JP4712747B2 - 回転電機の回転子の磁石着磁方法 - Google Patents

回転電機の回転子の磁石着磁方法 Download PDF

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Description

この発明は、車両用交流発電機などの回転電機の回転子に装着される磁石の着磁方法に関するものである。
ランデル型の回転子を用いる車両用交流発電機は、数十年にわたって自動車に使用されてきた。近年の環境問題から車載される電装品の負荷は急増しており、ランデル型の回転子の発電量のより一層の増加が求められている。この要求に従来の設計範囲で対応しようとすると、発電機が大型化する。発電機の大型化は発電機の重量や配置スペースを増大させる。このような課題を解決するために、ランデル型の回転子の周方向に隣接する爪状磁極部間に永久磁石を配設する手段がとられていた(例えば、特許文献1,2参照)。
特開昭61−85045号公報 米国特許第4959577号明細書
従来の回転子の組立において、着磁状態の磁石をポールコアに組み付ける場合を考えると、磁石間、磁石とポールコアとの間、および磁石と組立治具との間に磁気吸引力が働き、さらに磁化したポールコア体が磁性粉を吸引するため、組立工程や設備を特殊なものとする必要があった。そこで、未着磁の磁石材をポールコアに組み付け、その後磁石材を着磁することが考えられる。しかし、ランデル型の回転子のポールコアは複雑な3次元形状をしているので、磁石形状および磁化方向が複雑である。極毎に着磁する必要があり、着磁工程を含めた組立時間が長くなるという課題があった。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、未着磁の磁石材をポールコアに組み付けた状態で着磁工程を削減して簡易に着磁できる回転電機の回転子の磁石着磁方法を得ることを目的とする。
この発明は、ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、それぞれの上記爪状磁極部の先端側内周面に対向して上記継鉄部に保持された未着磁の複数の磁石材と、を有する回転電機の回転子の磁石着磁方法であって、まず円筒状の第1および第2着磁コイルを、上記回転子の軸方向一端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、同時に、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の一側に着磁配向させる。ついで、上記第1および第2着磁コイルを、上記回転子の軸方向他端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、同時に、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の他側に着磁配向させる。
この発明によれば、軸方向に所定の隙間をあけて配置した円筒状の第1および第2着磁コイルに互いに異なる方向の電流を通電することにより、第1および第2着磁コイルの隙間に径方向の磁束成分を主体とするカスプ磁界を形成できる。そこで、未着磁の磁石材をポールコアに組み付けられた状態で、軸方向の端部側に、周方向に配列している複数の磁石材群を一度に着磁配向することができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図、図2はこの発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図、図4はこの発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法における着磁コイルに流れる電流を模式的に示す図、図5はこの発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。
である。
図1および図2において、車両用交流発電機1は、それぞれ略椀形状のアルミ製のフロントブラケット2とリヤブラケット3とからなるケース4と、シャフト16をケース4に軸受5を介して支持されて、ケース4内に回転自在に配設された回転子13と、ケース4のフロント側に延出するシャフト16の端部に固着されたプーリ6と、回転子13の軸方向の両端面に固定されたファン7と、回転子13に対して一定の空隙を有して、回転子13の外周を囲繞してケース4に固定された固定子10と、シャフト16のリヤ側に固定され、回転子13に電流を供給する一対のスリップリング8と、各スリップリング8に摺動するようにケース4内に配設された一対のブラシ9と、を備えている。なお、図示していないが、固定子10で生じた交流を直流に整流する整流器、固定子10で生じた交流電圧の大きさを調整する電圧調整器などがケース4内に配設されている。
