JPH06104132B2 - アイアンゴルフクラブ - Google Patents

アイアンゴルフクラブ

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JPH06104132B2
JPH06104132B2 JP62231949A JP23194987A JPH06104132B2 JP H06104132 B2 JPH06104132 B2 JP H06104132B2 JP 62231949 A JP62231949 A JP 62231949A JP 23194987 A JP23194987 A JP 23194987A JP H06104132 B2 JPH06104132 B2 JP H06104132B2
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hosel
club
iron
shaft
blade
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リチャード・エドワード・パレンテ
リチャード・デ・ラ・クルーズ
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キャラウェイ・ヒッコリー・スティック・ユーエスエイ・インコーポレーテッド
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はアイアンゴルフクラブに関する。
この発明はアイアンゴルフクラブはクラブヘッドのブレ
ードとホーゼルの間にブリッジが設けられておらず、ブ
レードとホーゼルが隣接されている。そして、ゴルフボ
ールへの運動量伝達に有効な質量が増大するように、ゴ
ルフクラブの重量分布を変えられている。ホーゼルには
ゴルフクラブヘッドのソールまで貫通する一定径の穴が
設けられており、この穴にはクラブシャフトが固定され
ている。
この発明によるアイアンゴルフクラブは以下のような特
徴を有する。
(1)このアイアンゴルフクラブヘッドには、ブレード
のヒール端部に短いホーゼルが設けられている。このホ
ーゼルはブレードと同じ金属材料からこれと連続かつ一
体化した部材として形成されており、ブレードのヒール
端部をブレードのトップからボトムまですっぽりと覆っ
ている。ブレードとホーゼルとの間にはブリッジは実質
的に設けられておらず、トップ面が接する隅角部にのみ
面取り状に残存可能とされ、ホーゼルの下方には全くブ
リッジは設けられていない。ホーゼルは、ブレードのト
ツプよりほぼ2〜3cm上方の位置からクラブヘッドのソ
ールまで下方に延びている。ホーゼルには、ホーゼルの
トップから下方へ延びソールを貫通する一定径の貫通路
あるいは穴が設けられている。ゴルフクラブのシャフト
はホーゼル内に固定されており、ソールまで完全に延び
ている。
(2)このアイアンゴルフクラブヘッドのソールはヒー
ル部分が十分に幅広く設計されており、これに隣接する
ホーゼルを上下に貫通して3/8インチ(0.953cm)の一定
径の穴を設けることができる。この穴には、クラブヘッ
ドのソールまで完全にシャフトを受容することができ
る。
(3)このアイアンゴルフクラブヘッドには、ホーゼル
を短くすることによって取除かれたホーゼル部分や、穴
を設けたりブレードとホーゼルの間にブリッジを無くし
たりすることによって取除かれた部分の質量が、ゴルフ
クラブのうちでゴルフボールへの運動量伝達に寄与する
部分へ移されている。このように質量分布を変えられた
ゴルフクラブは、同じロフトを有する従来型のアイアン
ゴルフクラブと比較して、運動量伝達に有効な質量が少
なくとも15%増大される。ブレードとホーゼルとの間の
ブリッジを実質的に無くすと、そうでなければブリッジ
を形成するために使われてしまう重量をブレード部分へ
自由に再配置することができることに注意すべきであ
る。
(4)このアイアンゴルフクラブヘッドにおけるトウか
らヒールに至るほとんど理想的な重量分布のために、中
心から離れた点において、ゴルフボールとのインパクト
が行なわれた時、横方向の慣性モーメントが大きいおか
げで最大のトルク抵抗(torque resistance)を得るこ
とができる。
(5)このアイアンゴルフクラブにおいては、クラブヘ
ッドの質量が集中していることと、シャフトがクラブヘ
ッドのソールまで延びているという事実からより良いフ
ィーリングを得ることができる。
我々はこの発明によるクラブヘッドにおいては正のフェ
ースプログレッション(face progression)が必要であ
ると一時は考えていたが、このクラブヘッドは正のフェ
ースプログレッションでも負のフェースプログレッショ
ンでもどちらでもよいことがわかった。
こうした設計の目的は、アイアンゴルフクラブの性能を
向上させることである。ホーゼルとブリッジからブレー
ド自身へ質量を移動することから生ずる質量集中のおか
げで、ゴルファーはスウィング中のどの時点でもクラブ
ヘッドをより意識することができる。このことは、クラ
ブヘッドをボールへ向けて戻す時のフォーワードスウィ
ングにおける一貫性及び有効性の改善に直接結びつく。
上述した特徴の結果として、約37g(13オンス)の重量
をホーゼル及びブリッジからブレードへ移すことが可能
となる。この重量は、2番アイアンに対しては全クラブ
ヘッド重量の20%近くにあたり、またピッチングウェッ
ジ及びサンドウェッジに対しては全クラブヘッド重量の
15%以上にあたる。こうした改善は、ゴルフクラブの全
重量を変えることなく行なうことができる。
すべてのゴルフクラブは3つの部分から成る。すなわ
ち、グリップ、シャフト及びクラブヘッドから成る。こ
の中でボールの実際の飛びに寄与するのはクラブヘッド
だけである。シャフトとグリップは、プレーヤがゴルフ
クラブをボールの所まで効率よく持ってくる助けになる
