JP4714171B2 - 経路計算装置、方法、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、パケットを転送するデータ転送装置の消費電力を抑制する装置に関し、特に経路計算を用いて問題を解決する技術に関する。
データ通信においてはスイッチなどのデータ転送装置によるパケットの転送によりパケットがあて先に送り届けられる。ネットワーク上では複数のデータ転送装置がリンクによって相互に接続されている。各データ転送装置はリンクを介して受信したパケットをあて先に応じて転送する。
コンピュータに用いられるアプリケーションとしてネットワークを利用するものが増加しており、それによりネットワーク内のデータ転送装置が処理すべきパケット量は増加する傾向にある。このパケット量の増加に対応するために、データ転送装置の処理速度を向上させ、転送速度を増加させることが要求されている。
しかし、データ転送装置の処理速度を向上させると、それに伴って消費電力が増加する。一般に消費電力の増加は処理速度の向上に対して乗数倍で増加すると言われている。
そのような状況を受けてデータ転送装置の処理速度を確保しながら消費電力を抑制する技術の重要性が高まっている。処理速度を確保しながら消費電力を抑制する技術の1つとして、パケット量に応じて処理速度を変化させ、それによって消費電力を適切に制御する技術がある。この技術はDVS(Dynamic Voltage Scaling)技術と呼ばれる。
DVS技術をデータ転送装置に適用すれば、処理すべきパケット量が少ないときには処理速度を低下させることにより消費電力を抑えることができる。DVS技術を、ネットワークを構成する複数のデータ転送装置に適用する場合、パケットを特定のデータ転送装置に集中させるよりも各データ転送装置に均等に分配した方が、ネットワーク全体での消費電力の低減効果が大きくなる。これは消費電力が処理速度の乗数倍に比例するため、特定のデータ転送装置にパケットが集中すると、そのデータ転送装置の消費電力が大きく上昇し、ネットワーク全体としての消費電力を大きく上昇させるからである。したがって、DVS技術をデータ転送装置に適用すると共に、DVS技術による消費電力低減の効果を高めるために、各データ転送装置にパケットを均等化することが望ましい。例えば、新たなパスを設定するときに、処理すべきパケット量の少ない経路、あるいは処理速度が低い値に設定されている経路を選択することでパケットを均等化できる。
各データ転送装置を通過するパケットの量をデータ転送装置間で均等化する方法として、パケットの転送経路をパス単位で明示指定することのできるトラフィックエンジニアリングによる方法がある。具体例としては各データ転送装置の処理すべきパケット量が均等となるようにパス単位でパケットの転送経路を指定すればよい。このようなトラフィックエンジニアリングを実現する技術の例としてMPLS(Multi−Protocol Label Switching)がある。
パケットの転送経路を決定するアルゴリズムには、最短経路計算アルゴリズム、最小木計算アルゴリズム、あるいはシュタイナー経路計算アルゴリズムがある。最短経路計算アルゴリズムの代表的な例としてダイクストラやベルマンフォードがある。最小木計算アルゴリズムは、ネットワーク内の全装置を通る経路のうち最もコストの小さい経路を計算するアルゴリズムであり、代表的な例としてプリムやクラスカルがある。シュタイナー経路計算アルゴリズムは、ネットワーク内の特定装置を通る経路のうち最もコストの小さい経路を計算するアルゴリズムであり、代表的な例としてKMB、KPP、DDMCがある。
パケットを転送する経路の選択においては、アルゴリズムに従って、経路を選択するための指標(選択指標)の算出方法を規定し、ネットワーク内のデータ転送装置およびリンクについての選択指標を算出し、算出した選択指標に基づいて選択したデータ転送装置およびリンクを経路の一部に組み入れていく。
これらのアルゴリズムで使用される選択指標として、データ転送装置の最大処理速度の逆数に相当する固定値(例えば非特許文献1参照)、あるいはデータ転送装置およびリンクの残余帯域(例えば非特許文献2参照)がある。
CISCO Systems、"OSPF FAQ"、2004年8月19日更新、<http://www.cisco.com/Japanese/warp/public/3/jp/service/tac/104/9-j.pdf> Guerin, R.A.; Orda, A.; Williams, D., "QoS routing mechanisms and OSPF extensions," IEEE GLOBECOM, vol.3, no.pp.1903−1908 vol.3, 3−8 Nov 1997
一般的に、DVSを実装したプロセッサなどのほとんどの製品は動作電圧を段階的に変化させる。それ故、動作電圧と共に変化する処理速度も段階的に変化する。それに対して、パケットをロスなく処理し、転送するのに必要な処理速度は連続的な値を取りうる。そこで、パケットをロスなく転送するのに必要な処理速度以上であり、かつ消費電力量が最小(すなわち処理速度が最低)となるような処理速度をデータ転送装置に対して設定し、その処理速度で動作させることで消費電力をできるだけ抑えている。
このような処理速度の制御では、データ転送装置に設定されデータ転送装置が実際に動作している処理速度と、データ転送装置がパケットをロスなく転送するために必要な処理速度との間には差があるので、例えばパケット量の増加がその差の範囲内であればデータ転送装置の処理速度は上げなくて済む。
しかし、上述したパケットの転送経路を決定する方法では、この差について考慮しておらず、処理すべきパケット量の少ない経路、あるいは処理速度が遅く設定されている経路を選択する。それ故、他の経路を選択すればデータ転送装置の処理速度を上げなくて済む場合にデータ転送速度の処理速度が上がるような経路の選択が行なわれることがあった。
また、近年では、データ転送にリアルタイム性が要求されるようなサービスのアプリケーションが普及してきている。このようなアプリケーションではネットワークでの転送遅延が大きくなるとサービス品質が低下するので、サービス品質を保証するために転送遅延を一定以内に抑える必要がある。そのため、この種のアプリケーションでは端末間の転送遅延に上限値が存在し、それに依存してデータ転送装置にはサービス品質を保証するために必要な処理速度が要求される。
そのため、データ転送装置は、パケットをロスなく転送するのに必要な処理速度と、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度の両方を確保することが要求されることになる。パケットをロスなく転送するのに必要な処理速度は同じ部分を通る複数のパスについての値の合計として算出されるのに対して、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度は、同じ部分を通る複数のパスの各々に要求される値の中の最大値として算出される。
例えば、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度が、パケットをロスなく転送するために必要な処理速度より大きければ、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度によって、データ転送装置が動作すべき処理速度が決まる。そのため、パスを追加しても、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度が変わらず、かつパケットをロスなく転送するために必要な処理速度が依然として、転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度より低ければ、データ転送装置が動作すべき処理速度は変わらず、消費電力値も増加しない。
このような場合にも、上述した処理速度の制御では、他の経路を選択すればデータ転送装置の処理速度を上げなくて済む場合にデータ転送速度の処理速度が上がるような経路の選択が行なわれることがあった。