固定子10は、円筒状の固定子鉄心11と、固定子鉄心11に巻装され、回転子13の回転に伴い、後述する界磁コイル14からの磁束の変化で交流が生じる固定子コイル12と、を備えている。回転子13は、界磁電流が流されて磁束を発生する界磁コイル14と、界磁コイル14を覆うように設けられ、その磁束によって磁極が形成されるポールコア15と、ポールコア15の軸心位置に貫装されたシャフト16と、を備えている。ポールコア15は、それぞれ例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製された第1および第2ポールコア体17,21に分割構成されている。
第1ポールコア体17は、外周面を円筒形状とし、シャフト挿通穴が軸心位置に穿設された第1ボス部18と、第1ボス部18の一端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第1継鉄部19と、第1継鉄部19の外周部から軸方向他端側に延設された第1爪状磁極部20とを有している。第1爪状磁極部20は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第1継鉄部19の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。
第2ポールコア体21は、第1ポールコア体17と同様に、外周面を円筒形状とし、シャフト挿通穴が軸心位置に穿設された第2ボス部22と、第2ボス部22の他端縁部から径方向外側に延設された厚肉リング状の第2継鉄部23と、第2継鉄部23の外周部から軸方向一端側に延設された第2爪状磁極部24とを有している。第2爪状磁極部24は、その最外径面形状を略台形形状とし、周方向幅が先端側に向かって徐々に狭くなり、かつ、径方向厚みが先端側に向かって徐々に薄くなる先細り形状に形成され、第2継鉄部23の外周部に周方向に等角ピッチで例えば8つ配列されている。
このように構成された第1および第2ポールコア体17,21は、第1および第2爪状磁極部20,24を交互に噛み合わせ、かつ、第1ボス部18の他端面を第2ボス部22の一端面に突き合わせ、シャフト挿通穴に貫装されたシャフト16に固着されている。界磁コイル14は、ボビン(図示せず)に巻装され、第1および第2ボス部18,22、第1および第2継鉄部19,23および第1および第2爪状磁極部20,24に囲まれた空間に装着されている。ここで、第1および第2ボス部18,22および第1および第2継鉄部19,23が、それぞれポールコア15のボス部および一対の継鉄部に相当する。また、第1および第2爪状磁極部20,24の先端部が、軸方向に関して、第2および第1継鉄部23,19と重なっている。
第1磁石台座30は、磁性材、例えばS10Cなどの低炭素鋼で冷間鍛造製法により作製されている。この第1磁石台座30が、各第2爪状磁極部24の先端側内周面と対向する第1継鉄部19の外周面上に接着剤などにより固着され、磁気的に接続される。第1磁石台座30の上面は、第2爪状磁極部24の内周面と略平行に形成されている。第1永久磁石31は、断面平行四辺形に成形され、各第2爪状磁極部24の先端側内周面に対向して第1磁石台座30の上面に接着剤などにより固着され、磁気的に接続されている。このとき、各第1永久磁石31は、第2爪状磁極部24を径方向上方から第1継鉄部19上に投影して得られる投影領域内に位置するように配設され、各第1永久磁石31の上面は、第2爪状磁極部24の内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。
第2磁石台座32は、第1磁石台座30と同じもので、上面を第1爪状磁極部20の内周面と略平行となるように、各第1爪状磁極部20の先端側内周面と対向する第2継鉄部23の外周面上に接着剤などにより固着され、磁気的に接続される。第2永久磁石33は、第1永久磁石31と同じもので、各第1爪状磁極部20の先端側内周面に対向して第2磁石台座32に接着剤などにより固着され、磁気的に接続されている。このとき、各第2永久磁石33は、第1爪状磁極部20を径方向上方から第2継鉄部23上に投影して得られる投影領域内に位置するように配設され、各第2永久磁石33の上面は、第1爪状磁極部20の内周面と所定の隙間をもって略平行となっている。
