JP4708238B2 - 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 - Google Patents
感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4708238B2 JP4708238B2 JP2006083178A JP2006083178A JP4708238B2 JP 4708238 B2 JP4708238 B2 JP 4708238B2 JP 2006083178 A JP2006083178 A JP 2006083178A JP 2006083178 A JP2006083178 A JP 2006083178A JP 4708238 B2 JP4708238 B2 JP 4708238B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- exposure
- light
- compound
- photosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
Description
一方、前記感光層への露光としては、従来、フォトマスクを用いて露光を行うことが一般的であったが、近年では、プリント基板の高生産性や不良率の減少を追求するために、マスクレスのレーザ露光システムが注目を集めている。
これらのプリント基板材料及び露光システムの近年の動向の中で、高感度で膜厚均一性に優れた、青紫色レーザ(波長=405±5nm)に対し高感度を示すドライフィルムの開発が盛んに行われている。
また、従来の一般的な液状レジスト用組成物をそのままドライフィルムレジストに適用した場合、多くの課題があった。
例えば、高感度で良好な基板追従性や埋め込み性を求めると、感光層表面のタック性が高くなり、支持体及び保護フィルムの剥離性が悪くなる問題があった。
より具体的には、一般にドライフィルムから永久パターを形成するには、支持体上に感光層があり、その感光層を保護するために、支持体とは反対側に保護フィルムが貼り付けられるが、使用にあたり、まず前記保護フィルムを剥がし、感光層を基板上に接触させつつ真空ラミネーターで脱気した後、加熱及び加圧により十分な支持体と感光層とを密着させる。次いで、支持体側から露光を行なった後、前記支持体を剥離して現像を行う。この過程で、感光層の表面のタック性が高すぎると、支持体や保護フィルムの剥離時に、これらの表面に感光層成分が残留したり、脱気が十分行えずに気泡が残って、保護フィルムに十分な保護機能が期待できなくなる問題があった。
また、保存時に暗反応により現像性が劣化したり、ロール状態で保存したときに端面融着が起こってロールからのフィルム巻きだしが困難になり、保存安定性が悪い問題があった。
通常、このような感光層の用いる感光性組成物は、アルカリ可溶性バインダー、重合性化合物、光重合開始剤、エポキシ樹脂、エポキシ硬化促進剤、無機顔料等を主要成分として含有するアルカリ現像型の感光性組成物が一般的である。
前記アルカリ可溶性感光性バインダーとしては、例えば、カルボン酸バインダーとエポキシアクリレートの反応生成物(特許文献1及び2参照)、スチレン−無水マレイン酸共重合体とグリコールモノアクリレートとの反応生成物(特許文献3参照)、スチレン−無水マレイン酸共重合体とヒドロキシアルキルカルボン酸との反応生成物にグリシジルアクリレートを反応したもの(特許文献4参照)、等が提案されている。
前記のように、室温下での感光層の高溶融粘度を実現するには、1)無機顔料の含有率を高める、2)アルカリ可溶性バインダーの分子量を高める、3)重合性化合物やエポキシ樹脂などの分子量が低い成分の含有率を低下することが知られている。
また、ラミネーション時の低粘度を実現するには、1)〜3)の逆を行う方法、ラミネーション温度付近で溶融する難溶性(結晶性)エポキシ樹脂を使用する方法(特許文献5及び6参照)等が知られている。そこで、特許文献7では、(1)カルボキシル基及びアクリル基含有し、特定の酸価、分子量をもつバインダーと(2)エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸とエポキシアクリレートとの反応生成物であり、特定の酸価、エポキシ当量をもつエポキシ樹脂とを感光性組成物中に併用することが提案されている。
しかし、これらの性能項目は相反する関係にあるため、未だ全性能を十分満足するようなレベルまで到達できていない。
また、永久パターンには、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金メッキ耐性、PCT耐性等の諸性質が良好であることが求められる。
<1> バインダー、重合性化合物、光重合開始系化合物。及び熱架橋剤を含み、前記光重合開始系化合物がオキシム誘導体を含む感光性組成物からなる感光層を有し、該感光層の30℃での溶融粘度が1×105〜1×107Pa/sであり、80℃での溶融粘度が1×102〜1×103Pa/sであることを特徴とする感光性フィルムである。
<2> オキシム誘導体が、下記一般式(A)及び下記一般式(B)の少なくともいずれかである前記<1>に記載の感光性フィルムである。
<3> バインダーが、芳香族基、酸性基、及び不飽和結合を有し、エポキシ当量が10,000g/eq以上の樹脂を含む前記<1>から<2>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<4> バインダーが、
(A)分子中にカルボキシル基を有する共重合体であり、質量平均分子量が1,500〜30,000である第一樹脂と、
(B)(a)エポキシ樹脂に、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物、及び(c)多塩基酸無水物をこの順に反応させて得られる共重合体であり、エポキシ当量が10,000以上である第二樹脂と、
を(A):(B)=30〜85:70〜15の質量比で含有する前記<3>に記載の感光性フィルムである。
<5> (A)第一樹脂が、スチレン類及び不飽和カルボン酸類由来の下記一般式(I)で表される構造単位を有する前記<4>に記載の感光性フィルムである。
<6> (A)第一樹脂が、下記一般式(II)で表される前記<5>に記載の感光性フィルムである。
<7> 一般式(I)及び(II)におけるR5が、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基である前記<6>に記載の感光性フィルムである。
<8> (A)第一樹脂:(B)第二樹脂=40〜70:60〜30の質量比で含有する前記<4>から<7>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<10> 光重合開始系化合物が、アクリドン化合物を含む前記<1>から<9>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<11> アクリドン化合物が、下記一般式(III)で表される前記<10>に記載の感光性フィルムである。
<12> アクリドン化合物の含有量と、オキシム誘導体の含有量との質量比が、〔(アクリドン化合物)/(オキシム誘導体)〕=1/0.1〜1/100である前記<10>から<11>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<13> 光重合開始系化合物が、水素供与体化合物を含む前記<1>から<12>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<14> 水素供与体化合物が、フェニルグリシンである前記<13>に記載の感光性フィルムである。
<15> 熱架橋剤が、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ポリイソシアネート化合物、ポリイソシアネート化合物にブロック剤を反応させて得られる化合物、及びメラミン誘導体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<14>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<16> エポキシ化合物が、β位がアルキル基で置換されたエポキシ化合物である前記<15>に記載の感光性フィルムである。
<18> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<17>に記載の感光性フィルムである。
<19> 支持体が、長尺状である前記<17>から<18>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<20> 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<17>から<19>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<21> 感光性フィルムにおける感光層上に保護フィルムを有する前記<17>から<20>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<22> 感光層の厚みが1〜100μmである前記<1>から<21>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<24> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<23>に記載のパターン形成装置である。該<24>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
<25> 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である前記<23>から<24>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<24>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<26> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<23>から<25>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<27> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<26>に記載のパターン形成装置である。
<28> 描素部が、マイクロミラーである前記<25>から<27>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<29> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<23>から<28>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<29>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<30> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<23>から<29>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<30>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<32> 露光が、350〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる前記<31>に記載の永久パターン形成方法である。
<33> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<31>から<32>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部を指定し、
前記露光ヘッドについて、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部の制御を行い、
前記感光層に対し、前記露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて行われる前記<31>から<33>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<34>に記載の永久パターン形成方法においては、前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部が指定され、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部が制御される。前記露光ヘッドを、前記感光層に対し走査方向に相対的に移動させて露光が行われることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<35> 露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部を指定する前記<34>に記載の永久パターン形成方法である。該<35>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部が指定されることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上のヘッド間つなぎ領域に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<36> 露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域以外の領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部を指定する前記<35>に記載の永久パターン形成方法である。該<36>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域以外におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部が指定されることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上のヘッド間つなぎ領域以外に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<37> 設定傾斜角度θが、N重露光数のN、描素部の列方向の個数s、前記描素部の列方向の間隔p、及び露光ヘッドを傾斜させた状態において該露光ヘッドの走査方向と直交する方向に沿った描素部の列方向のピッチδに対し、次式、spsinθideal≧Nδを満たすθidealに対し、θ≧θidealの関係を満たすように設定される前記<34>から<36>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<38> N重露光のNが、3以上の自然数である前記<34>から<37>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<38>に記載の永久パターン形成方法においては、N重露光のNが、3以上の自然数であることにより、多重描画が行われる。この結果、埋め合わせの効果により、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが、より精密に均される。
描素部により生成されて被露光面上の露光領域を構成する描素単位としての光点位置を、被露光面上において検出する光点位置検出手段と、
前記光点位置検出手段による検出結果に基づき、N重露光を実現するために使用する描素部を選択する描素部選択手段と
