JP4707008B2 - スラブトング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一対のトングの先端挟持位置を決める複数のスラブ表面倣い部を搬送対象のスラブの表面に同時に迅速確実にフイットさせてスラブキャッチング時間を大幅に短縮し、以ってスラブ搬送能力を格段に向上せしめるスラブトング装置に関するものである。
製鐵所において、省エネルギー対策から、連続鋳造し30〜50トン/枚に切断された800〜1000℃の高温度の圧延用スラブは、パイラートングで3〜5枚積み重ねられ、台車でスラブヤードに搬送され、スラブヤードではホットスカーファーで表面等の疵手入れを行い加熱炉に装入し熱間圧延装置に供給する所謂ホットチャージ圧延が一般的に行われている。
この過程で重要なのは上記連続鋳造して切断した熱間スラブをいかに迅速に加熱炉までまたは貯留場に搬送して温度低下を最小限に抑え、且つ加熱炉の稼働率を高位に安定維持し生産性を向上させるかである。
そこで上記スラブヤードでは、スラブトング装置によって単数又は複数枚の熱間スラブを移送、転送、方向転換、積み替え等をしている。
スラブトング装置による熱間スラブの取り扱いは、一対のトングを所定の拡張開度に固定し、トングの先端挟持位置を決める複数のスラブ表面倣い部を所定の高さ位置にセットして、搬送対象の熱間スラブの上方に位置させ次いで下降させ、熱間スラブの表面にスラブ表面倣い部を強く当接すると下降を停止させ、次いでスラブ表面に対するスラブ表面倣い部のセンタリングを行って後に一対のトングを閉止作動させその先端のチャッキング爪を熱間スラブの側端面に当て、この後トングを上昇移動させてチャッキング爪をスラブの自重で食い込ませてスラブをキャッチングし上昇搬送するものである。
ここでのスラブトング装置の課題は、トングの先端挟持位置を決める複数のスラブ表面倣い部を搬送対象のスラブの表面に以下に迅速確実にフイットさせてスラブキャッチング時間を大幅に短縮すること、及び熱間スラブを挟持するキャッチング爪の長寿命化である。
従来のスラブトング装置は、特許文献1に示すように両側部に搬送クレーンの昇降ワイヤーを装着した昇降吊水平ビームと、昇降吊ビームの両側各々に開閉リンクを介してクロスリンク部を軸支したトング本体と、昇降吊水平ビームの中央部に昇降離間可能に吊支持されトング本体の開閉用軸を装着したトング開閉支持ビームと、トング開閉支持ビームに昇降駆動可能に設けトングの先端挟持位置を決めるスラブ表面倣装置とから構成されている。
そこで、問題のスラブ表面倣装置であるが、これは、トング開閉支持ビームの両側部にスラブ側に向けて一対設けるもので、具体的な例としては、特許文献1の図1、図2等に記載されている一対の固定ブロックタイプのもの、或いは一対の昇降シャフトとその各下端にタッチロールを一対取り付けた4点の線接触タイプであった。
特開平H11−5688号公報
前者の場合は、固定ブロックをスラブの厚みや重ね枚数に応じた高さのものを多数個を用意しておきその変更の都度交換をしなければならない煩雑さを伴い、しかも面接触のため前記スカーフィングした熱間スラブのように凹凸の多い表面形状では左右・前後のバランスの良いフイット状態を得ることが極めて困難で時間がかかる。このためトングによるチャッキング状態は不安定なものとなり挟持搬送する迄に多くのアイドルタイムがかかる。
また後者の場合は、昇降シャフトがあるからタッチロールの下端位置をスラブの厚みや重ね枚数に応じた高さに自由に変更できるが、これも前記スカーフィングした熱間スラブのように曲がりや凹凸の多い表面形状ではフイット状態が極めて悪く、該四点全部が同時にスラブ表面にセンタリングされて面接触するまで、個々のアクチェータによる左右・前後バランス作動をして、スラブトング装置全体を強力な動力でスラブ幅方向や長手方向への位置調整を頻繁に行わなければならない煩雑なものでオペレータの負担は大変なものである。この調整は、スラブトング装置を揺らしチャッキング爪の挟持時間差を生じさせてスリップによる脱着落降事故を惹起する危険性があった。また二個のアクチェータによる左右・前後バランス作動は、強力に押し込んだ状態で行うため昇降シャフトを曲がり損傷させる要因になる。