第1および第2永久磁石31,33は、着磁方向35が、界磁コイル14を流れる界磁電流が回転子13の軸心と直交する平面において作る磁界34の向きと反対となるように着磁配向されている。つまり、図1に示されるように、界磁コイル14に通電され、磁界34が矢印方向に発生された場合、各第2爪状磁極部24の先端側内周面に対向して配置された8つの第1永久磁石31の着磁方向35は、径方向内方となる。一方、各第1爪状磁極部20の先端側内周面に対向して配置された8つの第2永久磁石33の着磁方向35は、径方向外方となる。なお、界磁コイル14を流れる界磁電流が作る磁界34の向きが反転した設計の場合には、第1および第2永久磁石31,33も逆向きに着磁配向される。第1および第2永久磁石31,33には、磁束密度が高いネオジウム・鉄・ボロン磁石やサマリウムコバルト磁石などの焼結された希土類磁石を用いることが望ましい。
つぎに、このように構成された車両用交流発電機1の動作について説明する。まず、電流がバッテリ(図示せず)からブラシ9およびスリップリング8を介して回転子13の界磁コイル14に供給され、磁束が発生する。この磁束により、第1ポールコア体17の第1爪状磁極部20がN極に着磁され、第2ポールコア体21の第2爪状磁極部24がS極に着磁される。一方、エンジンの回転トルクがベルト(図示せず)およびプーリ6を介してシャフト16に伝達され、回転子13が回転する。回転磁界が固定子10の固定子コイル12に与えられ、起電力が固定子コイル12に発生する。この交流の起電力が、整流器で直流電流に整流され、バッテリが充電され、或いは電気負荷に供給される。
界磁コイル14により発生された磁束は、第1爪状磁極部20からエアギャップを通って固定子鉄心11のティース部に入る。磁束は、固定子鉄心11のティース部からコアバック部を通って周方向に移動し、隣の第2爪状磁極部24に対向するティース部からエアギャップを通ってその第2爪状磁極部24に入る。第2爪状磁極部24に入った磁束は、第2継鉄部23、第2ボス部22、第1ボス部18、第1継鉄部19を通って第1爪状磁極部20に至る。従来のランデル型回転子では、第1および第2ポールコア体は限界設計されているので、界磁コイルの発生する磁界により磁気飽和し、回転子で発生する磁束が減少する。
回転子13では、第1および第2永久磁石31,33は、界磁コイル14の発生する磁界の向きと反対となるように着磁配向されている。第1永久磁石31から発生する磁束は、第1磁石台座30から第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2爪状磁極部24を通り、第1永久磁石31に戻る。また、第2永久磁石33から発生する磁束は、空隙を介して第1爪状磁極部20に入り、第1継鉄部19、第1ボス部18、第2ボス部22、第2継鉄部23および第2磁石台座32を通り、第2永久磁石33に戻る。第1および第2永久磁石31,33の発生した磁束は、界磁コイル14の発生する磁束と逆向きとなり、第1および第2ポールコア体17,21を構成する磁性体の磁束密度を大幅に低減するため、磁気飽和を解消することができる。
このように、回転子13では、第1および第2永久磁石31,33の配置および着磁配向方向を工夫することで、界磁コイル14の発生する磁界による第1および第2ポールコア体17,21の磁気飽和を緩和している。これにより、固定子10に鎖交する磁束が増加するので、発電量を増加することができる。
また、着磁配向方向を径方向内方とする第1永久磁石31は、回転子13の軸方向一端側で、周方向に並んで配列され、着磁配向方向を径方向外方とする第2永久磁石33は、回転子13の軸方向他端側で、周方向に並んで配列される。第1永久磁石31の群と第2永久磁石33の群とが回転子13の軸方向に離間して配置されるので、軸方向各端部側に周方向に配列される全ての永久磁石の着磁配向方向が径方向内方又は径方向外方に画一化される。
つぎに、このように構成された回転子13の第1および第2永久磁石31,33の着磁方法について図3乃至図5を参照しつつ説明する。磁石着磁装置は、それぞれ導体線を同一内径の円筒状に巻回して作製された中央配置着磁コイル61、第1および第2端配置着磁コイル62,63と、断面C状の円環状に作製された磁性体からなる着磁コア51と、を備えている。第1端配置着磁コイル62は、中央配置着磁コイル61の軸方向一側に第1隙間を持って同軸に配置され、第1隙間の内径側が第1着磁領域となる。第2端配置着磁コイル63は、中央配置着磁コイル61の軸方向他側に第1隙間に等しい第2隙間を持って同軸に配置され、第2隙間の内径側が第2着磁領域となる。