を備える前記<34>から<38>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<40> 使用描素部指定手段が、N重露光を実現するために使用する使用描素部を、行単位で指定する前記<34>から<39>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<42> 実傾斜角度θ´が、露光ヘッドを傾斜させた状態における被露光面上の光点の列方向と前記露光ヘッドの走査方向とがなす複数の実傾斜角度の平均値、中央値、最大値、及び最小値のいずれかである前記<41>に記載の永久パターン形成方法である。
<43> 描素部選択手段が、実傾斜角度θ´に基づき、ttanθ´=N(ただし、NはN重露光数のNを表す)の関係を満たすtに近い自然数Tを導出し、m行(ただし、mは2以上の自然数を表す)配列された描素部における1行目から前記T行目の前記描素部を、使用描素部として選択する前記<39>から<42>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<44> 描素部選択手段が、実傾斜角度θ´に基づき、ttanθ´=N(ただし、NはN重露光数のNを表す)の関係を満たすtに近い自然数Tを導出し、m行(ただし、mは2以上の自然数を表す)配列された描素部における、(T+1)行目からm行目の前記描素部を、不使用描素部として特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する前記<39>から<42>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
(1)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積が最小となるように、使用描素部を選択する手段、
(2)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の描素単位数と、露光不足となる領域の描素単位数とが等しくなるように、使用描素部を選択する手段、
(3)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の面積が最小となり、かつ、露光不足となる領域が生じないように、使用描素部を選択する手段、及び
(4)理想的なN重露光に対し、露光不足となる領域の面積が最小となり、かつ、露光過多となる領域が生じないように、使用描素部を選択する手段
のいずれかである前記<39>から<44>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<46> 描素部選択手段が、複数の露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域において、
(1)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積が最小となるように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
(2)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の描素単位数と、露光不足となる領域の描素単位数とが等しくなるように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
(3)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の面積が最小となり、かつ、露光不足となる領域が生じないように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、及び、
(4)理想的なN重露光に対し、露光不足となる領域の面積が最小となり、かつ、露光過多となる領域が生じないように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
のいずれかである前記<39>から<45>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<47> 不使用描素部が、行単位で特定される前記<46>に記載の永久パターン形成方法である。
<49> 使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、1/N行毎の描素部行を構成する前記描素部のみを使用して参照露光を行う前記<34>から<48>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<49>に記載の永久パターン形成方法においては、使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、1/N行毎の描素部列を構成する前記描素部のみを使用して参照露光が行われ、略1重描画の単純なパターンが得られる。この結果、前記ヘッド間つなぎ領域における前記描素部が容易に指定される。
<51> N重露光のNが、3以上7以下の自然数である前記<34>から<50>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<52> パターン情報が表すパターンの所定部分の寸法が、指定された使用描素部により実現できる対応部分の寸法と一致するように前記パターン情報を変換する前記<34>から<51>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<54> 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う前記<53>に記載の永久パターン形成方法である。
<55> 硬化処理が、全面露光処理及び120〜200℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである前記<54>に記載の永久パターン形成方法である。該<55>に記載の永久パターン形成方法においては、前記全面露光処理において、前記感光性組成物中の樹脂の硬化が促進される。また、前記温度条件で行われる全面加熱処理において、硬化膜の膜強度が高められる。
<57> 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかである前記<56>に記載のパターンである。該<57>に記載の永久パターンは、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかであるので、該膜の有する絶縁性、耐熱性などにより、配線が外部からの衝撃や曲げなどから保護される。
本発明の感光性フィルムは、バインダー、重合性化合物、光重合開始系化合物、及び熱架橋剤を少なくとも含み、必要に応じて、適宜選択されたその他の成分を含む感光性組成物からなる感光層を少なくとも有し、目的に応じて、支持体、適宜選択されるその他の層を積層してなる。
前記感光層は、30℃での溶融粘度が1×105〜1×107Pa/sであり、3×102〜9×102Pa・sが好ましい。前記30℃での溶融粘度が、1×105Pa/s未満であると、保存時にフイルムロールの端から感光層のしみ出し(端面融着)が起こったり、保護フィルムを剥離する際に、剥離跡が発生することがある。一方、前記溶融粘度が、1×107Pa/sを超えると、保護フィルムを感光層にラミネートする時にラミネート機能が低下し、ラミネーション時に柔軟性が欠け、均一なラミネートができなかったり、保護フィルムを支持体から剥離する際に該保護フィルムとともに前記感光層も支持体から剥離してしまうことがある。
また、前記感光層は、80℃での溶融粘度が1×102〜1×103Pa/sであり、3×102〜9×102Pa・sであることが好ましい。前記80℃での溶融粘度が、1×102Pa/s未満であると、ラミネーション時に流動性が高すぎるために、流出してしまい、十分なラミネート後の感光層の厚みが確保できないことがある。一方、前記溶融粘度が、1×103Pa/sを超えると、板積層時に追従性が不足し、基板との間に気泡が混入したり、硬化後の基板密着性が劣ることがある。
ここで、前記溶融粘度は、例えば、測定器として、バイブロン(DD−III型:東洋ボールドウィン株式会社製)を使用し、測定開始温度30℃、昇温速度5℃/分及び振動数1Hz/degの条件で測定することができる。
前記バインダーとしては、30℃での溶融粘度が1×105〜1×107であり、80℃での溶融粘度が1×102〜1×103Pa/sとなる感光層を形成することができるものであれば、特に制限はないが、例えば、アルカリ性液に対して可溶性であることがより好ましい。
アルカリ性液に対して溶解性を示すバインダーとしては、例えば、芳香族基、酸性基、及び不飽和結合を有する樹脂が好適に挙げられる。
前記樹脂のエポキシ当量は、10,000g/eq以上であり、15,000〜45,000g/eqが好ましい。前記エポキシ当量が、10,000未満であると、保存時の安定性に欠け、現像性が劣化することがある。
前記エポキシ当量は、例えば、JIS K7236の4.2に示される指示薬滴定法により測定することができる。
(B)(a)エポキシ樹脂に、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物、及び(c)多塩基酸無水物をこの順に反応させて得られる共重合体であり、エポキシ当量が10,000以上であるアルカリ可溶性感光性樹脂と、を併用するのが好ましい。
前記(A)第一樹脂と前記(B)第二樹脂との質量比(モル比)は、(A):(B)=30〜85:70〜15であり、35〜80:65〜20が好ましく、40〜70:60〜30がより好ましい。前記第一樹脂の配合量が少なすぎて該混合比が30:70より小さいと、30℃における溶融粘度が低下し、端部融着が起きやすくなることがあり、前記第一樹脂の配合量が多すぎて該混合比が85:15より大きいと、80℃における溶融粘度が高すぎるため、基板への埋め込み性や密着が劣り、無電解金メッキ耐性やPCT耐性が劣化することがある。
なお、本明細書では、「アクリル、メタクリル」の双方或いはいずれかを指す場合、「(メタ)アクリル」と表記することがある。
前記第一樹脂の好ましい具体例としては、スチレン類及び不飽和カルボン酸類由来の下記一般式(I)で表される構造単位を有する樹脂が挙げられる。
これらの中でも、硬化後の膜硬度、耐熱性、PCT耐性を向上するため、R5として(メタ)アクリロイルオキシアルキル基を持つ共重合体が特に好ましい。
前記第一樹脂の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記スチレン類と前記二塩基性不飽和カルボン酸化合物との通常のラジカル重合反応によって合成することができる。
前記重合方法としては、特に制限はなく、塊状重合法、溶液重合法などの通常用いられる共重合反応法を用いることができる。これらの中でも、該溶液重合法は、溶媒によるラジカルの連鎖移動の差を利用したり、重合開始剤量や反応温度を調節することで低分子量重合体または共重合体を温和な条件で容易に得ることができるため好ましい。該塊状重合法は、高温で重合させて停止反応速度を早めることで可能であるが、反応をコントロールしにくいという問題点がある。
また、前記溶液重合法においては、重合開始剤として、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の少なくともいずれかをビニルモノマー100質量部に対して0.05質量部以上の濃度で用いることが好ましく、0.1〜15質量部の濃度で用いることがより好ましい。
前記溶液重合における反応温度は、使用する溶媒、開始剤、得られるポリマー、によって異なるが、70〜230℃で行うのが好ましい。
前記溶液重合法においては、更に、重合終了時に溶液中で他の重合体を混合することも好ましく、複数の重合体を混合してもよい。
スチレン−二塩基性不飽和カルボン酸無水物共重合体との開環付加反応に好適なアルコール類としては、飽和アルコール類又は不飽和アルコール類が挙げられる。
前記飽和アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ドデカノール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジシクロペンタニルアルコール、2−ジシクロペンタニルオキシエタノール、イソボルニルアルコール、アダマンチルアルコール、などが挙げられる。
また、前記開環付加反応はフェノール類を用いてもよく、好ましいフェノール類としては、フェノール、p−クレゾール、α−ナフトールを挙げることができる。
なお、反応促進剤として、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ペンタメチルジエチレントリアミン、などの第3級アミン類又は第4級アンモニウム塩などを使用することができる。また、反応中に重合物が生成するのを防止するために、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、tert−ブチルヒドロキノン、tert−ブチルカテコール、ベンゾキノン、フェノチアジン、などの公知の重合禁止剤を使用することもできる。
前記スチレン類と二塩基性不飽和カルボン酸類との共重合体と前記エポキシ基含有不飽和化合物との開環付加反応に用いる反応溶媒としては、モノマーおよび重合体を溶解するものであれば特に制限なく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、メチルプロピレングリコール、メチルジプロピレングリコール等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノアルキルアセテート、ジプロピレングリコールモノアルキルアセテート、メチルプロピレングリコールアセテート等のエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;四塩化炭素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;などが用いられる。これらの中でも、反応温度より高い沸点を有し、かつ原料及び生成物を溶解するものが特に好ましい。これらの反応溶媒は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記反応溶媒中の前記共重合体樹脂濃度は、20〜60質量%が好ましい。該樹脂濃度が20質量%未満であると、十分な反応速度が得られないことがあり、60質量%を超えると、反応中にゲル化物が生じる虞がある。
前記触媒の含有量は、エポキシ基含有不飽和化合物に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.5〜5.0質量%がより好ましい。前記含有量が、エポキシ基含有不飽和化合物に対して0.01質量%未満であると、十分な反応速度が得られないことがあり、10質量%を超えると、生成した樹脂の諸物性に悪影響を及ぼす恐れがある。
前記重合禁止剤の含有量は、反応液全体に対して1〜10,000ppmが好ましく、50〜5,000ppmがより好ましい。該含有量が反応液全体に対して1ppm未満であると、十分な重合禁止効果が得られないことがあり、10,000ppmを超えると、生成した樹脂の諸物性に悪影響を及ぼす虞がある。
また、前記スチレン類と前記二塩基性不飽和カルボン酸化合物との共重合体と前記エポキシ基含有不飽和化合物との開環付加反応は、同様の重合禁止効果の理由から、分子状酸素含有ガス雰囲気下で行うのが好ましい。本開環反応においては、特に、反応温度と酸素濃度及び重合禁止剤が反応の要となる。酸素濃度は反応系中に爆発性混合物を形成しないような濃度であればよいが、通常は2〜21体積%であり、好ましくは3〜7容量%になるように調整すればよい。
ここで、前記質量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定することができる。具体的には、予め反応生成物をサンプリングし、テトラヒドロフランに溶解した溶液を、昭和電工製A−801,802,803,804,805,806,807を連結した構成のカラムを用いて分離し、標準ポリスチレン樹脂の検量線を用い、分子量分布を測定することにより求めることができる。
