JP4710376B2 - ゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブ - Google Patents

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Description

本発明は、打出し角度が高く、飛距離に影響を与えることなく、飛距離の安定性が優れたゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブに関する。
ゴルフクラブにおいては、種類に応じて、求められる性能が異なる。例えば、1番、3番および5番のウッド系のゴルフクラブ、ならびに3番および4番のロングアイアンは、飛距離が要求されている。また、ショートアイアンは、飛距離の正確性が要求される。
ウッド系のゴルフクラブおよびロングアイアンにおいては、打球の打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすれば、飛距離を得ることができることが知られている。
飛距離を得るために、ウッド系のゴルフクラブにおいては、ゴルフクラブヘッドのクラウン部をフェース部よりも低剛性の部材で構成し、このクラウン部の変形を利用して、高打出し、および低スピンを実現しているゴルフクラブもある。
また、飛距離を増加させるために、メタルウッド系のゴルフクラブにおいて、ホーゼル部をなくし、ゴルフクラブヘッドにゴルフクラブシャフトを直接接合することにより、打撃に利用される有効質量を多くしたものもある(例えば、特許文献1参照。)。
一方、ショートアイアンにおいては、打球の打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を多くすれば、ラン(着弾してからの転がり距離)が減少し、飛距離の安定性が増すことが知られている。ランは、着弾した地点の状態(芝など)の影響を受けやすく、距離のばらつきが大きい。
また、ショートアイアンにおいては、ロフト角度を大きくすることで、打球の打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を多くすることが実現できる。これにより、ランが減り、飛距離の安定性は向上する。
米国特許第5,042,806号明細書
しかしながら、ショートアイアンにおいて、単にロフト角度を大きくすると、ランが減り、飛距離の安定性は向上するものの、飛距離そのもののが、変わってしまうという問題点がある。このようなことから、所定の飛距離を得ることと、飛距離の安定性との両方を備えたものはなく、飛距離を維持したまま、飛距離の安定性が高いゴルフクラブが望まれている。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、打出し角度が高く、飛距離に影響を与えることなく、飛距離の安定性が優れたゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるヘッド体と、ゴルフクラブシャフトが挿入される挿入孔を有するホーゼル部とを有し、前記フェース面が所定のロフト角度に形成されているゴルフクラブヘッドであって、前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記水平面から前記ヘッド体のクラウン部の最高点までの垂直高さをヘッド高さH(mm)とし、さらに、前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記水平面からホーゼル部におけるゴルフクラブシャフトが接合される接合部までの垂直高さをホーゼル高さh(mm)とするとき、前記ホーゼル高さhの前記ヘッド高さHに対する比(h/H)が0.7以下であり、前記ロフト角度は、25°以上であり、かつ前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記挿入孔の軸線と、前記フェース面の最先端の位置と前記水平面に平行な方向における距離をFとするとき、前記Fが5mm以下であることを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供するものである。
本発明においては、前記ホーゼル部は、前記挿入孔内部の中央にピンが設けられており、前記ピンは、中空のゴルフクラブシャフトの空洞部に挿通されるものであることが好ましい。
また、本発明においては、前記ホーゼル部の前記挿入孔は、ソール部まで貫通しており、前記挿入孔の前記ソール部側の開口部は、前記挿入孔の軸線に対して垂直な面に投影した際の投影形状が所定の曲率の分布を有することが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、上記本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドと、前記ホーゼル部の挿入孔に先端部が挿入され、接合されるゴルフクラブシャフトとを有することを特徴とするゴルフクラブを提供するものである。
本発明においては、さらに、前記ゴルフクラブシャフトの先端部が、前記ホーゼル部の挿入孔に挿入された後、前記先端部の直径を拡径する拡径手段を有することが好ましい。
また、本発明においては、前記ゴルフクラブシャフトは、前記先端部に長手方向に延びる切欠が設けられていることが好ましい。
さらに、本発明においては、前記ゴルフクラブヘッドと、前記ゴルフクラブシャフトとは、溶接により接合されていることが好ましい。
