JP4712317B2 - 耐紫外線性の害虫誘引捕獲用粘着剤組成物及び害虫捕獲用粘着シート - Google Patents

耐紫外線性の害虫誘引捕獲用粘着剤組成物及び害虫捕獲用粘着シート Download PDF

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Description

本発明は、害虫捕獲粘着剤組成物及びそれを使用する害虫捕獲用粘着シートに関する。さらに、本発明は、害虫捕獲機能に優れ、紫外線ランプで誘引する捕虫器で長期間使用する場合においても、紫外線ランプにより害虫捕獲用粘着剤組成物及びそれを使用する害虫捕獲用粘着シートの害虫捕獲機能が低下したり、粘着シート上の粘着剤組成物が垂れることなく、紫外線の誘引性を阻害しない粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
本発明は、各種工場や倉庫、各種作業場、農業・畜産業、一般家庭において発生する害虫を捕獲するために利用される害虫捕獲粘着シートに適した粘着剤組成物に関する。
各種工場や倉庫、各種作業場、農業・畜産業、一般家庭においては、発生する害虫を駆除するため、殺虫剤・農薬など害虫の殺傷を目的とした薬剤を散布している。これらの殺虫剤や農薬は、その効果はかなりあるものの、一時的でありかつ環境の汚染、人体への悪影響などが懸念されている。そのため、近年では従来から使用されている害虫捕獲粘着シートが見直されており、紫外線ランプを使った捕虫器に粘着シートを設置し、害虫を捕獲し駆除する方法が多く行われている。これらの中にはエラストマーと軟化剤を混合した特開昭55−45367、特許第3183976号がある。また、小動物(鼠等)用ではあるが、特公昭48−16617号公報、特公昭58−34095公報、特開昭56−34602号公報と同じようにパラフィンワックス等を添加することで高温での使用や長期保存に対し、しみだしや垂れを防止することも行われている。この対策には、従来技術である充填剤の添加でも可能である(特開平6−116101号公報、特許第3172763号公報、特開昭58−901号公報、特公昭53−18586号公報)。また、本発明の発明者らは、以前にスチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与剤、および軟化剤を含む、夏季高温条件下でも垂れを生じない飛翔害虫捕獲用粘着シート用組成物を開発した(特開2002−88331)。しかし、害虫数が多いために頻繁に粘着シートを取り替える場所で使用する際には問題を生じなかったが、近年害虫が非常に少ない食品工場内や倉庫等において、殺虫剤が使えないために害虫捕獲粘着シートを長期にわたり使用する場合が増えてきたことに伴い、垂れやしみだしの問題がこれまで以上にクローズアップされてきた。さらに、近年は、昆虫が好むといわれる紫外線、すなわち365nm近傍の波長光により害虫を引き寄せ、その近傍に害虫捕獲用粘着シートを設置して、より効率的に害虫を捕獲する方法も行われている。従来の粘着剤の多くは、捕虫性は十分であるものの、害虫を誘引するための紫外線ランプ近傍に設置して長期間(1ヶ月以上)使用した場合、粘着剤が垂れたり害虫捕獲機能が低下することがわかった。さらには、長期間、紫外線ランプ近傍に粘着シートを放置して使用するケースが多くなってきたため、害虫捕獲粘着シート上の粘着剤組成物の垂れの問題は更にクローズアップされてきた。こうした垂れを防止するために、紫外線吸収剤や酸化防止剤をそれぞれ単独に添加して垂れへの影響を検討したが、短期的には改善できても長期的に改善することはできなかった。特に、紫外線吸収剤の添加は、365nm近傍の波長の光を吸収し、シートによる紫外線反射や透過を妨げて害虫誘引効果を低下させる。したがって、捕虫器の形状によっては、紫外線により害虫を誘引することの妨げとなった。
特開昭55−45367号公報 特許第3183976号公報 特開昭48−16617号公報 特昭58−34095号公報 特開昭56−34602号公報 特開2002−88331号公報 特開平6−116101号公報 特許第3172763号公報 特公昭53−18586号公報 特開昭58−901号公報
本発明は害虫捕獲機能に優れ、長期間紫外線ランプ近傍に設置される状態でも、粘着剤組成物が害虫捕獲機能の低下や垂れを起こすことなく、紫外線の害虫誘引も阻害しない害虫捕獲粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与樹脂および軟化剤からなる害虫捕獲用粘着剤に、光安定剤、酸化防止剤およびワックスを添加することを特徴とする害虫捕獲用粘着剤組成物である。
本発明は、上記害虫捕獲粘着剤組成物を、基材上に有する害虫捕獲用粘着シートに関する。
本発明の害虫捕獲用粘着剤組成物は、実施例からも明らかなごとく、優れた害虫捕獲機能を有するとともに、紫外線誘引捕虫器に長期間設置しても垂れたり捕獲機能が低下したりすることなく、しかも発する紫外線の誘引効果を有効に発揮させることができるきわめて優れた害虫捕獲用粘着シートを得ることが出来る。
本発明に使用される光安定剤は、ヒドロペルオキシドを非ラジカル的に分解する、光励起化合物の消光などの作用を有するもので、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤などである。本発明において、これらを1種又は2種以上を混合して用いることができる。
