JP4705077B2 - 量子暗号システム - Google Patents

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本発明は、量子暗号鍵配送システムに関する。より詳細には、偏波状態の変動に関わらず、安定して暗号鍵を供給することができる量子暗号鍵配送システムに関する。
従来、暗号技術として、解読のための計算に膨大な時間がかかるといった数学的な計算の困難性を基礎とした暗号方式が使用されてきたが、最近では、光子1個レベルの光を用いることにより、物理的に安全性が保証された量子暗号通信の研究が進められている。
量子暗号は、量子力学の理論を用いた暗号技術であり、盗聴しても内容が無意味なものになってしまい、かつ盗聴されたことが分かる究極の暗号技術として知られている。量子通信の分野では、互いに離れた地点に存在する二者間で暗号通信を行うための秘密鍵を供給するシステムが知られており、そのシステムは、量子鍵配送システムとも呼ばれている。量子鍵配送には、各種の方式が存在するが、本明細書では、従来技術として、「差動位相シフト量子鍵配送方式」について説明する(非特許文献1参照)。
図1は、従来技術による差動位相シフト量子鍵配送システムの基本構成を示している。システム100において、送信機110は、0またはπでランダムに位相変調した一定間隔のコヒーレント光パルス列を、パルス当り平均1光子未満(例えば、0.1光子/パルス)で伝送路120に送出する。平均光子数1個未満という状態は、通常のレーザ光を大きく減衰させることにより実現することができる。このような光パルス列を光子検出する場合、あるパルスでは光子が検出され、あるパルスでは何も検出されないという結果となる。どのパルスで光子が検出されるかは、測定するまで不確定である。
図1に示すように、送信機110から送出された光パルス列は、伝送路120を介して受信機130に到達する。まず、受信機130は、受信した光パルス列を、光分岐手段C1により、エネルギー的に等分になるように2つに分岐する。分岐した光パルス列は、遅延時間差Tを有する短経路および長経路を介して、2×2合波カップラC2で合波される。ここで、遅延時間差Tは、送信機110から伝送路120を介して受信機130に入力される光パルス列のパルス間隔に等しいものと仮定すると、2×2合波カップラC2では、前後のパルスが重なり合って合波される。
受信機130に入力された光パルス列は、0またはπで位相変調されているから、受信機内の分岐・合波経路の伝搬位相が適当であれば、重なり合うパルスの位相差は、0またはπとなる。そのため、2×2合波カップラC2で重なり合うパルスが干渉し、位相差が0なら検出器1で光子が検出され、位相差πなら検出器2で光子が検出されることになる。
上記の構成において、送信機110と受信機130は、次の手順により共通の秘密鍵を得る。まず、受信機130は、送信機110により送出され、伝送路120を介して受信したパルス列から光子を検出する。この際、受信機130は、光子を検出した時刻と、検出器1または2のどちらで光子を検出したかを記録する。所定の数の光子が検出された後、受信機130は、送信機110に対して光子が検出された時刻(光子検出時刻)を通知する。
送信機110は、通知された光子検出時刻と、送信機自身の有する位相変調データとから、受信機130が検出器1または2のどちらで光子を検出したかを知ることができる。そこで、検出器1で光子を検出した場合をビット「0」、検出器2で光子を検出した場合をビット「1」と予め取り決めておけば、送信機110と受信機130は、双方で同じビット列を得ることができる。この手順において、受信機130から送信機110へ通知されるのは光子検出時刻のみであるため、ビット情報は受信機130の外部に出ることはなく、盗聴されることはない。
このような量子鍵配送システムを実施するためには、光子1つを検出可能な光子検出器が必要である。これには、通常、高いバイアス電圧が印加されたアバランシェフォトダイオード(APD:Avalanche Photo Diode)が用いられる。しかしながら、ファイバ通信波長帯(1.3〜1.5μm帯)用のInGaAs−APDの性能は良くなく、特に、いったん光子を検出した後にその影響のために続けて誤検出するアフターパルスと呼ばれる現象が、システム性能の劣化要因となる。そこで、これを避けるために、通常、時間間隔を空けて間欠的に高いバイアス電圧を印加するゲート動作モードで使用する。ゲート動作の繰り返し周波数の上限は数MHzであり、これより高い周波数ではアフターパルスによる誤検出の割合が増大する。このAPDのゲート周波数の上限が、量子鍵配送システムの鍵生成レートを制限する要因となっている。
一方、短波長帯(0.5〜0.8μm)で動作するSi−APDは、検出効率および雑音特性ともに優れた性能を有している。アフターパルスの発生確率も小さく、そのためゲート動作させる必要がない。この特性を通信波長帯の光子検出に利用できれば、量子鍵配送システムの鍵生成レートを大幅に向上することができる。そこで、通信波長帯の光子を短波長帯に波長変換して、Si−APDで検出する光子検出器の研究が進められている(非特許文献2)。
