JP4720645B2 - 一方向クラッチ - Google Patents

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この発明は、一方向クラッチに関する。
従来、外輪回転の一方向クラッチとして知られているものに、内輪と、外輪と、これら内外輪間に複数配設されたスプラグと、これらスプラグを周方向に所定間隔で保持している保持器とを備えたものがある。この一方向クラッチは、外輪が内輪に対して一方向に回転することによりスプラグが内外輪間に噛み合って動力が伝達され、外輪が内輪に対して他方向に回転した場合は、スプラグの噛み合いが解除され、外輪が内輪に対して空転して動力伝達が遮断される(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−21173号公報
このような一方向クラッチに要求される性能の一つとして、空転時における低トルク化が挙げられる。これは、外輪回転に伴ってスプラグと保持器とが周方向に回転した際、当該スプラグと内輪との間の摺動トルクを低下させることにより、スプラグ及び内輪の摩耗を抑制でき、一方向クラッチの寿命を延ばすことができるためである。
そこで、一方向クラッチでは、外輪の回転に伴って回転するスプラグに作用する遠心力により、当該スプラグに内輪から離反させる(浮き上がらせる)力(以下、「浮揚力」という)を作用させている。
しかし、前記遠心力は、スプラグの質量や回転数の二乗に比例して大きくなるが、スプラグの質量は小さいことから回転数が低い状態では遠心力、及びこれによる浮揚力が小さいため、スプラグと内輪との間の摺動トルクを低減させる作用が小さいという問題点がある。
そこで、この発明は、回転数が低い状態であってもスプラグに作用する浮揚力を大きくし、スプラグと内輪との間の摺動トルクを小さくできる一方向クラッチを提供することを目的とする。
前記目的を達成するためのこの発明の一方向クラッチは、内輪と、外輪と、これら内外輪間に複数配設されたスプラグと、これらスプラグを周方向に所定間隔で保持し外輪回転に伴い前記スプラグと共に周方向に回転する保持器とを備え、前記保持器は、周方向に複数に分割され、前記周方向の回転により作用する遠心力によって前記スプラグを前記内輪から離反させる方向に付勢する分割片からなるものである。
この構成によれば、保持器は複数の分割片に分割されており、外輪回転により各分割片は遠心力で径方向外方へ移動可能となるので、各分割片に働く遠心力をスプラグに作用させて、当該スプラグを内輪から離反させる方向へ付勢することができる。すなわち、スプラグはそれ自体に働く遠心力の他に分割片に働く遠心力も受けることになる。このため、回転数が低い状態であっても、スプラグに作用させる浮揚力を大きくでき、スプラグと内輪との間の摺動トルクを低減することができる。
また、前記一方向クラッチにおいて、前記保持器は3分割以上とするのが好ましい。保持器が2分割以下であると、各分割片の一方の端部付近においては、分割片の遠心力の方向と、当該分割片がスプラグに浮揚力を作用させるための方向とが大きくずれるため、当該一方の端部付近のスプラグに作用させる浮揚力を効果的に高めることが困難となる。しかし、3分割以上であると、各分割片に保持された個々のスプラグに対して浮揚力を効果的に作用させることができる。
この発明によれば、スプラグはそれ自体に働く遠心力の他に分割片に働く遠心力も受けるため、回転数が低い状態であっても、スプラグに生じる浮揚力を大きくでき、スプラグと内輪との間の摺動トルクを低減することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1はこの発明の一方向クラッチの実施の一形態を示している側面図であり、図2はその要部を示している断面図である。この一方向クラッチは、内輪1と、外輪2と、これら内外輪1,2間において周方向に複数配設されたスプラグ3と、これらスプラグ3を周方向に所定間隔で保持している外保持器5及び内保持器6と、スプラグ3を内輪1と外輪2とに対して噛み合い方向に付勢するスプリング4とを備えている。この一方向クラッチは、外輪2が内輪1に対して一方向に回転することによりスプラグ3が内外輪1,2間に噛み合って動力が伝達され、外輪2が内輪1に対して他方向に回転した場合は、スプラグ3の噛み合いが解除されて動力伝達が遮断される。なお、図1と図2において、外輪2の矢印Pで示す回転方向が、スプラグ3の噛み合いが解除されて動力伝達が遮断される方向である。