という点で重要である。この関係は、ハンマあるいは斧
のハンドルがこうした道具の作業部分を被作業物まで運
ぶ役割を果すのと同様である。
アイアンゴルフクラブに関する我々の解析は、従来型の
クラブヘッドは実際3つの部分から構成されていて、必
要なのはそのうちの2つであるということを明らかにし
た。3つの部分とは、 (1)ゴルフボールを打つために使用されるブレード。
(2)クラブヘッドをシャフトに取付けるための装置で
あるホーゼル。ホーゼルは必要悪とでも言うべきもので
ある。というのは、ホーゼルはシャフトを保持するとい
う役割を果す以外は、重量を増やすだけであり、ゴルフ
ボールに運動量を与える部材として何ら寄与しない。ホ
ーゼルの位置として一層効果的な位置は、クラブヘッド
の衝撃中心付近と考えられる。こうした配置のゴルフク
ラブは“センタシャフト(center−shafted)”として
分類される。しかし、ゴルフルールにおいてはこうした
形状はパター以外には認められていない。パター以外の
ゴルフクラブについて、ゴルフルールは次のように述べ
ている。“…シャフト及びネックあるいはソケットはク
ラブをアドレスポジションで見た時にヒールと揃った位
置にあるか、あるいはヒールの左あるいは右の点に揃っ
ていなければならない。” (3)第3の部分は、今までアイアンゴルフクラブヘッ
ドに必要であると考えられてきた部分、すなわちブレー
ドとホーゼルとを連結するブリッジである。我々の達し
た結論は、ブリッジはアイアンゴルフクラブヘッドから
実質的に取除くことができるということである。すなわ
ち、短いホーゼルをブレードの端部へ直接成形し、ホー
ゼルソケットをクラブヘッドのソールまで貫通して延び
る一定の径の通路として形成する。シャフトはこの通路
内に固定されてソールまで延びている。従来型のアイア
ンにおいてはホーゼルの下の部分に常にブリッジが設け
られているが、ホーゼルの下方には全くブリッジを設け
る必要がない。
従来型のゴルフクラブアイアンヘッドは、ホーゼルとブ
リッジの部分に20ないし25%の重量を有する。アイアン
の製造業者はこれを補償するために、ブレードの形状を
トウの部分がヒールの部分より広くなるように設計して
いる。こうした形状にすることで、衝撃中心(スイート
スポット)はホーゼルからブレードの中心へ向けて幾分
移動する。ゴルフクラブにおける衝撃中心とは、クラブ
フェース上のその点できっちりとボールが打たれた時に
トルクを生じたりあるいは運動量伝達における損失を生
じたりすることがないような点のことを言う。幾つかの
製造業者は前述した衝撃中心の移動をさらに一歩進め
て、アイアンゴルフクラブヘッドの後側でトウに重量を
かけている。しかし、トウに重量をかけられたアイアン
ゴルフクラブでさえもヘッド重量の20%をホーゼル及び
ブリッジ部分に有している。このことはウッドクラブで
はあまり問題とならない。というのは木材はスチールに
比べれば非常に軽い材料であり、ウッドのヘッドは非常
に深いためソケット近くの材料はあまり重要ではないか
らである。
(発明の目的) この発明の目的は、アイアンゴルフクラブヘッドのホー
ゼル部分およびブリッジ部分を形成する材料を減らし、
これに相当する重量をゴルフボールへの運動量伝達に寄
与するブレードへ移すことである。
さらに詳しく説明すると、この発明の設計思想はアイア
ンゴルフクラブヘッドのヒール部分のうちシャフトの軸
上にある部分の1/2インチ(1.27cm)以内から約1.3オン
ス(37g)の材料を取除くことから成る。アイアンヘッ
ドの重量が2番アイアンの8.5オンス(241g)からウェ
ッジの10.5オンス(298g)まで変わることを考えると、
移動あるいは再配置のために利用できる材料は全ヘッド
重量の15〜20%であり、この発明の目的はヘッド全体の
重量の少なくとも15%の重量をヘッド内で再配置するこ
とである。
幾つかの製造業者が用いている“シャフトオーバーホー
ゼル(shaft−over−hosel)”設計は、慣れない者には
そう見えるかもしれないが実際にはゴルフクラブのイン
パクト部分へ再配置するための重量を節約するものでは
ない。より短くかつ軽いホーゼルのように見える部分に
は、内部に隠されシャフトの下部によって覆われた非中
空の円柱部が設けられている。
従来型のシャフト/ホーゼル構造を採用したゴルフクラ
ブではシャフトはホーゼルの上部1.5インチ(3.81cm)
のみに取付けられている。ホーゼルには穴が設けられて
おり、平行な、あるいはテーパ状を有するシャフトの先
端を受容している。こうした構造では(ホーゼルとクラ
ブのブレードとの間の)材料が無駄に使われている。と
いうのは、この部分に無駄な重量が加わるだけでなく、
速度が最大となる点の近くで空気抵抗を受けるからであ
る。こうした有害な抵抗力は速度の2乗に比例するた
め、その影響は大きい。ホーゼル部の高さ及び重量を軽
減することがこの発明の目的である。
この発明では、ゴルフクラブに残すホーゼル部は約1イ
ンチ(2.54cm)まで短くされているが、この長さはシャ
フトを固定するには十分である。さらに重要なことは、
この発明において省略されているホーゼルの一部とブリ
ッジは、クラブヘッドのブレード中心から最も離れた部
分であり衝撃中心の位置に最も悪影響を与える部分であ
るということである。このことは、57°から64°まで変
化し平均60°の大きさを有するアイアンの標準ライアン
グル(lie angles)を考えると即座に理解できる。この
ライアングルは、ホーゼル部がゴルフクラブヘッドのト
ウから30°離れた方向にあることを意味する。衝撃中心
をトウの方へ移動することから生ずる他の利点は、スイ
ートスポットがホーゼルからさらに離れることになり、
この結果うっかりしてボールがホーゼルに当たり、ボー
ルがサイドへ急激にそれるようなシャンクショットを打
ってしまう確率は減少する。
この発明の他の特徴及び目的は以下で添付図面を参照し
