JP4708158B2 - 表面焼入れされた鋼および鋼の表面焼入方法 - Google Patents

表面焼入れされた鋼および鋼の表面焼入方法 Download PDF

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Description

本発明は高周波加熱により表面焼入れされた鋼に関し、またさらに高周波加熱により表面焼入れする方法に関するものである。
鋼の表面のみを加熱して焼入れを行なう方法は、内部は靱性と共にある程度の強度を確保しつつ表面はできるだけ硬度を高くして耐磨耗性などを付与できるので、軸や歯車など機械部品に対して広く行なわれている。特に表面加熱に高周波加熱を使用する方法は材料自体が発熱するため高能率であり、また温度制御が容易であるので広く採用されている。しかし一方、高周波加熱は加熱時間が短くて済むぶん焼入温度に加熱されても炭化物やフェライトが完全にはオーステナイト化せず、焼入れした後にも元の組織の痕が残ってゴーストパーライトや未溶解フェライトといった組織を呈することもある。このような形で組織が変化すると焼入れした部材の特性も変わってくる。このため高周波焼入れに先立って、パーライト組織やフェライト組織の微細化などの組織調整を目的として部材全体を熱処理し、焼入性を向上させたり内部の強度を向上させることも行なわれる。
また一方、上記のようなワーク全体の熱処理によらずに高周波加熱による焼入れ自体の工程を変えることにより、上記の短い加熱時間によって生ずる問題を解消し、焼入れされたワークの特性を向上させることも検討されている。たとえば特開平7−118791号公報には高面疲労強度機械構造用部品の製造方法として、高周波加熱して焼入れすることにより0.5mm以上の厚さの硬化層を得る1段目の焼入れの後、Ac3 変態点以上で(Ac3 変態点+150K)以下の温度に高周波加熱して1段目より浅く焼入れする2段目の焼入れを行なうものが示されている。そしてこのような2回焼入れを行なうことにより表面γ粒度No.10以上といった微細結晶粒にすると共に炭化物を微細に分散させ、また表面圧縮残留応力を高めて面疲労強度を改善できるとしている。
特開平7−118791号の実施例を見ると、1回だけ焼入れを行なう比較法では12件の例において1.7ないし2.6mmの硬化層深さになっている。そしてこのような焼入れを行なった後、120℃×90minの焼戻しをしてから表面研削するとしている。これに対して特開平7−118791号発明の方法においては第1段目の焼入れは硬化層深さは12件の例において1.8ないし2.6mmで比較法と大体同じであり、また120℃×90minの焼戻しをしてから表面研削することも同じである。その後行なう第2段目の焼入れは先に述べたように深さが0.5ないし0.7mmと第1段目よりもずっと浅くなっている。つまり特開平7−118791号発明においては第1段目の焼入れ後の表面研磨までは比較法と同じであり、第2段目の焼入工程をさらにこれに付加することが特徴点となっている。
特開平7−118791号公報
上記のように特開平7−118791号の2段に焼入れする方法においては、第2段の焼入れがされた部分より深部のかなり広い範囲に第1段の焼入れのみがされた部分が存在する。特開平7−118791号公報においてはこのような部分における硬さ分布などの材質特性についての説明は無いが、第2段の焼入れがされた部分に隣接した個所においては、第1段の焼入れがされていたものが焼戻しされるなど影響を受ける。本発明者等は後に詳細に説明するように、この部分の材質特性が2段焼入れにより表面硬化された部材の特性に大きく影響し、場合によっては部材内部の引張応力が著しく高くなって破壊の危険性があることを見いだした。