図2は、波長変換型の光子検出器の基本構成を示している。この波長変換型の光子検出器200において、波長1.5μmの信号光子と、波長1.3μmのポンプ光とが合波され、光非線形素子202に入力される。光非線形素子202では、光パラメトリック相互作用と呼ばれる光のミキシング現象により、波長1.5μmの信号光子が(1/1.5+1/1.3)-1=0.7μmという波長の光子に変換される。これを光フィルタ204で取り出し、Si−APD206で検出する。これにより、1.5μmの光子をゲート動作させることなく検出することができ、量子鍵配送システムの鍵生成レートを高めることができる。
K. Inoue, E. Waks, Y. Yamamoto, "Differential-phase-shift quantum key distribution using coherent light," Physical Review A, vol. 68, paper number 022317, 2003 C. Langrock, E. Diamanyi, R. V. Roussev, Y. Yamamoto, M. M. Fejer, H. Takesue, "Highly efficient single-photon detection at communication wavelength by use of upconversion in reverse-photon-exchanged periodically poled LiNbO3 waveguide," Optics Letters, vol. 30, pp. 1725-1727, 2005
しかしながら、波長変換型の光子検出器は、非ゲート動作が可能であるという利点がある一方、偏波依存性があるという欠点を有する。光非線形素子内で起こる光パラメトリック相互作用の効率は、ポンプ光と信号光の偏波状態に依存する。そのため、光検出器としての検出効率が信号光子の偏波状態に依存することになる。信号光は光ファイバを伝搬してきており、その偏波状態は伝送環境により変動する。これに対処するためには、信号光の検出器への入力偏波状態を一定とする制御系が必要となり、伝送装置が複雑化する。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、偏波状態の変動に関わらず、安定して暗号鍵を供給することができる量子暗号鍵配送システムを提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項に記載の発明は、送信機と受信機とを備えた、量子暗号通信を行なうための量子暗号システムであって、前記送信機は、一定の時間間隔の光パルスからなる光パルス列を発生する光源と、前記光パルス列の各光パルスを0またはπで位相変調する位相変調器と、前記位相変調器から出力される光パルス列を、パルス当りの平均光子数が1未満になるように減衰する減衰器とを備え、前記受信機は、前記送信機からの光パルス列を分岐する分岐手段と、前記分岐手段で分岐された2つの光パルス列前記一定の時間間隔と等しい時間差Tを与える第1の遅延手段と、前記時間差Tが与えられた2つの光パルス列を合波し、位相差0またはπに応じて、2つのポートのいずれかに干渉光パルスを出力する第1の合波手段と、前記第1の合波手段の一方の出力ポートに接続され、当該一方の出力ポートから出力される前記干渉光パルスの光子を直交する第1偏光、第2偏光の2つの偏光成分に分離する第1の偏光分離手段と、前記第1の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子を、前記第1の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子に対して、所定時間tだけ遅延させる第2の遅延手段と、前記第1の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子の偏光状態を、前記第2偏光に変換する第1の偏光変換手段と、前記第2の遅延手段で所定時間tだけ遅延されるとともに前記第1の偏光変換手段で偏光状態が前記第2偏光に変換された後の前記第1の偏光分離手段で分離された一方の光子と、前記第1の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子とを合波する第2の合波手段と、偏波依存性を有する光子検出器であって、前記第2の合波手段の2つの出力ポートのうちの一方に接続され、前記第2偏光の光子を検出するように構成された第1の光子検出器と、前記第1の合波手段の他方の出力ポートに接続され、当該他方の出力ポートから出力される前記干渉光パルスの光子を直交する第1偏光、第2偏光の2つの偏光成