JP4705061B6 - 処理槽ユニットおよびサンプル処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、サンプルを保温状態で保持しつつ、当該サンプルに対してノズルを介しての試薬供給を含む所定の処理を施すサンプル処理装置、および、当該サンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットに関する。
従来から、DNAやRNAなどの生体組織であるサンプルに対して反応液の供給などの処理を施すサンプル処理装置が知られている。かかるサンプル処理装置では、処理中のサンプルの周辺環境、具体的には、温度や湿度を一定、または、所望の状態に保つことが要求される。そのため、かかるサンプル処理装置では、サンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットを備えることが多い。
処理槽ユニットは、サンプルが配される保温空間を形成する処理槽と、当該処理槽内の温度を調整する温度調整手段や、当該処理槽内を加湿する加湿手段などを備える。処理槽は、通常、本体部と、当該本体部に対して開閉自在の蓋体と、で構成されており、サンプル処理中、この蓋体は閉じされており、保温空間が密閉された状態が保たれる。一方、処理実行前または処理実行後には、この蓋体は、開けられ、処理槽内へのサンプルの設置や処理槽からのサンプルの取り出しが行われる。また、従来、処理中であっても、サンプルに対して処理液や洗浄液などの液体を供給するために、この蓋体を開く場合があった。
しかし、サンプル処理中における処理槽の蓋の開放は、保温空間の温度や湿度といった内部環境が急激に変化してしまい、処理液やサンプルの変質や劣化を招くという問題があった。そこで、下記特許文献1−3などには、処理槽の蓋体に、液体の吸引吐出を行うノズル装置のノズルの通過を許容する小孔を形成するとともに、当該小孔を開閉するシャッタを設けた処理装置が開示されている。これらの処理装置では、サンプルに液体供給する際には、シャッタを駆動して当該小孔だけを開口するようにしている。かかる処理装置によれば、小孔だけを開口しており、蓋体を開放する場合に比べ、保温空間が外部に露出する面積が小さいため、当該保温空間の急激な環境変化が防止できる。
特開2006−58212号公報 特許第3675735号公報 特開2003−57250号公報
しかしながら、これらの従来技術では、小孔を開閉するシャッタの構成について十分考慮されているとは言い難かった。すなわち、特許文献1,2のいずれにおいても、小孔を開閉するシャッタの材質や構成については言及されておらず、断熱性が確保されているとは言い難かった。かかる断熱性が確保されていないシャッタが保温層と外部環境との間に介在する場合、当該シャッタを通じて、処理槽の内外での熱交換が行われてしまい、保温空間内の環境が所望の状態に保ち難いという問題があった。そして、結果として、サンプル処理の信頼性を損なう原因となっていた。
そこで、本発明では、より適切なサンプル処理が可能な処理槽ユニット、および、サンプル処理装置を提供することを目的とする。
本発明の処理槽ユニットは、ノズルを介しての試薬供給を含む所定の処理が施されるサンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットであって、サンプルが配される保温空間を形成する凹部を備え、断熱構成の本体部と、本体部に対して開閉自在であって、開放時にはサンプルの取り出しが可能であり、閉鎖時には前記保温空間を密閉状態に保つ蓋部と、前記保温空間内の温度を調整する温度調整手段と、を備え、前記蓋部は、前記ノズルの通過を許容する1以上のノズル用小孔が形成された固定蓋と、前記1以上のノズル用小孔それぞれに対応して1以上の開口が形成され、前記固定蓋に対して移動することで前記ノズル用小孔を開閉するシャッタ体であって、断熱構成のシャッタ体と、を備え、前記シャッタ体は、前記1以上の開口それぞれの近傍に形成され、結露により付着した液体を貯留する結露用凹部を備える、ことを特徴とする。