て説明する実施例から理解できるであろう。
(実施例) 以下、添付図面を参照しつつこの発明の一実施例を説明
する。第1〜6図は従来型クラブヘッドで、第1,2図は
サンドウェッジ、第3,4図は5番アイアン、第5,6図は7
番アイアンを示しているが、これらにはいずれもブレー
ド10a,10b,10cとホーゼル12a,12b,12cとの間に中空でな
いブリッジ30a,30b,30cが設けられていて、ホーゼルの
穴内にシャフトの端部が挿入固定されている。
“アイアンゴルフクラブ”や“アイアンゴルフクラブヘ
ッド”という表現が本明細書や特許請求の範囲において
使用された場合、それらの表現はゴルフに用いられるゴ
ルフクラブやクラブヘッドの分類において通常有する意
味以外に、アイアンメタル以外の類似のクラブヘッド製
品すべてを指している。
“アイアン”の定義はデービス(Davies)の「ディクシ
ョナリ・オブ・ゴルフィング・タームズ」(以下辞典と
いう)」(‘Dictionary of Golfing Terms')(ピータ
・デービス(Peter Davies)著、版権1980年,サイモン
・アンド・シャスタ(Simon & Schuster))によって
いる。つまり、 “(d)1930現在−任意の鉄あるいはスチール製ヘッド
を有するクラブである。今ではロフト、ライ、シャフト
の長さが段階的に変わる1番アイアンから9番アイアン
(各々は昔から受け継がれた伝統的な名前を有する)の
アイアンから成る。ウェッジや時にはパターもアイアン
に含めて数えることもある。” この発明はパター以外を問題としているため、この明細
書及び特許請求の範囲においては“アイアン”の定義か
らパターは除いてある。材質に関しては、グラファイ
ト、スチール、ベリリウム−銅、及び他のアロイ等のい
わゆる“アイアン”クラブにおけるアイアンに適した他
の材質も含めることにしたい。
この明細書及び特許請求の範囲においては、“ブレー
ド”に対して同じ辞典による以下のような定義を採用す
る。
“1.アイアンゴルフクラブヘッドのヒッティング部
分でありホーゼルは含まれない。” 同じ辞典において、“ホーゼル"12は以下のように定義
されている。
“hosel n.&v.[語源:スコットランド語hosel,hoozl
e,houzle=‘シャフト状を有する鉄製用具のソケッ
ト。’また、エスシ−・エヌ・ディー(Sc.N.D.)は動
詞house=‘ソケットあるいはハウジング内に固定す
る’が語源であるとしている。“1.アイアンゴルフ
クラブヘッドのソケットあるいはネック。” “ホーゼル"12はこの明細書及び特許請求の範囲におい
ては、ホーゼル12中に埋め込まれたシャフト16の部分14
を取囲み、支持、固定しているある長さの環状の機械的
構造から成る。環状のホーゼル12がホーゼル12に埋め込
まれたシャフト16の端部部材14を取囲み、支持、固定し
ている様が第10図の断面図から見てとれる。ホーゼル12
はソケットであるが、従来型のクラブにおいてはこのソ
ケットの底部が閉じているのに対し、この発明における
ホーゼル12ではソケットの底部は開口されている(この
ことは一面ではクラブヘッド20のホーゼル部分における
金属部分を少なくし、従って重量を軽くすることにな
る)。
第10図の正面図において、破線22,24はこの正面図に描
かれたホーゼル12の端部を通る平面と考えることができ
る。ブレード10のトップ26を形成する線を見ると、この
線は間に設けられた曲線状の小さなブリッジ30を除けば
ホーゼル12及び破線22とほとんど直接につながっている
ことがわかる。すなわち、この発明に見られるブリッジ
30は、トップ26の間とホーゼル12の前面との接する隅角
部にわずかに残された面取り部分であり、その部分の重
さは無視できる程度である。第10図のクラブヘッドはブ
リッジを設けない形で製造することもできるが、外観や
強度上の理由から、あるいは鋳造、フライス削り、鍛造
のやり易さ等の理由から通常はこうしたクラブヘッド及
び他の金属製品には前述のブリッジが設けられるのが一
般的である。ブレード10のソール22を形成する線はホー
ゼル12と破線22に直接接しており、間に“ブリッジ”は
形成されていない。第7図〜第13図に示されたブリッジ
30よりも大きいどんなブリッジを設けても何ら役に立た
ないことに注意すべきである。第3者がもっと大きいブ
リッジを設けるとしても、それは特許上の目的からは何
ら重要性を有さないブリッジであると考えられる。とい
うのは、そうした大きなブリッジは美観上などの非ブリ
ッジ的なある目的のためだけにしか役立たないからであ
る。
この発明による新しいクラブヘッド20において強調され
る点は、ブレード10とホーゼル12の間に実質的にブリッ
ジ30が設けられていないことである。ホーゼル12の下に
はブリッジ30は設けられていない。この点がゴルフクラ
ブのアイアンに対してこの発明が寄与している特徴的な
事柄の1つである。
第3図及び第4図は、ピングアイ(PING EYE)5番アイ
アンのクラブヘッド20aの平面図及び正面図である。第
4図にはホーゼル12aの断面が示されている。ブレード1
0aは大きなブリッジ30aによってホーゼル12aから分離さ
れている。図からわかるように、ブレード10aのトップ2
6aを形成する線及びブレード10aのソール32aを形成する
線はホーゼル12aに接していない。クラブヘッドの重量
をより良く分布させるというこの発明の特徴の1つは、
ブリッジ30aのようなものを完全に無くすことから成
る。
従来型アイアンのクラブヘッド20bのうち我々が知る範
囲で再も小さなブリッジ30bを有するものは、第5図及
び第6図に示すトニーペナ(Toney Penna)アイアンで
ある。図のアイアンは7番アイアンである。ホーゼル12
bの端部はこのトニーペナアイアンのブレード10bのトッ