着磁コア51は、第1端配置着磁コイル62、中央配置着磁コイル61および第2端配置着磁コイル63を内周部に保持し、第1着磁領域および第2着磁領域を覆っている。着磁コア51は、軸方向に第1着磁コア体51Aと第2着磁コア体51Bとに分割可能になっている。着磁コア51の分割場所はこれに限定されず、適宜決定すればよい。中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63は、インピーダンスが同じではないので、通常、中央配置着磁コイル61に流れる電流の向きが第1および第2端配置着磁コイル62,63に流れる電流の向きと逆になるように直列に接続され、通電手段としての電源装置59により同一電流が通電される。電源装置59は、通常、コンデンサバンク、充電装置、駆動スイッチ等で構成される。コンデンサバンクに充電し、駆動スイッチを閉じることにより、図4に示されるような電流、即ち時間と共に増加し、最大値に達した後減衰する波形の電流を各着磁コイル61,62,63に流すことができる。電源装置59には、比較的高電圧の電源が用いられる。
ついで、未着磁の第1および第2磁石材31a,33aが組み込まれた回転子13が、軸方向両側から第1着磁コア体51Aと第2着磁コア体51Bとに挟み込まれ、このように構成された磁石着磁装置内に同軸に配置される。中央配置着磁コイル61は、軸方向における界磁コイル14の配設領域の径方向外方に位置する回転子13の軸方向中央領域を囲繞する。第1および第2端配置着磁コイル62,63は、軸方向における第1および第2磁石材31a,33aの配設領域の径方向外方を挟んで中央配置着磁コイル61と第1および第2の隙間をあけて配置され、回転子13の軸方向両端側を囲繞する。第1および第2磁石材31a,33aは、第1および第2着磁領域内にそれぞれ位置する。第1着磁コア体51Aと第2着磁コア体51Bとは当接し、両者の隙間は磁気回路にはほとんど影響しない。
この状態で、同一電流が電源から中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63に通電される。中央配置着磁コイル61に通電することで、磁束71が発生する。第1および第2端配置着磁コイル62,63に通電することで、磁束72,73が発生し、さらに第1および第2端配置着磁コイル62,63を取り囲む磁束74が発生する。磁束71,74は向きが逆であり、互いに打ち消し合う。
これにより、中央配置着磁コイル61と第1端配置着磁コイル62との第1隙間には、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第1磁石材31aのそれぞれに作用し、全ての第1磁石材31aが磁化方向を径方向内方とするように同時に着磁配向される。同様に、中央配置着磁コイル61と第2端配置着磁コイル63との第2隙間には、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第2磁石材33aのそれぞれに作用し、全ての第2磁石材33aが磁化方向を径方向外方とするように同時に着磁配向される。
このように、この実施の形態1の磁石着磁装置および磁石着磁方法によれば、着磁コア51が第1および第2着磁コア体51A,51Bに分割構成されているので、未着磁の第1および第2磁石材31a,33aを界磁コイル14とともにポールコア15に組み込んだ状態の回転子13を磁石着磁装置に簡易にセットできる。しかも、全ての第1および第2磁石材31a,33aを同時に着磁することができる。着磁状態の磁石をポールコア15に組み込むことに起因する不具合がなくなり、極毎に着磁する必要も無い。特殊な設備は不要で、着磁工程を短縮して、回転子13を簡易に組み立てることができ、量産性を向上する。
ここで、車載電源が12V系のシステムの場合、界磁コイル14には14V程度の電圧しか印加されない。中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63に流れる電流は、図4に示されるように、時間的に変化するので、界磁コイル14にも時間的に変化する磁束が鎖交し、界磁コイル14の両端に電圧が誘起される。界磁コイル14に鎖交する磁束量が大きいと、この誘起電圧も高くなる。この種の車両用交流発電機では、界磁電流削減のために界磁コイルのターン数を数百以上に設計していることから、界磁コイルの両端、さらにはスリップリングには大きな電圧が誘起される。そのため、着磁のための絶縁設計が必要となる。高電圧に耐えるような絶縁設計を行うと、一般的に絶縁体の占める割合が多くなり、界磁コイル14の導体占積率が低下し、界磁コイル14に通電する電流密度が高くなり、所定の電流を界磁コイル14に流せなくなるという不具合が生じる。また、絶縁設計のために、機器が大型となり、あるいは高価な材料を使うことになり、コストが上昇する。
