JP4718502B2 - 自動変速機における油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機に備えられた油圧式締結要素に供給する油圧を制御する油圧制御装置に関する。
車両用自動変速機は、クラッチ、ブレーキ等の締結要素に油圧を供給し、これら締結要素により回転ドラム、ギヤ等の回転要素同士を、または回転要素とケース等の固定要素とを締結させることにより入力軸と出力軸との間の変速比(変速段)の切替えを車両の運転状態に応じて自動的に行うものである。
車両用自動変速機では、車両の運転者が操作するシフトレバーの選択レンジや変速段毎に、複数の締結要素のうちのどの締結要素に油圧を供給するのかが予め設定されている。
締結要素への油圧の供給は、シフトレバーのセレクト操作により切り替えられるマニュアルバルブを、選択レンジ毎に決められた位置に移動させることで行う。例えば、選択レンジがRレンジ(後退レンジ)である場合には、マニュアルバルブをRレンジに対応する位置(Rレンジ位置)に移動させて、Rレンジ油圧路に接続された締結要素に油圧を供給し、選択レンジがDレンジ(走行レンジ)である場合には、マニュアルバルブをDレンジ位置に移動させて、Dレンジ油圧路に接続された締結要素に油圧を供給することで、選択レンジ毎に決められた締結要素に油圧が供給される。ここで、Rレンジ油圧路に接続された締結要素は、車両の後退走行時に締結される締結要素であり、Dレンジ油圧路に接続された締結要素は、車両の前進走行時に締結される締結要素である。
なお、Pレンジ(駐車レンジ)やNレンジ(中立レンジ)である場合には、何れの油圧路にも油圧を供給しない位置(Pレンジ位置、Nレンジ位置)にマニュアルバルブは移動する。
また、各締結要素には調圧弁を介して油圧が供給されるように構成されており、調圧弁は、電子制御部から入力される指令に基づいてバルブを開閉し、電子制御部が設定した指令圧の油圧が締結要素に供給されるように制御されると共に、車両の前進走行時には所望の変速比を得るために必要な締結要素のみに油圧が供給されるように制御される。
ここで、シフトレバーの選択レンジは、シフトレバーの位置をモニタリングするインヒビタスイッチから出力されるレンジ信号に基づいて特定されるが、インヒビタスイッチの検知範囲(導通域)は、若干広めに設定されているために、シフトレバーが僅かに動いても、検知範囲内の移動であればレンジ信号により特定される選択レンジは変わらない。
一方、マニュアルバルブは、リンケージを介してシフトレバーに接続されており、シフトレバーの操作に連動して移動するように構成されているため、シフトレバーの僅かな移動にも対応して移動する。
そのため、シフトレバーの位置が僅かに動いて、マニュアルバルブが他の選択レンジに対応する位置に移動したにもかかわらず、レンジ信号から特定される選択レンジが、もとの選択レンジのままで変わらないことがあった。
例えば、Rレンジに位置していたシフトレバーがNレンジ側に僅かに動いた結果、マニュアルバルブがNレンジ位置に移動して、Rレンジ油圧路への油圧の供給を遮断したにもかかわらず、レンジ信号から特定される選択レンジが、Rレンジのままで変わらない場合があった。
図6は、この場合における、Rレンジ油圧路に接続する締結要素(リバースクラッチR/C)に供給される油圧の実圧の経時的な変化と、調圧弁に入力される油圧の指令圧の経時的な変化を説明するタイムチャートである。
図6を参照して、時刻t1において、マニュアルバルブがNレンジ位置に移動して、Rレンジ油圧路が閉じてしまうと、油圧の供給が絶たれたRレンジ油圧路に接続されたリバースクラッチR/Cに作用する油圧値(実圧)は経時的に低下する。
しかし、時刻t1以降も、選択レンジがRレンジである旨のレンジ信号が出力され続けるので、電子制御部は、リバースクラッチR/Cへ供給する油圧の指令圧を最大圧のまま保持する。よって、調圧弁は、最大圧の油圧をリバースクラッチR/Cへ供給する状態を維持し続ける。
そして、時刻t2において、シフトレバーが元の位置に戻ってRレンジ油圧路が再び開かれると、調圧弁では最大圧の油圧を供給する状態が維持されているので、リバースクラッチR/Cは供給された略最大圧の油圧により急に締結されて、大きな締結ショックを生じる。その結果、車両の運転者は意図しない締結ショックを感じることになる。