本発明は前記課題を解決するものであって、焼入温度から常温まで急冷する表面焼入れが2回なされた鋼であって、表面から3.0mm以内の深さまでのマルテンサイト組織の焼入領域と、焼入領域に隣接しマルテンサイトとフェライトの混合組織の不完全焼入領域と、不完全焼入領域に隣接し焼入領域の深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さまでの焼戻軟化領域とを有し、前記不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150以内であることを特徴とする表面焼入れされた鋼である。
また本発明は、高周波誘導加熱による鋼の表面焼入方法において、表面から3.0mm以内の定められた深さの焼入領域を得るにあたり、表面がAc変態点以上の温度でかつ前記焼入領域とすべき深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さ位置においてAc変態点以上の温度に高周波誘導加熱により加熱後、常温まで急冷して焼入れする第1回熱処理を行ない、次いで表面がAc変態点を超えない温度に高周波誘導加熱し、第1回熱処理で焼入れされた部分を焼戻して軟化させるのに続けて、前記焼入領域とすべき深さまでAc変態点以上の温度に高周波誘導加熱後、常温まで急冷して焼入れする第2回熱処理を行なうことを特徴とする鋼の表面焼入方法である。
また上記の鋼の表面焼入方法において、第2回熱処理は、表面が400℃以上でAc1
変態点を超えない温度になるまで高周波誘導加熱し、加熱電力を停止した状態で1.0秒以上放冷する予備加熱に続けて、予備加熱より大きな電力で高周波誘導加熱して焼入領域とすべき深さまでAc3 変態点以上の温度にする本加熱後、焼入れするものであること、または、第2回熱処理は、表面が400℃以上でAc1 変態点を超えない温度になるまで2.0秒以上の通電時間で高周波誘導加熱し、加熱電力を停止した状態で1.0秒以上放冷する予備加熱に続けて、予備加熱より大きな電力で高周波誘導加熱して焼入領域とすべき深さまでAc3 変態点以上の温度にする本加熱後、焼入れするものであることも特徴とする。さらにまた、第2回熱処理の高周波誘導加熱の周波数が、予備加熱のときが本加熱のときよりも低いことも特徴とする。
本発明の鋼の表面焼入れは、第1回熱処理により表面焼入れされた部材を、さらに第2回熱処理により第1回熱処理より浅く焼入れするものである。このとき第1回熱処理で焼入れされたが第2回熱処理では焼入れされされなかった個所全体を焼戻して軟化させることにしたので、表面硬化領域全体に一様に高い圧縮応力が残存して高い疲労強度を得ることができるだけでなく、内部の引張応力を緩和して部材の破壊に対する信頼性を向上させることができる。
本発明者等は高周波誘導加熱による表面焼入れを2回繰り返し行なった場合の部材の材質特性の変化について詳細な調査を行なった。図1は26mm径の円柱状の試験片の一部分の長さ28mmの表面を2回焼入れしたときの部材表面からの距離とビッカース硬さとの関係を示すグラフである。1回目の焼入れ後と2回目の焼入れ後の硬さの両方を示しているが、焼入れ深さは1回目の焼入れでは2.0mm程度、2回目の焼入れでは0.6mm程度となっている。なお1回目の焼入れでは表面の最高加熱温度1010℃まで7.0秒で昇温し、直ちに水噴射により冷却した。また2回目の焼入れでは表面の最高加熱温度930℃まで0.3秒で昇温し、同様に急冷した。
図1のグラフを見ると1回目の焼入れでは、表面から約2mmまでは表面と同じHV700〜800程度に硬化されており、これより深くなるに従って硬さが徐々に低下している。この表面と同じ程度の硬さになっている範囲はAc3 変態点以上に高周波加熱されて全部がオーステナイト変態した組織から焼入れされてマルテンサイト組織になっている部分である。一方これに隣接し、硬さが順次低下して素材硬度に至る範囲はAc1 変態点以上でAc3 変態点未満の範囲に高周波加熱され、オーステナイトとフェライトとが混合した組織から焼入れされた結果、マルテンサイトとフェライトの混合組織になっている部分である。この範囲においては加熱温度が低くなるに従ってオーステナイトの比率が減少するので、それに応じて焼入れ後のマルテンサイトの比率も低下し、硬さも順次低下する。
