この発明は、移動体の移動における経路を探索する経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述した経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体には限られない。
従来、車両を目的地点まで誘導するカーナビゲーション装置などでは、現在地点から目的地点までにおける最適な経路を探索し、探索した経路について、地図表示や音声案内などの手段によって運転者に案内をおこない、車両を目的地点まで誘導する。
これまで、カーナビゲーション装置などでおこなわれる経路探索では、現在位置の情報と、あらかじめ記憶されている各地点の情報(たとえば、道路の距離、道路の幅員、渋滞情報など)を用いて、現在地点から目的地点までの種々の経路を評価する。そして、これらの経路の中で最も評価の優れた経路を最適経路として選択し、選択した最適経路を進行経路として表示する提案がされている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
しかしながら、上記従来技術によれば、最適経路の選択には、放送コンテンツの視聴について考慮されていない。したがって、放送コンテンツの放送時間内に立ち寄り地点に到達すると、用事を優先する場合は、放送コンテンツの視聴を中断して用事を済ますこととなり、放送コンテンツを最後まで視聴できないという問題が一例として挙げられる。一方、放送コンテンツの視聴を優先する場合は、用事の前に停車した車中で放送コンテンツを最後まで視聴をすることとなり、バッテリーやガソリンを浪費してしまうという問題が一例として挙げられる。
また、放送コンテンツ間の空き時間に立ち寄り地点に到達すると、用事を優先する場合は、用事が済んだ時点が放送時間内となり、放送コンテンツの冒頭部分を視聴できないという問題が一例として挙げられる。一方、放送コンテンツの視聴を優先する場合は、放送コンテンツの開始時刻までに用事を済ますこととなり、早急な作業を強いられるという問題が一例として挙げられる。いわば、立ち寄り地点の到達時刻に依存して、ユーザの行動が制限されるという問題が一例として挙げられる。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる経路探索装置は、複数の放送コンテンツの放送時間を受信する受信手段と、目的地点までの経由地点を設定する設定手段と、前記受信手段によって受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、前記複数の放送コンテンツ間の空き時間内または前記全放送コンテンツの放送時間終了後に前記経由地点を経由するように、前記目的地点に到達する経路を探索する探索手段と、を備え、前記探索手段によって探索された経路の中から、前記空き時間の直前に放送される放送コンテンツの終了時刻経過後最短時刻で前記経由地点を経由する経路を抽出する抽出手段を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明にかかる経路探索装置は、複数の放送コンテンツの放送時間を受信する受信手段と、目的地点までの経由地点を設定する設定手段と、前記受信手段によって受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、前記複数の放送コンテンツ間の空き時間内または前記全放送コンテンツの放送時間終了後に前記経由地点を経由するように、前記目的地点に到達する経路を探索する探索手段と、を備え、前記探索手段によって探索された経路の中から、前記空き時間内の到達時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が最長となる経路を抽出する抽出手段を備えることを特徴とする。
また、請求項3の発明にかかる経路探索装置は、複数の放送コンテンツの放送時間を受信する受信手段と、目的地点までの経由地点を設定する設定手段と、前記受信手段によって受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、前記複数の放送コンテンツ間の空き時間内または前記全放送コンテンツの放送時間終了後に前記経由地点を経由するように、前記目的地点に到達する経路を探索する探索手段と、を備え、前記探索手段によって探索された経路の中から、前記経由地点の到達時刻から当該到達時刻経過後最初の空き時間までの時間が最短となる経路を抽出する抽出手段を備え、前記探索手段は、前記経由地点の到達時刻が前記最初の空き時間内となるように、前記抽出手段によって抽出された経路をリルートすることを特徴とする。
また、請求項5の発明にかかる経路探索方法は、複数の放送コンテンツの放送時間を受信する受信工程と、目的地点までの経由地点を設定する設定工程と、前記受信工程によって受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、前記複数の放送コンテンツ間の空き時間内または前記全放送コンテンツの放送時間終了後に前記経由地点を経由するように、前記目的地点に到達する経路を探索する探索工程と、を含み、前記探索工程によって探索された経路の中から、前記空き時間の直前に放送される放送コンテンツの終了時刻経過後最短時刻で前記経由地点を経由する経路を抽出する抽出工程を含むことを特徴とする。
また、請求項6の発明にかかる経路探索プログラムは、請求項5に記載の経路探索方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、請求項7の発明にかかるコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項6に記載の経路探索プログラムを記録したことを特徴とする。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる経路探索装置、経路探索方法、経路探索プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(経路探索装置の機能的構成)
図1を用いて、この発明にかかる経路探索装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる経路探索装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図1において、経路探索装置100は、受信部101と、設定部102と、探索部103と、抽出部104と、を含み構成されている。
受信部101は、複数の放送コンテンツの放送時間を受信する。放送コンテンツは、たとえば、図示しない通信部によって受信されるテレビ放送やラジオ放送などであり、図示しない表示部や音声出力部などから出力される。また、放送コンテンツの放送時間は、たとえば、放送コンテンツの情報とともに受信する構成でもよく、各放送コンテンツの開始時刻および終了時刻を含む情報である。