この問題は、レンジ信号により特定される選択レンジと、マニュアルバルブの位置が対応する選択レンジとが一致しないために起こる。
そのため、インヒビタスイッチをマニュアルバルブに設け、マニュアルバルブの位置に基づき生成されるレンジ信号から特定した選択レンジと、マニュアルバルブの位置が対応する選択レンジとが、より精度良く一致するようにした装置が、例えば特許文献1に開示されている。
特開平11−108182号公報
しかし、この特許文献1に開示された装置の場合であっても、インヒビタスイッチを用いる以上、インヒビタスイッチの検知範囲(導通域)が、若干広めに設定されていることに起因して、レンジ信号により特定される選択レンジと、マニュアルバルブの位置が対応する選択レンジとを完全に一致させることができない。
そのため、シフトレバーが何れかの締結要素への油圧の供給を必要とする選択レンジに位置している際に、シフトレバーの僅かな移動によりマニュアルバルブが他の選択レンジ位置に移動して、油圧が供給されるべき締結要素への油圧の供給が一時的に停止した後に油圧の供給が再開された場合に、最大圧に近い油圧が供給されることにより大きな締結ショックを生じるという問題を解決することはできなかった。
よって、本発明は、油圧が供給されるべき締結要素への油圧の供給が一時的に停止して締結要素に供給される油圧が低下した後に油圧の供給が再開された場合であっても、締結要素の急激な締結による大きな締結ショックを生じさせることのない自動変速機の油圧制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、油圧により作動する複数の締結要素の締結、解放の組み合わせにより、複数の変速段を得る自動変速機の油圧制御装置であって、
シフトレバーの選択レンジを検知するインヒビタスイッチと、
検知した選択レンジに基づいて、油圧が供給されるべき締結要素を特定すると共に、特定した締結要素に供給する油圧の指令圧を設定する電子制御部と、
締結要素に供給される油圧を指令圧に調整する油圧調整部と、
シフトレバーの操作に連動して油圧路を切り替えて、油圧路に接続する締結要素に油圧を供給するマニュアルバルブとを備え、
何れかの締結要素に油圧を供給する選択レンジで走行中に、前記インヒビタスイッチで検知されている選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、前記マニュアルバルブの位置が前記選択レンジと一致しない場合において、自動変速機の入力軸の回転数の変化率がプラスでありかつ第1の閾値を超えた場合に、電子制御部が、油圧が供給されるべき締結要素に供給する油圧の指令圧を低減させる構成とした。
本発明によれば、何れかの締結要素に油圧を供給する選択レンジで走行中に、インヒビタスイッチで検知されているシフトレバーの選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、マニュアルバルブの位置が、前記選択レンジと一致しない場合において、エンジンの回転動力により駆動される自動変速機の入力軸の回転数の変化率がプラスとなり第1の閾値を超えた場合、締結要素に供給する油圧の指令圧が低減させられる。
ここで、締結要素への油圧の供給が一時的に停止すると、締結要素は解放されるので、入力軸の回転数は増加する。よって、入力軸の回転数の変化率がプラスとなり第1の閾値を超えた場合とは、油圧が供給されるべき締結要素へ油圧が供給されなくなった場合を意味する。
かかる場合、締結要素へ供給される油圧の指令圧は低減させられるので、締結要素への油圧の供給がその後再開されると、低減された指令圧に調整された油圧が油圧調整部から締結要素に供給されることになる。
ここで、低減させた指令圧に調整された油圧は、かかる油圧で締結要素を締結しても大きな締結ショックを生じず、かつ車両の運転者が不快に感じない大きさに設定されているので、油圧の供給が中断していた締結要素に再び油圧が供給されて締結要素が急に締結されても、車両の運転者は、意図しない締結ショックを感じることはない。

次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、本発明を適用した自動変速機の構成を示す図である。