また図1のグラフにおいて第2回目の焼入れを行なった後の部材では、表面から0.7mm位の距離までは第1回目の焼入れのときと同じHV700〜800程度の硬さに達しているが、これは2回目の焼入れにおいてAc3 変態点以上に高周波加熱された完全焼入領域である。これに隣接するのが不完全焼入領域であり、2回目の焼入れにおいてAc1
変態点以上でAc3 変態点未満の範囲に高周波加熱された部分である。第1回目の焼入れと異なり表面から距離の増加で急激に硬さが低下し、0.2mm位の間にHV400程度も低下しているが、これは第2回目の加熱の昇温速度を大きくしたため、Ac1 変態点以上でAc3 変態点未満の温度範囲になる区間が短いことによるものである。
そしてさらに部材表面からの距離が大きくなると硬さは増加に転ずる。このように不完全焼入領域とこれより内部の領域との境界で硬度が極小値1を示すのは、第1回目に焼入れされた部分の焼戻しによる軟化がAc1 変態点直下に加熱されたこの位置で最大になるためである。そして部材表面からの距離がこれより大きくなると焼戻しの効果が減少して硬さは徐々に増加することになる。さらに距離が大きくなり、第2回目の加熱による焼戻し効果が及ばない位置に至って第1回目の焼入れのときの硬さと一致した値になる。したがって第1回目に焼入れされた領域と第2回目に焼入れされた領域との間に硬さ分布の山2ができることになる。
前記の硬さが極小値を示す位置は、焼入れ後に焼戻しされたが焼戻温度が最高であった個所になる。したがって2回目の焼入れの焼入れ深さが1回目の焼入れの焼入れ深さより浅い場合でも、その差が小さいと2回目の焼入れの加熱による焼戻温度の最高位置が1回目に焼入れされた範囲を外れてしまい、硬さの極小値を示さない場合がある。しかし本発明の場合は後に説明するように2回目の焼入れ深さを1回目の焼入れ深さより充分に小さくしているので、必ず硬さの極小値が現われる。なお先に述べた特開平7−118791号には表面からの位置による硬さ分布のデータは示されていないが、実施例における1段目の焼入れと2段目の焼入れの焼入れ深さから見て特開平7−118791号の発明の部材も図1のような硬さ分布になっていると考えられる。
図2は上記のような高周波加熱による表面焼入れの疲労特性に及ぼす効果を調べた回転曲げ疲労試験の結果を示すS−N線図である。試験片は素材のまま、1回焼入れをしたもの、上記のような2回焼入れをしたもの(図中「2回焼入れ予熱なし」と記載)、後に説明する本発明の方法を実施したもの(図中「2回焼入れ予熱あり」と記載)の4種類について示している。これによると応力繰返数無限大に対する疲労限界応力が素材が約100MPaであるのに対し1回焼入れでは約320MPaと向上するが、2回焼入れにおいては約720MPaと疲労強度が著しく向上することが判る。
材料の表面に圧縮応力が存在すると疲労強度が改善されることは良く知られており、2回焼入れの効果を調べるためにX線による格子面間距離の測定によって残留応力を測定した。残留応力の測定は単に材料の表面のみでなく、電解研磨により表面から順次材料を除去して繰返し測定し、差分的に内部の残留応力分布も算出した。図3は前記のような2回焼入れをした部材の残留応力分布を示すグラフであって、図1に硬度分布を示した部材に対応している。これを見ると表面において約600MPaの圧縮残留応力が存在し、これが2回焼入れを行なった部材で良好な疲労強度が得られる理由であることが判る。そして表面から0.7mm程度の深さまでは表面と同じ程度の圧縮残留応力が存在するが、さらに内部に入ると急激に引張残留応力に転じて最高で約800MPaに達している。