本発明の第1の態様のゴルフクラブヘッドおよび本発明の第2の態様のゴルフクラブによれば、フェース面が所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、水平面から前記ヘッド体のクラウン部の最高点までの垂直高さをヘッド高さH(mm)とし、さらに、フェース面が所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、水平面からホーゼル部におけるゴルフクラブシャフトが接合される接合部までの垂直高さをホーゼル高さh(mm)とするとき、ホーゼル高さhのヘッド高さHに対する比(h/H)を0.7以下とし、ロフト角度を25°以上として、さらにフェース面が所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、挿入孔の軸線と、フェース面の最先端の位置と水平面に平行な方向における距離をFとするとき、このFを5mm以下とすることにより、接合されるゴルフクラブシャフトの変形が容易に生じ、ゴルフボールをヘッド体のスイートスポットで打撃した場合に、打出し角度を高くすることができる。また、Fを5mm以下とすることにより、ゴルフボールのバックスピン量を減少させる方向に力が作用しないため、バックスピン量が維持される。このようにして、高打出し、高スピンを実現することができ、飛距離が得られるとともに、飛距離の安定性も実現できる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブを詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的斜視図であり、図2は、図1のゴルフクラブのホーゼル部を示す部分断面図である。
図1に示すように、ゴルフクラブ10は、例えば、ゴルフクラブヘッド12と、ゴルフクラブシャフト14と、グリップ16とを有するものである。
ゴルフクラブシャフト14は、例えば、金属もしくは合金(スチール(鋼))製、またはFRP製もしくはCFRP製など繊維強化複合材からなる中空のものが用いられる。
また、ゴルフクラブヘッド12は、ゴルフクラブヘッド本体部13(以下、本体部13という)、およびソール部22を有し、一般的にアイアンと呼ばれる種類のヘッドである。この本体部13は、フェース部20およびホーゼル部24を有するものである。
本実施形態のゴルフクラブヘッド12において、本体部13にフェース部20が設けられており、このフェース部20は、その表面がゴルフボールを打撃するフェース面20aとなるものである。フェース面20aには、ヒールからトウ方向に伸びたスコアラインが複数平行に形成されている。
なお、本実施例のゴルフクラブヘッド12は、ロフト角度θが25°以上である。このロフト角度θについては、後に詳細に説明する。
ホーゼル部24は、ゴルフクラブシャフト14をゴルフクラブヘッド12に固定するものであり、フェース部20のヒール側に一体的に設けられている。このホーゼル部24には、ゴルフクラブシャフト14が挿入される挿入孔26が設けられている。また、挿入孔26の内部には、軸線Sを一致させてピン26が設けられている。このピン28の上面28aと、ホーゼル部24の上面24aとは面一である。
ピン28と挿入孔26との隙間に、ゴルフクラブシャフト14の肉部14aが挿入され、ピン28が空洞部14bに挿入される。本実施形態においては、ホーゼル部24は、短いため、十分な接合強度を確保するために、挿入孔26にピン28を設けている。
本実施形態においては、ゴルフクラブシャフト14は、ゴルフクラブヘッド12にソケット(図示せず)を介して固定される。
なお、本実施形態においては、図3に示すように、ピン28の長さを長くして、ピン28の上面28aをホーゼル部24の上面24aよりも突出させてもよい。これにより、さらに、ゴルフクラブシャフト14の接合強度を高くすることができる。
なお、図2および図3に示す挿入孔26の開口部の内縁部は面取りされていることが好ましく、またゴルフクラブシャフト14に挿入されるピン28の上面28aの縁も面取りされていることが好ましい。挿入孔26およびピン28を面取りすることにより、ゴルフボールの打撃時の衝撃によるゴルフクラブへの応力集中などの負荷がかかる余地が減り、ゴルフクラブ10の耐久性が更に向上する。
また、本実施形態においては、例えば、ゴルフボールを打撃するフェース面20aを有するフェース部20およびホーゼル部24が一体的に本体部13として、例えば、最大引張強度が600MPa以上の高強度アルミニウム合金により形成されている。この高強度アルミニウム合金は、溶融した合金を急冷凝固させる急冷凝固法により得ることができる。具体的には、高強度アルミニウム合金は、主元素をAlとし、所定の添加元素を含む合金組成を有する溶融金属を急冷することにより、非晶質相、非晶質と微細結晶質の混合相あるいは微細結晶質相に調整することによって得ることができ、この高強度アルミニウム合金は、高強度と超塑性を有する。例えば、溶融金属をガスアトマイズ法によって急冷凝固粉末を作製し、この粉末を押し出し固化して、高強度アルミニウム合金の板材等の部材を製造することができる。この高強度アルミニウム合金としては、例えば、特許3205495号明細書において規定された組成を有する合金が挙げられる。また、日本軽金属株式会社製、MESO−10(Al−9.5Zn−3Mg−1.5Cu−0.04Ag)が挙げられる。
なお、フェース部20およびホーゼル部24を構成するものは、高強度アルミニウム合金に限定されるものではなく、比強度が高く、かつゴルフボールの打撃による衝撃に耐えうる強度を有するものであれば、特に限定されるものではない。
図1に示すように、ゴルフクラブ10は、ゴルフクラブシャフト14がソケット(図示せず)を介してゴルフクラブヘッド12のホーゼル部24に、ゴルフクラブシャフト14のシャフト軸(図示せず)と軸線Sとを一致させて取り付けられている。また、ゴルフクラブシャフト14は、ゴルフクラブヘッド12が取り付けられる反対側にグリップ16が取り付けられている。
次に、本実施形態のゴルフクラブヘッド12の各部の寸法について説明する。
