JP4727324B2 - 鉄道車両用の運行記録システム - Google Patents

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本発明は、列車、電車などの鉄道車両で使用される運行記録システムに関するものである。
列車、電車などの鉄道車両には、鉄道車両の運行状況として、鉄道車両の走行地点(地
点情報)や、その地点における時刻(時刻情報)、始発駅等の測定開始点からの走行距離(距離情報)、走行速度の時間的推移(速度情報)等を測定及び記録する装置又は機器が搭載さ
れている。
また、鉄道車両には、乗務員間(例えば運転士と車掌間)で業務連絡を行うための乗務員間連絡装置が搭載されたものがある。乗務員間連絡装置は、乗務員室(運転室、車掌室)に設置された送受話器と、送受話器間を結ぶ音声回線を含み、乗務員は、当該装置を用いて音声通話を行うことができる。
また、鉄道車両には、客室で何らかの非常事態が生じた場合に、乗客が乗務員に非常事態を連絡するための非常通報装置が搭載されたものがある。非常通報装置は、客室に設置される非常通報器と、乗務員室に設置される非常受報装置とを含み、非常通報器及び非常受報装置を通じて、乗客と乗務員とが非常通話を行うことができる。
また、鉄道車両には、乗務員室から客室に向けて乗務員の放送用音声を送り、放送用音声を客室にて放送する車内放送装置や、乗客に対する運行案内、扉(ドア)の開閉等の、車内放送用に予め録音された放送内容を、鉄道車両の運行に応じて車内に自動的に放送する自動放送装置が搭載されたものもある。
さらに、鉄道車両には、地上に設置された運転指令所の運転指令員と、鉄道車両に搭乗している乗務員とが運行に係る連絡を行うための無線連絡装置が搭載されたものがある。
鉄道車両に異常事態が生じ、事故が発生した場合には、従来では、上述した地点情報、時刻情報、距離情報、速度情報等から、事故当時の運転状態を推測し、原因究明を行っていた。しかし、これらの運転状況のみから、その運転状態に至った要因を知ることが困難な場合があった。
一方、上述した鉄道車両に搭載されている、乗務員間連絡装置、非常通報装置、車内放送装置、自動放送装置といった、車内で生じた音声を鉄道車両内で記録するものは存在しなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、鉄道車両の運行状態を示す情報と、鉄道車両内で生じた音声との対比により、鉄道車両で生じた事故等の異常事態の究明の一助を担うことが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記した目的を達成するために以下の構成を採用する。
即ち、本発明は、鉄道車両内に搭載される運行記録システムであって、
鉄道車両の運行状態を取得する運行状態取得部と、
前記運行状態取得部で取得された運行状態情報を時刻情報とともに第1記録媒体に記録する記録部と、
前記鉄道車両内で生じた音声を入力するための音声入力部と、
前記音声入力部から入力された音声を時刻情報とともに前記第1記録媒体又は第2記録媒体に録音する録音部と
を備えることを特徴とする鉄道車両の運行記録システムである。
第1及び第2記録媒体は、可搬性を有するものが好ましい。第1記録媒体と第2記録媒体とは同種類であっても、異種類であってもよい。
本発明は、前記運行状態取得部が、鉄道車両の速度情報,走行距離情報,及び走行地点情報の少なくとも一つを取得することを特徴とする。
本発明は、前記運行状態取得部が、鉄道車両の扉の開閉に係る情報,及び非常ブレーキの作動情報の少なくとも一つを取得することを特徴とする。
本発明は、前記録音部が、前記鉄道車両に搭載された乗務員間で連絡通話を行うための乗務員間連絡装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両に搭載された乗客が乗務員に非常を連絡するための非常通報装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両の乗務員が地上設備の人員と通話を行うための無線装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両に搭載された車内放送装置を用いた車内放送音声,及び鉄道車両内に設置されたマイクロホンで収音された音声の少なくとも1つを録音することを特徴とする。
本発明は、前記記録及び録音の停止条件を検知した場合に、前記記録部及び録音部による記録及び録音動作を所定時間経過後に停止させる制御部をさらに含み、
前記記録部及び録音部は、所定条件下で記録及び録音動作を開始すると、前記制御部による制御に基づいて記録及び録音動作を停止するまで、該記録及び録音動作を継続して行うことを特徴とする。
本発明は、前記運行記録システムが、車両電源からの電力を受けて動作し、
前記車両電源からの電力供給が停止された場合に、前記車両電源に代わって動作用電力を前記運行記録システムに供給するバックアップ電源をさらに含み、
前記バックアップ電源は、電力供給が停止されてから少なくとも所定期間、前記記録部及び録音部に、記録及び録音動作を継続するための電力を供給し、
前記記録部及び録音部は、所定条件下で記録及び録音動作を開始すると、前記車両電源及びバックアップ電源からの電力供給が停止されるまで、記録及び録音動作を継続して行うことを特徴とする。
本発明は、前記録音部が、
複数の音声チャネル毎に用意された複数の録音/再生ユニットと、
各録音/再生ユニットが正常に録音/再生動作を行うか否かを診断する診断部と
を含むことを特徴とする。
本発明は、前記診断部が、
試験用音声を出力する試験用音源と、
第1のタイミングにおいて、複数の録音/再生ユニットの一つに試験用音声を録音させ、その後の第2のタイミングにおいて、当該録音/再生ユニットに録音された試験用音声を再生させる制御を、前記複数の録音/再生ユニットのそれぞれについて行う録音/再生制御部と、
前記各録音/再生ユニットで再生された試験用音声と、前記試験用音源からの試験用音声とを比較して、両者が同じか異なるかを判定する判定部と、
前記両者が異なる場合に、録音/再生ユニットが異常であることを示す情報を出力する診断結果出力部と、
を含むことを特徴とする。
本発明は、前記診断部が、
試験用音声を出力する試験用音源と、
第1のタイミングにおいて、複数の録音/再生ユニットを第1及び第2の録音/再生ユニット群に分けたときの第1の録音再生ユニット群に前記試験用音源からの試験用音声を録音させ、その後の第2のタイミングにおいて、前記第1の録音/再生ユニット群に録音された試験用音声を再生させるとともに、前記第2の録音/再生ユニット群に前記試験用音源からの試験用音声を録音させ、その後の第3のタイミングにおいて、前記第2の録音/再生ユニット群に録音された試験用音声を再生させる録音/再生制御部と、
前記第2のタイミングにおいて前記第1の録音/再生ユニット群に含まれる録音/再生ユニットからそれぞれ再生される試験用音声、及び前記第3のタイミングにおいて前記第2の録音/再生ユニット群に含まれる録音/再生ユニットからそれぞれ再生される試験用音声と、前記試験用音源からの試験用音声とをそれぞれ比較して、両者が同じかどうかを判定する判定部と、
前記両者が異なるとの判定結果が得られた場合に、録音/再生ユニットが異常であることを示す情報を出力する診断結果出力部と
を含むことを特徴とする。
また、本発明は、請求項1記載の第1及び第2の記録媒体の装着部と、
前記装着部に装着された第1の記録媒体から時刻情報及び運行状態情報を読み出すとともに、第2の記録媒体から時刻情報及び音声情報を読み出す読み出し部と、
前記読み出し部から読み出された時刻情報,運行状態情報,及び音声情報に基づいて、時間軸に沿って、運行状態情報に基づく運行状態の推移と、音声情報に基づく音声波形とが示された運行記録画面情報を生成する画面情報生成部と、
前記運行記録画面情報に基づく運行記録画面を、表示装置に表示させる表示制御部と、
前記音声情報に基づく音声を再生する再生処理部と、
前記再生処理部で再生された音声を出力する音声出力部とを含み、
前記表示制御部は、前記再生処理部による音声情報の再生位置に応じたインジケータを前記運行記録画面の時間軸と関連づけて表示させる
ことを特徴とする情報処理装置である。
また、本発明は、鉄道車両の運行記録システムを備えた自動放送装置,自動列車停止装置(ATS),自動列車制御装置(ATC),自動列車運転装置(ATO),列車情報管理装置(Train Information Management System)として特定することが可能である。
本発明によれば、鉄道車両の運行状態を示す情報と、鉄道車両内で生じた音声との対比により、鉄道車両で生じた事故等の異常事態の究明の一助を担うことが可能な技術を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