本発明の目的は、データ転送装置のパケットの処理速度あるいは転送速度を動的に制御するネットワークにおいて消費電力を良好に低減するような経路の選択が可能な装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の経路計算装置は、複数のデータ転送装置がリンクで相互に接続され、パスの起点となるデータ転送装置から終点となるデータ転送装置までデータを転送するための転送経路をパス単位で設定することができ、前記データ転送装置のデータの処理速度と前記リンクのデータの転送速度とをデータ量に応じて制御することにより消費電力を変化させるネットワークにおいて、パスの起点から終点までのデータの転送経路を計算する経路計算装置であって、
前記ネットワークにおける前記データ転送装置と前記リンクの接続構成を示すネットワークトポロジ情報と、前記ネットワーク上に既に設定されているパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報と、を管理する情報管理部と、
これから設定しようするパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報を入力として、入力された前記設定しようとするパスのパス情報と、前記情報管理部に管理されているネットワークトポロジ情報および前記既に設定されているパスのパス情報とに基づいて、前記設定しようとするパスの前記起点から前記終点までの転送経路の複数の候補について、前記設定しようとするパスを設定したときの前記ネットワークの消費電力の増加分を算出し、算出した前記複数の候補の前記消費電力の増加分に基づいて、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する経路計算部と、を有している。
本発明によれば、データの処理速度および転送速度を動的に制御するネットワークにおいて、パスを設定する候補の経路に新たなパスを設定した場合の消費電力の増加分を計算し、各候補の消費電力の増加分の比較から、実際に新たなパスを設定する転送経路を決定するので、消費電力を良好に低減するような経路の選択が可能である。
また、前記データ転送装置の処理速度は、離散的な値が選択可能であり、前記データ転送装置に設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
前記リンクの転送速度は、離散的な値が選択可能であり、前記リンクに設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
前記経路計算部は、前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定することにしてもよい。
これによれば、データ転送装置の処理速度とリンクの転送速度の選択可能な値が離散的であるようなネットワークにおいて、消費電力の増加分に基づいて新たなパスを設定する転送経路を決定するので、データを処理あるいは転送するために要求される速度と、実際に設定されている処理速度あるいは転送速度との差による消費電力の無駄を削減することができる。
また、前記設定されているパスのパス情報と前記設定しようとするパスのパス情報とには、該パスのアプリケーションのサービス品質を保証するために要求されるサービス保証速度が更に含まれており、
前記データ転送装置の処理速度は、前記データ転送装置に設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記データ転送装置に設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
前記リンクの処理速度は、前記リンクに設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記リンクに設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
前記経路計算部は、前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定することにしてもよい。
これによれば、データを転送するのに要求される要求速度の他に、サービス品質を保証するのに要求されるサービス保証速度を満たすように、データ転送装置の処理速度とリンクの転送速度を制御するネットワークにおいて、消費電力の増加分に基づいて新たなパスを設定する転送経路を決定するので、データを転送するのに要求される要求速度と、サービス品質を保証するのに要求されるサービス保証速度との差による消費電力の無駄を削減することができる。
また、前記経路計算部は、前記データ転送装置の前記処理速度の3乗を前記データ転送装置による消費電力に相当する指標とし、前記リンクの前記転送速度の3乗を前記リンクによる消費電力に相当する指標として、前記ネットワークの消費電力の増加分を算出することにしてもよい。
また、前記経路計算部は、最短経路計算アルゴリズム、シュタイナー経路計算アルゴリズム、または最小木経路計算アルゴリズムのいずれかを用いて、前記設定しようとするパスの転送経路を決定することにしてもよい。
また、前記経路計算部は、前記消費電力の増加分が小さくかつ互いに等しい複数の候補が見つかったとき、見つかった前記複数の候補の中でホップ数の最も少ない経路を、前記設定しようとするパスの転送経路に選択することにしてもよい。
これによれば、ホップ数の少ない経路でパケットを転送することにより転送遅延を小さく抑えることができる。また、トラヒックが流れるリンク数が減るのでリンク容量を節約することができる。
本発明によれば、データの処理速度および転送速度を動的に制御するネットワークにおいて、パスを設定する候補の経路に新たなパスを設定した場合の消費電力の増加分を計算し、各候補の消費電力の増加分の比較から、実際に新たなパスを設定する転送経路を決定するので、消費電力を良好に低減するような経路の選択が可能である。
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の経路選択方法によってパケットの転送経路が決定されるネットワークについて説明するための図である。図1を参照すると、本実施形態のネットワークは複数のデータ転送装置11とそれらを結ぶリンク12とで構成されている。ネットワークにはトラフィックエンジニアリング機能が実装されており、パケットの転送経路を明示的に設定できるものとする。
各データ転送装置11には、処理すべきパケット量に応じて、パケットの処理速度および転送速度を変化させるDVS技術が適用されている。処理速度は、データ転送装置11内での処理の速度であり、転送速度はリンク12でのデータ転送の速度である。そして、データ転送装置11による処理速度および転送速度の変化は段階的であり、選択可能な離散的な複数の値の中から選択した値が設定される。
データ転送装置11は、パス毎に指定された転送経路でパケットを転送するための処理速度および転送速度を選択する。例えば処理速度については、データ転送装置11は、選択可能な離散的な複数の値の中から、パケットをロス無く処理するための処理速度以上で、かつ最小の値を選択する。また転送速度についても同様に、データ転送装置11は、選択可能な離散的な複数の値の中から、パケットをロス無く処理するための転送速度以上で、かつ最小の値を選択する。
本実施形態ではパス毎のパケットの転送経路は不図示の転送経路計算装置から各データ転送装置11に指示されるものとする。転送経路計算装置は、新たに設定するパスの起点および終点と、そのパスのパケットをロス無く転送するのに要求される要求速度とが与えられ、それらに基づいてパスの転送経路を計算する。転送経路計算装置は、いずれか1つのデータ転送装置11内に配置されてもよく、また複数のデータ転送装置11に分散配置されてもよい。あるいは転送経路計算装置はデータ転送装置11とは別に独立した装置として存在してもよい。さらに転送経路計算装置は、コンピュータでプログラムを実行することにより実現することもできる。