一方、材料の内部の残留応力の測定は手間がかかることもあって測定した例が少なく、内部に高い引張残留応力がある場合の影響についてはあまり知られていない。しかし上記のように最高で700MPaといった高い値となると、内部からの破壊が懸念される。すなわち非金属介在物などの微小な欠陥があると、これを起点として割れが進行するおそれがある。このため本発明者等は表面焼入れによる材料に表面から内部に至る残留応力の分布に着目し、焼入条件を種々変えて調査することによって本発明をなすに至ったものである。
図4は先の図1におけるものと同じ形状の試験片の表面を2回焼入れしたときの部材表面からの距離とビッカース硬さとの関係を示すグラフである。図4の場合は2回目の焼入れにおける高周波誘導加熱において、焼入温度に昇温する途中で中間温度に予備加熱して内部が焼戻しされるようにしている。図1に示した2回目の焼入れ前に焼戻しをしない場合と比較すると、図4では第1回目の熱処理で焼入れされたが第2回目の熱処理では焼入れされなかった領域にあった硬さ分布の山は平準化されている。図4のグラフは焼戻しの最高加熱温度が部材表面において490℃の場合および660℃の場合を示しているが、660℃の方が硬さの低下がやや大きくなっている。
図5は図4に硬度分布を示した部材の残留応力分布を示すグラフである。図3に示した第2回目の熱処理のさいに予備加熱をしない場合と比較すると、予備加熱による焼戻しをすることによって表面の圧縮残留応力が増大している。すなわち焼戻しをしない場合には約600MPaなのに対し、焼戻しの最高加熱温度が部材表面において490℃の場合は1100MPa程度、660℃の場合は1300MPa程度まで増大している。さらに第2回目の熱処理のさいに焼戻しをすることによって引張残留応力が低下している。すなわち焼戻しをしない場合には引張残留応力が最高で約800MPaあったものが、焼戻しの最高加熱温度が部材表面において490℃の場合は最高で約600MPa、660℃の場合は最高で約300MPa程度まで減少している。
このように第1回目の熱処理で焼入れされたが第2回目の熱処理では焼入れされなかった領域にあった硬さ分布の山を小さくすることによって、表面近傍の圧縮残留応力が大きくなると共に内部の引張残留応力が小さくなる。しかしその理論的根拠は不明である。そして焼戻温度の残留応力に対する影響は図4に示した硬さに対する影響より顕著であって、特に図5に見るように焼戻温度が高い場合に部材内部の引張残留応力の低下が著しい。このように第2回目の熱処理のさいの焼戻しにより部材内部の引張残留応力を低下させることができ、微小な欠陥を起点として内部から破壊する危険性を防止できる。また焼戻しにより軟化した部分は靱性が良好であり、部材全体の強度を向上させる作用も有する。
図2の回転曲げ疲労試験の結果を示すS−N線図において、先に本発明の方法として説明したデータ(図中「2回焼入れ予熱あり」と記載)が、高周波誘導加熱により表面の2回焼入れを行なう方法において、2回目に焼入温度に昇温する途中で前記のように部材表面温度が660℃の焼戻しを行なったものである。これを見ると、疲労強度の向上自体は1回焼入れに対する2回焼入れの場合のようには大きくはないものの、焼戻し工程を入れない2回焼入れにおいては疲労強度が約720MPaであるのに対し、焼戻し工程を入れることによって約800MPaに向上している。
以上説明したように本発明の表面焼入れされた鋼は、図4に示すように表面からある深さまでの完全に焼入れされた焼入領域Aと、焼入領域に隣接する不完全焼入領域Bと、不完全焼入領域に隣接する焼戻軟化領域Cとを有するものである。上記焼入領域は2回目の焼入れにおいて完全なオーステナイト組織から冷却された領域に該当する。この焼入領域の深さは焼入れした部材に要求される仕様により定められるべきものであるが、表面から3.0mm以内の深さが適当であり、これより深くなるとさらに深く焼入れすべき1回目の焼入れが困難になる。下限は通常は0.3mm以上であって実際上これより狭い範囲の表面だけを焼入温度に加熱するのは困難である。たとえば図4の例では焼入領域の深さは0.6mmとなっている。なお焼入領域における硬さ自体は材料成分など材料自体に依存するが、本発明の表面焼入れにおいては、その材料が焼入れで得られる可能性がある最高の硬度に達する。