ここで、ガラス転移温度(Tg)は、ASTM D3418−82に準じて測定することができる。具体的には、内熱式入力補償型の示差走査熱量計(パーキンエルマー社製のDSC−7)を用いて、試料を、室温から昇温速度20℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10分間放置、降温速度50℃/minで0℃まで試料を冷却して10分放置、窒素雰囲気(20cc/min)で再度150℃まで昇温速度20℃/minで加熱してDSC測定を行い、解析ソフト〔Tgジョブ〕を用い、ピーク立ち上がり温度を読み取ることにより求めることができる。
ここで、酸価とは、1gの樹脂A中のカルボン酸の酸性を中和するのに必要な水酸化カリウムの質量(g)であり、JIS K0070に準じて通常の中和滴定法により測定することができる。
ここで、臭素価とは、100gの樹脂A中の不飽和基の臭素価に必要な臭素の質量(g)であり、JIS K2605に準じて通常の電気滴定法によって測定することができる。
前記第二樹脂は、前述の通り、(a)エポキシ樹脂に、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物、及び(c)多塩基酸無水物をこの順に反応して得られる。
前記第二樹脂のエポキシ当量は、10,000g/eq以上であり、15,000〜45,000が好ましい。前記エポキシ当量が10,000未満であると、保存時の安定性に欠け、現像性が劣化することがある。
また、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、サリチルアルデヒド型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂も好適に使用できる。
前記半エステル化合物の合成に用いられるヒドロキシル基含有アクリレートとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンダエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ジベンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記半エステル化合物の合成に用いられる飽和あるいは二塩基性不飽和酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、メチルナドラヒドロ無水フタル酸、エチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水イタコン酸等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸が好ましい。
これらの(2)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記第二樹脂の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(a)エポキシ樹脂と、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物と、の反応において、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して、1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物が0.8〜1.05当量となる比率で反応させることが好ましく、0.9〜1.0当量がより好ましい。
前記有機溶剤としては、例えば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などが挙げられる。
更に、反応を促進させるために触媒を用いるのが好ましい。前記触媒としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライト、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライト、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルメチルアンモニウムアイオタイド、トリフェニルホスフィンなどが挙げられる。
前記触媒の使用量は、(a)エポキシ樹脂と、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物との合計100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
また、反応中の重合を防止する日的で、重合防止剤を使用するのが好ましい。前記重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、カテコール、ピロガロール等が挙げられる。
前記重合禁止剤の使用量は、(a)エポキシ樹脂と、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物との合計100質量部に対して、0.01〜1質量部が好ましい。反応温度は、60〜150℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
前記第二樹脂は、こうして得られた反応生成物に、(c)多塩基酸無水物を反応させて得られる。前記反応生成物と多塩基酸無水物との反応温度は、60〜120℃が好ましい。
前記反応生成物中のヒドロキシル基1当量に対して、(c)多塩基酸無水物を0.1〜1.0当量反応させることで、前記第二樹脂の酸価を調整できる。
前記第二樹脂の質量平均分子量は、500〜5,000が好ましく、1,000〜4,000がより好ましく、1,500〜3,500が特に好ましい。前記質量平均分子量が、500以下であると、粘着性が高すぎ保護フィルムの剥離が困難になることがあり、5,000を超えると、該樹脂の製造が困難になることがある。
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記光重合開始系化合物としては、オキシム誘導体を含み、さらに、増感剤や水素供与体化合物を含むことが好ましい。
前記オキシム誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、下記一般式(A)及び下記一般式(B)のいずれかで表される部分構造を有する化合物であることがより好ましい。前記オキシム誘導体は、2種以上を併用してもよい。
また、前記Y2としては、脂肪族基、−CO−Y6、−CO−Y6、−CO−Y6、−CO2−Y6、−CO2−Y6、及び−CO2−Y6のいずれかであることが好ましい。ただし、前記Y6は、脂肪族基、芳香族基、及び複素環基のいずれかを表す。
また、これらの芳香族基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基が挙げられる。例えば、後述のアルキル基、置換アルキル基、又は置換アルキル基における置換基として示したものなどを挙げることができる。
また、これらの複素環基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としては、水素原子を除く1価の非金属原子団からなる基が挙げられる。例えば、後述のアルキル基、置換アルキル基、又は置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。
前記置換基におけるヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基、ピペリジニル基、などが挙げられる。
前記置換基におけるシリル基としてはトリメチルシリル基等が挙げられる。
前記置換基にはアシル基(R01CO−)を含んでいてもよく、該アシル基としては、該R01が、例えば、水素原子、上記のアルキル基、アリール基のものなどが挙げられる。
前記置換アリール基としては、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては前述のアルキル基、置換アルキル基、ならびに、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。
R02、R03、R04、R05としては、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基が好ましく、これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。これらの中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から10までの直鎖状、分岐状、環状のアルキル基がより好ましい。
具体的には、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、置換アルキル基の置換基として例示したピリジル基等が挙げられる。
前記増感剤としては、特に制限はないが、例えば、アクリドン化合物が好ましい。
前記アクリドン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
また、互いに隣り合う基は結合して環を形成していてもよい。
前記アクリドン化合物の含有量と、前記オキシム誘導体の含有量との質量比が、上記の範囲外であると、感度が低下し、かつ感度の経時変化が悪化することがある。
前記光重合開始系化合物としては、水素供与体化合物を含むことが好ましい。
前記水素供与体化合物としては、活性エネルギー線により励起状態となり、前記アクリドン化合物及び前記オキシム誘導体と相互作用することにより、水素原子を供与することが可能な化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジアルキルアミノ含有化合物、活性メチレン基含有化合物(フェニルグリシン化合物など)、フェノール化合物等が挙げられ、これらの中でもジアルキルアミノ含有化合物、活性メチレン基含有化合物、メルカプト基含有化合物が好ましく、フェニルグリシンが特に好ましい。
前記光重合開始系化合物としては、前記オキシム誘導体、前記水素供与体化合物ととにに、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの等)、ヘキサアリールビイミダゾール、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、メタロセン類、及びアシルホスフィンオキシド化合物などの光重合開始剤を併用することができる。これらの中でも、前記感光層の感度、保存性、及び前記感光層と前記基体との密着性等の観点から、トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素、ケトン化合物、及びヘキサアリールビイミダゾール系化合物が好ましい。
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができる。
前記1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000、ジャパンエポキシレジン社製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業社製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば、低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業社製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業製」等)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鉄化学社製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業社製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α―メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂社製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
これらの中でも、下記構造式(I)で表されるビスフェノール化合物、及びこれとエピクロヒドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及び下記構造式(II)で表されるフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
前記イソシアネート基ブロック剤としては、アルコール類(例えば、イソプロパノール、tert−ブタノール等)、ラクタム類(例えば、ε−カプロラクタム等)、フェノール類(例えば、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−sec−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等)、複素環式ヒドロキシル化合物(例えば、3−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン等)、活性メチレン化合物(例えば、ジアルキルマロネート、メチルエチルケトキシム、アセチルアセトン、アルキルアセトアセテートオキシム、アセトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等)などが挙げられる。これらの他、特開平6−295060号公報記載の分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合及び少なくとも1つのブロックイソシアネート基のいずれかを有する化合物などを用いることができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱硬化促進剤、無機充填剤、着色剤などが挙げられる。
前記熱硬化促進剤は、前記エポキシ樹脂化合物や前記多官能オキセタン化合物の熱硬化を促進する機能があり、前記感光性組成物に好適に添加される。
前記熱硬化促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミンなどのアミン化合物;トリエチルベンジルアンモニウムクロリドなどの4級アンモニウム塩化合物;ジメチルアミンなどのブロックイソシアネート化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩;トリフェニルホスフィンなどのリン化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンなどのグアナミン化合物;2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物などのS−トリアジン誘導体、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、有機ヒドラジド累、無水フタル酸、無水トリメリット酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などの芳香族酸無水物、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの脂肪族酸無水物類、ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラックなどのポリフェノール類などなどを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記エポキシ樹脂化合物や前記多官能オキセタン化合物の硬化触媒、あるいは、これらとカルボキシル基の反応を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記エポキシ樹脂、前記多官能オキセタン化合物、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な化合物の前記感光性組成物溶液の固形分中の固形分含有量は、通常0.01〜20質量%である。