図2は、データ転送装置を経由するパスに要求される要求速度と、データ転送装置に設定される処理速度との関係を示す図である。図2では、図1に示したデータ転送装置11aを経由しているパスの要求速度と、データ転送装置11aに設定されている処理速度との関係が示されている。データ転送装置11aは他のデータ転送装置11と同じものであるがパスの転送経路を説明するために特定されている。
図1を参照すると、データ転送装置11aにはパス1およびパス2が設定されている。パス1およびパス2には、それぞれのパスのパケットをロス無く転送するための要求速度が決まっている。パス1およびパス2の要求速度は図2においてパイプ形で示されている。また、データ転送装置11aにおける選択可能な離散的な処理速度の値は図2においてA、B、Cであるとする。
データ転送装置11aがパケットをロス無く処理するために要求される処理速度は、パス1の要求速度とパス2の要求速度の合計である。そして、データ転送装置11aは、パス1の要求速度とパス2の要求速度の合計の値以上であり、かつ最小の値であるBを処理速度として選択することになる。
転送経路計算装置は、ネットワークにおけるデータ転送装置11とリンク12の接続構成を示すネットワークトポロジ情報と、ネットワークに設定されているパスのパス情報(起点、終点、要求速度、転送経路)と、それらによって定まる、各データ転送装置11に設定されている処理速度と、各リンク12に設定されている転送速度とを動的に管理している。また、転送経路計算装置は、各データ転送装置11において選択可能な離散的な複数の処理速度の値、および各リンク12において選択可能な離散的な複数の転送速度の値を静的に管理している。そして、転送経路計算装置は、それらの管理している情報と、新たに設定しようとするパスのパス情報(起点、終点、要求速度)とに基づいて、ネットワーク全体での消費電力の増加ができるだけ小さくなるような転送経路を計算する。
パスの転送経路を決定するとき、与えられた起点から終点までを結ぶ複数の経路の中から、追加したときのシステムの消費電力の増加ができるだけ小さい経路を、経路上のデータ転送装置の選択指標の値およびリンクの選択指標の値に基づいて選択し、選択した経路をパスの転送経路として設定する。選択指標は消費電力の増加分に相当する値であり、ここでは消費電力の増加分そのものを選択指標とする。
データ転送装置の選択指標は、そのデータ転送装置でパケットをロスなく処理できる処理速度以上で選択可能な値に処理速度をしたときの電力の増加分である。リンクの選択指標は、リンクでパケットをロス無く転送できる転送速度以上で選択可能な値に転送速度をしたときの電力の増加分である。そのリンクの選択指標は、送信側のデータ転送装置11がその転送速度でパケットを送信するための電力の増加分と、受信側のデータ転送装置11がその転送速度でパケットを受信するための電力の増加分との和である。
転送経路の具体的な決定手順の例としては、経路に組み入れる可能性のある複数の候補のデータ転送装置11およびリンク12の選択指標を算出し、それらの候補の中で最も選択指標の値が小さくなるデータ転送装置11およびリンク12を経路に組み入れていくという作業を繰り返して、起点から終点まで1ホップずつ経路を延ばしていくというものがある。
データ転送装置11の選択指標は式(1)により算出することができ、リンク12の選択指標は式(2)により算出することができる。
Figure 0004714171
式(1)、(2)において、電力[x]は処理速度xに対応する消費電力の値である。Min{ }は最小値を示す。式(1)においてWはデータ転送装置11の処理速度として選択可能な離散的な複数の値の集合である。式(2)においてW’はリンク12の転送速度として選択可能な離散的な複数の値の集合である。
式(1)および式(2)から分かるように、選択指標は、パスを追加したことによる消費電力の増加分である。式(1)を参照すると、集合Wに含まれている複数の処理速度の値の中から、データ転送装置11がパケットをロス無く処理するのに必要な処理速度以上であり、かつ最小の処理速度が選択される。式(2)を参照すると、集合W’に含まれている複数の転送速度の値の中から、リンク12にてパケットをロス無く転送するのに必要な転送速度以上であり、かつ最小の転送速度が選択される。
パスを追加することにより、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度と、パケットをロス無く転送するために必要な転送速度とは増加する。その結果としてデータ転送装置11の処理速度またはリンク12の転送速度を上げる必要が生じれば、その処理速度あるいは転送速度の上昇に伴って消費電力が増加する。また、データ転送装置11の処理速度またはリンク12の転送速度を上げる必要が生じなければ消費電力は増加しない。
図3は、転送経路計算装置の構成を示すブロック図である。図3を参照すると、転送経路計算装置20は、経路計算部21、情報管理部22、および外部インタフェース23を有している。経路計算部21は経路計算モジュール24および記憶媒体25を有し、情報管理部22は管理情報処理モジュール26および記憶媒体27を有している。
一例として転送経路計算装置20は外部インタフェース23によって、ネットワークを構成する各データ転送装置11と接続している。そして、転送経路計算装置20はデータ転送装置11から外部インタフェース23を介して入力された、設定しようとするパスのパス情報を含む計算要求情報に基づきそのパスの転送経路を決定し、データ転送装置11に指示する。
情報管理部22は、経路計算に用いられる各種の情報を記憶媒体27に記憶して管理している。情報管理部22で管理されている情報には、ネットワークトポロジ情報と、設定されているパスのパス情報と、各データ転送装置11の転送装置情報とが含まれている。ネットワークトポロジ情報は、ネットワーク内のデータ転送装置11とリンク12の接続構成を示す情報である。設定されているパスのパス情報は、そのパスの起点、終点、および要求速度と、設定されている転送経路の情報を含んでいる。データ転送装置11の転送装置情報は、データ転送装置11における選択可能な離散的な複数の処理速度の値とそれらの処理速度に対応する消費電力の値と、データ転送装置11による選択可能な離散的な複数の転送速度の値とそれらの転送速度に対応する消費電力の値とを含んでいる。
管理情報処理モジュール26は、記憶媒体27に記憶されている各種の情報を更新したり、経路計算部21へ提供したりする。管理情報処理モジュール26は、外部インタフェース23から入力される経路設定の結果情報や、経路計算部21による計算結果に応じて、記憶媒体27内の情報を更新する。
経路計算部21は、情報管理部22にて管理されている各種の情報と、外部インタフェース23から入力された計算要求情報とを用いて、パスの転送経路を計算する。記憶媒体25には、計算に用いるアルゴリズムが記憶されており、計算結果が記憶される。経路計算モジュール24は、外部インタフェース23から計算要求情報が入力されると、記憶媒体25に記憶されているアルゴリズムを呼び出して実行することにより、計算要求情報にて要求されたパスの転送経路を決定する。その際、経路計算モジュール24は、データ転送装置11およびリンク12の選択指標を、情報管理部22にて管理されている情報を用いて計算する。
本実施形態においてパスを設定するときの選択指標の計算と転送経路の決定との具体例について図4〜6を参照して説明する。
図4は、パス追加前のネットワークの状態を示す図である。
図4では各データ転送装置11間のリンク12が矢印で示されている。またこの例では、設定しようとするパスは、起点がデータ転送装置111であり、終点がデータ転送装置116であり、要求速度が2Gbpsである。図4において起点と終点には旗印が表示されている。また、各データ転送装置11の選択可能な処理速度は4Gbpsの整数倍であることにする。
また電力は電圧の2乗と処理速度あるいは転送速度とに比例する。また、一般に電圧は処理速度あるいは転送速度とほぼ線形比例すると言われている。そこで、ここでは、処理速度に対応する消費電力は処理速度の3乗であるとし、転送速度に対応する消費電力は転送速度の3乗であるとし、それを選択指標として用いる。