エンジン1が、トルクコンバータ3を介して自動変速機2に接続される。
エンジン1は、運転者が操作するアクセルペダルに連動してその踏み込みにつれ全閉から全開に向け開度増大するスロットルバルブにより出力を加減され、エンジン1の出力回転はトルクコンバータ3を経て自動変速機2の入力軸4に入力されるものとする。
自動変速機2は、同軸に配置された入力軸4と出力軸5上に、エンジン1側から順次フロントプラネタリギヤ組20、リヤプラネタリギヤ組30が配置される。
エンジン1に近い位置に配置されたフロントプラネタリギヤ組20は、フロントサンギヤ21、フロントリングギヤ22、これらに噛合するフロントピニオン23、および該フロントピニオン23を回転自在に支持するフロントキャリア24より構成される。
エンジン1から遠い位置に配置されたリヤプラネタリギヤ組30は、リヤサンギヤ31、リヤリングギヤ32、これらに噛合するリヤピニオンギヤ33、該リヤピニオンギヤ33を回転自在に支持するリヤキャリア34より構成される。
自動変速機2の動力伝達経路(変速段)を決定する締結要素としてはロークラッチL/C、2速・4速ブレーキ2−4/B、ハイクラッチH/C、ローアンドリバースブレーキL&R/B、ローワンウェイクラッチL/OWC、およびリバースクラッチR/Cがあり、各締結要素を以下のように両プラネタリギヤ組20、30の構成要素に相関させて設ける。
フロントサンギヤ21は、リバースクラッチR/Cにより入力軸4に適宜結合可能とされるとともに、2速・4速ブレーキ2―4/Bにより自動変速機2のケースに適宜固定可能とされる。
フロントキャリア24は、ハイクラッチH/Cにより入力軸4に適宜結合可能とされる。さらにフロントキャリア24は、ローワンウェイクラッチL/OWCによりエンジン1の回転と逆方向の回転が阻止されるとともに、ローアンドリバースブレーキL&R/Bにより自動変速機2のケースに適宜固定可能とされる。
そしてフロントキャリア24とリヤリングギヤ32との間をロークラッチL/Cにより適宜結合可能とする。
また、フロントリングギヤ22およびリヤキャリア34間を相互に結合し、フロントリングギヤ22およびリヤキャリア34を出力軸5に結合し、リヤサンギヤ31を入力軸4に結合する。
自動変速機2は、図2の実線○印で示す締結要素L/C、2−4/B、H/C、L&R/B、R/Cの選択的結合と、同図の実線○印で示すローワンウェイクラッチL/OWCの自己係合とにより、前進4段後進1段の変速段を得る。
例えば、前進第1速(1st)は、実線○印で示すようにロークラッチL/CとローワンウェイクラッチL/OWCとを締結することによって実現される。
なお、点線○印で示すローアンドリバースブレーキL&R/Bは、エンジンブレーキが必要なときに締結させるものである。
図2に示すL/C、2−4/B、H/C、L&R/B、R/Cの締結または解放動作は、図1に示す油圧制御部80によって実現される。
図3は、上記各締結要素を作動させるための油圧制御系を示す。
図3に示すように、油圧制御部80は、マニュアルバルブ81を備える。
マニュアルバルブ81は、シフトレバーのセレクト操作により切り替えられるバルブであり、希望する走行形態に応じて運転者によりDレンジ位置、Rレンジ位置、Pレンジ位置、Nレンジ位置に操作される。
マニュアルバルブ81は、Rレンジ位置ではライン圧をRレンジ油圧路82に出力し、Dレンジ位置ではライン圧をDレンジ油圧路83に出力する。なおP、Nレンジでは、マニュアルバルブ81はライン圧をどの油圧路にも供給せず、すべての締結を解放状態とすることにより自動変速機を中立状態にする。
リバースクラッチR/Cへの油路84aには調圧弁84bが設けられ、調圧弁84bは電子制御部90からの指令により作動する図示しないソレノイドで制御される。
また、ローアンドリバースブレーキL&R/B、ハイクラッチH/C、ロークラッチL/C、2−4ブレーキ2−4/Bへの各油路85a、86a、87a、88aにも、それぞれ調圧弁85b、86b、87b、88bが設けられ、各調圧弁は電子制御部90からの指令により作動する図示しないソレノイドで制御される。
