい。別の態様では、フォローアップは肝臓異常の進行のフォローアップを含んでいてもよい。別の態様では、フォローアップはたとえば、限定しないが、急性および/または慢性肝臓疾患を患う対象に対する肝臓異常の悪化のフォローアップを含んでいてもよい。別の態様では、フォローアップは肝臓異常の改善のフォローアップを含んでいてもよい。
別の態様では、“肝臓異常”という用語は肝臓に関連した疾患、機能不全、傷害、移植、異常(abnormality)、脂肪蓄積、増大した代謝、低下した代謝などのいずれかを表してもよい。
肝臓異常を有する対象をスクリーニングすること
ある態様に従って、肝臓異常および正常な酵素活性を有する対象を検出するための呼気試験法、該方法は対象の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることによって対象の肝臓機能を評価することを含んでいてもよい。別の態様では、方法は予め決められた期間後に、患者の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより、肝臓機能の2回目の評価を行うことを含んでいてもよい。別の態様では、予め決められた期間後に、患者の呼気中のメタセチンの代謝産物をモニターすることにより、肝臓機能の2回目の評価を行うステップが複数回反復されてもよい。別の態様では、正常な酵素活性が正常なアラニンアミノトランスフェラーゼ値を含んでいてもよい。
NAFL対NASHの診断
中鎖脂肪酸であるオクタン酸、およびその塩は呼気試験によって肝臓ミトコンドリアβ‐酸化を査定するための信頼性の高い基質である。肝臓ミトコンドリアベータ‐酸化はNAFLDの病因に役割を果たす。増大した脂質過酸化および/または肝細胞傷害および/または代謝サイクルの障害は、NASHとNAFL間、およびこれらの異常と健康な肝臓間を識別しうる。従って、肝臓ミトコンドリアベータ‐酸化の評価に基づいて、NASHおよびNAFLと健康であるヒトの識別を可能にする試験に対する当該技術分野の必要性にとっての潜在的な解決法がある。
ある態様に従って、NAFLDを患う対象においてNASHとNAFLを識別するための呼気試験法が提供され、該方法は対象の呼気中のオクタン酸、その塩、エステルまたは誘導体の代謝産物をモニターすることによって、肝臓機能/健康状態を評価することを含んでいてもよい。一態様では、NASHとNAFLの診断を識別することが、NASHを有する対象に比較した、NAFLを有する対象における肝臓機能またはオクタン酸、またはその誘導体の代謝の増大に基づいていてもよい。
別の態様では、NAFLDはNASHとNAFLの診断を識別する前に診断されてもよい。別の態様では、NAFLDの高い可能性が超音波手段によって示唆されてもよい。別の態様では、NAFLD以外の肝臓疾患がNASHとNAFLの診断を識別する前に排除されてもよい。別の態様では、NAFLD以外の肝臓疾患が、血液試験によってNASHとNAFLの診断を識別する前に除外されてもよい。別の態様では、血液試験は生化学的血清試験を含んでいてもよい。別の態様では、肝臓の健康状態の評価を改善するために、体格指数(BMI)、特定の血液パラメーター、血圧、ウエスト周囲径、年齢、性などのような個々の患者の他の特徴の使用が、呼気試験データと組み合わせられる。別の態様では、NAFLおよび/またはNASHは健康な肝臓を持つ患者と識別されうる。
肝臓を刺激すること
肝臓は非常に高度な代謝能力の余力を有する器官である。標準の肝臓の大きさの小部分がその生理学的仕事を成し遂げるために十分であることは公知である。理想的には、医師は肝臓の大きさ、正常に機能している細胞の割合、またはいずれか他の関連したパラメーターの定量的評価を得ることを望むことになる。
ある態様に従って、肝臓機能を評価するために呼気試験法が提供され、該方法は同位体標識された基質を対象に投与後のメタセチンの代謝産物をモニターすること、および、“本質的にすべて”の肝臓が正常な程度まで活性化試験を代謝するために機能しなければならないようなやり方で肝臓を刺激してもよい活性化試験を含んでいてもよい。
別の態様では、“活性化”という用語は、たとえば限定しないが、糖、アルコールおよび他の物質のような、肝臓活性を誘発するいずれかの物質の使用を表してもよい。
ある態様に従って、呼気試験法は肝臓機能を評価するために提供され、該方法は肝臓機能を評価するために必要な基質の最少量を越えた投薬量を対象に投与後、基質の代謝産物をモニターすることを含んでいてもよく、ここで投薬量は“本質的にすべて”の肝臓が活性化試験を代謝するために正常な程度まで機能しなければならないようなやり方で、肝臓を刺激してもよい。別の態様では、基質は同位体標識された基質からなっていてもよい。別の態様では、基質は同位体標識された基質および同位体に標識されていない基質からなっていてもよい。別の態様では、投薬量は75mgより多くてもよい。別の態様では、投薬量は85mgより多くてもよい。別の態様では、投薬量は75〜100mgであってもよい。別の態様では、投薬量は100mgより多くてもよい。