図4では、各データ転送装置11の近傍に表示された吹き出しにおいて、上段にはパケットをロス無く処理するために必要な処理速度が示され、下段にはデータ転送速度11に設定され実際に用いられている処理速度が示されている。
例えば、データ転送装置111の近傍の吹き出しには、上段に14Gbpsが記載され、下段に16Gbpsが記載されている。したがって、データ転送装置111は、設定されているパスのパケットをロス無く処理するために必要な処理速度が14Gbpsであり、実際に設定されている処理速度が16Gbpsである。
また、図4では、各リンク12の近傍において、上段にはパケットをロス無く転送するために必要な転送速度が示され、下段にはリンク12に設定され実際に用いられている転送速度が示されている。
例えば、リンク123Aの近傍には、上段に7Gbpsが記載され、下段には8Gbpsが記載されている。したがって、リンク123Aは、設定されているパスのパケットをロス無く転送するために必要な転送速度が7Gbpsであり、実際に設定されている転送速度が8Gbpsである。
図5は、データ転送装置111からの経路を選択するための選択指標の計算について説明するための図である。本実施形態では最短経路検索アルゴリズムであるダイクストラアルゴリズムが用いられるものとする。ダイクストラアルゴリズムでは、複数存在する候補となる経路の中から、選択指標に従っていずれか1つを選択し、選択指標を計算結果の一部としながら、起点から終点までの経路を決定していく。
候補となる経路は、パスの起点から既に選択されている最後のデータ転送装置11までの経路に、最後のデータ転送装置11とそれに隣接する未だ選択されていないデータ転送装置11とを結ぶ経路を加えた経路である。最後のデータ転送装置11に隣接する未だ選択されていないデータ転送装置11が複数あれば候補は複数となる。候補となる各経路の選択指標は、その経路に含まれているデータ転送装置11の選択指標とリンク12の選択指標の総和である。
図5では、パスの起点となるデータ転送装置111から次にいずれのデータ転送装置11を経路に組み込むかを判断するときの計算が示されている。
上述したとおり、消費電力の増加分は、データ転送装置11の処理速度が変化することによる消費電力の増加分と、リンク12の転送速度が変化することによる消費電力の増加分の和である。パスの起点のデータ転送装置111にはデータ転送装置112、114、115が隣接している。したがって、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路と、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路と、データ転送装置111からデータ転送装置115までの経路とが候補となる。
それら候補の選択指標(消費電力の増加分)は次のように計算される。
まず、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路に関する消費電力の増加分を計算する。この増加分は、データ転送装置112の選択指標と、リンク121Aの選択指標との和である。
データ転送装置112の選択指標について図4を参照すると、パスを追加する前の状態ではデータ転送装置112における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は2Gbpsである。また、データ転送装置112が実際に動作している処理速度は4Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsなので、データ転送装置112にパスを追加しても動作する処理速度は4Gbpsのままでよく、消費電力の増加分はゼロである。
同様にして、リンク121Aの選択指標について図4を参照すると、パスを追加する前の状態ではリンク121Aにおける、パケットをロス無く転送するのに必要な転送速度は1Gbpsである。また、リンク121Aに実際に設定されている転送速度は4Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsなので、リンク121Aにパスを追加しても設定する転送速度は4Gbpsのままでよく、電力の増加分はゼロである。
次に、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路に関する消費電力の増加分を計算する。この増加分は、データ転送装置114の選択指標と、リンク122Aの選択指標との和である。
データ転送装置114の選択指標について図4を参照すると、パスを追加する前の状態ではデータ転送装置114における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は7Gbpsである。また、データ転送装置114が実際に動作している処理速度は8Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsなので、データ転送装置114にパスを追加すると、データ転送装置114における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は9Gbpsとなる。したがって、動作する処理速度は12Gbpsに上げる必要があり、選択指標である消費電力の増加分を計算すると(123−83)=“1216”となる。
同様にして、リンク122Aの選択指標について図4を参照すると、パスを追加する前の状態ではリンク122Aにおける、パケットをロス無く転送するのに必要な転送速度は6Gbpsである。また、リンク122Aに実際に設定されている転送速度は8Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsなので、リンク122Aにパスを追加しても設定する転送速度は8Gbpsのままでよく、電力の増加分はゼロである。
したがって、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路に関する消費電力の増加分は“1218”である。
同様にして、データ転送装置111からデータ転送装置115までの経路に関する消費電力の増加分を計算すると、{(123−83)+(163−123)}=“7040”である。
以上のようにして3つの候補について算出した選択指標の中では、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路に関する消費電力の増加分が最も小さいので、経路計算モジュール24によってその経路が選択される。経路計算モジュール24は、データ転送装置112の選択指標と、リンク121Aの選択指標とを計算結果の一部として記憶媒体25に記録する。
ダイクストラアルゴリズムでは、リンク12やデータ転送装置11を新たに経路の一部として選択する毎に、その新たに選択したデータ転送装置11に隣接し未だ選択されていないデータ転送装置11と、その新たに選択したデータ転送装置11とその選択されていないデータ転送装置11を結ぶリンク12との組を新たな候補とする。そして各候補についての選択指標を算出し、算出した選択指標の値が最も小さい経路を選択する。新たな候補についての選択指標は、新たな候補となったリンク12およびデータ転送装置11の選択指標を、既に経路の一部に選択されているデータ転送装置11およびリンク12の選択指標の和に加算することで算出される。既に経路の一部に選択されているデータ転送装置11およびリンク12の選択指標の和は前回までの計算結果として算出済みなので、その値に更に、新たな候補となったリンク12およびデータ転送装置11の選択指標を加算することになる。
図6は、図5に続く経路選択の選択指標の計算について説明するための図である。
図5を参照して上述した処理によってリンク121Aとデータ転送装置112が経路の一部に含まれた。そのためパスの起点のデータ転送装置111から、隣接する転送装置113までの経路が新たに選択の候補となる。