図1を参照して、電子制御部90には、エンジンの出力回転数を検出するエンジン回転数センサ91からの出力と、トルクコンバータ3の出力回転数(変速機入力回転数)であるタービン回転数を検出するタービン回転数センサ92からの出力と、車速センサ93からの出力と、シフトレバーの選択レンジを検出するインヒビタスイッチ94からの信号とが入力される。
電子制御部90は、運転状態に応じた変速段を決定し、各締結要素の決定された変速段に応じた締結、解放の組み合わせを得るように、各調圧弁に指令を出力する。
シフトレバーの選択レンジがRレンジで車両が定常走行をしている場合に、シフトレバーが僅かに移動して、マニュアルバルブがNレンジ位置に移動したにもかかわらず、レンジ信号により特定される選択レンジがRレンジのままで変わらない場合を例に挙げて、電子制御部90から出力される指令について説明する。
図2から判るように、シフトレバーの選択レンジがRレンジ(Rev)である場合、リバースクラッチR/CとローアンドリバースブレーキL&R/Bとを、それぞれ締結する必要がある。よって、Rレンジでの定常走行を車両が続けている場合、電子制御部90は、リバースクラッチR/Cの調圧弁84bと、ローアンドリバースブレーキL&R/Bの調圧弁85bに、最大圧の油圧の供給を命令する指令を出力している。
選択レンジがRレンジの状態で車両が定常走行をしている場合、電子制御部90は、タービン回転数の経時的な変化をモニタリングし、油圧が供給されるべきリバースクラッチR/Cに油圧が供給されているか否かを確認する。そして、油圧が供給されるべきリバースクラッチR/Cに油圧が供給されていない場合には、リバースクラッチR/Cに供給する油圧の指令圧を低下させて最大圧よりも低い第1の指令圧に変更し、リバースクラッチR/Cの調圧弁84bに、第1の指令圧の油圧の供給を命令する指令を出力する。
電子制御部90は、指令圧を低減させた後も、タービン回転数のモニタリングを続け、リバースクラッチR/Cへの油圧の供給が再開されたか否かを確認する。そして、リバースクラッチR/Cへの油圧の供給が再開された場合には、リバースクラッチR/Cに供給する油圧の指令圧を元の指令圧である最大圧に戻し、リバースクラッチR/Cの調圧弁84bに、最大圧の油圧の供給を命令する指令を出力する。
なお、Rレンジ以外の選択レンジで車両が定常走行をしている場合も、同様の操作により、各締結要素に供給される油圧の指令圧の調整が行われる。
例えば、選択レンジが「Dレンジ」であり変速段が一速(1st)である場合、ロークラッチL/Cに供給する油圧の指令圧の調整が行われる(図2参照)。
電子制御部90が行う処理の流れを説明する
図4は、何れかの締結要素へ油圧を供給する選択レンジで走行中に、シフトレバーの僅かな移動に連動してマニュアルバルブが移動した結果、油圧が供給されるべき締結要素への油圧の供給が一時的に停止した場合における処理を説明するフローチャート、図5は、図4の処理を行う際における、シフトレバーの選択レンジを示すレンジ信号、タービン回転数Nt、締結要素に供給される油圧の指令圧や実圧の変化を示すタイムチャートである。
電子制御部90は、ステップ100において、インヒビタスイッチから入力されるレンジ信号に基づいて、シフトレバーの選択レンジが、何れかの締結要素への油圧の供給を必要とする選択レンジであるか否かを確認する。
ステップ101において、選択レンジが何れかの締結要素に油圧の供給を必要とする選択レンジ(RレンジまたはDレンジ)である場合、ステップ102において、選択レンジに基づいて、油圧が供給されるべき締結要素を特定する。
図5の場合、選択レンジがRレンジであるので、この場合における油圧が供給されるべき締結要素は、リバースクラッチR/CとローアンドリバースブレーキL&R/Bである(図2参照)と特定される。
ステップ103において、特定された締結要素に油圧が供給されているか否かを、タービン回転数Ntの変化率に基づいて確認する。
図5を参照して、シフトレバーの選択レンジがRレンジである旨のレンジ信号が継続して入力されている場合に、時刻t1においてシフトレバーが僅かに移動してRレンジ油圧路82(図3参照)が閉じてしまうと、リバースクラッチR/Cに作用する油圧の実圧は、時刻t1以降経時的に低下する。そして、実圧の低下に伴って、リバースクラッチR/Cによる回転要素の締結が解放されるので、エンジンの回転数に対する相対的なタービンの回転数Ntが増加する。その結果、タービン回転数Ntの変化率がプラスとなる。