また不完全焼入領域は2回目の焼入れにおいてオーステナイトとフェライトとが混合した組織から焼入れされた個所である。焼入れのさいの加熱速度が大きくなるにしたがって不完全焼入領域の幅は小さくはなるが、ある程度は必然的に生ずるものである。また焼戻軟化領域は、第1回目の熱処理により焼入れされ、第2回目の熱処理のさいに焼戻された領域である。したがって焼戻軟化領域の深さは第2回目の熱処理による焼戻軟化が認められる限界の位置となる。結果的には硬さが不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界の極小値と同じ値になる位置にほぼ一致する。
上記の焼戻軟化領域の深さは焼入領域の深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さが適当である。2.5倍より小さいと焼戻軟化領域を充分に確保するのが困難になって、表面の圧縮残留応力を大きくできない。また7.0倍を超えると2回目の焼入れのさいに深部まで焼戻すのが困難になり、内部の引張残留応力を低くすることができなくなる。たとえば図4の例では焼戻軟化領域の深さは約2.8mmであり、焼入領域の深さの4.7倍となる。
また焼戻軟化領域内における硬さの差は、不完全焼入領域と焼戻軟化領域との境界の硬さの極小値との差としてHV150以内、好ましくは120以内にする必要がある。すなわち2回目の焼入れ時の焼戻により内部の引張残留応力が低下するのは1回目の熱処理によって焼入れされた領域の軟化が顕著なときである。このためには焼戻軟化領域内における硬さの差をなるべく小さくするのが良いが、少なくともHV150以内にする必要がある。たとえば図4の例では硬さの差がHV70およびHV90となっている。また硬さの差の基準値として不完全焼入領域と焼戻軟化領域との境界の硬さの極小値を採用したのは、この場所が完全焼入れされた後に最も高温で焼戻しをされた場所であり、他の焼入条件に関係なく硬さが安定していて基準とするのに適当であるからである。
本発明の表面焼入れされた鋼の用途としては、歯車や機械の軸などの耐磨耗性が要求される部材である。焼入れの対象となる鋼種は特に限定するものではなく、機械構造用炭素鋼(SC材)やクロム鋼、クロム・モリブデン鋼などの機械構造用合金鋼などが一般的に使用される。本発明の表面焼入方法を実施した鋼はオーステナイト結晶粒度が例えば11.0ないし12.0と1回焼入れにおける7.5ないし8.0より細かくなり、それに伴って焼入れ後のマルテンサイト組織も緻密になっている。そのため炭素鋼など安価な素材を使用しても優れた材質の製品が得られる。
以上述べたような本発明の表面焼入れされた鋼を作成するための表面焼入れ方法としては、先にも述べたように焼入れのための熱処理を2回行なうものである。第1回熱処理は表面がAc3 変態点以上の温度であって前記焼入領域とすべき深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さ位置においてもAc1 変態点以上の温度に高周波誘導加熱により加熱後、水噴射などにより焼入れする。なお上記の「焼入領域とすべき深さ」というのは、本発明の工程完了後の部材における表面硬化層は第2回熱処理による焼入領域が該当するので、これを焼入領域とすべき深さと表現して基準としたものである。
第1回熱処理において、表面から焼戻軟化領域とすべき範囲の中間の深さ位置ぐらいまでは完全に焼入れる必要があるので表面がAc3 変態点以上の温度になるまで加熱する必要がある。さらにまた図4に見るように第1回熱処理における不完全硬化領域までの深さが焼戻軟化領域の最も深い位置にほぼ一致するので、本発明における焼戻軟化領域の範囲である焼入領域の深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さまでを、第1回熱処理でAc1
