JP4718357B2 - スクロール式空気圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば4輪自動車等の車両に搭載する構成としたスクロール式空気圧縮機に関し、特に、エアサスペンション等に車高調整用の圧縮空気を給排するのに好適に用いられるスクロール式空気圧縮機に関する。
一般に、車高調整装置として車両に搭載されるエアサスペンションは、例えば積載重量の変化等に応じて車両高さ(車高)が変わるのを抑えると共に、運転者の好み等に応じて車高を適宜に調整するために、車載の空気圧縮機(エアコンプレッサ)から圧縮空気が給排されるものである。
そして、このようなエアサスペンション等に用いる車載用の空気圧縮機としては、シリンダ内でピストンを往復動させることにより空気を圧縮する構成とした往復動式の空気圧縮機が一般に用いられている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
また、他の空気圧縮機としては、例えば電動モータ等の駆動源によって旋回スクロールを固定スクロールに対し旋回駆動することにより、両スクロールのラップ部間に形成した複数の圧縮室内で空気を連続的に圧縮する構成としたスクロール式圧縮機も知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開平11−264375号公報 特開2000−104662号公報 特開2004−204711号公報 特開平10−47264号公報
ところで、上述した特許文献1〜3による従来技術では、車載用の空気圧縮機として往復動式圧縮機を用いているため、シリンダ内でピストンが往復動する圧縮運転時に比較的大きな作動音が発生し、このときの作動音が騒音の原因になるという問題がある。
一方、他の従来技術(特許文献4)によるスクロール式圧縮機では、固定スクロールと旋回スクロールとのラップ部間に形成した複数の圧縮室内で空気を連続的に圧縮するため、作動音等の発生を小さく抑えることができ、静粛性に優れているという利点がある。
しかし、従来技術のスクロール式圧縮機では、固定スクロールの外周側に空気の吸込口を設け、固定スクロールの中心側には吐出口を設ける構成としているので、圧縮運転を続けるうちに固定スクロール全体が温度上昇し、吸込口の温度上昇に伴って空気の吸気温度も高くなってしまう。
このため、吸込口から圧縮室内に吸込まれる空気は、温度上昇に伴って熱膨張することになり、この熱膨張分だけ吸込み空気量(空気の密度)が減少してしまい、空気の圧縮効率、圧縮性能等が低下するという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、吸気通路側の温度上昇を抑えて、空気の圧縮効率、圧縮性能等を高めることができるようにしたスクロール式空気圧縮機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、車両に搭載した場合でも、例えばエアサスペンション等の空圧機器に乾燥した圧縮空気を給排することができ、静粛性を向上できるようにしたスクロール式空気圧縮機を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、筒状のケーシングと、該ケーシングに固定して設けられ鏡板に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、該固定スクロールと対向して前記ケーシング内に設けられ鏡板に該固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールとからなるスクロール式空気圧縮機に適用される。
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記固定スクロールには、通路の一側が外気に連通する吸排用の開口となり通路の他側が外径側の圧縮室に連通する吸気通路と、通路の一側が内径側の圧縮室に連通して圧縮空気を吐出する吐出通路と、該吐出通路の他側に接続された給排気通路と、前記吐出通路から該給排気通路に吐出された圧縮空気を乾燥させて空圧機器に送り該空圧機器から戻される排出空気によって再生されるドライヤと、通路の一側が前記吐出通路の他側位置で前記給排気通路と接続され通路の他側が前記吸気通路に接続された排気通路と、該排気通路の途中に配置され前記空圧機器から前記ドライヤ、給排気通路を介して戻される排出空気を前記吸気通路の吸排用の開口から排気させる排気弁とを設け、前記吐出通路は略L字状に屈曲して形成され、前記固定スクロールの前記鏡板の背面側と隙間を介して前記内径側の圧縮室と前記給排気通路とを接続する吐出配管により構成したことにある。
また、請求項2の発明によると、前記吐出通路と前記給排気通路の間であって、前記固定スクロールの外径側に、前記吐出通路から前記給排気通路に向けて圧縮空気が流通するのを許し、逆向きの流れを阻止するチェック弁を配する構成としている。
また、請求項3の発明によると、前記排気通路は、前記吐出通路の他側から分岐して形成され前記排気弁の流入側に接続された第1の排気路と、前記排気弁の流出側を前記吸気通路に接続した第2の排気路とにより構成し、前記排気弁は、外部からの通電により前記第1の排気路と第2の排気路との間を連通,遮断する排気ソレノイド弁により構成している。
また、請求項の発明によると、前記固定スクロールには、前記吸気通路、吐出通路、給排気通路および排気通路が形成される通路ブロック部を前記鏡板と一体に設け、該通路ブロック部には前記排気弁を前記吸気通路と近い位置に設け、前記吸気通路に近い部分を、前記空圧機器からドライヤを介して前記給排気通路内に戻される排出空気により冷却する構成としている。