好適な態様では、前記固定蓋は、前記シャッタ体より外側に配されて外部に露出する外ケースと、伝熱材料からなり、前記シャッタ体より内側に配されて前記保温空間内に露出する内ケースと、を備える。他の好適な態様では、前記シャッタ体は、断熱材からなる断熱層と、前記断熱層より内側に配された伝熱材料からなる伝熱層と、を備える
他の好適な態様では、前記蓋体は、温度調整手段を構成し、保温空間内を加熱する加熱手段を備える。この場合、前記固定蓋が、伝熱材料からなるとともに前記シャッタ体より内側に配されて前記保温空間内に露出する内ケースを有する場合、前記加熱手段は、前記内ケースに設置されることが望ましい。さらに、前記加熱手段は、前記1以上のノズル用小孔の全てを囲むべく配置されることも望ましい。
他の好適な態様では、さらに、前記保温空間を保湿する保湿手段を備え、前記保湿手段は、前記サンプルの下側に配され、前記温度調整手段での加熱により蒸気を発生する保湿液を貯留する保湿トレイと、前記温度調整手段で発生した熱を前記保湿トレイに伝達する伝熱部材と、を備える。この場合、さらに、サンプルが収容された複数のサンプル容器が設置されるカセット台を備え、前記カセット台は、前記蒸気の通過を許容する複数の蒸気孔を備えることが望ましい。前記蒸気孔は、互いに隣接するサンプル容器の間に位置するべく、各サンプル容器の配置ピッチと等ピッチで形成されることも望ましい。
他の好適な態様では、前記温度調整手段は、熱源および冷却源の少なくとも一方として機能する温度調整源と、伝熱材料からなり、前記保温空間内に配されたサンプルの周囲を囲むべく配された伝熱フレームであって、前記温度調整源に物理的に接続された伝熱フレームと、を備える。
他の本発明であるサンプル処理装置は、サンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットと、前記処理槽ユニットで保持されたサンプルに少なくとも液体の供給を行うノズル装置と、を備えたサンプル処理装置であって、前記処理槽ユニットは、サンプルが配される保温空間を形成する凹部を備え、断熱構成の本体部と、本体部に対して開閉自在であって、開放時にはサンプルの取り出しが可能であり、閉鎖時には前記保温空間を密閉状態に保つ蓋部と、前記保温空間内の温度を調整する温度調整手段と、を備え、前記蓋部は、前記ノズルの通過を許容する1以上のノズル用小孔が形成された固定蓋と、前記1以上のノズル用小孔それぞれに対応して1以上の開口が形成され、前記固定蓋に対して移動することで前記ノズル用小孔を開閉するシャッタ体であって、断熱構成のシャッタ体と、を備え、前記シャッタ体は、前記1以上の開口それぞれの近傍に形成され、結露により付着した液体を貯留する結露用凹部を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、シャッタ体が断熱構成となっているため、ノズル用小孔部分においてシャッタ体を通じての熱交換が生じにくく、より理想的な環境下でサンプル処理を行うことができる。そして、その結果、より適切なサンプル処理が可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態であるサンプル処理装置10の概略構成図である。また、図2は、処理槽22周辺の横断面図である。このサンプル処理装置10は、核酸(DNA、RNA)をサンプルとして取り扱う装置で、当該核酸に対してハイブリダイゼーションなどの処理を施す。
はじめに、このサンプル処理装置10の全体構成について簡単に説明する。サンプル処理装置10は、ノズル装置12、処理槽ユニット14、および、ノズル装置12と処理槽ユニット14とを制御する制御部15を備えている。ノズル装置12は、処理槽22に設置されたサンプルに対して各種試薬や洗浄液の供給や、サンプルに供給された液体の回収を行う装置である。ノズル16は、図示しない移動機構によりXYZ方向に移動可能となっており、ポンプ18の駆動に応じて、適宜、液体の吸引および吐出を行う。また、ポンプ18は、複数のバルブ20を介して試薬を貯留している試薬瓶や、廃棄する液体を貯留する排液瓶などと接続されており、バルブ20の開閉状態を切り替えることで、所望の液瓶に接続される。このノズル16やポンプ18、バルブ20等のより詳細な構成は、周知の公知技術を参照することにより理解できるため、ここでの詳説は省略する。なお、図1では、ノズル16を一つだけ図示しているが、より多数のノズル16、例えば、試薬吐出用ノズル、排液吸引用ノズルなど、用途ごとにノズルを設けてもよい。