一態様では、“モニタリング”という用語は複数の測定を実施することを表してもよい。別の態様では、複数の測定を実施して、ある基質の代謝速度を得てもよい。
一態様では、“本質的にすべて”という用語は、活性化せずに基質だけを投与後に評価することができる、より多い割合の肝細胞を表してもよい。
別の態様では、“刺激する”という用語は、活性化せずに誘発されることになる、より多量の肝細胞の活性を誘発することを表してもよい。別の態様では、“刺激する”という用語は、肝臓機能を評価するために必要な、同位体標識された基質の最少量が与えられた場合に誘発されることになる、より多量の肝細胞の活性を誘発することを表してもよい。
別の態様では、“基質”という用語は、肝臓で代謝を受けるいずれかの材料を表す。別の態様では、“基質”という用語はメタセチンを表す。別の態様では、“基質”という用語は、たとえば、限定しないが、メタセチンとオクタン酸、その塩、エステルまたは誘導体のような物の組み合わせを表してもよい。
一態様では、同じ日にミクロソーム機能と一緒にベータ‐酸化/ミトコンドリア機能を査定する方法が提供され、ここでは第1の基質が投与され、その代謝速度が評価されてから、第2の基質が投与される。このことは、異なる肝臓疾患および/または代謝異常および/または脂肪がどのように肝細胞のベータ‐酸化/ミトコンドリア機能に影響を与えるかを評価すること、およびこれらの細胞が;材料を代謝するという生理学的仕事をどのように行うかを評価することを可能にする。“オンライン”での継続的解析がこれらの手順の遂行を可能にしてもよい。1つの基質を他の基質の後に投与することの限定的でない例は、米国特許第2005020931号に開示される。
一態様では、2つの(またはそれより多い)基質が同時に評価されるように、それらは異なる同位体によって標識されてもよい(たとえば13Cおよび14Cで標識)。
一態様では、少なくとも1つの基質が呼気試験によって測定され、他の基質が、たとえば、限定しないが、皮膚を通して光学的に測定される色素のような他の手段(たとえば、インドシアニングリーン試験)によって測定されてもよい、2つの(またはそれより多い)基質。
一態様では、同じ同位体によって標識された2つの(またはそれより多い)基質が呼気試験によって測定され、その結果それらの平均代謝が評価されてもよい。
一態様では、第2の基質の代謝に対するごく微量の第1の基質の影響に対して較正してもよいアルゴリズムが提供される。別の態様では、アルゴリズムは経験的および他のモデルに基づいていてもよい。同様に、他の態様に従って、2つの基質が同時に投与される場合、第1の基質の代謝に対する第2の基質の影響を較正する方法が提供される。
メタセチンの製剤
メタセチンのような化合物を代謝するための肝臓または肝臓における特定の酵素の最大能力、およびその代謝速度を査定するために、総量ができるだけ速く、そして完全に肝臓に十分に送達されるべきである。古典的酵素速度論の点から見て、1つはゼロ次速度論であるべきであり、一次速度論ではない。ゼロ次速度論では、試験物質の量はそれを代謝する酵素の最大能力を超え、従って産物の生産速度は酵素の最大機能的能力の正確な尺度である。
メタセチンおよびメタセチン‐ 13 Cの溶解度
炭素の安定同位体の使用は一般的な物理的および化学的特性を変化させないため、メタセチン‐13Cによるすべての研究はまた、(非標識)メタセチンに適用してもよく、逆の場合も同じである。ある態様に従って、“メタセチン”という用語は同位体標識されたメタセチンを表してもよい。ある態様に従って、“同位体標識されたメタセチン”という用語は13Cに標識されたメタセチンを表してもよい。ある態様に従って、“13Cに標識されたメタセチン”という用語はメタセチン‐メトキシ13Cを表してもよい。ある態様に従って、“メタセチン”という用語は同位体標識されたメタセチンと非標識メタセチンの組み合わせを表してもよい。
水中のメタセチンの溶解度は限定され、従って水道水に室温でメタセチンを溶解することは150mlに対して75mgの濃度でさえ、困難である。その上、メタセチンは微細結晶および/または顆粒型を形成することが可能であり、そのことはさらにその溶解を困難にする。経口投与のために使用される、150〜200mlの水道水中の75mgを使用することが一般的な慣例であるが、多くの場合、100%の溶解を保証することは困難である。胃の中の酸性環境中でどのくらい分解を受ける可能性があるか、または溶液からどのくらい沈殿する可能性があるかは確実にはわからず、かなり変化する可能性がある。