前記無機充填剤は、永久パターンの表面硬度を向上でき、線膨張係数を低く抑えることができ、硬化層自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることができる機能がある。
前記無機充填剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記無機充填剤の添加量は、5〜75質量%が好ましく、8〜70質量%がより好ましく、10〜65質量%が特に好ましい。該添加量が5質量%未満であると、十分に線膨張係数を低下させることができないことがあり、90質量%を超えると、感光層表面に硬化膜を形成した場合に、該硬化膜の膜質が脆くなり、永久パターンを用いて配線を形成する場合において、配線の保護膜としての機能が損なわれることがある。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の染料の中から、適宜選択した着色顔料などを使用することができる。
前記着色顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメント・エロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記密着促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアテミン、メラミン−フェノールホルマリン樹脂、エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジンなどのトリアジン化合物が挙げられる。市販されているトリアジン化合物としては、下記構造式(α)〜(γ)に示す四国化成工業社製;2MZ−AZINE(構造式(α))、2E4MZ−AZINE(構造式(β))、CllZ−AZINE(構造式(γ))、などが挙げられる。
前記熱重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレートなどが挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合などによっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記感光性フィルムにおけるその他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を有してもよい。これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよい。また、前記感光層上に保護フィルムを有していてもよい。
前記クッション層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、アルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性であってもよく、不溶性であってもよい。
前記軟化点が80℃以下の熱可塑性樹脂としては、上述した熱可塑性樹脂の他、「プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連合会編著、工業調査会発行、1968年10月25日発行)による軟化点が約80℃以下の有機高分子の内、アルカリ性液に可溶なものが挙げられる。また、軟化点が80℃以上の有機高分子物質においても、該有機高分子物質中に該有機高分子物質と相溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟化点を80℃以下に下げることも可能である。
前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)などが挙げられる。
前記エチレンの共重合比が、60質量%未満になると、前記クッション層と前記感光層との層間接着力が高くなり、該クッション層と該感光層との界面で剥離することが困難となることがあり、90質量%を超えると、前記クッション層と前記感光層との層間接着力が小さくなりすぎるため、該クッション層と該感光層との間で非常に剥離しやすく、前記クッション層を含む感光性フィルムの製造が困難となることがある。
前記厚みが、5μm未満になると、基体の表面における凹凸や、気泡等への凹凸追従性が低下し、高精細な永久パターンを形成できないことがあり、50μmを超えると、製造上の乾燥負荷増大等の不具合が生じることがある。
前記酸素遮断層は、通常ポリビニルアルコールを主成分として形成されることが好ましく、厚みが0.5〜5μm程度の被膜であることが好ましい。
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有する。
前記保護フィルムの前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記感光性フィルムは、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、前記感光性組成物に含まれる材料を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて、感光性フィルム用の感光性樹脂組成物溶液を調製する。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
前記長尺状の感光性フィルムの長さは、特に制限はなく、例えば、10〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
特に、本発明の感光性フィルムは、該フイルムの厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストなど)を薄層化しても、高加速度試験(HAST)においてイオンマイグレーションの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた高精細な永久パターンが得られるため、基材への積層がより精細に行われる。
前記感光性積層体は、基体上に、前記感光層を少なくとも有し、目的に応じて適宜選択されるその他の層を積層してなる。
前記基体は、感光層が形成される被処理基体、又は本発明の感光性フィルムの少なくとも感光層が転写される被転写体となるもので、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を持つものまで任意に選択できる。板状の基体が好ましく、いわゆる基板が使用される。具体的には、公知のプリント配線板製造用の基板、ガラス板(ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられる。
前記感光性積層体の製造方法として、第1の態様として、前記感光性組成物を前記基体の表面に塗布し乾燥する方法が挙げられ、第2の態様として、本発明の感光性フィルムにおける少なくとも感光層を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら転写して積層する方法が挙げられる。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記基体の表面に、前記感光性組成物を、水又は溶剤に溶解、乳化又は分散させて感光性組成物溶液を調製し、該溶液を直接塗布し、乾燥させることにより積層する方法が挙げられる。
前記加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、15〜180℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.1〜1.0MPaが好ましく、0.2〜0.8MPaがより好ましい。
本発明のパターン形成装置は、前記感光層を備えており、光照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
なお、本発明の前記パターン形成装置は、本発明の前記永久パターン形成方法の説明を通じて明らかにする。
前記露光工程は、本発明の感光性積層体における前記感光層に対し、露光を行う工程である。本発明の感光性積層体における前記感光層としては、本発明の前記感光性組成物により形成されてなる感光層、及び前記感光性フィルムから転写されてなる感光層が挙げられる。
前記N重露光のNとしては、2以上の自然数であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3以上の自然数が好ましく、3以上7以下の自然数がより好ましい。
本発明の永久パターン形成方法に係るパターン形成装置の一例について図面を参照しながら説明する。
前記パターン形成装置としては、いわゆるフラットベッドタイプの露光装置とされており、図1に示すように、前記感光性フィルムにおける少なくとも前記感光層が積層されてなるシート状の感光性積層体12(以下、「感光材料12」、「感光層12」ということがある)を表面に吸着して保持する平板状の移動ステージ14を備えている。4本の脚部16に支持された厚い板状の設置台18の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド20が設置されている。ステージ14は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド20によって往復移動可能に支持されている。なお、このパターン形成装置10には、ステージ14をガイド20に沿って駆動するステージ駆動装置(図示せず)が設けられている。
各露光ヘッド30は、後述する内部のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)36の各描素部(マイクロミラー)列方向が、走査方向と所定の設定傾斜角度θをなすように、スキャナ24に取り付けられている。このため、各露光ヘッド30による露光エリア32は、走査方向に対して傾斜した矩形状のエリアとなる。ステージ14の移動に伴い、感光層12には露光ヘッド30ごとに帯状の露光済み領域34が形成される。図2及び図3Bに示す例では、2行5列の略マトリックス状に配列された10個の露光ヘッドが、スキャナ24に備えられている。
なお、以下において、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド30mnと表記し、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア32mnと表記する。
前記光変調手段としては、n個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された前記描素部を有し、前記パターン情報に応じて前記描素部を制御可能なものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空間光変調素子が好ましい。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
DMD36は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)56上に、各々描素(ピクセル)を構成する描素部として、多数のマイクロミラー58が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。本実施形態では、1024列×768行のマイクロミラー58が配されてなるDMD36を使用するが、このうちDMD36に接続されたコントローラにより駆動可能すなわち使用可能なマイクロミラー58は、1024列×256行のみであるとする。DMD36のデータ処理速度には限界があり、使用するマイクロミラー数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、このように一部のマイクロミラーのみを使用することにより1ライン当りの変調速度が速くなる。各マイクロミラー58は支柱に支えられており、その表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、本実施形態では、各マイクロミラー58の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向ともに13.7μmである。SRAMセル56は、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのものであり、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始系化合物や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ(以下、「合波レーザ」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330〜500nmが更に好ましく、400〜450nmが特に好ましい。
ファイバアレイ光源38は、図8に示すように、複数(たとえば14個)のレーザモジュール60を備えており、各レーザモジュール60には、マルチモード光ファイバ62の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ62の他端には、マルチモード光ファイバ62より小さいクラッド径を有する光ファイバ64が結合されている。図9に詳しく示すように、光ファイバ64のマルチモード光ファイバ62と反対側の端部は走査方向と直交する方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部66が構成されている。
前記使用描素部指定手段としては、描素単位としての光点の位置を被露光面上において検出する光点位置検出手段と、前記光点位置検出手段による検出結果に基づき、N重露光を実現するために使用する描素部を選択する描素部選択手段とを少なくとも備えることが好ましい。
以下、前記使用描素部指定手段による、N重露光に使用する描素部の指定方法の例について説明する。
本実施形態(1)では、パターン形成装置10により、感光材料12に対して2重露光を行う場合であって、各露光ヘッド30の取付角度誤差に起因する解像度のばらつきと濃度むらとを軽減し、理想的な2重露光を実現するための使用描素部の指定方法を説明する。
この角度θidealは、N重露光の数N、使用可能なマイクロミラー58の列方向の個数s、使用可能なマイクロミラー58の列方向の間隔p、及び露光ヘッド30を傾斜させた状態においてマイクロミラーによって形成される走査線のピッチδに対し、下記式1、
spsinθideal≧Nδ(式1)
により与えられる。本実施形態におけるDMD36は、上記のとおり、縦横の配置間隔が等しい多数のマイクロミラー58が矩形格子状に配されたものであるので、
pcosθideal=δ(式2)
であり、上記式1は、
stanθideal=N(式3)
となる。本実施形態(1)では、上記のとおりs=256、N=2であるので、前記式3より、角度θidealは約0.45度である。したがって、設定傾斜角度θとしては、たとえば0.50度程度の角度を採用するとよい。パターン形成装置10は、調整可能な範囲内で、各露光ヘッド30すなわち各DMD36の取付角度がこの設定傾斜角度θに近い角度となるように、初期調整されているものとする。
なお、図10では、説明の便宜のため、使用可能なマイクロミラー58の奇数列による露光パターンと偶数列による露光パターンを分けて示してあるが、実際の被露光面上における露光パターンは、これら2つの露光パターンを重ね合わせたものである。
図10の例に現れている角度歪みは、走査方向に対する傾斜角度が、図の左方の列ほど小さく、図の右方の列ほど大きくなっている形態の歪みである。この角度歪みの結果として、露光過多となっている領域は、図の左方に示した被露光面上ほど小さく、図の右方に示した被露光面上ほど大きくなっている。
実傾斜角度θ´は、光点位置検出手段が検出した少なくとも2つの光点位置に基づき、露光ヘッドを傾斜させた状態における被露光面上の光点の列方向と前記露光ヘッドの走査方向とがなす角度により特定される。
以下、図11及び12を用いて、前記実傾斜角度θ´の特定、及び使用画素選択処理について説明する。
図11は、1つのDMD36による露光エリア32と、対応するスリット28との位置関係を示した上面図である。スリット28の大きさは、露光エリア32の幅を十分覆う大きさとされている。