〈データレコーダ〉
図1は、鉄道車両に搭載されている、列車内の音声に係る機器ブロック構成図である。図1には、鉄道車両として、連結された複数の車両が1つの編成をなすものが示されている。図1に示す例では、編成は、編成の両端に配置された先頭車が、1以上の中間車を挟むようにして直列に連結されて構成されている。
図1に示す例では、各先頭車は、乗務員室及び客室を有し、中間車は客室を有している。各乗務員室には、運転台が設けられており、鉄道車両の進行方向に対して先頭となる先頭車の乗務員室が運転室となり、最後尾となる先頭車の乗務員室が車掌室となる。図1では、紙面の左側の乗務員室が運転室であり、右側の乗務員室が車掌室である。このような鉄道車両には、車内放送装置1と、乗務員間連絡装置2と、非常通報装置3と、自動放送装置4とが備えられている。
車内放送装置1は、鉄道車両の運行状態に応じて、客室の乗客に対し、各種の案内や乗降促進、扉開閉の注意等を放送するための装置である。車内放送装置1は、次のように構成されている。各乗務員室には、マイクロホン11と、マイクロホン11が接続され、放送用音声を増幅する制御増幅器12とが設けられている。一方、各客室には、出力増幅器13と、出力増幅器13に接続された車内スピーカ14とが設けられている。
各制御増幅器12と各出力増幅器13とは、複数の車両間に亘って敷設された引き通し線を利用した音声回線15で結ばれている。また、各制御増幅器12と各出力増幅器13とは、各出力増幅器13を動作状態にするための放送制御回線16で結ばれている。
例えば、車掌室から車内放送を行う場合、車掌室のマイクロホン11及び制御増幅器12がオンにされるとともに、必要な客室の出力増幅器13が放送制御回線16を通じてオンにされる。その後、マイクロホン11から音声が入力されると、その音声は、音声回線15を通じて各客室の出力増幅器13に至り、オン状態の出力増幅器13で増幅された後、車内スピーカから出力される。
乗務員間連絡装置2は、運転士と車掌間等の乗務員間の業務連絡通話に使用される装置である。乗務員間連絡装置2は、次のように構成されている。即ち、乗務員室には、送受話器を含む連絡装置21が設置される。中間車両が車掌室を持つ場合には、連絡装置21はその車掌室にも設置される。連絡装置2間は、車両間の引き通し線を利用した、乗務員間連絡通話用の音声回線22で結ばれる。
例えば、各先頭車両の乗務員室に位置する運転士と車掌間で業務連絡が行われる場合、運転士と車掌との一方(例えば車掌)は、連絡装置21の送受話器をフックアップする。すると、他方(運転士)側の連絡装置21で呼び出し音が鳴る。これに応じて運転士が送受話器をフックオフすると、両連絡装置21間の音声回線が開かれた状態となる。この状態において、運転士と車掌とは、音声回線22で相手側に音声を送ることができ、通話(業務
連絡)を行うことができる。
非常通報装置3は、客室において非常事態や異常事態が生じた場合に、乗客が乗務員に連絡をとる(乗客と乗務員との間で非常連絡通話を行う)ための装置である。非常通報装置3は、次のように構成される。各客室には、乗客が操作する非常通報器31が設定されている。非常通報器31は、非常連絡押し釦と、マイク及びスピーカとを有している。
一方、乗務員室には、非常通報受報器32が設置され、非常通報受報器32には、送受話器33が接続されている。各非常通報器31と各非常通報受報器32とは、音声回線34及び図示しない複数の制御回線で結ばれている。
或る客室の乗客が、非常事態を乗務員に通報する場合には、乗客は、非常通報器31の押し釦を押す。すると、制御線の一つを通じて非常通報信号が乗務員室に伝達され、非常通報受報器32に設けられたランプが点灯したり、ブザーが鳴動したりする。これに応じて、乗務員が送受話器33を取り上げる(フックアップする)と、音声回線34が開かれた状態になり、且つ乗客側の非常通報器31のマイク及びスピーカがオンとなる。これによって、乗客は、マイクから音声を入力することで、乗務員に音声を伝達でき、スピーカから乗務員の指示等の音声を聞くことができる。
自動放送装置4は、自動放送用ユニット(放送用カード)41を備えている。自動放送用ユニット41は、プログラムやデータを記録したメモリ、メモリに記録されたプログラムを実行するプロセッサ、入出力インタフェース等からなる。
メモリには、自動放送用の音声データ(放送用データ:放送文章)として、自動案内放送(例えば、出発放送、到着予告放送、到着放送、乗換案内放送など)、CM(広告)放送、ドアの開閉に伴い放送される扉開閉注意放送、乗客の速やかな乗降を促す乗降促進放送、車速が所定速度以上(例えば20km以上)で非常ブレーキがかかった際に放送される非常ブレーキ放送などの音声データを格納している。
自動放送装置4は、鉄道車両の運行状態情報を入力するための1以上の端子を有しており、この端子を通じて、車速、走行距離、走行地点、扉状態、非常ブレーキの作動状態等の運行状態情報が入力される。プログラムは、入力される運行状態情報に応じた音声データを選択して再生し、上記した車内放送用の音声回線15に接続する。また、制御線16を通じて、必要な出力増幅器13をオンにする。これによって、自動放送音声が適宜の客室にて、車内スピーカ14から出力(放送)される。なお、乗務員室に運転モニタ装置8が設置され、これより自動放送の起動条件を含む各種運行情報が自動設定されるように構成することも可能である。この場合、上記した運行状態情報の入力を省略できる。
また、各乗務員室には、鉄道車両と、地上設備(例えば、鉄道車両の運転指令所)との間で業務連絡通話を行うための無線装置5が設置されている。無線装置5は、受信アンテナからの受話回線51を少なくとも有しており、受話回線51からの音声を乗務員室で聞くことが可能となっている。
そして、乗務員室の少なくとも1つには、本発明による鉄道車両の運行記録システムとしてのデータレコーダ100が設置されている。データレコーダ100は、車両電源からの電力供給を受けて動作する。また、データレコーダ100は、鉄道車両に搭載された様々な機器から得られる運行状態情報が入力されるようになっている。
さらに、データレコーダ100は、上記した音声回線15,22,34,51からの車内
放送音声,乗務員間連絡通話,非常通話,指令所間送受話(通話)の音声(音声情報)、及び乗務員室に設置され、運行時において常時オン状態とされるマイクロホン7からの音声を入力するための複数の端子(入力部)を備えている。データレコーダ6は、運転状態情報と、音声情報とを同期をとって記録及び録音する。
図2は、図1に示したデータレコーダ100の構成例を示す図である。図2において、データレコーダ100は、大略して、上記した運行状態情報を記録するデータ記録部110(記録部に相当)と、上記した音声情報を記録する音声記録部120(録音部に相当)と、音声記録部120にて記録される各種の音声(音声信号)を増幅する増幅部130と、データ記録部110及び音声記録部120の動作を制御する制御部140と、これらの各部に動作用電力を供給する電源部150とを備えている。
データレコーダ100は、車両電源(DC100V又はDC24V)からの電力を受給するための端子(コネクタ)TPを有している。端子TPに入力される車両電源からの電力は、電源部150に入力される。
電源部150は、DC100VとDC24Vとの間の切替スイッチ151を有している。切替スイッチ151がDC24Vを選択している場合、車両電源からのDC24Vの電力は、逆流防止用のダイオード152を介して、制御部140を構成する制御ボード141に入力される。一方、切替スイッチ151がDC100Vを選択している場合には、車両電源からのDC100Vの電力は、切替スイッチ151の後段に設けられ、DC100VをDC24Vに変換するDC−DCコンバータ(直流−直流変換器)153に入力される。
DC−DCコンバータ153から出力されるDC24Vの電力は、逆流防止用のダイオード154を通じて、その後段に設けられた定電圧電源回路(AVR)155に入力される。また、AVR155には、ダイオード152を通ったDC24Vの電力も入力される。AVR155は、データレコーダ100の各部(データ記録部110,音声記録部120
,増幅部130,制御部140等)に対し、安定した動作用の電圧を与える。
さらに、電源部150は、AVR155の後段に設けられたバックアップバッテリー(
二次電池)156を備えている。二次電池156は、AVR155からの出力を受けて充
電されるようになっており、AVR155からの電力供給が停止すると、放電を行うように構成されている。
放電により、車両電源の代わりに二次電池156からの電力が各部(データ記録部11
0,音声記録部120等)に供給される。そして、二次電池156の放電が完了すると、
データ記録部110及び音声記録部120は、動作用電力供給停止により、その記録及び録音動作を停止する。二次電池156の容量は、AVR155の出力停止(車両電源から
