JP4722225B2 - 振動モータ - Google Patents

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Description

本発明は、振動モータに関し、さらに詳細には、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機により構成される振動モータに関する。
携帯電話機やページャー等には充電池等の直流電源で駆動する振動モータが用いられている。当該振動モータは、いわゆる扁平型と円筒型とに大別されるが、例えば、扁平型の振動モータとしては、特開2006−325384号公報(特許文献1)に示すように、偏心型ロータを有する無鉄心電動機による構成が提案されている。
当該特許文献1に記載の振動モータ100は、図12に示す通り、挿入孔131aを有するボード131と、ボード131の上側で、多数のパターンコイルを有し、複数の層に積層されたパターンコイル層138と、ボード131の裏面上に形成され、パターンコイルに電気的に連結されて、パターンコイルの整数の倍数に形成される整流子133と、を含み、ボード131は挿入孔131aに対して偏心する偏心型ロータ103を有する構成を備えて、振動を発生させるというものである。
一方、扁平型の振動モータの他の方式として、特開2005−185078号公報(特許文献2)に示すように、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機による構成が提案されている。
当該特許文献2に記載の振動モータ200は、図13に示す通り、周方向に6極の磁極を着磁した界磁磁石202と、回転軸207を中心に非点対称に偏在配置された中央突極204および左右一対の両側突極205、206からなる3個の突極に各々コイルを巻回した電機子鉄心203とを備え、中央突極204による励磁力を左右一対の両側突極205、206の励磁力よりも大きく構成し、かつ、起動時には中央突極204に界磁磁石202との対向磁極と同極の磁極を発生させて反発力により電機子鉄心203が回転付勢されるという構成を備えて、電機子鉄心203の質量とその不平衡によって振動を発生させるというものである。
特開2006−325384号公報 特開2005−185078号公報
近年、携帯電話機等のさらなる薄型化に伴い、携帯電話機等の振動発生源に用いられる振動モータにもより一層の薄型化・小型化が要請されている。加えて、振動モータの振動量向上および回転トルク向上も要請されている。ただし、それらの実現のために、製造コストが増加してしまってはならない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、製造コストを低く抑えつつ、外形寸法の薄型化・小型化が可能で、振動量・回転トルクの向上が可能な、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機により構成される振動モータを提供することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
この振動モータは、周方向にN極とS極とが交互に配置された偶数の磁極からなる界磁磁石と、回転軸を有すると共に該回転軸を中心に非点対称に偏在配置された中央突極および該中央突極の両側に所定角度を開けて配置された一対の両側突極からなる3個の突極に各々コイルを巻回した電機子鉄心とを備える振動モータであって、全体の外形寸法が、径方向が10mm以下で、且つ軸線方向が2.2mm以下であり、前記界磁磁石は、前記電機子鉄心の回転面内であって且つ該電機子鉄心の先端よりも径方向の外側位置に設けられ、前記3個の突極は、前記中央突極が前記界磁磁石の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、前記両側突極が前記界磁磁石の他の磁極に対して磁極中心がずれるように配置され、前記中央突極および前記両側突極はそれぞれ、別部材として形成されるコア本体とコアトップとを有し、前記コアトップは、前記コア本体よりも周方向の寸法が大きく形成され、コイルが巻回された状態の該コア本体の径方向先端部に連結固定され、前記電機子鉄心は、質量重心が前記回転軸に対して前記中央突極の径方向先端部寄りに位置する形状を有し、前記電機子鉄心の質量重心の位置する方向と前記回転軸を介して径方向の反対方向の位置に、該電機子鉄心に連結される重錘が設けられて、該重錘が連結された状態における該電機子鉄心の質量重心が該反対方向に偏心していることを要件とする。
発明の効果
本発明によれば、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機により構成される振動モータにおいて、薄型化、および振動量の向上が可能となる。
図1A及び図1Bは、本発明の第一の実施形態に係る振動モータの例を示す概略図である。 図2A及び図2Bは、図1A及び図1Bに示す振動モータの電機子鉄心および重錘の構成を示す概略図である。 図3A―図3Fは、図1A及び図1Bに示す振動モータの回転動作を示す説明図である。 図4A及び図4Bは、本発明の第二の実施形態に係る振動モータのコアトップの例を示す概略図である。 図5A及び図5Bは、本発明の第二の実施形態に係る振動モータのコアトップの変形例を示す概略図である。 図6A及び図6Bは、本発明の第二の実施形態に係る振動モータのコアトップの変形例を示す概略図である。 図7A及び図7Bは、本発明の第三の実施形態に係る振動モータの例を示す概略図である。 図8A―図8Fは、図7A及び図7Bに示す振動モータの回転動作を示す説明図である。 図9A及び図9Bは、本発明の第四の実施形態に係る振動モータの例を示す概略図である。 図10A及び図10Bは、本発明の第五の実施形態に係る振動モータの例を示す概略図である。 図11A及び図11Bは、本発明の第六の実施形態に係る振動モータの例を示す概略図である。 従来の実施形態に係る偏心型ロータを有する無鉄心電動機により構成される振動モータの一例を示す概略図である。 従来の実施形態に係る3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機により構成される振動モータの一例を示す概略図である。
特許文献1記載の振動モータ100に代表される偏心型ロータを有する無鉄心電動機は、特許文献2記載の振動モータ200に代表される3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機と比較して、電動機基本構造の相違に起因して薄型化が困難であるという課題がある。具体的には、回転軸の軸線方向に界磁磁石、基板(整流子)、コイル、重錘を配設する構造のため、外形10[mm]の例では、軸線方向の厚さが2.7[mm]程度が限界となっている。それにもかかわらず、偏心型ロータを有する無鉄心電動機は、特に携帯電話機用振動モータとして高い採用率を有している。その理由の一つは、同等の大きさの3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機と比較して発生可能な振動量が大きいというメリットを有しているためである。