図4(a)および(b)は、本実施形態のゴルフクラブヘッドの各部の定義を説明するためのものであり、(a)は、ヘッド高さおよびホーゼル高さを説明するための正面図であり、(b)は、ゴルフクラブのフェースプログレッションを説明するための側面図である。本発明のロフト角度θ(°)は、図4(b)に示すように、軸線S(シャフト軸)とフェース面20aとの成す角度である。
ヘッド高さHは、ゴルフクラブヘッド12を、ゴルフクラブヘッド12に設定されている所定のロフト角度θになるように水平面Bに配置したとき、すなわち、ゴルフクラブヘッド12を通常のアドレスポジションに設置して、図4(a)および(b)に示すように、水平面Bからゴルフクラブヘッド12の最も上方に位置する最高点Aまでの水平面Bに垂直な方向の垂直高さのことである。
また、ホーゼル高さhは、ゴルフクラブヘッド12を、ゴルフクラブヘッド12に設定されている所定のロフト角度θになるように水平面Bに配置したとき、すなわち、ゴルフクラブヘッド12を通常のアドレスポジションに設置して、図4(a)および(b)に示すように、水平面Bからホーゼル部24におけるゴルフクラブシャフト14が接合される接合部までの水平面Bに垂直な方向の垂直高さのことである。
このゴルフクラブシャフト14が接合される接合部は、ゴルフクラブシャフト14が挿入される挿入孔26の軸線S上の点である。例えば、図2に示すホーゼル部24の場合には、ピン28によりゴルフクラブシャフト14が接合されているため、ピン28の上面28aにおける軸線Sが通る点bが接合部の基準点となる。この点bから水平面Bへの垂直高さがホーゼル高さhとなる。
また、例えば、図3に示すように、ピン28が挿入孔26から突出している場合には、ピン28の上面28aにおける軸線Sが交わる点bが接合部の基準点となる。
なお、ホーゼル部24にピンなどが設けられていない場合には、挿入孔26の軸線Sとホーゼル部24の上面24aに面一な線とが交わる点が基準点となる。
また、フェースプログレッションFは、図4(b)に示すように、ゴルフクラブヘッド12を、ゴルフクラブヘッド12に設定されている所定のロフト角度θになるように水平面Bに配置したとき、すなわち、ゴルフクラブヘッド12を通常のアドレスポジションに設置して、挿入孔26の軸線S(シャフト軸)と、フェース面20aの最先端の位置Cと水平面Bに平行な方向における距離である。
ここで、ゴルフクラブ10を通常のアドレスポジションに設置するとは、ゴルフクラブヘッド12をライ角度通りに設置し、かつ、図5に示すようにゴルフクラブ10のシャフト軸Sとリーディングエッジ13aとが互いに平行になるように設置することをいう。ライ角度通りに設置とは、図4(a)において、ソール部22のラウンドと水平面Bとのなす隙間がトウ側及びヒール側にて略等しくなる状態に設置することをいう。ソール部22のラウンドが不明瞭な場合は、フェース面20aに描かれる図示されないスコアラインが水平面Bに平行になるように設置してもよい。ソール部22のラウンドが不明瞭でかつスコアラインが直線状でない等により水平面Bとの平行が判別できない場合は、ライ角度は、ライ角度(度)=(100−クラブ長さ(インチ))にて設定される。例えば、40インチのクラブ長さであれば、ライ角度は100−40=60°になる。
ここで、クラブ長さは、社団法人日本ゴルフ用品協会が定める測定法により測定される。測定器としては、株式会社鴨下精衡所製のクラブ・メジャーIIが挙げられる。すなわち、ヒール側の端部とグリップエンドとの間の距離をクラブ長さとするのである。
アドレスポジションにおいて、リーディングエッジ13aの方向はフェース面20aが指す方向と直角な方向に設定される。
また、ゴルフクラブヘッド12のロフト角度θは、水平面Bに垂直に立てた分度器を用い、ゴルフクラブヘッド12のフェース面20aに測定面を接するように当てて測定される。ゴルフクラブヘッド12のフェース面20aの水平面Bに垂直に立てた分度器を用いて測定される。フェース面20aが平面の場合、上記測定によってロフト角度θが得られるが、フェース面20aが凸状に丸くなっている場合、フェース面20aの中点に分度器の測定面が接するように当てて測定される。
ロフト角度の測定は、上述のように、ゴルフクラブによって測定する他、ゴルフクラブヘッド単体にシャフトピンを差し込んで測定することも可能である。ゴルフクラブヘッド単体で測定して得られるロフト角度θの数値は、上述のゴルフクラブによって測定して得られるロフト角度θと実質的に同じである。
上述のようにフェース面20aの方向を特定し、通常のアドレスポジションを設定した状態で行うゴルフクラブヘッドの寸法測定の測定器、およびロフト角度θの測定器は、市販されている公知のものであればよく、例えば、高爾夫球頭測度台(昇峰企業社製)、ゴルフクラブアングル測定器(ゴルフギャレーヂ社製)およびゴルフクラブゲージ(Golfsmith社製)等が例示される。このような測定器は公知のものであれば良く、本発明において特に限定されるものではない。
本発明のゴルフクラブヘッド12においては、ヘッド高さH(mm)とホーゼル高さh(mm)とについて、ホーゼル高さhのヘッド高さHに対する比(h/H)が0.7以下である。さらに、ロフト角度θは、25°以上、かつFが5mm以下であることが好ましい。
ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7以下であると、ゴルフクラブシャフトの変形を利用することにより、初速を落とすことなく、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすることができる。さらには、ゴルファにとっては、打感が良いと判断される柔らかいという感触が得られる。
次に、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7以下であることにより、初速を落とすことなく、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすることができることについて、図6(a)〜(d)を参照して説明する。
