JP4709404B2 - 等化器およびこれを用いる適応ビデオ送受信器、ならびにビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するための方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とを接続するためのコンピュータ延長システムにおける等化器およびこれを用いる適応ビデオ送受信器、ならびにビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するための方法に関し、特に、チャネル特性を自動的に等化するための方法と装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、パーソナルコンピュータは、コンピュータユーザインターフェースとしての役割を果たす周辺機器と接続されている。そのような周辺機器は、キーボード、マウス、ビデオモニタ等を含む。また、一般的に、個々の周辺機器を接続する標準的なケーブルは、1.22m(4フィート)程度の長さである。接続ケーブルとそのインターフェースとの特性により、ケーブルは6m(20フィート)以上になると、周辺機器との接続における信頼性を失う。
【0003】
コンピュータと周辺機器とを、一般的な標準周辺機器ケーブルに許容される距離よりも相当長い距離に分離させることが望ましい場合がある。コンピュータと周辺機器との距離を延長する装置は、コンピュータ延長器あるいはコンピュータ延長システムと呼ばれる。そのようなシステムのひとつとして、アラバマ州ハンツヴィレに所在するサイベックスコンピュータプロダクツコーポレーション(Cybex Computer Products Corporation of Huntsville,Alabama )より入手可能であるピーシーエクステンダープラス(商品名,PC-Extender Plus)を挙げることができる。ピーシーエクステンダープラスを用いることにより、キーボードと、モニタと、マウスとを、コンピュータから約180m(600フィート)離れた位置に置くことができる。一般的に、延長器は2つの電子ボックスと、コンピュータと周辺機器との間に接続される複数のケーブルとを備えている。延長器に対する需要が高まるにつれて、ケーブルをより効率よく使用することに対する必要性が高まっている。
【0004】
従来の延長器においては、標準的な同軸ケーブルと、シールドにより被覆されたケーブルと、シールド無しのケーブルとが、通信チャネルとしての役割を果たす。更に、カスタムケーブルが開発され、延長システムについてより改善された通信チャネルが提供されている。コンピュータを周辺機器に接続するケーブルは、バインダ内に閉じ込められているか、あるいは所望の通信チャネルのそれぞれに対応する独立したケーブルとなる。
【0005】
コンピュータと周辺機器との距離は、数十cmから数百mまで変化するため、第1のサイトと第2のサイトとを接続するケーブルの周波数応答も変化する。この変化は、ケーブル製造者から入手することも可能であるし、公知の測定技術を用いることにより観測することも可能である。ケーブル長の関数として周波数応答が変化することは当業者にはよく知られている。
【0006】
ケーブル長がわかっていれば、逆の周波数特性を備えているフィルタをケーブルに連ねて配置することにより、ケーブルの周波数応答のひずみを効果的に除去することができる。この逆フィルタの使用は、通信チャネルの特性の等化と称され、該フィルタは等化器と称される。逆フィルタが適応性よく使用される場合は、該逆フィルタは適応等化器と称される。V.34モデム等の電話回線モデムは適応等化器を備えている。モデム内の適応等化器は、デジタル信号処理装置を用いることによりその機能を発揮し、相対的に低いデータ送信率の電話回線モデムにおいて十分に機能する。
【0007】
一般的に、従来の延長システムは、複数の通信チャネルを必要とする。R(レッド:赤)G(グリーン:緑)B(ブルー:青)色の信号を有するビデオ信号については、3つの通信チャネルが用いられる。マウスのデータ、マウスのクロック、キーボードのデータ、キーボードのクロック、あるいは他の情報等の周辺機器の情報を送信するためには、他のケーブルあるいはワイヤが必要である。従来の延長器においては、手動でフィルタを選択することにより各ケーブルを等化することが可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、手動でフィルタを選択する方法では、終端間の周波数応答を改善することは可能であるが、各ケーブル長に対応する特別な設計が必要であり、セットアップ時は熟練した技術者に頼る必要がある。延長システムが移動されたり、何らかの理由によりケーブル長が変更された場合には、等化フィルタを再び設定する必要が生じる。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、ケーブル特性を等化すると同時にコストを低減することが可能である、より効率的で改善された方法を提供することを目的とする。