プ26bを形成する線の近く、かつブレード10bのソール32
bを形成する線からブレード10bの高さだけ上へ上がった
所で終わっている。ブリッジ30bは本質的な機能は果し
ていないと言うことができよう。ブリッジ30bは(ホー
ゼル12bのように)クラブのシャフトを把持あるいは固
定するために使用される訳でもなく、また(ブレード10
bのように)ゴルフボールを打つために使用される訳で
もない。またブリッジ30bは(ブレード10bのように)ゴ
ルフボールに運動量を付与するように有効に配置されて
いる訳でもない。
第1図及び第2図はクラブヘッド20cのブリッジを無く
してしまうというアイデアを思い付く前に、我々が過去
に設計したゴルフクラブ(サンドウェッジ)の例を示し
ている。ホーゼル12cとブレード10cの間に設けられたブ
リッジ30cは、今日用いられているアイアンの平均的な
長さを有すると言うことができよう。すなわち、第1図
及び第2図に描かれたブリッジ30cよりも大きな長さを
有するアイアンは沢山存在する。ホーゼル12cは、ブレ
ード10cのトップ26c及びソール32cを形成する線よりも
ずっと上に設けられている。
この明細書中の様々なタイプのアイアンゴルフクラブを
比較するにあたっては、クラブフェースのロフトに基づ
いた比較を行なう。その理由は、通常同じようなロフト
を有するクラブは同じクラブヘッド重量及びクラブ全長
を有するからである。例えばD−Oスウィングウェイト
を有する一般的な5番アイアンは、通常以下のような仕
様に成形されている。
ヘッド重量 267g シャフト重量 120gグリップ重量 53g 全体重量 440g ロフトアングル 30° クラグ長 37インチ(94cm) クラブメーカのあるものは、5番アイアンのロフトを±
2°の範囲で変化させている。ロフトアイグルはゴルフ
ボールが空中を飛ぶ距離に主に影響するため、アイアン
を比較するにはクラブの番号よりもむしろロフトを基礎
とする方が最適と考えられる。
図示されているシャフト16のタイプは、ヒッコリから形
成された外側チューブ40とスチールあるいは他の木製で
ない内側チューブ42が一体に結合されたものである。こ
のタイプのシャフトは、本出願人による米国特許第4,47
0,600号に開示されている。この方法で製造されたシャ
フトでも、あるいはプレーンスチールもしくは他の非木
材から成るシャフトでも端部部材14(図に示された構造
では内側チューブ42の端部)は一定の外径を有する。端
部部材14は、ホーゼル12に設けられた約3/8インチ(0.9
53cm)の径を有する通路あるいは穴44内にきっちりと挿
入されている。シャフト16の端部部材14はエポキシ系接
着剤によって接着固定されており、さらにくさび留めさ
れる場合もある。ホーゼル12に当接する外側チューブ40
の端部を覆うために、プラスチック製のスリーブ46が使
用されている。スリーブ46の代りにコードホイッピング
(Cord whipping)を使用することもできる。ホーゼル1
2の下端は、ブレード10のソール32の輪郭線に合うよう
な形に削られている。シャフト16の端部部材14にはプラ
スチック製のプラグ48が接着されており、シャフトの端
部をシールしている。シャフトの端部部材14の下端及び
プラグ48も同様にソール32の輪郭線に合うよう削られて
いる。すなわち、ホーゼル12、中空シャフト端部14およ
びプラグ48の共通した下端面は、ソール32の平均的な水
平面に対して30°前後のかなりの角度で上向きに傾斜し
た延長面として一様な滑面をなしている。
この実施例においては、シャフト16の端部部材14は接着
によって穴44内に固定されている。実際にはシャフトの
端部部材14は接着したうえにくさび留めされている。す
なわち、端部部材14及び/あるいは穴44は、例えば“0.
04"前後の小さなテーパ状になっているが、肉眼ではあ
まりわからない。“一定の径”という言葉がシャフトの
端部部材14及び/あるいは穴44に関連してこの明細書及
び特許請求の範囲において用いられた場合、今日のテー
パアイアンシャフトが有するような例えばせいぜい“0.
040"の前述した小さなテーパはその中に含まれる。テー
パアイアンシャフト及びパラレルティップシャフトは共
にこの中に含まれる。“一定の径”に含まれないのは、
昔からある幾つかのウィルソン“ダイナパワー(Dynapo
wer)”アイアンクラブヘッドである。これらのクラブ
ヘッドではクラブヘッドをトップからソールへ貫く二重
径(dual−diameter)の通路が設けられている。すなわ
ち、通常のホーゼル径を有しホーゼルとして機能する上
側の通路と細径を有するソールへ通ずる下側の通路とが
設けられている。下側の通路はエラストマから形成され
たプラグを有する。このプラグはソールまで延びるシャ
フトにインプレッション(impression)を与えている
が、実際には設けられていない。明らかに下側の通路及
びプラグは見ばえを良くするという効果以外の機能は有
さない。
ホーゼル12に設けられた穴44の長さは1インチ(2.54c
m)である。最大1.5インチ(3.81cm)以上の長さを有す
る穴44は、シャフト16を適切に固定するという目的には
何の役にも立たない。従って、繰り返すことになるが1
インチ(2.54cm)の長さで十分であると考えられる。正
面図からわかるように、前述した穴44の長さは穴44の中
心線50に沿った長さである。穴44の長さは、クラブヘッ
ドのトウ側の端部における方がクラブヘッドのヒール側
の端部におけるよりも長くなっている。正面図におい
て、中心線50に沿った長さは、穴44の平均的な長さと考
えることができる。
ウェッジはホーゼル部分の前後方向に十分な金属部分を
有し、3/8インチ(0.953cm)の一定の径を有する穴44及
び少なくとも1/16インチ(0.159cm)の厚さを有する十
分に厚い壁が設けられている。従って全体で少なくとも