本実施形態(1)の例では、露光エリア32の略中心に位置する第512列目の光点列と露光ヘッド30の走査方向とがなす角度を、上記の実傾斜角度θ´として測定する。具体的には、DMD36上の第1行目第512列目のマイクロミラー58、及び第256行目第512列目のマイクロミラー58をオン状態とし、それぞれに対応する被露光面上の光点P(1,512)及びP(256,512)の位置を検出し、それらを結ぶ直線と露光ヘッドの走査方向とがなす角度を実傾斜角度θ´として特定する。
まず、第256行目第512列目のマイクロミラー58を点灯させた状態で、ステージ14をゆっくり移動させてスリット28をY軸方向に沿って相対移動させ、光点P(256,512)が上流側のスリット28aと下流側のスリット28bの間に来るような任意の位置に、スリット28を位置させる。このときのスリット28aとスリット28bとの交点の座標を(X0,Y0)とする。この座標(X0,Y0)の値は、ステージ14に与えられた駆動信号が示す上記の位置までのステージ14の移動距離、及び、既知であるスリット28のX方向位置から決定され、記録される。
このようにして特定された実傾斜角度θ´を用い、前記光検出器に接続された前記演算装置は、下記式4
ttanθ´=N(式4)
の関係を満たす値tに最も近い自然数Tを導出し、DMD36上の1行目からT行目のマイクロミラーを、本露光時に実際に使用するマイクロミラーとして選択する処理を行う。これにより、第512列目付近の露光領域において、理想的な2重露光に対して、露光過多となる領域と、露光不足となる領域との面積合計が最小となるようなマイクロミラーを、実際に使用するマイクロミラーとして選択することができる。
また、値t以下の最大の自然数を導出することとしてもよい。その場合、第512列目付近の露光領域において、理想的な2重露光に対して、露光不足となる領域の面積が最小になり、かつ露光過多となる領域が生じないようなマイクロミラーを、実際に使用するマイクロミラーとして選択することができる。
この例では、上記の自然数TとしてT=253が導出され、第1行目から第253行目のマイクロミラーが選択されたものとする。選択されなかった第254行目から第256行目のマイクロミラーに対しては、前記描素部制御手段により、常時オフ状態の角度に設定する信号が送られ、それらのマイクロミラーは、実質的に露光に関与しない。図13に示すとおり、第512列目付近の露光領域では、露光過多及び露光不足は、ほぼ完全に解消され、理想的な2重露光に極めて近い均一な露光が実現される。
しかしながら、図示の奇数列による露光パターンと偶数列による露光パターンとを重ね合わせてなる実際の露光パターンにおいては、露光量不足となる領域が互いに補完され、前記角度歪みによる露光むらを、2重露光による埋め合わせの効果で最小とすることができる。
しかしながら、図示の奇数列による露光パターンと偶数列による露光パターンとを重ね合わせてなる実際の露光パターンにおいては、露光過多となる領域が互いに補完され、前記角度歪による濃度むらを、2重露光による埋め合わせの効果で最小とすることができる。
前記平均値又は前記中央値を実傾斜角度θ´とすれば、理想的なN重露光に対して露光過多となる領域と露光不足となる領域とのバランスがよい露光を実現することができる。例えば、露光過多となる領域と、露光量不足となる領域との合計面積が最小に抑えられ、かつ、露光過多となる領域の描素単位数(光点数)と、露光不足となる領域の描素単位数(光点数)とが等しくなるような露光を実現することが可能である。
また、前記最大値を実傾斜角度θ´とすれば、理想的なN重露光に対して露光過多となる領域の排除をより重要視した露光を実現することができ、例えば、露光不足となる領域の面積を最小に抑え、かつ、露光過多となる領域が生じないような露光を実現することが可能である。
さらに、前記最小値を実傾斜角度θ´とすれば、理想的なN重露光に対して露光不足となる領域の排除をより重要視した露光を実現することができ、例えば、露光過多となる領域の面積を最小に抑え、かつ、露光不足となる領域が生じないような露光を実現することが可能である。
具体的には、c(n)中の1つの光点位置と、露光ヘッドの走査方向に沿って直線上かつ近傍の光点列に含まれる1つ又は複数の光点位置とを検出し、これらの位置情報から、実傾斜角度θ´を求めることができる。さらに、c(n)列近傍の光点列中の少なくとも2つの光点(たとえば、c(n)を跨ぐように配置された2つの光点)の位置に基づいて求めた角度を、実傾斜角度θ´として特定してもよい。
本実施形態(2)では、パターン形成装置10により、感光材料12に対して2重露光を行う場合であって、複数の露光ヘッド30により形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域において、2つの露光ヘッド(一例として露光ヘッド3012と3021)のX軸方向に関する相対位置の、理想的な状態からのずれに起因する解像度のばらつきと濃度むらとを軽減し、理想的な2重露光を実現するための使用描素部の指定方法を説明する。
この角度θidealは、上記の実施形態(1)と同様にして前記式1〜3から求められる。本実施形態(2)において、パターン形成装置10は、各露光ヘッド30すなわち各DMD36の取付角度がこの角度θidealとなるように、初期調整されているものとする。
なお、図14では、説明の便宜のため、使用可能なマイクロミラー58の1列おきの露光パターンを、画素列群Aによる露光パターンと画素列群Bによる露光パターンとに分けて示してあるが、実際の被露光面上における露光パターンは、これら2つの露光パターンを重ね合わせたものである。
図15は、図14と同様の露光エリア3212及び3221と、対応するスリット28との位置関係を示した上面図である。スリット28の大きさは、露光ヘッド3012と3021による露光済み領域34間の重複部分の幅を十分覆う大きさ、すなわち、露光ヘッド3012と3021により被露光面上に形成される前記ヘッド間つなぎ領域を十分覆う大きさとされている。
まず、第256行目第1024列目のマイクロミラーを点灯させた状態で、ステージ14をゆっくり移動させてスリット28をY軸方向に沿って相対移動させ、光点P(256,1024)が上流側のスリット28aと下流側のスリット28bの間に来るような任意の位置に、スリット28を位置させる。このときのスリット28aとスリット28bとの交点の座標を(X0,Y0)とする。この座標(X0,Y0)の値は、ステージ14に与えられた駆動信号が示す上記の位置までのステージ14の移動距離、及び、既知であるスリット28のX方向位置から決定され、記録される。
図14の例では、まず、露光エリア3212の光点P(256,1)の位置を、上記の光点位置検出手段としてスリット28と光検出器の組により検出する。続いて、露光エリア3221の第256行目の光点行r(256)上の各光点の位置を、P(256,1024)、P(256,1023)・・・と順番に検出していき、露光エリア3212の光点P(256,1)よりも大きいX座標を示す露光エリア3221の光点P(256,n)が検出されたところで、検出動作を終了する。そして、露光エリア3221の光点列c(n+1)からc(1024)を構成する光点に対応するマイクロミラーを、本露光時に使用しないマイクロミラー(不使用描素部)として特定する。
例えば、図14において、露光エリア3221の光点P(256,1020)が、露光エリア3212の光点P(256,1)よりも大きいX座標を示し、その露光エリア3221の光点P(256,1020)が検出されたところで検出動作が終了したとすると、図17において斜線で覆われた部分70に相当する露光エリア3221の第1021行から第1024行を構成する光点に対応するマイクロミラーが、本露光時に使用しないマイクロミラーとして特定される。
続いて、露光エリア3221の光点列のうち、上記で本露光時に使用しないマイクロミラーに対応する光点列として特定されたものを除き、最も右側の第1020列を構成する光点の位置を、P(1,1020)から順番にP(1,1020)、P(2,1020)・・・と検出していき、露光エリア3212の光点P(256,2)よりも大きいX座標を示す光点P(m,1020)が検出されたところで、検出動作を終了する。
その後、前記光検出器に接続された演算装置において、露光エリア3212の光点P(256,2)のX座標と、露光エリア3221の光点P(m,1020)及びP(m−1,1020)のX座標とが比較され、露光エリア3221の光点P(m,1020)のX座標の方が露光エリア3212の光点P(256,2)のX座標に近い場合は、露光エリア3221の光点P(1,1020)からP(m−1,1020)に対応するマイクロミラーが本露光時に使用しないマイクロミラーとして特定される。
また、露光エリア3221の光点P(m−1,1020)のX座標の方が露光エリア3212の光点P(256,2)のX座標に近い場合は、露光エリア3221の光点P(1,1020)からP(m−2,1020)に対応するマイクロミラーが、本露光に使用しないマイクロミラーとして特定される。
さらに、露光エリア3212の光点P(256,N−1)すなわち光点P(256,1)の位置と、露光エリア3221の次列である第1019列を構成する各光点の位置についても、同様の検出処理及び使用しないマイクロミラーの特定が行われる。
また、露光エリア3221の光点P(1,1020)からP(m−1,1020)に対応するマイクロミラーを、本露光に使用しないマイクロミラーとして特定してもよい。その場合、前記ヘッド間つなぎ領域において、理想的な2重露光に対して露光不足となる領域の面積が最小になり、かつ露光過多となる領域が生じないようなマイクロミラーを、実際に使用するマイクロミラーとして選択することができる。
さらに、前記ヘッド間つなぎ領域において、理想的な2重描画に対して露光過多となる領域の描素単位数(光点数)と、露光不足となる領域の描素単位数(光点数)とが等しくなるように、実際に使用するマイクロミラーを選択することとしてもよい。
本実施形態(3)では、パターン形成装置10により、感光材料12に対して2重露光を行う場合であって、複数の露光ヘッド30により形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域において、2つの露光ヘッド(一例として露光ヘッド3012と3021)のX軸方向に関する相対位置の理想的な状態からのずれ、並びに各露光ヘッドの取付角度誤差、及び2つの露光ヘッド間の相対取付角度誤差に起因する解像度のばらつきと濃度むらとを軽減し、理想的な2重露光を実現するための使用描素部の指定方法を説明する。
この角度θidealは、前記式1〜3を用いて上記(1)の実施形態と同様にして求められる値であり、本実施形態では、上記のとおりs=256、N=2であるので、角度θidealは約0.45度である。したがって、設定傾斜角度θとしては、たとえば0.50度程度の角度を採用するとよい。パターン形成装置10は、調整可能な範囲内で、各露光ヘッド30すなわち各DMD36の取付角度がこの設定傾斜角度θに近い角度となるように、初期調整されているものとする。
さらに、図18の例では、各露光ヘッドの設定傾斜角度θを前記式(1)を満たす角度θidealよりも若干大きくしたことによる結果、及び各露光ヘッドの取付角度の微調整が困難であるために、実際の取付角度が上記の設定傾斜角度θからずれてしまったことの結果として、被露光面上の前記露光ヘッドの走査方向と直交する座標軸上で重複する露光領域以外の領域でも、一列おきの光点群(画素列群A及びB)による露光パターンの双方で、複数の描素部列により形成された、被露光面上の重複露光領域である描素部列間つなぎ領域において、理想的な2重露光の状態よりも露光過多となる領域76が生じ、これがさらなる濃度むらを引き起こしている。
具体的には、前記光点位置検出手段としてスリット28及び光検出器の組を用い、露光ヘッド3012と3021のそれぞれについて、実傾斜角度θ´を特定し、該実傾斜角度θ´に基づき、前記描素部選択手段として光検出器に接続された演算装置を用いて、実際の露光に使用するマイクロミラーを選択する処理を行うものとする。
実傾斜角度θ´の特定は、露光ヘッド3012ついては露光エリア3212内の光点P(1,1)とP(256,1)の位置を、露光ヘッド3021については露光エリア3221内の光点P(1,1024)とP(256,1024)の位置を、それぞれ上述した実施形態(2)で用いたスリット28と光検出器の組により検出し、それらを結ぶ直線の傾斜角度と、露光ヘッドの走査方向とがなす角度を測定することにより行われる。
そのようにして特定された実傾斜角度θ´を用いて、光検出器に接続された演算装置は、上述した実施形態(1)における演算装置と同様、下記式4
ttanθ´=N(式4)
の関係を満たす値tに最も近い自然数Tを、露光ヘッド3012と3021のそれぞれについて導出し、DMD36上の第(T+1)行目から第256行目のマイクロミラーを、本露光に使用しないマイクロミラーとして特定する処理を行う。
例えば、露光ヘッド3012についてはT=254、露光ヘッド3021についてはT=255が導出されたとすると、図19において斜線で覆われた部分78及び80を構成する光点に対応するマイクロミラーが、本露光に使用しないマイクロミラーとして特定される。これにより、露光エリア3212と3221のうちヘッド間つなぎ領域以外の各領域において、理想的な2重露光に対して露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積を最小とすることができる。
あるいは、値t以下の最大の自然数を導出することとしてもよい。その場合、露光エリア3212と3221の、複数の露光ヘッドにより形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の各領域において、理想的な2重露光に対して露光不足となる領域の面積が最小になり、かつ露光過多となる領域が生じないようになすことができる。
複数の露光ヘッドにより形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の各領域において、理想的な2重露光に対して、露光過多となる領域の描素単位数(光点数)と、露光不足となる領域の描素単位数(光点数)とが等しくなるように、本露光時に使用しないマイクロミラーを特定することとしてもよい。
これらの露光時に使用しないものとして特定されたマイクロミラーに対して、前記描素部素制御手段により、常時オフ状態の角度に設定する信号が送られ、それらのマイクロミラーは、実質的に露光に関与しない。
一例としては、図20Aに示すように、DMD36上の各マイクロミラー58からの光線が、異なる倍率で露光面上の露光エリア32に到達してしまう倍率歪みの形態がある。
また、別の例として、図20Bに示すように、DMD36上の各マイクロミラー58からの光線が、異なるビーム径で被露光面上の露光エリア32に到達してしまうビーム径歪みの形態もある。これらの倍率歪み及びビーム径歪みは、主として、DMD36と被露光面間の光学系の各種収差やアラインメントずれに起因して生じる。
さらに別の例として、DMD36上の各マイクロミラー58からの光線が、異なる光量で被露光面上の露光エリア32に到達してしまう光量歪みの形態もある。この光量歪みは、各種収差やアラインメントずれのほか、DMD36と被露光面間の光学要素(たとえば1枚レンズである図5のレンズ52及び54)の透過率の位置依存性や、DMD36自体による光量むらに起因して生じる。これらの形態のパターン歪みも、被露光面上に形成されるパターンに解像度や濃度のむらを生じさせる。
上記の実施形態(1)〜(3)の変更例として、使用可能なマイクロミラーのうち、(N−1)列おきのマイクロミラー列、又は全光点行のうち1/N行に相当する隣接する行を構成するマイクロミラー群のみを使用して参照露光を行い、均一な露光を実現できるように、前記参照露光に使用されたマイクロミラー中、実際の露光時に使用しないマイクロミラーを特定することとしてもよい。