さらに、等化が自動で行われる場合は、熟練した技術者に頼る必要がなく、コンピュータ延長システムを設置したり、移動したりするための時間を低減することができる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、ビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するために第2のサイトに設けられる適応ビデオ受信器であって、コンピュータと適応受信器との間のディレイ時間を決定する時間測定システムと、ビデオ信号を受信する等化器とを備え、上記等化器は、ディレイ時間の値により選択可能である複数の周波数特性を有しており、ビデオ周波数のひずみと逆の周波数特性を送信することによって、ビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記等化器が、高周波数ブースト回路と協働するスイッチング減衰フィルタを備え、上記スイッチング減衰フィルタが、ディレイ時間の値に応答するスイッチを備えていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記ビデオ信号が、上記等化器に受信される前に増幅されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記ビデオ信号が、第1のサイトにおける送信フィルタにより整形されることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記時間測定システムが、周辺機器情報パケットを観測することにより往復時間のディレイ時間を測定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の適応ビデオ送信器は、上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、ビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するために第1のサイトに設けられる適応ビデオ送信器であって、コンピュータと適応受信器との間のディレイ時間を決定する時間測定システムと、送信されたビデオ信号を整形するための送信器における等化器とを備え、上記等化器は、複数の選択可能な周波数特性を有しており、該複数の周波数特性はビデオチャネルと逆の周波数特性であるとともに、選択された周波数特性はディレイ時間に依存しており、等化器とチャネルとが結合してビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の適応ビデオ送信器は、上記課題を解決するために、上記構成において、上記時間測定システムが、周辺機器情報パケットを観測することにより往復時間のディレイ時間を測定することを特徴とする。
【0017】
また、本発明の方法は、上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、ビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するための方法であって、上記第1のサイトと第2のサイトとの間のディレイ時間を測定するステップと、ディレイ時間に応じて等化器の周波数特性を選択するステップと、選択された等化器の周波数特性を用いてビデオ信号をフィルタするステップと、フィルタ処理されたビデオ信号をビデオモニタに送信するステップとを備えていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、3つの対応するビデオ信号からの周波数のひずみを除去するために第2のサイトに設けられる3つの適応ビデオ受信器であって、各適応ビデオ受信器が、第1のサイトと第2のサイトとの間で送信される信号のディレイ時間を決定するための時間測定システムと、各適応ビデオ受信器に対応するビデオ信号を受信するための等化器とを備え、上記等化器は、ディレイ時間の値により選択可能である複数の周波数特性を有しており、ビデオ周波数のひずみと逆の周波数特性を送信することによって、ビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする。
【0019】
また、本発明の等化器は、上記上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とを接続する延長システムにおいて、該延長システムが単一の周辺機器チャネルと、少なくとも一つのビデオチャネルと、そのいずれかの種類のチャネルからの周波数のひずみを除去する適応等化器とを備え、上記等化器が、周辺機器チャネルの長さを決定する時間測定回路と、予め決定されたフィルタを選択するとともに、上記したいずれかの種類のチャネルと直列につなぐことにより、チャネルの周波数のひずみを除去するスイッチングシステムとを備えていることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の適応ビデオ受信器は、上記上記課題を解決するために、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、ビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するために第2のサイトに設けられる適応ビデオ受信器であって、第1のサイトと第2のサイトとの間の距離を測定するための手段と、ビデオ信号を受信するための等化器とを備え、上記等化器は、上記距離の値により選択可能である複数の周波数特性を有しており、ビデオ周波数のひずみと逆の周波数特性を送信することによって、ビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0022】