よって、電子制御部90は、タービン回転数Ntをモニタリングし、タービン回転数Ntの変化率がプラスでありかつ第1の閾値(Th1)を超えている場合に、締結要素に油圧が供給されていないと判断する。
ステップ104において、タービン回転数Ntの変化率がプラスでありかつ第1の閾値を超えている場合、電子制御部90は締結要素に油圧が供給されていないと判断し、ステップ105において、締結要素へ供給される油圧の指令圧を低減させる。
図5の場合、時刻t2において、タービン回転数Ntの変化率がプラスに転じ、時刻t3において第1の閾値(Th1)を超える。よって、電子制御部90は、時刻t3において、リバースクラッチR/Cに供給される油圧の指令圧を、最大圧(MAX圧)よりも小さい第1の指令圧に変更する。
ここで、第1の指令圧は、第1の指令圧の油圧でリバースクラッチR/Cを締結して、回転要素を締結した場合に、その際の締結ショックを運転者が不快に感じることがない大きさに設定されている。
よって、Nレンジ側に僅かに移動していたシフトレバーが、本来の位置(Rレンジの位置)に戻り、マニュアルバルブがRレンジ位置に移動して、油路84a(図3参照)にライン圧が急に供給されて、中断していたリバースクラッチR/Cへの油圧の供給が再開されても、車両の運転者は、意図しない締結ショックを感じることはない。
さらに、電子制御部90は、ステップ106において、油圧が供給されるべき締結要素に対して、油圧の供給が再開されたか否かを、タービン回転数Ntの変化率に基づいて確認する。
図5を参照して、時刻t4において、Nレンジ側に僅かに移動していたシフトレバーが本来の位置(Rレンジの位置)に戻り、Rレンジ油圧路82(図3参照)にライン圧が供給されると、リバースクラッチR/Cに作用する油圧の実圧は、第1の指令圧に向けて上昇する。そして、油圧の上昇に伴ってリバースクラッチR/Cによる回転要素の締結が進行するので、タービンの回転数Ntが減少し始める。その結果、タービン回転数Ntの変化率がマイナスとなる。
よって、電子制御部90は、タービン回転数Ntをモニタリングし、タービン回転数Ntの変化率がマイナスでありかつ第2の閾値(Th2)を超えている場合に、リバースクラッチR/Cへの油圧の供給が再開されたと判断する。
ステップ107において、タービン回転数Ntの変化率がマイナスでありかつ第2の閾値(Th2)を超えている場合、電子制御部90は締結要素への油圧の供給が再開されたと判断し、ステップ108において締結要素に供給される油圧の指令圧を元の指令圧に戻す。
図5の場合、時刻t4においてマニュアルバルブの位置がRレンジに対応する位置に戻り、時刻t5においてタービン回転数Ntが減少し始め、時刻t6においてタービン回転数Ntの変化率が第2の閾値を超える。よって、電子制御部90は、時刻t6においてリバースクラッチR/Cへの油圧の供給が再開されたと判断し、リバースクラッチR/Cに供給される油圧の指令圧を最大圧(MAX圧)に変更する。そして、リバースクラッチR/Cに供給される油圧の圧力が、第1の指令圧から最大圧に向けて段階的に上昇するように油圧を制御するように命令する指令を、調圧弁84bに出力する。
これにより、調圧弁84bは、時刻t6から時刻t7にかけて油圧を調整して、第1の指令圧から段階的に上昇して最終的に最大圧の油圧がリバースクラッチR/Cに供給されるようにする。
以上説明したように、油圧が供給されるべき締結要素への油圧の供給が一時的に停止して締結要素に供給される油圧が低下すると、締結要素へ供給する油圧の指令圧が、最大圧から第1の指令圧に低減させられる。ここで、第1の指令圧に調整された油圧は、かかる油圧で締結要素を締結しても大きなショックを生じず、かつ車両の運転者が不快に感じない大きさに設定されているので、締結要素への油圧の供給がその後再開されて、締結要素が締結された場合であっても、締結要素の急激な締結による大きな締結ショックを生じさせることがない。