本発明に使用される光安定剤としては、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン−1,3,5−トリアジン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミン及びN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミン又はこれらの縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルイミノ)ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートなどを挙げることができる。好ましいものは、ジブチルアミン−1,3,5−トリアジン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルイミノ)ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物等である。
更に好ましいものは、ジブチルアミン−1,3,5−トリアジン−N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルイミノ)ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]等である。
本発明で使用される酸化防止剤は、ラジカル連鎖の停止もしくは過酸化物の分解の作用を有するもので、例えば、フェノール系、ヒンダードアミン系、芳香族アミン系酸化防止剤などである。本発明において、これらを1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明に使用される酸化防止剤は、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオンアミド]、ベンゼンプロパン酸、3,5−ビス(1,1−ジメチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスフォネート、3,3′,3″,5,5′,5″,−ヘキサ−tert−ブチル−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス[[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ホスホネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノールなどを挙げることができる。好ましいものはペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,3′,3″,5,5′,5″,−ヘキサ−tert−ブチル−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール等である。
更に好ましいものはペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等である。
本発明で使用される光安定剤と酸化防止剤は、紫外線ランプ近傍に設置される粘着シートに使用するため、紫外線を透過することが望ましく、特に365nmの波長光の透過率が粘着剤組成物の厚さ0.1mmのとき、70%以上であることが望ましい。さらに好ましくは90%以上で、もっとも好ましくは95%以上である。光安定剤と酸化防止剤は同時に用い、それぞれ2種以上を混合して同時に用いることもできる。ただし、例えば、「オプトクリン」(イカリ消毒株式会社)、「ムシポン」(ベンハー芙蓉株式会社)などのように、紫外線誘引捕虫器の形状によっては粘着剤の紫外線透過が必要ない場合もあり、この場合はさらに紫外線吸収剤も使用することができる。本発明の組成物は、紫外線透過率が70%以上であり、上記ムシポンやオプトクリンなど粘着シートに直接紫外線を照射しないタイプの紫外線誘引捕虫器のみならず、紫外線が直接シートにも照射され、その反射によりさらに害虫を誘引する型の捕虫器にも使用することができる。また、紫外線による影響が光安定化剤、酸化防止剤により緩和され、害虫捕獲用粘着組成物は紫外線により劣化しない。
本発明の粘着剤組成物は、光安定剤と酸化防止剤が各0.1重量%未満では紫外線ランプ近傍に長期設置した場合、垂れや害虫捕獲機能の低下が発生し、5重量%以上では害虫捕獲機能が低下する。また、どちらか片方のみでは害虫捕獲機能の低下が発生する。好適には、光安定剤と酸化防止剤が各0.1〜5重量%、より好適には0.2〜4重量%であり、もっとも好適には各0.3〜3重量%である。
本発明で使用されるワックス類は、好適にはワックス未添加の害虫捕獲用粘着剤組成物との相溶性が少し悪い程度がよい。詳細は不明であるが、粘着剤との相容性がよいとワックスによるマトリックスが形成されない為たれやすく、相容性が悪いと層分離を起こし害虫捕獲性が低下する、と推測している。従って、適度の相容性が垂れ性、捕獲性に好ましい。適度の相容性は光の透過率で確認することができ、相溶性が高ければ透過率は高く、低ければ白濁し透過率は低下する。そのため、粘着剤組成物に対し0.6重量%となるようワックス類を添加した粘着剤組成物の厚さが4mmであるとき、500〜700nmの波長光の透過率がワックス類未添加粘着剤組成物に対し、好適には80〜98%未満、さらに好適には85〜97%、もっとも好適には90〜97%となるようなワックスである。これらは1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明に使用されるワックス類は、害虫捕獲用粘着剤組成物の流動性を制御するものであり、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ステアリン酸アミドワックス、カルナバワックス、ヒマシ油硬化ワックス、植物油系ワックスなどとこの変性体である。これらは1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
もっとも好適にはポリエチレンワックス、ヒマシ油硬化ワックスである。これらを1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
ワックス類が粘着剤組成物に対して0.1重量%未満では、紫外線ランプ近傍に長期設置した場合、垂れが発生し、5重量%以上では粘着性が低下し害虫捕獲機能が低下する。更に好適には、0.2〜4%であり、もっとも好適には各0.3〜3%である。
光安定剤、酸化防止剤、ワックス類の3種を併用することで長期間の紫外線ランプ近傍での耐性を発揮する。本発明の害虫捕獲用粘着剤組成物は、好適には、ポリエチレンまたはヒマシ油硬化ワックスを0.1〜5重量%、光安定化剤を0.1〜5重量%、酸化防止剤を0.1〜5重量%、更に好適には、ポリエチレンまたはヒマシ油硬化ワックスを0.2〜4重量%、光安定化剤を0.2〜4重量%、酸化防止剤を0.2〜4重量%、もっとも好適には、ポリエチレンワックスまたはヒマシ油硬化ワックスを0.3〜3重量%、光安定化剤を0.3〜3重量%、酸化防止剤を0.3〜3重量%含む。
本発明のスチレン系熱可塑性エラストマーは、加熱すると溶融し、常温で弾性を有するゴム状物質で、例えばスチレンブロックコポリマーであるスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー(SBS)など、水添スチレン系熱可塑性エラストマーであるスチレン−エチレンプロピレン−スチレンブロックコポリマー(SEPS)、スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー(SBBS)などを意味する。本発明において、これらを1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明のスチレン系熱可塑性エラストマーは、好適には水素添加品であり、もっとも好適にはSEPSである。
本発明でもっとも好適に使用されるSEPSは、セプトンの名称で(株)クラレから販売されているものであり、例えばセプトン2002、2004、2005、2006、2007、2063、2104などである。これらを1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
また、スチレン系熱可塑性エラストマーには上記以外のエラストマーを、例えば50%以下、好ましくは20%以下混合してもよい。上記以外のエラストマーは、好適にはブチルゴム、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリビニルブチラール、エチレンプロピレンコポリマー、エチレンプロピレンジエンコポリマーなどである。これらを1種又は2種以上をスチレン系熱可塑性エラストマーに混合して用いることもできる。
本発明に使用される粘着付与樹脂は、スチレン系熱可塑性エラストマーに粘着性を付与するものであり、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、クマロンインデン樹脂、スチレン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、並びにこれらの変性品、水素添加品などがあげられるが紫外線安定性の点から水素添加品が好ましい。これらの粘着付与樹脂は、1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
本発明に使用される軟化剤は、粘着性を付与された粘着剤に可塑性を付与するものであり、液状ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液状ポリイソブチレンなどの液状ゴム、液状脂肪族系石油樹脂、液状脂環族系炭化水素樹脂などの液状樹脂があげられる。これらの軟化剤は、1種又は2種以上を混合して用いることが好ましい。
本発明において、粘着剤組成物を有する支持基材は、紙、プラスチック、金属、木、石など各種無機、有機物もしくはこれを組み合わされたものなどがあげられる。これらは、フィルム、板、その他の造形物である。本発明において支持基材は、好ましくは、紙、プラスチックフィルム、金属箔、プラスチック板であり、更に好ましくは、紙、プラスチックフィルム、金属箔である。これら支持基材の表面はポリエチレンラミネートなどのポリマーのラミネート、もしくは上記材料や樹脂の塗工、エネルギー付加による表面改質 などによる加工を施し、基材自体の安定性、物理特性の改善、基材と粘着剤の接着性の改善を行ってもよい。
本発明における粘着剤組成物は、スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し、粘着付与樹脂100〜1000重量部、軟化剤500〜1300重量部を含むのがよい。これは、例えば各成分を加熱溶融や有機溶剤に溶解して処方する一般的な方法で粘着剤とすることができる。この粘着剤に光安定剤、酸化防止剤およびワックスを添加することにより、本発明の粘着剤組成物とすることができる。得られた粘着剤組成物は、溶剤に希釈したままもしくは加熱溶融して支持基材に塗布し粘着シート化することができる。また、剥離紙に塗布したあと支持基材に転写して粘着シート化することができる。
粘着シート上の粘着剤組成物の厚さは、害虫捕獲機能と垂れ性の点から決められ、一般に20〜250μmの範囲であり、さらに好ましくは40〜150μmの範囲である。粘着剤厚さが20μmより薄いと害虫の捕獲性に劣り、250μmより厚くてもそれに比例して捕獲性が良くなるわけではない。粘着剤厚さが厚いと垂れ易く、不経済であり、また、剥離紙の剥離が重くなり、保管時の粘着剤の染み出しが起こりやすくなる。
害虫とは、人畜に直接害や不快感を与え、または作物、工業製品、食品、これらの原材料などを害することによって人間生活に害や不快感を与える虫をいう。例えば、カ、ハエ、ガ類、ゴキブリ、ヨトウムシ、コガネムシ、アブラムシ、アザミウマ類、ウンカ、シロアリ、ダニ類、カメムシ、ハムシ類、ハチ、アブ、スズメガ、テントウムシ、アリ、カゲロウ などが挙げられる。