また、請求項の発明によると、前記吸気通路と給排気通路とは、前記固定スクロール内で互いに交叉するように配設する構成としている。
上述の如く、請求項1に記載の発明は、固定スクロールに吸気通路、吐出通路、給排気通路、ドライヤ、排気通路および排気弁を設け、該排気弁を開弁したときに、空圧機器からドライヤ、給排気通路および排気通路を介して排出される排出空気(圧縮空気)を吸気通路の吸排用の開口から外部に排気する構成とし、前記吐出通路は略L字状に屈曲して形成され、前記固定スクロールの鏡板の背面側と隙間を介して内径側の圧縮室と前記給排気通路とを接続する吐出配管により構成しているので、圧縮運転を停止した状態で、例えばエアサスペンション等の空圧機器から使用済みの排出空気を排気弁により排気するときには、この排出空気を吸気通路の吸排用の開口から大気中に放出することができ、このときの空気流によって吸気通路を冷やすことができる。
従って、その後に圧縮運転を再開するときには、吸気通路内に吸込まれる空気を低い温度状態に保つことができ、吸気通路から圧縮室内に吸込まれる空気量を相対的に増やすことができる。これにより、スクロール式空気圧縮機としての性能を高め、その圧縮効率を向上することができる。そして、スクロール式空気圧縮機を車両に搭載した場合には、例えばエアサスペンション等の空圧機器にドライヤを介して乾燥した圧縮空気を給排することができ、静粛性を向上することができる。
また、エアサスペンション等の空圧機器から使用済みの排出空気を排気弁により排気するときには、ドライヤを再生させ水分を多量に含んだ状態の排出空気が給排気通路から排気通路に向けて流通するので、圧縮運転時に固定スクロールが高温となり、給排気通路等が温度上昇している場合でも、排出空気が給排気通路から排気通路に向けて流通するときには、排出空気中に含まれた水分を気化させるように熱交換作用を発揮することができる。
このため、固定スクロール側では、排気通路および排気弁内に水滴等が発生するのを防止でき、排気弁の耐久性、寿命を向上することができる。しかも、前述の如き熱交換作用で排気通路等の温度を相対的に低く抑えることができるため、この排気通路から吸気通路に向けて空気をより低い温度で流通(逆流)させ、吸気通路全体の温度も下げることができる。これにより、外径側の圧縮室内に向けて吸込まれる空気量(空気密度)を相対的に増やすことができ、空気圧縮機としての性能を高めることができる。
また、請求項2に記載の発明によると、吐出通路と給排気通路の間であって、固定スクロールの外径側にチェック弁を配することにより、前記吐出通路から前記給排気通路に向けて圧縮空気が流通するのを許し、ドライヤ側から前記給排気通路を介し吐出通路に向けた逆向きの流れを阻止することができる。
また、請求項3に記載の発明では、排気ソレノイド弁からなる排気弁を外部からの通電により開弁したときには、第1の排気路と第2の排気路を互いに連通させることにより、例えばエアサスペンション等の空圧機器からドライヤを介して給排気通路内へと逆流してくる排出空気を、第1の排気路、第2の排気路を介して吸気通路側に流出させ、これを吸気通路の吸排用の開口から大気中に放出することができる。また、前記排気ソレノイド弁を閉弁したときには、第1,第2の排気路間を遮断することにより、前記給排気通路内で圧縮空気が逆流するのを阻止することができ、次なる圧縮運転に備えることができる。
また、請求項に記載の発明では、固定スクロールの鏡板と一体に通路ブロック部を設け、該通路ブロック部には排気弁を吸気通路と近い位置に設ける構成としているので、前記通路ブロック部のうち吸気通路に近い部分を、空圧機器からドライヤを介して給排気通路内に戻される排出空気により冷却することができ、通路ブロック部のうち吸気通路の周囲に位置する部分が温度上昇するのを抑えることができる。
また、請求項に記載の発明では、吸気通路と給排気通路とを固定スクロール内で互いに交叉させる配置とすることにより、空圧機器からドライヤを介して給排気通路内に戻される排出空気によって吸気通路の周囲部分を冷却でき、これによっても吸気通路内の温度上昇を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を、車載用空気圧縮機として用いた場合を例に挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
ここで、図1ないし図4は本発明の第1の実施の形態を示している。図中、1はスクロール式空気圧縮機(以下、圧縮機1という)、2は該圧縮機1の外殻をなすケーシングで、該ケーシング2は、軸方向の一側が開口した有底筒状体として形成されている。そして、ケーシング2には、軸方向の他側となる位置に後述の電動モータ12が取付けられている。
3はケーシング2の一側に固定して設けられた固定スクロールで、該固定スクロール3は、例えばアルミニウム等の金属材料、またはその合金材料等を用いて形成されている。そして、固定スクロール3は、図3に示すように円板状の鏡板4と、該鏡板4の表面から軸方向に立設された渦巻状のラップ部5と、該ラップ部5を外側から取囲むように鏡板4の外周側に設けられた筒状の支持部6とにより大略構成されている。
また、固定スクロール3には、鏡板4および支持部6の外周側から外向きに突出し長方形状のブロックとして形成された通路ブロック部7が一体に設けられている。そして、該通路ブロック部7内には、後述の吸気通路17、吐出通路19、給排気通路23および排気通路24等が形成されている。また、通路ブロック部7の外側面には、吐出通路19側に後述のエアドライヤ28が、排気通路24側には排気ソレノイド弁27がそれぞれ着脱可能に取付けられるものである。