ここで、図6(a)〜(d)は、本発明のゴルフクラブの打撃メカニズムを工程順に説明する模式図である。
先ず、図6(a)に示すように、インパクト時に、ゴルフボール40がフェース部20のフェース面20aの重心位置Pに衝突する。このとき、フェース部20の重心位置Pには、打撃力Fが作用する。
次に、図6(b)に示すように、ゴルフクラブヘッド12を剛体と考え、打撃位置(重心位置P)とゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42とを結んだ線で打撃力Fの分力を求める。この打撃力Fの第1の分力Fおよび第2の分力Fが得られる。
次に、図6(c)に示すように、ゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42に作用する力を求める。この接合部42には、回転力Frと、引張力Ftとが作用している。この回転力Frは、ゴルフクラブヘッド12をフェース部20から上方に回転させる力である。すなわち、ロフト角度が大きくなる方向に回転させる力である。また、引張力Ftは、ソール部22の下方に向かう力である。
図6(d)に示すように、回転力Frによる回転モーメントRにより、ゴルフクラブシャフト14が変形し、ロフト角度が大きくなり、ゴルフボール40の打出し角度が大きくなる。さらに、ゴルフボール40には、バックスピンと反対側の方向に回転rが加えられる。これにより、ゴルフボール40の打出し角度が大きくなるとともに、バックスピン量が減る。また、ゴルフボール40の打撃位置は、重心位置Pであるため、初速が減ることもない。
このようにして、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7以下であることにより、初速を落とすことなく、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすることができる。また、ゴルフクラブシャフト14の変形を利用するため、柔らかい打感が得られる。
一方、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7を超えると、初速を落とすことなく、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすることができるという効果が得られにくい。以下、この理由を、図7(a)〜(d)を参照して詳細に説明する。
ここで、図7(a)〜(d)は、従来のゴルフクラブの打撃メカニズムを工程順に説明する模式図である。
先ず、図7(a)に示すように、インパクト時に、ゴルフボール40がフェース部20(フェース面20a)の重心位置Pに衝突する。このとき、フェース部20の重心位置Pには、打撃力Fが作用する。
次に、図7(b)に示すように、ゴルフクラブヘッド12を剛体と考え、打撃位置(重心位置P)とゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42aとを結んだ線で打撃力Fの分力を求める。この打撃力Fの第1の分力Fおよび第2の分力Fが得られる。
次に、図7(c)に示すように、ゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42aに作用する力を求める。この接合部42aには、回転力Frと、引張力Ftとが作用している。この回転力Frは、ゴルフクラブヘッド12をフェース部20からソール部22に回転させる力である。すなわち、ロフト角度が小さくなる方向に回転させる力である。また、引張力Ftは、ゴルフクラブヘッド12の上方に向かう力である。
図7(d)に示すように、回転力Frによる回転モーメントRにより、ゴルフクラブシャフト14が変形し、ロフト角度が小さくなり、ゴルフボール40の打出し角度が小さくなる。さらに、ゴルフボール40には、バックスピンと同じ方向に回転rが加えられる。これにより、ゴルフボール40の打出し角度が小さくなるとともに、バックスピン量も減ることがない。
このようにして、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7を超えることにより、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を少なくすることができにくくなる。
本発明者は、ホーゼル高さを変えたゴルフクラブを作製し、打出し角度を測定した。この結果を図8に示す。ヘッド高さHを60mmとし、ホーゼル高さhを60mm(比:h/H=1.0)と、20mm(比:h/H=0.33)の2種類とし、フェースプログレッションFを0mm、5mm、および12mmの3種類とした。
図8は、縦軸に打出し角度をとり、横軸にフェースプログレッション(F)をとって、ホーゼル高さによる打出し角度の変化を示すグラフである。
図8に示すように、ホーゼル高さhが短く、比(h/H)が本発明の範囲に入るものは、フェースプログレッションFによらず打出し角度が高い。このように、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)を0.7以下とすることにより、打出角度を高くすることができる。
次に、ゴルフクラブヘッド12のフェースプログレッションFの大きさのバックスピン量への影響について、図9(a)および(b)を参照して説明する。
ここで、図9(a)は、ゴルフクラブヘッドのフェースプログレッションFが大きい場合における打撃メカニズムを説明する模式図であり、(b)は、ゴルフクラブヘッドのフェースプログレッションFが小さい場合における打撃メカニズムを説明する模式図である。