前記参照露光手段による参照露光の結果をサンプル出力し、該出力された参照露光結果に対し、解像度のばらつきや濃度のむらを確認し、実傾斜角度を推定するなどの分析を行う。前記参照露光の結果の分析は、操作者の目視による分析であってもよい。
この例では、本露光時は2重露光とするものとし、したがってN=2である。まず、図21Aに実線で示した奇数列の光点列に対応するマイクロミラーのみを使用して参照露光を行い、参照露光結果をサンプル出力する。前記サンプル出力された参照露光結果に基づき、解像度のばらつきや濃度のむらを確認したり、実傾斜角度を推定したりすることで、本露光時において使用するマイクロミラーを指定することができる。
例えば、図21Bに斜線で覆って示す光点列に対応するマイクロミラー以外のマイクロミラーが、奇数列の光点列を構成するマイクロミラー中、本露光において実際に使用されるものとして指定される。偶数列の光点列については、別途同様に参照露光を行って、本露光時に使用するマイクロミラーを指定してもよいし、奇数列の光点列に対するパターンと同一のパターンを適用してもよい。
このようにして本露光時に使用するマイクロミラーを指定することにより、奇数列及び偶数列双方のマイクロミラーを使用した本露光においては、理想的な2重露光に近い状態が実現できる。
この例では、本露光時は2重露光とするものとし、したがってN=2である。まず、図22に実線で示した、X軸方向に関して隣接する2つの露光ヘッド(一例として露光ヘッド3012と3021)の奇数列の光点列に対応するマイクロミラーのみを使用して、参照露光を行い、参照露光結果をサンプル出力する。前記出力された参照露光結果に基づき、2つの露光ヘッドにより被露光面上に形成されるヘッド間つなぎ領域以外の領域における解像度のばらつきや濃度のむらを確認したり、実傾斜角度を推定したりすることで、本露光時において使用するマイクロミラーを指定することができる。
例えば、図22に斜線で覆って示す領域86及び網掛けで示す領域88内の光点列に対応するマイクロミラー以外のマイクロミラーが、奇数列の光点を構成するマイクロミラー中、本露光時において実際に使用されるものとして指定される。偶数列の光点列については、別途同様に参照露光を行って、本露光時に使用するマイクロミラーを指定してもよいし、奇数列目の画素列に対するパターンと同一のパターンを適用してもよい。
このようにして本露光時に実際に使用するマイクロミラーを指定することにより、奇数列及び偶数列双方のマイクロミラーを使用した本露光においては、2つの露光ヘッドにより被露光面上に形成される前記ヘッド間つなぎ領域以外の領域において、理想的な2重露光に近い状態が実現できる。
この例では、本露光時は2重露光とするものとし、したがってN=2である。まず、図23Aに実線で示した1行目から128(=256/2)行目の光点に対応するマイクロミラーのみを使用して参照露光を行い、参照露光結果をサンプル出力する。前記サンプル出力された参照露光結果に基づき、本露光時において使用するマイクロミラーを指定することができる。
例えば、図23Bに斜線で覆って示す光点群に対応するマイクロミラー以外のマイクロミラーが、第1行目から第128行目のマイクロミラー中、本露光時において実際に使用されるものとして指定され得る。第129行目から第256行目のマイクロミラーについては、別途同様に参照露光を行って、本露光時に使用するマイクロミラーを指定してもよいし、第1行目から第128行目のマイクロミラーに対するパターンと同一のパターンを適用してもよい。
このようにして本露光時に使用するマイクロミラーを指定することにより、全体のマイクロミラーを使用した本露光においては、理想的な2重露光に近い状態が実現できる。
この例では、本露光時は2重露光とするものとし、したがってN=2である。まず、図24に実線で示した第1行目から第128(=256/2)行目の光点に対応するマイクロミラーのみを使用して、参照露光を行い、参照露光結果をサンプル出力する。前記サンプル出力された参照露光結果に基づき、2つの露光ヘッドにより被露光面上に形成されるヘッド間つなぎ領域以外の領域における解像度のばらつきや濃度のむらを最小限に抑えた本露光が実現できるように、本露光時において使用するマイクロミラーを指定することができる。
例えば、図24に斜線で覆って示す領域90及び網掛けで示す領域92内の光点列に対応するマイクロミラー以外のマイクロミラーが、第1行目から第128行目のマイクロミラー中、本露光時において実際に使用されるものとして指定される。第129行目から第256行目のマイクロミラーについては、別途同様に参照露光を行って、本露光に使用するマイクロミラーを指定してもよいし、第1行目から第128行目のマイクロミラーに対するパターンと同一のパターンを適用してもよい。
このようにして本露光時に使用するマイクロミラーを指定することにより、2つの露光ヘッドにより被露光面上に形成される前記ヘッド間つなぎ領域以外の領域において理想的な2重露光に近い状態が実現できる。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、現像工程、硬化処理工程などが挙げられる。
前記現像工程は、前記露光工程により前記感光性フィルムにおける感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
前記現像工程は、例えば、現像手段により好適に実施することができる。
前記現像手段としては、現像液を用いて現像することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記現像液を噴霧する手段、前記現像液を塗布する手段、前記現像液に浸漬させる手段などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記現像手段は、前記現像液を交換する現像液交換手段、前記現像液を供給する現像液供給手段などを有していてもよい。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができ、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記硬化処理工程は、前記感光層に対し、前記現像工程が行われた後、形成されたパターンに対して硬化処理を行う工程である。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
即ち、前記現像工程により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)としての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
また、本発明の永久パターン形成方法により形成される永久パターンは、優れた表面硬度、絶縁性、耐熱性、耐湿性などを有し、保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン、として好適に使用することができる。
−第一樹脂(A−1)の合成−
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート、及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコ内で、酸素濃度7%混気雰囲気下、SMA1000(Sartomer社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比=50/50、質量平均分子量=5,000))101gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート102gに溶解し、メタノール16gを添加して、64℃で6時間反応継続後、室温まで冷却し、共重合体モノエステルを得た。得られた共重合体モノエステルの一部をサンプリングして、GPCで分子量分布を測定し、標準単分散ポリスチレンで校正したところ、質量平均分子量は5,900と求められた。また、Tgは393Kであり、固形分酸価は239mgKOH/gであった。
次に、得られた共重合体モノエステル溶液に、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.0gと、トリフェニルホスフィン2.0gとを添加し、100℃に昇温した。次いで、グリシジルメタクリレート35.5gを加えて、更に100℃で10時間反応させて、下記一般式(II)で表され、その組成を表1に示す樹脂(A−1)を得た。得られた樹脂(A−1)の諸物性を、上述の方法によりそれぞれ測定したところ(諸物性の測定方法は以下同じく)、表1に示す通り、Tgは363K、固形分酸価は92mgKOH/g、臭素価は25gBr2/100g、質量平均分子量は7,800であった。
−第一樹脂(A−2)の合成−
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート、及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコ内で、酸素濃度7%混気雰囲気下、SMA2000(Sartomer社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比=67/33、質量平均分子量=7,500))102gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート155gに溶解し、純水6gを添加して、100℃で4時間反応継続後、室温まで冷却し、共重合体ジカルボン酸を得た。得られた共重合体ジカルボン酸のTgは428K、固形分酸価は343mgKOH/g、質量平均分子量は7,900であった。
次に、得られた共重合体ジカルボン酸溶液に、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.0gと、トリフェニルホスフィン2.0gとを添加し、100℃に昇温した。次いで、グリシジルメタクリレート47gを加えて、更に100℃で10時間反応させて前記一般式(II)で表され、その組成を表1に示す樹脂(A−2)を得た。表1に示す通り、得られた樹脂(A−2)のTgは398K、固形分酸価は119mgKOH/g、臭素価は34gBr2/100g、質量平均分子量は11,400であった。
−第一樹脂(A−3)の合成−
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート、及びガス導入管を備えた2Lセパラブルフラスコ内で、酸素濃度7%混気雰囲気下、SMA1000 101gをメトキシプロピレングリコールモノメチルエーテル134gに溶解し、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.0gと2−ヒドロキシエチルメタクリレート65gとを添加して、100℃で20時間反応継続後、室温まで冷却し、下記一般式(I)で表され、その組成を表1に示す共重合体モノエステルの樹脂(A−3)を得た。表1に示す通り、得られた樹脂(A−3)のTgは385K、固形分酸価は168mgKOH/g、臭素価は48gBr2/100g、質量平均分子量は8,200であった。
−第一樹脂(A−4)の合成−
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート、及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコ内で、酸素濃度7%混気雰囲気下、SMA1000(Sartomer社製、スチレン−無水マレイン酸共重合体(モル比=50/50、質量平均分子量=5,000))101gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート102gに溶解し、メタノール16gを添加して、64℃で6時間反応継続後、室温まで冷却し、共重合体モノエステルを得た。得られた共重合体モノエステルの一部をサンプリングして、GPCで分子量分布を測定し、標準単分散ポリスチレンで校正したところ、質量平均分子量は5,900と求められた。また、Tgは393Kであり、固形分酸価は239mgKOH/gであった。
次に、得られた共重合体モノエステル溶液に、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.0gと、トリフェニルホスフィン2.0gとを添加し、100℃に昇温した。次いで、フェニルグリシジルエーテル37.5gを加えて、更に100℃で10時間反応させて前記一般式(II)で表され、表1に示す樹脂(A−4)を得た。表1に示す通り、得られた樹脂(A−4)のTgは381K、固形分酸価は92mgKOH/g、臭素価は0gBr2/100g、質量平均分子量は7,600であった。
−第一樹脂(A−5)の合成−
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート、及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコ内で、窒素雰囲気下、メチルメタクリレート80g、アクリル酸50g、及びベンジルメタクリレート80gをエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート240gに溶解し、アゾビスイソブチロニトリル2gを添加して、75℃で4時間重合反応を行った。次いで、メチルヒドロキノン2gとグリシジルメタクリレート45gとを添加し、更に2時間反応させて樹脂(A−5)を得た。得られた樹脂(A−5)の固形分酸価は83mgKOH/g、臭素価は20gBr2/100g、質量平均分子量は40,000であった。
―無機充填剤と着色剤共分散液の合成―
ピグメントブルー15:3 0.80質量部と、ピグメントイエロー185 0.7質量部と、各バインダーの60質量%メトキシプロピレングリコールアセテート溶液80質量部とを秤量し、ジルコアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、緑色顔料分散液(固形分61質量%)を得た。
引き続き、無機充填剤である硫酸バリウム(B30、堺化学社製沈降性硫酸バリウム)32.1質量部を追加溶剤メトキシプロピレングリコールアセテート39.5質量部と共に、前記緑色顔料分散液中に混合攪拌し、緑色顔料との共分散液153.1質量部(固形分濃度67.4質量%)を得た。
−感光性フィルムの製造−
前記支持体として16μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、下記の各成分(表2も参照)からなる感光性組成物溶液を塗布し乾燥させて、35μm厚の感光層(ソルダーレジスト層)を形成し、次いで、該感光層の上に、前記保護フィルムとして23μm厚のポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製)をラミネートで積層し、前記感光性フィルムを製造した。
〔感光性組成物溶液の組成〕
第一樹脂(A−1)*1・・・28.8質量部
第二樹脂(B)*1*2・・・19.2質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、日本化薬社製76質量%希釈品)・・・16質量部
下記構造式で表されるビスフェノールA型β―メチルエポキシ樹脂(エポキシ当量:214g/eq、粘度:62Pa・s;熱架橋剤)・・・23.8質量部
ジシアンジアミド(熱硬化促進剤)・・・0.59質量部
トリアジン・イソシアヌル酸付加物(2MAOK、四国化成社製;熱硬化促進剤)・・・0.45質量部
無機充填剤/着色剤共分散物(67.4質量%)・・・153.1質量
塗布助剤(大日本インキ社製、F780F 30質量%濃度品 メチルエチルケトン溶媒)・・・0.2質量部
溶剤(メチルエチルケトン/メトキシプロピレングリコールアセテート)・・・10質量部
*1第一樹脂(A)及び第二樹脂(B)は、無機充填剤/着色剤共分散物中に含有されている(合成例6参照)。
*2第二樹脂(B)は、o−クレゾールボラックエポキシ樹脂(PR300、昭和高分子社製;質量平均分子量:900)にアクリル酸とテトラヒドロフタル酸無水物をこの順に付加反応した生成物であり、酸価:81mgKOH/g、エポキシ当量:45,000、質量平均分子量:1,900である。