以上の通り、本実施例では、インヒビタスイッチ94が検知した選択レンジが、何れかの締結要素に油圧を供給する選択レンジである場合に、電子制御部90は、油圧が供給されるべき締結要素へ油圧が供給されているか否かを確認するために、エンジンの回転動力により駆動される自動変速機の入力軸の回転数をモニタリングし、入力軸の回転数の変化率がプラスでありかつ変化率が第1の閾値を超えた場合に、締結要素に油圧が供給されていないと判断し、締結要素に供給する油圧の指令圧を低減させて第1の指令圧にする構成とした。
ここで、第1の指令圧は、締結要素が第1の指令圧に調整された油圧で締結されても大きな締結ショックを生じない程度の大きさに設定されているので、一時的に停止していた締結要素への油圧の供給が再開され、締結要素が第1の指令圧に調整された油圧で締結されても、車両の運転者は不快な締結ショックを感じることがない。
特に、タービンの回転数の変化率を入力軸の回転数の変化率とし、タービン回転数が増加して変化率がプラスとなりかつ変化率が第1の閾値を超えた場合に、締結要素へ油圧が供給されていないと判断して、指令圧を低減させる構成としたので、タービン回転数の変化率を確認するだけで、油圧が供給されているか否かを簡単に確認することができる。
さらに、電子制御部は、油圧の指令圧を低減させた後に、タービン回転数の変化率がマイナスでありかつタービン回転数の変化率が第2の閾値を超えた場合に、締結要素への油圧の供給が再開されたと判断し、締結要素に供給する油圧の指令圧を、第1の指令圧からもとの指令圧に戻す構成とした。
これにより、締結要素への油圧の供給が再開されると、締結要素に供給される油圧の指令圧は元の指令圧である最大圧に戻り、締結要素は最終的に最大圧で締結されるので、予定した変速比を最終的に与えることができる。
また、締結要素への油圧の供給が再開されると、締結要素に作用する油圧の上昇により回転要素が締結されて、負荷が増加するために、タービン回転数が減少して変化率がマイナスになる。よって、タービン回転数の変化率を確認するだけで、一時的に中断していた油圧の供給が再開されたか否かを簡単に確認することができる。
さらに、電子制御部は、低減させた指令圧を元に戻す場合、締結要素に供給される油圧が、低減後の指令圧から元の指令圧に向けて段階的に上昇して、最終的に元の指令圧に到達するように、油圧調整部を制御する構成とした。
これにより、締結要素は、圧力が徐々に高くなる油圧により締結されるので、締結要素が高い圧力の油圧により急激に締結される場合のように、急激な締結ショックを生ずることがない。
よって、一時的に停止していた締結要素への油圧の供給が再開されても、締結要素の急激な締結と、運転者が不快に感じる締結ショックの発生を抑えることができる。また、締結要素は最終的に最大圧で締結されるので、予定していた変速比を与えることができる。
なお、タービン回転数Ntはエンジンの回転数Neに対して相対的に変化するので、上記した実施例では、タービン回転数Ntの変化率に基づいて、締結要素への油圧の供給が開始されたか否かを判断する構成としたが、タービンの回転数Ntに基づいて判断する構成としても良い。
この場合、エンジンの回転数毎に閾値となるタービン回転数を予め設定しておき、タービン回転数と、エンジンの回転数に応じて定まる閾値のタービン回転数とを比較して、締結要素へ油圧が供給されているか否かを判断する。
具体的には、車両が一定の速度で走行している際に、所定の回転数に保たれていたタービン回転数が増加して、エンジンの回転数に応じて定まる第1の閾値の回転数を超えた場合は、油圧が供給されていないと判断して、指令圧を第1の指令圧に低減させ、指令圧を低減させたのち、タービン回転数が減少して、エンジンの回転数に応じて定まる第2の閾値の回転数未満の回転数となった場合に、油圧の供給が開始されたと判断して、指令圧を第1の指令圧から最大圧に向けて徐々に増加させて、指令圧の最大圧に向けた経時的な増加を再開する。
本実施例にかかる油圧制御装置を示す図である。 締結要素の締結、解放の組み合わせを示す図である。 油圧制御部を示す図である。 油圧処理装置における処理を説明するフローチャートである。 実施例に係る装置における関連パラメータの変化を示すタイムチャートである。 従来の装置における関連パラメータの変化を示すタイムチャートである
符号の説明
1 エンジン
2 自動変速機
3 トルクコンバータ
4 入力軸
5 出力軸
20 フロントプラネタリギヤ組
30 リヤプラネタリギヤ組
80 油圧制御部
81 マニュアルバルブ
