JP4723109B2 - 太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュール製造用治具 - Google Patents

太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュール製造用治具 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュール製造用治具に関し、一層詳細には、配線材を太陽電池セルの所定の位置に確実に接合することが可能であり、かつ配線材が太陽電池セルから離脱する懸念のない太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュール製造用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な太陽電池モジュール1の一部省略縦断面図を図8に示す。この太陽電池モジュール1においては、複数個の太陽電池セル2同士が配線材としての平板状導体3により互いに電気的に直列接続されてなるセル列4が樹脂製のケース5内に収容されている。この場合、各平板状導体3の下端面の両端部は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に銅、銀あるいは黒鉛等の導電性物質の粉末が分散されてなる導電性接着剤6を介して、互いに隣接する太陽電池セル2、2の各上端面に接合されている。そして、ケース5内の太陽電池セル2および平板状導体3以外の箇所には透光性樹脂7が充填されており、太陽電池セル2はこの透光性樹脂7により位置決め固定されている。
【0003】
このように構成された太陽電池モジュール1は、例えば、以下のようにして製造されている。
【0004】
まず、図9に示すように、各太陽電池セル2の上端面の両端部に導電性接着剤6を塗布する。この導電性接着剤6は、通常、柔軟な粘着体であり、後述するように、加熱処理が施されることにより硬化する。
【0005】
次に、各太陽電池セル2における導電性接着剤6が塗布された箇所に平板状導体3を載置する(図9参照)。これにより、太陽電池セル2と平板状導体3とが導電性接着剤6を介して互いに粘着される。
【0006】
次に、太陽電池セル2と該太陽電池セル2に粘着された平板状導体3とをこの状態で加熱炉内に導入し、100〜250℃程度で数十分間加熱処理を施す。この加熱処理に伴い、導電性接着剤6の主成分である熱硬化性樹脂に架橋反応が生じて3次元状網目構造が形成され、その結果、導電性接着剤6が硬化する。これにより太陽電池セル2と平板状導体3とが互いに堅牢に接合され、セル列4が得られる。
【0007】
次に、セル列4を加熱炉から導出して冷却した後、透光性樹脂7が半分程度充填されたケース5内に該セル列4を収容し、ケース5の残余の部分に透光性樹脂7をさらに充填する。
【0008】
最後に、透光性樹脂7を硬化することにより、図8に示す太陽電池モジュール1が得られるに至る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した従来技術に係る太陽電池モジュール1の製造方法には、図10に示すように、平板状導体3が太陽電池セル2上の所定の接合箇所からずれた位置に接合されることがあるという不具合がある。この理由は、導電性接着剤6が柔軟な粘着体であるので、太陽電池セル2および該太陽電池セル2に粘着された平板状導体3を加熱炉内に導入する際等、太陽電池セル2に外力が加えられた際に平板状導体3が容易に変位するからである。
【0010】
そして、このような事態が生じると、例えば、太陽電池セル2と平板状導体3との接触面積が小さくなるため、太陽電池モジュール1の電気伝導度の低下を招くという不具合が惹起される。
【0011】
また、従来技術に係る太陽電池モジュール1の製造方法においては、加熱処理が施される際、太陽電池セル2の一端部と該一端部に粘着された平板状導体3の一端部とが互いに逆方向に指向して熱膨張する。このため、平板状導体3の一端部が相対的に太陽電池セル2の中央側に移動するとともに導電性接着剤6が展延され、該導電性接着剤6はこの状態で硬化する。そして、加熱処理後に冷却された際、太陽電池セル2に比して平板状導体3の方が大きく収縮するので、太陽電池セル2の両端部は互いに逆方向に引っ張られる。
【0012】