約1/2インチ(1.27cm)の厚さを有する。一方、この発
明によるアイアンは5番アイアン、4番アイアン、3番
アイアン、2番アイアン、1番アイアンと進むにつれ
て、ホーゼル部分の前後は段々薄くなっている。約1/2
インチ(1.27cm)という最小限必要とされる前後厚さを
実現するためには、クラブヘッド20の前後方向の厚さを
少なくとも1/2インチ(1.27cm)に保つ必要がある。こ
の明細書及び特許請求の範囲において“ホーゼル”とい
う表現が用いられた場合、その中にはクラブヘッドの残
りの部分の上側表面よりも上方のシャフト部分を取囲む
部分を指すだけでなく、クラブヘッド自身の主要部分、
すなわちブレードのヒール端における実質高さの範囲に
対応する部分も含まれるものとして定義されている。後
者の部分は、クラブヘッド20のソール32へ延びるシャフ
ト部分を包み込んでいる。従来型のクラブヘッドにおい
ては、クラブヘッドの主要部分はホーゼルとしての機能
を有すると考える必要がなかった。つまり従来型のクラ
ブヘッドではホーゼルとしての機能はすべてクラブヘッ
ドの残りの部分の最上部位置よりも上で終っている。
この発明における改良は、1番アイアンを考えた場合に
は一層素晴らしいものとなる。1番アイアンのヘッドは
約239gである。この発明による新しい設計では、運動量
伝達に利用可能な余剰質量はウェッジに対するものと同
じで37gである。この発明においては1番アイアンのブ
レード有効質量(effective mass)は239gであり、従来
型の1番アイアンの182gに対20.3%の差がある。全重量
は変わらないため、両方のゴルフクラブ共同じクラブヘ
ッドスピードで振ることができる。従って、この発明の
1番アイアンによれば、ボールとの接触前に20%以上大
きさ有効運動量(質量と速度の積)を得ることができ
る。
以下の第1表は一連のアイアンすべてに対して、運動量
の伝達に利用可能な有効質量の差を従来型のものと、こ
の発明のものについてD−0からD−2スウィングウェ
イト範囲で示している。
クラブヘッド20には、一定の径すなわち3/8インチ(0.9
53cm)の径を有しクラブヘッドのソール32まで貫通して
いる通路あるいは穴44が設けられている。ゴルフクラブ
のシャフト16は径が一定の端部部材14を有し、この端部
部材14は穴44内にきっちりと挿入され接着剤によって接
着固定されている。シャフト16はクラブヘッド20のソー
ル32まで延びている。従ってホーゼル12は穴44を囲む部
分をその上端面から、下端面すなわちソール32からの前
記傾斜延長面に至るまで含んでいる。
クラブヘッド20は同じロフトを有するクラブヘッドに対
して標準的な重量を有する。クラブヘッド内の重量分布
を変えてあるため、この発明によるクラブヘッドでゴル
フのストロークを行なう時にゴルフボールへの運動量伝
達に利用できる質量は、同じロフト及びクラブヘッド重
量を有する従来型のアイアンクラブヘッドを用いた場合
よりも少なくとも15%以上大きい。従来型のクラブヘッ
ドにはゴルフクラブのシャフトを受容するためにクラブ
ヘッドのソールまで延びる一定径の穴は設けられておら
ず、その穴は第2図、第4図、第6図に示すように、ク
ラブヘッドのソールに至る途中までしか存在せず、それ
より下の部分には穴のないブリッジ30a,30bあるいは30c
が設けられている。従って穴のあるホーゼルがヘッドの
トップ面よりかなり上方まで延びているのが普通であ
る。
この発明によるクラブヘッド20のソール32はヒールが十
分広く設計されていて、穴44は約3/8インチ(0.953cm)
の径に設計可能である。
アイアンクラブヘッドのフェースおよびフェースのすぐ
後側の部材のみが、クラブからゴルフボールへ直接運動
量を伝達することができる。ウェッジを例にとると、こ
のクラブの全重量は約472g(約16.5オンス)である。こ
の構成部材は以下の通りである。
ヘッド 302g シャフト 117g グリップ 53g 合計 472g 従来型のウェッジのヘッドがホーゼルの軸に沿って有す
る平均の長さは、約2.5インチ(6.35cm)である。従来
型のクラブヘッドに対する構造は、ホーゼルを1.5イン
チ(3.81cm)の深さまで貫くシャフトライナあるいはシ
ャフトを一般に有する。この発明においては、シャフト
16を受容するために設けられた穴44はホーゼルとしての
機能を果し、0.375インチ(0.953cm)の径を有する。ウ
ェッジに対しては、穴44の長さを1.2インチ(3.05cm)
として以降の計算を行なう。ホーゼルの除去部分は、平
均外径0.53インチ(1.35cm)及び内径0.375インチ(0.9
53cm)である。この部分の重量は18.8gである。シャフ
トを受容するためにくり抜かれた0.375インチ(0.953c
m)径の穴によって以前に占められていた部分が無くな
るため、ホーゼル部分からさらに18.8gの重量が減る。
この2つの部分を合わせるとクラブヘッドの全重量を増
大させることなく実際にボールを打つ部分へ運動量を伝
達するために利用できる金属の合計重量は37g(13オン
ス)となる。クラブヘッドの全重量は変わらないため、
クラブは同じスピードで振ることができ、またスウィン
グウェイトは変わらない点が重要である。
以下の第2表は従来型ウェッジのヘッドとこの発明によ
る短いホーゼルウェッジのヘッドとを比較したものであ
る。
2番アイアンについて考えると、この発明による改良点
はさらに素晴しいものとなる。2番アイアンのヘッドは
約246gである。この発明において運動量伝達に利用可能
な余剰重量はウェッジの場合と同じで37gである。この
発明による2番アイアンの有効ブレード質量は222gであ
り、従来型の2番アイアンの155gに対してその差は20.0
%である。ゴルフクラブ全体の重量は変わらないため、
両方のゴルフクラブは共に同じスウィングスピードで振