処理槽ユニット14は、恒温槽である処理槽22を備えている。この処理槽22は、保温空間28を形成する凹部を備えた槽本体部24と、当該槽本体部24に対して開閉自在の蓋部26と、に大別される。槽本体部24および蓋部26の内部には、外部との伝熱を阻害するための断熱材(図1において砂目で図示)が充填されており、当該処理槽22の内部は恒温で保たれるようになっている。また、蓋部26を開放することなく、ノズル16を処理槽22の内部に進入させて液体の吐出吸引を行うために、蓋部26は、ノズル16の通過を許容するノズル用小孔38が形成された固定蓋30と、当該ノズル用小孔38を開閉するシャッタ体32と、で構成される。シャッタ体32には、ノズル用小孔38に対応したシャッタ開口40が形成されており、固定蓋30に対してスライド移動することによりノズル用小孔38を開閉する。このシャッタ体32の駆動は、シャッタ駆動部44を介して制御部15により駆動制御される。
サンプルである核酸は、この槽本体部24と蓋部26とで構成される保温空間28に設置される。設置の際、サンプルは、予め、スライドガラス等のプレート46上に付着される。サンプルを担持したプレート46は、カセット48と呼ばれる小型のサンプル容器に収容される。このカセット48は、規定の個数(例えば、10個など)ごとに、専用の載置台であるカセット台50に載置され、カセット台50ごと処理槽22の内部に設置される。
処理槽22の内部に設置されたカセット48には、ノズル装置12により各種試薬や洗浄液等の液体が供給される。この供給された液体を強制的に流動させて、当該液体をプレート46の全面に展開したり、カセット48に形成された排出穴76に送り込んだりするために、流動制御機構52が設けられている。流動制御機構52は、プレート46の上に配された進退バー54を所定の範囲内で進退させることで、カセット48に供給された液体の流動状態を制御する。進退バー54は、進退方向に移動可能な移動軸56に連結されており、この移動軸56は、移動軸駆動部58を介して制御部15により駆動制御される。
カセット台50の下側には、保湿液を貯留する保湿トレイ60が設けられている。保湿液は、処理槽22に組み込まれた温度調整機構での加熱により蒸気を発し、処理槽22の内部を保湿する。温度調整機構は、蓋部26の内部に配された蓋側ヒータ62と、処理槽22の底部に組み込まれたペルチェユニット64を備える。蓋側ヒータ62は、蓋側ヒータ駆動部66を介して制御部15により駆動制御され、適宜、処理槽22の内部を加熱する。ペルチェユニット64は、ペルチェユニット駆動部68を介して制御部15により駆動制御される。このペルチェユニット64は、温度可変で、熱源および冷却源のいずれにもなり得る温度調整源として機能する。このペルチェユニット64は、処理槽22の内壁面を構成する伝熱材料、例えば、アルミなどからなる伝熱フレーム70に物理的に接続されており、当該伝熱フレーム70を通じて処理槽22の内部を加熱または冷却する。また、この伝熱フレーム70の上には、既述の保湿トレイ60が載置されており、保湿液の加熱が効率的に行えるようになっている。以下、このサンプル処理装置10、特に処理槽ユニット14の各部の構成について詳説する。
[カセット]