新たな候補の選択指標は、既に経路の一部に選択されているデータ転送装置111からデータ転送装置112までの選択指標の和に、リンク124Aおよびデータ転送装置113の選択指標を加算した値である。選択指標である消費電力の増加分を計算すると、0+(43−43)+(83−83)=“0”となる。したがって、データ転送装置111からデータ転送装置113までの経路に関する消費電力の増加分が最も小さいので、経路計算モジュール24によってその経路が選択される。そして、経路計算モジュール24は、データ転送装置113の選択指標と、リンク124Aの選択指標とを計算結果の一部として記憶媒体25に記録する。
更に、新たな経路の選択指標の計算と、得られた選択指標の値を用いた経路の選択とを繰り返すことによって、図6に示すようなパスの起点であるデータ転送装置111からデータ転送装置112、113を経由して、パスの終点であるデータ転送装置116に到達する転送経路が決定される。
以上説明したように、本実施形態によれば、パケットの処理速度および転送速度を動的に制御するネットワークにおいて、パスを設定する候補の経路に新たなパスを設定した場合の消費電力の増加分を計算し、各候補の消費電力の増加分の比較から、実際に新たなパスを設定する転送経路を決定するので、消費電力を良好に低減するような経路の選択が可能である。
また、本実施形態によれば、データ転送装置11の処理速度とリンク12の転送速度の選択可能な値が離散的であるようなネットワークにおいて、消費電力の増加分に基づいて新たなパスを設定する転送経路を決定するので、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度あるいは転送速度と、実際に設定されている処理速度あるいは転送速度との差による消費電力の無駄を削減することができる。
なお、本実施形態では経路計算アルゴリズムとしてダイクストラアルゴリズムを用いる例を示した。しかし本発明には他のアルゴリズムを適用することもできる。経路計算アルゴリズムとしては、ダイクストラアルゴリズムのような最短経路計算アルゴリズムの他にシュタイナー経路計算アルゴリズムや最小木計算アルゴリズムなどが存在する。シュタイナー経路計算アルゴリズムは、マルチキャスト用パスに使用する、特定多数の装置を通る経路のうち、最も選択指標の和が小さくなるような経路を計算するアルゴリズムである。最小木計算アルゴリズムは、ネットワーク内の全ノードを通る経路のうち、最も選択指標の和が小さくなるような経路を計算するアルゴリズムである。これらのアルゴリズムを本実施形態の経路計算に用いてもよい。
また、本実施形態の転送経路計算装置20は、ネットワーク全体での消費電力が小さい経路を選択するための選択指標の計算において、複数の経路による消費電力の増加が等しければ、得られた複数の経路の中でホップ数の最も少ない経路をパスの転送経路に選択することにしてもよい。これによればネットワーク全体での消費電力を低減できるとともに、ホップ数の少ない経路でパケットを転送することにより転送遅延を小さく抑えることができる。また、トラヒックが流れるリンク数が減るので、リンク容量を節約することができ、他のパスのトラヒックをより多く転送することが可能となる。
(第2の実施形態)
パケット処理量に応じてパケットの処理速度や転送速度を変化させるデータ転送装置が存在するネットワークは、端末間の転送遅延がサービス品質に影響を及ぼすようなアプリケーションによって使用されることがある。この種のアプリケーションでは、端末間の転送遅延に上限値が存在する。端末間の転送遅延に上限値が存在すれば、それに依存してデータ転送装置にはサービス品質を保証できるだけの処理速度や転送速度が要求される。
第2の実施形態では、データ転送装置に一定以上の処理速度および転送速度が要求されるアプリケーションに用いられるネットワークにおけるデータ転送装置がパケットの処理速度あるいは転送速度を動的に制御する場合の転送経路を選択する構成および動作を例示する。本実施形態では、第1の実施形態と異なり、各データ転送装置11の選択可能な処理速度および各リンク12の選択可能な転送速度は離散的でないものとする。ただし、それらに上限(最大処理速度、最大転送速度)はある。
本実施形態の経路選択方法によってパケットの転送経路が決定されるネットワークは図1に示した第1の実施形態と同じものである。
消費電力をできるだけ低減するために、データ転送装置11の動作する処理速度とリンク12に設定する転送速度は、パケットをロスなく転送でき、かつアプリケーションのサービス品質を保証できる範囲で、できるだけ低く抑えることが望ましい。
本実施形態では、パスの転送経路を選択するためのパラメータとして、第1の実施形態と同様のパケットをロス無く処理するために必要なデータ転送装置11の処理速度およびパケットをロス無く転送するために必要なリンク12の転送速度に加えて、アプリケーションのサービス品質を保証するために必要なデータ転送装置11の処理速度およびリンク12の転送速度がある。転送遅延に依存するサービス品質を保証するために必要な処理速度や転送速度は、同じ部分を通る複数のパスの各々に要求される値の中の最大値として算出される。
したがって、データ転送装置11は、パケットをロス無く処理するための処理速度と、アプリケーションのサービス品質を保証するための処理速度のいずれか大きいほう以上の処理速度で動作する必要がある。また、リンク12には、パケットをロス無く転送するための転送速度と、アプリケーションのサービス品質を保証するための転送速度のいずれか大きい方以上の転送速度を設定する必要がある。
また、新たに設定しようとするパスについてのパス情報として、パスの起点および終点と、そのパスのパケットをロス無く転送するのに要求される要求速度とに加えて、そのパスのアプリケーションのサービス品質を保証するのに要求されるサービス保証速度とが与えられる。同様に、既に転送経路が設定されているパスのパス情報にも、そのパスのアプリケーションのサービス品質を保証するのに要求されるサービス保証速度が含まれている。転送経路計算装置は、それらのパス情報に基づいてパスの転送経路を計算する。
図7は、データ転送装置を経由するパスの要求速度およびサービス保証速度と、データ転送装置に設定される処理速度との関係を示す図である。図7では、図1に示したデータ転送装置11aを経由しているパスの要求速度およびサービス保証速度と、データ転送装置11aに設定される処理速度の関係が示されている。データ転送装置11aは他のデータ転送装置11と同じものであるがパスの転送経路を説明するために特定されている。
図1を参照すると、データ転送装置11aにはパス1およびパス2が設定されている。パス1およびパス2には、それぞれのパスのパケットをロス無く転送するのに要求される要求速度が決まっている。パス1およびパス2の要求速度は図7においてパイプ形で示されている。また、パス1およびパス2のサービス保証速度が図7中のA、Bである。また、データ転送装置11aの最大処理速度が図7中のCである。
データ転送装置11aがパケットをロス無く処理するために必要な処理速度は、パス1の要求速度とパス2の要求速度の合計である。そして、データ転送装置11aは、パス1の要求速度とパス2の要求速度の合計の値と、パス1のサービス保証速度と、パス2のサービス保証速度との中の最大の値であるBを処理速度として選択することになる。
転送経路計算装置は、各データ転送装置11に設定されているパスのパス情報(起点および終点と要求速度およびサービス保証速度)、各データ転送装置11に設定されている処理速度、および各リンク12に設定されている転送速度を動的に管理している。また、転送経路計算装置は、それらの管理している情報と、新たに設定しようとするパスのパス情報とに基づいて、ネットワーク全体での消費電力の増加ができるだけ小さくなるような転送経路を計算する。
パスの転送経路を決定するとき、与えられた起点から終点までを結ぶ複数の経路の中から、追加したときのシステムの消費電力の増加ができるだけ小さい経路を、経路上のデータ転送装置の選択指標の値およびリンクの選択指標の値に基づいて選択し、選択した経路をパスの転送経路として設定する。選択指標は消費電力の増加分に相当する値であり、ここでは消費電力の増加分そのものを選択指標とする。