の電力供給停止)から少なくとも所定期間(例えば、数秒〜数分)が経過するまでの間、電
力供給が継続されるように構成される。
制御部140は、制御ボード141上に、電波時計ユニット142と、接点ユニット143と、速度検出ユニット144と、故障検出ユニット145と、記録停止起動部146と、電源断検知部147と、メインコントロールユニット(MCU)148とが搭載されてなる。
電波時計ユニット142は、鉄道車両に設置された電波時計アンテナユニット201から端子TC1を通じてデータレコーダ100内に入力される時刻情報(年月日時分秒)を検知する。検知された時刻情報は、MCU148に与えられる。
接点ユニット143は、端子TC2を介して入力される鉄道車両からの接点信号を検知する。ここに、接点ユニット143は、接点信号を得るための複数のチャネル(例えば2
4本)を有している。各チャネルには、接点信号として、車両の運行状態情報(車両の状態情報を含む)を示すアナログ又はディジタル信号が接続される。例えば、車両の運行状態
情報として、上述した自動放送装置の起動条件となる様々な運行状態情報が入力される。各接点信号は、MCU148に入力される。
即ち、運行状態情報として、海側扉と山側扉とのどちら側を開閉するかの海/山扉開閉情報、扉の開動作に先立ち乗客にどちらの扉が開くかを音声で知らせる(例えば、「こち
らの扉が開きますご注意下さい」など)の扉開予告指令情報、扉が閉まる際にチャイムな
どで乗客に合図するための扉閉指令情報、乗客の乗降を促す乗降促進情報がある。
また、各扉の状態を示す情報、非常ブレーキの作動状態を示す情報も、接点信号の一つに加えられる。さらに、鉄道車両に搭載されている、鉄道車両の加速度を検知する加速度センサ,鉄道車両の傾きを検知する傾斜センサ,鉄道車両の火災を検知する火災センサ(
温度センサ),等の車両の状態を示す、鉄道車両に搭載された鉄道車両内の異常を検知す
るための様々なセンサ出力信号を、接点信号として接点ユニット143に接続することができる。複数のチャネルは、各情報(センサ出力含む)に対して割り当てられる。
速度検出ユニット144は、端子TC3からデータレコーダ100内に入力される、タコジェネレータ(T.G)からの出力信号を受け取る。速度検出ユニット144は、タコジェネレータからの出力信号に基づき鉄道車両の走行速度(車速)を算出する。算出された走行速度は、MCU148に入力される。
故障検出ユニット145は、データ記録部110及び音声記録部120のそれぞれからの故障検知信号を受け取る。故障検出ユニット145は、故障表示用のLED(発光ダイ
オード)202(ランプでも良い)と、故障ブザー203と、ブザー停止スイッチ204と
接続されている。
LED202は、データ記録部110を構成するデータ記録ボード111、及び音声記録部120を構成する複数の音声記録ボード121毎に用意された複数のLEDからなる。故障検出ユニット145は、故障検知信号の内容から、故障したボードを特定し、このボードに対応するLEDを点灯させる。このとき、故障検出ユニット145は、故障を報知すべく、故障ブザー203を鳴動させる。この鳴動に応じてブザー停止スイッチ204にされると、故障検出ユニット145は、故障ブザー203の鳴動を停止させる。
記録停止起動部146は、データ記録部110及び音声記録部120による記録及び録音動作の停止条件を検知した場合に、記録終了制御信号をデータ記録部110及び音声記録部120に与える。記録停止起動部146は、乗務員により操作される記録停止スイッチと接続されている。記録停止スイッチがオンになった場合には、そのことを記録停止起動部146は停止条件として検知する。
また、記録停止起動部146は、MCU148において、異常なセンサ値が検出された場合に、記録停止指示をMCU148から受け取るようになっている。この記録停止指示の受信を、記録停止起動部146は、停止条件として検知する。
電源断検知部147は、電源部150から制御部140に入力される車両電源からの電力を監視する。電源断検知部147は、電源部150からの電力が閾値以下に低下した場合に、車両電源からの電力供給が停止されたと判断し、記録終了制御信号をデータ記録部110及び音声記録部120に与える。
MCU148は、プログラムやデータを記録したメモリ、プログラムを実行するプロセッサ、入出力インタフェース等から構成されている。MCU148は、プロセッサで実行されるプログラムに従って、以下のような動作を行う。
MCU148は、音声記録部120に対し、電波時計ユニット142から得られた時刻情報を入力する。この時刻情報は、音声記録部120を構成する各音声記録ボード121に入力される。
また、MCU148は、時刻情報と、速度検出ユニット144で得られた車速(速度情
報)とから、走行距離を算出する。そして、MCU148は、時刻情報,速度情報,及び
接点ユニット143で得られた接点信号(接点情報:運行状態情報及び状態情報)を、データ記録部110に与える。このとき、MCU148は、走行距離と、地点情報(予め用意
される)から鉄道車両の走行地点を割り出し、接点情報の一つとして与えるようにしても
良い。また、走行地点は、鉄道車両に搭載されたGPS装置(図示せず)から得られる情報を利用するようにしても良い。
データ記録部110は、データ記録ボード111上に、図3に示すような構成を搭載してなる。図3に示すように、データ記録ボード111は、第1の記録媒体としての可搬性を有する記録媒体MD(例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)のような耐震性に優
れた半導体メモリ)の装着部1111と、装着部1111に装着された記録媒体MDにデ
ータを書き込んだり、記録媒体MDからデータを読み出したりする書込/読出部1112と、書込/読出部1112の書込対象のファイルを生成するファイル生成部1113と、制御部140からの時刻・速度・距離・接点情報を蓄積するバッファ1114とを含んでいる。
装着部1111は、記録媒体MDが挿入されるスロットと、スロット内に設けられたコネクタとを含んでいる。記録媒体MDがコネクタに連結されることで、書込/読出部1112と記録媒体MDとが電気的に接続される。
ファイル生成部1113は、時刻・速度・距離及び接点情報(以下、「運行情報」とい
う)が所定時間(例えば1分)毎に分割された分割ファイルを生成する。ファイル生成部1
113は、バッファ1114に所定時間分の運行情報が蓄積されると、その運行情報を読み出し、所定のフォーマット形式を持つ運行情報のデータファイルを生成する。このとき、ファイル生成部1113は、データファイルにタイトル(名称)を付与する。ここに、名称として、時刻情報に基づく時刻を付与することができる。
ファイル生成部1113は、作成したデータファイルを書込/読出部1112に与える。書込/読出部1112は、記録媒体MDに対するドライバ回路等からなり、ファイル生成部1113から得たデータファイルを、記録媒体MDに書き込む。
また、書込/読出部1112は、記録媒体MDに対し、順次的に且つエンドレスな記録を行う。即ち、書込/読出部1112は、例えば、記録媒体MDの先頭又は最後尾アドレスから順に、データファイルを書き込む。その後、これ以上データファイルを書き込めない状態になると、書込/読出部1112は、再び先頭又は最後尾アドレスから順にデータファイルを書き込む。
このように、書込/読出部1112は、記録媒体MDがデータファイルで一杯になると、記録時の古いものから順に上書きを行う。これによって、記録媒体MDには、記録が停止された時点から一定時間(記録媒体MDの最大記録時間)遡った時点までの運行情報が記録される。従って、最新に記録されたものからデータファイルを遡ることで、異常事態の発生時の前後のデータファイルを容易に特定することができる。
上記したデータファイルの作成及び書込動作は、制御部140から与えられる記録開始/終了制御信号に従って行われる。即ち、制御部140からの記録開始制御信号が入力されると、上記したデータファイルの作成及び書込動作を開始する。一方、制御部140からの記録終了制御信号が入力されると、データファイルの作成及び書込動作を停止する。
データ記録ボード111は、電力供給が開始されると、記録媒体MDに対する書込処理が適正に行われるかどうかをチェックする。このため、データ記録ボード111には、動作チェック部1115が設けられている。
動作チェック部1115は、テスト用データを格納したメモリと、書込/読出部1112による読み出し結果とテスト用データとの比較部とを有している。動作チェック部1115は、電源供給が開始されると起動するように構成されている。