まず、カセット48の構成について説明する。図3は、カセット48の斜視図、図4は他の方向からみたカセット48の斜視図である。また、図5は、図3におけるB−B断面図である。このカセット48は、サンプルを担持したプレート46(図3〜図5では図示せず)を収容するサンプル容器である。このカセット48は、カセット台50に対して着脱自在であり、1回の処理ごとに交換可能なディスポーザブルタイプのサンプル容器である。カセット48は、上面視略長方形の箱状、あるいは、船状であり、耐薬性や耐熱性に優れた樹脂などからなる。このカセット48は、図3等から明らかなとおり、大きな凹部が形成されており、この凹部内がサンプルを収容する収容空間72となる。この収容空間72の長手方向の一端には、上側に向かって傾斜したテーパ74が形成されている。このテーパ74は、プレート46の出し入れを容易にするとともに、後述する進退バー54が当接した際に、当該進退バー54を上方に案内する役割も果たす。
収容空間72の底面には、カセット48に供給された液体を外部に排出する排出穴76が形成されている。この排出穴76は、カセット48の底面の内部に形成された吸引路78に接続されている。吸引路78は、途中で90度屈曲し、カセット48の上端面に形成された吸引口80に接続される。この吸引口80は、カセット48の長手方向他端(テーパ74の形成側とは逆方向)の上端面に形成されており、液体の吸引を行う吸引ノズル16が挿入される。吸引口80に挿入された吸引ノズル16は、吸引路78、排出穴76を通じて、カセット48内の液体を吸引する。つまり、本実施形態では、カセット48に供給された液体を、収容空間72の底面から排出し、カセット48の上面から吸引する構成となっている。収容空間72の底面から液体を排出することにより、直接、収容空間72にノズル16を挿入する場合に比べて、サンプルへの悪影響や、液体の残存などを防止できる。また、カセット48の上端面に形成された吸引口80から液体を吸引することにより、従来の吸引ノズル16をそのまま利用することができ、簡易な構成で液体の吸引が可能となる。
なお、吸引口80に挿入された吸引ノズル16と、吸引路78と、が互いに嵌合され、その結合力が過大となった場合、吸引ノズル16の引き上げとともにカセット48も持ち上げられる恐れがある。本実施形態では、かかる吸引路78と吸引ノズル16との強固な結合を防止しつつも、両者を確実に連結させるために、吸引ノズル16の先端を、吸引路78の径r、換言すれば、錘状である吸引口80の下端における半径rより大きい半径R(R>r)の略半球状としている。かかる形状とすることで、吸引口80に挿入した際、吸引ノズル16の先端は、吸引口80の下端と線接触するものので、吸引路78の内部には進入できない。その結果、吸引路78と吸引ノズル16とは、確実に連結されるものの、嵌合されることはない。そのため、吸引路78を介しての吸引ノズル16での液体吸引が確実に行える一方で、吸引ノズル16を引き上げる際にカセット48が持ち上がることがない。
収容空間72の底面の隅部近傍には、サンプルを担持したプレート46が載置される支持段部82が部分的に形成されている。この支持段部82は、収容空間72の底面に形成された排出穴76と、プレート46との間に僅かな間隙を確保した状態で当該プレート46を支持するために設けられている。すなわち、プレート46を、収容空間72の底面に直接、載置すると、当該底面に形成された排出穴76がプレート46で覆われてしまい、適切な液排出ができなくなる。そこで、本実施形態では、支持段部82を形成し、プレート46と収容空間72底面との間に間隙を確保し、液体の排出液への流れを可能としている。なお、収容空間72の底面の周囲のうち、支持段部82が形成されていない部分83は、プレート46より上側に位置する液体を、当該プレート46の下側に導く液逃げ路83として機能する。
また、収容空間72の底面の四隅には、プレート46の載置位置を規制するための段差部であるストッパ84が形成されている。このストッパ84は、少なくとも、プレート46の厚みより高い段差である。支持段部82に載置されたプレート46は、その四隅位置が、このストッパ84により規制されることで位置決めされる。また、後述する進退バー54により供給された液体が大きく流動するとき、当該プレート46の下側に流れ込んだ液体の巻き上がりによりプレート46が浮き上がる場合がある。そして、この浮き上がったプレート46が、長手方向一端に形成されたテーパ74等の途中に乗り上がる場合がある。ストッパ84は、この浮き上がったプレート46を既定の位置に落としこみ、プレート46がテーパ74等の上に乗りあがることも防止している。カセット48の外側面には、長手方向の側面から底面にかけて延びる二本のリブ86が平行して設けられている。このリブ86は、カセット48の強度を向上させる補強部材の機能を果たす。