しかしながら、携帯電話機等のさらなる薄型化に伴い、携帯電話機等の振動発生源に用いられる振動モータ1には、さらなる小型化、薄型化が要請されている。
従来、偏心型ロータを有する無鉄心電動機による振動モータにおいて、外径(径方向の寸法)が10[mm]、厚さ(軸線方向の寸法)が2.7[mm]の外形寸法が実現されている。しかし、これを厚さ2.0[mm]程度まで薄型化しようとすると、構造上、界磁磁石およびコイルを薄くせざるを得ないため、回転トルクが減少する。また、重錘を薄くせざるを得ないため、振動量が減少する。さらに、界磁磁石が薄くなるとブラシの設置空間が確保できなくなるため、ブラシレスモータとせざるを得ない。ブラシレスモータは駆動回路が別に必要となるため、コストが増加してしまう。
これに対して、本実施形態に係る振動モータは、以下に説明する構成を備える3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機によって、従来の偏心型ロータを有する無鉄心電動機による外径10[mm]、厚さ2.7[mm]の振動モータと同等性能、同等コストを維持しつつ、さらに薄型である外径10[mm]、厚さ2.0[mm]の外形寸法の実現を可能とする。
まず、本発明の第一の実施形態に係る振動モータ1について説明する。これは、界磁磁石2が6極の磁極を有し、整流子11が3相各3箇所に構成される直流モータの場合の実施形態である。
図1は、本実施形態に係る振動モータ1の概略図であって、図1Aは断面図、図1Bは平面図である。
略皿状に形成されたケース20の内周面には、周方向にN極、S極を交互に着磁した計6極の磁極を有する扁平なリング状(略円筒状)の界磁磁石2が配設される。
界磁磁石2への着磁は、正弦波着磁または台形着磁の何れかが施される。この界磁磁石2には、フェライト・ネオジム・鉄・ボロン等を主成分とした焼結磁石、ボンド磁石、あるいはプラスチックマグネット等が用いられる。なお、振動モータ1としてより大きな振動および回転トルクを得るためには、希土類元素を主成分とした焼結磁石を使用することが好適である。
上記のように本実施形態の界磁磁石2は周方向にN極とS極とが交互に配置された計6極の磁極からなるリング状である。しかし、現状において、外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の振動モータ1に対応する大きさで且つ着磁方向が径方向であるリング状の焼結磁石を一体形成することは不可能もしくは極めて困難である。
そこで、本実施形態においては、1極、2極、もしくは3極の磁極を着磁した焼結磁石が、各々接着されてもしくはケース20に接着されて界磁磁石2が形成される。これにより、6極のリング状の界磁磁石2の実現が可能となる。
また、本実施形態における他の例として、ネオジムを用いるボンド磁石によって、界磁磁石2を形成することも可能である。ただし、ボンド磁石は、焼結磁石と比較して磁石強度(エネルギー積)が小さい点が課題となる。
この点に関して、従来の偏心型ロータを有する無鉄心電動機による振動モータにおいては、外径10[mm]、厚さ2.7[mm]の外形寸法の振動モータに対応する大きさで且つリング状の焼結磁石を界磁磁石として用いることが可能となっている。これは、界磁磁石の着磁方向が軸線方向であるからである。
ここで、焼結磁石を用いた従来の振動モータと、ボンド磁石を用いた本実施形態の振動モータ1とにおける回転トルクを決定する要因の比較を表1に示す。ちなみに、両磁石の価格は同等である。
(表1)
Figure 0004722225

表1に示した、回転トルクを決定する上記要因を全て掛け合わせた数値同士を比較すると、
従来の振動モータ:本実施形態の振動モータ=1:0.936
となる。上記は一つの例ではあるが、ボンド磁石を用いた場合であっても、表1に例示される本実施形態の振動モータ1は、表1に例示される従来の振動モータと同等の回転トルクの発生が可能であることが判る。すなわち、焼結磁石を用いて本実施形態の振動モータ1を構成すれば、さらなる回転トルクの向上、あるいは、小型化・薄型化を達成し得る。
次に、電機子鉄心3について説明する。界磁磁石2の径方向内方に、ケース20および蓋体17によって支持された回転軸7を中心に回転する電機子鉄心3が配設される。このように、界磁磁石2は、電機子鉄心3の回転面内であって且つ該電機子鉄心3の先端よりも径方向の外側位置に設けられる構成によって、例えば、特許文献1記載の振動モータ100のように、コイルと界磁磁石とが回転軸の軸線方向に重なる構造と比較して、軸線方向の寸法、つまり厚さを薄くすることが可能となる。本実施形態では、後述の構成によって、振動量・回転トルクの向上が図られるため、従来の振動モータと同等性能を維持しつつ、厚さを2.0[mm]程度まで薄型化することが可能である。
また、電機子鉄心3は、図1、図2(図2Aは断面図、図2Bは平面図)に示すように、中央突極4および当該中央突極4の左右に配置された一対の両側突極5、6からなる3個の突極を有し、回転軸7を中心として非点対称に偏在配置されている。ちなみに、界磁磁石2と各突極先端部との間の距離(対向ギャップ)は、同一寸法である。
この電機子鉄心3は、図1に示すように、中央突極4の中心と、左右一対の両側突極5、6の中心とのなす角度θが、θ=80[°]に設定されて配置される。当該角度は、3個の突極に関して、中央突極4が界磁磁石2の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、両側突極5、6が界磁磁石2の他の磁極(ここでは前記一の磁極に両側で隣接する各磁極である)に対して磁極中心がずれるように配置されることとなり、停止位置によって起動不能となることを防止し、また電機子鉄心3を回転付勢するのに好適な角度である。
より詳しくは、界磁磁石2の磁極が6極であることから、電流の1周期が120[°]となる。また、電流はU、V、Wの3相であるので、3通りのタイミングがありそれぞれ位相が40[°]ずれている必要がある。したがって、中央突極4が界磁磁石2の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、両側突極5、6を40[°]ずらすので、界磁磁石2の磁極間(N極とS極との極間)の位置から10[°]ずらして両側突極5、6を配置する必要がある。ここで、両側突極5、6を中央突極4に対して左右対称に設けるとすれば、θ=80[°]もしくは100[°]とすることが考えられる。ただし、磁場解析の結果、θ=100[°]では磁束の流れが不適であり、θ=80[°]が好適となる。
ここで、中央突極4、両側突極5、6の各突極は、コア本体4a、5a、6aの径方向先端部に、それぞれコアトップ4b、5b、6bが連結固定されて形成される。なお、連結固定する方法は特に限定されず、一例として、レーザ溶接等によって固定される。
中央突極4のコア本体4aおよび両側突極5、6のコア本体5a、6aには、各々コイル8、9、10が巻回される。なお、本実施形態では、コイル8、9、10のコイル直径および巻数は同一としている。