一方、熱間スラブを挟持搬送するトング本体のチャッキング爪の表面は熱間スラブからの輻射熱でその材質にもよるが625℃前後でバランスが取れ、軟化劣化し早期に交換をしなければならない。
またトング本体のチャッキング爪とその支持機構は、図12に示すように、前部に球面01上で外リング爪02より内リング爪03〜05をスラブ側面側に順次突出させて配置した同心円の多重リング爪010を有し、後部に回転被支持体07を有する丸型回転爪08とし、この丸型回転爪08の支持機構は、図13に示すように、トング本体先端基部09の側部にピン010で取り付けた丸横穴式回転支持体011と、前記丸横穴式回転支持体011に設けられその丸横穴012内に対して前記回転被支持体07を回転自在に且つ挿出入交換可能に支持するセットピン013とからなる。そこで多重リング爪06でスラブを挟持の際に多重リング爪の中で最初に当接した部分がそのリング爪の円心位置を通るその下方の鉛直線上から外れているとスラブを持ち上げた際に、スラブの荷重により該当接した部分がそのリング爪06の円心位置を通るその下方の鉛直線上位置に戻ろうとして円弧回転移動するが、この際、丸横穴012は、回転被支持体07からスラブ荷重を真ともに受けると共に内周面の下部0121に回転被支持体07の後部外周面が圧接摺動するため激しく磨耗する。このため丸横穴012の内周面の下部0121には耐磨耗性の13Cr1Ni,13Cr4Ni等を肉盛り溶接して補強してある。
しかしこの肉盛り溶接部は、高温スラブや低温スラブをキャッチングすると入熱と放熱バランスが600度以上となり急激に硬度低下する。また空冷で焼きが入るようにマルテンサイト系の13Cr系を肉盛っているが硬度Hs65±5のものはHs50±5に低下し寿命は短命である。磨耗は避けられないが、肉盛り溶接部の材質や厚みも不均一さは避けらず、偏磨耗して回転被支持体の回転に支障を起こし、焼き付きによる丸型回転爪や丸横穴式回転支持体の早期交換や補修を余儀なくされる。

本発明は、一対のトング本体の先端挟持位置を決める複数のスラブ表面倣い部を搬送対象のスラブの表面に同時に迅速確実にフイットさせ、フイットと同時にスラブキャッチング作動が確実に出来る共にキャッチング爪とその支持機構の長寿命化を図ったスラブトング装置を提供するものである。
本発明の特徴とする技術条件は、次の(1)〜(3)の通りである。
(1)、両側部を搬送クレーンの昇降吊機構で支持した昇降吊水平ビームと、昇降吊水平ビームの両側各々に開閉リンクを介してクロスリンクを軸支したトング本体と、昇降吊水平ビームの中央部に昇降離間可能に吊支持されトング本体の開閉用軸を装着したトング開閉支持ビームと、トング開閉支持ビームに昇降駆動可能に設けトングの先端挟持位置を決めるスラブ表面倣装置とからなるスラブトング装置において、
前記スラブ表面倣装置は、トング開閉支持ビームの両側部に一対の昇降シャフトを上下駆動可能に装着し、各昇降シャフトの両側にこれと平行にガイドシャフトを昇降自在に装着し、昇降シャフトとガイドシャフトの下端を前記トング開閉支持ビームと平行にした連結アームにより連結固定し、連結アームの昇降シャフト取り付け部にスラブ幅方向に沿って一対のタッチボールを回転自在に設けたことを特徴とするスラブトング装置。
(2)、前記トング本体のチャッキング爪の直上部に、同爪用の温度センサーとこの温度センサーの設定上限温度信号で冷却水を爪に噴射する冷却水噴射装置を付設したことを特徴とする前記(1)に記載のスラブトング装置。