フェースプログレッションFが大きいゴルフクラブヘッド12について、図6(a)〜(c)に示す打撃メカニズムと同様に、ゴルフボール40をフェース部20のフェース面20aの重心位置Pに衝突させて、解析し、ゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42に作用する力を求める。この結果、図9(a)に示すように、回転力Frと、引張力Ftとが作用している。この回転力Frは、ゴルフクラブヘッド12をフェース部20から上方に回転させる力である。すなわち、ロフト角度が大きくなる方向に回転させる力である。また、引張力Ftは、ソール部22の下方に向かう力である。
フェースプログレッションFが大きいゴルフクラブヘッド12においては、ゴルフボール40にバックスピン量を少なくする方向の回転rが加えられる。
一方、フェースプログレッションFが小さいゴルフクラブヘッド12について、図6(a)〜(c)に示す打撃メカニズムと同様に、ゴルフボール40をフェース部20のフェース面20aの重心位置Pに衝突させて、解析し、ゴルフクラブシャフト14とソール部22との接合部42に作用する力を求める。この結果、図9(b)に示すように、回転力Frと、引張力Ftとが作用している。この回転力Frは、ゴルフクラブヘッド12をフェース部20からソール部22に回転させる力である。すなわち、ロフト角度が小さくくなる方向に回転させる力である。また、引張力Ftは、フェース部20の上方に向かう力である。
フェースプログレッションFが小さいゴルフクラブヘッド12においては、ゴルフボール40にバックスピンと同じ方向に回転rが加えられる。
このように、ゴルフクラブヘッド12のフェースプログレッションFの大きさにより、回転力Frが作用する方向が変わり、ゴルフクラブヘッドに作用する回転モーメントの向きが変化し、バックスピン量が変化する。
本発明者は、ホーゼル高さおよびフェースプログレッションを変えたゴルフクラブを作製し、バックスピン量を測定した。この結果を図10に示す。ヘッド高さHを60mmとし、ホーゼル高さhを60mm(比:h/H=1.0)と、20mm(比:h/H=0.33)の2種類とし、フェースプログレッションFを0mm、5mm、および12mmの3種類とした。
図10は、縦軸にバックスピン量をとり、横軸にフェースプログレッション(F)をとって、ホーゼル高さによるバックスピン量の変化を示すグラフである。
図10に示すように、ホーゼル高さhが短く、比(h/H)が本発明の範囲に入るものは、フェースプログレッションFが5mm以下で、バックスピンが、ホーゼル高さhが長いものと略同じレベルであった。このように、フェースプログレッションFを5mm以下とすることにより、バックスピンを通常のものと同レベルにすることができる。
以上のようなことから、本発明においては、フェースプログレッションFを5mm以下とした。このフェースプログレッションFが5mmを超える場合には、バックスピン量が減る傾向にあり、通常のものと同レベルとはならならず、飛距離の安定性が劣る虞がある。
本実施形態のゴルフクラブおよびゴルフクラブヘッドにおいては、ゴルフクラブヘッド12の比(h/H)が0.7以下とし、ロフト角度θを25°以上とし、さらにはFを5mm以下にすることにより、初速を落とすことなく、打出し角度を高くし、さらにバックスピン量を維持することができる。これにより、初速を維持し、打出角度を高くすることができるため、飛距離が下がることがなく、さらにはバックスピン量も少なくならないため、飛距離の安定性を向上させることができる。また、ゴルフクラブシャフト14の変形を利用するため、柔らかい打感が得られる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的斜視図であり、図12(a)は、図11に示すゴルフクラブヘッドのホーゼル部の部分断面図であり、(b)は、本実施形態のゴルフクラブヘッドに用いられるピンの変形例を示す模式図である。
なお、図1および図2に示す第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図11に示すように、本実施形態のゴルフクラブ10aのゴルフクラブヘッド50は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12に比して、ホーゼル部24aの構成およびゴルフクラブシャフト14の接合方法が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態のゴルフクラブヘッド50におけるホーゼル部24aは、挿入孔26aが貫通孔であり、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12のホーゼル部24のピン28が別体に設けられたもの(図2参照)である。
ピン52は、先端面52aが平面の円柱であり、後端部がホーゼル部24aの形状に合わせて斜面52bに形成されている。
本実施形態においては、ゴルフクラブシャフト14がホーゼル部24aの貫通孔26aに挿通され、挿入孔26aに、ソール側からピン52が挿入される。ピン52がゴルフクラブシャフト14の空洞部14bに挿入される。これにより、ゴルフクラブシャフト14がホーゼル部24aに接合される。
なお、ピン52は、円筒状としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図12(b)に示すように、周面52cが先端に比して後端の径が大きいテーパ状のピン52aとしてもよい。このピン52aは、周面52cがテーパ状であるため、ゴルフクラブシャフト14の肉部14aを挿入孔26aの内面に押し付ける力が増し、ゴルフクラブシャフト14の接合強度をより一層高くすることができる。
また、テーパ状のピン52aを用いる場合、ゴルフクラブシャフトの先端部には、長手方向に伸びる切欠を有するもの(図13(a)参照)であることが好ましい。このように、先端部に切欠を設けることにより、ゴルフクラブシャフトの先端部を直径方向に変位可能とし、より一層挿入孔26aの内面に肉部14aを押し付けることができる。
さらに、本実施形態においては、ピン52a,52aの先端面54aと軸線Sとが交わる点b、bがホーゼル高さhの基準点となる。