ることができ、この発明による2番アイアンではボール
と接触する前に20%以上大きな有効運動量(質量と速度
の積)を得ることができる。
次に挙げる第3表は一連のアイアンすべてに対して、運
動量伝達に利用可能な有効質量の差を従来型のクラブと
この発明によるクラブについてD−0からD−2スウィ
ングウェイト範囲にわたって比較したものである。
ホーゼル部分に存在する質量をクラブフェース部分へ移
すことの効果を示すためには、ゴルフボールの飛距離
(キャリー)に対する式をヘッドの有効質量、クラブヘ
ッドの速度、クラブのロフトアングル及びゴルフボール
とクラブフェースとの間の反発係数の関数として導出す
る必要がある。以下の議論及び式の導出を通じて次の記
号が使用されている。
M−クラブヘッドの有効質量(オンス) m−ゴルフボールの質量 (1.62オンス(45.9g)) U1−インパクト前のクラブヘッドの速度 U2−インパクト前のクラブヘッドの速度=0 V1−分離直後のクラブヘッドの速度 V2−分離直後のゴルフボールの速度 e−ボールとクラブフェースの間の反発係数 反発係数“e"の値には制限がある。すなわち、反発係数
“e"の値は0と1の間に制限される。軟らかい粘土ある
いはパテ状のもの等に対しては反発係数“e"はほとんど
0であり、完全な弾性体の場合には変形によってエネル
ギが失われないため反発係数“e"の値は1.0になる。反
発係数“e"は以下の式で表わされる。
反発係数“e"の正確な比較することは重要ではない。し
かし、こうした比較から得られる結果を認識するには実
際の値は有用である。
ドライバのようなほとんどロフトを有しないゴルフクラ
ブで、止まっているボールを真中でインパクトした場合
に対し実際に行なった実験から以下のようなデータが得
られた。
U1=100マイル/時(mph)(161km/h) U2=0 V1=69mph (111km/h) V2=139mph (217km/h) 従って、 反発係数“e"に対するこの値は以下の議論を通じて用い
られる。もっとロフトの大きいクラブを使用した場合に
は、反発係数“e"の値は若干大きくなると考えられる。
これは、ロフトを有するクラブに対しては、インパクト
が真中でないことからより変形が少ないという事実によ
る。パターの場合にはクラブヘッドスピードが非常に小
さいことから、ボールはほとんど変形しないことに注目
すると興味深い。この場合には反発係数eの値は0.80付
近である。ゴルフクラブヘッドのアイアンにおいては、
ロフトは1番アイアンの14°からフィネスウェッジ(fi
nesse wedge)の60°まで種々の大きさを有し、反発係
数の値はクラブとボールの各組合せによって異なる。
ゴルフクラブとのインパクトが行なわれて離れた直後の
ゴルフボールの速度は、ゴルフボールが空中をどれだけ
遠くまで飛ぶかというこを決定する上で主要な要因とな
る。同じ型のゴルフボールを使用すれば、ボールを変数
として考える必要はなくなる。中心でインパクトを行な
った場合のゴルフボールの初期速度は、クラブヘッドの
有効質量、ゴルフボールの質量及びボールとクラブフェ
ースとの間の反発係数の関数となる。
ゴルフボールの初期速度は、今の状況に運動量保存則を
適用することによって導き出すことができる。しかし、
ボールから離れた後のクラブヘッドの速度がわからない
ため、解を得るためには第2の方程式が必要となる。こ
の第2方程式に対する必要性は、反発係数“e"に対する
式から代入を行なうことによって満たされる。この結
果、ゴルフボールの初期の速度V2に対する最終的な式と
して以下を得る。
速度V2と速度U1は同じ単位で表わされている必要があ
り、質量mと有効質量Mについても同様である。速度U
の値は、市販の装置あるいは高速写真を用いて実際に試
験を行なって決定することができる。次の第4表はゴル
フボールの初期速度に対し反発係数“e"がどのように影
響するかを、クラブヘッドの有効質量が7オンス(198
g)のドライバと標準の質量1.62オンス(45.9g)を有す
るゴルフボールを使用してU1=100mph(161km/h)とし
て上記の式を適用(V2=100(1+e)/1.23=81.2(1
+e))して調べた結果である。
完全弾性のゴルフボールに対しても、クラブヘッド速度
100mph(161km/h)の場合のゴルフボールの初期速度は1
62mph(261km/h)以上にならないことに注目するとおも
しろい。実際の条件であるe=0.66に対しては、初期速
度は135mph(217km/h)である。ゴルフルール(Rules o
f Golf)において反発係数“e"の一層大きな値が許され
たとしても、反発係数“e"が大きくなるように製造され
たボールは脆くてインパクトによって破壊しやすくなる
ことから、より以上の結果は得られないであろう。
ゴルフボールは、クラブフェースから離れると自由に飛
行する飛翔体となる。ボールの飛行パターンは様々な要
因によって影響されるが、こうした要因の中には空気密
度、打上げ速度、クラブによって加えられるバックスピ
ンとこのバックスピンによって生ずる揚力、空気抵抗そ
して最後に重力がある。前述の空気抵抗は揚力(誘導抗
力)と形状(有害抗力)の両方に起因する。揚力及び抗
力(空気抵抗)は共に速度の2乗で変わり、ボールがク
ラブフェースを離れる時の速度V2から、ボールが地面に
落ちる時のそれよりずっと小さな速度まで一定に変化す
る。打上げ角度とバックスピンはゴルファーによっ異な
るし、同じゴルファーでもショットごとに変わる。従っ
て、ゴルフボールがどれだけ遠くまで飛ぶかという決定
は、適当な大気条件(気圧、温度、風速、地形)及びも
しころがり(roll)を含む全飛距離を問題とするなら、
適当な地上条件の下で得られた実験値から導き出される
経験式に基づいてなされる。
以下に示す平均値は、ヘッドの重量が約7オンス(198
g)のドライバと、1.62オンス(45.9g)の重量及び1.68
gインチ(4.27cm)の直径を有する標準的なゴルフボー
ルを用いたテストから求められ、1986年8月のゴルフダ
イジェスト(GOLF DIGEST)に掲載されているものであ
る。
U1(mph) 平均キャリー 100(161km/h) 244ヤード(223m) 90(145km/h) 215ヤード(197m) 80(129km/h) 184ヤード(168m) e=0.66、M=7オンス(198g)、m=1.62オンス(4
5.9g)という値を用いると、速度V2の値が計算でき次の
ようになる。
であるから U1(mph) V2(mph) V2(fps) 100(161km/h)135(217km/h)198(60.4m/s) 90(145km/h)122(196km/h)179(54.6m/s) 80(129km/h)108(174km/h)158(48.2m/s) ヤード単位のキャリーとフィート/秒単位の初期ゴルフ
ボール速度の関係をグラフに表わすと両者はリニアな関
係にあることがわかる。これらの平均値が満足する直線
の方程式は 平均キャリー(ヤード単位)=1.5V2−53 (V2の単位はフィート/秒) (平均キャリー(m単位))=5.38V2−58.0 (V2の単位はm/s) この式は、クラブフェースのロフトアングルが非常に小
さい場合、すなわち20°以下の場合におけるゴルフボー
ルのキャリーを予測するために使用することができる。
もっと大きなロフトを有するクラブに対しては、クラブ
フェースに垂直な速度成分を使用すべきである。これに
ついては、以下でロフトを有するアイアンを比較する際
に行なう。
次に行なう計算はこの発明による短いホーゼルのアイア
ンを従来型のアイアンと比較するための定量的な解析で
ある。ここで、ハンディキャップの低いゴルファーは、
39インチ(99cm)1番アイアンを95マイル/時(153km/
h)のクラブヘッド速度で、また37インチ(94cm)5番
アイアンを85マイル/時(137km/h)のクラブヘッド速
度で振ることができると仮定する。
1番アイアンの比較 ロフト−14°(cos=0.970) U1=90mph=139fps(42.4m/s) U1(有効値)=Ue=139×0.97=135fps(41.1m/s) 有効ヘッド重量 従来型のクラブ M1=239−57=182g=6.42オンス この発明のクラブ M2=239−20=219g=7.72オンス e=o.66を用いる。
V1−従来型クラブを用いた場合におけるゴルフボールの
初期の速度 V2−この発明のクラブを用いた場合におけるゴルフボー
ルの初期の速度 前に導出した速度V2に対する式を用いると、 従来型のクラブでは V1=179フィート/秒(54.6m/s) この発明のにクラブでは V2=185フィート/秒(56.4m/s) これらの値を“キャリー”に対する式に代入すると、 従来型のクラブでは キャリー=1.5×179−53=215ヤード(197m) この発明のクラブでは キャリー=1.5×185−33=224ヤード(206m) 差は9ヤード(8.2m)であり、4.2%になる。
5番アイアンの比較 ロフト−30°(cos=0.866) U1(有効値)=Ue=125×0.866=108フィート/秒(32.
9m/s) 有効ヘッド重量 従来型のクラブ M1=210g=7.41オンス この発明のクラブ M2=247g=8.71オンス 1番アイアンに対してと同じ手続に則って 従来型のクラブ V1=147フィート/秒(44.8m/s) キャリ−=167ヤード(153m) この発明のクラブでは V2=151フィート/秒(46.0m/s) キャリ−=174ヤード(159m) キャリーの差は7ヤード(6.4m)であり、4.2%であ
る。
これらの結果は、実際の条件下において経験する値の範
囲内に入っていることがわかるであろう。
サンドウェッジの場合には、フェアウェイアイアンにお
けるように飛距離はそれほど重要ではない。しかし、サ
ンドウェッジにおいては節約された重量はクラブのソー
ルへ移動されてフランジ材とすることができる。こうす
ることによって、衝撃中心は下の方へ移動し、バンカー
内の砂からボールを打ち上げることがずっと容易にな
る。サンドウェッジをフェウアウェイクラブとして用い
ると、ボールの軌道は高めになり、それと同時にグリー
ンへ乗せるためのランはあまりかせげない。こうした特
性は、ボールへあまり多くのバックスピンが加えられな
いパートウェッジショットにおいて特に有用である。
貫通する穴が設けられた短いホーゼル12を有し、ブリッ
ジ30が実質的に無くされたこの発明のゴルフクラブは、
革新的な概念に基づくものであり、アイアンゴルフクラ
ブの効率を飛躍的に向上させている。クラブのヒール付
近において節約された重量はトウ付近のアイアンの下部
へ移動されている。
この結果、適切に打たれたボールの軌道は改善され、フ
ェアウェイアイアンの場合4ないし5%飛距離が伸び
る。サンドウェッジは重心が下に下がり、そして当然衝
撃中心が下に下がるためにより効果的である。このこと
からサンドバンカーからボールを出す時にウェッジはよ
り有効であり、フェアウェイからパッティングを行なう
グリーン上に打つショットではランを短くする助けもな
る。
上述した実施例は単に説明のためのものであり、この発
明を制限するものではない。従って、この発明によるア
イアンゴルフクラブは発明の精神及び範囲から逸脱しな
い限りいかなる形によっても実現することが可能であ
る。
(発明の効果) 以上に詳述したように、この発明によるアイアンゴルフ
クラブにおいては、クラブヘッドのブレードと、シャフ
トの下端部を保持するホーゼルとの間に、従来ブレード
とソケット状のホーゼルとの間に介在して両者を結合し
ていた金属製充実材より成るブリッジ部分を実質的に廃
止し、ブレードのヒールエンドにおいてブレードとホー