分に分離する第2の偏光分離手段と、前記第2の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子を、前記第2の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子に対して、前記所定時間tだけ遅延させる第3の遅延手段と、前記第2の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子の偏光状態を、前記第2偏光に変換する第2の偏光変換手段と、前記第3の遅延手段で前記所定時間tだけ遅延されるとともに前記第2の偏光変換手段で偏光状態が第2偏光に変換された後の前記第2の偏光分離手段で分離された一方の光子と、前記第2の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子とを合波する第3の合波手段と、偏光依存性を有する光子検出器であって、前記第3の合波手段の2つの出力ポートのうちの一方に接続され、前記第2偏光の光子を検出するように構成された第2の光子検出器とを備え、前記所定時間tは、前記第2、第3の合波手段に入力される光パルス同士が干渉しないように設定され、前記受信機が前記第1、第2の光子検出器において光子を検出した時刻を前記送信機に伝えることによって、前記受信機および前記送信機で共通のビット列を共有するように構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、偏波依存性のある光子検出器を使用した量子鍵配送システムにおいて、光伝送路での伝搬等による偏波状態の変動に関わらず、安定して動作する量子鍵配送システムを提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係る量子鍵配送システムの構成を示す図である。この量子鍵配送システム300は、送信機310と、光伝送路320と、受信機330とから構成されている。送信機310は、光パルス列を発生する光源312と、光パルス列を位相変調する位相変調器314と、光パルス列の平均光子数が1個未満となるように光パルス列を減衰する減衰器316と、送信機全体の主制御を行うCPU1とを備えている。送信機310は、その他、制御プログラムを格納したROM、各種データを保管するRAM等のメモリ(図示せず)などを備えている。
光源312は、一定の時間間隔Tで光パルス列を送出する。位相変調器314は、この光パルス列に含まれる各パルスを0またはπでランダムに位相変調する。したがって、位相変調器から出力される光パルス列に含まれる各パルスの位相は、0またはπとなる。次に、減衰器316は、位相変調された光パルス列を減衰して、光パルス当り平均光子数が1個未満となるようにする。減衰器316としては、例えば、NDフィルタ(Neutral Density Filter)等、レーザ光などの光源から入射される光を大きく減衰させるための手段であればどのようなものを用いてもよい。最終的に、送信機310は、光ファイバなどの光伝送路320に対して減衰した光パルス列を送出する。
次に、図3を参照して、受信機330の構成について説明する。受信機330は、受信した光パルス列を分岐する光分岐手段C1と、分岐した光パルス列に時間差Tを与える短経路および長経路と、時間差Tが与えられた光パルス列を合波する2×2合波カップラC2とを備えている。受信機330は、さらに、2×2合波カップラC2の2つの出力ポートのそれぞれに接続された偏光ビームスプリッタPBS1,PBS2と、各偏光ビームスプリッタの一方の出力に接続された遅延線(遅延時間差t)および半波長板W1,W2と、各偏光ビームスプリッタの2つの出力からの光パルス列を合波する2×2光合波カップラC3,C4と、合波された光パルス列を検出する光検出器1,2とを備えている。ここで、光検出器1,2は、図2で説明した波長変換型の光子検出器200であり、それゆえ、偏波依存性を有するものとする。また、受信機330は、受信機全体の主制御を行うCPU2を備え、その他、制御プログラムを格納したROM、各種データを保管するRAM等のメモリ(図示せず)などを備えている。
上記の構成において、受信機330は、光伝送路320を介して送信機310からの光パルス列を受信する。光分岐手段C1は、受信した光パルス列を2つに分岐する。分岐した光パルス列は、遅延時間差Tを有する短経路および長経路を介して、2×2合波カップラC2で合波される。遅延時間差Tが送信機310からの光パルス列のパルス間隔に等しくなるように設定されると、2×2合波カップラC2では、光パルス列の前後のパルスが重なり合って合波される。受信した光パルス列は、送信機310で各パルスが0またはπで位相変調されており、受信機内の分岐・合波経路の伝搬位相が適当であれば、重なり合うパルスの位相差は、0またはπとなる。そして、重なり合うパルスの位相差に応じて、2×2合波カップラC2の2つの出力端のいずれかに光子が出力される。例えば、位相差0のとき、2×2合波カップラC2のPBS1側の出力端に光子が出力され、位相差πのとき、2×2合波カップラC2のPBS2側の出力端に光子が出力される。
