JP4709638B2 - 電球形蛍光ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、電球形蛍光ランプに関し、特に、点灯回路の改良に関する。
電球形蛍光ランプの点灯回路では、PTCサーミスタを用いて点灯始動時における電極の予熱時間を設定するタイプが広く普及している。このタイプの欠点は、PTCサーミスタの初期温度によっては予熱時間が不足する場合があることである。例えば、ランプ消灯後の所定期間、電極は低温であるがPTCサーミスタは未だ高温である状態がある。この期間内にランプを再点灯させれば電極の予熱が不足して電極の寿命を縮める。近年では人感センサ等を用いて必要なときだけ自動的にランプを点灯させる自動点灯制御が多用されるようになっている。このような自動点灯制御では、点灯及び消灯のタイミングに融通が利かないので、上記のようなケースが発生しやすく特に問題となる。そこで、PTCサーミスタを排除して、予熱時間が固定的に設定されるタイプの蛍光ランプの点灯回路が開示、提案されてきている(特許文献1乃至3、非特許文献1参照)。
図6は、非特許文献1に開示された電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。
電球形蛍光ランプの点灯回路は、直流電源1、駆動回路2及び負荷回路3から構成される。直流電源1及び負荷回路3は、一般的な仕様なので説明を省略する。駆動回路2は、主たる構成部品としてインバータ回路9(フィリップス社、UBA2024)を備える。インバータ回路9は、電圧制御形スイッチング素子10A、10Bと、発振制御回路11とから構成される。発振制御回路11は、スイッチング素子10A、10Bが交互にオンオフするように、スイッチング素子10A、10Bの制御端子にそれぞれ制御電圧を印加する。スイッチング素子10A、10Bが交互にオンオフすれば、インバータ回路9の端子5を介して負荷回路3に交流電圧が印加される。この交流電圧の周波数は、インバータ回路9に接続された抵抗素子12、コンデンサ13、15により定められる。
図7は、非特許文献1に開示された電球形蛍光ランプの点灯回路の動作を示すタイミングチャートである。
図7(a)はインバータ回路9の端子7の電圧、図7(b)はインバータ回路9の端子1の電圧、図7(c)はインバータ回路9の端子5に発生する交流電圧の周波数、図7(d)は蛍光管21の予熱電極22A、22Bに流れる電流を示す。
図7(a)に示すように、端子7の電圧は、電源投入後0Vから12Vまで上昇する。端子7の電圧が11Vに達した時刻t1からコンデンサ15への充電が開始される。そのため、図7(b)に示すように、端子1の電圧は、時刻t1から上昇し始める。
図7(c)に示すように、交流電圧の周波数は、時刻t1においてf1であり、端子1の電圧の上昇に伴って直線的に低下し、端子1の電圧が4Vに達した時刻t2でf2になる。時刻t2以降は周波数f2が維持される。ここで、f1は、インバータ回路9の仕様に基づき、蛍光管21の安定点灯時の周波数f2の2.5倍になる。f2は、f2=1/(1.1×コンデンサ13の容量値×抵抗素子12の抵抗値)で設定される。負荷回路3の共振周波数f0は、周波数f1とf2の間になるように設定されているので、周波数がf1からf2に低下する途中でコンデンサ18に蛍光管21を始動させるのに十分な共振電圧が発生する。その結果、時刻t0で蛍光管21が点灯する。
図7(d)に示すように、予熱電極22A、22Bを流れる電流は、時刻t1から時刻t0まで指数関数的に徐々に増加し、時刻t0において蛍光管21の点灯に伴って減少し、これ以降は略一定になる。この時刻t1から時刻t0までの時間が、予熱時間に相当する。
このような構成によれば、予熱時間はコンデンサ15の容量により定まるので、いかなる場合であっても予熱時間を固定的に設定することができる。
特開2000−21592号公報 特開2002−15887号公報 特開2003−173886号公報 フィリップス社、UBA2024;Half-bridge power IC for CFL lamps、データシートFig.5、2004年2月3日
しかしながら、上記の電球形蛍光ランプの点灯回路では、予熱電流を時間の経過とともに増大させるため予熱開始直後では予熱電流が小さく、その分だけ予熱時間を長くする必要がある。このことは、ランプに電源を投入してから点灯するまでの時間を短縮したいというユーザの要請に反する。