一方、コアトップ4b、5b、6bは、コア本体4a、5a、6aよりも周方向の寸法および軸線方向の寸法が大きく形成される。一例として、図2に示すように、回転軸7を中心とする円弧を描く曲板状に形成される。これによって界磁磁石2との対向面を大きくすることが可能となる。その結果、有効磁束を大きくすることができ、モータ効率を向上させることが可能となる。
外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]程度の外形寸法の振動モータ1においては、コア本体4a、5a、6a相互間の隙間(スロット)、さらにはその入口となるコアトップ4b、5b、6b相互間の隙間が、非常に狭くならざるを得ないため、仮に両者(コア本体およびコアトップ)が一体形成である場合には、コイル8、9、10をいわゆる「整列密着巻」方式によって巻回(機械巻き)することは不可能もしくは極めて困難という課題がある。
これに対し、本実施形態では、一体形成されるコア本体4a、5a、6aに対して、コアトップ4b、5b、6bを別部材として構成することによって、コアトップ4b、5b、6bが連結されていない状態でコア本体4a、5a、6aにコイル8、9、10をそれぞれ巻回することが可能となる。その結果、コイル8、9、10を「整列密着巻」方式によってコアトップ4b、5b、6bに巻回することが可能となるため、振動モータ1の回転トルク向上が可能となる。その際、コイル8、9、10の巻回を人手による「手巻き」ではなく、機械装置による「機械巻き」で実施可能となるため、製造コストの増加も抑制される。もちろん、コア本体4a、5a、6aの一体形成もコスト増加の抑制に有効である。
ここで、本発明に特徴的な構成として、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に、重錘21が設けられる(図1、図2参照)。重錘21は、電機子鉄心3と一体に回転することによって、振動モータ1の振動を発生させる作用を生じる。すなわち、回転する電気子鉄心3の質量重心を、回転軸7に対して径方向に偏心させて振動作用を得るものである。
ここで、電気子鉄心3は質量重心が偏心しているため、そのままの状態でも、回転する際に振動が発生するが、仮に、中央突極4の径方向先端部に重錘21を設ける構成とすれば、質量重心位置を回転軸7の中心から中央突極4の径方向先端部寄りにさらに偏心させることができるため、振動量を増加させる作用を得ることができる。しかし、中央突極4の先端部に重錘21を設ける方法では、回転トルクを低下させずに、つまり、コイル8の巻数を減らさずに、大きな重錘21を中央突極4の先端部に形成するには、寸法上の制約が厳しい。
これに対して、本実施形態では、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に重錘21を設ける構成を採用する(図1等参照)。質量重心が回転軸7に対して中央突極4の径方向先端部寄りに偏心している電気子鉄心3において、重錘21を中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に設けることは、通常、偏心状態を解消して、質量重心と回転中心とを一致させる、つまり、振動量を低下させる構成となる。しかし、本発明者の研究開発の結果、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に形成される空間部を最大限活用して重錘21を設けることによって、重錘21を中央突極4の先端部寄りに設ける構成と比較して、質量重心を回転中心(回転軸7)からより一層、径方向遠方へ偏心させることが可能な構造が案出された。その結果、従来の特許文献2記載の振動モータ200、さらには、当該振動モータの中央突極先端部に重錘を設ける構成の振動モータ等と比較しても、より一層強力な振動量を発生させることが可能となる(詳細は後述)。
換言すれば、それらの従来の振動モータと同等の振動量を確保しつつ、それらよりも薄型化・小型化を達成することが可能となる。
また、振動量を最大化するためには、重錘21を空間部内で最大化すると共に、より比重の大きな合金で形成することが好適である。
本実施形態では、重錘21は、電機子鉄心3を構成する磁性材料よりも比重の大きな金属材料もしくは金属合金材料を用いて構成する。この構成によれば、電機子鉄心3の質量不平衡、すなわち、電機子鉄心3の質量重心と回転軸7との距離をより一層大きくすることができるため、電機子鉄心3の回転に伴って発生する振動量をより一層強力なものとすることが可能となる。
ここで、当該金属材料もしくは金属合金材料としては、例えば、タングステン、青銅、黄銅、モリブデン、もしくはそれらの合金を用いることが考えられるが、特に、比重が大きいタングステンもしくはタングステン合金により構成することが電機子鉄心3の質量不平衡を大きくする観点において好適である。
本実施形態は、上記振動量向上の効果を生じさせるにあたり、電機子鉄心3の軸方向厚さを厚くすることなく、つまり振動モータ1の厚さを厚くすることなく実現し、さらに、電機子鉄心3を径方向に拡径することなく、つまり振動モータ1の外径を大きくすることなく実現し、加えて、コイル巻回スペースを縮小することなく、つまりコイル励磁力を減少させることなく実現している点で非常に大きな効果を奏するものである。それらの相乗効果として、外形寸法の薄型化・小型化、および振動量・回転トルクの向上が可能な、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機により構成される振動モータを提供することが可能となる。
ここで、従来の振動モータと、本実施形態の振動モータ1とにおける振動量の比較を表2に示す。なお、モータ回転数が同じ場合には、片重り量を比較することによって、振動量を比較することができる。ここで、片重り量の計算は、重錘の形状をブロック化し、各ブロックの重量と重心を算出し、当該重量に回転軸から重心までの距離を掛け合わせて、
それらの総和として全体の片重り量を算出した。
(表2)
Figure 0004722225
上記表2から、厚さ2.0[mm]の振動モータを実現するにあたって、本実施形態に係る振動モータ1は、従来の偏心型ロータ無鉄心電動機をブラシレス化して厚さ2.0[mm]の振動モータを達成するよりも、大きな振動量を発生することが可能である点で有利である。なお、コスト面においても有利であることは前述の通りである。
次に、電気的な接続構造について説明する。電機子鉄心3には、回転軸7を中心として平面型の整流子11が接続される。整流子11には、絶縁板12の一方面上にプリント配線によって形成された略台形状に形成された9個(U、V、Wの3相が各3個)のセグメント13が円周上に整列配置されている。セグメント13には端子部14が形成され、所定の端子部14に上述した3個のコイル8、9、10の始端および終端が電気的に接続される。さらに、同相のセグメント13同士は、図示しない配線によって電気的に接続されている。なお、整流子11は扁平型に限定されず、円筒型の採用も考えられる。
整流子11のセグメント13には、180[°]の開角度で配設した一対のブラシ18が摺接している。このブラシ18は弾性を有する導電性金属板等によって形成される。ブラシ18の基端は、蓋体17に固定配置されている。この蓋体17は、前述したケース20に被冠される。また、ブラシ18の基端は図示しない配線を介して直流電源に接続される。
次に、構成部材の固定構造について説明する。本実施形態では、図1、図2に示すように、ホルダ19が設けられて、ホルダ19に、電気子鉄心3、重錘21、整流子付基板16(整流子11が表面に設けられた基板である)が、それぞれ固定される構造である。より具体的には、合成樹脂を用いて単体部品として製造されるホルダ19に、電気子鉄心3(ここでは、一体に形成されたコア本体4a、5a、6a)を入れて、整流子付基板16で挟み込み、ホルダ19のピン状部19aを熱変形させてカシメることにより、それらを一体に固定する。次いで、電気子鉄心3(ここでは、コア本体4a、5a、6a)にコイル8、9、10を巻回した後、コア本体4a、5a、6aにコアトップ4b、5b、6bをレーザ溶接等で固定し、次いで、重錘21をホルダ19のピン状部19aにカシメて固定する。その後、コイル8、9、10の始端および終端が、端子部14にハンダ付けされる。このようにして、回転体が形成される。なお、上記カシメに代えて、もしくはカシメと共に、接着による固定を行ってもよい。
この構成により、例えば、図13に示す従来の振動モータ200のように、電気子鉄心3をホルダ19にインサート成形する場合等に比べて、振動モータ1の製造が容易、且つ製造コストを低減させる効果が得られる。
なお、本実施形態では、ケース20と蓋体17とによって回転軸7を固定し、ホルダ19が回転軸7の軸受を兼用する構造としている。これにより、専用の軸受を設ける必要がないためコストダウン効果が得られ、また、整流子11の内径を小さくする効果も得られる。
以上の構成を有する振動モータ1は、電機子鉄心3の極数が少ないことから、数千〜1万数千[rpm]の回転数が得られ、この回転により大きな振動が得られる。
ここで、一般的に、鉄心電動機は無鉄心電動機に比べて低コストで製造できるメリットがあるが、デメリットとしてトルクリップルが大きい。つまり、無鉄心電動機は回転トルクがほぼ一定であるが、鉄心電動機は平均起動トルクは大きくても、トルクリップルの底部では起動トルク(最低起動トルク)が小さくなってしまう。そのため、通常は各突極のコアトップの周方向幅を界磁磁石の磁極の周方向幅と同等長さもしくは小さく形成して対応している。
これに対して、本実施形態においてコアトップ4b、5b、6bの周方向幅を、界磁磁石2の磁極の周方向幅よりも5〜15[°]大きく形成してもよい(不図示)。これにより、トルクリップルを小さくすることが可能となるため、平均起動トルクは多少減少するが、最低起動トルクを大きくすることが可能となる。
さらに、起動トルク向上の観点から、界磁磁石2の磁極の中心と中央突極4の磁気的中心との間に差を設けてもよい。例えば、一対の両側突極の磁気的中心を左右で異ならせることによって、両者の中心に差を設ける構成とすることも考えられる。より具体的には、一対の両側突極5、6の開角度を左右で非対称に形成することによって、両側突極5、6の磁気的中心を変位させることができる。
このように、両側突極の磁気的中心を左右で異ならせることにより、界磁磁石2の磁極の中心に対する中央突極4の磁気的中心が変位するため、大きな反発力が得られ、しかも、起動電流を小さくすることができる。
続いて、表3に本実施形態に係る振動モータ1が達成している性能の数値データの一例を示すことにより、その有効性を説明する。まず、従来の偏心型ロータを有する無鉄心電動機による振動モータと比較して、薄型化を達成したうえで、同等程度までの振動量を発生させている。この外形寸法の振動モータにおいて、0.7[mm]の薄型化は極めて顕著な効果といえる。換言すれば、同じ外形寸法であれば、より大きな振動量を発生させることができる。
一方、従来の3突極偏在電気子扁平型鉄心電動機による振動モータと比較して、薄型化を達成したうえで、振動量の向上を達成している。
なお、表中の数値は、本発明が達成し得る限界値を示すものではない。
(表3)
Figure 0004722225
一般に、外形(厚さ)を薄くする程、回転トルクおよび振動量が低下してしまうという課題があるが、上記の通り、本実施形態によればその課題の解決が可能である。
なお、振動モータ1が搭載される携帯電話等に組み込まれる小型半導体チップの高さ(厚さ)の最低厚さが2.3[mm]である場合に、振動モータ1の厚さを2.2[mm]まで大型化する構成としてもよい。これによれば、厚さが2.0[mm]である構成と比べて、さらに回転トルクを大きくすることができ、また重錘21も大きく形成することができるため、振動量も大きくすることができるという効果が得られる(表3参照)。
続いて、本発明の第二の実施形態に係る振動モータ1について説明する。
本実施形態では、中央突極4の中心と、左右一対の両側突極5、6の中心とのなす角度θが、80[°]<θ<90[°]に設定されて配置される。このとき、図4(図4Aは平面図、図4Bは正面図)で説明されるように、両側突極5、6のコアトップ5b、6bは、前記中央突極に近い位置の端部が径方向もしくは軸線方向に肉厚形状に形成される。なお、図4は両側突極5を例にとって図示したものであり、両側突極6はこれと対称形で考えればよい(図示省略)。
この構成によって、両側突極5、6の磁極中心が、それぞれの突極の中心線よりも周方向における中央突極4寄りとなる作用が生じる。すなわち、前述の第一の実施形態で説明した通りθ=80[°]が理想的であるが、80[°]<θ<90[°]に設定しつつ、両側突極5、6の磁極中心をθ=80[°]と等価の位置とすることができる。その上で、80[°]<θ<90[°]である構造は、θ=80[°]の場合と比較してスロットが広くなるため、コア本体4a、5a、6aにコイル8、9、10を巻回する作業を機械で容易に行えることとなり、作業性が向上して製造コストを低く抑えることが可能となる。
ここで、両側突極5、6のコアトップ5b、6bの変形例を図5(図5Aは平面図、図5Bは正面図)により説明する。中央突極4に遠い位置の端部が径方向もしくは軸線方向に肉薄形状に形成しても上記と同様の効果が得られる。さらに別の変形例を図6(図6Aは平面図、図6Bは正面図)により説明する。中央突極4に近い位置の端部を周方向に相対的に長く形成し、中央突極4に遠い位置の端部を周方向に相対的に短く形成しても、上記と同様の効果が得られる。もちろん、それらを同時に実施してもよい。
なお、図5、図6は両側突極5を例にとって図示したものであり、両側突極6はこれと対称形で考えればよい(図示省略)。
続いて、本発明の第三の実施形態に係る振動モータ1について説明する。これは、界磁磁石2が8極の磁極を有し、整流子11が3相各4箇所に構成される直流モータの場合の実施形態である。図7は、本実施形態に係る振動モータ1の概略図であって、図7Aは断面図、図7Bは平面図である。
本実施形態においても、以下に説明する構成を備えることによって、従来、実現されている外径が10[mm]、厚さが2.7[mm]の振動モータと比較して、さらに薄型である外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の実現を可能としている。
以下、前記第一の実施形態との相違点を中心として、本実施形態の説明をする。
本実施形態では、略皿状に形成されたケース20の内周面には、周方向にN極、S極を交互に着磁した計8極の磁極を有する扁平なリング状(略円筒状)の界磁磁石2が配設される。
しかし、第一の実施形態と同様に、現状において、外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の振動モータ1に対応するリング状の焼結磁石を一体形成することは不可能もしくは極めて困難である。そこで、本実施形態においては、1極、2極、もしくは4極の磁極を着磁した焼結磁石が、各々接着されてもしくはケース20に接着されて界磁磁石2が形成される。これにより、8極のリング状の界磁磁石2の実現が可能となる。
また、本実施形態における他の例として、ネオジムを用いるボンド磁石によって、界磁磁石2を形成することも可能である。
本実施形態では、電機子鉄心3は、図7Bに示すように、中央突極4の中心と、左右一対の両側突極5、6の中心とのなす角度θが、θ=105[°]に設定されて配置される。当該角度は、3個の突極に関して、中央突極4が界磁磁石2の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、両側突極5、6が界磁磁石2の他の磁極(ここでは前記一の磁極から二つ目の各磁極である)に対して磁極中心がずれるように配置されることとなり、停止位置によって起動不能となることを防止し、また電機子鉄心3を回転付勢するのに好適な角度である。
また、本実施形態においては、コア本体4a、5a、6a相互間の隙間(スロット)、さらにはその入口となるコアトップ4b、5b、6b相互間の隙間は、前記第一の実施形態と比較して、大きく形成することが可能となる。
すなわち、コア本体4a、5a、6aとコアトップ4b、5b、6bとを一体形成しても、コイル8、9、10をいわゆる「整列密着巻」方式によって巻回(機械巻き)することが可能となる。このことは、電気子鉄心3(コイル8、9、10の巻回前)をプレス等で一体に形成できることを意味し、生産性の向上および低コスト化が可能となる。
本実施形態においても、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に、重錘21が設けられる(図7B参照)。重錘21の作用は前記第一の実施形態と同様である。ただし、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に形成される空間部の大きさが、前記第一の実施形態よりも相対的に小さくなるため、重錘21の大きさも相対的に小さくなる。
次に、電機子鉄心3には、回転軸7を中心として平面型の整流子11が接続される。整流子11には、絶縁板12の一方面上にプリント配線によって形成された略台形状に形成された12個(U、V、Wの3相が各4個)のセグメント13が円周上に整列配置されている。セグメント13には端子部14が形成され、所定の端子部14に上述した3個のコイル8、9、10の始端および終端が電気的に接続される。なお、同相のセグメント13同士は、図示しない配線によって電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、整流子11のセグメント13に摺接する一対のブラシ18の開角度は、135[°](狭角側)である。
続いて、本発明の第四の実施形態に係る振動モータ1について説明する。これは、界磁磁石2が4極の磁極を有し、整流子11が3相各2箇所に構成される直流モータの場合の実施形態である。図9は、本実施形態に係る振動モータ1の概略図であって、図9Aは断面図、図9Bは平面図である。
本実施形態においても、以下に説明する構成を備えることによって、従来、実現されている外径が10[mm]、厚さが2.7[mm]の振動モータと比較して、さらに薄型である外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の実現を可能としている。
以下、前記第一の実施形態との相違点を中心として、本実施形態の説明をする。
本実施形態では、略皿状に形成されたケース20の内周面には、周方向にN極、S極を交互に着磁した計4極の磁極を有する扁平なリング状(略円筒状)の界磁磁石2が配設される。
しかし、第一の実施形態と同様に、現状において、外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の振動モータ1に対応するリング状の焼結磁石を一体形成することは不可能もしくは極めて困難である。そこで、本実施形態においては、1極、もしくは2極の磁極を着磁した焼結磁石が、各々接着されてもしくはケース20に接着されて界磁磁石2が形成される。これにより、4極のリング状の界磁磁石2の実現が可能となる。
また、本実施形態における他の例として、ネオジムを用いるボンド磁石によって、界磁磁石2を形成することも可能である。
本実施形態では、電機子鉄心3は、図9Bに示すように、中央突極4の中心と、左右一対の両側突極5、6の中心とのなす角度θが、θ=105[°]に設定されて配置される。当該角度は、3個の突極に関して、中央突極4が界磁磁石2の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、両側突極5、6が界磁磁石2の他の磁極(ここでは前記一の磁極に両側で隣接する各磁極である)に対して磁極中心がずれるように配置されることとなり、停止位置によって起動不能となることを防止し、また電機子鉄心3を回転付勢するのに好適な角度である。
また、本実施形態においては、コア本体4a、5a、6a相互間の隙間(スロット)、さらにはその入口となるコアトップ4b、5b、6b相互間の隙間は、前記第一の実施形態と比較して、大きく形成することが可能となる。
すなわち、コア本体4a、5a、6aとコアトップ4b、5b、6bとを一体形成しても、コイル8、9、10をいわゆる「整列密着巻」方式によって巻回(機械巻き)することが可能となる。このことは、電気子鉄心3(コイル8、9、10の巻回前)をプレス等で一体に形成できることを意味し、生産性の向上および低コスト化が可能となる。
本実施形態においても、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に、重錘21が設けられる(図9B参照)。重錘21の作用は前記第一の実施形態と同様である。ただし、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に形成される空間部の大きさが、前記第一の実施形態よりも相対的に小さくなるため、重錘21の大きさも相対的に小さくなる。