変態点以上の温度に加熱するのである。なお部材内部の温度を直接測定するのは困難であるが、第1回熱処理後の試料の断面の硬さや組織を検査すれば不完全焼入領域の最も深い位置がわかり、これより表面側の部分がAc1 変態点以上に加熱された個所と知ることができる。
次いで第2回熱処理を行なうが、表面がAc1 変態点を超えない温度に高周波誘導加熱し、先に焼入れされた部分を焼戻して軟化させるのに続けて、焼入領域とすべき深さまでAc3 変態点以上の温度に高周波誘導加熱後、水噴射などにより焼入れする。このように第2回熱処理では焼戻しのための加熱と焼入れのための加熱を1回の熱サイクルで行なうが、焼戻しのための加熱は焼戻しすべき個所がAc1 変態点を超えないようにする必要がある。そしてこの焼戻しすべき個所は部材の深部に位置するので、高周波加熱による表面の熱が充分に内部に移行し、先に焼入れされた部分を焼戻して軟化させるような条件で行なう必要がある。
図6は先に図4および図5に基づいて説明した本発明の焼入方法における高周波加熱の熱サイクルの模式図であって、(a)図は第1回熱処理のもの、(b)図および(c)図は第2回熱処理のものである。第1回熱処理においては7秒間で表面温度が1010℃になるまで加熱したのち水冷している。第2回熱処理の(b)図および(c)図は図4や図5に示した焼戻温度が異なる場合に対応しており、焼戻温度が部材表面でそれぞれ490℃と660℃のものである。そしていずれも所定の焼戻温度に達したのち加熱電力を止めた状態で3秒間放冷しているが、ここまでが予備加熱であり、次いで本加熱をして焼入温度に昇温している。なお焼戻しされるべき個所は部材の内部であり、この個所は加熱時の表面温度より低いが、余裕をみて表面でもAc1 変態点を超えないようにすればよい。また焼戻温度は表面温度で400℃以上であることが好ましく、先に述べたように比較的高い方が内部の引張残留応力の低減効果が大きい。
また予備加熱においては上記の例のように所定の焼戻温度に達したのち加熱電力を止めた状態で一定時間放冷し、熱伝導で内部が昇温するようにする。内部まで昇温させるためには加熱電力を止める時間を1.0秒以上にする必要がある。なお加熱電力を止める時間の上限は規定しないが、加熱電力停止中に低下した表面温度が所定の焼戻温度から300℃以上低くならないようにするのが好ましい。また予備加熱は比較的小さな電力で高周波誘導加熱して昇温に時間をかけることにより、部材内部で熱伝導が行なわれる時間が長くなって表面と内部との温度差を小さくできる。したがって予備加熱の通電時間は2.0秒以上であることが好ましい。
また図6の例においては本加熱の昇温時間が0.3秒と非常に短くなっているが、予備加熱より大きな電力で高周波誘導加熱することにより、短時間で焼入領域とすべき深さまでAc3 変態点以上の温度にできる。これにより焼入領域の深さが比較的浅い場合でも不完全焼入領域の範囲が広がることなく表面硬化ができる。上記のことから第2回熱処理においては、予備加熱と本加熱とで高周波誘導加熱の電力を切り替え、本加熱の電力を予備加熱の電力より大きくする必要がある。
またさらに高周波誘導加熱の周波数を第1回熱処理、第2回熱処理の予備加熱、第2回熱処理の本加熱で相互に変化させることにより、加熱深さの調節をより自在に行なえる。すなわち部材の内部での渦電流の浸透深さδ[m]は周波数をf[Hz}、材料の比透磁率をμr 、比抵抗率をρ[Ω・m]としたとき、下式で表されることが知られている。
δ=0.503・103 (ρ/fμr1/2
部材の内部での渦電流は表面で最も大きく、内部に行くに従って指数関数的に減少するが、上記の電流の浸透深さδは一様な電流密度とみなしたときの計算上の電流が流れる範囲を示しており、加熱深さを判断する目安になる。この式に見るように浸透深さδは部材の形状とは無関係であって、例えば炭素鋼の800℃における浸透深さδは、周波数をfが10kHzのとき5.3mm、200kHzのとき1.2mmになる。したがって第2回熱処理の予備加熱の周波数を本加熱の周波数より低くして内部まで加熱されるようにするといったことができ、これと先に説明した加熱時間や加熱停止時間とを組み合わせることにより広範囲の調節ができる。