(3)前記トング本体のチャッキング爪は、前部に同心円の多重リング爪を有しその外リング爪より内リング爪をスラブ側面側に突出させ、後部に回転被支持体を有する丸型回転爪とし、この丸型回転爪の支持機構は、トング本体先端基部の側部に設けた丸横穴式回転支持体と、前端に鍔を有し丸横穴式回転支持体の丸横穴内に挿出入可能に嵌入すると共に前記丸型回転爪の回転被支持体を内径部に挿出入及び回転自在に嵌入する円筒体と、前記丸横穴式回転支持体に設けられその丸横穴内に対して前記回転被支持体と円筒体を挿出入交換可能に支持するセットピンとからなることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のスラブトング装置。
本発明のスラブトング装置は、前記構成により、搬送対象のスラブの表面が如何様に波状態や曲がり、凸凹形状であっても、スラブトング装置を所定量下降させるのみで、一対のトング本体の先端挟持位置を決める複数のスラブ表面倣い部とする前記タッチボールを搬送対象のスラブの表面にそれが凹凸や曲がり形状であっても同時に迅速確実にフイットさせることが出来る。そしてこのフイットと同時にセンタリングとスラブキャッチング作動を時間差無く迅速確実に出来るものである。又。キャッチング爪は常に所定の管理温度に冷却維持し、熱間スラブ搬送時の寿命を大幅に延長し安全で迅速なスラブ搬送を実現したものである。更にトング開閉支持ビームの下面に防熱カバー600をスリップスペンサーで取り付けることにより、防熱カバー600自体が熱サイクル疲労で各種方向に曲がり変形、ねじれ変形、上下波変形などに熱歪変形してもこれらをスリップスペンサー部で吸収して逃がし、防熱カバー600の取り付け状態を劣化させることなく長期に亘って防熱機能を安定維持するものである。
更に、本発明は、前記トング本体のチャッキング爪を、前記丸型回転爪とし、この丸型回転爪の支持機構において、トング本体先端基部に設けた丸横穴式回転支持体の丸横穴内に、鍔付きの円筒体を挿出入交換可能に嵌入固定し、円筒体の内周部に前記丸型回転爪の回転被支持体を回転自在に且つ挿出入交換可能に支持したため、円筒体を均質均厚の耐磨耗材にすることにより、回転被支持体との回転による磨耗量を少なく且つ均等に行わしめて回転被支持体の回転を円滑にし、円筒体との焼き付きを防止するのである。よって短期には円筒体の磨耗交換と、丸型回転爪の爪先自体の磨耗による交換のみで、丸横穴式回転支持体は常に正常状態を維持し、補修も交換も殆ど不要となる等トング寿命延長に大きく貢献するものである。
本発明を実施するための最良の形態は、上記の特徴に記載の技術条件を備えたものであり、その具体的な実施形態を次の実施例において詳細に紹介する。
図1は本実施例のスラブトング装置の側面説明図であり、図2は正面説明図である。又
図3は、スラブ表面倣装置の側面拡大図である。図4は、スラブ表面倣装置の正面拡大図である。図5は、キャッチング爪の冷却機構(装置)を示す正面説明図である。
図1〜図4において、スラブトング装置は、両側部に搬送クレーンの昇降ワイヤー装置101の吊フック102をフック掛け103に掛けた昇降吊水平ビーム100と、昇降吊水平ビーム100の両側各々に開閉リンク210の上端を軸201で軸支し、開閉リンク210の下端にクロスリンク部220の上端を軸202で軸支しクロスリンク部220と一体にしたトング本体200と、昇降吊水平ビーム100と平行シフト離間可能に同昇降吊水平ビーム100の中央部にワイヤードラム112・滑車113式の昇降機構110で吊支持され、トング本体200のクロスリンク部220の中央部の開閉用軸204を両側で軸受け装着したトング開閉支持ビーム300と、トング開閉支持ビーム300に昇降駆動可能に設けトング本体200の先端のキャッチング爪205の挟持位置を決めるスラブ表面倣装置400とからなる。
前記スラブ表面倣装置400は、トング開閉支持ビーム300の両側部において、一対のスクリュージャッキ式402式の昇降シャフト401を同期油圧駆動モーター(図示せず)により時間差無く同時に上下駆動可能に装着し、各昇降シャフト401の両側にこれと平行にガイドシャフト403を昇降自在に摺動装着し、昇降シャフト401とガイドシャフト403の下端を前記トング開閉支持ビーム300と平行にした連結アーム404により連結固定して堅牢な構造にし、連結アーム404と昇降シャフト401との取り付け部にスラブ幅方向に沿って一対のタッチボール410を無方向的に回転自在に設けたものである。