別の変数は、不溶性および可溶性メタセチンの両方が、吸収が始まる小腸に入るまでの期間である。吸収された化合物は門脈血に入り、代謝のために肝臓に送達される。吸収が起こる前に内腔に入る不溶性部分は、腸および膵液中で溶解を待たなければならない。従って、腸吸収相は比較的長く、肝臓への送達はゼロ次よりむしろ一次速度論により近く、そのことが肝臓の正常より低い酵素レベル、従って肝臓機能の損失を識別する能力を低下させる。また、患者間および患者内可変性に影響を与える、(患者がより進行した疾患の段階にあるいずれの場合にも極めて重要である)制御できない変数を導入する。正確な剤形が吸収を改善してもよい。
一態様では、水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体が提供される。別の態様では、メタセチンの水溶性型が、非処理メタセチンに比較してメタセチンの吸収を促進してもよい。別の態様では、メタセチンの吸収が能動的、または受動的であってもよい。別の態様では、肝臓に十分に送達されることに適合した、水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体が提供される。別の態様では、非処理メタセチンを肝臓に送達するために必要な期間より短い期間で十分に肝臓に送達されることに適合した、水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体が提供される。別の態様では、“十分に”という用語は70〜100%を表す。別の態様では、“十分に”という用語は80〜100%を表す。別の態様では、“十分に”という用語は90〜100%を表す。
ある態様に記載の“メタセチンの形態”という用語は、メタセチンを含む、組成物、錯体、混合物、組み合わせ、化合物、製剤、包接錯体などであってもよい。
ある態様に記載の“メタセチンの水溶性型”という用語は、メタセチンだけよりも水溶性が高いメタセチンの形態を含んでいてもよい。
別の態様では、メタセチンの水溶性型はキャリア分子と組み合わせたメタセチンを含んでいてもよい。
別の態様では、メタセチンの水溶性型はメタセチンの錯体を含んでいてもよい。別の態様では、メタセチンの水溶性型は包接錯体を含んでいてもよい。
ある態様に記載の“メタセチンの錯体”という用語は、共有結合でない化学結合によって錯化剤に可逆的に結合したメタセチンを表してもよい。
別の態様に記載の“メタセチンの錯体”という用語は、錯化剤の三次元ネットの内側に含まれていてもよい、メタセチン、その塩または誘導体を表してもよい。
ある態様に記載の“メタセチンの包接錯体”という用語は、錯化剤の内腔に含まれていてもよい、メタセチン、その塩または誘導体を表してもよい。
ある態様に記載の“錯化剤”という用語は、メタセチンと可逆的に結合する物質(限定するものではないが、たとえばポリマー、シクロデキストリンなど)を表してもよい。
一態様では、メタセチンの水溶性型は水中で実質的に(70%(w/v)を越える)濃度を達成することが可能であってもよい。一態様では、メタセチンの水溶性型は水中で実質的に80%〜90%(w/v)を越える濃度を達成することが可能であってもよい。一態様では、メタセチンの水溶性型は水中で実質的な90%(w/v)を越える濃度を達成することが可能であってもよい。一態様では、メタセチンの水溶性型は水中で99%(w/v)を越える)濃度を達成することが可能であってもよい。
一態様では、メタセチンと錯化剤のモル比は1対1〜3であってもよい。別の態様では、メタセチンと錯化剤のモル比は1対1〜2であってもよい。別の態様では、メタセチンと錯化剤のモル比は1対およそ1.5であってもよい。
別の態様では、メタセチンとヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンのモル比は1対1であってもよい。別の態様では、メタセチンとヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンのモル比は1対1.7であってもよい。別の態様では、メタセチンとヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンのモル比は1対1と3の間であってもよい。別の態様では、メタセチンとヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンのモル比は1対1〜2であってもよい。別の態様では、メタセチンとヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンのモル比は1対1.5〜2であってもよい。