データ転送装置の選択指標は、そのデータ転送装置でパケットをロスなく処理できる処理速度と、そのデータ転送装置を通るパスのサービス保証速度の最大値とのいずれか大きい値に処理速度をしたときの電力の増加分である。リンクの選択指標は、リンクでパケットをロス無く転送できる転送速度と、そのリンクを通るパスのサービス保証速度の最大値とのいずれか大きい値に転送速度をしたときの電力の増加分である。そのリンクの選択指標は、送信側のデータ転送装置11がその転送速度でパケットを送信するための電力の増加分と、受信側のデータ転送装置11がその転送速度でパケットを受信するための電力の増加分との和である。
第2の実施形態における転送経路の決定手順は基本的に第1の実施形態と同じであるが、選択指標の算出方法が第1の実施形態とは異なる。
データ転送装置11の選択指標は式(3)により算出することができ、リンク12の選択指標は式(4)により算出することができる。
Figure 0004714171
式(3)、(4)において、電力[z]は処理速度zに対応する消費電力の値である。Max{ }は最大値を示す。
式(3)において、X1は、パス追加後のパケットをロス無く処理するための処理速度であり、Y1は、パス追加後のサービス保証速度の最大値である。また、X2は、パス追加前のパケットをロス無く処理するための処理速度であり、Y2は、パス追加前のサービス保証速度の最大値である。
また、式(4)において、X3は、パス追加後のパケットをロス無く転送するための転送速度であり、Y3は、パス追加後のサービス保証速度の最大値である。また、X4は、パス追加前のパケットをロス無く転送するための転送速度であり、Y4は、パス追加前のサービス保証速度の最大値である。
式(3)を見て分かるように、データ転送装置11の動作する処理速度は、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度と、サービス保証速度の最大値のうちの大きい方の値になる。また、式(4)を見て分かるように、リンク12に設定される転送速度は、パケットをロス無く転送するために必要な転送速度と、サービス保証速度の最大値のうちの大きい方の値になる。
データ転送装置11においてパケットをロス無く処理するために必要な処理速度は、そのデータ転送装置11を通過する全てのパスの要求速度の総和である。一方、データ転送装置11を通過する全てのパスのサービス品質を保証することのできる処理速度は、全てのパスのサービス保証速度の中の最大値である。同様に、リンク12においてパケットをロス無く転送するために必要な転送速度は、そのリンク12を通過する全てのパスの要求転送速度の総和である。一方、リンク12を通過する全てのパスのサービス品質を保証することのできる転送速度は、全てのパスのサービス保証速度の中の最大値である。
したがって、パスを追加することにより、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度と、パケットをロス無く転送するために必要な転送速度は必ず増加する。しかし、全てのパスのサービス品質を保証することのできる処理速度および転送速度は増加するとは限らない。
例えば、パス追加前において、パケットをロス無く処理するための処理速度よりも、サービス保証速度の最大値の方が大きければ、データ転送装置11の実際に動作する処理速度はサービス保証速度の最大値に設定されている。その状態でパスを追加したとき、サービス保証速度の最大値が変化せず、かつパス追加後のパケットをロス無く処理するための処理速度が、以前としてサービス保証速度の最大値より小さければ、データ転送装置11は処理速度を上げる必要が無く、そのため消費電力は増加しない。これと同様のことがリンク12の転送速度にも言える。
本実施形態においてパスを設定するときの選択指標の計算と転送経路の決定との具体例について図8〜10を参照して説明する。
図8は、パス追加前のネットワークの状態を示す図である。
図8では各データ転送装置11間のリンク12が矢印で示されている。またこの例では、設定しようとするパスは、起点がデータ転送装置111であり、終点がデータ転送装置116であり、要求速度が2Gbpsであり、サービス保証速度が4Gbpsである。図8において起点と終点には旗印が表示されている。
また電力は電圧の2乗と処理速度あるいは転送速度とに比例する。また、一般に電圧は処理速度あるいは転送速度とほぼ線形比例すると言われている。そこで、ここでは、第1の実施形態と同様に、処理速度に対応する消費電力は処理速度の3乗であるとし、転送速度に対応する消費電力は転送速度の3乗であるとする。
図8では、各データ転送装置11の近傍に表示された吹き出しにおいて、上段にはパケットをロス無く処理するために必要な処理速度が示され、下段には、データ転送装置11を通過するパスのサービス保証速度の最大値が示されている。データ転送速度11に設定され実際に用いられている処理速度はそれらのうちの大きい方となる。
例えば、データ転送装置111の近傍の吹き出しには、上段に16Gbpsが記載され、下段に10Gbpsが記載されている。したがって、データ転送装置111は、設定されているパスのパケットをロス無く処理するために必要な処理速度が16Gbpsであり、データ転送装置111を通過するパスのサービス保証速度の最大値が10Gbpsである。そして、データ転送装置111で実際に設定されている処理速度は16Gbpsである。
また、図8では、各リンク12の近傍において、上段にはパケットをロス無く転送するために必要な転送速度が示され、下段には、リンク12を通過するパスのサービス保証速度の最大値が示されている。リンク12に設定され実際に用いられている転送速度はそれらのうちの大きい方となる。
例えば、リンク123Aの近傍には、上段に7Gbpsが記載され、下段に9Gbpsが記載されている。したがって、リンク123Aは、設定されているパスのパケットをロス無く処理するために必要な処理速度が7Gbpsであり、リンク123Aを通過するパスのサービス保証速度の最大値が9Gbpsである。そして、リンク123Aで実際に設定されている転送速度は9Gbpsである。
本実施形態では、図8に示したネットワークのトポロジおよび各情報と、新たに設定しようとするパスの起点および終点と要求速度およびサービス保証速度と、を用いて、各データ転送装置11および各リンク12の選択指標を計算する。
図9は、データ転送装置111からの経路を選択するための選択指標の計算について説明するための図である。本実施形態では最短経路検索アルゴリズムであるダイクストラアルゴリズムが用いられるものとする。
図9では、パスの起点となるデータ転送装置111から次にいずれのデータ転送装置11を経路に組み込むかを判断するときの計算が示されている。
上述したとおり、消費電力の増分は、データ転送装置11の処理速度が変化することによる消費電力の増加分と、リンク12の転送速度が変化することによる消費電力の増加分との和である。パスの起点のデータ転送装置111にはデータ転送装置112、114、115が隣接している。したがって、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路と、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路と、データ転送装置111からデータ転送装置115までの経路とが候補となる。
それら候補の選択指標(消費電力の増加分)は次のように計算される。
まず、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路に関する消費電力の増加分を計算する。この増加分は、データ転送装置112の選択指標と、リンク121Aの選択指標との和である。
データ転送装置112の選択指標について図8を参照すると、パスを追加する前の状態ではデータ転送装置112における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は2Gbpsである。また、データ転送装置112を通るパスのサービス保証速度の最大値は4Gbpsである。したがって、データ転送装置112が実際に動作している処理速度は2Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsであり、サービス保証速度が4Gbpsなので、データ転送装置112にパスを追加しても動作する処理速度は4Gbpsのままでよく、消費電力の増加分はゼロである。