外保持器5は円環状とされており外輪2に固定されている。図2において、この外保持器5にはポケット(孔部)11が周方向に所定間隔で複数形成されており、これらポケット11のそれぞれにおいて各スプラグ3の径方向外側部(外カム部21)を保持している。この外保持器5の径方向内方に内保持器6が設けられている。図1において、内保持器6は周方向に複数の分割片16に分割されており、図2において、それぞれの分割片16にはポケット(孔部)12が周方向に所定間隔で複数形成されており、これらポケット12のそれぞれにおいて各スプラグ3の径方向内側部(内カム部22)を保持している。
これにより、矢印P方向の外輪2の回転に伴って外保持器5、スプラグ3、及び、内保持器6(分割片16)は周方向に回転することができ、外輪2は内輪1に対して空転する。
図1の実施の形態について具体的に説明すると、内輪1と外輪2との間には18個のスプラグ3が周方向に配設されており、一つの環状の外保持器5がこれらスプラグ3を等間隔で保持している。そして、内保持器6は周方向に6分割され、6つの分割片16から構成されており、各分割片16は3個のスプラグ3を保持している。
また、図2において、スプラグ3は側面視において繭形とされており、外カム部21と内カム部22との間にはくびれ部23が設けられている。
図2において、外保持器5のポケット11と内保持器6のポケット12とは位相を相異させてスプラグ3を傾斜させた姿勢としている。つまり、スプラグ3と外輪2との接点Aと、スプラグ3の重心Gとを結ぶ直線は、接点Aにおける法線に対して角度θだけ傾斜した状態にある。このように、スプラグ3の重心Gの位置を接点Aに対して周方向にずらしていることで、外輪2の回転に伴ってスプラグ3が周方向に回転し当該スプラグ3に遠心力R1が働くと、当該スプラグ3には接点Aを中心とした噛み合いを解除させる方向の回転力F1が作用し、当該スプラグ3に接点Aを中心とした時計回りのモーメントが生じる。これにより、スプラグ3を、接点Aを支点として外輪2側へ傾倒させ内輪1から離反させることができる。この回転力F1が、スプラグ3自体に働く遠心力R1による浮揚力となる。この浮揚力により、外輪2の空転時において、スプラグ3と内輪1との間の摺動トルクを低下させることができる。
さらにこの一方向クラッチでは、内保持器6が周方向に分割され、各分割片16は側面視において円弧形状としている。一つの分割片16は、その両端部でそれぞれ隣り合う他の分割片16と周方向の隙間を有して設けられている。これにより、各分割片16はスプラグ3を保持しつつ、隣の分割片16の影響を受けることなく径方向に移動することができる。
したがって、外輪2の回転に伴って外保持器5とスプラグ3と共に各分割片16が周方向に回転することで、各分割片16に遠心力R2が働き、この遠心力R2により当該分割片16は径方向外方へ移動しようとする力が作用する。
そして、前記各分割片16の径方向外方へ移動しようとする力を、当該分割片16が保持しているスプラグ3に浮揚力として作用させている。すなわち、外輪2と共に各分割片16が周方向に回転すると、当該分割片16は遠心力R2により径方向外方へ移動しようとする。これにより、この分割片16のポケット12の内周面の一部(接触部7)が、スプラグ3のくびれ部23乃至外カム部21の斜面に接触し押圧することで、この接触部7はスプラグ3に、接点Aを中心とした噛み合いを解除させる方向の回転力F2を作用させることができ、当該スプラグ3に接点Aを中心とした時計回りのモーメントが生じる。これにより、スプラグ3を、接点Aを支点として外輪2側へ傾倒させ内輪1から離反させることができる。この回転力F2が、分割片16に働く遠心力R2による浮揚力となる。
この構成によれば、スプラグ3は、それ自体に働く遠心力R1によって生じた接点Aを中心とする回転力F1の他に、内保持器6の各分割片16に働く遠心力R2によって生じた接点Aを中心とする回転力F2を受けることができ、スプラグ3に回転力F1+F2の力(浮揚力)が作用することとなる。
このように、外輪2の空転時において、従来のスプラグ3自体に働く遠心力R1のみの場合よりも、スプラグ3を内輪1から離反させるための浮揚力(前記回転力)を大きく作用させることができる。このため、スプラグ3と内輪1との間の摺動トルクを小さくし、外輪2の空転トルクをより一層低下させることができる。そして、外輪2が所定の高回転数で回転すると、スプラグ3と内輪1との間の摺動トルクをゼロとすることもできる。