そこで、本発明は、予熱時間を従来よりも短縮することができる電球形蛍光ランプを提供することを目的とする。
本発明に係る電球形蛍光ランプは、予熱電極を有する蛍光管と、前記蛍光管の予熱電極に直列接続された共振回路と、抵抗体及びコンデンサが直列接続されてなる時定数回路と、前記時定数回路のコンデンサに前記抵抗体を介して電荷を蓄積させ、電荷の蓄積量が所定量になれば前記コンデンサに前記抵抗体を介さずに電荷を放出させ、当該電荷の蓄積及び放出の周期に応じた周波数の交流電圧を前記共振回路に印加するインバータ回路と、前記電荷の蓄積及び放出の周期が、前記蛍光管が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも高い第1の周波数に対応する第1の周期と、前記蛍光管が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも低い第2の周波数に対応する第2の周期とのいずれかになるように、前記時定数回路に含まれる抵抗体の抵抗値を、前記第1の周期に対応する第1の抵抗値と前記第2の周期に対応する第2の抵抗値とのいずれかに切り替えるスイッチ素子と、前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで、前記抵抗体の抵抗値が第1の抵抗値になるように前記スイッチ素子に切り替えさせ、前記所定時間が経過すれば、前記抵抗体の抵抗値が第2の抵抗値になるように前記スイッチ素子に切り替えさせるスイッチ制御手段とを備える。
上記構成によれば、蛍光管は交流電圧の周波数が第1の周波数から第2の周波数に変化したときに点灯するので、前記所定時間が予熱時間に相当する。また共振回路のインピーダンスは交流電圧の周波数に応じて定まるので、共振回路に流れる予熱電流の大きさも交流電圧の周波数に応じて定まる。すなわち共振回路には、第1の周波数に応じた一定の電流が予熱電流として流れる。そうすると予め大きな電流が流れるように第1の周波数を設定しておくことにより、予熱開始直後から大きな電流が共振回路に流れるようにすることができる。したがって、予熱時間を従来よりも短縮することができる。
なお、時定数回路の時定数を変えるには、抵抗体の抵抗値を変えるだけでなく、一般的にはコンデンサの容量値を変えることによっても実現することができる。しかしながら、本発明に係る仕様のインバータ回路を用いた電球形蛍光ランプにおいて容量値を変える場合、抵抗値を変える場合よりもスイッチ素子を制御する回路の部品数が多くなるという問題がある。すなわち、コンデンサには電荷の蓄積期間と放出期間とで逆方向の電流が流れるので、いずれの方向の電流も流せるスイッチ素子が必要である。この場合、スイッチ素子をトランジスタで構成すれば、2個のトランジスタと2個のトランジスタ保護用ダイオードとを要する。一方、抵抗体には蓄積期間には電流が流れるが放出期間には電流が流れないので一方向の電流を流せるスイッチ素子で足りる。この場合、スイッチ素子をトランジスタで構成すれば、1個のトランジスタで足りる。
特に、電球形蛍光ランプでは、美観上及び配光特性上、点灯回路を収容する樹脂ケースが可能な限り小さいことが望まれる。そのため点灯回路の設計においてスイッチ素子を制御する回路の部品数は重要なファクターになる。本発明によれば、時定数回路の抵抗値を変えるので、容量値を変える場合に比べてスイッチ素子を制御する回路の部品数を少なくすることができ、美観及び配光特性が優れた電球形蛍光ランプを実現することができる。
なお、蛍光管が放電を開始する周波数帯とは、インバータ回路が共振回路に交流電圧を印加した場合に、蛍光管にかかる電圧が蛍光管の放電開始電圧よりも高くなるような交流電圧の周波数帯をいう。
また、前記抵抗体は、第1及び第2の抵抗素子からなり、前記第2の抵抗素子は、前記第2の抵抗値を有し、前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子との並列合成抵抗が前記第1の抵抗値となるような抵抗値を有し、前記第2の抵抗素子は、前記第1の抵抗素子と前記スイッチ素子との直列接続体に並列接続されており、前記スイッチ制御手段は、前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで前記スイッチ素子をオン状態とし、前記所定時間が経過すれば前記スイッチ素子をオフ状態とすることとしてもよい。