一方、固定スクロール3の鏡板4には、その背面側に多数の放熱フィン4A,4A,…が設けられ,これらの放熱フィン4Aは、図2に示す如く互いに平行となって水平方向に延びている。そして、これらの放熱フィン4Aは、その外側を流通する冷却風との接触面積(冷却面積)を増やし、固定スクロール3の鏡板4を背面側から冷却するものである。
8は固定スクロール3に対向してケーシング2内に旋回可能に設けられた旋回スクロールで、該旋回スクロール8は、固定スクロール3とほぼ同様の金属材料等を用いて形成されている。そして、旋回スクロール8は、図1に示す如く、円板状の鏡板9と、該鏡板9の表面から固定スクロール3の鏡板4に向けて軸方向に立設された渦巻状のラップ部10と、鏡板9の裏面中央に突設され後述の駆動軸13が連結されるボス部11等とにより構成されている。
12はケーシング2の他側に設けられた駆動源としての電動モータで、該電動モータ12は、図1に示す如くケーシング2に固定して取付けられ、後述のエアドライヤ28とほぼ平行な方向に延びている。そして、電動モータ12は、外部からの給電により後述の駆動軸13を回転駆動するものである。
13はケーシング2内に軸受等を介して回転可能に設けられた駆動軸で、該駆動軸13は、図1に示す如く、基端側が電動モータ12の出力軸(図示せず)に取付けられ、電動モータ12によって回転駆動される。また、駆動軸13の先端側には、旋回軸受14等を介して旋回スクロール8のボス部11が旋回可能に連結されている。
これにより、駆動軸13が回転するときには、その軸線を中心として旋回スクロール8が一定の旋回半径で旋回駆動される。また、ケーシング2と旋回スクロール8の背面側との間には、複数の自転防止機構15(1個のみ図示)が設けられ、旋回スクロール8は、これらの自転防止機構15により旋回動作時の自転が防止されるものである。
ここで、旋回スクロール8のラップ部10は、固定スクロール3のラップ部5に対し例えば180度ずらして重なり合うように配設されている。そして、両者のラップ部5,10間には、外径側(外周側)から内周側(内径側)にかけて複数の圧縮室16が画成されるものである。
17は固定スクロール3の通路ブロック部7に設けられた吸気通路で、該吸気通路17は、図1ないし図3に示すように上,下方向(円板状をなす鏡板4の径方向)に伸長し、その一側が通路ブロック部7から上向きに突出する吸排用の開口としての突出管部17Aとなっている。また、吸気通路17の他側は、外径側の圧縮室16に連通する吸込口17Bとなり、この吸込口17Bから外径側の圧縮室16に外気(空気)が吸込まれる。そして、この空気は、各圧縮室16内で連続的に圧縮され、後述の吐出口18から外部に向けて吐出されるものである。
18は固定スクロール3の中心側に設けられた吐出口で、該吐出口18は、複数の圧縮室16のうち、内径側(中心側)の圧縮室16から外部に向けて圧縮空気を吐出するものである。そして、吐出口18は、後述の吐出配管20等を介してエアドライヤ28に接続される。
19は固定スクロール3に設けられた吐出通路で、該吐出通路19は、略L字状に屈曲して形成され一側(下端側)が鏡板4の背面側から吐出口18に接続された吐出配管20と、該吐出配管20の他側(上端側)が接続され後述のチェック弁22が収容された弁収容穴部21とにより構成されている。吐出配管20は、図3に示す如く鏡板4の背面側との間に隙間が介在するように配置されている。そして、吐出通路19の弁収容穴部21は、固定スクロール3の鏡板4に対して径方向外側となる位置に配置され、通路ブロック部7内を吸気通路17とほぼ平行に延びるように形成されている。
22は固定スクロール3の通路ブロック部7内に設けられたチェック弁で、該チェック弁22は、図3に示すように通路ブロック部7の弁収容穴部21内に収容され、吐出配管20の上端側端面に向けて弁ばね22Aにより常時付勢されている。そして、チェック弁22は、吐出配管20から弁収容穴部21内に向けて圧縮空気が流通するのを許し、逆向きの流れを阻止するものである。即ち、チェック弁22は、後述の給排気通路23から逆向きに排出される排出空気に対しては閉弁状態を保ち、この排出空気を後述の排気通路24に向けて流通させる。
23は固定スクロール3の通路ブロック部7内に設けられた給排気通路で、該給排気通路23は、吐出配管20の弁収容穴部21から径方向(ほぼ垂直となる方向)に分岐し後述するエアドライヤ28(ドライヤケース29)の接続口29Aに向けて直線状に延びる通路穴として形成されている。
即ち、給排気通路23は、固定スクロール3の通路ブロック部7内で弁収容穴部21および後述の排気路25に対し、図3に示すように略T字状をなして延びる通路穴として形成されている。また、給排気通路23は、固定スクロール3の通路ブロック部7内で吸気通路17と互いに交叉するように配置されている。
そして、給排気通路23内には、内径側の圧縮室16から吐出口18、吐出配管20、弁収容穴部21を介して吐出された圧縮空気が後述のエアドライヤ28に向けて流通する。また、エアドライヤ28から後述の如く圧縮空気(排出空気)が排気されるときには、この排出空気が給排気通路23内を逆流し、後述の排気通路24に向けて流出するものである。
24は固定スクロール3の通路ブロック部7に設けられた排気通路で、該排気通路24は、後述する第1の排気路25と第2の排気路26とにより構成されている。そして、排気通路24は、後述のエアドライヤ28、給排気通路23内を逆流してくる排気を、後述の排気ソレノイド弁27を介して吸気通路17の突出管部17Aから大気中に放出させるものである。
25は固定スクロール3の通路ブロック部7に設けられた第1の排気路で、該第1の排気路25は、その一側が吐出通路19の他側位置(弁収容穴部21)を介して給排気通路23に接続され、他側が後述する排気ソレノイド弁27の流入側に接続されるものである。