[流動制御機構]
次に、流動制御機構52の構成について説明する。図6(a)は流動制御機構52の側面図、図6(b)は流動制御機構52の正面図である。この流動制御機構52は、カセット48の長手方向に進退する進退バー54を備えており、当該進退バー54の進退によりカセット48に供給された液体を強制的に流動させる。進退バー54は、カセット48の短手方向(進退方向に直交する方向)に長尺な略丸棒である。この進退バー54は、本体部54aと、当該本体部54aの両側に位置して本体部54aより大径の大径部54bと、に大別される。この進退バー54をプレート46上に配した際には、大径部54bはプレート46上面に接触するが、大径部54bより小径の本体部54aとプレート46との間に僅かな間隙が形成される。この間隙は、後述するプローブ液を展開する際に当該プローブ液を保持する空間、液体保持空間となる。また、進退バー54の両端には、先端に近づくほど断面積が小さくなる略錘状の錘状部54cが形成されている。両端をかかる形状としているのは、この進退バー54を移動軸56にセットする際に、進退バー54の端部がカセット48の周縁に干渉しても、当該進退バー54をスムーズにカセット48内に落ち込ませるためである。また、この錘状部54cは、進退バー54による液体の保持性と、進退バー54からの液体の液離れ性という相反する二つの性能を向上させるためであるが、これについては後に詳説する。
この進退バー54は、連結軸88および連結金具90を介して移動軸56(図2参照)に連結されている。連結軸88は、進退バー54の上面に螺合接続された軸部材である。この連結軸88は、さらに、水平方向に延びる連結金具90に螺合接続されている。連結金具90は、前面および底面が開口された略箱状の金具である。この連結金具90の側壁には、移動軸56が挿入される略矩形の軸溝90aが形成されている。この軸溝90aは、移動軸56の軸径より僅かに大きい幅を有しており、当該軸溝90aに移動軸56が挿し込まれることにより、進退バー54は、移動軸56を中心として回動可能となる。また、連結金具90の背面壁には、移動軸56に形成された係合軸56aが挿入される係合孔90bが形成されている。係合孔90bは、上下方向に長尺な長孔である。この係合孔90bに、移動軸56の係合軸56aが挿入されることにより、連結金具90、ひいては、当該連結金具90に連結された進退バー54の移動軸56に対する位置、および、移動軸56を中心とした回動範囲が規制される。
移動軸56は、カセット48の配設方向に延びる軸で、カセット48の長尺方向に移動可能な軸である(図2参照)。移動軸56の端部は、カムや歯車からなる伝達機構を介してモータに接続されており、このモータの駆動より進退可能となっている。一本の移動軸56には、複数の進退バー54が連結されており、当該一本の移動軸56を移動させることで、複数の進退バー54を同時に進退させることができる。移動軸56には、この複数の進退バー54の取付位置を示す係合軸56aが所定間隔で突設されている。この係合軸56aは、既述したとおり、連結金具90の係合孔90bに挿入される。なお、当然ながら、この係合軸56aの配設ピッチは、複数のカセット48の配設ピッチに対応している。
[流動制御動作]
次に、この流動制御機構52によるカセット48の内部における液体の流動制御の動作について説明する。図7は、進退バー54による流動制御の内容を示す図であり、カセット48周辺の横断面図である。また、図8は、進退バー54の動きを示す図であり、カセット周辺の縦断面図である。図7、図8では、支持段部82など、微小な部材の作用を明確にするために、各部の縮尺を実際とは代えて図示している。また、図8では、理解を容易にするために支持段部82の図示を省略している。