機械構造用炭素鋼S45Cの直径30mm、長さ120mmの円柱状の試料の中央部の長さ30mmの部分に対して、本発明の表面焼入方法を実施した。表1に熱処理の各種条件を本発明例と比較例について示す。第1回目熱処理は表1に示す高周波加熱電流の周波数、加熱時間、表面温度の条件で昇温し、直ちに水冷した。また第2回目熱処理は表1に示すような予備加熱と本加熱の条件で行ない、直ちに水冷した。第2回目熱処理における予備加熱の周波数、加熱時間、表面温度、加熱停止時間、加熱停止後の表面温度、および本加熱の周波数、加熱時間、表面温度も表1に示す。
Figure 0004708158
上記の表面焼入れを行なった試料について、断面の顕微鏡組織と硬さを測定し、また先に述べた方法で残留応力を測定した。焼入領域の表面からの深さ、焼戻軟化領域の深さ(表面から遠い側の端)、表面硬さ、不完全焼入領域と焼戻軟化領域との境界にある硬さの極小値、前記硬さの極小値と焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差、焼入領域内に見られる圧縮残留応力のうちの最大値、焼戻軟化領域内に見られる引張残留応力のうちの最大値の測定結果を表2にまとめて示す。
Figure 0004708158
表1および表2中、試料番号1〜7が本発明例、試料番号8〜14が比較例である。本発明例である試料番号1〜7は第1回熱処理、第2回熱処理における各条件が適切であるので、焼入工程完了後の焼戻軟化領域の深さが焼入領域の深さの2.5倍以上7.0倍以下になっており、また不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150以内になっている。このためいずれの試料においても表面近傍の圧縮残留応力が1020MPa以上で高く、また内部の引張残留応力も520MPa以下で低く、満足な結果であった。したがって改めて測定をしなかったが、高い疲労強度が予想される。
比較例中試料番号8は第2回熱処理のさいに3.0mmを超える範囲までAc3変態点 以上に加熱したので、焼入工程完了後の焼戻軟化領域の深さが焼入領域の深さの2.5倍未満になった。このため充分な厚さの焼戻軟化領域を確保できず、表面近傍の圧縮残留応力が小さく、内部の引張残留応力も高くなった。
比較例中試料番号9は第1回の熱処理のさいにAc1変態点以上に加熱された領域の深 さが、焼入領域の深さすなわち第2回熱処理のさいにAc3変態点以上に加熱された領域 の深さの7.0倍を超えている。このため焼戻軟化領域における軟化自体が不均等になり、不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150を超え、内部の引張残留応力が高くなった。
比較例中試料番号10は第1回の熱処理のさいに内部までの加熱が不十分であったため、Ac1変態点以上に加熱された領域の深さが、焼入領域の深さすなわち第2回熱処理の さいにAc3変態点以上に加熱された領域の深さの2.5倍未満になった。このため充分 な厚さの焼戻軟化領域を確保できず、内部の引張残留応力は低かったが、表面近傍の圧縮残留応力は小さくなった。
比較例中試料番号11は第2回熱処理のさいの予備加熱の表面温度がAc3変態点を超 えたので、焼入工程完了後の焼入領域の深さが大きくなって充分な厚さの焼戻軟化領域を確保できず、内部の引張残留応力は低かったが、表面近傍の圧縮残留応力は小さくなった。
比較例中試料番号12は第2回熱処理のさいの予備加熱の表面温度が400℃未満であったので焼戻しの効果が不十分となった。そのため不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150を超え、内部の引張残留応力が高くなった。