26は固定スクロール3の通路ブロック部7に設けられた第2の排気路で、該第2の排気路26は、その一側が後述する排気ソレノイド弁27の流出側に接続され、他側が吸気通路17の途中位置から分岐し、中間部位はL字状に屈曲して形成されている。そして、第2の排気路26は、排気ソレノイド弁27により第1の排気路25に対して連通,遮断されるものである。
27は吸気通路17の近傍に配置された排気弁としての排気ソレノイド弁で、該排気ソレノイド弁27は、図4に例示するように電磁式切換弁等を用いて構成されている。そして、排気ソレノイド弁27は、図2に示す如く第1,第2の排気路25,26間に位置して通路ブロック部7の外側面(上面側)に衝合状態で取付けられている。
ここで、排気ソレノイド弁27は、吸気通路17の突出管部17Aに可能な限り近い位置に配置され、通路ブロック部7の外側面から突出管部17Aとほぼ平行に突出している。また、排気ソレノイド弁27は、第1の排気路25に接続される空気の流入部27Aと、第2の排気路26に接続される空気の流出部27Bとを有している。
そして、排気ソレノイド弁27は、外部から給電されるまでは閉弁状態となって流入部27Aと流出部27Bとの間を遮断し、第1の排気路25と第2の排気路26との間で空気が流通するのを阻止する。一方、外部からの給電により排気ソレノイド弁27が開弁されたときには、流入部27Aと流出部27Bとの間を連通し、第1の排気路25から第2の排気路26、吸気通路17の突出管部17Aに向けて圧縮空気が排出されるのを許すものである。
28は通路ブロック部7の給排気通路23に接続して設けたドライヤとしてのエアドライヤで、該エアドライヤ28は、中空の密閉容器からなるドライヤケース29と、該ドライヤケース29内に仕切板30A,30B等を介して収容されたシリカゲル等の乾燥剤からなる水分吸着剤31とにより大略構成されている。
ここで、エアドライヤ28のドライヤケース29は、一側の接続口29Aが固定スクロール3の通路ブロック部7に螺着等の手段を用いて接続され、エアドライヤ28は、圧縮機1の駆動源(電動モータ12)と同方向に並行になって延びるように配設されている。そして、ドライヤケース29は、その接続口29Aが給排気通路23に連通し、該給排気通路23と同一の方向に延びている。
また、ドライヤケース29の他側には、後述のエアサスペンション33に向けて乾燥状態の圧縮空気を給排する給排ポート29Bが設けられている。そして、ドライヤケース29の給排ポート29Bは、図4に示す如く空気配管32等を介して複数のエアサスペンション33(1個のみ図示)に接続されるものである。
そして、エアドライヤ28は、ドライヤケース29の接続口29Aから給排ポート29B側に向けて圧縮空気が流通するときに、この圧縮空気を内部の水分吸着剤31に接触させることにより水分を吸着し、乾燥した圧縮空気を後述のエアサスペンション33に向けて供給する。
一方、エアサスペンション33から圧縮空気を排出するときには、乾燥した圧縮空気がドライヤケース29の給排ポート29B側から接続口29Aに向けて逆流するので、この乾燥空気により水分吸着剤31から水分を脱着させ、この吸着剤31を再び水分を吸着可能に再生させるものである。
33は車両に搭載された空圧機器としてのエアサスペンションで、このエアサスペンション33は、車両の車軸側と車体側(いずれも図示せず)との間にそれぞれ設けられ、例えば4輪自動車の場合には、前輪側と後輪側に合計4個配設されるものである。そして、エアサスペンション33は、図4に示すようにシリンダ33Aとピストンロッド33Bとの間に空気室33Cが形成され、該空気室33Cは、空気配管32の先端側に給排制御弁34を介して接続されている。
ここで、エアサスペンション33は、圧縮機1からエアドライヤ28、空気配管32等を介して空気室33C内に圧縮空気が給排される。そして、エアサスペンション33は、空気室33Cが拡,縮されるときに、ピストンロッド33Bで車体を上,下に昇降させることにより車高調整を行うものである。
35はマイクロコンピュータ等により構成されたコントロールユニットで、該コントロールユニット35は、その入力側が車両の高さ検出器(図示せず)等に接続され、出力側が電動モータ12および排気ソレノイド弁27、給排制御弁34等に接続されている。そして、コントロールユニット35は、エアサスペンション33の空気室33C内に圧縮空気を供給または排出するための制御処理を、後述の車高調整処理として行うものである。
36は圧縮機1の吸込側に設ける吸込フィルタで、該吸込フィルタ35は、図4に示すように吸気通路17の突出管部17Aに着脱可能に取付けられる。そして、吸込フィルタ36は、圧縮機1が吸気通路17内に外気を吸込むときに、外気中に含まれるダスト等の異物を除去し、清浄な空気を吸気通路17内に流入させるものである。
本実施の形態によるスクロール式空気圧縮機1は、上述の如き構成を有するもので、次に、コントロールユニット35による車高調整処理について説明する。
まず、エアサスペンション33により車高を高くする制御を行うときには、コントロールユニット35からの信号で電動モータ12を駆動し、圧縮機1を作動させる。これにより、圧縮機1の旋回スクロール8が固定スクロール3に対して旋回運動し、両者の間の各圧縮室16を連続的に縮小させる。
また、固定スクロール3の通路ブロック部7上に取付けた排気ソレノイド弁27は、コントロールユニット35からの信号により閉弁状態に保持される。このため、排気ソレノイド弁27は第1,第2の排気路25,26間を遮断することにより、固定スクロール3の吸気通路17、給排気通路23内で空気が逆流したりするのを阻止でき、円滑な圧縮運転を補償することができる。さらに、給排制御弁34は、コントロールユニット35からの信号により連通(開弁)状態となり、空気配管32と空気室33Cとの間で空気の流出入が可能となる。