既述したとおり、収容空間72の底面の周囲には、部分的に、プレート46を支持する支持段部82が形成されている。この支持段部82に、サンプルを担持したプレート46が載置されることにより、プレート46と収容空間72の底面との間には液体が排出穴76に向かって流れる流動空間85が形成される。また、収容空間72の底面の周囲のうち、支持段部82が形成されていない部分には、当該流動空間85に連通された液逃げ路83が形成される。この液逃げ路83および流動空間85を通じてカセット48に供給された液体が、排出穴76へと至る。
進退バー54は、図8に図示するように、収容空間72の内部において、カセット48長手方向に進退する。この進退の速度や繰り返し速度などは目的や、供給される液体の種類などに応じて、適宜、調整される。また、進退バー54の可動範囲も、進退の目的などに応じて微妙に異なる。
ここで、この進退バー54の進退は、次の三つの目的で行われる。一つ目は、プレート46上面に供給された試薬を、プレート46のほぼ全面、換言すれば、当該プレート46で担持されているサンプル全面に展開させる目的である。ハイブリダイゼーション処理では、サンプルである核酸に、プローブ液と呼ばれる試薬を供給する。このプローブ液は、高価であることから、大量供給はされず、比較的、少量のみがプレート46上に滴下される。しかし、少量のプローブ液は、滴下されただけの状態では、当該滴下位置に留まり、サンプルの全面に広がりにくい。そして、その結果、一部のサンプルにプローブ液が行き渡らず、正常な反応が得られないという問題があった。
進退バー54は、このプローブ液のように通常状態ではサンプル全面に広がりにくい液体を、強制的に流動させてサンプル全面に展開するために用いられる。すなわち、図7(a)に図示するように、進退バー54は、本体部54aと本体部54aより大径の大径部54bを備えているため、当該進退バー54をプレート46上に配した際には、本体部54aとプレート46上面との間に常に僅かな間隙である液体保持空間55が形成される。この進退バー54が、展開を要する試薬の滴下位置まで移動すると、表面張力により当該試薬が液体保持空間55に保持される。そして、この液体を保持した状態で、進退バー54がプレート46上で移動を続けると、保持された試薬も移動することになる。これにより、少量滴下された試薬がプレート46のほぼ全面に展開され、全サンプルに試薬が行き渡る。その結果、適切なサンプルの反応を促すことができる。
なお、この液展開目的で進退バー54を進退させる場合、当該進退バー54は、プレート46からはみ出ない範囲、すなわち、図8におけるE1の範囲で進退させる。これは、進退バー54が、範囲E1を超えた位置まで移動した際に、液体保持空間55に保持されていた試薬が落下することを防止するためである。
また、進退バー54の進退は、カセット48内に供給された試薬の混和を促す目的でも行われる。すなわち、サンプル処理の過程では、複数種類の試薬が同時に供給される場合もある。かかる同時に投与された試薬は、十分に混和されてこそ、その効果が発揮される。また、試薬による所定の反応が完了した後には、カセット48内に洗浄液を供給し、サンプルを洗浄する。このとき、サンプルに残留している試薬と洗浄液とが十分に混和されなければ、十分な洗浄効果は得られない。しかし、ノズル装置12で、試薬や洗浄液を供給しただけでは、試薬同士または試薬と洗浄液とを十分に混和させることは困難であった。そこで、本実施形態では、図7(b)に図示するように、進退バー54を進退させてカセット48内に供給された液体(試薬または洗浄液)に大きな流動を生じさせることで、当該試薬同士または試薬と洗浄液との混和を促している。これにより、試薬や洗浄液の効果をより効果的に発揮させることができ、適切なサンプル処理が可能となる。この場合は、液体保持空間55に保持された液体の落下という問題はないため、進退バー54は、カセット48の一端から他端までの範囲(図8における範囲E2)、より詳しくは、カセット48の一端に形成されたテーパ74部の途中から、吸引口80側端部に形成されたストッパ84近傍まで進退する。