図1に、本発明に係る延長システム100を示す。延長システム100は、1本のシールド無しのより対線(以下、シールド無しのより対線を「UTP(Unshielded Twisted Pair )」と称する)104により接続された、マスター送受信器(以下、送受信器を「T/R(Transmitter and Receiver)」と称する)101と、スレイブT/R102とを備えている。コンピュータ110とモニタ114との間をビデオ接続するためには、3本のUTP116がRGB色のビデオ信号を送信するために用いられる。
【0023】
周辺機器112は、少なくとも、マウス(図示せず)と、キーボード(図示せず)とを備えている。コンピュータ110から周辺機器112へと送信される情報あるいはデータは、ダウンストリーム方向に送信され、周辺機器112からコンピュータ110への送信される情報はアップストリーム方向へ送信される。
【0024】
コンピュータ110とビデオモニタ114とを接続する3本のUTP116は、一般的にマスタービデオバッファ120と、スレイブビデオバッファ122とを備えている。これらのビデオバッファは、マスターT/R101とスレイブT/R102との中に備えられているが、理解を助けるため分離して図示している。なお、マスターT/R101とスレイブT/R102とを接続するためにUTP104が用いられているが、シールド被覆された対ケーブル、同軸ケーブル、および他の公知のケーブルにより通信チャネルを提供することも本発明の範囲において可能である。
【0025】
1本のUTP104は、マスターT/R101からスレイブT/R102へDC電圧を供給するためにも用いられている。マスターT/R101におけるDC電源(図示せず)は、一般的な導電線を用いる1本のUTP104に接続されている。
【0026】
スレイブT/R102は、DC電圧を受け取るための導電的接続を有する。当業者によれば、各電源供給装置の各末端において提供する必要のあるDC電圧のレベルを決定することができる。さらに、コモンモードの信号のやりとりは、ビデオ水平同期信号を送信する1本のUTP104により行われる。
【0027】
図1に示すように、3本のUTP116は、コンピュータ110からのビデオ信号のためのビデオチャネルとしての役割を果たすが、他の構成によってビデオ信号を送信してもよい。コンピュータからの一般的なビデオ信号は、RGB信号であり、例えば米国特許第5504540号に開示されている。コンピュータからのビデオ信号のためのビデオチャネルとしての役割を果たすものとして、例えば同軸ケーブルやカスタムケーブルを含む構成であってもよい。
【0028】
本実施形態においては、水平同期信号と垂直同期信号とが、1本のシールド無しのより対線からなるUTP104を用いて送信されるとともに、RGB信号が別個のビデオチャネルによりダウンストリーム方向に送信される。なお、本発明においては、ダウンストリーム方向とアップストリーム方向との両方向に、複数の周辺機器情報を送信することができる。
【0029】
図2に、本発明に係るビデオ送信システム200のコンポーネントを示す。ビデオ信号は、コンピュータ110のビデオ出力回路202において生成される。R色のビデオ信号204と、G色のビデオ信号205と、B色のビデオ信号206とは、ビデオバッファ120への入力信号である。3つのビデオ信号は、それぞれの信号に対応する送信増幅器(適応ビデオ送信器)210,211,212において増幅される。送信増幅器210,211,212により、R色の送信信号214と、G色の送信信号215と、B色の送信信号216が出力される。これらの送信信号は、後述するように、増幅機能されるとともに、高周波ブーストされる。
【0030】
ビデオチャネル220,221,222は、カテゴリ5のケーブルから得られるシールド無しのより対線である。シールド被覆されたよりケーブルや、同軸ケーブルや、他のケーブルをビデオチャネルとして用いることも可能である。
【0031】
ビデオチャネル220,221,222からは、それぞれひずみのあるビデオ信号224,225,226が出力される。これらのひずみのあるビデオ信号224,225,226は、受信増幅器(適応ビデオ受信器)230,231,232により増幅されるとともに整形される。受信増幅器230,231,232は、増幅機能を備えているものであってもよいし、増幅機能とフィルタ機能とを備えているものであってもよいし、増幅機能と選択可能なフィルタとを備えているものであってもよいし、適応フィルタを備えているものであってもよい。なお、適応フィルタは、自動的にビデオパフォーマンスを改善するものであって、図6の説明において後述する。
【0032】
受信増幅器230,231,232の出力は、ビデオモニタ信号234,235,236を監視するためのビデオモニタ114に接続されている。モニタディスプレイに必要な信号の設定を完了するために、同期信号がスレイブT/R102から入力されている。
【0033】
