JP4711782B2 - 信号処理装置及び物理量検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置及び物理量検出装置に関するものである。
近年、種々のセンサが提案されているが、これらセンサの検出信号に対しては、利用し易いように、通常、何らかの信号処理がなされる。
例えば、検出信号が被検出ガスの濃度に応じて指数関数的に或いは対数関数的に変化する場合、当該検出信号の変化の大きな範囲では、分解能が高いため、精度よく信号処理し易い。これに対し、当該検出信号の変化の小さな範囲では、分解能が低いため、精度のよい信号処理が困難である。従って、このような検出信号を、その全範囲に亘り精度よく信号処理することができないという不具合を招く。
ここで、検出信号をその変化の小さい範囲を基準に当該検出信号を増幅すると、検出信号の変化の小さい範囲では精度よく信号処理できても、検出信号の変化範囲が広がりすぎて、当該検出信号の全範囲に亘る信号処理が困難となる。
これに対しては、下記特許文献1に開示された絶縁抵抗計のオートレンジ切り換え回路が提案されている。このオートレンジ切り換え回路は、増幅率の異なる複数の増幅器を採用し、これら各増幅器を検出信号の変化範囲に応じて順次選択し、このように選択した各増幅器でもって検出信号を増幅処理することで、検出信号をその全範囲に亘り増幅するようになっている。
特開平2−129560号公報
しかしながら、上記オートレンジ切り換え回路では、複数の増幅器が、それぞれ、互いに異なる増幅率にて、検出信号をその互いに異なる範囲にて増幅する。このため、各増幅器の出力が相互に不連続となり、検出信号をその全範囲に亘り精度よく増幅処理することが困難である。
そこで、本発明は、以上のようなことに対処するため、物理量が広い範囲に亘り変化しても、この物理量の全範囲に亘り、精度よく、信号処理し得る信号処理装置及びこの信号処理装置を用いた物理量検出装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明に係る信号処理装置は、請求項1に記載によれば、物理量の変化に伴い変化する振幅を有する所定周期の交流出力を整流する整流手段(30、40、50)と、
この整流手段の整流出力のうち所定の基準レベルを超える波形成分を抽出し零レベルを基準とする抽出信号として生成する波形抽出手段(60、70、100)と、
整流手段の整流出力のうち上記抽出信号に対応する波形成分を除去し、上記整流出力の残りの波形成分を残り信号として発生する残り信号発生手段(80)と、
上記残り信号から直流成分を抽出して信号処理出力として発生する直流成分抽出手段(90)とを備え、
波形抽出手段は、
上記所定の基準レベルの基準信号を発生する基準信号発生手段(70)と、
整流手段の整流出力及び上記基準信号の基準レベルを加算する加算手段(61、62、63、66)と、
この加算手段からの加算出力のうち上記基準レベルを超える波形成分を抽出し上記抽出信号として生成する抽出信号生成手段(64、65)とを備える。
このように、物理量の変化に伴い変化する振幅を有する所定周期の交流出力を整流手段でもって整流し、この整流手段の整流出力のうち上記所定の基準レベルを超える波形成分を抽出し零レベルを基準とする抽出信号として生成し、上記整流出力のうち上記抽出信号に対応する波形成分を除去し、上記整流出力の残りの波形成分を残り信号として発生し、上記残り信号から直流成分を抽出して信号処理出力として発生するようにした。
ここで、整流出力のうち上記所定の基準レベルを超える各波形成分、即ち、上記抽出信号の各波形成分は、上記所定周期を前提に、上記所定の基準レベルをより一層大きく超える波形である程、広い面積を有する。
このため、上述した整流出力の残りの各波形成分、即ち上記残り信号の各波形成分も、上記所定周期を前提に、同様に、上記所定の基準レベルを一層大きく超える波形である程、広い面積を有する。
従って、上記残り信号の各波形成分の面積が広くなる程、上記信号処理出力のレベルは増大するが、この増大は、上記残り信号の各波形成分の面積の広さにほぼ比例する。よって、当該信号処理出力のレベルは、上記交流出力が大きく変化する範囲において、上記基準レベルを基準としてほぼ直線的に変化することとなる。