なお、本実施形態のゴルフクラブヘッド50においても、ホーゼル高さhとヘッド高さHとの比(h/H)は、0.7以下であり、ロフト角度θが25°以上であり、フェースプログレッションFも5mm以下であり、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様である。
また、本実施形態のゴルフクラブヘッド50においても、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12およびゴルフクラブ10と同様に、初速を維持し、打出角度を高くすることができるため、飛距離が下がることがなく、さらにはバックスピン量も少なくならないため、飛距離の安定性を向上させることができる。また、ゴルフクラブシャフト14の変形を利用するため、柔らかい打感が得られる。
また、本実施形態のゴルフクラブヘッド50においても、図12(a)および図12(b)に示す挿入孔26aの開口部の内縁部は面取りがされていることが好ましく、またゴルフクラブシャフト14に挿入されるピン52、52aの先端面54aの縁も面取りされていることが好ましい。挿入孔26aおよびピン52、52aを面取りすることにより、ゴルフボールの打撃時の衝撃によるゴルフクラブ10aへの応力集中などの負荷がかかる余地が減り、ゴルフクラブ10aの耐久性が更に向上する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
図13(a)は、本発明の第3の実施形態に係るゴルフクラブの各構成部材を示す模式的部分断面平面図であり、(b)は、図13(a)に示すゴルフクラブヘッドをα−α線に垂直な方向からみた模式図であり、(c)は、図13(a)に示すゴルフクラブヘッドの組立状態を示す模式的部分断面平面図である。
なお、図1および図2に示す第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同一構成物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図13(a)および(b)に示すように、本実施形態のゴルフクラブ10bのゴルフクラブヘッド50aは、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12に比して、ホーゼル部24bの構成およびゴルフクラブシャフト70の構成および接合形態が異なり、それ以外の構成は、第1の実施形態のゴルフクラブヘッド12と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
なお、図13(c)に示すゴルフクラブシャフト70の肉部74aは、ゴルフクラブシャフト14の肉部14a(図12(a)参照)に対応するものである。また、図13(c)に示すゴルフクラブシャフト70の空洞部74bは、ゴルフクラブシャフト14の空洞部14b(図12(a)参照)に対応するものである。
本実施例のホーゼル部24bは、図13(a)および(b)に示すように、挿入孔60が、貫通孔であり、その軸線S方向に対してテーパ状に広がっている。
挿入孔60において、ゴルフクラブシャフト70が挿入される側の開口部62は円形である。また、挿入孔60のソール部22側の開口部64は、曲率が一様ではなく所定の分布を有する形状である。挿入孔60の開口部62の面積と、開口部64の面積とでは、開口部64の方が大きい。
また、本実施形態においては、挿入孔60の開口部62の形状を円形にしたが、これに限定されるものではなく、開口部62の形状は、楕円、卵型または多角形などの非円形形状であってもよい。さらに、挿入孔60の開口部64の形状についても、曲率が一様ではなく所定の分布を有するもの、すなわち、楕円、卵型または多角形などの非円形形状であれば、特に限定されるものではない。
図13(c)に示すように、挿入孔60にゴルフクラブシャフト70を挿入し、ソール部24bの開口部64からゴルフクラブシャフト70の空洞部74bに充填材(拡径手段)66を充填して、ゴルフクラブシャフト70をホーゼル部24bに接合する。このようにして、ゴルフクラブシャフト70の接合強度を更に高めてもよい。
本実施形態においては、図13(a)に示すゴルフクラブシャフト70を用いることが好ましい。このゴルフクラブシャフト70は、その先端部に、ゴルフクラブシャフト70の長手方向に伸びる切欠72が円周方向に複数設けられており、直径方向に変位可能な切片74が形成されるものである。
このような構成のゴルフクラブシャフト70は、充填材66により、ゴルフクラブシャフト70の先端部が拡径されて挿入孔60の内面に切片74が密着し、さらに接合強度を高めることができる。
なお、図13(c)に示す場合においても、充填材66の上面66aと軸線Sとが交わる点bが、ホーゼル高さhの基準点となる。また、充填材66をホーゼル部24の上面24aを超えて充填した場合、充填材66の上面66aと軸線Sとが交わる点が、ホーゼル高さhの基準点となる。
また、本発明においては、ゴルフクラブシャフトが金属または合金製のものである場合には、ホーゼル部に溶接して接合してもよい。このように溶接して接合することにより、十分な接合強度を得ることができる。
以上、本発明のゴルフクラブヘッドおよびゴルフクラブについて説明したが、本発明は上述の実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良または変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明のゴルフクラブの実施例について、本発明の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明する。