このように、圧縮運転が開始されると、通路ブロック部7に設けた吸気通路17は、突出管部17A、吸込フィルタ36(図4参照)側から外部の空気を外径側の圧縮室16内に向けて吸込ませる。そして、このときの空気は、各圧縮室16内で連続的に圧縮され、中心側の吐出口18からは吐出通路19の吐出配管20内に向けて圧縮空気が吐出される。
そして、吐出通路19の吐出配管20から弁収容穴部21内に向けて圧縮空気が吐出されると、弁収容穴部21内に設けたチェック弁22が圧縮空気により開弁される。これによって、圧縮空気は、給排気通路23からエアドライヤ28内へと流入し、ドライヤケース29内の水分吸着剤31に接触することにより水分が吸着され、乾燥した圧縮空気となって車両のエアサスペンション33に向けて供給される。
このため、エアサスペンション33は、図4に示す如く圧縮機1からエアドライヤ28、空気配管32等を介して空気室33C内に圧縮空気が供給されることにより、空気室33Cは、ピストンロッド33Bをシリンダ33Aから上向きに伸長させるように拡張され、車体を上昇させる方向での車高調整を行う。
そして、エアサスペンション33の空気室33C内に供給された圧縮空気は、車両の走行時等にエアサスペンション33の周囲を流通する空気流により冷却される。このため、空気室33C内に充填された圧縮空気は、例えば吐出配管20側から吐出された圧縮空気に比較して十分に低い温度となるものである。
一方、車両の車高を低くする制御を行うときには、コントロールユニット35からの信号により電動モータ12を停止させ、圧縮機1の運転を止めた状態で、排気ソレノイド弁27および給排制御弁34を開弁位置に切換える。これにより、排気ソレノイド弁27は、流入部27Aと流出部27Bとの間が連通し、固定スクロール3の通路ブロック部7に設けた第1の排気路25と第2の排気路26とが互いに連通する。
このため、エアサスペンション33の空気室33Cからは、使用済みの圧縮空気(温度の低い排出空気)が空気配管32を介してエアドライヤ28内に逆流する方向で流通する。そして、エアドライヤ28内では、乾燥した圧縮空気が逆方向に流れることにより水分吸着剤31から水分が脱着され、この吸着剤31が再び水分を吸着可能に再生される。
そして、エヤドライヤ28からは水分を含んだ圧縮空気が給排気通路23内に向けて排出される。しかし、この場合にはチェック弁22が閉弁するために、圧縮空気は、第1の排気路25から開弁状態の排気ソレノイド弁27を介して第2の排気路26内に流出し、さらに、吸気通路17の突出管部17A、吸込フィルタ36(図4参照)を介して圧縮空気が大気中に放出または排出される。
このように、圧縮機1を停止させた状態で、排気ソレノイド弁27を一時的に開弁させることにより、エアサスペンション33の空気室33Cから温度の低い使用済みの圧縮空気を外部(大気中)に排気でき、空気室33Cを縮小させると共にピストンロッド33Bをシリンダ33A内に縮小させ、車体を下降させる方向での車高調整を行うことができる。
また、このときの排気(排出空気)は、吸気通路17の突出管部17Aから吸込フィルタ36を介して大気中に放出されるときに、例えば圧縮運転時に吸込フィルタ36に付着した空気中のダスト等を吹飛ばすように除去することができ、吸込フィルタ36の再生(清掃)等を自動的に行うことができる。
かくして、本実施の形態によれば、固定スクロール3の外周側に通路ブロック部7を一体に形成し、この通路ブロック7には、一側が外部に向けて突出する突出管部17Aとなり他側が外径側の圧縮室16に連通した吸気通路17と、内径側の圧縮室16に連通し圧縮空気を吐出させる吐出通路19と、該吐出通路19に連通した給排気通路23と、該給排気通路23に接続されたエアドライヤ28と、一側が吐出通路19の弁収容穴部21側で給排気通路23と接続され他側が吸気通路17に接続された排気通路24と、該排気通路24の途中に配置されエアサスペンション33からエアドライヤ28、給排気通路23を介して戻される排出空気を吸気通路17の突出管部17Aから大気中に排気(放出)させる排気ソレノイド弁27とを設ける構成としている。
そして、排気通路24は、吐出通路19の弁収容穴部21から分岐して形成され排気ソレノイド弁27の流入側に接続された第1の排気路25と、排気ソレノイド弁27の流出側を吸気通路17に接続した第2の排気路26とによって構成し、排気ソレノイド弁27は、外部からの通電により第1,第2の排気路25,26間を連通,遮断する構成としている。
そして、圧縮機1の運転を停止した状態で、排気ソレノイド弁27を通電により開弁したときには、第1の排気路25と第2の排気路26を互いに連通させることにより、エアサスペンション33からエヤドライヤ28等を介して給排気通路23内に逆流してくる排出空気を、第1の排気路25、第2の排気路26を介して吸気通路17の途中位置まで流出させ、これを吸気通路17の突出管部17Aから大気中に放出することができる。
しかも、エアサスペンション33の空気室33C側では、車両の走行時等にエアサスペンション33の周囲を流通する空気流により内部の圧縮空気を冷やすことができ、エアサスペンション33の空気室33Cから排気される圧縮空気(排出空気)は、吐出配管20側から吐出された圧縮空気に比較して十分に低い温度となっている。
このため、圧縮機1の運転を停止した状態で、エアサスペンション33から使用済みの圧縮空気を排気ソレノイド弁27により排気するときには、吸気通路17の突出管部17Aから大気中に放出される温度の低い排出空気(空気流)によって吸気通路17を冷やすことができ、この吸気通路17に連通する吸込口17B、外径側の圧縮室16等の温度を低く抑えることができる。