設定部102は、目的地点まで経由地点を設定する。また、設定部102は、経由地点における所要時間を設定する構成としてもよい。設定部102における設定は、たとえば、図示しない操作部を操作して設定してもよく、ユーザが立ち寄る地点や休憩する地点などを設定できる。
探索部103は、受信部101によって受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、複数の放送コンテンツ間の空き時間内または全放送コンテンツの放送終了後に経由地点を経由するように目的地点に到達する経路を探索する。
抽出部104は、探索部103によって探索された経路の中から、空き時間の直前に放送される放送コンテンツの終了時刻経過後最短時刻で経由地点を経由する経路を抽出する。また、抽出部104は、探索部103によって探索された経路の中から、空き時間内の到達時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が最長となる経路を抽出する構成としてもよい。さらに、抽出部104は、設定部102によって設定された経由地点における所要時間に基づいて、経路を抽出してもよい。より具体的には、空き時間内に経由する経由地点において、経由地点に到達した時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が所要時間を確保できるように経路を抽出する。
また、抽出部104は、探索部103によって探索された経路の中から、経由地点の到達時刻から当該到達時刻経過後最初の空き時間までの時間が最短となる経路を抽出する構成でもよい。その場合、探索部103は、経由地点の到達時刻が最初の空き時間内となるように、抽出部104によって抽出された経路をリルートする。より具体的には、放送コンテンツの放送時間内に経由地点を経由する経路については、当該放送コンテンツ終了時刻以後の最初の空き時間(全放送コンテンツの放送終了後)に、経由地点を経由するようリルートをおこなってもよい。
(経路探索装置の処理の内容)
つぎに、図2を用いて、本実施の形態にかかる経路探索装置100の処理の内容について説明する。図2は、本実施の形態にかかる経路探索装置の処理の内容を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、受信部101は、放送コンテンツの放送時間を受信する(ステップS201)。放送コンテンツは、たとえば、複数でもよく、テレビ放送やラジオ放送などである。また、放送コンテンツの放送時間は、たとえば、放送コンテンツの情報とともに受信する構成でもよく、各放送コンテンツの開始時刻および終了時刻を含む情報である。
つづいて、設定部102は、目的地点まで経由地点を設定する(ステップS202)。経由地点の設定は、たとえば、図示しない操作部を操作して設定してもよく、ユーザが立ち寄る地点や休憩する地点などを設定してもよい。また、ステップS202において、経由地点の設定とともに、経由地点における所要時間を設定する構成としてもよい。
そして、探索部103は、ステップS201において受信された各放送コンテンツの放送時間に基づいて、複数の放送コンテンツ間の空き時間内または全放送コンテンツの放送終了後に経由地点を経由するように目的地点に到達する経路を探索する(ステップS203)。
つぎに、抽出部104は、ステップS203において、探索された経路の中から、空き時間の直前に放送される放送コンテンツの終了時刻経過後最短時刻で経由地点を経由する経路を抽出して(ステップS204)、一連の処理を終了する。なお、経路の探索および経路の抽出の概要ついては、後述の図3〜図5を用いて説明する。
また、ステップS204において抽出部104は、ステップS203において、探索された経路の中から、空き時間内の到達時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が最長となる経路を抽出する構成としてもよい。さらに、抽出部104は、ステップS202において設定された経由地点における所要時間に基づいて、経路を抽出してもよい。より具体的には、空き時間内に経由する経由地点において、経由地点に到達した時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が所要時間を確保できるように経路を抽出する。
また、ステップS204において抽出部104は、ステップS203において探索された経路の中から、経由地点の到達時刻から当該到達時刻経過後最初の空き時間までの時間が最短となる経路を抽出する構成でもよい。その場合、探索部103は、経由地点の到達時刻が最初の空き時間内となるように、抽出された経路をリルートする。より具体的には、放送コンテンツの放送時間内に経由地点を経由する経路については、当該放送コンテンツ終了時刻以後の最初の空き時間(全放送コンテンツの放送終了後)に、経由地点を経由するようリルートをおこなってもよい。
ここで、図3〜図5を用いて、経路の探索および経路の抽出の概要について説明する。図3は、出発地点から経由地点を経由して目的地点へ到達する経路の概要を示す説明図である。図3において、出発地点300から経由地点302を経由して目的地点301へ到達する経路は複数存在する。探索部103は、たとえば、経由地点302を経由する、経路R(1)303と、経路R(2)304と、経路R(3)305と、を探索し、あわせて経由地点302から目的地点301までの経路を探索する。
本図では、出発地点300から複数の経路R(1)303と、経路R(2)304と、経路R(3)305によって経由地点302を経由して、目的地点301へ到達する経路を探索したが、複数の経路R(1)303と、経路R(2)304と、経路R(3)305においては、それぞれ経由地点302の到達時刻は異なるものとなる。
図4は、各経路における出発地点から経由地点まで到達する時刻と放送コンテンツの放送時間の一例を示す説明図である。図4において、横軸400上には、出発地点300を出発する出発時刻Ts401と、到達時刻TR(1)402と、到達時刻TR(2)403と、到達時刻TR(3)404と、が示されている。
加えて、横軸400上には、受信部101によって受信される放送コンテンツ(1)の放送時間410と、放送コンテンツ(2)の放送時間411と、放送コンテンツ(3)の放送時間412と、が示されている。