前記基体として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μmのプリント配線板)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネータ(ニチゴーモートン(株)製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフイルム(支持体)とがこの順に積層された感光性積層体を調製した。
圧着条件は、真空引きの時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
30℃及び80℃での溶融粘度について、測定器として、バイブロン(DD−III型:東洋ボールドウィン株式会社製)を使用し、測定開始温度30℃、昇温速度5℃/分及び振動数1Hz/degの条件で測定した。
前述のようにして得られた、銅張積層板と、感光層と、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された感光性積層体を、室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、前記感光層に現像処理を行った。前記現像処理は、銅張積層板上の前記感光層の全面にアルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にてシャワーを、シャワー圧0.18MPa(1.8kgf/cm2)で当てつつ、シャワーを当てる時間を変化させ、初めて感光層のすべてが溶解した時間を最短現像時間t0と定義し、t0の値により以下の基準により評価した。
−評価基準−
○:t0≦20秒
△:20秒≦t0<30秒
×:t0>30秒
前記感光性積層体における感光層に対し、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、前記光照射手段としての405nmのレーザ光源を有するパターン形成装置を用いて、0.1mJ/cm2から21/2倍間隔で100mJ/cm2までの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得た。こうして得た感度曲線から硬化領域の厚さが露光前と同じ厚みとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量(感度)とした。
なお、前記パターン形成装置は、前記DMDからなる光変調手段を有している。
上記と同様の方法により前記感光性積層体を作成し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた前記感光性積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅5μm〜20μmまで1μm刻みで各線幅の露光を行い、ライン幅20μm〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行った。この際の露光量は、前記感度の測定で求めた前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記感光性積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記の方法により求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去した。この様にして得られた永久パターンとしてのソルダーレジストパターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、ソルダーレジストパターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
前記パターン形成装置を用いて、前記露光ヘッドの走査方向と直交する方向の横線パターンが形成されるように露光を行った以外は、前記解像度の測定と同様にしてパターンを形成した。得られたパターンのうち、ライン幅30μmのラインの任意の5箇所について、レーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて観察し、視野内のエッジ位置のうち、最も膨らんだ箇所(山頂部)と、最もくびれた箇所(谷底部)との差を絶対値として求め、観察した5箇所の平均値を算出し、これをエッジラフネスとした。該エッジラフネスは、値が小さい程、良好な性能を示すため好ましい。
前記感光性フィルムをワインダーで巻き取り、感光性フィルム原反ロールを製造した。
得られた前記パターン形成材料原反ロールを同軸スリッターにてスリットして、長さ500mm、内径76mmのABS樹脂製円筒状巻き芯に、500mm幅で150m巻き取り、感光性フィルムロールを作製した。
得られた前記感光性フィルムロールを前記真空ラミネータに設置し、室温25℃で保護フィルムの剥離試験を行い、目視において下記基準で保護フィルム剥離性を評価した。
−評価基準−
○:保護フィルムと感光層との界面での剥離が軽剥離であり、保護フィルム表面に感光性組成物が全く残留しなかった。
△:保護フィルムと感光層との界面での剥離が中剥離であり、剥離音の発生と、保護フィルム表面に感光性組成物が微量残留した。
×:保護フィルムと感光層との界面での剥離が重剥離であり、保護フィルム表面に感光性組成物が残留した。
得られた前記感光性フィルムロールから保護フィルムを剥がしながら、感光層が銅張積層板に接するように前記真空ラミネータを用いて積層した。室温まで放冷後、支持体の剥離試験を行い、目視において下記基準で支持体剥離性を評価した。
−評価基準−
○:支持体と感光層との界面での剥離が軽剥離であり、支持体表面に感光性組成物が全く残留しなかった。
△:支持体と感光層との界面での剥離が中剥離であり、剥離音の発生と、支持体表面に感光性組成物が微量残留した。
×:支持体と感光層との界面での剥離が重剥離であり、支持体表面に感光性組成物が残留した。
厚み25μmのポリイミドフィルム(アピカルNPI、鐘淵化学工業(株)製)をベースフィルムとし、該ベースフィルムに接着剤を塗布して、圧延銅箔(三井金属(株)製、厚み12μm)を貼り付けた。次いで、上記圧延銅箔上に、ドライフィルムレジストを用いて、ライン/スペース=100μm/100μmで長さ8cmの直線状ラインを50本と、この直線状ライン対して並行に、ライン/スペース=50μm/50μmで長さ8cmの他の直線状ラインが50本とを形成して、厚み18μmのパターン回路を形成して、回路付き銅張積層板を得た。
続いて、前記感光性フィルムから保護フィルムを剥離し、感光層面を、上記回路付き銅張り積層板にラミネートして、貼り合わせサンプルを得た。該ラミネートは、温度100〜150℃、75,000Pa・mの条件下で行った。得られた貼合せサンプルを、光学顕微鏡を用いて50倍〜200倍の倍率で観察した。
この観察により、前記感光性フィルムが、前記パターン回路とベースフイルムとの段差を埋め込み、前記感光性フィルムと前記回路付き銅張り積層板との間に隙間ができていない場合は、埋め込み性を「○」とした。一方、前記感光性フィルムと上記回路付き銅張り積層板との間に隙間が生じている場合や、パターン回路と感光性積層体との間に空気の泡等が生じている場合には、埋め込み性を「×」とした。また、前記感光性フィルムと上記回路付き銅張り積層板との間に若干の隙間が生じたり、パターン回路と感光性積層体との間に空気の泡等が若干生じているものの、使用に支障はない程度である場合には、埋め込み性を「△」とした。
得られた感光性フィルムロールに、巻き芯の外径とほぼ同サイズの円形穴を開け、外径がロール直径と同サイズのE7002(東洋紡製、188μm厚シリコーン離型層塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム)を保護シートとして、その離型性表面がロール端面に接触するように差し込んだ後、経時的な現像性変化と端面融着性変化の評価のため、前記保護シートを挟み、遮光性防湿袋(東海アルミ箔株式会社製BF3X)で包装し、ブッシュで両端を塞いだロール状のサンプルを加速条件下(30℃、90%RH)の恒湿槽中で5日間保存し、端面融着の有無を観察し、下記基準で判定した。
−評価基準−
○:端面融着が確認されず、感光性積層体が良好に使用できる状態。
△:端面の一部に光沢があり、若干量の端面融着が起きている状態(使用限界)。
×:端面全面に光沢があり、端面融着が多量に発生している状態。
上記の感光性フィルムを、保護フィルムを剥離後、回路パターンの無い銅張り積層板上に真空ラミネートした。これを室温まで冷却した後、露光量500mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行い、その後室温まで冷却し、評価サンプルを得た。
前記鉛筆硬度の測定と同様に評価サンプルを得た後、JIS D−0202の試験方法に準じ、前記評価サンプルにクロスカットを入れ、次いでセロハン粘着テープによるピーリングテスト後の剥がれの状態を目視で評価した。評価基準は以下の通りである。
−評価基準−
○:全く剥がれが認められないもの
△:ほんの僅か剥がれたもの
×:完全に剥がれたもの
IPC−B−25の櫛型電極Bクーポンに、前記感光性フィルムから保護フィルムを剥離後、真空ラミネータで積層し、室温まで冷却した後、露光量90mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。この櫛型電極にDC500Vのバイアス電圧を印加し、絶縁抵抗値(Ω)を測定した。
前記電気絶縁性に用いたのと同じ評価サンプルを10容量%硫酸水溶液に20℃で30分間浸漬後取り出し、塗膜の状態と密着性とを総合的に判定評価した。評価基準は以下の通りである。
−評価基準−
○:変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化しているもの
×:塗膜にフクレあるいは膨満脱落があるもの
10体積%硫酸水溶液を、10体積%水酸化ナトリウム水溶液に変えた以外は、前記耐酸性試験と同様に評価した。
後述する工程に従って前記試験基板に無電解金めっきを行ない、その試験基板について外観の変化及びセロハン粘着テープを用いたピーリング試験を行ない、レジスト皮膜の剥離状態を以下の基準で評価した。
−評価基準−
○:外観変化もなく、レジスト皮膜の剥離も全くない。
△:外観の変化はないが、レジスト皮膜にわずかに剥れがある。
×:レジスト皮膜の浮き及びめっきの凹みが認められ、レジスト皮膜の剥れが大きい。
−−無電解金めっき工程−−
前記ソルダーレジストパターンを形成した試験基板を、30℃の酸性脱脂液(日本マクダーミット製、Metex L−5Bの20体積%水溶液)に3分間浸漬した後、流水中に3分間浸漬して水洗した。
次いで、14.3体積%過硫酸アンチモン水溶液に室温で3分間浸漬した後、流水中に3分間浸漬して水洗し、更に、10体積%硫酸水溶液に室温で試験基板を1分間浸漬した後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。
次に、この基板を30℃の触媒液(メルテックス製、メタルプレートアクチベーター350の10体積%水溶液)に7分間浸漬後、流水中に3分間浸漬して水洗し、次いで85℃のニッケルメッキ液((株)メルテックス製、メルプレートNi−865M、20容量%水溶液、pH4.6)に20分間浸漬し、無電解ニッケルめっきを行った後、10体積%硫酸水溶液に室温で1分間浸漬後、流水中に30秒〜1分間浸漬して水洗した。
次いで、試験基板を95℃の金メッキ液((株)メルテックス製、オウロレクトロレスUP15体積%とシアン化金カリウム3体積%の水溶液、pH6)に10分間浸漬し、無電解金メッキを行った後、流水中に3分間浸漬して水洗し後、更に、60℃の温水で3分間浸漬して十分に水洗後、乾燥し、無電解金めっきした試験基板を得た。
プリント配線板に前記感光性フィルムから保護フィルムを剥離後、真空ラミネータで積層し、室温まで冷却した後、露光量90mJ/cm2の条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。これを室温まで冷却した後、PCT試験装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM、TPC−412MD)を用いて121℃、2気圧の条件で168時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。判定基準は以下のとおりである。
−評価基準−
○:剥がれ、変色、及び溶出なし。
△:剥がれ、変色、及び溶出のいずれかあり。
×:剥がれ、変色、及び溶出が多く見られる。
実施例1において、第一樹脂を、表2又は表3に示す樹脂に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、オキシム誘導体を、表2に示すように、下記構造式(i)〜(iv)のいずれかに代えた以外は、実施例1と同様にして、それぞれ感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
前記実施例1において、増感剤を、表2に示すように、下記構造式(v)で表される増感剤に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、パターン形成装置を、下記に説明するものに代えて2重露光を行った以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行なった。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
前記光照射手段として図8〜9及び図25〜29に示した合波レーザ光源と、前記光変調手段として図6に概略図を示した主走査方向にマイクロミラー58が1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD36と、図5A又は図5Bに示した光を前記パターン形成材料に結像する光学系とを有する露光ヘッド30を備えたパターン形成装置10を用いた。
spsinθideal≧Nδ(式1)
により与えられる。本実施形態におけるDMD36は、上記のとおり、縦横の配置間隔が等しい多数のマイクロミラー58が矩形格子状に配されたものであるので、
pcosθideal=δ(式2)
であり、上記式1は、
stanθideal=N(式3)
であり、s=256、N=2であるので、角度θidealは約0.45度である。したがって、設定傾斜角度θとしては、例えば0.50度を採用した。
ttanθ´=N(式4)
の関係を満たす値tに最も近い自然数Tを、露光ヘッド3012と3021のそれぞれについて導出した。露光ヘッド3012についてはT=254、露光ヘッド3021についてはT=255がそれぞれ導出された。その結果、図19において斜線で覆われた部分78及び80を構成するマイクロミラーが、本露光時に使用しないマイクロミラーとして特定された。
これらの露光時に使用しないものとして特定されたマイクロミラーに対して、前記描素部素制御手段により、常時オフ状態の角度に設定する信号が送られ、それらのマイクロミラーは、実質的に露光に関与しないように制御した。
これにより、露光エリア3212と3221のうち、複数の前記露光ヘッドで形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の各領域において、理想的な2重露光に対して露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積を最小とすることができる。