従って、その後に圧縮機1の運転を再開するときには、吸気通路17内に吸込まれる空気を低い温度状態に保つことができ、吸込口17Bから外径側の圧縮室16内に吸込まれる空気量(空気の密度)を相対的に増やすことができる。これにより、スクロール式空気圧縮機1としての圧縮効率を高め、圧縮性能等を確実に向上することができる。
特に、エアサスペンション33から使用済みの排出空気を排気ソレノイド弁27により排気するときには、エヤドライヤ28を再生させ水分を多量に含んだ状態の圧縮空気が給排気通路23から第1の排気路25に向けて流通する。
このため、圧縮運転時に固定スクロール3が高温となり、給排気通路23等が温度上昇している場合でも、排出空気が給排気通路23から第1の排気路25に向けて流通するときには、圧縮空気中に含まれた水分を気化させるように熱交換作用を発揮することができ、このときの気化熱により給排気通路23および第1の排気路25等を冷やすことができる。
この結果、固定スクロール3の通路ブロック部7側では、例えば第1,第2の排気路25,26および排気ソレノイド弁27内に水滴等が発生するのを防止でき、排気ソレノイド弁27の耐久性、寿命を向上することができる。
しかも、前述の如き熱交換作用で給排気通路23、第1の排気路25および第2の排気路26等の温度を相対的に低く抑えることができるため、第2の排気路26から吸気通路17に向けて空気をより低い温度で流通(逆流)させ、吸気通路17全体の温度も下げることができる。これにより、吸込口17Bから最外径側の圧縮室16内に向けて吸込まれる空気量(空気密度)を相対的に増やすことができ、圧縮機1としての性能を高めることができる。
さらに、固定スクロール3の外周側に一体形成した通路ブロック7内には、吸気通路17と給排気通路23とを互いに交叉させるように配置しているので、エアサスペンション33からエアドライヤ28を介して給排気通路23内に戻される排出空気によって吸気通路17の周囲部分を冷却でき、これによっても吸気通路17内の温度上昇を抑えることができる。
次に、図5および図6は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態においては、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。然るに、本実施の形態の特徴は、エアドライヤ28を電動モータ12の軸線に対して垂直となる位置関係に配置する構成としたことにある。
図中、41は本実施の形態で採用した固定スクロールで、該固定スクロール41は、第1の実施の形態で述べた固定スクロール3とほぼ同様に構成され、鏡板4、ラップ部5、筒状の支持部6および通路ブロック部42等を有している。しかし、この場合の通路ブロック部42は、第1の実施の形態で述べた通路ブロック部7とは異なる形状に形成されている。
そして、通路ブロック部42の外側面には、ケーシング2の径方向外側となる位置に排気ソレノイド弁27が取付けられ、エアドライヤ28は、通路ブロック部42から上向きに突出して延びるように配設されている。これにより、エアドライヤ28は、圧縮機1の固定スクロール41から径方向に外向きに突出するように配設され、電動モータ12の軸線に対しては垂直となる位置関係に配置されている。
43は固定スクロール41の通路ブロック部42に設けられた吸気通路で、該吸気通路43は、図5に示すように通路ブロック部42内をL字状に屈曲して延び、その一側が通路ブロック部42から後方に向けて突出する吸排用の開口としての突出管部43Aとなっている。また、吸気通路43の他側は、例えば固定スクロール41の支持部6側へと径方向内向きに延び、吸込口43Bとなって最外径側の圧縮室16と連通している。
44は固定スクロール41に設けられた吐出通路で、該吐出通路44は、第1の実施の形態で述べた吐出通路19とほぼ同様に、吐出配管20と、チェック弁22が収容される弁収容穴部21とにより構成されている。しかし、この場合の吐出通路44は、後述の給排気通路45と第1の排気路47とが弁収容穴部21に対して異なる位置で接続されている。
45は固定スクロール41の通路ブロック部42に設けられた給排気通路で、該給排気通路45は、第1の実施の形態で述べた給排気通路23とほぼ同様に構成され、吐出通路44の弁収容穴部21をエアドライヤ28(ドライヤケース29)の接続口29Aに連通させるものである。
しかし、この場合の給排気通路45は、弁収容穴部21の先端側(他側)から固定スクロール41の径方向(弁収容穴部21と同方向)に延びる短尺な通路穴として形成されている。そして、この給排気通路45は、図6に示すようにドライヤケース29の接続口29Aに上,下方向(固定スクロール41の径方向)で連通している。また、給排気通路45は、弁収容穴部21と共に固定スクロール41の通路ブロック部42内で吸気通路43と互いに交叉するように配置されている。
46は固定スクロール41の通路ブロック部42に設けられた排気通路で、該排気通路46は、第1の実施の形態で述べた排気通路24とほぼ同様に、第1,第2の排気路47,48により構成されている。しかし、本実施の形態にあっては、第1の排気路47の一側が、吐出通路44の弁収容穴部21から略L字状に分岐して形成されている。
この場合、第1の排気路47は、排気ソレノイド弁27に向けて水平方向(固定スクロール41の軸方向)に延び、その先端側(他側)が排気ソレノイド弁27の流入部27A側に接続されている。そして、第1の排気路47は、吸気通路43に近い位置を吸気通路43と平行に延びるように配置されている。