この実施の形態1による中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63の配置構成とすることにより、磁束71,74が互いに打ち消しあい、界磁コイル14に鎖交する磁束量を少なくできる。このように、実施の形態1によれば、界磁コイル14の誘起電圧が所定の絶縁耐圧以下となり、かつ第1および第2磁石材31a,33aを着磁配向させるに十分なカスプ磁界を発生させることができる。界磁コイル14やスリップリング8に過度の絶縁対策を施す必要は無く、一般的な自動車用の低圧向けの界磁コイル絶縁設計のままで製造可能となり、所定の電流を界磁コイル14に流せると共に、機器の大型化やコストアップを抑えることができる。
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。磁石着磁装置は、それぞれ導体線を円筒状に巻回して作製された中央配置着磁コイル64、第1および第2端配置着磁コイル65,66と、断面C状の円環状に作製された磁性体からなる着磁コア52と、を備えている。第1および第2端配置着磁コイル65,66は、同一形状に作製され、内径が中央配置着磁コイル64の内径より小さい。第1端配置着磁コイル65は、中央配置着磁コイル64の軸方向一側に第1隙間を持って同軸に配置され、第1隙間の内径側が第1着磁領域となる。第2端配置着磁コイル66は、中央配置着磁コイル64の軸方向他側に第1隙間に等しい第2隙間を持って同軸に配置され、第2隙間の内径側が第2着磁領域となる。
着磁コア52は、第1端配置着磁コイル65、中央配置着磁コイル64および第2端配置着磁コイル66を内周部に保持し、第1着磁領域および第2着磁領域を覆っている。着磁コア52は、軸方向に第1着磁コア体52Aと第2着磁コア体52Bとに分割可能になっている。第1着磁コア体52Aと第2着磁コア体52Bとは当接し、両者の隙間は磁気回路にはほとんど影響しない。
つぎに、この実施の形態2による磁石着磁方法について説明する。まず、未着磁の第1および第2磁石材31a,33aが組み込まれた回転子13が、軸方向両側から第1着磁コア体32Aと第2着磁コア体32Bとに挟み込まれ、このように構成された磁石着磁装置内に同軸に配置される。中央配置着磁コイル64は、軸方向における界磁コイル14の配設領域の径方向外方に位置する回転子13の軸方向中央領域を囲繞する。第1および第2端配置着磁コイル65,66は、軸方向における第1および第2磁石材31a,33aの配設領域の径方向外方を挟んで中央配置着磁コイル64と第1および第2隙間をあけて配設され、回転子13の軸方向両端面の外周側に相対する。第1および第2磁石材31a,33aは、第1および第2着磁領域内にそれぞれ位置する。
この状態で、中央配置着磁コイル64と第1および第2端配置着磁コイル65,66は、中央配置着磁コイル64に流れる電流の向きが第1および第2端配置着磁コイル65,66に流れる電流の向きと逆になるように直列に接続され、同一電流が通電される。これにより、中央配置着磁コイル64と第1端配置着磁コイル65との第1隙間には、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第1磁石材31aのそれぞれに作用し、全ての第1磁石材31aが磁化方向を径方向内方とするように同時に着磁配向される。
同様に、中央配置着磁コイル64と第2端配置着磁コイル66との第2隙間には、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第2磁石材33aのそれぞれに作用し、全ての第2磁石材33aが磁化方向を径方向外方とするように同時に着磁配向される。このように、実施の形態2においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
ここで、中央配置着磁コイルと第1および第2端配置着磁コイルとの3つの着磁コイルの形状、配置は、上記実施の形態1,2に記載のものに限定されるものではなく、3つの着磁コイルが同軸に配置され、径方向内方の磁束成分が第1磁石材31aを通過し、かつ径方向外方の磁束成分が第2磁石材33aを通過するカスプ磁界を発生させ、界磁コイル14の誘起電圧が所定の絶縁耐圧以下となるように適宜設計すればよい。着磁コアも、上記実施の形態1,2に記載のものに限定されるものではなく、径方向内方の磁束成分が第1磁石材31aを通過し、かつ径方向外方の磁束成分が第2磁石材33aを通過するカスプ磁界を発生させ、界磁コイル14の誘起電圧が所定の絶縁耐圧以下となるように適宜設計すればよい。
実施の形態3.