実施例1において、第一樹脂、第二樹脂、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの含有量を、表3又は表4に示すように代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、オキシム誘導体の含有量を、表3に示すように代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、β−メチルビスフェノールA型エポキシ樹脂23.8質量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(850S、大日本インキ化学工業(株)製)22質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、第一樹脂を添加せず、かつ第二樹脂の含有量を48質量部とたこと以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、表4に示すように、第一樹脂を、サイクロマーP−ACA200(ダイセル社製商品名、メチルメタクリレート/メタクリル酸/2−ヒドロキシ−4−アクリロイルオキシメチルシクロヘキシルメタクリレート共重合体、モル組成比=30/35/35、固形分濃度=47質量%、臭素価=36gBr2/100g、酸価=118mgKOH/g、質量平均分子量=15,000、以下樹脂(A6)と称す)に代え、第一樹脂(A6)と第二樹脂とを、3/1の質量比で用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、第一樹脂を、合成例5の第一樹脂(A5)に代えて48質量部添加し、かつ第二樹脂を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例1において、表4に示すように、第一樹脂(A5)と第二樹脂(B)とを、3/1の質量比で用いた以外は、実施例1と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例9において、オキシム誘導体の代わりに、イルガキュア651(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)を用いた以外は、実施例9と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、最短現像時間、埋め込み性、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
実施例9において、オキシム誘導体の代わりに、イルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)社製)を用いた以外は、実施例9と同様にして、感光性フィルムの製造及び感光性積層体の調製を行った。
前記感光性フィルム及び感光性積層体を用いて、溶融粘度、感度、解像度、エッジラフネス、保護フィルム剥離性、支持体剥離性、埋め込み性、最短現像時間、保存安定性、鉛筆硬度、密着性、電気絶縁性、耐酸性、耐アルカリ性、無電解金めっき耐性、及びPCT耐性を測定乃至評価した。結果を表5及び表6に示す。
また、実施例9では、2重露光によって解像度のばらつきと露光むらを補正したため、エッジラフネスが小さく、高精細であることが判った。
本発明の永久パターン形成方法は、本発明の前記感光性フィルムを備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特にプリント基板の永久パターン形成に好適に用いることができに好適に用いることができる。
L1〜L7 コリメータレンズ
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
10 パターン形成装置
12 感光性積層体(感光層、感光材料)
14 移動ステージ
18 設置台
20 ガイド
22 ゲート
24 スキャナ
26 センサ
28 スリット
30 露光ヘッド
32 露光エリア
36 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
38 ファイバアレイ光源
58 マイクロミラー(描素部)
60 レーザモジュール
62 マルチモード光ファイバ
64 光ファイバ
66 レーザ出射部
110 ヒートブロック
111 マルチキャビティレーザ
113 ロッドレンズ
114 レンズアレイ
140 レーザアレイ
200 集光レンズ
Claims (7)
- バインダー、重合性化合物、光重合開始系化合物、及び熱架橋剤を含み、前記光重合開始系化合物がオキシム誘導体を含む感光性組成物からなる感光層を有し、該感光層の30℃での溶融粘度が1×105〜1×107Pa/sであり、80℃での溶融粘度が1×102〜1×103Pa/sであり、
前記バインダーが、
(A)分子中にカルボキシル基を有する共重合体であり、質量平均分子量が1,500〜30,000である第一樹脂と、
(B)(a)エポキシ樹脂に、(b)1分子中に1個の不飽和基とカルボキシル基及び酸無水物基のいずれかとを有する化合物、及び(c)多塩基酸無水物をこの順に反応させて得られる共重合体であり、エポキシ当量が10,000以上である第二樹脂と、
を(A):(B)=30〜85:70〜15の質量比で含有し、
前記(A)第一樹脂が、下記一般式(II)で表されることを特徴とする感光性フィルム。
- オキシム誘導体が、下記一般式(A)及び下記一般式(B)の少なくともいずれかである請求項1に記載の感光性フィルム。
- バインダーが、芳香族基、酸性基、及び不飽和結合を有し、エポキシ当量が10,000g/eq以上の樹脂を含む請求項1から2のいずれかに記載の感光性フィルム。
- 一般式(II)におけるR 5 が、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基である請求項1から3のいずれかに記載の感光性フィルム。
- 支持体と、該支持体上に形成された感光層とを有する請求項1から4のいずれかに記載の感光性フィルム。
- 請求項1から5のいずれかに記載の感光性フィルムにおける感光層に対し、露光を行うことを含むことを特徴とする永久パターン形成方法。
- 請求項6に記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006083178A JP4708238B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006083178A JP4708238B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007256788A JP2007256788A (ja) | 2007-10-04 |
JP4708238B2 true JP4708238B2 (ja) | 2011-06-22 |
Family
ID=38631072
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006083178A Expired - Fee Related JP4708238B2 (ja) | 2006-03-24 | 2006-03-24 | 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4708238B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5319132B2 (ja) * | 2008-02-06 | 2013-10-16 | 太陽ホールディングス株式会社 | 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 |
JP2009185181A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Taiyo Ink Mfg Ltd | 光硬化性・熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 |
JP5459196B2 (ja) * | 2009-12-15 | 2014-04-02 | 信越化学工業株式会社 | 光硬化性ドライフィルム、その製造方法、パターン形成方法及び電気・電子部品保護用皮膜 |
JP2011150137A (ja) * | 2010-01-21 | 2011-08-04 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 光重合性樹脂組成物、光重合性樹脂積層体、レジストパターンの形成方法、並びに回路基板、リードフレーム及び半導体パッケージの製造方法 |
KR101405765B1 (ko) * | 2010-04-13 | 2014-06-10 | 쇼와 덴코 가부시키가이샤 | 부가 공중합체, 감광성 수지 조성물 및 컬러 필터 |
CN105431778A (zh) * | 2013-08-02 | 2016-03-23 | 日立化成株式会社 | 感光性树脂组合物 |
KR102543357B1 (ko) * | 2015-03-31 | 2023-06-15 | 다이요 홀딩스 가부시키가이샤 | 적층 필름 |
JP6837281B2 (ja) * | 2015-03-31 | 2021-03-03 | 太陽インキ製造株式会社 | 積層フィルム |
JP2019148614A (ja) * | 2016-07-07 | 2019-09-05 | 日立化成株式会社 | 感光性樹脂組成物、感光性エレメント及びタッチパネル用電極の保護膜の製造方法 |
CN114274430B (zh) * | 2021-12-22 | 2023-07-07 | 佛山市耐锢塑料机械有限公司 | 一种塑料薄膜生产设备的定型装置及其定型工艺 |
WO2024070184A1 (ja) * | 2022-09-30 | 2024-04-04 | 富士フイルム株式会社 | 転写フィルム、転写フィルムの製造方法、パターン付き積層体の製造方法及び配線付き積層体の製造方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003280193A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Taiyo Ink Mfg Ltd | アルカリ現像型感光性樹脂組成物及びそれを用いたプリント配線基板 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01161038A (ja) * | 1987-12-18 | 1989-06-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | 樹脂組成物及びソルダーレジスト樹脂組成物 |
JP3391896B2 (ja) * | 1994-06-15 | 2003-03-31 | 東京応化工業株式会社 | 耐熱性感光性樹脂組成物 |
-
2006
- 2006-03-24 JP JP2006083178A patent/JP4708238B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003280193A (ja) * | 2002-03-26 | 2003-10-02 | Taiyo Ink Mfg Ltd | アルカリ現像型感光性樹脂組成物及びそれを用いたプリント配線基板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007256788A (ja) | 2007-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4708238B2 (ja) | 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP5144495B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4711862B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4711886B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム及びプリント基板 | |
JP2008250074A (ja) | 感光性樹脂組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4783678B2 (ja) | 感光性組成物及びその製造方法、感光性フィルム、感光性積層体、並びに、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007256669A (ja) | 感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007197390A (ja) | オキシム誘導体、感光性組成物、パターン形成材料、感光性積層体、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 | |
JP2007310027A (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4790460B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4996870B2 (ja) | 光重合開始剤、感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007310025A (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007248497A (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP5107231B2 (ja) | 感光性組成物、及び感光性フィルム、並びに永久パターン形成方法及びプリント基板 | |
JP4651524B2 (ja) | パターン形成材料、並びに、パターン形成装置及びパターン形成方法 | |
JP2007108629A (ja) | 感光性組成物、パターン形成材料、感光性積層体、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 | |
JP5063764B2 (ja) | パターン形成材料、並びに、パターン形成装置及びパターン形成方法 | |
JP4874767B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4516491B2 (ja) | 感光性組成物及び感光性フィルム、並びに、永久パターン及びその形成方法 | |
JP4620600B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、及び永久パターン形成方法 | |
JP4584164B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP4620700B2 (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターンの形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007248843A (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、及びプリント基板 | |
JP2007248846A (ja) | 感光性組成物、感光性フィルム、感光性積層体、永久パターン形成方法、永久パターン、及びプリント基板 | |
JP2009237494A (ja) | 感光性フィルム及び永久パターン形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080718 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101026 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101213 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110215 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110316 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |