JP4710264B2 - 繊維強化樹脂構造体の製造方法、繊維強化樹脂構造体、及び複合基材 - Google Patents
繊維強化樹脂構造体の製造方法、繊維強化樹脂構造体、及び複合基材 Download PDFInfo
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Description
成形型内に未硬化の樹脂を供給する工程と、未硬化の樹脂を硬化させる工程と、を含む。この複合基材は、繊維基材、この繊維基材上に互いに平行に配置された複数の繊維束A、及び縫い糸を備え、この縫い糸は繊維基材と複数の繊維束Aとを縫い合わせている。
特に、樹脂の流動性を十分に確保すべく、上記の複合基材における繊維束Aの繊維束幅と、繊維束A間の隙間との比は、3:1〜1:2であることが好ましく、2:1〜1:1.5であることがより好ましい。
まず、本発明の第一実施形態に係る繊維強化樹脂構造体の製造方法及びこれに用いる複合基材について説明する。
繊維強化樹脂構造体を製造するに当たり、最初に、図1〜図2に示すような複合基材100を用意する。
続いて、このような複合基材を繊維強化材料として用いた、繊維強化樹脂構造体の製造方法について説明する。
続いて、ライン158から空気を排気することによりヴァキュームバッグ160と下側成形型150との間に形成される空間内を減圧する。これによって、ヴァキュームバッグ160が大気圧によって下方に向かって押しつけられる。そして、この排気を続けつつ、ライン156から未硬化の液状の樹脂90を、ヴァキュームバッグ160と下側成形型150との間に形成される空間内に供給する。ここで、ヴァキュームバッグ160と下側成形型150とが成形型170を構成している。
続いて、図6〜図7を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。本実施形態が第一実施形態と異なる点は、複合基材のみであるので、これについてのみ説明する。本実施形態における複合基材110が複合基材100と異なる点は、繊維基材20上において、繊維束50間に繊維束60(繊維束B)がそれぞれ配置されている点である。繊維束60は、それぞれ繊維束50と平行、すなわち、繊維基材20の繊維束10と交差するように配置されている。これに対応して、縫い糸70は、繊維束50及び繊維束60を、トリコット編みによって繊維基材20に対して縫い合わせて固定している。
続いて、図8を参照して、本発明の第三実施形態について説明する。本実施形態が第一及び第二実施形態と異なる点は、ヴァキューム・インフュージョン法でなく、VaRTM(Vacuum assisted Resin Transfer Molding)法を採用している点である。具体的には、ヴァキュームバッグ160に代えて、所定の表面形状とされた金属製等の上側成形型(金型)155を用いている。本実施形態においても、第一及び第二実施形態と同様の作用効果を奏する。ここで、上側成形型155及び下側成形型150とが成形型175を構成している。
まず、実施例1〜6では、各複合基材C1〜C6を用いて、インフュージョン成型時における未硬化の樹脂の流れやすさの評価を行った。まず、このような各複合基材C1〜C6を300mm角に切り出した。そして、各複合基材C1〜C6を繊維束Aの方向が同じとなるように3枚重ねて強化基材層とし、下側成形型とヴァキュームバッグとの間に配置した。
実施例7では、強化基材の構成を、(MR2MC5)*9+MR2Mとし、上述と同様にして繊維束Aの軸に平行な方向のフローフロント位置の時間変化を、ヴァキュームバッグ側と金型側とで個別に測定した。実施例7では、実施例1〜6と同様に流動用樹脂ネットは用いていない。なお、上記構成において、MはチョップドストランドマットMを、R2はロービングクロスR2を、C2は複合基材C2を示す(以下同様)。また、「(MR2MC5)*9」は(MR2MC5)を9回繰り返した構成であることを意味する(以下同様)。
実施例8では、強化基材の構成を、ヴァキュームバッグ側から金型側に向かってMR2MC5とし、上述と同様にして繊維束Aの軸に平行な方向のフローフロント位置の時間変化を、ヴァキュームバッグ側と金型側とで個別に測定した。実施例9では、強化基材の構成をMR2MR2MR2MC5とし、実施例10では強化基材の構成をMR2MR2MR2MR2MC5とし、比較例3では、強化基材の構成をMR2MR2MR2MR2MR5Mとし、実施例8と同様にして繊維束Aの軸に平行な方向のフローフロント位置の時間変化を測定した。これらの実施例8〜10及び比較例3において、流動用樹脂ネットは用いていない。結果及び複合基材間の間隔を図14に示す。
実施例11では、強化基材の構成をヴァキュームバッグ側から金型側に向かってMC5MC5Mとする一方、比較例4では強化基材の構成をMR2MR2Mとして繊維強化樹脂構造体のサンプルを得、それぞれのガラス含有量、3点曲げ強度、曲げ弾性率を調べた。特に、実施例11では、サンプルにおける複合基材の繊維束Aの軸に平行な方向と直交する方向との2方向について3点曲げ強度及び曲げ弾性率を測定した。樹脂としては、エポキシアクリレート樹脂(日本ユピカ(株)製ネオポール8250L)を100重量部、硬化剤としてクメンハイドロパーオキイド(日本油脂(株)製パークミルH−80)を1.5重量部、及び促進材として6%ナフテン酸コバルトを0.3重量部混合したものを用いた。減圧値は-0.05MPaとし、アフターキュアを60℃2時間行った。また、実施例11では流動用樹脂ネットを用いなかったが、比較例4では流動用樹脂ネットを用いた。3点曲げ強度試験は、JISK7055に基づいて行った。具体的には、実施例11では繊維強化樹脂構造体のサンプルの厚みが3.8mmとなったので、支点間距離60mm、試験スピード1.88mm/分で試験を行ったが、比較例4ではサンプルの厚みが4.4mmとなったので、支点間距離70mm、試験スピード2.18mm/分で試験を行った。また、それぞれサンプルを5個づつ作成して試験を行った。結果を図15に示す。
Claims (9)
- 複合基材を成形型内に配置する工程と、
前記成形型内に未硬化の樹脂を減圧下供給する工程と、
前記未硬化の樹脂を硬化させる工程と、を含み、
前記複合基材は、繊維基材、前記繊維基材上に互いに平行に配置された複数の繊維束A、及び縫い糸を備え、前記縫い糸は前記繊維基材と前記複数の繊維束Aとを縫い合わせており、
前記繊維束Aの繊度は500〜5000texであり、前記繊維基材上における前記繊維束Aの配置密度は4〜10本/25mmであり、
前記繊維束Aの繊維束幅と、繊維束A間の隙間との比は、3:1〜1:2であり、
前記複合基材において、前記繊維束Aと前記繊維基材とが前記縫い糸によるトリコット編みにより縫い合わされている、
繊維強化樹脂構造体の製造方法。 - 前記樹脂は熱硬化性樹脂である請求項1に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 前記繊維束Aはそれぞれ複数の繊維束AAを束ねたものである請求項1又は2に記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 前記繊維束A間には、前記繊維束Aと平行に配置されると共に前記繊維束Aの繊度よりも小さい繊度を有する繊維束Bがさらに配置され、前記繊維束Bと前記繊維基材とが縫い糸により縫い合わせされた請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 前記繊維基材は、前記繊維束Aと交差する方向に配置されると共に互いに平行に配置された複数の繊維束Cから形成された請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 複合基材を成形型内に配置する工程において、前記複合基材を複数積層して配置する請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 前記成形型は、一方が金型で、他方が金型又はフィルムである請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化樹脂構造体の製造方法。
- 繊維基材、前記繊維基材上に互いに平行に配置された複数の繊維束A、及び縫い糸を備え、前記縫い糸は前記繊維基材と前記複数の繊維束Aとを縫い合わせており、
前記繊維束Aの繊度は500〜5000texであり、前記繊維基材上における前記繊維束Aの配置密度は4〜10本/25mmであり、前記繊維束Aの繊維束幅と、繊維束A間の隙間との比は、3:1〜1:2であり、前記繊維束Aと前記繊維基材とが前記縫い糸によるトリコット編みにより縫い合わされており、
前記繊維基材は、前記繊維束Aと交差する方向に配置されると共に互いに平行に配置された複数の繊維束Cから形成された複合基材。 - 請求項8の複合基材と、前記複合基材に含浸した熱硬化性樹脂とを含む繊維強化樹脂構造体。
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