しかしながら、太陽電池セル2の両端部に作用する引っ張り力の大きさは互いに略等しいので、太陽電池セル2がいずれか一方に引き寄せられることはない。したがって、太陽電池セル2と平板状導体3との間に介在する導電性接着剤6に著しく大きな引っ張り応力が作用する。このため、該導電性接着剤6の機械的強度が低下するので、太陽電池モジュール1としては、太陽電池セル2からの平板状導体3の離脱が容易に起こるものとなることが懸念される。
【0013】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、太陽電池モジュールの電気伝導度の低下を招くことがなく、しかも、配線材と太陽電池セルとを互いに接合する導電性接着剤に応力が作用することがない太陽電池モジュールの製造方法および太陽電池モジュール製造用治具を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、導電性接着剤を介して配線材を接合することにより列置された複数個の太陽電池セル同士を電気的に接続する際に、前記各太陽電池セルおよび前記各配線材を位置決め固定することを特徴とする。
【0015】
両者が位置決め固定されているので、例えば、導電性接着剤により互いに粘着された太陽電池セルと配線材とを加熱炉内に導入する際等、太陽電池セルに外力が加えられても配線材が変位することはない。このため、配線材は太陽電池セルの所定の箇所に確実に接合される。したがって、太陽電池モジュールの電気伝導度が低下することもない。
【0016】
しかも、配線材は、加熱処理の際にその中央から屈曲し、降温の際に該配線材と太陽電池セルとの接合箇所を支点として平板状に復元する。したがって、降温に伴い太陽電池セルと配線材との接合箇所が移動することはない。このため、配線材が太陽電池セルを引っ張ることがなく、導電性接着剤の機械的強度が低下することもないので、太陽電池セルから配線材が離脱することが回避される。
【0017】
この場合、配線材上に重錘を載置した状態で導電性接着剤を硬化させることが好ましい。これにより、導電性接着剤の硬化速度が向上する。
【0018】
さらに、前記各太陽電池セルと該各太陽電池セルを位置決め固定するセル保持部材とを熱的に遮断することが好ましい。これにより太陽電池セルが熱膨張することが著しく抑制されるので、太陽電池セルと配線材を位置決め固定する配線材固定用部材との接合箇所が移動することがない。したがって、両者が確実に所定の位置で接合される。
【0019】
また、本発明は、導電性接着剤を介して配線材を接合することにより列置された複数個の太陽電池セル同士を電気的に接続する際に使用される太陽電池モジュール製造用治具であって、前記各太陽電池セルを位置決め固定するセル保持部材と、前記各配線材を位置決め固定する配線材固定用部材とを備えることを特徴とする。
【0020】
すなわち、各太陽電池セルおよび各配線材は、この太陽電池モジュール製造用治具により堅牢に位置決め固定される。
【0021】
前記配線材固定用部材は、例えば、前記セル保持部材に形成されたガイド溝に挿入することにより前記セル保持部材に支持される。
【0022】
この場合、前記配線材固定用部材の前記ガイド溝への挿入深さが調整可能であることが好ましい。これにより、太陽電池セルの厚みに応じて前記配線材固定用部材の位置を調節することができるので、両者が互いに当接することを回避することができる。
【0023】
また、前記セル保持部材のセル保持部に断熱材が設置されていることが好ましい。これにより、加熱処理の際に太陽電池セルが熱膨張することを著しく抑制することができる。
【0024】
さらに、配線材上に載置される重錘を備えるものであることが好ましい。上記したように、導電性接着剤の硬化速度を向上させることができる。
【0025】
そして、前記セル保持部材には、前記配線材により互いに電気的に接続された複数個の太陽電池セル、すなわち、セル列を取り出すための治具が挿入される治具挿入口が形成されていることが好ましい。これにより、セル列の太陽電池モジュール製造用治具からの取り出しを容易に行うことができる。
【0026】
さらにまた、前記配線材上に載置された重錘を取り出すための治具が挿入される前記治具挿入口とは別の治具挿入口が前記セル保持部材に形成されていることが好ましい。これにより、重錘の太陽電池モジュール製造用治具からの取り出しを容易に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る太陽電池モジュール製造用治具につきこれを用いる太陽電池モジュールの製造方法との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、図8〜図10に示される構成要素に対応する構成要素については同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0028】
本実施の形態に係る太陽電池モジュール製造用治具10の一部省略断面斜視図を図1に示す。この太陽電池モジュール製造用治具10は、太陽電池セル2を保持するセル保持部材12と、該セル保持部材12に位置決め固定される複数個の配線材固定用部材14とを備える。
【0029】
セル保持部材12は、長尺平板状の底部12aと、該底部12aから垂直に立ち上がった1対の側壁部12b、12bおよび複数個のストッパ部12cとを有し、これにより、セル保持部材12には底部12a、1対の側壁部12b、12bおよび1対のストッパ部12c、12cに囲繞されたセル収容部16が複数個形成されている。そして、隣接するセル収容部16、16はストッパ部12cにより互いに仕切られており、1室のセル収容部16には1個の太陽電池セル2が収容される。収容された太陽電池セル2は、側壁部12b、12bとストッパ部12c、12cとにより位置決め固定される。したがって、互いに隣接する太陽電池セル2、2の一端部同士は、ストッパ部12cを介装した状態で対向する。なお、ストッパ部12cの上端面は、太陽電池セル2の上端面と略面一になるように設定されている。
【0030】
ストッパ部12cの上端面は側壁部12bの外壁面まで延在しており、このため、該側壁部12bには、ストッパ部12cが存在する位置に開口部12dが形成されている。この開口部12dには、後述するように、平板状導体3の上に載置されてかつ配線材固定用部材14、14の間に挿入された重錘18を取り出すための治具(図示せず)、例えば、チャックの爪部等が挿入される。
【0031】
セル収容部16の内壁、すなわち、側壁部12b、12bおよびストッパ部12c、12cのセル収容部16に露呈した面には段部20が形成されており、該段部20には、例えば、酸化アルミニウムやポリテトラフルオロエチレン等の熱伝導度が低い材料からなる断熱板22が設置されている。この断熱板22によってセル保持部材12とセル収容部16とが熱的に遮断され、結局、該セル収容部16に収容された太陽電池セル2とセル保持部材12とが熱的に遮断される。
【0032】
また、側壁部12bには、セル収容部16の略中央から底部12aに亘って、半円状の治具挿入口24が形成されている。この治具挿入口24には、後述するように、セル列4をセル保持部材12から取り出すための治具(図示せず)、例えば、チャックの爪部等が挿入される。
【0033】
そして、側壁部12bのストッパ部12c付近には、該側壁部12bの一部が直線的に切り欠かれることによりガイド溝26が設けられている。このガイド溝26には、まずスペーサ28が挿入され、次いでこのスペーサ28上に載置されるように配線材固定用部材14が挿入されている。すなわち、配線材固定用部材14のガイド溝26への挿入深さは、該配線材固定用部材14の下端面が太陽電池セル2の上端面に当接しないように、スペーサ28によって調節される。そして、配線材固定用部材14は、ガイド溝26に挿入されることによりセル保持部材12に保持される。
【0034】
配線材固定用部材14がガイド溝26に挿入された際、該配線材固定用部材14のストッパ部12c側には太陽電池セル2の一端部が露呈する。したがって、1つの配線材固定用部材14と、ストッパ部12cを挟んでこれに対向する配線材固定用部材14との間には、互いに隣接する太陽電池セル2、2の一端部同士がストッパ部12cを介装した状態で露呈する。そして、この両一端部には、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に銅、銀あるいは黒鉛等の導電性物質の粉末が分散されてなる導電性接着剤6が塗布される。
【0035】
平板状の配線材固定用部材14は、互いに隣接する太陽電池セル2、2の前記一端部同士に接合される平板状導体3を位置決め固定するためのものである。すなわち、ストッパ部12cを挟んで互いに対向する1対の配線材固定用部材14、14の間隔は平板状導体3の幅に略等しく、したがって、図2に示すように、この間に挿入された平板状導体3は両配線材固定用部材14、14で挟持され、堅牢に位置決め固定される。
【0036】
平板状導体3上には、該平板状導体3と略同寸法の重錘18が載置される(図1参照)。図1から諒解されるように、載置された重錘18もその全体が配線材固定用部材14、14の間に収容され、堅牢に位置決め固定される。なお、この重錘18は、アルミニウムや銅等の熱伝導度が高い材料からなる。
【0037】
次に、上記のように構成された太陽電池モジュール製造用治具10を使用して各太陽電池セル2を互いに接続する工程を含む太陽電池モジュール1の製造方法について説明する。
【0038】
まず、図3に示すように、セル保持部材12のセル収容部16のそれぞれに太陽電池セル2を収容する。この際、収容された太陽電池セル2は、ストッパ部12c、12cおよび側壁部12b、12bにより位置決め固定される。
【0039】
次いで、図4に示すように、側壁部12bに形成された各ガイド溝26にスペーサ28を挿入した後、図5に示すように、セル収容部16を挟んで互いに対向するガイド溝26、26に配線材固定用部材14を挿入する。これにより、配線材固定用部材14はスペーサ28上に載置された状態で側壁部12b、12bに列立される(図1参照)。なお、スペーサ28としては、その高さにより配線材固定用部材14の下端面と太陽電池セル2の上端面とをわずかに離間させることができるものが選定される。
【0040】
この状態で、配線材固定用部材14からストッパ部12c側に露呈した太陽電池セル2の一端部の上端面に導電性接着剤6を塗布する(図5参照)。
【0041】
次いで、図6に示すように、ストッパ部12cを挟んで互いに対向する配線材固定用部材14、14の間に平板状導体3を挿入し、両太陽電池セル2、2の一端部の上端面に載置する。上記したように、ストッパ部12cの上端面と両太陽電池セル2、2の上端面とは略面一であるので、ストッパ部12cがこの載置を妨げることはない。
【0042】
この際、導電性接着剤6が圧潰されて展延するが、配線材固定用部材14の下端面と太陽電池セル2の上端面との間隔がわずかであるので、展延した導電性接着剤6は配線材固定用部材14により堰き止められる。すなわち、太陽電池セル2と平板状導体3との接合箇所以外に導電性接着剤6が流動して付着することはない。しかも、平板状導体3は、1対の配線材固定用部材14、14で挟持されることにより堅牢に位置決め固定された状態で太陽電池セル2の上端面に粘着される。
【0043】
そして、平板状導体3上に重錘18を載置する(図6参照)。勿論、この際にも、展延した導電性接着剤6は配線材固定用部材14により堰き止められる。
【0044】
次いで、上記のように位置決め固定されてかつ互いに粘着した太陽電池セル2および平板状導体3を、太陽電池モジュール製造用治具10ごと図示しない加熱炉内へ導入する。この際には、太陽電池セル2および平板状導体3が位置決め固定されているので、平板状導体3が変位することはない。
【0045】
そして、加熱炉を昇温して導電性接着剤6を加熱処理する。この加熱処理により該導電性接着剤6が硬化するが、平板状導体3上に重錘18が載置されていることにより硬化速度が向上する。導電性接着剤6は、重錘18の重量により一層展延されて厚みが薄くなるとともに接着面積が大きくなっており、したがって、乾燥し易いからである。なお、上記したように重錘18が熱伝導度が高い材料からなるので、熱は重錘18から平板状導体3を介して導電性接着剤6に確実に伝達される。すなわち、重錘18により熱の伝達が抑制されて導電性接着剤6の硬化が妨げられることはない。
【0046】
加熱処理が行われている間、太陽電池セル2の熱膨張は著しく抑制される。すなわち、断熱板22によりセル保持部材12と各太陽電池セル2とが熱的に遮断されているからである。また、配線材固定用部材14と太陽電池セル2とは互いに離間しており、したがって、配線材固定用部材14から太陽電池セル2に熱が伝達されることがないからである。
【0047】
一方、平板状導体3には重錘18から高効率で熱が伝達されるが、該平板状導体3および重錘18の各端部は配線材固定用部材14および側壁部12bに当接している。このため、平板状導体3および重錘18の平面的な熱膨張は配線材固定用部材14および側壁部12bにより抑制され、その結果、両者は、その中央付近から上側または下側に屈曲する。したがって、平板状導体3の両端部が太陽電池セル2の中央側に移動することはない。
【0048】
このように、加熱処理の間に太陽電池セル2の熱膨張が著しく抑制され、かつ平板状導体3の両端部が配線材固定用部材14により押しとどめられているので、太陽電池セル2と配線材固定用部材14とが確実に所定の位置で接合される。
【0049】
加熱処理が施されることにより導電性接着剤6が硬化し、その結果、複数個の太陽電池セル2同士が平板状導体3により互いに電気的に直列接続されたセル列4が得られる。
【0050】
加熱処理を開始して所定時間が経過した後は、加熱炉を降温する。加熱処理の際に屈曲した平板状導体3は、この降温の際に該平板状導体3と太陽電池セル2との接合箇所を支点として平板状に復元する。したがって、降温に伴い太陽電池セル2と平板状導体3との接合箇所が移動することはない。換言すれば、平板状導体3が太陽電池セル2を引っ張ることがないので、該平板状導体3と太陽電池セル2との間に介在する導電性接着剤6に引っ張り応力が作用することもない。結局、導電性接着剤6の機械的強度が低下することがないので、太陽電池セル2から平板状導体3が離脱することが回避される。
【0051】
そして、加熱炉から太陽電池モジュール製造用治具10を導出する。この時点においては、平板状導体3と太陽電池セル2とは導電性接着剤6を介して互いに堅牢に接合されているので、平板状導体3が変位することはない。
【0052】
次いで、重錘18を配線材固定用部材14、14の間から取り出す。この取り出しは、両側壁部12b、12bに形成された両開口部12d、12dから、例えば、チャックの爪部を挿入して該爪部に重錘18を把持させた後、チャックを上方へ移動させることにより行うことができる。
【0053】
次いで、配線材固定用部材14をガイド溝26から離脱させた後、セル列4を太陽電池モジュール製造用治具10から取り出す。すなわち、例えば、セル保持部材12の側壁部12bに形成された治具挿入口24のそれぞれにチャックの爪部を挿入して該爪部に太陽電池セル2を把持させた後、チャックを上方へ移動させる。これにより、図7に示すように、太陽電池セル2の上端面に平板状導体3が変位することなく接合されたセル列4が露呈する。
【0054】
次いで、透光性樹脂7が半分程度充填されたケース5内にセル列4を収容する。これにより、セル列4は透光性樹脂7上に載置される。そして、ケース5の残余の部分に透光性樹脂7をさらに充填する。
【0055】
最後に、透光性樹脂7を硬化することにより、図8に示す太陽電池モジュール1が得られるに至る。
【0056】
なお、配線材固定用部材14のガイド溝26への挿入深さは、スペーサ28として高さの異なるものを使用することにより調節することができる。したがって、太陽電池セル2の厚みに応じて配線材固定用部材14の下端面の位置を調節すれば、両者が互いに当接することを回避することができる。勿論、スペーサ28を使用しなくとも両者が当接しない場合には、スペーサ28を使用する必要はない。
【0057】
また、上記した実施の形態においては、加熱処理が終了した後に加熱炉を降温させてセル列4を冷却したが、加熱炉を降温することなくセル列4および太陽電池モジュール製造用治具10を加熱炉内から導出するようにしてもよい。
【0058】
さらに、この実施の形態においては、配線材として平板状導体3を例示して説明したが、配線材は特にこれに限定されるものではない。例えば、円柱状導体であってもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る太陽電池モジュールの製造方法によれば、複数個の太陽電池セル同士を配線材により電気的に接続する際に、各太陽電池セルおよび前記各配線材を位置決め固定するようにしている。このため、太陽電池セルに外力が加えられても配線材が変位することがないので、該配線材が太陽電池セルの所定の箇所に確実に接合される。したがって、電気伝導度が優れた太陽電池モジュールを製造することができるという効果が達成される。
【0060】
また、本発明に係る太陽電池モジュール製造用治具によれば、各太陽電池セルを位置決め固定するセル保持部材と、各配線材を位置決め固定する配線材固定用部材とを備えるようにしている。このため、各太陽電池セルおよび各配線材が堅牢に位置決め固定されるので、例えば、配線材が所定の位置から変位することが回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る太陽電池モジュール製造用治具の一部省略断面斜視図である。
【図2】図1の太陽電池モジュール製造用治具の平面図である。
【図3】図1の太陽電池モジュール製造用治具のセル収容部に太陽電池セルを収容した状態を示す要部縦断面図である。
【図4】図3に続けてガイド溝にスペーサを挿入した状態を示す要部縦断面図である。
【図5】図4に続けてガイド溝に配線材固定用部材を挿入し、かつ太陽電池セルの両端部に導線性接着剤を塗布した状態を示す要部縦断面図である。
【図6】図5に続けて1対の配線材固定用部材の間に平板状導体および重錘を挿入する状態を示す要部縦断面図である。
【図7】本実施の形態に係る製造方法により製造されたセル列の要部平面図である。
【図8】太陽電池モジュールの一部省略縦断面図の一例である。
【図9】太陽電池セルの両端部に導電性接着剤を塗布し、その上に平板状導体を載置する状態を示す要部平面図である。
【図10】従来技術に係る製造方法により製造されたセル列の要部平面図である。
【符号の説明】
1…太陽電池モジュール 2…太陽電池セル
3…平板状導体(配線材) 4…セル列
6…導電性接着剤 10…太陽電池モジュール製造用治具
12…セル保持部材 12b…側壁部
12c…ストッパ部 12d…開口部
14…配線材固定用部材 16…セル収容部
18…重錘 22…断熱板
24…治具挿入口 26…ガイド溝
28…スペーサ

Claims (8)

  1. 列置された複数個の太陽電池セルの端部同士を、加熱処理によって硬化する導電性接着剤を介して配線材を接合することにより電気的に接続する際に、前記各太陽電池セルをセル保持部材のセル保持部で位置決め固定し且つ前記各配線材を配線材固定用部材で位置決め固定するとともに、前記導電性接着剤を硬化するために加熱するときに、前記各太陽電池セルと前記セル保持部材とを熱的に遮断することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 請求項1記載の太陽電池モジュールの製造方法において、前記配線材上に重錘を載置した状態で前記導電性接着剤を硬化させることを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  3. 列置された複数個の太陽電池セルの端部同士を、加熱処理によって硬化する導電性接着剤を介して配線材を接合することにより電気的に接続する際に使用される太陽電池モジュール製造用治具であって、
    前記各太陽電池セルを位置決め固定するセル保持部が形成されたセル保持部材と、
    前記各配線材を位置決め固定する配線材固定用部材と、
    を備え
    前記セル保持部に、前記導電性接着剤を硬化するために加熱するときに前記太陽電池セルと前記セル保持部材とを熱的に遮断するための断熱材が設置されていることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
  4. 請求項記載の太陽電池モジュール製造用治具において、前記セル保持部材にガイド溝が形成されており、前記ガイド溝に前記配線材固定用部材が挿入されていることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
  5. 請求項記載の太陽電池モジュール製造用治具において、前記配線材固定用部材の前記ガイド溝への挿入深さが調整可能であることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
  6. 請求項のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール製造用治具において、さらに、配線材上に載置される重錘を備えることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
  7. 請求項のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール製造用治具において、前記配線材により互いに電気的に接続された複数個の太陽電池セルを前記セル保持部材から取り出すための治具が挿入される治具挿入口が前記セル保持部材に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
  8. 請求項または記載の太陽電池モジュール製造用治具において、前記配線材上に載置された重錘を取り出すための治具が挿入される前記治具挿入口とは別の治具挿入口が前記セル保持部材に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール製造用治具。
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