図3は、コンピュータ110とビデオモニタ114との間のビデオエレメントの周波数特性を示す。図3(a)〜(c)に示す周波数応答の波形は、特徴点を模式的に表しており、適応等化器の必要性を示すためのものである。図3(a)には、矢印314に示すバンド幅における送信増幅器のブースト特性を、ブーストカーブ312で示す。
【0034】
図3(b)は、ビデオチャネルの周波数特性を表しており、例えばシールド無しより対線の周波数特性が、より対線の長さによって変化する場合である。図3(b)に示すように、チャネル特性におけるチャネルカーブ322は、矢印314で示す所望のバンド幅において、単位長当たりの、周波数に対する振幅の減衰を示している。それゆえ、ケーブル長さが2倍になると、カーブの傾きはオリジナルのケーブルのカーブの2倍の傾きになる。
【0035】
図3(c)には、受信増幅器における振幅特性とゲイン特性とを、増幅器特性として示す。長いワイヤを等化するためには高いゲインカーブ332が必要とされ、短いワイヤには低いゲインカーブ334が用いられる。
【0036】
図3に示すような概略の波形は、周波数応答を測定して決定される。いわゆる高周波数ブーストであるブーストカーブ312は、一般的に、通信チャネルとして用いることができる、コンピュータビデオ信号とケーブルの特性との出力周波数の内容を考慮して、回路設計者により選択される。
【0037】
チャネル特性カーブ322は、一般的に製造者の仕様によって確認される。例えば、本発明で用いられているカテゴリー5のケーブルは、インディアナ州リッチモンドに所在するベルデンワイヤアンドケーブルカンパニー(Belden Wire and Cable Company of Richmond,Indiana )から入手することができる。
【0038】
図4に、従来の受信器回路400を示す。第1の増幅器402は、ひずみのあるビデオ信号224が入力されると、この信号の電圧レベルを上昇させる。固定エレメントを有するフィルタ404は、ビデオチャネルの逆周波数特性を近似する。フィルタ404は、特定のワイヤの固定長に応じて設計されることも可能であるし、ジャンパストラップを用いて手動で調整されてもよい。
【0039】
その後、フィルタ404の出力は第2の増幅器406によって増幅され、受信器出力信号234となる。受信器出力信号234はその後ビデオモニタ114に入力される。受信器回路400は、すべての送信ワイヤがおおよそ同じ長さであって、単位長さ当たりの送信特性が同じである場合に、1つの固定フィルタとともに良好に機能する。送信ワイヤの長さが異なる場合であってもフィルタを調整することにより十分なビデオパフォーマンスを得ることができるが、その調整には、ジャンパストラップを用いて手動でコンポーネントを変更することが必要となる。
【0040】
異なる長さのワイヤのペアに応じてフィルタ特性を自動的に変更するためには、ワイヤの長さを自動的に測定する手段が必要である。図5に、本発明において、コンピュータ110と周辺機器112との間で周辺機器情報を送信するためのパケットプロトコルを示す。パケットプロトコルは、周辺機器情報を送信するために設計されたものであるが、コンピュータと周辺機器のサイトとの間の往復時間を測定するために用いられる。片道を通信するための時間は、ディレイ時間であり、往復時間の1/2である。ディレイ時間を表す値は、適応フィルタの入力として用いられる。パケットの内容に関する詳細は、本発明者が以前にした出願において開示されているが、時間測定方法を理解するためには必要ではない。
【0041】
また、図5に示すように、第1のパケットである送信パケット(N)502が、コンピュータからダウンストリーム方向に送信される。パケットが送信されると、マスターR/T(Receiver and Transmitter)101における第1のカウンタが、ゼロの値からスタートされる。送信パケット(N)502は、周辺機器サイトに受信パケット(N)504として到達する。周辺機器サイトにある第2のカウンタは、受信パケット(N)504が到達したとき、32の値にセットされる。第2のカウンタのカウント値が64になると、送信パケット(N+1)506がアップストリーム方向に送信される。
【0042】
第2のパケットが受信パケット(N+1)508としてコンピュータに到着すると、第1のカウンタのカウント値が保存される。保存されたカウント値である−32は、周辺機器チャネルのワイヤのより対線の長さの2倍の比例数に相当する数に等しい。本実施の形態では、カウント値が約4m(14フィート)のケーブル長を示した。なお、カウント値は、41.67nsのインターバルで変化する。また、ケーブル長の2倍に比例するカウント値が保存される。一般的に、ビデオチャネルのよりワイヤのペアは、周辺機器チャネルのワイヤのペアと同じバインダ内であるので、同じ長さである。
【0043】
上記したように長さの測定方法はコンピュータにより実行されるが、周辺機器サイトにおいて長さを自動的に測定することも可能である。周辺機器サイトにおいて長さを測定しているときには、適応受信増幅器のスイッチを起動するためにその長さの2倍を示す数を得ることができる。ケーブル長さを測定する他の方法も、ディレイ時間を表す値を自動的に生成するために用いることができる。例えば、第1のサイトに参照電圧が付加されたときに第2のサイトにおいて電圧を測定する代替方法である。ケーブル長を自動的に測定する他の方法は、当業者に知られている。