次に、電機子鉄心3には、回転軸7を中心として平面型の整流子11が接続される。整流子11には、絶縁板12の一方面上にプリント配線によって形成された略台形状に形成された6個(U、V、Wの3相が各2個)のセグメント13が円周上に整列配置されている。セグメント13には端子部14が形成され、所定の端子部14に上述した3個のコイル8、9、10の始端および終端が電気的に接続される。なお、同相のセグメント13同士は、図示しない配線によって電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、整流子11のセグメント13に摺接する一対のブラシ18の開角度は、90[°](狭角側)である。
続いて、本発明の第五の実施形態に係る振動モータ1を図10A及び図10Bに示す(図10Aは断面図、図10Bは平面図である)。本実施形態に係る振動モータ1は、上記の第四の実施形態に係る振動モータ1の変形例である。
特徴的な構成として、図10Bに示されるように、左右一対の両側突極5、6の中心線5c、6cが中央突極4の中心からθ=105[°]の線に対して平行で且つ中央突極4寄りとなる配置である。
これによれば、第四の実施形態に係る振動モータ1と比較して、重錘21を相対的に大きく形成することができる。
続いて、本発明の第6の実施形態に係る振動モータ1について説明する。これは、界磁磁石2が2極の磁極を有し、整流子11が3相各1箇所に構成される直流モータの場合の実施形態である。図11は、本実施形態に係る振動モータ1の概略図であって、図11Aは断面図、図11Bは平面図である。
本実施形態においても、以下に説明する構成を備えることによって、従来、実現されている外径が10[mm]、厚さが2.7[mm]の振動モータと比較して、さらに薄型である外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の実現を可能としている。
以下、前記第一の実施形態との相違点を中心として、本実施形態の説明をする。
本実施形態では、略皿状に形成されたケース20の内周面には、周方向にN極、S極を交互に着磁した計2極の磁極を有する扁平なリング状(略円筒状)の界磁磁石2が配設される。第一の実施形態と異なり、界磁磁石2が2極の場合には、外径が10[mm]、厚さが2.0[mm]の外形寸法の振動モータ1に対応するリング状の焼結磁石を一体形成することが可能である。これは、リングの内側に着磁治具を入れて着磁をする必要がないためでる。
なお、本実施形態における他の例として、ネオジムを用いるボンド磁石によって、界磁磁石2を形成することも可能である。
本実施形態では、電機子鉄心3は、図11Bに示すように、左右一対の両側突極5、6の中心線5c、6cが中央突極4の中心からθ=115[°]の線に対して平行で且つ中央突極4寄りとなる配置である。当該配置は、3個の突極に関して、中央突極4が界磁磁石2の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、両側突極5、6が界磁磁石2の他の磁極に対して磁極中心がずれるように配置されることとなり、停止位置によって起動不能となることを防止し、また電機子鉄心3を回転付勢するのに好適な角度である。
また、本実施形態においては、コア本体4a、5a、6a相互間の隙間(スロット)、さらにはその入口となるコアトップ4b、5b、6b相互間の隙間は、前記第一の実施形態と比較して、大きく形成することが可能となる。
すなわち、コア本体4a、5a、6aとコアトップ4b、5b、6bとを一体形成しても、コイル8、9、10をいわゆる「整列密着巻」方式によって巻回(機械巻き)することが可能となる。このことは、電気子鉄心3(コイル8、9、10の巻回前)をプレス等で一体に形成できることを意味し、生産性の向上および低コスト化が可能となる。
本実施形態においても、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に、重錘21が設けられる(図11B参照)。重錘21の作用は前記第一の実施形態と同様である。ただし、中央突極4と回転軸7を挟んで径方向の反対側の位置に形成される空間部の大きさが、前記第一の実施形態よりも相対的に小さくなるため、重錘21の大きさも相対的に小さくなる。
次に、電機子鉄心3には、回転軸7を中心として平面型の整流子11が接続される。整流子11には、絶縁板12の一方面上にプリント配線によって形成された略台形状に形成された3個(U、V、Wの3相が各1個)のセグメント13が円周上に整列配置されている。セグメント13には端子部14が形成され、所定の端子部14に上述した3個のコイル8、9、10の始端および終端が電気的に接続される。なお、同相のセグメント13同士は、図示しない配線によって電気的に接続されている。
なお、本実施形態では、整流子11のセグメント13に摺接する一対のブラシ18の開角度は、180[°]である。
続いて、前記第一の実施形態に係る振動モータ1の回転動作を図3により説明する。
図3Aのように中央突極4の周方向中心と、対向する磁極(ここでは図中最上部のN極)の周方向中心とが一致する位置を起点として説明をする。ちなみに、θ=80[°]である。
同図3Aのように、振動モータ1が停止している状態(各コイル8、9、10に通電されていない状態)から、各コイルに整流子11を介して通電することによって、一方の両側突極5にはS極、他方の両側突極6にはN極が励磁される。ただし、この位置では、コイル8には通電されないため、中央突極4には磁極が励磁されない。これにより、一方の両側突極5に励磁されたS極が、界磁磁石2の近傍のS極と反発すると共に近傍のN極に吸引され、さらに、他方の両側突極6に励磁されたN極が、界磁磁石2の近傍のN極と反発すると共に近傍のS極に吸引されることにより、電機子鉄心3は矢印の時計方向に変位する。このようにして、振動モータ1が起動する。
なお、各図中における各ブラシ18先端のハッチングした箇所が整流子11との接触部
である。
起動直後の状態を図3Bに示す。同図は、電機子鉄心3が起点から5[°]回転した位置で図示している。このとき、中央突極4には磁極(N極)が励磁される。なお、両側突極5、6の磁極は変化しない。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
なお、太線矢印は回転力が相対的に大きく、細線矢印は回転力が相対的に小さいことを表す(以下の図においても同様)。
起点から電機子鉄心3が20[°]回転した状態を図3Cに示す。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。一方の両側突極5に励磁される磁極(S極)は変化しない。他方の両側突極6には磁極は励磁されない。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6には回転力が生じない。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
次いで、起点から電機子鉄心3が20[°]回転した直後の状態を図3Dに示す(25[°]の位置で図示)。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。一方の両側突極5に励磁される磁極(S極)は変化しない。また、整流子11(セグメント13)によってコイル10に通電する電流の方向が20°回転する直前の方向から逆向きに切り替わって、他方の両側突極6がS極に励磁される。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
起点から電機子鉄心3が40[°]回転した状態を図3Eに示す。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。一方の両側突極5には磁極は励磁されない。他方の両側突極6に励磁される磁極(S極)は変化しない。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5には回転力が生じない。他方の両側突極6のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
次いで、起点から電機子鉄心3が40[°]回転した直後の状態を図3Fに示す(45[°]の位置で図示)。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。他方の両側突極6に励磁される磁極(S極)は変化しない。また、整流子11(セグメント13)によってコイル9に通電する電流の方向が40[°]回転する直前の方向と逆向きに切り替わって、一方の両側突極5がN極に励磁される。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
以後、整流子11の9個のセグメント13によって20[°]の回転角毎に各コイル8、9、10への通電方向を適宜に切り替えることにより、電機子鉄心3の各突極は界磁磁石2の磁極に対して反発と吸引を繰り返して回転付勢される。そして、各コイル8、9、10への通電を停止すると、各突極4、5、6の磁極が消磁して電機子鉄心3の回転が停止する。
なお、上記以外の位置を起点とする場合は、上記説明の途中位置における各突極の磁極と界磁磁石2との間で発生する回転力を起動力として考えればよい。
また、前記第二の実施形態に係る振動モータ1の回転動作についても、上記の第一の実施形態に係る振動モータ1の回転動作と同様にして考えればよい。
すなわち、中央突極4の中心と左右一対の両側突極5、6の中心とのなす角度θは80[°]<θ<90[°]となっているが、両側突極5、6に生ずる磁極中心がθ=80[°]と等価となるためである。
続いて、前記第三の実施形態に係る振動モータ1の回転動作を図8により説明する。
図8Aのように中央突極4の周方向中心と、対向する磁極(ここでは図中最上部のN極)の周方向中心とが一致する位置を起点として説明をする。ちなみに、θ=105[°]である。
同図8Aのように、振動モータ1が停止している状態(各コイル8、9、10に通電されていない状態)から、各コイルに整流子11を介して通電することによって、中央突極4にはN極、一方の両側突極5にはN極が励磁される。ただし、この位置では、コイル10には通電されないため、他方の両側突極6には磁極が励磁されない。これにより、一方の両側突極5に励磁されたN極が、界磁磁石2の近傍のN極と反発すると共に近傍のS極に吸引されることにより、電機子鉄心3は矢印の時計方向に変位する。このようにして、振動モータ1が起動する。なお、この位置では、中央突極4および他方の両側突極6には回転力(起動力)が生じない。
ここで、各図中における各ブラシ18先端のハッチングした箇所が整流子11との接触部である。
起動直後の状態を図8Bに示す。同図は、電機子鉄心3が起点から8[°]回転した位置で図示している。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)および一方の両側突極5に励磁される磁極(N極)は変化しない。他方の両側突極6にはN極が励磁される。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。一方の両側突極5のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。このとき、他方の両側突極6のN極は回転方向前方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向後方の界磁磁石2のS極による吸引力を受けるため、電気子鉄心3の回転方向(ここでは時計方向)と逆方向(ここでは反時計方向)に回転力が生じる。ここで、各突極の位置に対応させて表示した矢印は、太線矢印は回転力が相対的に大きく、細線矢印は回転力が相対的に小さいことを表している(以下の図においても同様)。すなわち、相対的に大きい中央突極4の回転力(時計方向)と、相対的に小さい一方の両側突極5の回転力(時計方向)と、相対的に小さい他方の両側突極6の回転力(反時計方向)との総和によって、電機子鉄心3は時計方向に回転付勢されるため、時計方向への回転が継続する。ちなみに、回転力の差は、各コイル8、9、10に流れる電流の差、対向する磁極との位置関係等に起因して生じるものである。
起点から電機子鉄心3が15[°]回転した状態を図8Cに示す。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。一方の両側突極5には磁極は励磁されない。他方の両側突極6に励磁される磁極(N極)は変化しない。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。このとき、一方の両側突極5および他方の両側突極6には回転力が生じない。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
次いで、起点から電機子鉄心3が15[°]回転した直後の状態を図8Dに示す(23[°]の位置で図示)。このとき、中央突極4に励磁される磁極(N極)は変化しない。他方の両側突極6に励磁される磁極(S極)は変化しない。また、整流子11(セグメント13)によってコイル9に通電する電流の方向が15[°]回転する直前の方向から逆向きに切り替わって、一方の両側突極5がS極に励磁される。これにより、中央突極4のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。
このとき、一方の両側突極5のS極は回転方向前方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向後方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けるため、電気子鉄心3の回転方向(ここでは時計方向)と逆方向(ここでは反時計方向)に回転力が生じる。しかし、相対的に小さい中央突極4の回転力(時計方向)と、相対的に大きい他方の両側突極6の回転力(時計方向)と、相対的に小さい一方の両側突極5の回転力(反時計方向)との総和によって、電機子鉄心3は時計方向に回転付勢されるため、時計方向への回転が継続する。