到達時刻TR(1)402は、経路R(1)303を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(1)の放送時間410と、放送コンテンツ(2)の放送時間411と、の間の空き時間内の時刻である。また、到達時刻TR(2)403は、経路R(2)304を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(2)の放送時間411内の時刻である。そして、到達時刻TR(3)404は、経路R(3)305を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(2)の放送時間411と、放送コンテンツ(3)の放送時間412と、の間の空き時間内の時刻である。
ここで、ステップS204における経路の抽出において、抽出部104は、探索部103によって探索された経路の中から、空き時間の直前に放送される放送コンテンツの終了時刻経過後最短時刻で経由地点を経由する経路を抽出する場合、経路R(1)402を抽出することとなる。あるいは、空き時間内の到達時刻から当該空き時間の終了時刻までの時間が最長となる経路を抽出する場合、経路R(3)404を抽出する構成でもよい。
また、ステップS202において、経由地点における所要時間の設定があった場合には、各放送コンテンツ間の空き時間内に経由地点302に到達する経路R(1)303と、経路R(3)305における到達時刻TR(1)402と、到達時刻TR(3)404から、それぞれの空き時間の終了時刻(直後の放送コンテンツの開始時刻)までの時間を算出する。そして、経由地点における所要時間が確保できる経路を抽出する構成としてもよい。
図5は、各経路における出発地点から経由地点まで到達する時刻と放送コンテンツの放送時間の他の一例を示す説明図である。図5において、横軸500上には、出発地点300を出発する出発時刻Ts501と、到達時刻TR(1)502と、到達時刻TR(2)503と、到達時刻TR(3)504と、が示されている。
加えて、横軸500上には、受信部101によって受信される放送コンテンツ(1)の放送時間510と、放送コンテンツ(2)の放送時間511と、放送コンテンツ(3)の放送時間512と、が示されている。
到達時刻TR(1)502は、経路R(1)303を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(2)の放送時間511内における放送開始時刻に近い時刻である。また、到達時刻TR(2)503は、経路R(2)304を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(2)の放送時間511内における放送終了時刻に近い時刻である。そして、到達時刻TR(3)504は、経路R(3)305を移動して、経由地点302まで到達する時刻であり、放送コンテンツ(3)の放送時間511内の時刻である。
本図では、ステップS204における経路の抽出において、抽出部104は、探索部103によって探索された経路の中から、経由地点302の到達時刻から当該到達時刻経過後最初の空き時間までの時間が最短となる経路として、経路R(2)304を抽出する。その場合、探索部103は、経由地点302の到達時刻が最初の空き時間内となるように、抽出された経路R(2)304をリルートする。より具体的には、到達時刻TR(2)503の直後の放送コンテンツ(2)と放送コンテンツ(3)間の空き時間内に経由地点302に到達する経路をリルートしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、放送コンテンツ間の空き時間に経由地点を経由して目的地点に到達する経路を探索するため、ユーザは、経由地点で放送コンテンツの視聴を妨げられることなく、放送コンテンツ間の空き時間を利用して経由地点における時間を過ごすことができる。したがって、経由地点への到達時刻に依存してユーザの行動が制限されることなく、ユーザは、空き時間の有効活用を図ることができる。
以下に、本発明の実施例1について説明する。本実施例1では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の経路探索装置を実施した場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図6を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成について説明する。図6は、本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6において、ナビゲーション装置600は、車両などの移動体に搭載されており、CPU601と、ROM602と、RAM603と、磁気ディスクドライブ604と、磁気ディスク605と、光ディスクドライブ606と、光ディスク607と、音声I/F(インターフェース)608と、マイク609と、スピーカ610と、入力デバイス611と、映像I/F612と、ディスプレイ613と、通信I/F614と、GPSユニット615と、を備えている。また、各構成部601〜615はバス620によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU601は、ナビゲーション装置600の全体の制御を司る。ROM602は、ブートプログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、地図情報表示プログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。ROM602あるいはRAM603には、たとえば、EPGなどのように、ナビゲーション装置600の外部から取得した情報を書き換え可能にするメモリエリアが確保されている。EPG(Electronic Program Guide)とは、デジタル放送では映像と一緒に受信される番組の放送時間や内容などの情報を含む電波に基づいて、テレビの画面に番組表を表示するシステムである。
ここで、経路探索プログラムは、後述する光ディスク607に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までの最短(あるいは最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路は、CPU601を介して音声I/F608や映像I/F612へ出力される。
また、経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、通信I/F614によって取得されたナビゲーション装置600の現在地点情報、光ディスク607から読み出された地図情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報は、CPU601を介して音声I/F608や映像I/F612へ出力される。