2×2合波カップラC2から出力された光子は、偏光ビームスプリッタPBS1またはPBS2により、縦偏光成分と、横偏光成分とに分離される。ここで、偏光ビームスプリッタPBS1からの縦偏光成分の出力は、2×2合波カップラC3の2つの入力の一方に直接接続され、横偏光成分の出力は、遅延線および半波長板W1を介して、2×2合波カップラC3の他方の入力に接続されている。同様に、偏光ビームスプリッタPBS2からの縦偏光成分の出力は、2×2合波カップラC4の2つの入力の一方に直接接続され、横偏光成分の出力は、遅延線および半波長板W2を介して、2×2合波カップラC4の他方の入力に接続されている。半波長板W1,W2は、横偏光の光を縦偏光に変換する機能を有する。また、遅延線の遅延時間差tは、2×2合波カップラC3,C4で光パルス同士が干渉しないように設定される。このときの光パルス列の様子を、図4に示す。
また、図3に示すように、光子検出器1が2×2合波カップラC3の一方の出力に接続され、光子検出器2が2×2合波カップラC4の一方の出力に接続されている。なお、偏光ビームスプリッタPBS1,PBS2の出力から光子検出器1,2の入力までの間の偏光状態は、偏光保持ファイバや偏光保持カップラなどを用いることにより、保持されているものとする。
このような設定により、光伝送路320で光パルス列の偏光状態が変化しても、安定して光パルス列を検出することができる。具体的に説明すると、2×2合波カップラC2からPBS1側に出力された光子は、偏光ビームスプリッタPBS1により、縦偏光成分の光パルスAと横偏光成分の光パルスBに分離され、縦偏光成分の光パルスAは、縦偏光状態のまま2×2合波カップラC3に到達する。一方、横偏光成分の光パルスBは、遅延線により、2×2合波カップラC3で光パルスAと干渉しないように遅延時間差tが与えられ、半波長板W1により、横偏光成分から縦偏光成分に変換された後、2×2合波カップラC3に到達する。2×2合波カップラC3では、遅延線の効果により、光パルスAおよび光パルスBは同時に到達しない。すなわち、2×2合波カップラC3では干渉は発生しない。このため、光パルスAおよびBは、それぞれ50:50の確率で2×2合波カップラC3の2つの出力ポートのうちのいずれか、すなわち、光子検出器1が接続されたポートまたは光子検出器1が接続されていないポートのいずれかに出力されることになる。したがって、受信した光パルス列のうち、2×2合波カップラC2からPBS1側に出力された光子は、その偏波状態によらず、50%の確率で光子検出器1によって検出されることになる。
同様に、2×2合波カップラC2からPBS2側に出力された光子は、偏光ビームスプリッタPBS2により、縦偏光成分の光パルスAと横偏光成分の光パルスBに分離され、縦偏光成分の光パルスAは、縦偏光状態のまま2×2合波カップラC4に到達する。一方、横偏光成分の光パルスBは、遅延線により、2×2合波カップラC4で光パルスAと干渉しないように遅延時間差tが与えられ、半波長板W2により、横偏光成分から縦偏光成分に変換された後、2×2合波カップラC4に到達する。2×2合波カップラC4では、遅延線の効果により、光パルスAおよび光パルスBは同時に到達しない。すなわち、2×2合波カップラC4では干渉は発生しない。このため、光パルスAおよびBは、それぞれ50:50の確率で2×2合波カップラC4の2つの出力ポートのうちのいずれか、すなわち、光子検出器2が接続されたポートまたは光子検出器2が接続されていないポートのいずれかに出力されることになる。したがって、受信した光パルス列のうち、2×2合波カップラC2からPBS2側に出力された光子は、その偏波状態によらず、50%の確率で光子検出器2によって検出されることになる。
受信機330は、CPU2により、光子を検出した時刻と、いずれの光子検出器で光子を検出したかを記録する。所定の数の光子が検出された後、受信機330は、送信機310に対して光子が検出された時刻(光子検出時刻)を通知する。
送信機310は、通知された光子検出時刻と、送信機自身の有する位相変調データとから、受信機330が検出器1または2のどちらで光子を検出したかを知ることができる。送信機310と受信機330は、光子を検出した事象について、例えば、光子検出器1によるものであればビット「0」を、光子検出器2によるものであればビット「1」を付与する。これにより、送信機310と受信機330は、共通のビット列を得ることになり、これを秘密鍵とすることができる。
以上、本発明について、具体的に説明したが、本発明の原理を適用できる多くの実施可能な形態に鑑みて、ここに記載した実施形態は、単に例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。ここに例示した実施形態は、本発明の趣旨から逸脱することなくその構成と詳細を変更することができる。さらに、説明のための構成要素および手順は、本発明の趣旨から逸脱することなく変更、補足、またはその順序を変えてもよい。