同様にして、リンク121Aの選択指標について図8を参照すると、パスを追加する前の状態ではリンク121Aにおける、パケットをロス無く転送するために必要な転送速度は1Gbpsである。また、リンク121Aを通るパスのサービス保証速度の最大値は4Gbpsである。したがって、リンク121Aに実際に設定されている転送速度は4Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsであり、サービス保証速度が4Gbpsなので、リンク121Aにパスを追加しても動作する転送速度は4Gbpsのままでよく、消費電力の増加分はゼロである。
次に、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路に関する消費電力の増加分を計算する。この増加分は、データ転送装置114の選択指標と、リンク122Aの選択指標との和である。
データ転送装置114の選択指標について図8を参照すると、パスを追加する前の状態ではデータ転送装置114における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は6Gbpsである。また、データ転送装置114を通るパスのサービス保証速度の最大値は6Gbpsである。したがって、データ転送装置114が実際に動作している処理速度は6Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsであり、サービス保証速度が4Gbpsなので、データ転送装置114にパスを追加すると、データ転送装置114における、パケットをロス無く処理するのに必要な処理速度は8Gbpsとなる。したがって、動作する処理速度は8Gbpsに上げる必要がある。
同様にして、リンク122Aの選択指標について図8を参照すると、パスを追加する前の状態ではリンク122Aにおける、パケットをロス無く転送するために必要な転送速度は6Gbpsである。また、リンク122Aを通るパスのサービス保証速度の最大値は6Gbpsである。したがって、リンク122Aに実際に設定されている転送速度は6Gbpsである。設定しようとするパスの要求速度が2Gbpsであり、サービス保証速度が4Gbpsなので、リンク122Aにパスを追加すると、データ転送装置114における、パケットをロス無く転送するのに必要な転送速度は8Gbpsとなる。したがって、設定する転送速度は8Gbpsに上げる必要がある。
したがって、データ転送装置111からデータ転送装置114までの経路に関する消費電力の増加分を計算すると、{(83−63)+(83−63)}=“596”となる。
同様にして、データ転送装置111からデータ転送装置115までの経路に関する消費電力の増加分を計算すると、{(93−93)+(133−113)}=“866”である。
以上のようにして3つの候補について算出した選択指標の中では、データ転送装置111からデータ転送装置112までの経路に関する消費電力の増加分が最も小さいので、経路計算モジュール24によってその経路が選択される。経路計算モジュール24は、データ転送装置112の選択指標と、リンク121Aの選択指標とを計算結果の一部として記憶媒体25に記録する。
図10は、図9に続く経路選択の選択指標の計算について説明するための図である。
図9を参照して上述した処理によってリンク121Aとデータ転送装置112が経路の一部に含まれた。そのためパスの起点のデータ転送装置111から、隣接する転送装置113までの経路が新たに選択の候補となる。
新たな候補の選択指標は、既に経路の一部に選択されているデータ転送装置111からデータ転送装置112までの選択指標の和に、リンク124Aおよびデータ転送装置113の選択指標を加算した値である。選択指標である消費電力の増加分を計算すると、0+(43−13)+(73−63)=“190”となる。したがって、データ転送装置111からデータ転送装置113までの経路に関する消費電力の増加分が最も小さいので、経路計算モジュール24によってその経路が選択される。そして、経路計算モジュール24は、データ転送装置113の選択指標と、リンク124Aの選択指標とを計算結果の一部として記憶媒体25に記録する。
更に、新たな経路の選択指標の計算と、得られた選択指標の値を用いた経路の選択とを繰り返すことによって、図10に示すようなパスの起点であるデータ転送装置111からデータ転送装置112、113を経由して、パスの終点であるデータ転送装置116に到達する転送経路が決定される。
以上説明したように、本実施形態によれば、パケットの処理速度および転送速度を動的に制御するネットワークにおいて、パスを設定する候補の経路に新たなパスを設定した場合の消費電力の増加分を計算し、各候補の消費電力の増加分の比較から、実際に新たなパスを設定する転送経路を決定するので、消費電力を良好に低減するような経路の選択が可能である。
また、本実施形態によれば、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度の他に、サービス品質を保証するために必要な処理速度を満たすように、データ転送装置11の処理速度とリンク12の転送速度を制御するネットワークにおいて、消費電力の増加分に基づいて新たなパスを設定する転送経路を決定するので、パケットをロス無く処理するために必要な処理速度あるいは転送速度と、サービス品質を保証するために必要な処理速度との差による消費電力の無駄を削減することができる。
なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様に、経路計算アルゴリズムとしてダイクストラアルゴリズムを用いる例を示した。しかし本発明には他のアルゴリズムを適用することもできる。経路計算アルゴリズムとしては、ダイクストラアルゴリズムのような最短経路計算アルゴリズムの他にシュタイナー経路計算アルゴリズムや最小木計算アルゴリズムなどが存在する。これらのアルゴリズムを本実施形態の経路計算に用いてもよい。
また、本実施形態の転送経路計算装置20は、ネットワーク全体での消費電力が小さい経路を選択するための選択指標の計算において、複数の経路による消費電力の増加が等しければ、得られた複数の経路の中でホップ数の最も少ない経路をパスの転送経路に選択することにしてもよい。これによればネットワーク全体での消費電力を低減できるとともに、ホップ数の少ない経路でパケットを転送することにより転送遅延を小さく抑えることができる。また、トラヒックが流れるリンク数が減るので、リンク容量を節約することができ、他のパスのトラヒックをより多く転送することが可能となる。
経路選択方法によってパケットの転送経路が決定されるネットワークについて説明するための図である。 第1の実施形態における、データ転送装置を経由するパスに必要な要求速度と、データ転送装置に設定される処理速度との関係を示す図である。 転送経路計算装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるパス追加前のネットワークの状態を示す図である。 第1の実施形態における、経路を選択するための選択指標の計算について説明するための図である。 図5に続く経路選択の選択指標の計算について説明するための図である。 第2の実施形態における、データ転送装置を経由するパスの要求速度およびサービス保証速度と、データ転送装置に設定される処理速度との関係を示す図である。 第2の実施形態における、パス追加前のネットワークの状態を示す図である。 第2の実施形態における、経路を選択するための選択指標の計算について説明するための図である。 図9に続く経路選択の選択指標の計算について説明するための図である。
符号の説明
11 データ転送装置
12 リンク
20 転送経路計算装置
21 経路計算部
22 情報管理部
23 外部インタフェース
24 経路計算モジュール
25 記憶媒体
26 管理情報処理モジュール
27 記憶媒体