本実施例においては、図4(a)および(b)に示す形状のゴルフクラブヘッドを、ホーゼル高さおよびフェースプログレッションを変えて種々作製し、同じゴルフクラブシャフトを組み合わせてゴルフクラブ(実施例1〜4、比較例1〜4)を作製し、スイングロボットを用いてこれらのゴルフクラブの試打を行った。
なお、ゴルフクラブ(実施例1〜4、および比較例1〜4のゴルフクラブ)におけるゴルフクラブヘッドの比(h/H)およびフェースプログレッションF(mm)は、図4(a)および(b)に示すように配置して、ホーゼル高さhおよびヘッド高さHを測定して、算出した。
なお、ゴルフクラブヘッドのロフト角度θ(図4(b)参照)は、フェース面(図4(b)参照)が平面の場合、水平面B(図4(b)参照)に垂直に立てた分度器(図示せず)を用い、ゴルフクラブヘッド(図4(b)参照)のフェース面に測定面を接するように当てて測定した。また、フェース面が凸状に丸くなっている場合、ゴルフクラブヘッドのロフト角度θは、フェース面の中点に分度器の測定面が接するように当てて測定した。
また、実施例1〜4、および比較例1〜4のゴルフクラブヘッドの全てのヘッド高さHを45mmとした。
実施例1〜4、および比較例1〜4のゴルフクラブヘッドについて、ボール初速、打出角度、バックスピン量、および飛距離を評価項目として、試験を行った。各項目の評価結果を下記表1に示す。
また、本実施例の各試験は、特に断りがないかぎり、ゴルフボールには、横浜ゴム社製
TRX(商品名)ボールを用いた。
実施例1〜4、および比較例1〜4のゴルフクラブは、ゴルフクラブシャフトに、炭素繊維強化樹脂材料を用い、いずれもクラブ長さは35.5インチとした。また、ゴルフクラブヘッドはいずれも鉄系合金(S20C)材料を用いたアイアンゴルフクラブヘッドである。
実施例1〜4、および比較例1〜4のゴルフクラブによる試打は、スイングロボットに、株式会社ミヤマエ製ショットロボ4を用いてゴルフボールを10球ずつ打撃して、ボール初速、打出角度、およびバックスピン量、および飛距離を測定した。試打条件は、ヘッドスピードを32m/秒とし、ゴルフボールの打点位置を、高さが20mmでフェース面の中心位置とした。なお、打点位置の高さは、ヘッド高さHと同様に、フェース面をロフト角度が設定された角度になるように水平面Bに配置して測定されたものである。
ボール初速、打出角度、およびバックスピン量の測定は、図14(a)に示す測定システム100を用いた。この測定システム100は、コンピュータ102と、ゴルフクラブヘッド120の通過を検出する検出センサ104と、打撃されたゴルフボール110の像をまとめて撮像する分解能の高いカメラ106と、ゴルフボール110の撮像時にゴルフボール110を照明するストロボ108とを有する。コンピュータ100は、システム全体を制御するとともに、カメラ106により記録されたゴルフボール110の記録画像に基づいて、ボール初速、打出角度、およびバックスピン量を算出するものであり、表示装置および入力装置を備える。また、検出センサ104には、透過型レーザーセンサを用いた。カメラ106には、CCDカメラを用いた。
なお、測定システム100においては、ゴルフボール110の記録画像の大きさについて較正しておき、ゴルフボール110の3次元空間における飛翔方向Dを算出することができるようにしておいた。また、図14(b)に示すように、ゴルフボール110には、パックスピン量を測定するために、マーク112a、112b、112cを設けた。
次に、測定システム100におけるボール初速、打出角度、およびバックスピン量の測定方法について説明する。
先ず、試打条件のヘッドスピード(32m/秒)で、ゴルフクラブヘッド120をゴルフボール110に打撃させ、ゴルフボール110を飛翔方向Dに飛翔させた。このとき、検出センサ104により、ゴルフクラブヘッド120が検出されて、トリガ信号がコンピュータ102に出力される。
次に、コンピュータ102は、トリガ信号を受信すると、一定時間後、ストロボ108を一定間隔で発光させる。このとき、カメラ106のシャッターは開けたままにしておく。これにより、図15に示すような多重露光されたゴルフボール110の測定画像130が得られた。
次に、測定画像130に記録された2つのゴルフボール像114a、114bを用いて、ゴルフボール110の回転角度と、ストロボ108の発光間隔により、バックスピン量を算出した。さらに、ゴルフボール像114a、114bの重心を求めて、ボール初速および打出角度を算出した。
飛距離については、実施例1〜4、および比較例1〜4の各ゴルフクラブをスイングロボット(株式会社ミヤマエ製ショットロボ4)に取り付け、上記各ゴルフクラブでゴルフボールを試打条件で10球ずつ打撃して、打球位置から着地位置までの距離を実測し、この実測値の平均値を飛距離とした。この飛距離の標準偏差を用いた。なお、実施例1のゴルフクラブでの標準偏差を100%として、相対指数で評価している。したがって、相対指数が大きいほど、標準偏差が大きくなり、飛距離のバラツキが大きいことを示している。
Figure 0004710376
上記表1に示すように、実施例1〜4は、いずれもフェースプログレッションFが5mm以下であり、比(h/H)が0.7以下であり、ロフト角度が25°以上であるため、初速を維持し、打出角度を高くすることができ、さらには、バックスピン量が多く、飛距離のバラツキが小さかった。この飛距離のバラツキが小さいことは飛距離の安定性が高いことを意味する。
一方、比較例1は、フェースプログレッションFが5mmを超えているため、ロフト角度が同じ実施例1〜3と比較して、バックスピン量が少なく、飛距離のバラツキが大きかった。
比較例2は、ロフト角度が25°以下であり、ロフト角度が25°である実施例4と比較して、バックスピン量が少なく、飛距離のバラツキが大きかった。
比較例3は、比(h/H)が0.7を超えており、ロフト角度およびフェースプログレッションFが同じである実施例1および実施例2と比較して、打出角度が低く、飛距離のバラツキが大きかった。