ゼルとを同じ金属の一体部材として直接結合させてい
る。新たなホーゼル部分は、ブレードのトップ面より上
には従来より短くほぼ2.5cm以内にまで延出され、その
下端面はソールのほぼ水平な面の後端部から角度をなし
て上向きに傾斜したほぼ偏平な延長面をなしており、ブ
レードのトップ面より上の延出部上端面から前記下端面
までに貫通穴を有し、その穴の全長にわたってシャフト
下部を挿入固着している。この改良によってボーゼルに
よるシャフト保持部は幾分下方へ移ったが、ホーゼルに
よるシャフト保持長さは変らず、シャフトとクラブヘッ
ドとの連結強度はむしろ強化された。しかもアイアンゴ
ルフクラブのヘッド後部において、中実型のブリッジが
無くなり、通常、中空のシャフトが挿入されたホーゼル
に代わったため重量が軽減された。
すなわち、従来のアイアンゴルフクラブに比べて、トッ
プ面より上のホーゼル延出部(いわゆるネック)は短く
なり、下部においては従来、ブリッジがソール後端から
比較的角張った形で延出し、ホーゼル下面に結合されて
いたのに対して、この発明のホーゼル下面はソール面に
続く上方への傾斜延長面をなして、従来ブリッジが占め
ていた角部を斜めに切除したような形状を有している。
このホーゼル部の上下の縮限によって、改良されたゴル
フクラブはブリッジの削減とホーゼル部の改変によって
従来の同種のクラブの比較して、クラブ後部の重量がか
なり軽減され、このクラブ重量のほぼ15%に当たる軽減
分をブレードの衝撃中心(スイートスポット)付近へ有
効に移行させることを可能とした。そしてこの軽減重量
は、具体的にはクラブヘッドのややトウ寄りの衝撃中心
の背面に肉付けとして、またソール幅を少し広げるよう
に付加されることが多く、ゴルフボールへの運動量伝達
に寄与した。また、従来ブリッジが占めていた部分は、
クラブの下部でボールに対するクラブのスイングに際し
空気抵抗を最も受ける部位であり、角張ったブリッジの
廃止で、この抵抗が減少し、打撃時のフィーリングを良
くし、前述の重量分布の改良と合わせてアイアンゴルフ
クラブの性能を向上させ、ボールの飛距離を少なくとも
5%延ばし得る効果を生じた。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明によるアイアンゴルフクラブの一実施例
及び従来型のゴルフクラブヘッドを示しており、第1図
はサンドウェッジの平面図、第2図はホーゼル部を断面
図で示した第1図のサンドウェッジの正面図、第3図は
従来型のゴルフクラブヘッドであるピングアイ5番アイ
アンの平面図、第4図はホーゼル部を断面図で示した第
3図のゴルフクラブヘッドの正面図、第5図は従来型の
ゴルフクラブヘッドであるトニーペナ7番アイアンの平
面図、第6図はホーゼル部を断面図で示した第5図のゴ
ルフクラブヘッドの正面図、第7図〜第12図はこの発明
の実施例であり、第7図は7番アイアンの平面図、第8
図は7番アイアンの正面図、第9図は第7図と類似して
おり7番アイアンの拡大平面図、第10図は第8図と類似
しているがこれを拡大しホーゼルの断面及びシャフトの
一部も描かれた正面図、第11図はクラブヘッド及びシャ
フトの一部に対する底面図、第12図はクラブヘッドのト
ウから見た端面図、第13図はクラブヘッドのヒールから
見た端面図である。 10……ブレード 12……ホーゼル 16……シャフト 20……クラブヘッド 26……トップ 30……ブリッジ 32……ソール 44……穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 リチャード・デ・ラ・クルーズ アメリカ合衆国 92061 カリフォルニア, ポーマ・バレー,ハイウェイ 76,レイジ ー 8 ランチ(番地なし) (56)参考文献 特公 昭45−7336(JP,B1) 実公 昭59−21820(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アイアンゴルフクラブにおいて、クラブヘ
    ッドはブレードと、ブレードのヒールエンドにおいて同
    じ金属の一体部材としてブレードのソール面からブレー
    ドのトップ面の上方ほぼ2.5cm以内にまで延出されたホ
    ーゼルとより成り、トップ面の基端がホーゼルと接する
    隅角部にのみブリッジを面取り状に形成でき、ホーゼル
    はシャフトと直交するその上端面からシャフトの軸線に
    沿って下方へ延び、その下端面はソールのほぼ水平な面
    に対して角度をなして上向きに傾斜したほぼ偏平な面を
    なしており、かつホーゼルはその上端面から下端面まで
    実質的に一定の直径の貫通穴を有し、この穴の全長にわ
    たってシャフト下部を挿入固着し、またホーゼルは実質
    的に一様な壁厚を有しかつその下端面はソールの側縁に
    連なる端縁を含んでシャフト部分の下端面と共に、ヘッ
    ドのソール面に続く傾斜延長面として一様な滑面をなし
    ており、さらにホーゼル部の改変とブリッジの削減によ
    る重量軽減分がゴルフボールへの運動量伝達に直接寄与
    するブレードの部分に移されてゴルフクラブにおける重
    量分布が改良されることを特徴とするアイアンゴルフク
    ラブ。
  2. 【請求項2】前記ホーゼルに挿入されたシャフトはパイ
    プ状で、その下端部に軽量材のプラグが嵌着され、この
    プラグの下端面も前記ソール面に続く一様な滑面に含ま
    れている特許請求の範囲第1項記載のアイアンゴルフク
    ラブ。
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US19702 1987-06-23
US65307 1987-06-23
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