動作チェック部1115は、起動すると、最初に、バッファ1114にテスト用データを書き込む。次に、動作チェック部1115は、ファイル生成部1113に対し、テスト用データを読み出してファイルを生成する旨の命令を与える。また、動作チェック部1115は、書込/読出部1112に対し、記録媒体MDの所定アドレスにデータファイルを書き込む旨の命令を与える。これによって、ファイル生成部1113がテスト用データのデータファイルを生成し、書込/読出部1112が記録媒体MDの所定アドレスにデータファイルを書き込む。
次に、動作チェック部1115は、書込/読出部1112に対し記録媒体MDの所定アドレスからデータファイルを読み出す旨の命令を与え、該当するデータファイルを書込/読出部1112から受け取る。動作チェック部1115は、これに含まれるテスト用データを抽出する。続いて、動作チェック部1115は、抽出したテスト用データと、メモリに格納されたテスト用データとを比較し、両者が同一であるか否かを判定する。
このとき、データの読み出し結果とテスト用データとの間に不一致部分が検知された場合(両者が異なる場合)には、動作チェック部1115は、データ記録ボード111上(記
録媒体MDを含む)に故障部分があると判断する。すると、動作チェック部1115は、
故障検知信号を制御部140に対して送出する。
一方、記録媒体MDから読み出されたテスト用データと、メモリ内のテスト用データとが完全に一致している場合には、動作チェック部1115は処理を終了(動作を停止)する。この場合、制御部140に対する応答は行われない。制御部140(制御部140のM
CU148)は、電源が投入されてから所定時間内に故障検知信号が送信されてこなけれ
ば、データ記録ボード111が正常であるものとして、記録開始制御信号をデータ記録ボード111へ送出する。これによって、データ記録ボード111は、運行情報の記録動作を開始する。なお、記録媒体MDに書き込まれたテスト用データのファイルは、上書きにより消去される。
このようにして、車両電源からの電力供給が開始されると、データ記録ボード111で、自己診断処理(動作チェック)が行われ、故障が存在する場合には、これが制御部140に通知され、LED202やブザー203によって乗務員に報知される。
図2に戻って、増幅部130は、データレコーダ100に用意された音声チャネルに応じた数の増幅器を有している。この例では、データレコーダ100は、音声回線15に信号線を介して接続された入力端子T1と、音声回線22に信号線を介して接続された入力端子T2と、音声回線34に信号線を介して接続された入力端子T3と、受話回線51に信号線を介して接続された入力端子T4と、マイクロホン7に接続された入力端子T5とを有している。
そして、増幅部130は、入力端子T1〜T5にそれぞれ接続された増幅器A1〜A5を有している。増幅器A1は、入力端子T1から入力される車内放送音声を増幅する。この車内放送音声に対し、音声チャネルCH1が割り当てられている。増幅器A2は、入力端子T2から入力される乗務員間連絡通話音声を増幅する。この乗務員間連絡通話音声に対し、音声チャネルCH2が割り当てられている。
また、増幅器A3は、入力端子T3から入力される非常通話音声を増幅する。この非常通話音声に対し、音声チャネルCH3が割り当てられている。増幅器A4は、入力端子T4から入力される無線装置受話回線上の音声を増幅する。この音声に対し、音声チャネルCH4が割り当てられている。そして、増幅器A5は、マイクロホン7で集音された音声を増幅する。この音声に対して音声チャネルCH5が割り当てられている。
音声記録部120は、音声チャネルCH1〜CH5に対して用意された複数の(ここで
は5つ)の音声記録ボード121(録音/再生ユニット)からなる。増幅器A1〜A5の出
力端子は、対応する音声記録ボード121の入力端子に接続されている。音声記録部120は、各音声チャネルの音声を異なる記録媒体に録音する。
図4は、各音声記録ボード121の構成例を示す図である。図4において、複数の音声記録ボード121は、同一の構成を有している。音声記録ボード121は、第2の記録媒体としての可搬性を有する記録媒体MS(例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)の
ような耐震性に優れた半導体メモリ)の装着部1211を有している。
また、音声記録ボード121は、対応する増幅器からの音声信号に対する復調処理を行う復調部1212と、復調された音声信号を音声ディジタルデータに変換するA/D変換器1213と、音声ディジタルデータを含む音声ファイルを生成するファイル生成部1215と、装着部1211に装着された記録媒体MSに音声ファイルを書き込んだり、記録媒体MSから音声ファイルを読み出したりする書込/読出部1216とを有している。
さらに、音声記録ボード121は、書込/読出部1216で読み出された音声ファイルに対する再生処理(音声データ生成)を行う再生部1217と、再生部1217で生成された音声データに基づく音声を出力する音声制御部(サウンド機構)1218と、音声制御部1218からの音声信号を出力するスピーカ1219とを有している。
記録媒体MSは、最大録音時間を考慮した記憶容量を持つ。例えば、記録媒体MSとしてコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリを適用する場合には、192MBのものを適用することで最大約4時間の録音が可能である。また、1GBのコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリを適用すると、最大約24時間の録音が可能となる。
また、装着部1211は、記録媒体MSが挿入されるスロットと、このスロット内に設けられたコネクタ等から構成することができる。装着部1211に装着された記録媒体MSは、書込/読出部1216と接続される。
音声記録ボード121は、A/D変換器1213からの音声ディジタルデータ(音声デ
ータ)をバッファ1214に蓄積し、ファイル生成部1215は、音声データが所定の時
間単位(例えば1分)毎に分割された音声ファイルを作成する。
ファイル生成部1215は、バッファ1214に単位時間分の音声データが蓄積された時点で、その音声データをバッファ1215から読み出し、この音声データに対する音声ファイルを作成する。このとき、音声ファイルは、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置上で再生可能な形式で作成される。例えば、情報処理装置上で、データ形式変換ソフトを用いて再生可能なデータ形式への変換が可能なデータ形式で音声ファイルが作成される。
このとき、ファイル生成部1215は、制御部140から受信する時刻情報に基づく時刻(タイムスタンプ)を音声ファイル名として音声ファイルに付加する。これによって、データファイルと同じ名称を持つ音声ファイルが生成される。名称が同一のデータファイル
と音声ファイルとは、同一の単位時間内における運行情報及び音声情報をそれぞれ格納することになる。
ファイル生成部1215は、音声ファイルの作成が完了すると、音声ファイルを書込/読出部1216へ向けて出力する。
書込/読出部1216は、音声記録ボードに入力される録音/再生信号に基づく動作を行う。即ち、書込/読出部1216は、録音信号が与えられている間は、録音モードの動作として、ファイル生成部1215から入力される音声ファイルを記録媒体MSに書き込む。これに対し、書込/読出部1216は、再生信号が与えられている間は、再生モードの動作として、記録媒体MSから音声ファイルを読み出して再生部1217に与える。
再生部1217は、音声ファイルから音声データを抽出し、これに対応する音声信号を再生し、音声制御部1218に入力する。音声制御部1218は、音声信号(音声データ)に基づく音声を、自身が備える音源を用いて生成・増幅して出力する。音声制御部1218から出力される音声はスピーカ1219から出力される。
また、書込/読出部1216は、録音モード時に、記録媒体MSに対し、順次的に且つエンドレスな録音を行う。即ち、書込/読出部1216は、例えば、記録媒体MSの先頭又は最後尾アドレスから順に、音声ファイルを書き込む。その後、これ以上音声ファイルを書き込めない状態になると、書込/読出部1216は、再び先頭又は最後尾アドレスから順に音声ファイルを書き込む。
このように、書込/読出部1216は、記録媒体MSが音声ファイルで一杯になると、記録時の古いものから順に上書きを行う。これによって、記録媒体MSには、録音が停止された時点から一定時間(記録媒体MSの最大記録時間)遡った時点までの音声が記録される。従って、最新に記録されたものから音声ファイルを遡ることで、異常事態の発生時の前後の音声ファイルを容易に特定することができる。
音声記録部120は、各音声記録ボード121の自己診断機能を持つ。図5は、音声記録部120の自己診断用の構成例を示す図である。図6は、自己診断方法の説明図である。図7は、自己診断処理の例を示すタイムチャートである。
図5に示すように、音声記録部120は、次のように構成されている。音声チャネルCH1〜CH5に対応する複数の音声記録ボード121が、その入力側及び出力側に配置された1組のスイッチを介して並列に配置されている。また、テスト用音源122からのテスト用音声信号(テスト信号)が、オン状態の入力側のスイッチを介して任意の音声記録ボード121に入力され、録音されるようになっている。
また、テスト用音源122は、信号線123を介して波形検知部124に接続されている。波形検知部124は、テスト用音源122からのテスト信号(音声記録ボード121
にて録音される音声)を検波する。また、各音声記録ボード121から出力されるテスト
信号(再生信号)は、オン状態のスイッチを通じて波形検知部125にて検波されるようになっている。各波形検知部124及び125の出力端子は、比較器(排他的論理和(XOR)回路)126で比較され、比較器126の比較結果(出力信号)は、自己診断制御部127に入力される。
自己診断制御部127は、テスト用音源122からのテスト信号の出力/出力停止,各音声記録ボード121の両側に設けられたスイッチSW1〜SW10のオン/オフ,及び各音声記録ボード121の録音/再生モード設定を制御するとともに、比較器126から
の比較結果に基づく音声記録ボードの正常/異常判定及び故障検知出力を行う。
テスト信号として、例えば、図6の上段に示すような、所定の周波数及び周期Tを有するトーン信号が使用される。図5において、スイッチSW1及びSW2のみがオンの場合、テスト用音源122からのテスト信号は、信号線123を通って波形検知部124に入力されるとともに、スイッチSW1を通って音声チャネルCH1の音声記録ボード121に入力され、録音される。この音声記録ボード121が、録音したテスト信号を再生すると、先程録音したテスト信号の再生信号が、スイッチSW2を通じて波形検知部125に入力される。即ち、図5に示す(A),(B),及び(C)の位置では、図6の上段に示すような信号波形が現れる。
各波形検知部124及び125は、図6の中段に示すような方形波を含む1周期の信号を検波することになる。このように、テスト信号が検波された波形は、有音区間と無音区間との組み合わせとなるようにするのが好ましい。
そして、波形検知部124及び125から、図6の下段に示すような方形波信号が比較器126に入力され、比較処理が行われることになる。図6の下段は、図5の(D)及び(
E)の位置(波形検知部124及び125の出力信号)として現れる波形を示す。比較器1
26は、入力されたテスト信号と再生信号とを位相をあわせて比較し、両者が同一であれば、“0”を比較結果信号として出力し、同一でなければ(異なっていれば)、“1”を比較結果信号として出力する。
自己診断制御部127は、比較結果信号“0”を受け取った場合には、この比較結果の元となった再生信号を出力した音声記録ボード121が正常であると判断する。これに対し、比較結果信号“1”を受け取った場合には、この比較結果の元になった再生信号を出力した音声記録ボード121が異常(故障)であると判断する。異常(故障)と判断した場合、自己診断制御部127は、音声記録ボード121の故障を示す故障検知信号を出力する。この故障検知信号は、制御部140に与えられる。
図7は、自己診断処理の例を示すタイムチャートである。この例では、音声チャネルCH1から順に、対応する音声記録ボード121の正常性が判断される。図7に示す自己診断処理は、フェーズF1〜F6からなる。自己診断処理は、例えば、音声記録部120に対する電力供給開始(電源投入)をトリガとして開始される。
処理(フェーズF1)の開始の時点(第1のタイミング)では、各スイッチSW1〜SW10は、全てオフ状態にあるものとする。自己診断処理が開始されると、自己診断制御部127は、スイッチSW1をオンにするとともに、音声チャネルCH1の音声記録ボード121(ボード121Aとする)を録音モードに設定する(録音制御信号を与える)。これによって、フェーズF1においては、テスト用音源122からのテスト信号が、ボード121Aで録音される。
次のフェーズF2の開始時点(第2のタイミング)では、スイッチSW1がオフにされ、スイッチSW2及びSW3がオンにされる。また、ボード121Aが再生モードに切り替えられ、且つ音声チャネルCH2の音声記録ボード121(ボード121Bとする)が、録音モードに設定される。これによって、フェーズF2では、ボード121Aの再生信号とテスト信号との比較が行われると同時に、スイッチSW3を通じてテスト信号がボード121Bで録音される。
次のフェーズF3では、スイッチSW2及びSW3がオフにされ、スイッチSW4及びSW5がオンにされる。また、ボード121Bが再生モードに切り替えられ、且つ音声チ
ャネルCH3の音声記録ボード121(ボード121Cとする)が録音モードに設定される。これによって、フェーズF3では、ボード121Bの再生信号とテスト信号との比較が行われると同時に、スイッチSW5を通じてテスト信号がボード121Cで録音される。
次のフェーズF4では、スイッチSW4及びSW5がオフにされ、スイッチSW6及びSW7がオンにされる。また、ボード121Cが再生モードに切り替えられ、且つ音声チャネルCH4の音声記録ボード121(ボード121Dとする)が録音モードに設定される。これによって、フェーズF4では、ボード121Cの再生信号とテスト信号との比較が行われると同時に、スイッチSW7を通じてテスト信号がボード121Dで録音される。
次のフェーズF5では、スイッチSW6及びSW7がオフにされ、スイッチSW8及びSW9がオンにされる。また、ボード121Dが再生モードに切り替えられ、且つ音声チャネルCH5の音声記録ボード121(ボード121Eとする)が録音モードに設定される。これによって、フェーズF5では、ボード121Dの再生信号とテスト信号との比較が行われると同時に、スイッチSW9を通じてテスト信号がボード121Eで録音される。
次のフェーズF6では、スイッチSW8及びSW9がオフにされ、スイッチSW10がオンにされる。また、ボード121Eが再生モードに切り替えられる。これによって、フェーズF6では、ボード121Eの再生信号とテスト信号との比較が行われる。フェーズF6が終了するとスイッチSW10がオフにされる。
このような処理によれば、自己診断制御部127は、フェーズF2,F3,F4,F5及びF6における比較結果に基づき、ボード121A,121B,121C,121D,及び121Eの正常性をそれぞれ判断することができる。そして、異常(故障)と判断した場合には、該当するボード121の識別情報を含む故障検知信号を制御部140へ送ることができる。
このように、フェーズF2〜F5において、録音と再生を同時に行うことで、自己診断に必要なフェーズ数(処理時間)の短縮化を図っている。即ち、再生信号と録音信号とが同じである前提で、録音したときの波形を再生し、その再生波形を次の音声チャネルへの録音波形と比較することで、自己診断時間を、ボード毎に録音及び再生を行う場合に比べて約1/2に短縮している。
なお、図5に示した自己診断に係る構成例の代わりに、図8に示すような構成例を適用することができる。図8は、自己診断機能の他の構成例を示す図である。図8において、音声チャネルCH1〜CH5は、二つの群に分類されている。この例では、音声チャネルCH1,CH3,CH5が第1群に分類され、音声チャネルCH2及びCH4が第2群に分類されている。
テスト用音源122は、スイッチSW11を介して第1群の音声チャネルに対応する各ボード121A,121C及び121Eの入力端子に接続されている。また、テスト用音源122は、スイッチSW12を介して第2群の音声チャネルに対応する各ボード121B及び121Dの入力端子に接続されている。さらに、テスト用音源122は、波形検知部124に接続されている。
また、各ボード121A〜121Eの出力端子には、ボード(チャネル)毎に用意された波形検知部125A〜125Eが接続されている。さらに、ボード(チャネル)毎に用意された比較器(XOR)126A〜126Eが設けられ、各比較器126A〜126Eは、波形検知部124で検波された波形と、対応する波形検知部(125A〜125Eのいずれ
か)からの再生波形とを比較し、その比較結果を自己診断制御部127Aにパラレル入力
するようになっている。
自己診断方法の原理は、図6に示したような、図5に示した構成例と同様の原理が適用される。図9は、図8の構成例を用いた自己診断方法を説明するタイムチャートである。図9において、フェーズF1の開始時点(第1のタイミング)では、スイッチS11がオンにされスイッチS12がオフにされる。また、第1群に属するボード121A,121C及び121Eが録音モードに設定される。これによって、テスト用音源122からのテスト信号が、各ボード121A,121C及び121Eで録音される。