また、音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこない、CPU601を介して音声I/F608へ出力する。
また、地図情報表示プログラムは、映像I/F612によってディスプレイ613に表示する地図情報の表示形式を決定させ、決定された表示形式によって地図情報をディスプレイ613に表示させる。
磁気ディスクドライブ604は、CPU601の制御にしたがって磁気ディスク605に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク605は、磁気ディスクドライブ604の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク605としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ606は、CPU601の制御にしたがって光ディスク607に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク607は、光ディスクドライブ606の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク607は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク607のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。光ディスク607には、前述した地図情報が記録されている。地図情報は、経路探索および経路誘導に用いられる。
なお、本実施例1では地図情報などを光ディスク607に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報などは、ナビゲーション装置600の外部のサーバーなどに記録されていてもよい。その場合、ナビゲーション装置600は、たとえば、通信I/F614を通じて、ネットワークを介してサーバーから地図情報などを取得する。取得された情報はRAM603などに記憶される。
また、音声I/F608は、音声入力用のマイク609および音声出力用のスピーカ610に接続される。マイク609に受音された音声は、音声I/F608内でA/D変換される。また、スピーカ610からは音声が出力される。なお、マイク609から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク605あるいは光ディスク607に記録可能である。
また、入力デバイス611は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。さらに、入力デバイス611は、デジタルカメラなどの他の情報処理端末(以下、単に機器という)を接続し、データの入出力をおこなうことができる。
また、映像I/F612は、ディスプレイ613と接続される。映像I/F612は、具体的には、たとえば、ディスプレイ613全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ613を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ613には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ613は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
ここで、ディスプレイ613には、ナビゲーション装置600の現在位置における現在時刻が表示される。ディスプレイ613には、主に現在走行中の経路の地図情報や、停車中においてはテレビ放送やDVDの映像が表示されるが、それらの情報とあわせて、ディスプレイ613には現在時刻を表示するスペースが確保される。なお、時刻表示専用のディスプレイを別途設けて、現在時刻を常時表示させることとしてもよい。また、ディスプレイ613は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。その場合、後部座席に着座する搭乗者に対するディスプレイ613におけるテレビ放送やDVDの映像などの表示は、停車中のみならず、移動中にも表示される構成としてもよい。
また、通信I/F614は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置600とCPU601とのインターフェースとして機能する。通信I/F614は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、CPU601は、この通信網をインターフェースとして、外部の機器やサーバーなどと接続されて、各種情報の送受信をおこなえる構成でもよい。また、通信I/F614を介して、ラジオ放送による電波やテレビ放送などの電波や衛星放送などを受信する構成でもよく、あわせて、放送波のデータに含まれる、番組の放送時間や内容などの情報を含む電波を受信してもよい。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F614は、たとえば、FMチューナー、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得する。また、その他通信I/F614を介して取得される情報には、たとえば、インターネット上の公開データや、およびラジオ放送やテレビ放送などの電波からの映像あるいは音声に関するコンテンツ情報などが挙げられる。
また、GPSユニット615は、GPS衛星からの受信波や各種センサ(たとえば、角速度センサや加速度センサ、タイヤの回転数など)からの出力値を用いて、車両の現在位置(ナビゲーション装置600の現在位置)を示す情報を算出する。現在位置を示す情報は、たとえば緯度経度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。
なお、実施の形態にかかる経路探索装置100の機能的構成である受信部101は通信I/F614によって、設定部102は入力デバイス611によって、探索部103および抽出部104はCPU601やROM602やRAM603によって、それぞれその機能を実現する。
つぎに、図7を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置600が搭載された車両内部について説明する。図7は、本実施例1にかかるナビゲーション装置が搭載された車両内部の一例を示す説明図である。
図7において、車両内部は、運転席シート711と、助手席シート712と、後部座席シート713と、を有しており、運転席シート711と助手席シート712との周囲には、表示装置(ディスプレイ613)721aおよび音響装置(スピーカ610)722ならびに情報再生機器723aが設けられている。
また、助手席シート712には、後部座席シート713の搭乗者に向けて、表示装置721bおよび情報再生機器723bが設けられており、後部座席シート713の後方には図示しない音響装置が設けられている。なお、各情報再生機器723(723a,723b)は、車両に対して着脱可能な構造を備えていてもよい。
つぎに、図8を用いて、本実施例1にかかる表示装置721(721a,721b)における通信I/F614を介して受信されたテレビ番組の表示の一例について説明する。図8は、本実施例1にかかる表示装置のテレビ番組の表示の一例を示す説明図である。
図8において、表示装置721(721a,721b)の表示画面801は、通信I/F614を介して受信されたテレビ番組を表示するとともに、「Navi画面」ボタン802と、「見続ける」ボタン803と、「出力設定」ボタン804と、を表示している。
ユーザは、表示装置721(721a,721b)の表示画面801に表示された「Navi画面」ボタン802と、「見続ける」ボタン803と、「出力設定」ボタン804などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面801に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置721(721a,721b)は、「Navi画面」ボタン802の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、交通情報や地図情報や経路誘導に関する情報を表示する。
また、表示装置721(721a,721b)は、「見続ける」ボタン803の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、経路探索プログラムを起動させて、現在視聴中のテレビ番組の視聴を終了してから経由地点302を経由して、目的地点301に到達する経路を探索する。なお、経路探索の詳細については、図8に後述する。
また、表示装置721(721a,721b)は、「出力設定」ボタン804の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、表示出力に関する設定を促す画面を表示する。表示出力に関する設定を促す画面は、たとえば、出力音量や、明るさなど画面設定の選択ができる画面としてもよい。
なお、本実施例1においては、表示画面801に「Navi画面」ボタン802と、「見続ける」ボタン803と、「出力設定」ボタン804と、を表示して、タッチパネル形式によって各種入力操作をおこなう構成としたが、リモコンやスイッチなどを用いて入力をおこなう構成としてもよい。
(ナビゲーション装置600の処理の内容)
つぎに、図9を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置600の処理の内容について説明する。図9では、車両で視聴中のテレビ番組において、立ち寄り地点を経由して目的地点へ走行する場合でも、テレビ番組を欠如することなく視聴できる経路探索について説明する。図9は、本実施例1にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図9のフローチャートにおいて、まず、CPU601は、テレビ番組を視聴中か否かを判断する(ステップS901)。テレビ番組を視聴中でない場合(ステップS901:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
ステップS901において、テレビ番組を視聴中である場合(ステップS901:Yes)は、つづいて、CPU601は、表示画面801に表示された「見続ける」ボタン803の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS902)。ここで、「見続ける」ボタン803の選択を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS902:Yes)は、CPU601は、立ち寄り地点が設定されているか否かを判断する(ステップS903)。
ステップS903において、立ち寄り地点が設定されていない場合(ステップS903:No)は、入力デバイス611は、立ち寄り地点の設定を受け付ける(ステップS904)。立ち寄り地点は、たとえば、ユーザが車両を停車させてテレビ番組の視聴を中断する地点などで、ディスプレイ613などに設定を促すメッセージを表示してもよい。また、立ち寄り地点の設定がない場合は、立ち寄り地点の代わりに目的地点の設定を受け付けたり、テレビ番組の視聴を満了できる時刻をユーザに報知する構成としてもよい。そして、CPU601は、ステップS904において、設定を受け付けた立ち寄り地点まで一つ以上の経路候補を検索する(ステップS905)。
また、ステップS903において、立ち寄り地点が設定されている場合(ステップS903:Yes)は、CPU601は、立ち寄り地点までの一つ以上の経路候補を検索する(ステップS905)。
つづいて、CPU601は、ステップS905において検索された一つ以上の経路候補について、立ち寄り地点に到達する到達予定時刻を算出する(ステップS906)。到達予定時刻の算出は、たとえば、ナビゲーション装置600の現在位置から立ち寄り地点までの距離と、車両の走行速度に基づいて到達所要時間を算出し、現在時刻に足しあわせてもよい。車両の走行速度は、たとえば、渋滞や交通規制などの交通情報など交通条件データを加味する構成としてもよい。
そして、CPU601は、通信I/F614を介して視聴中のテレビ番組の番組終了時刻を取得する(ステップS907)。なお、本図の説明では、ステップS906において到達予定時刻を算出してから、ステップS907において番組終了時刻を取得する構成としているが、番組終了時刻を取得してから、到達予定時刻を算出してもよい。また、番組終了時刻は、ステップS901において視聴中のテレビ番組の放送波とともに受信する構成としてもよい。
つづいて、CPU601は、ステップS906において算出された到達予定時刻と、ステップS907において算出された番組終了時刻と、に基づいて、番組を満了まで視聴できる経路を決定し(ステップS908)、一連の処理を終了する。テレビ番組を満了まで視聴できる経路の決定は、たとえば、到達予定時刻が番組終了時刻以上となる経路候補の中から、到達まで最短となる経路を決定する構成でもよい。また、テレビ番組の番組終了時刻に対して、経路候補とその到達予定時刻を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予定時刻を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予定時刻に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施例1によれば、視聴中のテレビ番組の終了時刻を取得して、立ち寄り地点でテレビ番組の視聴が中断される場合であっても、立ち寄り地点に到達する前にテレビ番組の視聴を満了まで視聴できる経路を決定できる。