別の態様では、錯化剤は置換されていない、または置換されたシクロデキストリンを含んでいてもよい。別の態様では、シクロデキストリンはベータ‐シクロデキストリンを含んでいてもよい。
別の態様では、置換されたシクロデキストリンはアルキル化、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリン、またはその組み合わせを含んでいてもよい。別の態様では、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンはヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリン、ヒドロキシエチル‐ベータ‐シクロデキストリン、メチル‐ベータ‐シクロデキストリン、グルコース‐ベータ‐シクロデキストリンなど、またはいずれかその組み合わせを含んでいてもよい。別の態様では、ヒドロキシアルキル化シクロデキストリンはヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンを含んでいてもよい。別の態様では、ベータ‐シクロデキストリンは2‐ヒドロキシプロピル‐ベータ‐シクロデキストリンを含んでいてもよい。
シクロデキストリンは、通常、それぞれアルファ、ベータまたはガンマシクロデキストリンと呼ばれる、6、7、または8グルコピラノースユニットからなる環状オリゴ多糖である。これらの天然に存在する化合物は比較的堅いドーナツ型の構造を有し、天然の錯化剤として使用されてもよい。これらの化合物の特有の構造は、隣接するグルコピラノースユニットのC‐およびC‐ヒドロキシル基間の分子内水素結合にそれらの安定性を負っている。分子は、より大きな開口部の周りに位置するC‐およびC‐ヒドロキシル、およびより小さな開口部の周りに並んだいっそう反応性の高いC‐ヒドロキシルを持つトーラス型を呈する。水素結合したC‐およびC‐ヒドロキシルの向かい側のC‐ヒドロキシルの配置は酸素原子を空洞内に極めて接近させ、電子に富む、疎水性内部を導く。この疎水性空洞のサイズは、シクロデキストリンを形成するグルコピラノースユニット数の関数である。天然のシクロデキストリンの溶解度は非常に低く、初期にはこのことはシクロデキストリンが有効な錯化剤になることを妨げている。2、3および6ヒドロキシル部位での化学的置換が非常に溶解度を増すことになる。化学的置換の程度および置換に使用された基の性質が水性培地でのシクロデキストリンの最終最大濃度を決定する。空洞サイズは錯形成反応にどのシクロデキストリンが使用されるかに関しての主要な決定因子である。“適合(fit)”はシクロデキストリンの都合のよい取り込みを達成するために重要である。6グルコピラノースユニット化合物またはアルファ‐シクロデキストリンは小さな空洞を有し、それらは多くの分子を受け入れることが不可能である。8‐グルコピラノースユニット化合物またはガンマ‐シクロデキストリンは、場合により、取り込まれることになるいくつかの分子より大きな空洞を有し、シクロデキストリン疎水性荷電は錯形成反応を促進するために効果的に相互作用することができない。疎水性分子が水と置き換わることによってシクロデキストリンの空洞に取り込まれてもよい。この反応は水による分子の反発作用によって促進されてもよい。このことが、関心のある分子をシクロデキストリン内に被包し、分子を水溶性にする。水溶性錯体がはるかに大量の水性溶媒で希釈される場合、プロセスが逆にされ、それによって関心のある分子を溶液中に放出してもよい。(出典。(1991)。Water−Soluble Comlexes,Part1:Cyclodextrins−What are they?7巻、3号。これを参照として本明細書に援用する)。
ある態様に従って、75mgのメタセチンは水中10〜60%のシクロデキストリン5mlに可溶化されてもよい。別の態様では、15mgのメタセチンは水中10〜50%のシクロデキストリン75mlに可溶化されてもよい。別の態様では、15mgのメタセチンは水中20〜50%のシクロデキストリン75mlに可溶化されてもよい。別の態様では、15mgのメタセチンは水中30〜50%のシクロデキストリン75mlに可溶化されてもよい。別の態様では、15mgのメタセチンは水中35〜45%のシクロデキストリン75mlに可溶化されてもよい。別の態様では、75mgのメタセチンは水中およそ45%のシクロデキストリン5mlに可溶化されてもよい。
ある態様に従って、メタセチンとシクロデキストリンのモル比は1対1〜3であってもよい。別の態様では、メタセチンとシクロデキストリンのモル比は、対1〜2であってもよい。別の態様では、メタセチンとシクロデキストリンのモル比は1対およそ1.5であってもよい。
ある態様に従って、本明細書で言及したような錯化剤はポリマーを含んでいてもよい。別の態様では、ポリマーはポリビニルピロリドン、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、Tween−80、そのいずれかの誘導体、またはそのいずれかの組み合わせを含んでいてもよい。
ある態様に従って、メタセチンとポリマーの比は重要でなくてもよく、そして所望するメタセチンの最終投薬量に依存してもよい。ある態様に従って、錯体は錯体の総重量に従って、メタセチンの重量で10%〜50%までを含んでいてもよい。他の態様に従って、錯体は錯体の総重量に従って、メタセチンの重量で10%〜20%までを含んでいてもよい。他の態様に従って、錯体は錯体の総重量に従って、メタセチンの重量で15%〜25%までを含んでいてもよい。他の態様に従って、錯体は錯体の総重量に従って、メタセチンの重量で20%〜30%までを含んでいてもよい。他の態様に従って、錯体は錯体の総重量に従って、メタセチンの重量で30%〜40%までを含んでいてもよい。
ある態様に従って、メタセチンの水溶性型は有機溶媒を含んでいてもよい。別の態様では、有機溶媒は非毒性有機溶媒であってもよい。別の態様では、メタセチンの水溶性型は有機溶媒に予め溶解したメタセチンを含んでいてもよい。
ある態様に従って、メタセチンの水溶性型は乾燥固体、微粒子、粉末、粒子などであてもよい。別の態様では、水は投与前に添加されてもよい。
メタセチンおよびメタセチン‐ 13 Cの安定性
ある態様に従って、本明細書に記載のメタセチンの水溶性型は、メタセチンを安定化してもよく、そしてメトキシ基の損失または他の分解の証拠を妨げてもよい。
ある態様に従って、メタセチン‐13Cは水中で安定であってもよく、そしてメトキシ基の損失または他の分解の証拠を経験しない。
化合物のクラスとしてのシクロデキストリンは他の化学物質の可溶化に有用であることが公知であるが、ヒドロキシプロピルベータシクロデキストリン中のメタセチンの溶解度は予言可能ではなく、同じように一般的な可溶化特性に関して公知の、アルファおよびガンマシクロデキストリンのような他のシクロデキストリンはメタセチンを可溶化することにおいて有効性が劣ることが見いだされた。
予測しなかった結果は、分子の安定性の潜在的な増大効果は、ある態様に従って、メタセチンのアリル構造に起因する可能性があることを示し、そのような構造は酸化に影響を受けやすい。トーラス内では、酸化(分解)を容易にする光エネルギーが糖分子によって吸収され、それゆえメタセチンを保護するように見える。
別の態様では、開示はまた医薬組成物に関連し、そのような医薬組成物は予め決められた量の水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体を、1種以上の薬剤的に受容できるキャリアまたは賦形剤と一緒に含んでいてもよい。
別の態様では、医薬組成物は液体、溶液、ゲル、固体、微粒子、粉末、粒子などを含むがそれらに限定されないいずれかの形態であってもよい。
薬剤的に受容できる賦形剤は、水、結合剤、希釈剤、崩壊剤、安定化剤、保存剤、潤沢剤、香料、香味剤、甘味剤および医薬技術分野で公知の他の賦形剤を含んでいてもよい。キャリアおよび賦形剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ラクトース、微結晶セルロース、炭酸カルシウム、デンプン、コロイド状酸化ケイ素、デンプングリコール酸ナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、および医薬技術分野で公知の他の賦形剤を含んでいてもよい。
場合により、ある態様に従って、医薬組成物はメタセチンに加えて、1種以上の活性成分を含む組み合わせ製品であってもよい。
固形剤形における医薬組成物は、ある態様に従って、メタセチンの即時放出型錠剤、発泡錠剤または分散錠剤およびカプセル剤であってもよい。
医薬組成物は薬剤技術分野で公知の方法によって製造されてもよい。
ある態様に従って、現時の投与形態、特に水中のメタセチンとは異なり、小ボーラスとしてメタセチンの予め決定された量をすべて送達することが可能であり、そのようなボーラスは速やかに食道を通過して胃に入り、胃では胃液により多少の希釈が起こりうる。別の態様では、ボーラスの希釈はメタセチンの沈殿を引き起こさず、吸収のためにすべてがいっそう速やかに腸に送達されることになる。
一態様では、たとえばヒドロキシプロピルベータシクロデキストリンのような錯化剤がメタセチン溶解性を維持するため、より高い濃度が腸粘膜と接触し、いっそう速やかな吸収が続いて起こる。
従って、メタセチンの水溶性型の投与はいっそう密接にゼロ次反応速度論に近付き、機能的肝臓能力に関するいっそう均質な試験であってもよい。
一態様では、水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体の製造のための方法がさらに提供され、該方法は水に錯化剤を溶解し、そしてメタセチン、その塩または誘導体を添加することを含んでいてもよい。別の態様では、方法は約20℃から100℃までの範囲の温度で混合物を攪拌すること(たとえば、限定しないが、挿入されたメタセチン、その塩または誘導体が錯体に溶解するまで、約20℃から30℃までの範囲の温度で混合物を攪拌すること)をさらに含む。別の態様では、20℃〜100℃の範囲の温度で錯化剤が使用される、および/または錯体に挿入される。
別の態様では、方法はいずれか適切なやり方で乾燥することをさらに含む。たとえば限定しないが、凍結乾燥、噴霧乾燥およびいずれか他の適切な方法。
別の態様では、方法は水溶性型のメタセチンをカプセル化することをさらに含む。ある態様に従って、カプセルは飲み込まれ、胃内で胃液に溶解し、そして小ボーラスとして速やかに腸に入ってもよい。別の見解では、カプセルは腸溶性コーティングされ、腸に入った後まで溶けなくてもよい。カプセルの溶解がメタセチンを直ちに、そして吸収表面に対して高い濃度で送達し、したがって、肝臓に薬物を送達する門脈において高濃度を生じる。
別の態様では、開示は肝臓の機能的能力を試験することに使用する医薬組成物の製造のための、水溶性型のメタセチン、その塩または誘導体の使用に関する。
ある態様に従って、水溶性型のメタセチンは本明細書で言及されたいずれかの方法で使用されてもよい。別の態様では、水溶性型のメタセチンは肝臓機能を評価するいずれかの試験で使用されてもよい。別の態様では、水溶性型のメタセチンは肝臓機能を評価するいずれかの呼気試験で使用されてもよい。ある代表的な態様に従って、水溶性型のメタセチンは肝臓機能を試験するための当業者に公知のいずれかの方法において使用されてもよく、そのような方法はたとえば、以下の刊行物:B.Braden,d.Faust,u.Sarrazin,s.Zeuzem,c.F.Dietrich,w.F.Caspary&c.Sarrazin,13C−methacetin breath test as liver function test in patients with chronic hepatitis C virus infection,Aliment Pharmacol Ther 2005;21:179−185 and Klatt S,Taut C,Mayer D,et al.Evaluation of the 13C−methacetin breath test for quantitative liver function testing,Z Gastroenterol 1997;35:609−14に開示され、それらを参照として本明細書に援用する。
実施例
メタセチン溶液‐2週間/3ヶ月間安定性の結果
1.試験した材料
1‐1.メタセチン、PPG−400およびtween−80はスポンサーにより供給された。
1‐2.ラウリル硫酸ナトリウム(SLS):HPLCのための分析用等級
1‐3.水:0.2μフィルターを通したHPLC等級。
1‐4.アセトニトリル:HPLC等級。
1‐5.メタノール:HPLC等級。
1‐6.滅菌水中のメタセチン。
2.製剤の製造
初めの3つの項目では、75mgメタセチン/200mL溶媒を含む製剤が製造された。
2‐1.製剤‐1:76.04mgメタセチン;62.94mgSLS;最終容量が200mLになるまで水を添加。
2‐2.製剤‐2:75.87mgメタセチン;4mL PPG−400;最終容量が200mLになるまで水を添加。
2‐3.製剤‐3:76.66mgメタセチン;4mL tween−80;最終容量が200mLになるまで水を添加。
4番目の製剤では、75mgメタセチン/100mL溶媒が製造された:
2‐4.製剤‐4:75.01mgメタセチン;最終容量が100mLになるまで70℃の滅菌水に溶かした。
3.保管条件
初めの3つの製剤溶液は遮光して室温で保管した。4番目の溶液は40℃で3ヶ月間、インキュベータ中で保管した。
4.分析前の試料製造
それぞれの試験の合間に、製剤した試料は以下の方法に従って分析した:
分析方法:
HPLC条件
カラム:Inertsil ODS−2、5μ、250x4.6mm
カラム温度:30℃
検出器:UV、240nm
流速:0.9mL/分
注入量:15μL
作動時間:9分
移動相:30:70 ACN:H
ブランク:M.P.
試料は約37ppmの濃度まで希釈し、同じ濃度における標準溶液に対して分析した。標準物(Aldrich 428264 バッチ:UI 2335)はスポンサーにより提供された。計算には純度100%を使用した。
5.メタセチン標準溶液製造
製剤のために使用したメタセチン試料は、HPLC測定のための標準物としても使用した。
37〜38mg/100mLメタノールを含む保存溶液は、少なくとも1週間、室温で安定であることが見いだされた。保存溶液はHPLC分析の前に移動相溶液で10倍に希釈した。
6.製剤中のメタセチンのアッセイ
アッセイはAnalyst SOP No.05−001−03およびスポンサーにより提供されたHPLC法に従って実施した。
7.結果
表1に示した結果は、初めの3つの製剤においてメタセチンは室温で2週間安定であることが見いだされ、4番目の製剤は3ヶ月間安定であることが見いだされた。
Figure 2009516534
滅菌水中のメタセチンの1回投薬量調製物の再現性および安定性
表2は試料調製物13Cメタセチン、75mg/100mlの再現性および安定性を示す。(Analyst Research Laboratories)
Figure 2009516534
シクロデキストリン中のメタセチンの安定性
1.製剤の製造
5mlシクロデキストリン中に175mgメタセチンを含む製剤が製造された。
2.メタセチン標準溶液製造
メタセチンの水性溶液は、4つの複製物を研究所において濃度約500ppmで製造した。メタセチン含有量は逆相UV検出HPLC法により、調製日に測定した。試料は分析に必要な期間、室温で保管し、製造した標準溶液に対して分析した。
3.結果
表3に示した結果は、新規製剤中のメタセチンは室温で5週間安定であることが見いだされたことを示す。
Figure 2009516534
ある代表的な態様に記載の付加的な実施例は、補遺A、BおよびCに開示される。
代表的な態様は載せられた図面(figure)および図面(drawing)において説明される。本明細書に開示された態様および図面は限定的というよりむしろ実例となると見なされるべきであることを意図する。
ある態様に記載の、13C‐メタセチン呼気試験PDR(投薬量回収率(Percentage Dose Recovery)曲線を示す。 ある態様に記載の、13C‐オクタノエート呼気試験PDR(投薬量回収率)曲線を示す。 ある態様に記載の、13C‐メタセチン/オクタノエート呼気試験CPDR(累積的PDR)曲線を示す。

Claims (47)

  1. 水溶液中の同位体標識されたメタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体の投与後の対象の呼気中の、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体比の変化を測定することを含む、肝臓異常を評価する方法であって、メタセチン、またはその塩もしくは誘導体が実質的に水に溶解する、方法。
  2. 実質的に溶解したものが、水に溶解した90%を越えたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 実質的に溶解したものが、水に溶解した99%を越えたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 投与が経口、静脈内、提供された装置、またはいずれかその組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体が炭素‐13、炭素‐14、酸素‐18またはいずれかその組み合わせで標識されたものを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 対象に試験食を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 水溶液型の同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む、肝臓異常を評価する方法。
  8. 呼気中のCOをモニターすることをさらに含む、請求項7に記載の方法。
  9. メタセチンの代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. メタセチンの代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  11. 生理学的および/または医学的パラメーターが、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 線維症のレベルを識別することにおける使用のための、請求項11に記載の方法。
  13. 線維症のレベルが0、1および2レベルを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 線維症が肝臓疾患に関連する、請求項13に記載の方法。
  15. 肝臓異常のフォローアップをさらに含む、請求項7に記載の方法であって、前もって決定した期間後に、同位体標識されたメタセチン、メタセチンの塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、メタセチン、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターするステップを反復することをさらに含む、方法。
  16. 前もって決定した期間が0.5分間ないし4時間を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前もって決定した期間が4時間ないし12ヶ月間を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 対象が正常な酵素活性を提示する、請求項7に記載の方法。
  19. 刺激作用のある(challenging)試験食を対象に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  20. 同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をオンラインでモニターすることを含む、肝臓異常を評価する方法。