この実施の形態3では、図7に示されるように、第1および第2磁石材31a,33aの着磁工程で、磁束が第1磁石材31aを径方向内方に流れ、かつ第2磁石材33aを径方向外方に流れるようなアシスト磁界Bを形成するように界磁コイル14に電流Aを流すものである。なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されている。
この実施の形態3では、界磁コイル14に電流Aを流してアシスト磁界Bを形成している。このアシスト磁界Bによる磁束が、第1磁石材31aを径方向内方に流れ、かつ第2磁石材33aを径方向外方に流れる。そこで、中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63の3つの着磁コイルに流す電流を少なくできるので、3つの着磁コイルを小さくでき、あるいは着磁コイルに通電する電源装置の容量を低減できるという効果が得られる。
また、アシスト磁界Bにより、第1および第2爪状磁極部20,24を磁気飽和状態とし、ポールコア15を空芯に近い状態にすることができる。これにより、第1および第2爪状磁極部20,24の表面を流れ、着磁に寄与しない中央配置着磁コイル61の漏れ磁束成分(図7中Cで示される)が減る。この漏れ磁束によって生じるリアクタンス成分も減るので、着磁コイルに通電する電源装置の容量を低減できるという効果が得られる。
さらに、中央配置着磁コイル61と第1および第2端配置着磁コイル62,63の3つの着磁コイルの配置構成が、界磁コイル14に高い電圧を誘起しないように工夫されているので、界磁コイル14に通電する電源にも高圧電源を用いる必要はない。
なお、上記実施の形態1〜3では、着磁コア付きの着磁コイルを用いるものとしているが、着磁コアのない着磁コイル(空芯コイル)を用いてもよい。この場合、冷却や磁気的な非線形がなく、コイル設計が容易となる。また、上記実施の形態1〜3では、着磁コア51,52を軸方向に2つに分割するものとしているが、着磁コアの軸方向の分割数は3以上であってもよい。着磁コアの分割体を互いに密接、あるいは近接させれば、分割しても磁気回路にはほとんど影響しない。
実施の形態4.
図8はこの発明の実施の形態4に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図、図9はこの発明の実施の形態4に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。磁石着磁装置は、それぞれ導体線を円筒状に巻回して作製された第1〜第4着磁コイル67、68,69,70を備えている。第1および第2着磁コイル67,68は、軸方向に第1隙間を持って同軸に配列され、第1隙間の内径側が第1着磁領域となる。第3および第4着磁コイル69,70は、軸方向に第2着磁コイル68に対して離間して、第2着磁コイル68と同軸に、かつ第2隙間を持って配列され、第2隙間の内径側が第2着磁領域となる。回転子13は、未着磁の第1および第2磁石材31a,33aが組み込まれ、磁石着磁装置内に同軸に配置される。
第1および第2着磁コイル67,68は、回転子13の軸方向一端側に周方向に配列して配設された第1磁石材31aの径方向外方を挟んで軸方向に第1隙間をあけて、回転子13を囲繞するように同軸に配置される。第3および第4着磁コイル69,70は、回転子13の軸方向他端側に周方向に配列して配設された第2磁石材33aの径方向外方を挟んで軸方向に第2隙間をあけて、回転子13を囲繞するように同軸に配置される。第1および第2磁石材31a,33aが、第1および第2着磁領域内にそれぞれ位置している。
第1〜第4着磁コイル67〜70は、第1着磁コイル67と第4着磁コイル70とに流れる電流の向きが、第2および第3着磁コイル68,69に流れる電流の向きと逆になるように直列に接続され、電源装置59から同一電流が通電される。これにより、図8中矢印で示されるように、磁束75〜78が発生する。
第1および第2着磁コイル67,68の第1隙間には、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第1磁石材31aのそれぞれに作用し、全ての第1磁石材31aが磁化方向を径方向内方とするように同時に着磁配向される。同様に、第3および第4着磁コイル69,70の第2隙間には、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第2磁石材33aのそれぞれに作用し、全ての第2磁石材33aが磁化方向を径方向外方とするように同時に着磁配向される。
このように、この実施の形態4においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態4では、第1〜第4着磁コイル67〜70が着磁コアのない空芯コイルで作製されているので、冷却や磁気的な非線形性がなく、コイルの設計が容易となるとともに、磁石着磁装置の構成が簡素化される。実施の形態4においても、上記実施の形態3と同様に、界磁コイル14に電流を流してアシスト磁界を形成しつつ第1および第2磁石材31a,33aを着磁するようにしてもよい。
ここで、軸方向に離間して配置された2つの円筒形コイルに電流を逆向きに流した場合、2つの円筒形コイルの間の中央位置を通り、かつ軸方向と直交する平面に対して、2つの円筒形コイルを対称に構成することで、径方向の磁束成分を主体としたカスプ磁界を形成しやすい。第1〜第4着磁コイル67〜70を同一形状に、かつ内径を回転子13の外径に近づけて作製し、第1および第2着磁コイル67,68を第1磁石材31aに近づけて、第1磁石材31aの軸方向中央部を通る軸方向と直交する平面に対して対称に配置し、第3および第4着磁コイル69,70を第2磁石材33aに近づけて、第2磁石材33aの軸方向中央部を通る軸方向と直交する平面に対して対称に配置することで、径方向磁束の増大化が図られ、着磁用の電源装置59の容量を低減できる。
上記実施の形態4では、第1〜第4着磁コイル67〜70を直列に接続するものとしているが、図10に示されるように、第1および第2着磁コイル67,68を直列接続し、第3および第4着磁コイル69,70を直列接続し、それらを並列に接続してもよい。第1および第2着磁コイル67,68を直列接続したものと、第3および第4着磁コイル69,70を直列接続したものとは、インピーダンスが同じであるので、それらを並列に接続し通電しても、第1〜第4着磁コイル67〜70のそれぞれには同じ電流が流れる。
実施の形態5.