このことは、上記信号処理出力の変化範囲が、上記交流出力の変化範囲に比べて大幅に減少することを意味する。その結果、複数の増幅器に依存することなく、上記物理量が、その全変化範囲に亘り、精度よく、信号処理出力として得られる。
また、本発明に係る物理量検出装置は、請求項の記載によれば、
上記物理量の変化に伴い湾曲状に変化するインピーダンスを有し、交流駆動源(20)により交流駆動されて上記インピーダンスの変化に伴い変化する振幅の上記交流出力を発生するセンサ(10)と、請求項1に記載の信号処理装置とを具備する。
これにより、上記構成のセンサの交流出力を、請求項1の信号処理装置の整流手段により整流する交流出力とすることとなり、その結果、請求項1に記載の発明の作用効果を達成し得る物理量検出装置の提供が可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形状に記載の具体的手段との対応関係を示すものであるが、当該実施形状に限定されるものではない。
以下、本発明の各実施形態を図面により説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係るガス検出装置の第1実施形態を示している。当該ガス検出装置は、アンモニアガスセンサからなるガスセンサ10を備えており、このガスセンサ10は、被検出ガス中のアンモニアガス成分の濃度を検出する。
ここで、当該ガスセンサ10の内部抵抗の抵抗値R(以下、内部抵抗値Rという)は、下に凸な指数関数、即ち、上記アンモニアガス成分の濃度の増大(或いは減少)に応じて減少(或いは増大)するような関数の関係にて変化する。本実施形態では、ガスセンサ10は、その感ガス体にて、固体酸物質で構成されている。なお、図1において、ガスセンサ10は、等価回路でもって示されている。
しかして、当該ガスセンサ10は、駆動電源20から正弦波電圧Vinを印加されて、アンモニアガス成分の濃度に応じた内部抵抗値Rでもって、当該濃度を表す正弦波検出信号を発生する。なお、駆動電源20は、所定周期にて正弦波電圧Vinを発生しガスセンサ10に印加する。
反転増幅回路30は、図1にて示すごとく、位相反転型演算増幅器31を備えており、この演算増幅器31は、その負側入力端子にて、ガスセンサ10に直列接続されている。なお、この演算増幅器31の正側入力端子は接地されている。
また、反転増幅回路30は、帰還抵抗32(抵抗値rを有する)を備えており、この帰還抵抗32は、演算増幅器31の負側入力端子と出力端子との間に接続されている。ここで、反転増幅回路30は、ガスセンサ10の内部抵抗を演算増幅器31の負側入力端子の入力抵抗として、当該内部抵抗及び帰還抵抗32でもって、増幅率(r/R)を形成する。
しかして、反転増幅回路30は、ガスセンサ10の正弦波検出信号を、演算増幅器31により上記増幅率でもって反転増幅し、−Vin・(r/R)なるレベルにて、正弦波反転増幅信号Va(図2参照)を発生する。ここで、例えば、ガスセンサ10の内部抵抗値Rが、時間tの経過に伴い、順次、R1、R2及びR3と減少すると、演算増幅器31の正弦波反転増幅信号Vaの振幅は、図2にて符号1、2及び3でもって示すごとく、順次、大きくなる。
半波整流回路40は、位相反転型演算増幅器41を備えている。この演算増幅器41は、その負側入力端子にて、入力抵抗42(抵抗値r1を有する)を介し、演算増幅器31の出力端子に接続されており、当該演算増幅器41の正側入力端子は、接地されている。
しかして、演算増幅器41は、演算増幅器31から入力抵抗42を通し、正弦波反転増幅信号Vaを入力されて反転増幅し、正弦波反転増幅信号を発生する。従って、演算増幅器31からの正弦波反転増幅信号Vaが正のときには、演算増幅器41からの正弦波反転増幅信号は負となる。また、演算増幅器31からの正弦波反転増幅信号Vaが負のときには、演算増幅器41からの正弦波反転増幅信号は正となる。
ダイオード43は、そのアノードにて、演算増幅器41の負側入力端子に接続されており、このダイオード43のカソードは、演算増幅器41の出力端子に接続されている。また、ダイオード44は、そのアノードにて、演算増幅器41の出力端子に接続されており、このダイオード44のカソードは、抵抗45(抵抗値r2を有する)を介しダイオード43のアノードに接続されている。なお、抵抗値r1=抵抗値r2とすれば、演算増幅器41は、ゲイン「1」の反転増幅器となる。
しかして、演算増幅器41からの正弦波反転増幅信号が負のときには、ダイオード43が順方向にバイアスされて導通し、ダイオード44が逆方向にバイアスされて非導通となる。これにより、ダイオード44のカソードに表れる信号は、演算増幅器41の両入力端子のイマジナリーショート作用のもとに、実質的に零レベルになる。
また、演算増幅器41からの正弦波反転増幅信号が正のときには、ダイオード43が逆方向にバイアスされて非導通となり、ダイオード44が順方向にバイアスされて導通する。これにより、演算増幅器41の正弦波反転増幅信号が、その正側半周期(ダイオード44の導通の間)にて、ダイオード44のカソードに表れる(図3参照)。このことは、半波整流回路40は、反転増幅回路30からの正弦波反転増幅信号Vaを半波整流して半波整流電圧Vbを発生することを意味する。
中段側反転加算回路50は、位相反転型演算増幅器51を備えており、この演算増幅器51は、その負側入力端子にて、抵抗52を介し半波整流回路40のダイオード44のカソードに接続されるとともに、抵抗53を介し演算増幅器31の出力端子に接続されている。また、演算増幅器51は、その出力端子にて、抵抗54を介し演算増幅器51の負側入力端子に接続されている。本実施形態では、両抵抗53、54の各抵抗値は同一となっている。また、抵抗52の抵抗値は、両抵抗53、54の各抵抗値の半分の値となっている。なお、演算増幅器51の正側入力端子は接地されている。
このように構成した中段側反転加算回路50において、演算増幅器51は、その負側入力端子にて、抵抗53を介し反転増幅回路30から正弦波反転増幅信号Vaを入力されるとともに抵抗52を介し半波整流回路40から半波整流電圧Vbを入力される。これにより、演算増幅器51は、正弦波反転増幅信号Va及び半波整流電圧Vbを加算して反転させ、反転加算電圧Vc(図4参照)を発生する。
ここで、反転増幅回路30からの正弦波反転増幅信号Vaが正のとき、半波整流回路40からの半波整流電圧Vbは零である(図2及び図3参照)。従って、反転加算電圧Vcは、正弦波反転増幅信号Vaの正の半波成分を反転させた負の半波成分となる。
また、反転増幅回路30からの正弦波反転増幅信号Vaが負のとき、半波整流回路40からの半波整流電圧Vbは正である。このとき、抵抗52の抵抗値は、抵抗54の抵抗値の半分の値であることから、反転加算電圧Vcは、正弦波反転増幅信号Vaの負の半波成分と等しい負の半波成分となる。
以上のことから、反転加算電圧Vcは、正弦波反転増幅信号Vaの正の半波成分を反転させた負の全波整流電圧となる(図4参照)。
また、クリップ波形形成回路60は、位相反転型演算増幅器61を備えており、この演算増幅器61は、その負側入力端子にて、抵抗62を介し、基準電源70に接続されている。
また、演算増幅器61は、さらに、その負側入力端子にて、抵抗63を介し演算増幅器51の出力端子に接続されており、この演算増幅器61の正側入力端子は接地されている。
ダイオード64は、そのアノードにて、演算増幅器61の負側入力端子に接続されており、このダイオード64のカソードは、演算増幅器61の出力端子に接続されている。
また、他のダイオード65は、そのアノードにて、演算増幅器61の出力端子に接続されており、このダイオード65のカソードは、抵抗66を介し演算増幅器61の負側入力端子に接続されている。
基準電源70は、所定のクリップレベルを表す正の基準電圧(+Vcut)を発生する。ここで、当該基準電圧は、演算増幅器31の正弦波反転増幅信号Vaのうち、符号1(図2参照)で特定される正弦波反転増幅信号Vaの正のピークレベルに等しく設定されている。なお、基準電圧(+Vcut)は、必要に応じて適宜変更してもよい。
上述のように構成したクリップ波形形成回路60において、演算増幅器61は、その負側入力端子にて、抵抗62を介し、基準電源70から基準電圧(+Vcut)を入力されるとともに抵抗63を介し演算増幅器51から反転加算電圧Vcを入力される。
ここで、位相反転型演算増幅器51から抵抗63を通り位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に流れる電流が、絶対値において、基準電源70から抵抗62を通り位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に流れる電流の絶対値よりも小さいとき、位相反転型演算増幅器61の負側入力端子には正の電流が生ずる。換言すれば、負の全波整流電圧である反転加算電圧Vcが、その絶対値において、基準電圧(+Vcut)の絶対値よりも低いときには、反転加算電圧Vcと基準電圧(+Vcut)との和が正の電圧となって位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に表れる。このため、位相反転型演算増幅器61が、その両入力端子のイマジナリーショート作用のもと、当該出力端子にて、負の電位になり、ダイオード64が順方向にバイアスされて導通し、ダイオード65が逆方向にバイアスされて非導通となる。このため、ダイオード65のカソードの電圧は実質的に零レベルとなる。
一方、位相反転型演算増幅器51から抵抗63を通り位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に流れる電流が、絶対値において、基準電源70から抵抗62を通り位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に流れる電流の絶対値よりも大きいとき、位相反転型演算増幅器61の負側入力端子には負の電流が生ずる。換言すれば、負の全波整流電圧である反転加算電圧Vcが、その絶対値において、基準電圧(+Vcut)の絶対値よりも高いときには、反転加算電圧Vcと基準電圧(+Vcut)との和が負の電圧となって位相反転型演算増幅器61の負側入力端子に表れる。このため、位相反転型演算増幅器61が、両入力端子のイマジナリーショート作用のもと、当該出力端子にて、正の電位になり、ダイオード64が逆方向にバイアスされて非導通となり、ダイオード65が順方向にバイアスされて導通する。
このため、抵抗66がダイオード65を介し演算増幅器61の出力端子に接続される。従って、反転加算電圧Vcのうち基準電圧(+Vcut)よりも小さい各波形成分が、各クリップ部分として抽出されて反転され、零レベルを基準とするクリップ波形生成電圧Vd(図5参照)として生成されてダイオード65のカソードから発生する。なお、演算増幅器61及び各抵抗62、63、66は反転加算回路として機能する。
後段側反転加算回路80は、位相反転型演算増幅器81を備えており、この演算増幅器81は、その負側入力端子にて、抵抗82を介しクリップ波形形成回路60のダイオード65のカソードに接続されるとともに、抵抗83を介し中段側反転加算回路50の演算増幅器51の出力端子に接続されている。
また、演算増幅器81の出力端子は、抵抗84を介し当該演算増幅器81の負側入力端子に接続されている。なお、当該演算増幅器81の正側入力端子は接地されている。
このように構成した後段側反転加算回路80においては、演算増幅器81は、その負側入力端子にて、抵抗82を介しクリップ波形形成回路60からクリップ波形生成電圧Vdを入力されるとともに、中段側反転加算回路50の演算増幅器51から全波整流電圧である反転加算電圧Vcを入力される。これにより、演算増幅器81は、クリップ波形生成電圧Vd及び反転加算電圧Vcを加算して反転させ、反転加算電圧Ve(図6参照)を発生する。
ここで、この反転加算電圧Veは、図6にて示すごとく、負の全波整流電圧である反転加算電圧Vcのうち基準電圧(+Vcut)よりも小さい波形成分を除去し、この除去後の反転加算電圧Vcの残存波形成分でもって構成されている。
低周波フィルタ90(以下、LPF90ともいう)は、後段側反転加算回路80からの反転加算電圧Veのうち直流成分を抽出してフィルタ電圧Vf(図7参照)を発生する。
本実施形態では、反転増幅回路30、半波整流回路40、中段側反転加算回路50、クリップ波形形成回路60、基準電源70、後段側反転加算回路80及びLPF90が、当該ガス検出装置における信号処理装置を構成する。
このように構成した本第1実施形態において、ガスセンサ10が、駆動電源20から正弦波電圧Vinを印加されて、アンモニア成分の濃度を表す正弦波検出信号を発生すると、この正弦波検出信号は、反転増幅回路30により反転増幅されて正弦波反転増幅信号Va(図2参照)として半波整流回路40及び中段側反転加算回路50に出力される。
このように正弦波反転増幅信号Vaが半波整流回路40に出力されると、この正弦波反転増幅信号Vaは、半波整流回路40により半波整流されて半波整流電圧Vb(図3参照)として中段側反転加算回路50に出力される。
しかして、中段側反転加算回路50は、反転増幅回路30からの正弦波反転増幅信号Va及び半波整流回路40からの半波整流電圧Vbを加算して反転させ、反転加算電圧Vc(図4参照)を負の全波整流電圧として発生しクリップ波形形成回路60及び後段側反転加算回路80に出力する。
すると、クリップ波形形成回路60は、中段側反転加算回路50からの反転加算電圧Vcの絶対値のうち基準電源70からの基準電圧の絶対値よりも大きい各波形成分を各クリップ波形成分として抽出して反転し、クリップ波形生成電圧Vd(図5参照)を発生し後段側反転加算回路80に出力する。本実施形態において、上述した反転加算電圧Vcの絶対値のうち基準電源70からの基準電圧の絶対値よりも大きい各波形成分は、図4において反転加算電圧Vcの絶対値のうちラインLよりも下側の各斜線部分に相当する。なお、ラインLは、基準電源70からの基準電圧の絶対値を表す。
ここで、クリップ波形生成電圧Vdの各波形成分の面積は、上記所定周期を前提に、反転加算電圧Vcのピークレベルが大きい程、広くなる(図4及び図5参照)。
上述のように中段側反転加算回路50からの反転加算電圧Vc及びクリップ波形形成回路60からのクリップ波形生成電圧Vdが後段側反転加算回路80に出力されると、クリップ波形生成電圧Vd及び反転加算電圧Vcが後段側反転加算回路80により加算されて反転され、反転加算電圧Ve(図6参照)として発生されてLPF90に出力される。
ここで、反転加算電圧Veの各波形成分の面積は、上記所定周期を前提に、反転加算電圧Vcのピークレベルが大きい程、広くなる。
しかして、上述のように、後段側反転加算回路80からの反転加算電圧VeがLPF90に出力されると、このLPF90は、反転加算電圧Veのうち直流成分を抽出してフィルタ電圧Vf(図7参照)を発生し信号処理出力として出力する。
ここで、フィルタ電圧Vfのレベルは、各符号4、5、6にて示すレベルにおいて順次高くなる。また、これら各レベル4、5、6の高さは、演算増幅器31の正弦波反転増幅信号Vaのうち各符号1、2、3で示す正弦波反転増幅信号の各振幅の大きさに対応する。
換言すれば、フィルタ電圧Vfのレベルは、正弦波反転増幅信号Vaの振幅、ひいては、各波形成分の面積の広さにほぼ比例して高くなる。これは、反転加算電圧Veの各波形成分の面積を求めてみれば明らかである。
以上説明したように、本第1実施形態では、駆動電源20から所定周期の正弦波電圧Vinを印加されて検出作動を行うガスセンサ10の検出出力を反転増幅回路30でもって正弦波反転増幅信号Vaとして反転増幅し、この正弦波反転増幅信号Vaを半波整流回路40及び中段側反転加算回路50でもって全波整流電圧である反転加算電圧Vcを発生するようにした。
そして、この反転加算電圧Vcのうち上記基準電圧(+Vcut)を超える波形成分を、クリップ波形形成回路60でもって抽出し零レベルを基準とするクリップ波形生成電圧Vdとして生成し、上記反転加算電圧Vcのうちクリップ波形生成電圧Vdに対応する波形成分を除去し、上記反転加算電圧Vcの残りの波形成分を後段側反転加算回路80でもって反転加算電圧Veとして発生し、この反転加算電圧Veから直流成分を抽出しフィルタ電圧Vfを信号処理出力として発生するようにした。
ここで、反転加算電圧Vcのうち上記基準電圧(+Vcut)を超える各波形成分、即ち、上記クリップ波形生成電圧Vdの各波形成分は、上記所定周期を前提に、上記基準電圧(+Vcut)をより一層大きく超える波形である程、広い面積を有する。
このため、上述した反転加算電圧Vcの残りの各波形成分、即ち上記反転加算電圧Veの各波形成分も、上記所定周期を前提に、同様に、上記基準電圧(+Vcut)を一層大きく超える波形である程、広い面積を有する。
従って、上記反転加算電圧Veの各波形成分の面積が広くなる程、上記信号処理出力のレベルは増大するが、この増大は、上記反転加算電圧Veの各波形成分の面積の広さにほぼ比例する。よって、当該信号処理出力のレベルは、ガスセンサ10の検出出力が大きく変化する範囲において、上記基準電圧(+Vcut)を基準としてほぼ直線的に変化することとなる。
このことは、上記信号処理出力の変化範囲が、ガスセンサ10の検出出力の変化範囲に比べて大幅に減少することを意味する。その結果、複数の増幅器に依存することなく、ガスセンサ10の検出出力が、その全変化範囲に亘り、精度よく、信号処理されて、信号処理出力として得られる。
ちなみに、反転増幅回路30及びLPF90の各出力とアンモニアガス成分の濃度(ガスセンサ10の内部抵抗値)との関係を調べてみたところ、図8にて示す結果が得られた。図8において、グラフ7は、反転増幅回路30の出力とアンモニアガス成分の濃度(ガスセンサ10の内部抵抗値)との関係を示し、グラフ8は、LPF90の信号処理出力とアンモニアガス成分の濃度(ガスセンサ10の内部抵抗値)との関係を示す。
ここで、グラフ7では、反転増幅回路30の出力がアンモニアガス成分の濃度の増大に伴い下に凸な湾曲線形状にて指数関数的に減少する。一方、グラフ8では、LPF90の出力は、上記クリップレベル(基準電圧)に対応する点9以下の電圧範囲では、反転増幅回路30の出力と同様の変化を示すが、上記クリップレベルを超える電圧範囲では、反転増幅回路30の出力とは異なり、小さな負の傾きにて直線的に変化するだけである。
従って、LPF90の信号処理出力の変化範囲は、反転増幅回路30の出力の変化範囲に比べて、大幅に狭くなる。このことは、反転増幅回路30の出力の変化範囲がLPF90の出力の変化範囲に縮小されることを意味する。従って、ガスセンサ10の検出濃度の全範囲に亘り、精度よく信号処理し得る。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態の要部を示している。この第2実施形態では、上記第1実施形態において、クリップ波形形成回路60及び基準電源70に代えて、クリップ波形形成回路100を採用した構成となっている。
クリップ波形形成回路100は、クリップ回路110及び加算回路120を備えている。クリップ回路110は、ダイオード111を有しており、このダイオード111は、そのアノードにて、抵抗112を介し上記第1実施形態にて述べた中段側反転加算回路50の演算増幅器51の出力端子に接続されている。また、当該ダイオード111は、そのカソードにて、基準電源113を介し接地されている。ここで、基準電源113は、負の基準電圧(−Vcut)を発生する。
このように構成したクリップ回路110では、演算増幅器51からの負の全波整流電圧である反転加算電圧Vc(図4参照)が、絶対値において、基準電源113からの基準電圧(−Vcut)の絶対値を超えるときに、ダイオード111は順方向にバイアスされて導通する。このため、ダイオード111のアノードは、ほぼ、基準電圧(−Vcut)となる。
また、反転加算電圧Vcが、その絶対値において、負の基準電圧(−Vcut)の絶対値よりも小さいときには、ダイオード111は、逆方向にバイアスされて非導通となる。このため、ダイオード111のアノードは、反転加算電圧Vcのうち基準電圧(−Vcut)よりも小さい波形成分の電圧となる。
従って、クリップ回路110は、図4にて示す反転加算電圧Vcのうち基準電圧(−Vcut)よりも小さい波形成分を、基準電圧(−Vcut)を基準に、そのまま、ダイオード111のアノードにて、クリップ電圧として発生する。
加算回路120は、ボルテージフォロワ121を備えており、このボルテージフォロワ121は、その正側入力端子にて、クリップ回路110のダイオード111のアノードに接続されている。
演算増幅器122は、その負側入力端子にて、抵抗123及び基準電源124を介し接地されるとともに、抵抗125を介しボルテージフォロワ121の出力端子に接続されている。また、演算増幅器122の出力端子は、抵抗126を介し当該演算増幅器122の負側入力端子に接続されている。ここで、各抵抗123、125及び126は、共に、同一の抵抗値を有する。また、基準電源124は、正の基準電圧(+Vcut)を発生する。なお、演算増幅器122の正側入力端子は接地されている。
このように構成した加算回路120では、演算増幅器122が、その負側入力端子にて、抵抗123を介し基準電源124から正の基準電圧(+Vcut)を入力されるとともに、クリップ回路110のダイオード111のアノードに表れるクリップ電圧をボルテージフォロワ121及び抵抗125を介し入力される。
このため、演算増幅器122は、その両入力端子のイマジナリーショート作用のもと、正の基準電圧(+Vcut)だけ、ダイオード111のアノードに表れるクリップ電圧を、レベルシフトさせて反転させ、上記第1実施形態にて述べたクリップ波形形成回路60のクリップ波形生成電圧Vdとして発生する。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このように構成した本第2実施形態においても、上記第1実施形態にて述べたクリップ波形形成回路60及び基準電源70に代えて、上記構成のクリップ波形形成回路100を採用することで、上記第1実施形態にて述べたと同様の作用効果が達成され得る。
なお、本発明の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)ガスセンサ10に入力する信号は、正弦波電圧Vinに限ることなく、三角波電圧、鋸歯状波電圧、台形波電圧その他の周期一定の交流電圧であればよい。
(2)反転増幅回路30への入力信号は、アンモニアガス成分の濃度に限ることなく、被検出物理量の変化に応じて湾曲状に変化する信号であればよい。
(3)ガスセンサ10は、アンモニアガスセンサに限ることなく、例えば、湿度センサであってもよい。
(4)半波整流回路40及び中段側反転加算回路50に代えて、全波整流回路を採用してもよい。
本発明に係るガス検出装置の第1実施形態を示す回路図である。 図1の反転増幅回路の出力波形を示すタイミングチャートである。 図1の半波整流回路の出力波形を示すタイミングチャートである。 図1のクリップ波形生成回路で中段側反転加算回路の出力から基準レベルでもってクリップする過程を示すタイミングチャートである。 図1のクリップ波形生成回路の出力波形を示すタイミングチャートである。 図1の後段側反転加算回路の出力波形を示すタイミングチャートである。 図1のLPFの出力波形を示すタイミングチャートである。 上記第1実施形態において反転増幅回路の出力及びLPFの出力とアンモニアガス成分の濃度及びガスセンサの内部抵抗値との間の関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の要部を示す回路図である。
符号の説明
10…センサ、20…交流駆動源、30…反転増幅回路、40…半波整流回路、
50…中段側反転加算回路、60、100…クリップ波形形成回路、70…基準電源、
80…後段側反転加算回路、90…LPF。

Claims (2)

  1. 物理量の変化に伴い変化する振幅を有する所定周期の交流出力を整流する整流手段と、
    この整流手段の整流出力のうち所定の基準レベルを超える波形成分を抽出し零レベルを基準とする抽出信号として生成する波形抽出手段と、
    前記整流手段の整流出力のうち前記抽出信号に対応する波形成分を除去し、前記整流出力の残りの波形成分を残り信号として発生する残り信号発生手段と、
    前記残り信号から直流成分を抽出して信号処理出力として発生する直流成分抽出手段とを備え、
    前記波形抽出手段は、
    前記所定の基準レベルの基準信号を発生する基準信号発生手段と、
    前記整流手段の整流出力及び前記基準信号の基準レベルを加算する加算手段と、
    この加算手段からの加算出力のうち前記基準レベルを超える波形成分を抽出し前記抽出信号として生成する抽出信号生成手段と
    を備える信号処理装置。
  2. 前記物理量の変化に伴い湾曲状に変化するインピーダンスを有し、交流駆動源により交流駆動されて前記インピーダンスの変化に伴い変化する振幅の前記交流出力を発生するセンサと、
    請求項1に記載の信号処理装置とを具備するようにした物理量検出装置。
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