つぎに、本発明の実施例2について説明する。本実施例2は、前述の実施例1で説明したナビゲーション装置600で、ユーザが視聴を所望するコンテンツを複数指定して、コンテンツを視聴する場合の一例について説明する。ユーザが指定するコンテンツは、通信I/F614を介して受信されたラジオ放送やテレビ放送などの番組であり、本実施例2では、テレビ番組を指定する場合について説明する。なお、本実施例2にかかるナビゲーション装置600のハードウェア構成については、図6とほぼ同様であるため、説明を省略する。また、本実施例2にかかるナビゲーション装置600が搭載された車両内部については、図7とほぼ同様であるため、説明を省略する。
ここで、図10を用いて、本実施例2にかかる表示装置721(721a,721b)における経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例について説明する。図10は、本実施例2にかかる表示装置の経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例を示す説明図である。
図10において、表示装置721(721a,721b)の表示画面1001は、目的地点までの経路など地図情報を表示するとともに、「戻る」ボタン1002と、経路設定ボタン群1003と、詳細ルート設定ボタン群1004と、を表示している。経路設定ボタン群1003は、目的地点までの経路の案内や設定などに関するボタンを有しており、本実施例2においては、「案内開始」ボタン1011と、「ルート確認」ボタン1012と、「詳細ルート設定」ボタン1013と、を含んでいる。また、詳細ルート設定ボタン群1004は、経路探索における条件に関するボタンを有しており、本実施例2においては、「戻る」ボタン1021と、「立ち寄り地点指定」ボタン1022と、「料金考慮」ボタン1023と、「視聴番組指定」ボタン1024と、を含んでいる。
ユーザは、表示装置721(721a,721b)の表示画面1001に表示された「戻る」ボタン1002と、経路設定ボタン群1003に含まれる「案内開始」ボタン1011と、「ルート確認」ボタン1012と、「詳細ルート設定」ボタン1013と、詳細ルート設定ボタン群1004に含まれる「戻る」ボタン1021と、「立ち寄り地点指定」ボタン1022と、「料金考慮」ボタン1023と、「視聴番組指定」ボタン1024などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面1001に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置721(721a,721b)は、「戻る」ボタン1002の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、前画面へ表示を切り替える。
また、表示装置721(721a,721b)は、「案内開始」ボタン1011の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、目的地点までの経路案内に関する画面を表示する。「ルート確認」ボタン1012の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、目的地点までの経路情報に関する画面を表示する。経路情報は、複数表示してもよく、複数の中からユーザが選択できるようにしてもよい。
また、表示装置721(721a,721b)は、「詳細ルート設定」ボタン1013の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、詳細ルート設定ボタン群1004を表示する。
同様にして、表示装置721(721a,721b)は、詳細ルート設定ボタン群1004において、「戻る」ボタン1021の選択を受け付けると、詳細ルート設定ボタン群1004の表示を終了する。「立ち寄り地点指定」ボタン1022の選択を受け付けると、立ち寄り地点の指定を促す画面を表示して、「料金考慮」ボタン1023の選択を受け付けると、CPU601は経路探索プログラムを起動させて、経路上の有料道路における走行料金を考慮した(安価な走行料金となる)経路の探索をおこなう。
そして、表示装置721(721a,721b)は、「視聴番組指定」ボタン1024の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、視聴番組の指定を促す画面を表示する。
つぎに、図11を用いて、本実施例2にかかる視聴番組の指定の一例について説明する。図11は、本実施例2にかかる表示装置の視聴番組指定の画面の表示の一例を示す説明図である。
図11において、表示装置721(721a,721b)の表示画面は、放送波のデータに含まれる電子番組表の情報に基づいて、テレビ番組表1101を表示するとともに、「戻る」ボタン1102と、「複数選択」ボタン1103と、「欠如なく見る」ボタン1104と、「選択終了」ボタン1105と、を表示している。なお、テレビ番組表1101は、デジタル放送における映像と一緒に受信される番組の放送時間や内容などの情報を含む電波に基づいて、テレビの画面に番組表を表示するEPGを利用してもよい。また、通信I/F614の通信によって番組表データベースにアクセスして取得する構成や、あらかじめ磁気ディスク605や光ディスク607などの記録媒体に記録されていてもよい。
テレビ番組表1101は、時間1111と、チャンネル1112に対応したテレビ番組を表示しており、「スクロール」ボタン1113の選択を受け付けて、時間1111を変更することができる。より具体的には、時間1111の10時から11時におけるチャンネル1112の○○TVの番組は「番組A」1121であり、時間1111の11時から13時におけるチャンネル1112の○○TVの番組は「番組D」1122である。同様に、テレビ番組表1101は、「番組B」1123や「番組C」1124など複数の番組を含んでいる。
ユーザは、表示装置721(721a,721b)の表示画面に表示された「戻る」ボタン1102と、「複数選択」ボタン1103と、「欠如なく見る」ボタン1104と、「選択終了」ボタン1105やテレビ番組表1101に含まれる「スクロール」ボタン1113と番組などを選択して、各種操作をおこなう。ボタンの選択は、たとえば、タッチパネルによって、表示画面に表示されたボタンに触れておこなう。表示装置721(721a,721b)は、「戻る」ボタン1102の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、前画面へ表示を切り替える。
視聴番組を指定する場合、ユーザは、たとえば、表示装置721(721a,721b)の表示画面に表示されたテレビ番組表1101の中から、視聴したい番組を選択する。より具体的には、「番組B」1123の視聴をしたい場合には、ユーザは、「番組B」1123を選択して、「選択終了」ボタン1105を選択する。そして、表示装置721(721a,721b)は、「選択終了」ボタン1105の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、ユーザが選択した番組を表示する。
また、複数の視聴番組を指定する場合、ユーザは、たとえば、表示装置721(721a,721b)の表示画面に表示された「複数選択」ボタン1103を選択してから、テレビ番組表1101の中から、視聴したい番組を複数選択する。より具体的には、「番組B」1123につづけて「番組C」1124の視聴をしたい場合には、ユーザは、「複数選択」ボタン1103を選択し、「番組B」1123と「番組C」1124を選択して、「選択終了」ボタン1105を選択する。そして、表示装置721(721a,721b)は、「選択終了」ボタン1105の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、ユーザが選択した複数の番組を表示する。
そして、ユーザは、指定した視聴番組を欠如なく視聴して、立ち寄り地点などを経由してから目的地点に到達したい場合は、たとえば、表示装置721(721a,721b)の表示画面に表示された「選択終了」ボタン1105を選択する前に、「欠如なく見る」ボタン1104を選択する。より具体的には、「番組D」1122を欠如なく視聴したい場合には、ユーザは、「番組D」1122を選択し、「欠如なく見る」ボタン1104を選択してから、「選択終了」ボタン1105を選択する。そして、表示装置721(721a,721b)は、「選択終了」ボタン1105の選択を受け付けると、CPU601に入力情報を出力し、CPU601の制御にしたがって、ユーザが選択した番組を表示するとともに、複数のテレビ番組が選択された場合においては、空き時間に立ち寄り地点に寄るなどして、CPU601は、番組を欠如なく視聴できる経路を探索する。
なお、本実施例2においては、表示画面に「戻る」ボタン1002と、経路設定ボタン群1003に含まれる「案内開始」ボタン1011と、「ルート確認」ボタン1012と、「詳細ルート設定」ボタン1013と、詳細ルート設定ボタン群1004に含まれる「戻る」ボタン1021と、「立ち寄り地点指定」ボタン1022と、「料金考慮」ボタン1023と、「視聴番組指定」ボタン1024と、視聴番組指定の画面と、を表示して、タッチパネル形式によって各種入力操作をおこなう構成としたが、リモコンやスイッチなどを用いて入力をおこなう構成としてもよい。
(ナビゲーション装置600の処理の内容)
つぎに、図12を用いて、本実施例2にかかるナビゲーション装置600の処理の内容について説明する。図12では、車両で複数のテレビ番組を視聴する場合において、立ち寄り地点などがあっても、テレビ番組を欠如なく視聴して目的地点へ到達できる経路探索について説明する。図12は、本実施例2にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図12のフローチャートにおいて、まず、CPU601は、表示画面1001に表示された「視聴番組指定」ボタン1024の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1201)。ここで、「視聴番組指定」ボタン1024の選択を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS1201:Yes)は、視聴番組指定の画面を表示して、ユーザから番組の選択を受け付ける(ステップS1202)。
そして、CPU601は、表示画面に表示された「欠如なく見る」ボタン1104の選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS1203)。ここで、「欠如なく見る」ボタン1104の選択を受け付けない場合(ステップS1203:No)は、そのまま一連の処理を終了する。
ステップS1203において、「欠如なく見る」ボタン1104の選択を受け付けた場合(ステップS1203:Yes)は、ナビゲーション装置600は、ステップS1202において選択された番組の放送時間情報を取得する(ステップS1204)。放送時間情報は、たとえば、テレビ放送やラジオ放送などの番組の開始時刻や終了時刻を含む情報である。また、放送時間情報の取得は、たとえば、通信I/F614を介して、ラジオ放送による電波やテレビ放送などの電波とともに受信する構成としてもよい。
つづいて、CPU601は、立ち寄り地点が設定されているか否かを判断する(ステップS1205)。立ち寄り地点の設定は、たとえば、ユーザが入力デバイス611を操作して入力する構成でもよい。ステップS1205において、立ち寄り地点の設定がされていない場合(ステップS1205:No)は、ステップS1204において取得された放送時間情報に基づいて、ユーザに、複数の番組間における空き時間情報を報知して(ステップS1212)、一連の処理を終了する。空き時間情報は、たとえば、番組の終了時刻や、終了時刻までに走行できる予想距離などを含む情報でもよい。また、空き時間情報を報知する代わりに、立ち寄り地点の設定を促す構成としてもよい。また、立ち寄り地点の設定を促す場合、放送時間情報に基づいて、空き時間に立ち寄ることのできる施設などを候補として挙げてもよい。
ステップS1205において、立ち寄り地点が設定されている場合(ステップS1205:Yes)は、CPU601は、経路探索プログラムを起動させて、立ち寄り地点まで一つ以上の経路候補を検索する(ステップS1206)。
つぎに、CPU601は、ステップS1205において検索された一つ以上の経路候補について、到達予定時刻を算出する(ステップS1207)。到達予定時刻の算出は、たとえば、ナビゲーション装置600の現在位置から立ち寄り地点までの距離と、車両の走行速度に基づいて到達所要時間を算出し、現在時刻に足しあわせてもよい。車両の走行速度は、たとえば、渋滞や交通規制などの交通情報など交通条件データを加味してもよい。
そして、CPU601は、ステップS1204において取得された放送時間情報と、ステップS1207において算出された到達予定時刻と、に基づいて、最初の空き時間が終了するまでに立ち寄り地点に到達する経路候補があるか否かを判断する(ステップS1208)。