起点から電機子鉄心3が30[°]回転した状態を図8Eに示す。このとき、中央突極4には磁極は励磁されない。一方の両側突極5に励磁される磁極(S極)は変化しない。他方の両側突極6に励磁される磁極(N極)は変化しない。これにより、他方の両側突極6のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。このとき、中央突極4および他方の両側突極6には回転力が生じない。このようにして、電機子鉄心3はさらに時計方向への回転が継続する。
次いで、起点から電機子鉄心3が30[°]回転した直後の状態を図8Fに示す(38[°]の位置で図示)。このとき、一方の両側突極5に励磁される磁極(S極)は変化しない。他方の両側突極6に励磁される磁極(N極)は変化しない。また、整流子11(セグメント13)によってコイル8に通電する電流の方向が30[°]回転する直前の方向と逆向きに切り替わって、中央突極4がS極に励磁される。これにより、一方の両側突極5のS極は回転方向後方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向前方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けて回転付勢される。他方の両側突極6のN極は回転方向後方の界磁磁石2のN極による反発力を受け、回転方向前方にある界磁磁石2のS極による吸引力を受けて回転付勢される。
このとき、中央突極4のS極は回転方向前方の界磁磁石2のS極による反発力を受け、回転方向後方の界磁磁石2のN極による吸引力を受けるため、電気子鉄心3の回転方向(ここでは時計方向)と逆方向(ここでは反時計方向)に回転力が生じる。しかし、相対的に大きい一方の両側突極5の回転力(時計方向)と、相対的に小さい他方の両側突極6の回転力(時計方向)と、相対的に小さい中央突極4の回転力(反時計方向)との総和によって、電機子鉄心3は時計方向に回転付勢されるため、時計方向への回転が継続する。
以後、整流子11の12個のセグメント13によって15[°]の回転角毎に各コイル8、9、10への通電方向を適宜に切り替えることにより、電機子鉄心3の各突極には界磁磁石2の磁極に対して反発力・吸引力が生じる。それらの総和を回転力として、電機子鉄心3は一定方向(ここでは時計方向)に回転付勢される。そして、各コイル8、9、10への通電を停止すると、各突極4、5、6の磁極が消磁して電機子鉄心3の回転が停止する。
なお、上記以外の位置を起点とする場合は、上記説明の途中位置における各突極の磁極と界磁磁石2との間で発生する回転力を起動力として考えればよい。
以上、説明した通り、本発明に係る振動モータ1によれば、3突極偏在電気子を有する扁平型鉄心電動機を用いる構成において、コスト増加を抑制しつつ、外形寸法の薄型化・小型化を図ることが可能となり、また、振動量・回転トルクの向上が可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。特に、界磁磁石の磁極数は2極、4極、6極、8極に限定されず、10極(整流子は3相各5箇所)、12極(整流子は3相各6箇所)、・・・、のように適用可能である。

Claims (8)

  1. 周方向にN極とS極とが交互に配置された偶数の磁極からなる界磁磁石と、回転軸を有すると共に該回転軸を中心に非点対称に偏在配置された中央突極および該中央突極の両側に所定角度を開けて配置された一対の両側突極からなる3個の突極に各々コイルを巻回した電機子鉄心とを備える振動モータであって、
    全体の外形寸法が、径方向が10mm以下で、且つ軸線方向が2.2mm以下であり、
    前記界磁磁石は、前記電機子鉄心の回転面内であって且つ該電機子鉄心の先端よりも径方向の外側位置に設けられ、
    前記3個の突極は、前記中央突極が前記界磁磁石の一の磁極に対して磁極中心が一致するときに、前記両側突極が前記界磁磁石の他の磁極に対して磁極中心がずれるように配置され、
    前記中央突極および前記両側突極はそれぞれ、別部材として形成されるコア本体とコアトップとを有し、
    前記コアトップは、前記コア本体よりも周方向の寸法が大きく形成され、コイルが巻回された状態の該コア本体の径方向先端部に連結固定され、
    前記電機子鉄心は、質量重心が前記回転軸に対して前記中央突極の径方向先端部寄りに位置する形状を有し、
    前記電機子鉄心の質量重心の位置する方向と前記回転軸を介して径方向の反対方向の位置に、該電機子鉄心に連結される重錘が設けられて、該重錘が連結された状態における該電機子鉄心の質量重心が該反対方向に偏心していること
    を特徴とする振動モータ。
  2. 前記界磁磁石の磁極は、6極の磁極であり、
    前記所定角度は80°であること
    を特徴とする請求項1記載の振動モータ。
  3. 前記界磁磁石の磁極は、6極の磁極であり、
    前記所定角度は80°より大きく90°より小さく、
    前記両側突極のコアトップは、前記中央突極に近い位置の端部が径方向もしくは軸線方向に肉厚形状に形成され、または前記中央突極に遠い位置の端部が径方向もしくは軸線方向に肉薄形状に形成されることによって、前記各両側突極の磁極中心の位置が、前記所定角度が80°である場合と等価の分布となる形状に設定されていること
    を特徴とする請求項1記載の振動モータ。
  4. 前記界磁磁石の磁極は、6極の磁極であり、
    前記所定角度は80°より大きく90°より小さく、
    前記両側突極のコアトップは、前記中央突極に近い位置の端部が周方向に相対的に長く形成され、前記中央突極に遠い位置の端部が周方向に相対的に短く形成されることによって、前記各両側突極の磁極中心の位置が、前記所定角度が80°である場合と等価の分布となる形状に設定されていること
    を特徴とする請求項1記載の振動モータ。
  5. 前記界磁磁石の磁極は、8極の磁極であり、
    前記所定角度は105°であること
    を特徴とする請求項1記載の振動モータ。
  6. 前記界磁磁石は、1極、2極、3極、もしくは4極のいずれかの磁極を着磁した焼結磁石が、各々接着されてもしくはケースに接着されて着磁方向が径方向である複数の磁極を有するリング状に形成されること
    を特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の振動モータ。
  7. 前記重錘は、タングステンもしくはタングステン合金を用いて形成されること
    を特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の振動モータ。
  8. 前記回転軸に回転自在に外嵌されるホルダが設けられ、
    前記ホルダには、前記重錘および整流子取付基板が固定されると共に、該ホルダと該整流子取付基板との挟み込みによって前記電気子鉄心が固定され、
    前記回転軸は、ケースおよび該ケースに被冠される蓋体に固定されること
    を特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の振動モータ。
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