【0044】
図6は、本発明に係る適応受信増幅器600を示す。3つの適応受信増幅器600は、3つのビデオ受信増幅器230,231,232と同じ構成である。図6に示す実施形態においては、R色のビデオ信号が入力および出力として選択されている。ひずみのあるR色のビデオ信号224が入力増幅器602により増幅され、ノード603において分離する。ノード603における信号は、スイッチング減衰フィルタ(等化器)608により減衰される。減衰された信号は、高周波ブースト回路(等化器)606による高周波ブーストを受信する。ブーストされた信号は、増幅器604と出力増幅器610とにより増幅される。出力増幅器610の出力は、モニタビデオ信号234である。
【0045】
スイッチング減衰フィルタ608は、抵抗とコンデンサとの配列を含む。ある実施形態においては、6つの並列のネットワークが、6つのスイッチに接続されている。並列なネットワークのそれぞれが、一連の抵抗とコンデンサとを備えている。
【0046】
6つのスイッチのうち一つが閉じられている場合、一連の抵抗とコンデンサにおける一端が入力ノード603に接続されており、他端がグランド612に接地されている。ビデオチャネルのディレイ時間を表す値に応じて定められた手順によりスイッチを閉じることにより、種々のフィルタ特性を得ることができる。高周波ブースト回路606とスイッチング減衰フィルタ608とを組み合わせて適応等化器として用いることにより、R色のビデオチャネル220により生じるひずみの大部分を除去することができる。図6に記載されたフィルタ設計の種々の変更態様によっても、同等の結果を得ることができることが当業者により理解されている。
【0047】
さらに、適応等化器を、コンピュータ側のサイトに配置することができるとともに、上記した方法により設計することができる。ワイヤあるいはケーブルの長さが公知の測定方法あるいは同等の測定方法により既知である場合は、ビデオチャネルのひずみを除去するために、種々の適応受信器構造を用いることができる。
【0048】
図7に、ビデオチャネルのひずみを自動的かつ適応的に等化する方法を示す。ステップ710において、コンピュータ側のサイトと周辺機器側のサイトとを接続するワイヤのペアが接続されると、本方法がスタートする。ステップ720にて、周辺機器のタイミングパケットにより、往復時間が決定される。ステップ730において、往復時間を表す値がテーブルルックアップを用いて、スイッチ制御信号を生成する。ステップ740において制御信号がフィルタスイッチに送信されるとともに、ステップ750においてスイッチが送信パスを等化するように設定される。ステップ760においてリセットが必要であるか否かを判断し、リセットが必要(「YES 」)ならばステップ720に戻る。ステップ760において「NO」である場合は、ステップ770においてスイッチの設定を保持する。
【0049】
上述したように、本発明の新規な概念における精神と範囲とを離れることなく、数多くの変更態様と修正とが可能であることが理解されるであろう。ここに記載された特定の方法と装置とは、何ら限定する目的で用いられているものでないということは、理解されるべきであり、推論されるべきである。勿論、従属項はそのような変更態様を全てその従属項の範囲内に網羅することを目的としている。本発明は、特許請求の範囲に限定されるものではない。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、以上のように、ケーブル特性を等化すると同時にコストを低減することが可能である。さらに、等化が自動で行われる場合は、熟練した技術者に頼る必要がなく、コンピュータ延長システムを設置したり、移動したりするための時間を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る延長システムの一実施形態を介してコンピュータと周辺機器とを接続した状態で示すブロックダイアグラムである。
【図2】上記延長システム内でビデオ信号を送信するための終端間接続を示す図である。
【図3】上記延長システム内でコンピュータとビデオモニタとの間におけるビデオエレエントの周波数特性を示す図である。
【図4】従来の受信器回路を示す図である。
【図5】本発明における延長システムのマスターT/RとスレイブT/Rとの間の送信パケットについてタイミングシーケンスを示す図である。
【図6】本発明における適応受信器のエレメントを示す図である。
【図7】本発明におけるビデオ通信チャネルによりコンピュータから送信されたビデオ信号を等化する方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
110 コンピュータ
112 周辺機器
114 ビデオモニタ
210 送信増幅器(適応ビデオ送信器)
211 送信増幅器(適応ビデオ送信器)
212 送信増幅器(適応ビデオ送信器)
230 受信増幅器(適応ビデオ受信器)
231 受信増幅器(適応ビデオ受信器)
232 受信増幅器(適応ビデオ受信器)
606 高周波ブースト回路(等化器)
608 スイッチング減衰フィルタ(等化器)
Claims (7)
- 第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、ビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するために第2のサイトに設けられる適応ビデオ受信器であって、