従来技術による差動位相シフト量子鍵配送システムの基本構成を示すブロック図である。 波長変換型の光子検出器の基本構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る量子鍵配送システムの構成を示すブロック図である。 図3における2×2合波カップラC3,C4の出力端での光パルス列の様子を示す図である。
符号の説明
100 量子鍵配送システム
110 送信機
120 伝送路
130 受信機
200 光子検出器
202 光非線形素子
204 光フィルタ
206 Si−APD
300 量子鍵配送システム
310 送信機
312 光源
314 位相変調器
316 減衰器
320 光伝送路
330 受信機

Claims (1)

  1. 送信機と受信機とを備えた、量子暗号通信を行なうための量子暗号システムであって、
    前記送信機は、
    一定の時間間隔の光パルスからなる光パルス列を発生する光源と、
    前記光パルス列の各光パルスを0またはπで位相変調する位相変調器と、
    前記位相変調器から出力される光パルス列を、パルス当りの平均光子数が1未満になるように減衰する減衰器と
    を備え、
    前記受信機は、
    前記送信機からの光パルス列を分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段で分岐された2つの光パルス列前記一定の時間間隔と等しい時間差Tを与える第1の遅延手段と、
    前記時間差Tが与えられた2つの光パルス列を合波し、位相差0またはπに応じて、2つのポートのいずれかに干渉光パルスを出力する第1の合波手段と、
    前記第1の合波手段の一方の出力ポートに接続され、当該一方の出力ポートから出力される前記干渉光パルスの光子を直交する第1偏光、第2偏光の2つの偏光成分に分離する第1の偏光分離手段と、
    前記第1の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子を、前記第1の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子に対して、所定時間tだけ遅延させる第2の遅延手段と、
    前記第1の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子の偏光状態を、前記第2偏光に変換する第1の偏光変換手段と、
    前記第2の遅延手段で所定時間tだけ遅延されるとともに前記第1の偏光変換手段で偏光状態が前記第2偏光に変換された後の前記第1の偏光分離手段で分離された一方の光子と、前記第1の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子とを合波する第2の合波手段と、
    偏波依存性を有する光子検出器であって、前記第2の合波手段の2つの出力ポートのうちの一方に接続され、前記第2偏光の光子を検出するように構成された第1の光子検出器と
    前記第1の合波手段の他方の出力ポートに接続され、当該他方の出力ポートから出力される前記干渉光パルスの光子を直交する第1偏光、第2偏光の2つの偏光成分に分離する第2の偏光分離手段と、
    前記第2の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子を、前記第2の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子に対して、前記所定時間tだけ遅延させる第3の遅延手段と、
    前記第2の偏光分離手段で分離された一方である前記第1偏光の光子の偏光状態を、前記第2偏光に変換する第2の偏光変換手段と、
    前記第3の遅延手段で前記所定時間tだけ遅延されるとともに前記第2の偏光変換手段で偏光状態が第2偏光に変換された後の前記第2の偏光分離手段で分離された一方の光子と、前記第2の偏光分離手段で分離された他方である前記第2偏光の光子とを合波する第3の合波手段と、
    偏光依存性を有する光子検出器であって、前記第3の合波手段の2つの出力ポートのうちの一方に接続され、前記第2偏光の光子を検出するように構成された第2の光子検出器と
    を備え、
    前記所定時間tは、前記第2、第3の合波手段に入力される光パルス同士が干渉しないように設定され、
    前記受信機が前記第1、第2の光子検出器において光子を検出した時刻を前記送信機に伝えることによって、前記受信機および前記送信機で共通のビット列を共有するように構成されたことを特徴とする量子暗号システム。
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