JP4706593B2 - パケット信号受信装置 - Google Patents
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Description
差分演算/平均値測定部24(以下、単に“演算部24”という)は、カウンタ部23のカウント値と、受信したパケットのシーケンス番号とを用いて後述する差分演算を実施して、受信パケットの到達遅延時間の平均値を算出する回路である。
X=Cn−Pn×(T1÷T2) (数式1)
なる演算をいうものとする。ここで、
X :差分演算結果
Cn:カウンタ部23のカウント値
Pn:受信パケットのシーケンス番号
T1:パケット化周期(本実施例では10ms)
T2:カウンタ部23のカウント周期(本実施例では1ms)
を示すものとする。但し、上記のT1並びにT2の値は説明の為の一例であって、本発明の実施がこのような実施例中の数値に限定されるものではないことは言うまでもない。
(1)初期状態の場合
パケット状態メモリ部22の内容が初期状態の場合は、図3のフローチャートのステップS302を介してステップS303に至り、演算部24において、上述の数式1に示される差分演算処理が実行される。すなわち、カウンタ部23のカウント値Cnと、受信パケットのヘッダから抽出されたシーケンス番号Pnからから差分演算結果Xが算出されて、平均値メモリ部26の該当記憶エリアにかかる差分演算結果Xと測定回数Nが書き込まれる(ステップS304)。なお、この場合は初期状態であるので、当然に測定回数NはN=1となる。
(2)平均値測定中の場合
パケット状態メモリ部22の内容が平均値測定中の場合は、図3のフローチャートのステップS302、及びS306を介してステップS307に至り、判定部25によって、受信したパケットのシーケンス番号Pnが上記の期待値、即ち初期状態で受信したパケットのシーケンス番号をインクリメントした値P0nを中心とする±Kの範囲内に収まっているか否かが判定される。
り平均値Xmを算出する
Xm=ΣX/Nmax (数式2)
平均値算出処理が実行される(ステップS312)。
(3)平均値測定完了の場合
パケット状態メモリ部22の内容が平均値測定完了の場合は、図3のフローチャートのステップS302、及びS306を介してステップS315に至り、パケット状態メモリ部22に格納されている平均値Xmの算出結果に基づいて、ジッタバッファ制御部27によってジッタバッファ28への制御処理を実行される。
X=Cn−Pn×(T1÷T2)
=41−4×(10ms÷1ms)
=41−40=1
となる。
Nmax=8
に設定されているものと仮定する。従って、シーケンス番号No.8の受信パケットの受信までに、到達遅延時間測定の差分演算が8回実施されて累積差分演算結果として
ΣX=(−8)+(−8)+(−8)+(1)+(7)+(7)+(9)+(8)
=8
が算出される。そして、8回目の差分演算が終了した段階で平均値測定完了の状態となり、数式2に基づいて平均値Xmが
Xm=ΣX÷Nmax=8÷8=1
として算出される。
PD=Pn×(T1÷T2)+Xm+JB (数式3)
なるアルゴリズムによって求められるものとする。ここで、
Pn:受信パケットのシーケンス番号
T1:パケット化周期(本実施例では10ms)
T2:カウンタ部23のカウント周期(本実施例では1ms)
Xm:平均値
JB:ジッタバッファ容量(単位はms)
とする。
PD=9×(10ms÷1ms)+1+20=111
となって、受信時刻カウンタのカウント値「111」、即ち図4に示されるA点となる。
・受信時刻カウンタ機能
受信したパケットの時刻を表示し、TDM信号のフレーム周期でカウントアップされるカウンタ機能である。
・ジッタバッファ面情報カウンタ機能
ジッタバッファの面情報を示し、パケット化周期でインクリメントされるカウンタ機能である。因みに、ジッタバッファは、複数の面を持っており1つの面でパケット化周期分の情報を保持する。