図11はこの発明の実施の形態5に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図、図12はこの発明の実施の形態5に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。磁石着磁装置は、それぞれ導体線を円筒状に巻回して作製された第1および第2着磁コイル67、68を備えている。第1および第2着磁コイル67,68は、軸方向に所定隙間を持って同軸に配列され、当該隙間の内径側が着磁領域となる。回転子13は、未着磁の第1および第2磁石材31a,33aが組み込まれ、磁石着磁装置内に同軸に配置される。
第1および第2着磁コイル67,68は、回転子13の軸方向一端側に周方向に配列して配設された第1磁石材31aの径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて、回転子13を囲繞するように同軸に配置される。この時、第1および第2着磁コイル67,68は、第1磁石材31aの軸方向中央位置を通る軸心と直交する平面に対して対称に配置される。第1磁石材31aは着磁領域内に位置する。
第1および第2着磁コイル67,68は、第1着磁コイル67に流れる電流の向きが、第2着磁コイル68に流れる電流の向きと逆になるように直列に接続され、電源装置59から同一電流が通電される。これにより、磁束75、76が図11(a)中矢印で示されるように発生する。第1および第2着磁コイル67,68の隙間には、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第1磁石材31aのそれぞれに作用し、全ての第1磁石材31aが磁化方向を径方向内方とするように同時に着磁配向される。
ついで、磁石着磁装置又は回転子13を軸方向に移動し、第1および第2着磁コイル67,68を、回転子13の軸方向他端側に周方向に配列して配設された第2磁石材33aの径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて、回転子13を囲繞するように同軸に配置する。この時、第1および第2着磁コイル67,68は、第2磁石材33aの軸方向中央位置を通る軸心と直交する平面に対して対称に配置される。第2磁石材33aは着磁領域内に位置する。極性切換装置60により通電方向を切り換え、電源装置59から第1および第2着磁コイル67,68に通電する。第1および第2着磁コイル67,68には、図11(a)に示された電流と逆向きの電流が通電される。図11(b)中矢印で示されるように、磁束77、78が発生するので、第1および第2着磁コイル67,68との隙間には、磁束の向きを径方向外方とする磁束成分を主体とするカスプ磁界が形成される。このカスプ磁界により、磁束の向きを径方向内方とする磁束成分が、周方向に配列された未着磁の第2磁石材33aのそれぞれに作用し、全ての第1磁石材33aが磁化方向を径方向内方とするように同時に着磁配向される。
このように、この実施の形態5においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。実施の形態5によれば、一対の第1および第2着磁コイル67,68のみで第1磁石材31aあるいは第2磁石材33aを着磁配向できるので、磁石着磁装置が簡易かつ安価に作製でき、回転子13の製造コストが低下する。
なお、上記各実施の形態では、車両用交流発電機について説明しているが、この発明は、車両用交流発電機に限らず、車両用電動機や車両用発電電動機などの回転電機に適用しても、同様の効果を奏する。また、上記各実施の形態では、第1および第2永久磁石31,33が、径方向上方から第2および第1爪状磁極部24,20の先端部を第1および第2継鉄部19,23上に投影して得られる投影領域内に位置しているものとして説明しているが、第1および第2永久磁石31,33は、必ずしも投影領域内に位置している必要はない。例えば、永久磁石の上面が回転子の外表面より径方向内方に位置していれば、永久磁石は当該投影領域から周方向にはみ出すように配設されてもよい。
この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用交流発電機に適用される回転子を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法における着磁コイルに流れる電流を模式的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。 この発明の実施の形態2に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態3に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態4に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態4に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。 この発明の実施の形態4に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図の実施態様を示す図である。 この発明の実施の形態5に係る回転子の磁石着磁方法を説明するための模式図である。 この発明の実施の形態5に係る回転子の磁石着磁方法における電源装置と着磁コイルとの接続概念図である。
符号の説明