比較例4は、フェースプログレッションFが5mmを超え、比(h/H)が0.7を超え、ロフト角度が25°以下であり、ロフト角度が25°である実施例4と比較して、ボール初速が低く、打出角度が低く、バックスピン量が少なく、飛距離のバラツキも大きかった。
本発明の第1の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的斜視図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドのホーゼル部を示す模式的断面図である。 図1に示すゴルフクラブヘッドのホーゼル部の第1の変形例を示す模式的断面図である。 (a)および(b)は、本実施形態のゴルフクラブヘッドの各部の定義を説明するためのものであり、(a)は、ヘッド高さおよびホーゼル高さを説明するための正面図であり、(b)は、ゴルフクラブのフェースプログレッションを説明するための側面図である。 ゴルフクラブをアドレスポジションに設置する状態を説明するための模式図である。 (a)〜(d)は、本発明のゴルフクラブの打撃メカニズムを工程順に説明する模式図である。 (a)〜(d)は、従来のゴルフクラブの打撃メカニズムを工程順に説明する模式図である。 縦軸に打出し角度をとり、横軸にフェースプログレッション(F)をとって、ホーゼル高さによる打出し角度の変化を示すグラフである。 (a)は、ゴルフクラブヘッドのフェースプログレッションFが大きい場合における打撃メカニズムを説明する模式図であり、(b)は、ゴルフクラブヘッドのフェースプログレッションFが小さい場合における打撃メカニズムを説明する模式図である。 縦軸にバックスピン量をとり、横軸にフェースプログレッション(F)をとって、ホーゼル高さによるバックスピン量の変化を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係るゴルフクラブを示す模式的斜視図である。 (a)は、図11に示すゴルフクラブヘッドのホーゼル部の部分断面図であり、(b)は、本実施形態のゴルフクラブヘッドに用いられるピンの変形例を示す模式図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態に係るゴルフクラブの各構成部材を示す模式的部分断面平面図であり、(b)は、図13(a)に示すゴルフクラブヘッドをα−α線に垂直な方向からみた模式図であり、(c)は、図13(a)に示すゴルフクラブヘッドの組立状態を示す模式的部分断面平面図である。 (a)は、測定システムを示す模式図であり、(b)は、測定システムに用いられるゴルフボールを示す模式図である。 測定システムにより得られたゴルフボールの測定画像を示す模式図である。
符号の説明
10、10a、10b ゴルフクラブ
12、50、50a ゴルフクラブヘッド
13 ゴルフクラブヘッド体(ヘッド体)
13a リーディングエッジ
14、70 ゴルフクラブシャフト
14b 空洞部
16 グリップ
20 フェース部
20a フェース面
22 ソール部
24 ホーゼル部
26、26a、60 挿入孔
28、52、52a ピン
40 ゴルフボール
42 接合部
66 充填材
B 水平面
S 軸線
θ ロフト角度

Claims (7)

  1. ゴルフボールを打撃するフェース面を備えるヘッド体と、ゴルフクラブシャフトが挿入される挿入孔を有するホーゼル部とを有し、前記フェース面が所定のロフト角度に形成されているアイアンゴルフクラブヘッドであって、
    前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記水平面から前記ヘッド体のクラウン部の最高点までの垂直高さをヘッド高さH(mm)とし、さらに、前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記水平面からホーゼル部におけるゴルフクラブシャフトが接合される接合部までの垂直高さをホーゼル高さh(mm)とするとき、前記ホーゼル高さhの前記ヘッド高さHに対する比(h/H)が0.7以下であり、
    前記ロフト角度は、25°以上であり、かつ前記フェース面が前記所定のロフト角度になるように水平面に配置した際、前記挿入孔の軸線と、前記フェース面の最先端の位置と前記水平面に平行な方向における距離をFとするとき、前記F1〜5mmであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 前記ホーゼル部は、前記挿入孔内部の中央にピンが設けられており、前記ピンは、中空のゴルフクラブシャフトの空洞部に挿通されるものである請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 前記ホーゼル部の前記挿入孔は、ソール部まで貫通しており、前記挿入孔の前記ソール部側の開口部は、前記挿入孔の軸線に対して垂直な面に投影した際の投影形状が所定の曲率の分布を有する請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 前記請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッドと、前記ホーゼル部の挿入孔に先端部が挿入され、接合されるゴルフクラブシャフトとを有することを特徴とするゴルフクラブ。
  5. さらに、前記ゴルフクラブシャフトの先端部が、前記ホーゼル部の挿入孔に挿入された後、前記先端部の直径を拡径する拡径手段を有する請求項4に記載のゴルフクラブ。
  6. 前記ゴルフクラブシャフトは、前記先端部に長手方向に延びる切欠が設けられている請求項5に記載のゴルフクラブ。
  7. 前記ゴルフクラブヘッドと、前記ゴルフクラブシャフトとは、溶接により接合されている請求項4〜6のいずれか1項に記載のゴルフクラブ。
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