一方、第2の排気路48は、その一側が排気ソレノイド弁27の流出部27B側に接続されている。また、第2の排気路48は、他側部位が吸気通路43の途中位置から分岐するように形成され、第1の排気路47と平行な方向に延びている。そして、第2の排気路48は、排気ソレノイド弁27により第1の排気路47に対して連通,遮断されるものである。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができ、突出管部43A側から吸気通路43内に吸込まれる空気を低い温度状態に保つことができる。
また、本実施の形態では、エアドライヤ28を電動モータ12の軸線に対して垂直となる位置関係に配置しているので、エアドライヤ28を熱源となる電動モータ12から大きく離した状態に設置でき、電動モータ12からの熱影響等を小さく抑えることができる。
しかも、固定スクロール41の通路ブロック部42内には、吸気通路43と吐出通路44の弁収容穴部21、給排気通路45とを互いに交叉させるように配置し、排気通路46の第1の排気路47を吸気通路43と近い位置で平行に延びるように配置しているので、エアサスペンション33からエアドライヤ28を介して給排気通路45、第1の排気路47内に戻される排出空気によって吸気通路43の周囲部分を冷却でき、これによっても吸気通路43内の温度上昇を抑えることができる。
次に、図7は本発明の参考例を示し、この参考例では、前述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。然るに、この参考例の特徴は、エアドライヤ28を電動モータ12とは軸方向で反対側となる位置に配置する構成としたことにある。
図中、51は参考例で採用した固定スクロールで、該固定スクロール51は、第1の実施の形態で述べた固定スクロール3とほぼ同様に構成され、鏡板4、ラップ部5、筒状の支持部6および通路ブロック部52等を有している。しかし、この場合の通路ブロック部52は、第1の実施の形態で述べた通路ブロック部7とは異なる形状に形成されている。
即ち、この場合の通路ブロック部52は、鏡板4の背面側から後方に突出する直方体状のブロックとして固定スクロール51に一体形成されている。そして、エアドライヤ28は、通路ブロック部52の後側面(背面)から後方に向けて突出するように配設されている。これにより、エアドライヤ28は、圧縮機1のケーシング2、固定スクロール51を挟んで電動モータ12とは軸方向の逆向きに突出するように配設され、エアドライヤ28と電動モータ12とは、ほぼ同一の軸線上に配置されるものである。
また、通路ブロック部52の外側面には、固定スクロール51の径方向外側となる位置に排気ソレノイド弁27が取付けられている。そして、排気ソレノイド弁27は、後述する吸気通路53の突出管部53Aに近付けた状態で、突出管部53Aとほぼ平行になる位置関係に配置されている。
53は固定スクロール51に設けられた吸気通路で、該吸気通路53は、固定スクロール51の支持部6または通路ブロック部52内を径方向(図7中の上,下方向)に伸長して延び、その一側が通路ブロック部52から上向きに突出する吸排用の開口としての突出管部53Aとなっている。また、吸気通路53の他側は、例えば固定スクロール51の支持部6内へと径方向に延び、吸込口53Bとなって最外径側の圧縮室16と連通している。
54は固定スクロール51に設けられた吐出通路を示し、該吐出通路54は、鏡板4の背面側から通路ブロック部52内を軸方向に貫通して延びる段付穴として形成され、その一側は、中心側の圧縮室16に吐出口18を介して連通している。そして、吐出通路54の他側は、第1の実施の形態と同様にチェック弁22が開,閉可能に収容される弁収容穴部55となっている。
また、この場合の弁収容穴部55は、給排気通路を兼用し、その先端側(他側)はエアドライヤ28(ドライヤケース29)の接続口29Aに接続されるものである。そして、吐出通路54と給排気通路(弁収容穴部55)は、固定スクロール51の鏡板4とエアドライヤ28との間を軸方向に延びている。また、弁収容穴部55内に収容したチェック弁22は、通路ブロック部52の背面側からエアドライヤ28の接続口29Aを脱着することにより、保守、点検作業が容易に行われるものである。
56は固定スクロール51の通路ブロック部52に設けられた排気通路で、該排気通路56は、第1の実施の形態で述べた排気通路24とほぼ同様に、第1,第2の排気路57,58により構成されている。しかし、この参考例にあっては、第1の排気路57の一側が、吐出通路54の弁収容穴部55から略L字状に分岐して形成されている。
そして、第1の排気路57は、排気ソレノイド弁27に向けて上向き(固定スクロール51の径方向)に延び、その先端側(他側)が排気ソレノイド弁27の流入部27A側に接続されている。即ち、第1の排気路57は、鏡板4の背面側となる位置に配置され、弁収容穴部55の位置から固定スクロール51の径方向外側に向けて延びている。
一方、第2の排気路58は、その一側が排気ソレノイド弁27の流出部27B側に接続されている。また、第2の排気路58は、他側部位が吸気通路53の途中位置から分岐するように形成され、第1の排気路57と平行な方向に延びている。そして、第2の排気路58は、排気ソレノイド弁27により第1の排気路57に対して連通,遮断されるものである。
かくして、このように構成されるこの参考例でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができ、突出管部53A側から吸気通路53内に吸込まれる空気を低い温度状態に保つことができる。
また、この参考例では、圧縮機1のケーシング2、固定スクロール51を挟んで電動モータ12とは反対側となる位置にエアドライヤ28を配設し、該エアドライヤ28と電動モータ12とをほぼ同一の軸線上に配置する構成としているので、エアドライヤ28を熱源となる電動モータ12から大きく離して設置することができ、電動モータ12からの熱影響等を小さく抑えることができる。