13 回転子、14 界磁コイル、15 ポールコア、16 シャフト、17 第1ポールコア体、18 第1ボス部、19 第1継鉄部、20 第1爪状磁極部、21 第2ポールコア体、22 第2ボス部、23 第2継鉄部、24 第2爪状磁極部、31 第1永久磁石、31a 第1磁石材、33 第2永久磁石、33a 第2磁石材、35 着磁方向、51 着磁コア、51A 第1着磁コア体、51B 第2着磁コア体、52 着磁コア、52A 第1着磁コア体、52B 第2着磁コア体、59 電源装置(通電手段)、61,64 中央配置着磁コイル、62,65 第1端配置着磁コイル、63,66 第2端配置着磁コイル、67 第1着磁コイル、68 第2着磁コイル、69 第3着磁コイル、70 第4着磁コイル。

Claims (4)

  1. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、それぞれの上記爪状磁極部の先端側内周面に対向して上記継鉄部に保持された未着磁の複数の磁石材と、を有する回転電機の回転子の磁石着磁方法であって、
    円筒状の第1および第2着磁コイルを、上記回転子の軸方向一端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、
    上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、同時に、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の一側に着磁配向させ、
    ついで、上記第1および第2着磁コイルを、上記回転子の軸方向他端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、
    上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、同時に、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の他側に着磁配向させることを特徴とする回転電機の回転子の磁石着磁方法。
  2. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、それぞれの上記爪状磁極部の先端側内周面に対向して上記継鉄部に保持された未着磁の複数の磁石材と、を有する回転電機の回転子の磁石着磁方法であって、
    円筒状の第1および第2着磁コイルを、上記回転子の軸方向一端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、かつ円筒状の第3および第4着磁コイルを、上記回転子の軸方向他端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、
    上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、かつ上記第3着磁コイルと上記第4着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記第1着磁コイルと上記第2着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の一側に着磁配向させ、かつ同時に、上記第3着磁コイルと上記第4着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材を、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる径方向の他側に着磁配向させることを特徴とする回転電機の回転子の磁石着磁方法。
  3. ボス部、該ボス部の軸方向両端縁部から径方向外方に延設された一対の継鉄部、および該一対の継鉄部のそれぞれから交互に軸方向に延設され、噛み合って周方向に配列された複数の爪状磁極部を有し、上記ボス部の軸心位置に挿通されたシャフトに固着されたポールコアと、上記ボス部、上記一対の継鉄部、および上記複数の爪状磁極部に囲まれた空間内に収納された界磁コイルと、それぞれの上記爪状磁極部の先端側内周面に対向して上記継鉄部に保持された未着磁の複数の磁石材と、を有する回転電機の回転子の磁石着磁方法であって、
    円筒状の中央配置着磁コイルを、上記界磁コイルの配設領域の径方向外方に位置する上記回転子の軸方向中央領域を囲繞するように同軸に配設し、
    円筒状の第1端配置着磁コイルを、上記回転子の軸方向一端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで上記中央配置着磁コイルに対して軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、
    円筒状の第2端配置着磁コイルを、上記回転子の軸方向他端側の上記複数の磁石材の配設領域の径方向外方を挟んで上記中央配置着磁コイルに対して軸方向に所定隙間をあけて同軸に配置し、
    上記中央配置着磁コイルと上記第1および第2端配置着磁コイルとに異なる方向の電流を通電することにより、上記中央配置着磁コイルと上記第1端配置着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材と、上記中央配置着磁コイルと上記第2端配置着磁コイルとの隙間の径方向内方の上記複数の磁石材とを、同時に、上記回転子の実動作時に上記界磁コイルの発生する磁界の向きと反対となる、互いに逆向きの径方向に着磁配向させることを特徴とする回転電機の回転子の磁石着磁方法。
  4. 上記磁石材を着磁配向させる際に、上記界磁コイルに通電して、上記磁石材を通る磁束の方向が着磁配向方向と一致する磁界を発生させることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の回転電機の回転子の磁石着磁方法。
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