次のフェーズF2の開始時点(第2のタイミング)では、スイッチS11がオフにされ、スイッチSW12がオンにされ、第1群に属するボードが再生モードに設定されるとともに、第2群に属するボード121B及び121Dが録音モードに設定される。
これによって、第2群に属するボードでテスト用信号が録音されるとともに、第1群に属するボードから出力されたテスト信号の再生信号と、テスト用音源122からのテスト信号(第2群で録音すべきテスト信号)との比較がそれぞれ行われる。
次のフェーズF3の開始時点(第3のタイミング)では、スイッチS12がオフにされ、第2群に属するボードが再生モードに設定される。これによって、第2群に属するボードから出力されたテスト信号の再生信号と、テスト用音源122から出力されるテスト用信号との比較がそれぞれ行われる。
自己診断制御部127Aは、フェーズF2での第1群の再生動作によって得られる第1群に対応する各比較器126A,126C及び126Eからの比較結果信号をパラレルに受け取る。
また、自己診断制御部127Aは、フェーズF3での第2群の再生動作によって得られる第2群に対応する各比較器126B及び126Dからの比較結果信号をパラレルに受け取る。
比較結果信号中に、信号波形が異なるとの比較結果を示すものがあれば、自己診断制御部127Aは、その比較結果信号を出力した比較器に対応するボードが異常(故障)であることを示す故障検知信号を制御部140へ向けて出力する。
図8及び図9に示す構成例及び方法によれば、図5及び図7に示した構成例及び方法に比べて、自己診断に必要なフェーズ数を1/2にすることができる。なお、記録媒体MSに記録されるテスト信号は、上書きにより消去される。
故障検知信号は、制御ボード141(図2)の故障検出ユニット145に入力される。すると、故障検出ユニット145は、故障検知信号に含まれるボードの識別情報に基づき、対応する故障表示LED202中のLEDを点灯させるとともに、故障ブザー203を鳴動させる。
これによって、データレコーダ100の電源投入時にて、各ボードに異常(故障)がある場合には、その旨が乗務員に伝達される。通常、データレコーダ100は、運行開始前に電源が投入される。従って、乗務員は、運行開始前に、データレコーダ100の故障を知ることができる。
故障検出ユニット145は、データ記録部110及び音声記録部120からの故障検知信号を受信を待つタイマを有しており、タイマが満了になるまで故障検知信号の受信を待
つ。タイマが満了になったときに、故障検知信号が入力されなかった場合には、データ記録部110及び音声記録部120が正常であるものとして、その旨をMCU148に伝達する。すると、MCU148は、データ記録部110及び音声記録部120に対して、記録開始制御信号を与え、これらでのデータ記録及び音声録音を開始させる。
ところで、MCU148は、接点信号として入力される各種のセンサ出力(センサ値)が正常な範囲を示すか否かを判定するための閾値を有している。例えば、加速度センサ,傾斜センサ,火災センサ(温度センサ)のセンサ値が、閾値を超える異常を示す値である場合には、鉄道車両に異常事態が発生していると判断する。この場合、MCU148は、記録停止起動部146に、異常事態発生を通知する。
記録停止起動部146は、MCU148からの通知を停止条件として受け取ると、所定時間(例えば数秒〜数分)を計時するタイマ(記録停止起動部146が備えている)をスタートさせる。そして、タイマが満了すると、記録停止起動部146は、記録終了制御信号を、データ記録部110及び音声記録部120へ送信する。データ記録部110及び音声記録部120は、記録終了制御信号を受け取ると、記録及び録音動作を終了する。記録停止起動部146は、記録停止スイッチが乗務員による手動でオンにされた場合も、これを停止条件として、同様の動作を行う。
電源断検知部147は、記録停止起動部146と同様のタイマを有しており、車両電源からの電力供給停止を検知した場合に、該タイマをスタートさせる。そして、所定時間が経過してタイマが満了すると、記録終了制御信号をデータ記録部110及び音声記録部120へ送信する。これによって、データ記録部110及び音声記録部120が記録及び録音動作を終了する。
このように、データレコーダ100によれば、鉄道車両に生じた異常事態が検知されてから所定時間経過後に、記録及び録音動作が停止される。これによって、異常事態の原因を究明する場合において、最後に記憶及び録音されたファイルから順に遡って調査を行えば、容易に異常事態の発生の前後におけるファイルを見つけることが可能となる。
上述した実施形態では、接点信号(接点情報(運行状態情報))の一つとして、自動放送装置の起動条件となる様々な事象を表すアナログ又はディジタル信号を取り込むようにしている。データレコーダ100を、例えば、自動列車停止装置(ATS)の動作状態を示す様々な信号(例えば、信号機の色認識に係る信号,信号機の色に応じた指示速度を超過して
いる、又は赤信号を超えて進行しようとした場合に動作する警報器の動作を示す信号,自動ブレーキ装置の動作信号)を、接点信号として取り込み、運行状態情報として記録媒体
MDに記録するように構成することが可能である。
また、ATSのみではなく、自動列車制御装置(ATC)、自動列車運転装置(ATO),列車情報管理装置(TIMS)などの動作状態を示す信号を接点信号として取り込み、記録媒体MDに記録するように構成することが可能である。また、データレコーダ100は、自動放送装置,ATS,ATC,ATO,列車情報管理装置の一部として組み込むようにすることができる。例えば、自動放送装置と一体に構成される場合、自動放送装置への起動条件の入力部分と、データレコーダへの接点条件の入力部分との共通化を図ることができ、部品点数を抑えることができる。
また、上述した実施形態では、(1)車内放送音声(自動放送含む),(2)乗務員間連絡音声,(3)非常通報音声,(4)無線連絡送受信音声,及び(5)乗務員室内音声(マイクロホ
ン7で収音された音声)を、別チャネルとして、個別の記録媒体MSに録音するようにな
っている。但し、これらの(1)〜(5)の音声を集約して、音声チャネル数(記録媒体必要
数)を減らすこともできる。
例えば、音声チャネル及び記録媒体MSを一つにすることができる。即ち、(5)乗務員室内音声を常時収音するようにして、(1)〜(4)の音声に関しては、対応する装置の起動条件(加圧又は接点条件)を検知して、対応装置が起動したときに、同一チャネル上で乗務員室室内音声と重畳させて記録するようにしても良い。このとき、(1)車内放送音声(自
動放送含む)は、乗務員室内音声よりもレベルを下げて記録するようにしても良い。
具体的には、例えば、図2に示すデータレコーダ100の増幅部130と音声記録部120との間を、図10に示すように構成する。図10に示す例では、オン動作によって、各増幅器A1〜A4の出力信号を増幅器A5の出力端に接続するスイッチS1〜S4を設ける。スイッチS1〜S4のオン/オフ制御は、制御部140で行われる。
制御部140は、車内放送装置(自動放送装置),乗務員間連絡装置,非常通報装置,無線装置の起動条件信号(起動信号)をこれらの装置の制御線から取り込むように構成され、起動が検知された装置に対応する増幅器の後段に設けられたスイッチをオンにする。一方、音声記録部120は、音声チャネルCH1に対応する1つの音声記録ボード121を持つ。そして、車内放送装置に対応する増幅器A1の利得を、増幅器A5(乗務員室内音声
に対応)よりも小さく設定する。
これによって、部品点数を減らすことができる。この場合の自己診断として、図7に示した自己診断方法中のフェーズF1とフェーズF2におけるボード121Aに対する診断と同様の動作が行われる。このような構成を採用すれば、データレコーダの部品点数が減少するので、小型化及びコスト低減を図ることができる。
また、運行状態情報と音声情報とが同一の記録媒体に記録及び録音されるようにしても良い。記録媒体MDとMSとは異種類のものであっても良い。
〈情報処理装置〉
図11は、データレコーダ100で記録及び録音された運行情報及び音声情報の再生に適用可能な情報処理装置(例えばパーソナルコンピュータ)の構成例を示す図である。図11において、情報処理装置250は、バスを介して相互に接続されたCPU251,メインメモリ(MM:例えばRAM)252,補助記憶としてのハードディスク(HD:ハード
ディスクドライブ(HDD)含む)253,記録媒体MD用のドライブ装置254,記録媒
体MS用の複数のドライブ装置255,表示制御部256,入力装置のインタフェース(
I/F)257,音声制御部(サウンド機構(サウンドチップ))258を有している。
ドライブ装置254は、運行情報を記録した記録媒体MDの装着部(スロット及びコネ
クタを含む)を有する。ドライブ装置255には、各音声チャネルの音声情報を記録した
記録媒体MSの装着部(スロット及びコネクタを含む)を有する。また、表示制御部256には、表示装置(ディスプレイ)259が接続される。I/F257には、入力装置260が接続される。入力装置260は、キーボード(KBD)261やポインティングデバイス(PD:マウス等)262を含んでいる。そして、音声制御部258には、複数のスピーカ263が接続されている。
HD253は、記録媒体MD及びMSに記録された各情報を表示装置に表示するとともに、音声情報に基づく音声を再生するためのプログラムが格納されている。また、HD253は、プログラムの実行に際して使用される各種のデータを格納しており、例えば、表示装置259に表示される運行記録画面を生成するための画面データ(画像データ)を格納している。
ドライブ装置254とドライブ装置255とは、記録媒体MDとMSとが同種類の記録媒体であれば、同じ構成を持つものを適用できる。このとき、記録媒体MDとMSの装着位置は限定されない。ドライブ装置255は、ユーザが利用する音声チャネルの数に応じて用意される。
CPU251は、HD253に格納されたプログラムを実行することによって、運行記録画面の生成装置,音声再生装置として機能する。CPU251は、処理を開始すると、最初に、表示装置259に対し、データ及び音声ファイルの指定画面を表示させる。記録媒体MD及びMSに記録されたファイルは、ファイル名指定、又は時間範囲の指定により指定することができる。ユーザは、入力装置260を用いてファイルを指定する。
ファイルが指定されると、CPU254は、指定に合致するファイルをドライブ装置254及び255に装着された記録媒体MD及びMSからMM252に読み出す。ファイル名が指定された場合には、そのファイル名を持つファイルが記録媒体MD及びMSから読み出される。これに対し、時間範囲が指定された場合には、その時間範囲に属するファイルの全てが記録媒体MD及びMSから読み出される。ここに、データファイル及び音声ファイルのファイル名は、データ又は音声に対応する時刻であるので、指定時間範囲内に属する時刻のデータファイル及び音声ファイルが読み出されることになる。
なお、ファイル指定画面において、ユーザが音声チャネル(音声)を指定可能にすることができる。音声チャネルが指定された場合には、指定された音声チャネルに対応する音声ファイルのみが対応する記録媒体MSから読み出される。この場合、例えば、音声ファイル名が時刻と音声チャネルの識別情報とを組み合わせた形式で、データレコーダ100にて作成される。CPU251は、音声ファイル名に含まれた音声チャネルの識別情報を参照することで、音声ファイルを識別し、所望の音声ファイルを得ることができる。
CPU251は、MM252にファイルを読み出すと、運行記録画面の作成処理を行う。即ち、CPU251は、ファイル名指定により、該当するデータファイル及び音声ファイルが読み出された場合には、次のような作成処理を行う。CPU251は、データファイルを解析し、これに含まれる速度,距離,及び接点情報に基づき、これらの経時変化(
時間的遷移)を示すグラフを作成する。
さらに、CPU251は、音声ファイルを解析し、これに含まれた音声信号を時間軸に沿って示したグラフを生成する。そして、CPU251は、画面データを用いて、時間軸に沿って、作成した速度,距離,接点情報及び音声情報のグラフが同期を取った状態で表示される運行記録画面を作成する。このとき、時間情報に応じた時刻がグラフに付加される。
データ及び音声ファイルについて、複数のファイルが指定された場合には、各ファイルから作成される情報毎のグラフを時系列で繋ぎあわせたグラフが作成される。このような運行記録画面の作成が終了すると、CPU251は、表示制御部256に対し、運行記録画面の表示命令を与える。表示制御部256は、命令に従って、運行記録画面を表示装置259に表示させる。
図12は、表示装置259の表示画面上に表示される運行記録画面の表示例を示す図である。図12において、運行記録画面は、左から右へ進行する時間軸に沿って、上から順に、データファイルに基づく距離情報,速度情報,接点情報(ここでは例として非常ブレ
ーキ情報)の時間的遷移を示すグラフが表示される。さらに、非常ブレーキ情報の下側に
は、上から順に、乗務員室内音声(マイクロホン7の収音音声(音声チャネルCH5)),乗
務員間連絡通話音声(音声チャネルCH2),非常通話音声(音声チャネルCH3),車内放送(自動放送含む)音声(音声チャネルCH1)の音声信号を示すグラフが表示される。
グラフの上側には、時刻情報として、ファイル名として付与された時刻(タイムスタン
プ)が表示される。また、グラフを縦断する(時間軸に直行する)線は、一つのファイルに
記録された範囲(単位時間:時間区間)を示す。図11の例では、6つのデータ及び音声ファイルから得られた時間区間t1〜t6の運行情報及び音声情報が示されている。
図12に示す例では、時間区間t1において、鉄道車両の出発にあわせて出発を示す車内放送が行われたことが容易に認識できる。また、時間区間t3からt3に亘って、非常通報動作(非常通報)が行われたことが、音声チャネルCH3のグラフから認識できる。そして、時間区間t4からt5に亘って、非常ブレーキがかけられたことが、非常ブレーキ情報のグラフから認識できる。
また、非常ブレーキの作動に応じた車内放送が行われたことが、音声チャネルCH1のグラフから認識することができる。また、非常ブレーキ作動に関連して乗務員間連絡通話が時間区間t5で行われたことが認識できる。また、非常ブレーキをかけた事情を説明する車内放送(マイク割込放送)が時間区間t5で行われたことを認識することができる。
そして、駅が近づくにつれて減速が行われ、それにあわせて到着前放送及び到着放送の自動放送が行われたことを速度情報及び音声チャネルCH1のグラフから認識することができる。
このように、運行情報と音声情報との時間的遷移が同期をとって表示されることで、鉄道車両の運行時に車内で生じた事象を的確且つ容易に認識又は推定することが可能となる。例えば、非常ブレーキを作動させたことが、非常通報に基づいて行われたことを容易に推定することができる。また、鉄道車両の出発、非常ブレーキ作動、減速、到着(停止)に応じて、適正に自動放送装置が作動していることを認識できる。また、自動放送の起動条件に当てはまらない箇所での車内放送の波形について、非常ブレーキ作動の原因を乗客に乗務員が説明したことを推定することができる。
運行記録画面には、図示せぬ再生開始釦が設けられている。再生釦が押されると、CPU251は、音声ファイルに対する再生処理を行い、音声データを音声制御部258に与える。音声制御部258は、音声データに基づく音声を自身に備えられた音源から再生し、スピーカ263へ送出する。これによって、スピーカから再生音声が出力される。
音声再生時には、運行記録画面の時間軸上に配置されたインジケータ(この例では矢印
のシンボル)264が、再生時間に応じて時間軸上を移動(この例では左→右)する。これ
によって、ユーザは、再生音声がどの時点のものかを認識することができ、画面上に現れた音声波形の内容を知ることができる。これによって、更に、運行状態(運行状況)を適正に認識又は推測することができる
ここに、音声制御部258が、同時に複数の音声チャネルの音声を再生可能である場合には、複数の音声チャネルの音声が同時に(並列に)出力されるようにすることができる。また、音声チャネルの選択釦を運行記録画面に用意し、音声を音声チャネル毎に聞くようにすることもできる。
図13は、記録停止時距離程逆算表示の表示例を示す。ファイル指定時において、ユーザは、記録の最も新しいものから所定時間遡った範囲のファイルを指定(「逆表示指定」
と称する)することができる。この場合、CPU251は、図13に示すような、記録停
止時から所定期間遡った範囲のファイルに基づく運行記録画面を生成し、表示させる。こ
の場合、距離情報として、録音停止時を基準(起点0)として、逆方向に戻った場合の走行距離を表示する。
このような表示指定(逆表示指定)を可能とすることで、データレコーダ100が鉄道車両の異常事態を検知して記録及び録音を停止した場合において、その原因を究明する場合に、記録及び録音が停止されてから所定期間遡った範囲(例えば、異常事態の発生時と思
われる部分が含まれていると想定される範囲)における運行状態を容易に目視することが
できる。さらに、距離が記録及び録音停止時を起点として逆算表示されることで、どの地点でどのようなことが起こったのかを、容易に把握することが可能となる。
以上の説明において、ドライブ装置254及び255が本発明の読み出し部として機能し、CPU251が画面情報生成部として機能し、CPU251及び音声制御部258が再生処理部として機能し、スピーカ263が音声出力部として機能する。