また、排気ソレノイド弁27を固定スクロール51のうち通路ブロック部52の径方向外側となる位置に設け、排気通路56の第1の排気路57を弁収容穴部55(給排気通路)の位置から排気ソレノイド弁27に向けて固定スクロール51の径方向に延びるように配置しているので、通路ブロック部52のうち鏡板4の背面側に位置する部分を、エアサスペンション33からエアドライヤ28を介して第1の排気路57内に戻される排出空気により冷却することができる。
そして、エアドライヤ28を再生させ水分を多量に含んだ状態の排出空気は、例えば第1の排気路57内を流通する間に鏡板4側からの熱により水分が気化するように熱交換され、排気ソレノイド弁27内に水分が付着する等の不具合を解消することができる。
しかも、固定スクロール51の通路ブロック部52に設ける吐出通路54は、単純な形状の段付穴として形成することができ、例えば第1の実施の形態で述べた吐出配管20等を不要にできる。そして、通路ブロック部52内には、吸気通路53、第1,第2の排気路57,58を吐出通路54と共に簡略化して形成することができ、通路ブロック部52内でのレイアウト設計等を容易に行うことができる。
なお、前記第1の実施の形態では、圧縮空気を給排する空圧機器としてエアサスペンション33を用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばエアシリンダ等の空圧機器に圧縮空気を給排する構成としてもよい。そして、この点は前記第2,第3の実施の形態についても同様である。
本発明の第1の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。 固定スクロールの通路ブロック部等を図1中の矢示II−II方向からみた一部破断の側面図である。 図1中の要部を拡大して示す断面図である。 エアサスペンションの空気室に圧縮空気を給排するための回路構成を示す空気圧回路図である。 第2の実施の形態によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。 固定スクロールの通路ブロック部およびエアドライヤ等を図5中の矢示VI−VI方向からみた断面図である。 参考例によるスクロール式空気圧縮機を示す縦断面図である。
符号の説明
1 スクロール式空気圧縮機
2 ケーシング
3,41,51 固定スクロール
4 鏡板
5 ラップ部
7,42,52 通路ブロック部
8 旋回スクロール
9 鏡板
10 ラップ部
12 電動モータ(駆動源)
13 駆動軸
16 圧縮室
17,43,53 吸気通路
17A,43A,53A 突出管部(吸排用の開口)
19,44,54 吐出通路
22 チェック弁
23,45 給排気通路
24,46,56 排気通路
25,47,57 第1の排気路
26,48,58 第2の排気路
27 排気ソレノイド弁(排気弁)
28 エアドライヤ(空気乾燥手段)
33 エアサスペンション(空圧機器)

Claims (5)

  1. 筒状のケーシングと、該ケーシングに固定して設けられ鏡板に渦巻状のラップ部が立設された固定スクロールと、該固定スクロールと対向して前記ケーシング内に設けられ鏡板に該固定スクロールのラップ部と重なり合って複数の圧縮室を画成するラップ部が立設された旋回スクロールとからなるスクロール式空気圧縮機において、
    前記固定スクロールには、通路の一側が外気に連通する吸排用の開口となり通路の他側が外径側の圧縮室に連通する吸気通路と、通路の一側が内径側の圧縮室に連通して圧縮空気を吐出する吐出通路と、該吐出通路の他側に接続された給排気通路と、前記吐出通路から該給排気通路に吐出された圧縮空気を乾燥させて空圧機器に送り該空圧機器から戻される排出空気によって再生されるドライヤと、通路の一側が前記吐出通路の他側位置で前記給排気通路と接続され通路の他側が前記吸気通路に接続された排気通路と、該排気通路の途中に配置され前記空圧機器から前記ドライヤ、給排気通路を介して戻される排出空気を前記吸気通路の吸排用の開口から排気させる排気弁とを設け
    前記吐出通路は略L字状に屈曲して形成され、前記固定スクロールの前記鏡板の背面側と隙間を介して前記内径側の圧縮室と前記給排気通路とを接続する吐出配管により構成したことを特徴とするスクロール式空気圧縮機。
  2. 前記吐出通路と前記給排気通路の間であって、前記固定スクロールの外径側に、前記吐出通路から前記給排気通路に向けて圧縮空気が流通するのを許し、逆向きの流れを阻止するチェック弁を配することを特徴とする請求項1に記載のスクロール式空気圧縮機。
  3. 前記排気通路は、前記吐出通路の他側から分岐して形成され前記排気弁の流入側に接続された第1の排気路と、前記排気弁の流出側を前記吸気通路に接続した第2の排気路とにより構成し、前記排気弁は、外部からの通電により前記第1の排気路と第2の排気路との間を連通,遮断する排気ソレノイド弁により構成してなる請求項1または2に記載のスクロール式空気圧縮機。
  4. 前記固定スクロールには、前記吸気通路、吐出通路、給排気通路および排気通路が形成される通路ブロック部を前記鏡板と一体に設け、該通路ブロック部には前記排気弁を前記吸気通路と近い位置に設け、前記吸気通路に近い部分を、前記空圧機器からドライヤを介して前記給排気通路内に戻される排出空気により冷却する構成としてなる請求項1,2またはに記載のスクロール式空気圧縮機。
  5. 前記吸気通路と給排気通路とは、前記固定スクロール内で互いに交叉するように配設する構成としてなる請求項1,2,3またはに記載のスクロール式空気圧縮機。
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