Claims (9)

  1. 複数のデータ転送装置がリンクで相互に接続され、パスの起点となるデータ転送装置から終点となるデータ転送装置までデータを転送するための転送経路をパス単位で設定することができ、前記データ転送装置のデータの処理速度と前記リンクのデータの転送速度とをデータ量に応じて制御することにより消費電力を変化させるネットワークにおいて、パスの起点から終点までのデータの転送経路を計算する経路計算装置であって、
    前記ネットワークにおける前記データ転送装置と前記リンクの接続構成を示すネットワークトポロジ情報と、前記ネットワーク上に既に設定されているパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報と、を管理する情報管理部と、
    これから設定しようするパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報を入力として、入力された前記設定しようとするパスのパス情報と、前記情報管理部に管理されているネットワークトポロジ情報および前記既に設定されているパスのパス情報とに基づいて、前記設定しようとするパスの前記起点から前記終点までの転送経路の複数の候補について、前記設定しようとするパスを設定したときの前記ネットワークの消費電力の増加分を算出し、算出した前記複数の候補の前記消費電力の増加分に基づいて、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する経路計算部と、を有し、
    前記データ転送装置の処理速度は、離散的な値が選択可能であり、前記データ転送装置に設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
    前記リンクの転送速度は、離散的な値が選択可能であり、前記リンクに設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
    前記経路計算部は、前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が無いかあるいは最も小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する、経路計算装置。
  2. 前記設定されているパスのパス情報と前記設定しようとするパスのパス情報とには、該パスのアプリケーションのサービス品質を保証するために要求されるサービス保証速度が更に含まれており、
    前記データ転送装置の処理速度は、前記データ転送装置に設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記データ転送装置に設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
    前記リンクの処理速度は、前記リンクに設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記リンクに設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
    前記経路計算部は、前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する、請求項に記載の経路計算装置。
  3. 前記経路計算部は、前記データ転送装置の前記処理速度の3乗を前記データ転送装置による消費電力に相当する指標とし、前記リンクの前記転送速度の3乗を前記リンクによる消費電力に相当する指標として、前記ネットワークの消費電力の増加分を算出する、請求項1または2に記載の経路計算装置。
  4. 前記経路計算部は、最短経路計算アルゴリズム、シュタイナー経路計算アルゴリズム、または最小木経路計算アルゴリズムのいずれかを用いて、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する、請求項1からのいずれか1項に記載の経路計算装置。
  5. 前記経路計算部は、前記消費電力の増加分が小さくかつ互いに等しい複数の候補が見つかったとき、見つかった前記複数の候補の中でホップ数の最も少ない経路を、前記設定しようとするパスの転送経路に選択する、請求項1からのいずれか1項に記載の経路計算装置。
  6. 複数のデータ転送装置がリンクで相互に接続され、パスの起点となるデータ転送装置から終点となるデータ転送装置までデータを転送するための転送経路をパス単位で設定することができ、前記データ転送装置のデータの処理速度と前記リンクのデータの転送速度とをデータ量に応じて制御することにより消費電力を変化させるネットワークにおいて、パスの起点から終点までのデータの転送経路を計算するための経路計算方法であって、
    前記ネットワークにおける前記データ転送装置と前記リンクの接続構成を示すネットワークトポロジ情報と、前記ネットワーク上に既に設定されているパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報と、を予め保持しており、
    これから設定しようするパスの起点および終点と該パスのデータを転送するのに要求される要求速度とを含むパス情報を入力として、入力された前記設定しようとするパスのパス情報と、前記情報管理部に管理されているネットワークトポロジ情報および前記既に設定されているパスのパス情報とに基づいて、前記設定しようとするパスの前記起点から前記終点までの転送経路の複数の候補について、前記設定しようとするパスを設定したときの前記ネットワークの消費電力の増加分を算出し、
    算出した前記複数の候補の前記消費電力の増加分に基づいて、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する、経路計算方法において、
    前記データ転送装置の処理速度は、離散的な値が選択可能であり、前記データ転送装置に設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
    前記リンクの転送速度は、離散的な値が選択可能であり、前記リンクに設定されたパスの合計の要求速度以上でありかつ最も小さな値を選択するように制御され、
    前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が無いかあるいは最も小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定することを特徴とする、経路計算方法。
  7. 前記設定されているパスのパス情報と前記設定しようとするパスのパス情報とには、該パスのアプリケーションのサービス品質を保証するために要求されるサービス保証速度が更に含まれており、
    前記データ転送装置の処理速度は、前記データ転送装置に設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記データ転送装置に設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
    前記リンクの処理速度は、前記リンクに設定されたパスの要求速度の合計値以上でありかつ前記リンクに設定されたパスのサービス保証速度の最大値以上である値を選択するように制御され、
    前記データ転送装置の処理速度と前記リンクの転送速度とが前記制御によって選択されたとき、前記ネットワークの消費電力の増加分が小さくなるように、前記設定しようとするパスの転送経路を決定する、請求項に記載の経路計算方法。
  8. 前記データ転送装置の前記処理速度の3乗を前記データ転送装置による消費電力に相当する指標とし、前記リンクの前記転送速度の3乗を前記リンクによる消費電力に相当する指標として、前記ネットワークの消費電力の増加分を算出する、請求項6または7に記載の経路計算方法。
  9. 請求項6から8のいずれか1項に記載の経路計算方法をコンピュータに実行させるための経路計算プログラム。
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