また、内保持器6の各分割片16に働く遠心力R2により、スプラグ3に浮揚力を作用させていることから、外輪2の回転数が低い場合であっても、スプラグ3に大きな浮揚力を作用させることができる。例えば、スプラグ3と内輪2との摺動トルクがゼロとなる外輪2の回転数(ディスエンゲージスピード)は、内保持器が一体の環状とされている従来のものよりも、この発明の実施の形態によれば500rpm〜1000rpm低下させることができる。つまり、従来よりも低回転数でスプラグ3と内輪1との間の摺動トルクをゼロとできる。
この実施の形態によれば、スプラグ3と内輪1との間の摺動トルクを低下させることができるため、スプラグ3及び内輪1の摩耗を抑制でき、一方向クラッチの寿命を延ばすことができる。さらに、この一方向クラッチを例えば自動車の動力伝達部に用いた場合、摺動トルクを低下させることで燃費向上に貢献できる。
なお、この発明では、内保持器6が周方向に複数に分割されており、各分割片16に働く遠心力R2によってスプラグ3に浮揚力を作用させるべく、各分割片16はスプラグ3を保持しているが、この内保持器6の分割を3分割以上とするのが好ましい。つまり、円弧形状である各分割片16は、その中心角を120°以下とするのが好ましく、二個以上のスプラグ3を保持できるだけの円弧長さ以上としている。
これは、図3に示しているように、例えば内保持器6が2分割である場合、各分割片16の一方の端部付近においては、分割片16の遠心力の方向(矢印E)と、当該分割片16がスプラグ3に浮揚力を作用させるための方向(つまり、図2において、接点Aを中心としたスプラグ3の噛み合いを解除させる方向)とが、大きくずれるため、当該一方の端部付近のスプラグ3aに作用させる浮揚力を効果的に高めることが困難となる。
つまり、各分割片16の遠心力は矢印Eの方向に働くが、一つの分割片16の一端部側で保持しているスプラグ3aには、当該分割片16の遠心力によって、内輪1と外輪2とに噛み合う方向(噛合方向)の力が作用してしまい、内輪1から離反させる方向の回転力(浮揚力)が作用しないおそれがある。
そこで、内保持器6を3分割以上とすることで、各分割片16に働く遠心力R2により、各分割片16で保持された個々のスプラグ3に、内輪1と外輪2とに対する噛み合いが解除される方向(非噛合方向)へ回転力を作用させることができる。つまり、スプラグ3に浮揚力を効果的に作用させることができる。
また、本発明の一方向クラッチは、図示する形態に限らずこの発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。
例えば、前記実施の形態では、スプラグ3を保持する保持器について、径方向外側の外保持器5と、これより小径の内保持器6とを備えた二重の構造とし、内保持器6を分割したものとしているが、図示しないが、外保持器と内保持器との一方を省略して一重の構造とし、この一重の保持器を周方向に複数に分割したものであってもよい。さらには、保持器について二重の構造であるが、内保持器を一つの環状とし、外保持器を周方向に複数に分割したものや、内保持器及び外保持器の両者について周方向に複数に分割したものであってもよい。
この発明の一方向クラッチの実施の一形態を示している側面図である。 一方向クラッチの要部を示している図であり、スプラグに作用する力を説明する説明図である。 一方向クラッチの側面図であり、内保持器に作用する力を説明する説明図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 スプラグ
5 外保持器
6 内保持器
16 分割片
A 接点
G 重心
F1 回転力
F2 回転力
R1 スプラグに働く遠心力
R2 内保持器の各分割片に働く遠心力

Claims (2)

  1. 内輪と、外輪と、これら内外輪間に複数配設されたスプラグと、これらスプラグを周方向に所定間隔で保持し外輪回転に伴い前記スプラグと共に周方向に回転する保持器と、を備え、
    前記保持器は、周方向に複数に分割され、前記周方向の回転により作用する遠心力によって前記スプラグを前記内輪から離反させる方向に付勢する分割片からなることを特徴とする一方向クラッチ。
  2. 前記保持器は3分割以上としている請求項1に記載の一方向クラッチ。
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