本発明は、紫外線誘引捕虫器に設置する粘着シートであり、その紫外線はブラックライト、殺菌灯、ケミカルランプ、冷陰極管、放電管、発光ダイオード などにより発せられる。捕虫器の形状は様々あるが、本発明は、紫外線発生源に近接して設置される粘着シートに対し有効であり、発生源との距離は一般に20cm以内である。ただし、本発明が使用される紫外線誘引捕虫器は、上記に限定されるものではない。また、本発明は太陽光の紫外線に対しても長期間有効である。
試験方法
本発明における紫外線誘引捕虫器での安定性は以下の方法で評価した。20Wのケミカルランプ(東芝ライテック(株)、ケミカルランプFL20S・BL、20W形、長さ約58cmの棒状)より6cmの距離を保つように粘着シート(垂れ方向の粘着剤組成物の長さ10cm、粘着剤組成物厚さ0.1mmに調整)を設置し、40℃の室内にて紫外線を照射し1ヶ月後に粘着シートを観察した。このとき、垂れについては、照射前より基材上の粘着剤の端が5mm以上流動したとき垂れがあったと判断し、さらに30mm以上の垂れがあった場合捕虫器の形状にもよるが、垂れた粘着剤が捕虫器につくことが考えられるため非常に悪いと判断した。また、害虫捕獲機能はシートを取出し下記の方法で評価した。
本発明における害虫捕獲機能は以下の方法で評価した。縦0.4m、横0.6m、高さ1.0mの透明シートもしくはガラスで被った試験箱内に、キイロショウジョウバエ100匹、イエバエ50匹を入れ、紫外線ランプによって誘引されるハエを10×10cmの粘着シートで捕獲し、(捕獲時間5時間)合計20匹以上捕獲されたとき捕獲機能が良好であるとした。また、1〜20匹では多少の捕虫性があるとし、それ以下では捕虫性は無いとした。
本発明におけるワックス類の相溶性は以下の方法で評価した。粘着剤組成物に対し0.6%となるようワックス類を添加し、粘着剤組成物の厚さが4mmであるとき、500〜700nmの波長透過率がワックス類未添加に対し、相溶性が高く98%以上であるものを<1>、80〜98%未満を<2>、80%未満を<3>とした。透過率〔(透過率(%)=(通過光の強度/入射光の強度)×100)〕は、以下の方法で算出した。
紫外可視分光光度計(V−570型 日本分光(株)製)で測定した波長500nm、600nm、700nmにおけるブランク(熱可塑性エラストマー、粘着付与樹脂、軟化剤よりなる)の透過率を求め、その平均値をブランクの平均透過率とする。次に、酸化防止剤、光安定剤、ワックス等が配合したサンプルの波長500nm、600nm、700nmにおける透過率を求め、その平均値を、サンプルの平均透過率とする。サンプルの平均透過率をブランクの平均透過率で除して100を掛けて透過率とした。
本発明における粘着剤の紫外線透過率は以下の方法で評価した。粘着剤組成物を厚さ0.1mmで作成し、このときの365nmの波長透過率が70%以下のものは透過率が悪いとした。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例−1
害虫捕獲粘着剤は、スチレン系熱可塑性エラストマー(セプトンKL2063,(株)クラレ製)100重量部と粘着付与剤樹脂(アルコンP−100、荒川化学工業(株)製)500重量部と軟化剤(ポリブテンHV−100,日本石油化学(株)製)800重量部より構成されるものを用いた。これに光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス1(カスターワックスAC,日本油脂(株)製)9重量部(0.6重量%)を加熱溶融し調製した。得られた粘着剤を、約150℃に加熱後、70μm(±20μm)になるようにポリエチレンラミネートを施した白色ケント紙に塗工し粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−2
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−3
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤2(キマソーブ944,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−4
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−5
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−6
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−7
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−8
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−9
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−10
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)60重量部(4重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−11
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)40重量部(3重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−12
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)60重量部(4重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)60重量部(4重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−13
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)40重量部(3重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)40重量部(3重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−14
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)2重量部(0.1重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−15
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)4重量部(0.3重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−16
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)2重量部(0.1重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−17
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)4重量部(0.3重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−18
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)2重量部(0.1重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−19
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)4重量部(0.3重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−20
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)2重量部(0.1重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)2重量部(0.1重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)2重量部(0.1重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
実施例−21
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)4重量部(0.3重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)4重量部(0.3重量%)とワックス2(ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製)4重量部(0.3重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
比較例−
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス3(アローワックス,ヤスハラケミカル(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
比較例−
実施例−1と同じ害虫捕獲粘着剤に、光安定剤1(キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)と酸化防止剤(イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)9重量部(0.6重量%)とワックス4(Hi−Mic−1090,日本精蝋(株)製)9重量部(0.6重量%)を添加し、実施例−1と同様の方法にて粘着シートを調製した。結果を表−1に示す。
比較例1〜5
実施例−1と同様の方法にて表−2に示した配合にて粘着シートをそれぞれ調製し、得られた粘着シートを下記の試験評価方法によって評価した。結果を表−2に示す。
試験評価方法
前記の実施例1〜23及び比較例1〜5で調製された害虫捕獲粘着シートを、前述の試験方法により評価した。

(害虫捕獲機能) ○:試験箱内でのハエ捕獲数20匹以上。
△:試験箱内でのハエ捕獲数1〜20匹。
×:試験箱内でのハエ捕獲無し。
(紫外線後の垂れ性) ○:20W形ケミカルランプで1ヶ月後に垂れが5mm未満である。
△:同様に1ヶ月後に垂れが5mm以上30mm未満である。
×:同様に1ヶ月後に垂れが30mm以上である。
(紫外線後の捕獲機能)○:20W形ケミカルランプ1ヶ月後に害虫捕獲機能が上記○に同じ。
△:同様に1ヶ月後に害虫捕獲機能が上記△に同じ。
×:同様に1ヶ月後に害虫捕獲機能が上記×に同じ。
(紫外線透過率) ○:厚0.1mmの粘着剤組成物の365nmの波長透過率が70%以上。
×:厚0.1mmの粘着剤組成物の365nmの波長透過率が70%未満。
Figure 0004712317
Figure 0004712317
Figure 0004712317
スチレン系熱可塑性エラストマー:セプトンKL2063(株)クラレ製
粘着付与樹脂:アルコンP−100,荒川化学工業(株)製
軟化剤:ポリブテンHV−100,日本石油化学(株)製
光安定剤1:キマソーブ2020FDL,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
(化学名:ジブチルアミン−1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン−1,6−ヘキサメチレン)ジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物)
光安定剤2:キマソーブ944,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
(化学名:ポリ[{(6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミン−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ)ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]
酸化防止剤:イルガノックス1010,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
(化学名:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
紫外線吸収剤:チヌビンP,チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製
(化学名:2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール)
ワックス1:カスターワックスAC,日本油脂(株)製
(化学名:ヒマシ硬化油)
ワックス2:ネオワックスL,ヤスハラケミカル(株)製
(化学名:ポリエチレンワックス)
ワックス3:アローワックス,ヤスハラケミカル(株)製
(化学名:α−オレフィン低重合体)
ワックス4:Hi−Mic−1090,日本精蝋(株)製
(化学名:マイクロクリスタリンワックス)
比較例1.光安定剤、酸化防止剤、ワックスが未配合の為、紫外線照射後の垂れ性、害虫捕獲性が悪い。
比較例2.光安定剤が未配合の為、紫外線照射後の害虫捕獲性が悪い。
比較例3.酸化防止剤未配合の為、紫外線照射後の害虫捕獲性が悪い。
比較例4.ワックス類未配合の為、紫外線照射後の垂れを抑えきれない。
比較例5.紫外線吸収剤で365nmの透過率が非常に低く、紫外線照射後の害虫捕獲性が悪い。

Claims (6)

  1. スチレン系熱可塑性エラストマー、粘着付与樹脂および軟化剤からなる害虫捕獲用粘着剤に、光安定剤、酸化防止剤およびワックスを添加した混合物を加熱溶融して支持基材に塗布して前記支持基材上で粘着シート化した害虫捕獲用粘着剤組成物であって、
    下記標準試験1による透過率が80%以上98%未満である害虫捕獲用粘着剤組成物。
    〔標準試験1〕
    前記害虫捕獲用粘着剤組成物から前記害虫捕獲用粘着剤組成物を構成する前記ワックスを除いた組成1となるように、
    前記害虫捕獲用粘着剤に、前記光安定剤および前記酸化防止剤を添加した混合物を前記加熱溶融して
    支持基材に4mmの厚さに塗布して該支持基材上に標準粘着シート1を作製する。
    前記組成1と前記ワックスの合計重量に対して0.6重量%の前記ワックスを含む、前記組成1と前記ワックスからなる組成2となるように、
    前記害虫捕獲用粘着剤に、前記光安定剤、前記酸化防止剤およびワックスを添加した混合物を前記加熱溶融をして
    該支持基材に4mmの厚さに塗布して該支持基材上に標準粘着シート2を作製する。
    前記標準粘着シート1及び前記標準粘着シート2を紫外可視分光光度計による測定に供する。
    前記紫外可視分光光度計で測定した波長500nm、600nm、700nmにおける前記標準粘着シート1の透過率の平均値を前記標準粘着シート1の平均透過率とし、
    前記紫外可視分光光度計で測定した波長500nm、600nm、700nmにおける前記標準粘着シート2の透過率の平均値を前記標準粘着シート2の平均透過率とし、
    前記標準粘着シート2の平均透過率を前記標準粘着シート1の平均透過率で除して100を掛けて透過率とする。
  2. 前記害虫捕獲用粘着剤組成物中、前記光安定化剤、前記酸化防止剤及び前記ワックスの量がそれぞれ0.1〜5重量%である、請求項1記載の害虫捕獲用粘着剤組成物。
  3. 前記ワックスが、ポリエチレンワックスまたはヒマシ油硬化ワックスである、請求項1又は2いずれか一項記載の害虫捕獲用粘着剤組成物。
  4. 下記標準試験2による前記害虫捕獲用粘着剤組成物の垂れ距離が5mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項記載の害虫捕獲用粘着剤組成物。
    〔標準試験2〕
    ポリエチレンラミネートを施した白色ケント紙上に0.1mmの厚さの害虫捕獲用粘着剤組成物を有する粘着シートを長さ10cmに調整し、前記白色ケント紙上に調整された粘着シートを、
    40℃の室内で、
    紫外線が照射強度20Wで照射されている紫外線ランプ(20Wケミカルランプ)から6cmの距離に、
    前記長さ方向を垂直方向にしておいたとき、
    前記照射開始から1ヵ月後の前記調整された粘着シート端の流動距離を、前記害虫捕獲用粘着剤組成物の垂れ距離とする。
  5. 前記害虫捕獲用粘着剤組成物の厚さが0.1mmのとき、365nmの波長光の透過率が70%以上である、請求項1〜4のいずれか一項記載の害虫捕獲用粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の害虫捕獲用粘着剤組成物と支持基材とを含む害虫捕獲用粘着シートであって、前記害虫捕獲用粘着剤組成物が支持基材上で粘着シート化されている害虫捕獲用粘着シート。
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