また、前記抵抗体は、第1及び第2の抵抗素子からなり、前記第1の抵抗素子は、前記第1の抵抗値を有し、前記第2の抵抗素子は、前記第1の抵抗素子との直列合成抵抗が前記第2の抵抗値となるような抵抗値を有し、前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子と前記スイッチ素子との並列接続体に直列接続されており、前記スイッチ制御手段は、前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで前記スイッチ素子をオン状態とし、前記所定時間が経過すれば前記スイッチ素子をオフ状態とすることとしてもよい。
上記構成によれば、交流電圧の周波数を第1の周波数から第2の周波数に変化させる構成を、第1及び第2の抵抗素子とスイッチ素子とを組み合わせて実現することができる。
また、前記スイッチ素子は、Pチャネル形電界効果トランジスタであることとしてもよい。
また、前記スイッチ素子は、PNP形バイポーラトランジスタであることとしてもよい。
上記構成のように汎用的なスイッチ素子を用いることで、コストの増大を抑制することができる。さらに、バイポーラトランジスタを用いた場合、オン状態からオフ状態へ遷移するに際して不飽和領域を通過するため、交流電圧の周波数は第1の周波数から第2の周波数に連続的に変化する。したがって蛍光管をソフトスタートさせることができ、電極への負担を抑えることができる。
以下、本発明に係る電球形蛍光ランプについて実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
<構成>
図1は、実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。
電球形蛍光ランプの点灯回路は、直流電源1、駆動回路2及び負荷回路3から構成される。
直流電源1は、商用交流電源4から交流電圧を受けて、抵抗素子5を介してダイオード6A及び6B、コンデンサ7A及び7Bで整流平滑し、ノイズフィルタ8を介して直流電圧を出力する。
負荷回路3は、直流成分をカットするコンデンサ17A、17Bの直列接続体と、蛍光管21の一対の予熱電極22A、22Bにコンデンサ18及びインダクタ19が直列接続された共振回路とからなる。直列接続体は、直流電源1の正極側と接地側の出力間に接続されている。共振回路は、コンデンサ17A、17Bの接続点と駆動回路2の出力端子であるインバータ回路9の端子5との間に接続されている。蛍光管21は、コンデンサ18と並列に接続されている。
駆動回路2は、主たる構成部品としてインバータ回路9(フィリップス社、UBA2024)を備える。インバータ回路9は、電圧制御形スイッチング素子10A、10Bの直列接続体と、スイッチング素子10A、10Bの制御端子にスイッチング素子10A、10Bを交互にオンオフさせるための制御電圧を発生させる発振制御回路11を備える。スイッチング素子10A、10B、発振制御回路11は、8本の端子を有するパッケージに統合された構成となっており、駆動回路2の小形化が可能となっている。インバータ回路9の端子6には直流電源1の正極が接続され、端子4には直流電源1の接地極が接続されている。
インバータ回路9の内部では、スイッチング素子10Aは、ドレイン端子が端子6に接続され、ソース端子が端子5に接続されている。スイッチング素子10Bは、ドレイン端子が端子5に接続され、ソース端子が端子4に接続されている。
発振制御回路11は、端子6及び端子4に接続されている。
コンデンサ14は、インバータ回路9の動作電源電圧を充電する役割を果たし、その一端はインバータ回路9の端子7に接続され、他端はインバータ回路9の端子2に接続されている。インバータ回路9の端子4と端子2はインバータ回路9の外部で接続されている。
コンデンサ15は、蛍光管21をソフトスタートさせる役割を果たし、その一端はインバータ回路9の端子を介して発振制御回路11に接続され、他端はインバータ回路9の端子2に接続されている。
コンデンサ16は、スイッチング素子10Aを駆動するための電源電圧を充電する役割を果たし、インバータ回路9の端子3と端子5との間に接続されている。
コンデンサ20は、スイッチング素子10A、10Bのスイッチングロスを軽減する役割を果たし、インバータ回路9の端子5と端子4との間に接続されている。
抵抗素子12及びコンデンサ13は直列回路を構成し、抵抗素子12はインバータ回路9の端子7と端子8との間に接続され、コンデンサ13はインバータ回路9の端子8と端子2との間に接続されている。
PNP形バイポーラトランジスタ23及び抵抗素子24の直列接続体は、抵抗素子12に並列に接続されている。トランジスタ23のエミッタとベースとの間に抵抗素子25、トランジスタ23のベースとインバータ回路9の端子2との間に抵抗素子26とコンデンサ27とが接続されている。抵抗素子25、26及びコンデンサ27は、蛍光管21の点灯始動開始から所定時間が経過するまで、トランジスタ23をオン状態にし、所定時間が経過すれば、トランジスタ23をオフ状態にする。
<動作>
次に点灯回路の動作について説明する。
直流電源1の動作は一般によく知られている倍電圧整流平滑方式なので省略する。商用交流電源4の電圧実効値が100Vの場合、直流電源1の直流出力電圧はおおよそ100V×2×1.4=280Vとなる。この280Vの直流電圧が直流電源1よりインバータ回路9の端子6にかかる。インバータ回路9内部の発振制御回路11は、端子6に印加した電圧を降圧させるレギュレータ機能を有し、端子7に約12Vの直流電圧を出力する。この電圧はコンデンサ14に数ms程度で充電される。端子7の電圧が充電され11Vに達した時点から発振制御が開始する。
図2は、発振の様子を示すタイミングチャートである。
図2(a)はインバータ回路9の端子8の電圧、図2(b)はスイッチング素子10Aのゲート電圧、図2(c)はスイッチング素子10Bのゲート電圧、図2(d)はインバータ回路9の端子5の電圧を示す。
インバータ回路9は、端子7に定電圧12Vを印加することにより、抵抗素子12を介して(トランジスタ23がオン状態の場合には、抵抗素子12及び抵抗素子24を介して)コンデンサ13を充電し、端子8の電圧をコンデンサ13の充電電圧として検出している。本明細書では、特に指定の無い場合、電圧はインバータ回路9の端子4と端子2である接地側電位からみた電圧を意味することとする。コンデンサ13の充電電圧が端子1の電圧に相当する電圧になった時点で端子8を介してコンデンサ13の電荷を一瞬で放電させる。インバータ回路9は、この動作を繰り返す。その結果、図2(a)に示すようにCR発振により、インバータ回路9の端子8の電圧波形はのこぎり波で発振する。
図2(b)、(c)に示すように、インバータ回路9は、端子8に発生するのこぎり波に基づいてスイッチング素子10A、10Bのゲート・ソース端子間に印加する電圧波形を生成する。
そうすると、図2(d)に示すように、インバータ回路9の端子5の電圧は、ほぼ矩形波状の電圧波形を示すことになる。
インバータ回路9の端子5の交流電圧は、コンデンサ18とインダクタ19を含む負荷回路3に共振電流を発生させる。コンデンサ17A、17Bは直流電源1から負荷回路3に直流電流が流れるのを阻止し、かつノイズフィルター8と共働して負荷回路に流れる高周波電流を商用交流電源4に漏れるのを低減する機能を有している。なお、これらの容量値はコンデンサ18に比べて十分大きい値としているため、負荷回路の共振周波数はコンデンサ18とインダクタ19の値によりほぼ決定される。
図3は、実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの点灯回路の動作を示すタイミングチャートである。
図3(a)は、インバータ回路9の端子7の電圧を示す。端子7の電圧は、商用交流電源4の投入後、0Vから12Vまで上昇する。
図3(b)は、インバータ回路9の端子1の電圧を示す。インバータ回路9は、端子7の電圧が11Vに達した時刻t1に、コンデンサ15の充電を開始する。そのため、端子1の電圧は、時刻t1から上昇し始める。商用交流電源4が投入されてから時刻1までの時間は数msである。また、時刻t1から端子1の電圧が12Vに達するまでの時間は、0.1秒以下になるように設定されている。この時間は、コンデンサ15の容量により定められる。
図3(c)はトランジスタ23の状態を示す図である。トランジスタ23は、エミッタ−ベース間の電圧が−0.6Vを負の方向に超えればオン状態となり、超えなければオフ状態となる。エミッタ−ベース間の電圧は、抵抗素子25に電流が流れることにより誘起される。
端子7の電圧は、商用交流電源4の投入後12Vまで上昇する。商用交流電源4の投入直後には、コンデンサ27はほとんど充電されていないので、抵抗素子25にはコンデンサ27を充電するための充電電流が流れる。したがってトランジスタ23のエミッタ−ベース間には、端子7の電圧を抵抗素子25と26で分圧した抵抗素子25の負性電圧がかかる。抵抗素子25と26の抵抗比は1対5程度にしているので、エミッタ−ベース間の電圧は−2V程度になる。実際はトランジスタ23のエミッタからベースを介して抵抗素子26、コンデンサ27に電流が流れ、エミッタからみたベース電圧はNP接合の順方向電圧である約−0.6Vとなりオン状態を維持する。その結果、トランジスタ23はオン状態となる。
その後、時間の経過とともにコンデンサ27が充電され、時刻t4においてコンデンサ13の充電電圧が8.4Vに達すると、抵抗素子25と26にかかる電圧和は3.6Vとなる。このときトランジスタ23のエミッタ−ベース間の電圧が抵抗素子25と26とで分圧され−0.6Vを負の方向に超えない電圧になり、トランジスタ23はベース電流を流すことができなくなってオフ状態へと移行する。そして、時刻t2で完全にオフ状態になる。なお、抵抗素子25、26及びコンデンサ27からなるCR回路の時定数は、0.5秒〜1秒になるように設定されている。
図3(d)はインバータ回路9の端子5に発生する交流電圧の周波数を示す。トランジスタ23がオン状態のとき、発振用抵抗体は、抵抗素子12と抵抗素子24との並列接続体となる。一方、トランジスタ23がオフ状態のとき、発振用抵抗体は、抵抗素子12となる。
交流電圧の周波数は、時刻t1では周波数f1であり、端子1の電圧の上昇とともに低下して時刻t3に周波数f3に達する。周波数f1は、発振用抵抗体が抵抗素子12と抵抗素子24との並列接続体となるので、発振用抵抗体が抵抗素子12のみとなる安定時の周波数f2の2.5倍より高い。また、周波数f3は、f3=1/(1.1×コンデンサ13の容量値×発振用抵抗体の抵抗値)で設定される。周波数f3は、周波数f1よりも低く、かつ、蛍光管21が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも高くなるように設定されている。
時刻t4においてトランジスタ23がオフ状態に移行するので、交流電圧の周波数は、時刻t0で共振周波数f0を通過して、安定時周波数f2へと低下する。
図3(e)は、蛍光管21の予熱電極22A、22Bに流れる電流を示す。予熱時間における予熱電流の大きさは、交流電圧の周波数に応じて定まる。時刻t1から時刻t3まで周波数が共振周波数f0に近づくにつれて予熱電流が増大する。時刻t3からt4まで周波数がf3で一定なので、予熱電流も略一定となる。周波数f3は蛍光管21が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも高いので、蛍光管21は未だ放電を開始しない。
時刻t4からt0まで周波数が共振周波数f0に近づくにつれて予熱電流がさらに増大する。蛍光管21は、蛍光管21が放電を開始する周波数帯の最高周波数に達した時刻(共振周波数f0に達する時刻t0の直前)に放電を開始する。放電開始後は、蛍光管21が点灯状態なので、予熱電極22A、22Bに流れる電流は略一定となる。
上記の通り、予熱電極22A、22Bに流れる予熱電流の大きさは、交流電圧の周波数に応じて定まる。予め大きな予熱電流が流れるように周波数f3を設定しておくことにより、大きな予熱電流を予熱開始直後から流すようにすることができる。また、予熱時間は、抵抗素子26とコンデンサ27の時定数を変えることによって例えば0.5秒から1秒の適切な時間に設定することができる。
実際に、消灯時の抵抗が約9Ωの予熱電極22A、22Bに実効電流値約250mAの電流を約0.8秒間流すように設定して試験を行った。その結果、0.8秒間予熱した後、予熱電極22A、22Bの抵抗値は30Ω以上に上昇しており、電極温度も800℃以上となっていた。すなわち熱電子を放出可能であり、蛍光管21が点灯する瞬間の電極のスパッタリングを防止できることが確認された。
図4は、実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの構造図である。
直流電源1、駆動回路2及び負荷回路3からなる点灯回路31が樹脂ケース32に収容されている。樹脂ケースの一端には電球用口金30が装着され、口金30の反対方向には蛍光管21が配置され、蛍光管21を覆うごとく光透過性グローブ33が配置されている。
実施の形態1では、トランジスタ23のエミッタは抵抗素子12の一端でコンデンサ13と接続されていない点に接続され、その点の電圧は約12Vである。トランジスタ23のコレクタは抵抗素子12の他端とコンデンサ13との接続点に抵抗素子24を介して接続されており、その点の電圧は約4V以下である。トランジスタ23のベース電流を流すための抵抗素子26とコンデンサ27の直列接続体は、コンデンサ13の他端に接続されており、その点の電圧は0Vである。ベース電流を流すための電圧はほぼ−12Vとなり、かつコレクタからみても−12Vとなる。従って、トランジスタ23を安定にオンさせることができる。
(実施の形態2)
<構成>
図5は、実施の形態2に係る電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。
実施の形態2では、抵抗素子12、24及びPNP形バイポーラトランジスタ23の接続関係が実施の形態1と異なる。これ以外の点については実施の形態1と同様なので説明を省略する。
PNP形バイポーラトランジスタ23及び抵抗素子12の並列接続体は、抵抗素子24と直列に接続されている。トランジスタ23のエミッタとベースとの間に抵抗素子25、トランジスタ23のベースとインバータ回路9の端子2との間に抵抗素子26とコンデンサ27とが接続されている。
<動作>
次に点灯回路の動作について説明する。
トランジスタ23、抵抗素子25、26、コンデンサ27の動作については実施の形態1と同一である。商用交流電源4を投入直後に、所定時間、例えば0.5秒から1秒間、トランジスタ23がオン状態になるように設定されている。トランジスタ23がオン状態になると抵抗素子12が短絡されるため、発振用抵抗は抵抗素子24のみとなる。トランジスタ23がオフ状態になれば発振用抵抗は抵抗素子24と抵抗素子12の直列合成抵抗となる。
この結果、トランジスタ23の状態は図3(c)、インバータ回路9の端子5に発生する交流電圧の周波数は図3(d)、蛍光管21の予熱電極22A、22Bに流れる電流は図3(e)に示すように動作する。
以上、本発明に係る電球形蛍光ランプについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
(1)実施の形態では、PNP形バイポーラトランジスタを使用しているが、スイッチ素子であればこれに限らない。例えば、Pチャネル形電界効果トランジスタを使用しても同等の動作が可能である。
(2)実施の形態では、インバータ回路9としてフィリップス社製のUBA2024を用いることとして説明している。しかしながら、本発明は、CR回路のコンデンサに抵抗体を介して充電させ、充電電圧が所定電圧になればコンデンサに抵抗体を介さずに放電させ、当該充放電の周期に応じた周波数の交流電圧を共振回路に印加するインバータ回路であれば、UBA2024に限らない。
(3)実施の形態では、安定周波数f2が共振周波数f0よりも低い例で説明しているが、本発明は、これに限らない。安定周波数f2が、蛍光管21が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも低くなるようにしておけば、たとえ安定周波数f2が共振周波数f0より高くても、交流電圧の周波数が周波数f3から周波数f2に変化したときに蛍光管21は放電を開始することができる。
本発明に係る電球形蛍光ランプは、照明分野において利用可能である。
実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。 発振の様子を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの点灯回路の動作を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る電球形蛍光ランプの構造図である。 実施の形態2に係る電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。 非特許文献1に開示された電球形蛍光ランプの点灯回路を示す回路図である。 非特許文献1に開示された電球形蛍光ランプの点灯回路の動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 直流電源
2 駆動回路
3 負荷回路
4 商用交流電源
5 抵抗素子
6A、6B ダイオード
7A、7B コンデンサ
8 ノイズフィルタ
9 インバータ回路
10A、10B 電圧制御形スイッチング素子
11 発振制御回路
12、24、25、26 抵抗素子
13、14、15、16、17、18、20、27 コンデンサ
19 インダクタ
21 蛍光管
22A、22B 予熱電極
23 PNP形バイポーラトランジスタ
30 電球用口金
31 点灯回路
32 樹脂ケース
33 光透過性グローブ

Claims (5)

  1. 予熱電極を有する蛍光管と、
    前記蛍光管の予熱電極に直列接続された共振回路と、
    抵抗体及びコンデンサが直列接続されてなる時定数回路と、
    前記時定数回路のコンデンサに前記抵抗体を介して電荷を蓄積させ、電荷の蓄積量が所定量になれば前記コンデンサに前記抵抗体を介さずに電荷を放出させ、当該電荷の蓄積及び放出の周期に応じた周波数の交流電圧を前記共振回路に印加するインバータ回路と、
    前記電荷の蓄積及び放出の周期が、前記蛍光管が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも高い第1の周波数に対応する第1の周期と、前記蛍光管が放電を開始する周波数帯の最高周波数よりも低い第2の周波数に対応する第2の周期とのいずれかになるように、前記時定数回路に含まれる抵抗体の抵抗値を、前記第1の周期に対応する第1の抵抗値と前記第2の周期に対応する第2の抵抗値とのいずれかに切り替えるスイッチ素子と、
    前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで、前記抵抗体の抵抗値が第1の抵抗値になるように前記スイッチ素子に切り替えさせ、前記所定時間が経過すれば、前記抵抗体の抵抗値が第2の抵抗値になるように前記スイッチ素子に切り替えさせるスイッチ制御手段と
    を備えることを特徴とする電球形蛍光ランプ。
  2. 前記抵抗体は、第1及び第2の抵抗素子からなり、
    前記第2の抵抗素子は、前記第2の抵抗値を有し、
    前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子との並列合成抵抗が前記第1の抵抗値となるような抵抗値を有し、
    前記第2の抵抗素子は、前記第1の抵抗素子と前記スイッチ素子との直列接続体に並列接続されており、
    前記スイッチ制御手段は、前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで前記スイッチ素子をオン状態とし、前記所定時間が経過すれば前記スイッチ素子をオフ状態とすること
    を特徴とする請求項1に記載の電球形蛍光ランプ。
  3. 前記抵抗体は、第1及び第2の抵抗素子からなり、
    前記第1の抵抗素子は、前記第1の抵抗値を有し、
    前記第2の抵抗素子は、前記第1の抵抗素子との直列合成抵抗が前記第2の抵抗値となるような抵抗値を有し、
    前記第1の抵抗素子は、前記第2の抵抗素子と前記スイッチ素子との並列接続体に直列接続されており、
    前記スイッチ制御手段は、前記蛍光管の点灯始動開始から所定時間が経過するまで前記スイッチ素子をオン状態とし、前記所定時間が経過すれば前記スイッチ素子をオフ状態とすること
    を特徴とする請求項1に記載の電球形蛍光ランプ。
  4. 前記スイッチ素子は、Pチャネル形電界効果トランジスタであること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の電球形蛍光ランプ。
  5. 前記スイッチ素子は、PNP形バイポーラトランジスタであること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の電球形蛍光ランプ。
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