前記各昇降シャフト401下端と連結アーム404とタッチボール410との連結部構造を図3と図4に示す。
該各昇降シャフト401と連結アーム404(シャフト・アーム連結機構)の連結機構は、連結アーム404の中央部に一対のタッチボール410を球面受けする球面受部材430を固定装着し、球面受部材430の中央上部に、底面を球面にした凹部441aを有する連結凹部金物441を固定装着する。一方昇降シャフト401下端の細シャフト401aには、ストッパーリブ401bを固定すると共にこの下方に皿ばね401cを介してフックリング450を遊合する。フックリング450から下方に突出する細シャフト401aの先端に下面球面型のロック部材460を螺合接続して皿バネ401cを圧縮状態にして後、ロック部材460を連結凹部金物441の凹部441a内に挿入して球面接合させ、フックリング450を連結凹部金物441の上端面に固定接続してロック部材460の上面縁部を押さえた状態で連結支持がなされる。
球面受部材430は、無給油のオイルメタル406にてタッチボール410を無方向に回転自在に保持してあり、無給油のオイルメタル406は支持部材406aで支持される。この四個のタッチボール410は、スラブ表面に対して同時に当接しその表面に倣い回転し且つ左右前後等のセンタリング作動を極めて円滑迅速に実施することを可能にしたものである。
また一対のタッチボール410の球面受部材430は、長孔リンク機構で支持する。
この長孔リンク機構は、昇降シャフト401の前記ストッパーリブ401b固定部の直上に水平リンク407aの中央部を固定接続し、この水平リンク407aの両側に鉛直リンク407bを軸支垂下し、鉛直リンク407bの下端に昇降シヤフトの軸方向と平行方向に長くした長孔407cを球面受部材430の両側に軸支装着する。
このシャフト・アーム連結機構における皿バネ401cによる連結凹部金物441とロック部材450との球面圧接合及び前記長孔リンク機構により、熱間スラブHS表面に対するタッチボール410の当接時のショックとその後の前記左右・前後のセンタリング作動の際に受ける各種の振動を確実に昇降シヤフトの軸方向と平行方向に吸収してスラブ表面倣装置400の各部形状・構造を正常に保持して、曲がりなどを防止してスラブ表面でのセンタリングを迅速的確に実施することができるものである。
図5において、前記トング本体200のチャッキング爪205(集中応力が刃先に掛かるタイミングを常に変化せせる丸型回転式の肉盛り爪で13Cr、13Cr-1Ni、13Cr-4Ni等のマルテンサイト組織)を無負荷つまり熱間スラブを搬送していない時に随時冷却する冷却機構は、チャッキング爪205装着部の直上部に、同爪205に向けた赤外線温度センサー501と制御版510を取り付け、この温度センサー501の設定上限温度信号502で且つ熱間スラブHSの挟持搬送中信号でインターロックされる以外は冷却水供給パイプ503の開閉弁504を開状態にして冷却水505を該爪205の表面に噴射する冷却水噴射装置を付設してなる。これで熱間スラブを挟持搬送するトング本体200のチャッキング爪205の表面は熱間スラブからの輻射熱を受けても強制冷却して磨耗係数M0.3が得られる硬度以上のHs55±5を保持して軟化劣化を確実に防止し、熱間スラブの側端面に酸化スケールがあっても確実に破って地金に喰いこみ、落下の無い安全な熱間スラブ搬送を長期に亘って維持するものである。
一方熱間スラブHSからの800〜1000℃の高温度の輻射熱をまともに受けるトング開閉支持ビーム300の上面部及び上方部には、前記の昇降シャフト、ガイドシャフトの駆動機構や支持機構並びに昇降機構等多数の機種が設置されているため、トング開閉支持ビーム300の下面に防熱カバー600を設置する。防熱カバー600は、防熱鉄板601aと601b間に石綿等の断熱材602を挟持張設したものにしてある。トング開閉支持ビーム300の梁330への防熱カバー600の取り付けは、図1の円A内を拡大して示す図6のようにスリップスペンサーで要所を取り付けてある。
スリップスペンサーは、トング開閉支持ビーム300の梁330に、ビームの幅方向に沿った円弧筒状の嵌合部材701をアーム702で取り付け、防熱カバー600の保持防熱板601aの上面にビームの幅方向に沿った円柱状の被嵌合部材703をアーム704で取り付け、円弧筒状の嵌合部材701と円柱状の被嵌合部材703を嵌合させビーム幅方向のみ摺動自在に連結したものである。これにより、防熱カバー600自体が熱サイクル疲労で各種方向に曲がり変形、ねじれ変形、上下波変形などに熱歪変形してもこれらのスリップを吸収して逃がし、防熱カバー600の取り付け状態を劣化させることなく長期に亘って防熱機能を安定維持するものである。
而して、スラブトング装置のトング開閉支持ビーム300は、昇降機構110により昇降吊水平ビーム100との相対上下間隔を調節することでトング本体200の開閉作動を行う。
被搬送スラブの上方位置でのスラブトング装置は、昇降吊水平ビーム100とトング開閉支持ビーム300との間隔を縮小限値にしてトング本体200を図2に実線で示すように全開の位置にし、且つタッチボール410のスラブ表面当接高さ位置を設定しておく。これでチャッキング爪205をスラブ挟持可能位置にセットされる。
搬送クレーンの昇降ワイヤー装置101によりスラブトング装置全体を下降させて、被搬送スラブの表面にスラブ表面倣装置400のタッチボール410が接近したところで減速し、低速でタッチボール410を被搬送スラブの表面にフイットさせる。これを確認後直ちに、搬送クレーンの昇降ワイヤー装置101により昇降吊水平ビーム100のみを所定の低速度で上昇させると同時に昇降機構110を同期制御して、トング開閉支持ビーム300との離間速度を昇降吊水平ビーム100の上昇速度に等しくしてトング開閉支持ビーム300の高さ位置を停止状態にして維持しながらトング本体200を閉作動させて図2に一点鎖線で示すようにそのチャッキング爪205を熱間スラブHSの両側面に当接させ食い込ませる。
この過程でスラブHS表面に対するスラブトング装置全体の左右・前後のセンタリングは、タッチボール410の自由回転と該スラブHSのチャッキング作動により同時に円滑になされる。
この後、昇降機構110の同期制御を停止し、昇降シャフト401を上昇限まで上昇作動させ、タッチボール410を熱間スラブSH表面から離す。これと併行して、昇降ワイヤー装置101により昇降吊水平ビーム100のみを上昇作動させてスラブ搬送動作に移行するものである。
次に前記トング本体のチャッキング爪とその支持機構を図7〜図9に示す。チャッキング爪は、図10と同様に、前部に13Cr-1Ni,13Cr-4Ni+αとして炭素をガス浸炭させた硬度Hs80±5の表面硬化層とした同心円の多重リング爪701,702,703,704,705を有しその外リング爪701より内リング爪701,702,703,704,705をスラブ側面側に順次突出させ、後部に回転被ガイド用の首部707を形成した回転被支持体706を有する丸型回転爪700とし、この丸型回転爪700の支持機構は、トング本体先端基部800と、その側部にセットピン804で固定した丸横穴式回転支持体801と、前端にフランジ状の鍔部901を有し丸横穴式回転支持体801の丸横穴802内に挿出入可能に嵌入すると共に前記丸型回転爪700の回転被支持体706を丸横穴802の内径部に挿出入及び回転自在に嵌入する円筒体900と、前記丸横穴式回転支持体801の両側の貫通穴807を介して螺合接続して、丸横穴式回転支持体801の丸横穴802内に挿入した前記回転被支持体706の回転被ガイド用首部707を回転自在に挟み、且つ円筒体900を挿出入交換可能に支持する二本のセットピン803とからなる。
円筒体900は、耐摩耗性の材質SCM435を用い、焼入れ焼き戻しの熱処理を行って硬度Hs65±5にし、前記二本のセットピン803を貫通ガイドする穴904を有し、鍔部901の上下にキー溝902とサイドにキー穴903を設け、このキー溝902に丸横穴式回転支持体801の前端面の上下に設けたキー805を嵌め、キー穴903に丸横穴式回転支持体801の前端面キー806を嵌め、回転しないようにし、且つ上下を反対にして、下部摩耗によるローテーションを任意に行うことが可能にしてある。
図10は、チャッキング爪とその支持機構の組込みを分かり易いようにした説明図である。
セットピン804で固定した丸横穴式回転支持体801の丸横穴802内に、円筒体900をその鍔部901が当たり、且つキー溝902とサイドにキー穴90にキー805とキー806が適切に嵌るまで挿入し、次いで丸型回転爪700の回転被支持体706を円筒体900内に挿入し、次いで前記二本のセットピン803を丸横穴式回転支持体801の貫通穴807と円筒体900の穴904に挿入して回転被支持体706の回転被ガイド用首部707を平行関係で挟み、丸横穴式回転支持体801下部に螺合して組み込みを完了する。
本例は円筒体900を前記熱処理した材質のように、均質均厚の耐磨耗材にすることにより、丸型回転爪700の回転被支持体706との回転による磨耗量を少なく且つ均等に行わしめて回転被支持体706の回転を円滑にし、円筒体900との焼き付きを防止するのである。よって短期には円筒体900の磨耗交換と、丸型回転爪700の爪先自体の磨耗による交換のみで、丸横穴式回転支持体801は常に正常状態を維持し、補修も交換も殆ど不要となる等トング寿命の延長に大きく貢献するものである。
製鐵所等において、省エネルギー対策から行っているホットチャージ圧延において、鋳造工程と熱間圧延工程間のスラブヤードに設置のスラブトング装置に本発明を採用することにより、連続鋳造した800〜1000℃の高温度の圧延用の熱間スラブを迅速的確にしかも安全に搬送処理して、熱間スラブの温度低下を最小限に抑え、且つ加熱炉の稼働率を高位に安定維持し生産性を向上させると共に、トング寿命を大幅に延長するなど鉄鋼業における貢献は多大なものがある。
実施例1のスラブトング装置の側面説明図である。 実施例1のスラブトング装置の正面説明図である。 実施例1のスラブ表面倣装置の側面拡大図である。 実施例1のスラブ表面倣装置の正面拡大図である。 キャッチング爪の冷却機構(装置)を示す側面説明図(1)と正面説明図(2)である。 開閉支持ビームの下面への防熱カバーの取り付け構造を示す説明図である。 本発明におけるキャッチング爪とその支持機構を示す全体縦断面説明図であり、図8の矢視A-Aからの縦断面である。 図7の正面説明図であるが多重リング爪を挿出した状態を示す。 キャッチング爪とその支持機構の組み立て説明図である。 従来からのチャッキング爪(特許番号1336728号)自体を示す一部縦断面説明図である。 従来のチャッキング爪とその支持機構を示す全体縦断面説明図である。
符号の説明
101昇降ワイヤー装置
102吊フック
103フック掛け
100昇降吊水平ビーム
210開閉リンク
201軸
202軸
220クロスリンク部
200トング本体
112ワイヤードラム
113滑車
110昇降機構
204開閉用軸
300開閉支持ビーム
205キャッチング爪
400スラブ表面倣装置
402スクリューロッド
410昇降シャフト
403ガイドシャフト
404連結アーム
410タッチボール
501赤外線温度センサー
502設定上限温度信号
503冷却水
504冷却水噴射装置
700丸型回転爪
800トング本体先端基部
900円筒体

Claims (3)

  1. 両側部を搬送クレーンの昇降吊機構で支持した昇降吊水平ビーム(100)と、昇降吊水平ビーム(100)両側各々に開閉リンク(210)を介してクロスリンク(220)を軸支したトング本体(200)と、昇降吊水平ビーム(100)の中央部に昇降離間可能に吊支持されトング本体(200)の開閉用軸(204)を装着しスラブの長手方向に沿わせるトング開閉支持ビーム(300)と、トング開閉支持ビーム(300)に昇降駆動可能に設けトングの先端挟持位置を決めるスラブ表面倣装置(400)とからなるスラブトング装置において、
    前記スラブ表面倣装置(400)は、前記トング開閉支持ビーム(300)の長手方向の両側部に同時に上下駆動する一対のスクリュージャッキ式の昇降シャフト(401)と、
    トング開閉支持ビーム(300)の長手方向の両側部において前記各昇降シャフト(401)の両側に平行に昇降自在に設けられ下部をスラブの長手方向に沿わせる連結アーム(404)を介して当該昇降シャフト(401)の下部に連結したガイドシャフト(403)と、
    昇降シャフト(401)の下部に細シャフト(401a)を設けこれにストッパーリブ(401b)を固定すると共にこの下方に皿ばね(401c)を介してフックリング(450)を遊合し、フックリング(450)から下方に突出する細シャフト(401a)の先端に下面球面型のロック部材(460)を螺合接続して皿バネ(401c)を圧縮状態にして後、ロック部材(460)を連結凹部金物(441)の凹部(441a)内に挿入して球面接合させ、フックリング(450)を連結凹部金物(441の上端面に固定接続してロック部材(460)の上面縁部を押さえ連結凹部金物(441)を連結アーム(404)に固定接続してなる前記昇降シャフト(401)と前記連結アーム(404)との連結機構と、
    前記連結凹部金物(441)の下部に中央部を連結してスラブの幅方向に沿わせその両端部に下向きの球面受部を設けた球面受部材(430)と、
    球面受部材(430)の各球面受部に無方向的に回転自在に設けられスラブの表面にタッチさせる球状のタッチボール(410)と、
    昇降シャフト(401)の前記ストッパーリブ(401b)の固定部の直上に水平リンク(407a)の中央部を固定接続し、この水平リンク(407a)の両側に鉛直リンク(407b)を軸支垂下し、鉛直リンク(407b)の下端に昇降シヤフト(401)の軸方向と平行方向に長くした長孔(407c)を球面受部材(430)の両側に軸支装着する長孔リンク機構と、
    により構成したことを特徴とするスラブトング装置。
  2. 前記トング本体(200)のチャッキング爪(205)の装着部の直上部に、同爪(205)に向けた赤外線温度センサー(501)と制御盤(510)を取り付け、この温度センサー(501)の設定上限温度信号(502)で且つ熱間スラブ(HS)の挟持搬送中信号でインターロックされる以外は冷却水供給パイプ(503)の開閉弁(504)を開状態にして冷却水(505)を該爪(205)の表面に噴射する冷却水噴射装置を付設したことを特徴とする請求項1に記載のスラブトング装置。
  3. 前記トング本体のチャッキング爪は、前部に同心円の多重リング爪(701,702,703,704,705)を有しその外リング爪(701)より内リング爪(702,703,704,705)をスラブ側面側に突出させ、後部に回転被支持体(706)を有する丸型回転爪(700)とし、この丸型回転爪(700)の支持機構は、トング本体先端基部(800)の側部に設けた丸横穴式回転支持体(801)と、前端に鍔(901)を有し丸横穴式回転支持体(801)の丸横穴内(802)に挿出入可能に嵌入すると共に前記丸型回転爪(700)の回転被支持体(706)を内径部に挿出入及び回転自在に嵌入する円筒体(900)と、前記丸横穴式回転支持体(801)に設けられその丸横穴(802)内に対して前記回転被支持体(706)と円筒体(900)を挿出入交換可能に支持するセットピン(804)とからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスラブトング装置。
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