・ジッタバッファ・フレームカウンタ機能
ジッタバッファ面情報内のフレーム位置を示すカウンタ機能である。
先ず、受信パケットの受信期待位置を以下の演算により算出する。
+平均値測定結果 (数式4)
次に、上記の演算により求めた「受信期待位置」に「ジッタバッファ設定値」を加算した値が、ジッタバッファへの書込みフレーム位置となる。すなわち、
ジッタバッファ書込みフレーム位置=受信期待位置+ジッタバッファ設定値 (数式5)
となる。
待受け範囲基準値=受信時の面情報カウンタ値−受信期待位置の面情報カウンタ値
+受信シーケンス番号
上記式によって決定した待受け範囲基準値とパケット情報メモリから読み出した「ジッタバッファ設定値」から待受け範囲を決定し、受信したパケットのシーケンス番号が範囲内にあるか否かを以下の式によって判定する。すなわち、
待受け範囲基準値−Delay値+1≦受信シーケンス番号≦待受け範囲基準値+Delay値
ここで、Delay値=ジッタバッファ設定値÷面情報カウンタ周期
これ以降、待受け範囲基準値はジッタバッファの動作ポイントでパケット化周期ごとにインクリメントされる。
受信期待位置=シーケンス番号×(パケット化周期÷時刻カウンタ周期)
+平均値測定結果
=8×(10ms÷1ms)+(−9)=71
として算出され、受信時刻カウンタのカウント値「71」が、パケットAのシーケンス番号No.8の受信期待位置となる。
待受け範囲基準値=受信時の面情報カウンタ値−受信期待位置の面情報カウンタ値
+受信シーケンス番号
待受け範囲基準値−Delay値+1≦受信シーケンス番号≦待受け範囲基準値+Delay値
ここで、Delay値=ジッタバッファ設定値÷面情報カウンタ周期
となる。
待受け範囲基準値=7−7+8=8となり、
ジッタバッファ待ち受け範囲は、
8−(20ms÷10ms)+1≦8≦8+(20ms÷10ms)
7≦8≦10
となる。待ち受け範囲基準値は、ジッタバッファ動作ポイントにおいてインクリメント処理される。
「受信期待位置」+「ジッタバッファ設定値」
となるので、パケットAのシーケンス番号No.9の場合、その受信期待位置は「81
」となるので、当該パケットのジッタバッファへのデータの書込み位置は、
書込み位置=81+20(ジッタバッファ設定値20ms)=101
となり、受信時刻カウンタのカウント値「101」、即ち、面情報カウンタが「10」で、フレームカウンタが「1」となる。そして、ジッタバッファへの書込みアドレスは、面情報、フレーム情報、及びパケット毎に設定されるチャネル番号により決定される。
+受信シーケンス番号
かかる演算式により求められた「待受け範囲基準値」は、一旦メモリに格納された後、所定のジッタバッファフレームカウンタのカウント値(更新フレーム)で当該メモリからパケット番号順に読み出され、その読み出し値に+1されて再びメモリに書き込まれる。なお、かかる「待受け範囲基準値」の生成処理を示したタイムチャートを図8に示す。
(1)更新フレームの場合
更新フレームに該当する場合は、続いて、受信したパケットのパケット番号が更新前であるか更新後であるかが判定され。そして、更新後であれば以下に示す条件式1の範囲内か、更新前であれば条件式2の範囲内であるかの判定が為される。
[条件式1]
待受け範囲基準値−Delay値≦受信シーケンス番号≦待受け範囲基準値+Delay値−1
[条件式2]
待受け範囲基準値−Delay値+1≦受信シーケンス番号≦待受け範囲基準値+Delay値
但し、ここでDelay値とは、
ジッタバッファ設定値÷面情報カウンタ周期
を示すものとする。
(2)更新フレーム以外の場合
受信したパケットの現在の基準値と動作ポイントの情報をメモリから読み出されて、以下に示す範囲内にあるか否かが判定される。
(かつ、動作ポイントのフレームカウンタ値≠0)