ステップS1208において、空き時間が終了するまでに立ち寄り地点に到達する経路候補がある場合(ステップS1208:Yes)は、空き時間開始後、最も早く立ち寄り地点に到達する経路を決定して(ステップS1209)、一連の処理を終了する。
また、ステップS1208において、空き時間が終了するまでに立ち寄り地点に到達する経路候補がない場合(ステップS1208:No)は、つづいて、次の空き時間があるか否かを判断する(ステップS1210)。ここで、次の空き時間があった場合(ステップS1210:Yes)は、ステップS1208へ戻って処理を繰り返す。
ステップS1210において、次の空き時間がなかった場合(ステップS1210:No)は、選択したすべての番組の終了時刻後、最も早く立ち寄り地点に到達する経路を決定して(ステップS1211)、一連の処理を終了する。
なお、本図では、ステップS1209において、空き時間開始後、最も早く立ち寄り地点に到達する経路を決定する構成としているが、立ち寄り地点での所要時間を取得する構成であれば、立ち寄り地点に到達後、空き時間終了までに所要時間が確保できる経路候補の中で、最も早く立ち寄り地点に到達する経路を決定してもよい。また、番組終了時刻に対して、経路候補とその到達予定時刻を表示して、ユーザが選択する構成としてもよい。また、到達予定時刻を所定の間隔で算出し、渋滞などによって到達予定時刻に変更があった場合に、再度経路を探索する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施例2によれば、複数のテレビ番組の選択を受け付けて、複数の番組間の空き時間に、立ち寄り地点に到達する経路を決定できるため、立ち寄り地点で番組の視聴を中断する場合であっても、選択を受け付けたテレビ番組を欠如なく視聴することができる。
以上説明したように、この発明によれば、放送コンテンツ間の適切な空き時間に経由地点を経由して目的地点に到達する経路を探索するため、ユーザは、経由地点で放送コンテンツの視聴を妨げられることなく、放送コンテンツ間の空き時間を利用して経由地点における時間を過ごすことができる。したがって、経由地点への到達時刻に依存してユーザの行動が制限されることなく、ユーザは、空き時間の有効活用を図ることができる。
また、この発明によれば、視聴中のテレビ番組の終了時刻を取得して、立ち寄り地点でテレビ番組の視聴が中断される場合であっても、立ち寄り地点に到達する前にテレビ番組の視聴を満了まで視聴できる経路を決定できる。
また、この発明によれば、立ち寄り地点における所要時間を確保できる空き時間に立ち寄り地点に到達する経路を決定できるため、立ち寄り地点における用事を適切にこなして、放送コンテンツの視聴を欠くことを防ぐことができる。あるいは、立ち寄り地点に到達後、空き時間直後の放送コンテンツ開始まで必要な時間が確保されているため、あわてて用事を済ませなくてもよく、用事に対してミスを犯すことを防ぐことができる。
また、この発明によれば、放送時間内に経由地点に到達する経路に対しては、直後の空き時間に到達する経路にリルートして探索するため、効率のよい経路探索を図ることができる。また、経由地点での所要時間を確保できる空き時間を選択して、経路を探索するため、経由地点に立ち寄っている時間に番組の視聴を逃してしまうことがない。
また、番組が一つであっても、番組の放送時間中のコマーシャルなど、本来番組とは関係ない映像などの放送時間を空き時間として取得すれば、立ち寄り地点の選択の幅が増え、汎用性の増加を図ることもできる。
また、この発明によれば、番組を視聴するために、車両を停車して視聴することをなくすことができるため、無駄なアイドリングの抑制を図ることができる。あるいは、停車中に機器を作動させて番組を視聴する必要がないため、バッテリーの消費を抑えることができる。また、所定の間隔で到達予定時刻と番組終了時刻を比較して経路を決定できるため、渋滞などに巻き込まれても、再探索によって決定された経路とすることで、適切な経路の提供を図ることができる。
また、この発明は、実施例1、実施例2による機能を少なくとも一つ以上有する構成であればよい、たとえば、実施例1、実施例2すべての機能を有していれば、視聴中の番組を欠如なく見る場合も、あらかじめ視聴する番組を指定する場合にも、番組を欠如することなく視聴することができる。
また、この発明は、前述したテレビ番組に限ることなく、音楽CDやラジオ放送や衛星放送などに適用してもよい。さらに、それぞれ組み合わせて視聴したいコンテンツを設定することで、本発明における汎用性の高い利用を図ることができる。
また、この発明は、経路を決定する際に、番組終了時刻と、立ち寄り地点(経由地点)に到達する到達予定時刻を表示して、ユーザに確認する構成とすれば、ユーザの意図しない範囲の時間延長を予防できる。したがって、適切にユーザの所望する経路探索を図ることができる。
また、この発明は、ユーザの希望により視聴継続の中止を受け付けて、再探索ができる構成とすれば、経路の途中で、ユーザが急ぐ必要が生じた場合でも、その時点から最短時間で目的地点に到達できる経路を決定できる。したがって、汎用性の高い対応を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した経路探索方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
本実施の形態にかかる経路探索装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
本実施の形態にかかる経路探索装置の処理の内容を示すフローチャートである。
出発地点から経由地点を経由して目的地点へ到達する経路の概要を示す説明図である。
各経路における出発地点から経由地点まで到達する時刻と放送コンテンツの放送時間の一例を示す説明図である。
各経路における出発地点から経由地点まで到達する時刻と放送コンテンツの放送時間の他の一例を示す説明図である。
本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
本実施例1にかかるナビゲーション装置が搭載された車両内部の一例を示す説明図である。
本実施例1にかかる表示装置のテレビ番組の表示の一例を示す説明図である。
本実施例1にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
本実施例2にかかる表示装置の経路探索の条件について詳細設定をおこなう表示の一例を示す説明図である。
本実施例2にかかる表示装置の視聴番組指定の画面の表示の一例を示す説明図である。
本実施例2にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
100 経路探索装置
101 受信部
102 設定部
103 探索部
104 抽出部