コンピュータと第2のサイトとの間の周辺機器情報パケット通信の往復時間を観測することにより、第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトとの間の往復時間のディレイ時間を測定して、コンピュータと適応受信器との間のディレイ時間を決定する時間測定システムと、
コンピュータから供給され延長システムに送られるコンピュータビデオ信号であるビデオ信号を受信する等化器とを備え、
上記等化器は、時間測定システムにより決定された第1のサイトにおけるコンピュータと適応ビデオ受信器との間のディレイ時間の値により選択可能である複数の周波数特性を有しており、当該周波数特性をビデオ周波数のひずみと逆の周波数特性で送信することによって、ビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする適応ビデオ受信器。 - 上記等化器が、高周波数ブースト回路と協働するスイッチング減衰フィルタを備え、
上記スイッチング減衰フィルタが、ディレイ時間の値に応答するスイッチを備えていることを特徴とする請求項1に記載の適応ビデオ受信器。 - 上記ビデオ信号が、上記等化器に受信される前に増幅されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の適応ビデオ受信器。
- 上記ビデオ信号が、第1のサイトにおける送信フィルタにより整形されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の適応ビデオ受信器。
- 第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて用いられる適応ビデオ送信器であって、
上記適応ビデオ送信器は、コンピュータから供給され延長システムに送られるコンピュータビデオ信号であるビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するために第1のサイトに設置可能であり、
第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトとの間の周辺機器情報パケット通信の往復時間を観測することにより、第1のサイトと第2のサイトとの間の往復時間のディレイ時間を測定して、コンピュータと適応受信器との間のディレイ時間を決定する時間測定システムと、
送信されたビデオ信号を整形するための送信器における等化器とを備え、
上記等化器は、複数の選択可能な周波数特性を有しており、該複数の周波数特性はビデオチャネルと逆の周波数特性であるとともに、選択された周波数特性は時間測定システムにより決定された第1のサイトにおけるコンピュータと適応ビデオ受信器との間のディレイ時間に依存しており、等化器とチャネルとが結合してビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする適応ビデオ送信器。 - 第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、コンピュータから供給され延長システムに送られるコンピュータビデオ信号であるビデオ信号からビデオ周波数のひずみを除去するための方法であって、
第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトとの間の周辺機器情報パケット通信の往復時間を観測することにより、第1のサイトと第2のサイトとの間の往復時間のディレイ時間を測定して、上記第1のサイトと第2のサイトとの間のディレイ時間を測定するステップと、
測定された第1のサイトと第2のサイトとの間のディレイ時間に応じて等化器の周波数特性を選択するステップと、
選択された等化器の周波数特性を用いてビデオ信号をフィルタするステップと、フィルタ処理されたビデオ信号をビデオモニタに送信するステップとを備えていることを特徴とする方法。 - 第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトにおける周辺機器とビデオモニタとを備えている延長システムにおいて、それぞれがコンピュータから供給され延長システムに送られる3つの対応するビデオ信号からの周波数のひずみを除去するために第2のサイトに設けられる3つの適応ビデオ受信器であって、各適応ビデオ受信器が、
第1のサイトにおけるコンピュータと第2のサイトとの間の周辺機器情報パケット通信の往復時間を観測することにより、第1のサイトと第2のサイトとの間の往復時間のディレイ時間を測定して、第1のサイトと第2のサイトとの間で送信される信号のディレイ時間を決定するための時間測定システムと、
各適応ビデオ受信器に対応するビデオ信号を受信するための等化器とを備え、
上記等化器は、時間測定システムによって測定されたディレイ時間の値により選択可能である複数の周波数特性を有しており、ビデオ周波数のひずみと逆の周波数特性を送信することによって、ビデオモニタにひずみのないビデオ信号を送信することを特徴とする適応ビデオ受信器。
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