なお、図11〜図13に示す例では、接点情報として非常ブレーキ情報のみが適用された例について示した。この運行記録画面には、データレコーダ100で取得される接点情報の全部又は一部を表示することが可能である。
鉄道車両に搭載された車内放送装置,乗務員間連絡装置,非常通報装置,無線装置,自動放送装置の構成例を示す図である。 本発明の運行記録システムとしてのデータレコーダの構成例を示す図である。 図2に示したデータ記録ボードの構成例を示す図である。 図2に示した音声記録ボードの構成例を示す図である。 図2に示した音声記録部の自己診断に係る構成(診断部)を示す図である。 図5に示した構成における自己診断の原理を示す図である。 図5に示した構成における自己診断方法を示すタイムチャートである。 図2に示した音声記録部の自己診断に係る他の構成(診断部)を示す図である。 図8に示した構成における自己診断方法を示すタイムチャートである。 図2に示したデータレコーダの変形例として、音声チャネル数を減らした場合における構成例を示す図である。 本発明に係るデータレコーダで記録された運行情報及び音声情報を表示及び再生するために適用される情報処理装置の構成例を示す図である。 図11に示した情報処理装置によって表示装置に表示される運行記録画面の表示例を示す図である。 図11に示した情報処理装置によって表示装置に表示される運行記録画面の他の表示例を示す図である。
符号の説明
1・・・車内放送装置
2・・・乗務員間連絡装置
3・・・非常通報装置
4・・・自動放送装置
5・・・無線装置
7・・・マイクロホン
100・・・データレコーダ
110・・・データ記録部(記録部)
120・・・音声記録部(録音部)
121・・・音声記録ボード(録音/再生ユニット)
130・・・増幅部
140・・・制御部(運行状態取得部)
150・・・電源部
156・・・バックアップバッテリ(バックアップ電源)
250・・・情報処理装置
251・・・CPU
254,255・・・ドライブ装置

Claims (12)

  1. 鉄道車両内に搭載される運行記録システムであって、
    鉄道車両の運行状態を取得する運行状態取得部と、
    前記運行状態取得部で取得された運行状態情報を時刻情報とともに第1記録媒体に記録する記録部と、
    前記鉄道車両内で生じた音声を入力するための音声入力部と、
    前記音声入力部から入力された音声を時刻情報とともに前記第1記録媒体又は第2記録媒体に録音する録音部とを備え、
    前記録音部は、
    複数の音声チャネル毎に用意された複数の録音/再生ユニットと、
    各録音/再生ユニットが正常に録音/再生動作を行うか否かを診断する診断部と
    を含み、
    前記診断部は、
    試験用音声を出力する試験用音源と、
    第1のタイミングにおいて、複数の録音/再生ユニットの一つに試験用音声を録音させ、その後の第2のタイミングにおいて、当該録音/再生ユニットに録音された試験用音声を再生させる制御を、前記複数の録音/再生ユニットのそれぞれについて行う録音/再生制御部と、
    前記各録音/再生ユニットで再生された試験用音声と、前記試験用音源からの試験用音声とを比較して、両者が同じか異なるかを判定する判定部と、
    前記両者が異なる場合に、録音/再生ユニットが異常であることを示す情報を出力する診断結果出力部と、
    を含むことを特徴とする鉄道車両の運行記録システム。
  2. 鉄道車両内に搭載される運行記録システムであって、
    鉄道車両の運行状態を取得する運行状態取得部と、
    前記運行状態取得部で取得された運行状態情報を時刻情報とともに第1記録媒体に記録する記録部と、
    前記鉄道車両内で生じた音声を入力するための音声入力部と、
    前記音声入力部から入力された音声を時刻情報とともに前記第1記録媒体又は第2記録媒体に録音する録音部とを備え、
    前記録音部は、
    複数の音声チャネル毎に用意された複数の録音/再生ユニットと、
    各録音/再生ユニットが正常に録音/再生動作を行うか否かを診断する診断部とを含み、
    前記診断部は、
    試験用音声を出力する試験用音源と、
    第1のタイミングにおいて、複数の録音/再生ユニットを第1及び第2の録音/再生ユニット群に分けたときの第1の録音再生ユニット群に前記試験用音源からの試験用音声を録音させ、その後の第2のタイミングにおいて、前記第1の録音/再生ユニット群に録音された試験用音声を再生させるとともに、前記第2の録音/再生ユニット群に前記試験用音源からの試験用音声を録音させ、その後の第3のタイミングにおいて、前記第2の録音/再生ユニット群に録音された試験用音声を再生させる録音/再生制御部と、
    前記第2のタイミングにおいて前記第1の録音/再生ユニット群に含まれる録音/再生ユニットからそれぞれ再生される試験用音声、及び前記第3のタイミングにおいて前記第2の録音/再生ユニット群に含まれる録音/再生ユニットからそれぞれ再生される試験用音声と、前記試験用音源からの試験用音声とをそれぞれ比較して、両者が同じかどうかを判定する判定部と、
    前記両者が異なるとの判定結果が得られた場合に、録音/再生ユニットが異常であることを示す情報を出力する診断結果出力部と
    を含むことを特徴とする鉄道車両の運行記録システム。
  3. 前記運行状態取得部は、鉄道車両の速度情報,走行距離情報,及び走行地点情報の少なくとも一つを取得する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の鉄道車両の運行記録システム。
  4. 前記運行状態取得部は、鉄道車両の扉の開閉に係る情報,及び非常ブレーキの作動情報の少なくとも一つを取得する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システム。
  5. 前記録音部は、前記鉄道車両に搭載された乗務員間で連絡通話を行うための乗務員間連絡装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両に搭載された乗客が乗務員に非常を連絡するための非常通報装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両の乗務員が地上設備の人員と通話を行うための無線装置を用いて行われた通話音声,前記鉄道車両に搭載された車内放送装置を用いた車内放送音声,及び鉄道車両内に設置されたマイクロホンで収音された音声の少なくとも1つを録音する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システム。
  6. 前記記録及び録音の停止条件を検知した場合に、前記記録部及び録音部による記録及び録音動作を所定時間経過後に停止させる制御部をさらに含み、
    前記記録部及び録音部は、所定条件下で記録及び録音動作を開始すると、前記制御部による制御に基づいて記録及び録音動作を停止するまで、該記録及び録音動作を継続して行う
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システム。
  7. 前記運行記録システムは、車両電源からの電力を受けて動作し、
    前記車両電源からの電力供給が停止された場合に、前記車両電源に代わって動作用電力を前記運行記録システムに供給するバックアップ電源をさらに含み、
    前記バックアップ電源は、電力供給が停止されてから少なくとも所定期間、前記記録部及び録音部に、記録及び録音動作を継続するための電力を供給し、
    前記記録部及び録音部は、所定条件下で記録及び録音動作を開始すると、前記車両電源及びバックアップ電源からの電力供給が停止されるまで、記録及び録音動作を継続して行う
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システム。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システムを備えた自動放送装置。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システムを備えた自動列車停止装置。
  10. 請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システムを備えた自動列車制御装置。
  11. 請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システムを備えた自動列車運転装置。
  12. 請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道車両の運行記録システムを備えた列車情報管理装置。
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