かかる判定の結果、その範囲内にあれば、さらに上記の条件式1の範囲内にあるか否かが判定され、その範囲外であれば、条件式2の範囲内にあるか否かが判定される。
22、52 パケット状態メモリ部
23 受信時刻カウンタ部
24 差分演算/平均値測定部
25 パケットシーケンス番号判定部
26 平均値メモリ部
27、58 ジッタバッファ制御部
28、59 ジッタバッファ部
53 受信パケット平均時間測定部
54 装置内カウンタ部
55 パケット情報メモリ部
56 ジッタバッファ書込位置判定部
57 ジッタバッファ待受け範囲判定部
Claims (7)
- 伝送路を介して到来した複数のパケットを受信して受信パケットの各々に所定パケット化周期にてパケット化されて含まれる主信号データを抽出するパケット受信装置であって、
前記受信パケットの各々から受信パケット番号及び受信シーケンス番号及び主信号データを抽出する抽出回路と、
動作指令に応じて前記主信号データを書き込みかつ当該書き込まれた主信号データを読み出すジッタバッファと、
前記受信シーケンス番号と基準クロックを所定カウント周期にてカウントして得られる基準カウント値とによって前記受信パケットの受信時刻の変動を測定してその測定値の平均値を演算する差分演算/平均値測定部にて得られる演算平均値に基づいて現在動作ポイントを得てこれに従って前記動作指令を生成するジッタバッファ制御部と、
を含み、
前記ジッタバッファは、複数の面を有し、前記面の各々に、互いに異なるパケット時系列に属する前記受信パケットを書き込み得るようになっており、
前記ジッタバッファ制御部は、前記演算平均値に基づいてパケット受信期待位置を生成するパケット受信期待位置生成部と、前記パケット受信期待位置と前記パケット時系列毎に定まるジッタバッファ設定値とに基づいてパケット待ち受け範囲を設定する待ち受け範囲設定部と、前記受信パケットの受信タイミングが前記パケット待ち受け範囲内にある場合に限って前記受信期待位置と前記ジッタバッファ設定値によって定まるジッタバッファ書込みフレーム位置にて前記動作指令を前記面ごとに生成する動作制御部と、を有することを特徴とするジッタバッファ制御回路。 - 前記受信パケットの受信毎に前記基準カウント値と前記シーケンス番号に前記所定カウント周期と前記パケット化周期との比を乗算して得られる乗算値との間の差分演算結果を算出してこれらの平均値を前記演算平均値とし、前記演算平均値と、前記ジッタバッファの容量値と、前記受信シーケンス番号に前記所定カウント周期と前記パケット化周期との比を乗算して得られる乗算値とを加算して得られた値を前記現在動作ポイントとすることを特徴とする請求項1記載のジッタバッファ制御回路。
- 前記平均値を得るための測定値の個数は、可変であることを特徴とする請求項1または2記載のジッタバッファ制御回路。
- 前記ジッタバッファ制御部は、前記受信シーケンス番号が期待シーケンス番号範囲内に存在しない場合、前記平均値の演算を初期状態にする期待範囲判別部を含むことを特徴とする請求項1記載のジッタバッファ制御回路。
- 前記期待シーケンス番号範囲の広さは、前記ジッタバッファの容量の大きさに応じていることを特徴とする請求項4記載のジッタバッファ制御回路。
- 前記ジッタバッファ制御部は、ジッタバッファへの前記主信号データの書き込み不良を検知する検知部を含み、前記検知部による書き込み不良の検知が生じない限り前記現在動作ポイントの値を維持することを特徴とする請求項1記載のジッタバッファ制御回路。
- 前記待ち受け範囲設定部は、前記面毎のフレーム位置を示すジッタバッファフレーム位置カウンタと、前記ジッタバッファフレーム位置カウンタが所定の更新フレーム値に達する度にメモリアクセスして待ち受け基準値を更新し、更新されるパケット待ち受け基準値に従って前記パケット待ち受け範囲を定めることを特徴とする請求項1記載のジッタバッファ制御回路。
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