  21. 対象における非アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎状態を識別することにおける使用のための、請求項20に記載の方法。
  22. オクタン酸の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  23. 生理学的および/または医学的パラメーターが、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物をモニターすることを含む、非アルコール性脂肪性肝炎と非アルコール性脂肪肝の診断を識別する方法であって、非アルコール性脂肪性肝炎を有する対象と、および正常肝臓機能を提示する対象と比較した、非アルコール性脂肪肝を有する対象における代謝亢進に基づいた方法。
  25. 同位体標識されたオクタン酸、オクタン酸の塩または誘導体を対象に投与後の対象の呼気中の、オクタン酸、その塩または誘導体の代謝産物を継続的にモニターすることを含む、肝臓異常を評価する方法。
  26. 対象の呼気中の、標識されたメタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをオンラインでモニターすることに適合した1つ以上のセンサー;および
    継続様式における1つ以上の該センサーの試料測定に適合したコントローラーを含む、肝臓異常を評価するための装置。
  27. 継続様式における前記の1つ以上のセンサーの試料測定に適合し、同時に対象が呼気サンプリング中に装置に結合した、請求項26に記載の装置。
  28. 装置への結合が鼻カニューレを介した結合を含む、請求項27に記載の装置。
  29. 呼気試料を自動的に集め、分析することに適合した、請求項26に記載の装置。
  30. 呼気中のCOをモニターすることに適合した1つ以上の呼気センサーをさらに含む、請求項26に記載の装置。
  31. 標識されたメタセチンまたはメタセチンの塩もしくは誘導体の代謝産物の同位体レベルをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含む、請求項26に記載の装置。
  32. メタセチン、またはメタセチンの塩もしくは誘導体の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含む、請求項26に記載の装置。
  33. 生理学的および/または医学的パラメーターが、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含む、請求項32に記載の装置。
  34. 線維症のレベルを識別することにおける使用のための、請求項26に記載の装置。
  35. 線維症のレベルが0、1および2レベルを含む、請求項34に記載の方法。
  36. 線維症が肝臓疾患に関連する、請求項34に記載の方法。
  37. 肝臓異常のフォローアップにおける使用のための、請求項26に記載の装置。
  38. 正常な酵素活性を提示する対象における使用のための、請求項26に記載の装置。
  39. 標識されたオクタン酸、またはオクタン酸の塩もしくは誘導体の代謝産物内の同位体レベルをモニターすることに適合した1つ以上の呼気センサー;および
    継続様式における1つ以上の該センサーのオンライン試料測定に適合したコントローラーを含む、肝臓異常を評価するための装置。
  40. 対象における非アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎を識別することにおける使用のための、請求項39に記載の装置。
  41. 呼気中のCOをモニターすることに適合した1つ以上の呼気センサーをさらに含む、請求項39に記載の装置。
  42. 標識されたオクタン酸、またはオクタン酸の塩もしくは誘導体の代謝産物内の同位体レベルをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、呼気中のCOをモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターと組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含む、請求項39に記載の装置。
  43. オクタン酸の代謝産物をモニターすることによって得られる少なくとも1種の呼気関連パラメーターを、少なくとも1種の生理学的および/または医学的パラメーターと組み合わせて分析することに適合したプロセッサーをさらに含む、請求項39に記載の装置。
  44. 生理学的および/または医学的パラメーターが、年齢、性、体重、身長、血液関連パラメーター、体格指数(BMI)、ウエスト周囲径、投薬治療関連パラメーターまたはいずれかその組み合わせを含む、請求項43に記載の装置。
  45. 同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体;および
    少なくとも同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を実質的に溶解するために十分な量の水を含む、肝臓異常の評価における使用のためのキットであって、同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体と水がお互いに接触しない、キット。
  46. 前記の同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体と前記の水を組み合わせるための手段をさらに含む、請求項44に記載のキット。
  47. 水溶液中の同位体標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体を含む、肝臓異常の評価における使用のためのキットであって、標識されたメタセチン、またはその塩もしくは誘導体が実質的に水に溶解する、キット。
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