82 Rレンジ油圧路
83 Dレンジ油圧路
84a、85a、86a、87a、88a 油路
84b、85b、86b、87b、88b 調圧弁(油圧調整部)
90 電子制御部
91 エンジン回転数センサ
92 タービン回転数センサ
93 車速センサ
94 インヒビタスイッチ

Claims (5)

  1. 油圧により作動する複数の締結要素の締結、解放の組み合わせにより、複数の変速段を
    得る自動変速機の油圧制御装置であって、
    シフトレバーの選択レンジを検知するインヒビタスイッチと
    検知された選択レンジに基づいて、油圧が供給されるべき締結要素を特定すると共に、
    特定した締結要素に供給する油圧の指令圧を設定する電子制御部と、
    前記締結要素に供給される油圧を前記指令圧に調整する油圧調整部と、
    前記シフトレバーの操作に連動して油圧路を切替えて、油圧路に接続する締結要素に油
    圧を供給するマニュアルバルブとを備え、
    前記電子制御部は、何れかの締結要素へ油圧を供給する選択レンジで走行中に、
    前記インヒビタスイッチで検知されている選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、前記マニュアルバルブの位置が前記選択レンジと一致しない場合において、
    自動変速機の入力軸の回転数の変化率がプラスでありかつ第1の閾値を超えた場合に、前記指令圧を低減させることを特徴とする自動変速機における油圧制御装置。
  2. 前記電子制御部は、前記指令圧を低減させたのち、
    前記インヒビタスイッチで検知されている選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、前記マニュアルバルブの位置が前記選択レンジと一致しない場合において、
    前記入力軸の回転数の変化率がマイナスでありかつ第2の閾値を超えた場合に、低減させた指令圧をもとの指令圧に戻す
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機における油圧制御装置。
  3. 油圧により作動する複数の締結要素の締結、解放の組み合わせにより、複数の変速段を
    得る自動変速機の油圧制御装置であって、
    シフトレバーの選択レンジを検知するインヒビタスイッチと
    検知された選択レンジに基づいて、油圧が供給されるべき締結要素を特定すると共に、
    特定した締結要素に供給する油圧の指令圧を設定する電子制御部と、
    前記締結要素に供給される油圧を前記指令圧に調整する油圧調整部と、
    前記シフトレバーの操作に連動して油圧路を切替えて、油圧路に接続する締結要素に油
    圧を供給するマニュアルバルブとを備え、
    前記電子制御部は、何れかの締結要素へ油圧を供給する選択レンジで走行中に、
    前記インヒビタスイッチで検知されている選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、前記マニュアルバルブの位置が前記選択レンジと一致しない場合において、
    自動変速機の入力軸の回転数が増加してエンジンの回転数に応じて定まる第1の閾値を超えた場合に、前記指令圧を低減させることを特徴とする自動変速機における油圧制御装置。
  4. 前記電子制御部は、前記指令圧を低減させたのち、
    前記インヒビタスイッチで検知されている選択レンジが前記選択レンジのままで、かつ、前記マニュアルバルブの位置が前記選択レンジと一致しない場合において、
    前記入力軸の回転数が減少してエンジンの回転数に応じて定まる第2の閾値未満となった場合に、低減させた指令圧をもとの指令圧に戻す
    ことを特徴とする請求項4に記載の自動変速機における油圧制御装置。
  5. 前記電子制御部は、低減させた油圧の指令圧をもとの指令圧に戻す場合、前記締結要素
    に供給される油圧が、段階的に上昇したのちにもとの指令圧に到達するように、前記油圧
    調整部を制御する
    ことを特徴とする請求項2または請求項4に記載の自動変速機における油圧制御装置。
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