比較例中試料番号13は第2回熱処理のさいの予備加熱における加熱電力を停止する時間が1.0秒未満であったので焼戻しの効果が不十分となった。、そのため不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150を超え、内部の引張残留応力が高くなった。
比較例中試料番号14は第2回熱処理のさいの予備加熱における加熱電力が大きすぎて通電時間が2.0秒未満であったので焼戻しの効果が不十分となった。、そのため不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150を超え、内部の引張残留応力が高くなった。
従来の高周波加熱方法により表面を2回焼入れしたときの部材表面からの距離とビッカース硬さとの関係を示すグラフ 高周波加熱による表面焼入れの疲労特性に及ぼす効果を調べた回転曲げ疲労試験の結果を示すS−N線図(本発明および従来技術) 従来の高周波加熱方法により表面を2回焼入れした部材の残留応力分布を示すグラフ 本発明の高周波加熱方法により表面を2回焼入れしたときの部材表面からの距離とビッカース硬さとの関係を示すグラフ 本発明の高周波加熱方法により表面を2回焼入れした部材の残留応力分布を示すグラフ 本発明における高周波加熱の熱サイクルの模式図で、(a)図は第1回熱処理、(b)図および(c)図は第2回熱処理
符号の説明
1 硬度の極小値
2 硬さ分布の山
A 焼入領域
B 不完全焼入領域
C 焼戻軟化領域

Claims (5)

  1. 焼入温度から常温まで急冷する表面焼入れが2回なされた鋼であって、表面から3.0mm以内の深さまでのマルテンサイト組織の焼入領域と、焼入領域に隣接しマルテンサイトとフェライトの混合組織の不完全焼入領域と、不完全焼入領域に隣接し焼入領域の深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さまでの焼戻軟化領域とを有し、前記不完全焼入領域と焼戻軟化領域の境界における硬さの極小値に対する焼戻軟化領域内の硬さの最大値との差がHV150以内であることを特徴とする表面焼入れされた鋼。
  2. 高周波誘導加熱による鋼の表面焼入方法において、表面から3.0mm以内の定められた深さの焼入領域を得るにあたり、表面がAc変態点以上の温度でかつ前記焼入領域とすべき深さの2.5倍以上7.0倍以下の深さ位置においてAc変態点以上の温度に高周波誘導加熱により加熱後、常温まで急冷して焼入れする第1回熱処理を行ない、次いで表面がAc変態点を超えない温度に高周波誘導加熱し、第1回熱処理で焼入れされた部分を焼戻して軟化させるのに続けて、前記焼入領域とすべき深さまでAc変態点以上の温度に高周波誘導加熱後、常温まで急冷して焼入れする第2回熱処理を行なうことを特徴とする鋼の表面焼入方法。
  3. 第2回熱処理は、表面が400℃以上でAc変態点を超えない温度になるまで高周波誘導加熱し、加熱電力を停止した状態で1.0秒以上放冷する予備加熱に続けて、予備加熱より大きな電力で高周波誘導加熱して焼入領域とすべき深さまでAc変態点以上の温度にする本加熱後、焼入れするものであることを特徴とする請求項2記載の鋼の表面焼入方法。
  4. 第2回熱処理は、表面が400℃以上でAc変態点を超えない温度になるまで2.0秒以上の通電時間で高周波誘導加熱し、加熱電力を停止した状態で1.0秒以上放冷する予備加熱に続けて、予備加熱より大きな電力で高周波誘導加熱して焼入領域とすべき深さまでAc変態点以上の温度にする本加熱後、焼入れするものであることを特徴とする請求項2記載の鋼の表面焼入方法。
  5. 第2回熱処理の高周波誘導加熱の周波数が、予備加熱のときが本加熱のときよりも低いことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の鋼の表面焼入方法。
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