また、進退バー54の進退は、不要となった液体を排出穴76に積極的に導く排液の促進のためにも行われる。すなわち、本実施形態では、収容空間72の底面に形成された排出穴76を介して不要液体を外部に排出している。このとき、殆どの不要液体は、吸引ノズル16からの負圧、および、重力の影響を受けて、液逃げ路83を通じて、プレート46の下側に形成された流動空間85に流れこみ、さらには、排出穴76、吸引路78、吸引口80を通じて吸引ノズル16により吸引される。しかし、一部の不要液体は、表面張力により、プレート46上面に残留する。このプレート46上に残留した状態では、吸引ノズル16による吸引が行えない。本実施形態では、図7(c)に図示するように、進退バー54を進退させることで、このプレート46上に残留した不要液体を積極的に流動させて、収容空間72の隅に形成される液逃げ路83などを通じて、流動空間85に送り込んでいる。これにより、より確実に、不要液体を排出することができ、この後に供給される他の液体の汚染等を防止できる。なお、この場合の進退バー54の可動範囲は、液体の混和を目的とした進退と同様に、カセット48の一端から他端までの範囲(図8における範囲E2)、すなわち、カセット48の一端に形成されたテーパ74部の途中から、吸引口80側端部に形成されたストッパ84近傍までの範囲である。
この排液時における進退バー54の動きについて図8を用いてより詳細に説明する。図なお、以下の説明では、進退バー54の可動範囲E2のうち、吸引口80側端部を終端、反対側端部(テーパ74が形成されている側の端部)を始端と呼ぶ。図8(a)に図示するように、カセット48内に不要液体Lが大量に存在している際には、吸引ノズル16からの負圧、および、重力により、不要液体Lは、液逃げ路83を通じて、流動空間85に流れこみ、さらに、排出穴76へと導かれる。そして、この吸引ノズル16の負圧および重力による作用で、大部分の不要液体Lは外部へと排出される。つまり、大部分の不要液体Lは、進退バー54を進退させなくても、排出させることができる。
しかし、図8(b)に図示するように、この吸引ノズル16の負圧および重力による排液の過程で、一部の不要液体Lは、プレート46上に残留することがある。このプレート46上に残留した不要液体Lは、吸引ノズル16の負圧や重力では、排出穴76には流れ込まず、そのままプレート46上に残留してしまう。そこで、本実施形態では、カセット48内の不要液体Lの液面レベルが、プレート46上面より低くなるタイミングで、進退バー54を、プレート46の長手方向に進退させている。すなわち、当該進退バー54に連結された移動軸56をプレート46長手方向に進退させている。
進退バー54は、まず、始端から終端に向かって移動する。この移動により、進退バー54が、不要液体Lの残留位置まで移動すると、当該残留した不要液体Lが進退バー54により押圧される。この押圧により、残留した不要液体Lの一部は、プレート46上面から、プレート46の外側に押し出され、流動空間85へと流れ込む(図7(c)参照)。
ここで、効率的な排液のためには、進退バー54に接触した不要液体Lを、積極的にプレート46とカセット48の側壁との間の隙間に落下させる必要がある。換言すれば、進退バー54には、適度な液離れ性が求められる。一方で、進退バー54は、液展開目的でも用いられるため、適度な液保持性能も要求される。この相反する二つの性能を確保するために、本実施形態では、進退バー54の両端を略錘状としている。
進退バー54の両端に錘状部54cを設けることで、当該進退バー54の端部とプレート46上面との間隙は、外側(側壁側)に向かうにつれ徐々に大きくなる(図7(c)参照)。この場合、進退バー54の端部とプレート46上面との間隙が小さい範囲では、表面張力により当該間隙に液体が保持される。一方、進退バー54の先端に近づき、進退バー54の端部とプレート46上面との間隙が大きくなると、液体の保持性能は低下し、保持されていた液体は落下することになる。つまり、進退バー54の両端を略錘状とすることで、当該進退バー54の大径部54bの近傍では高い液体保持性能を有する一方で、先端に近づくにつれ徐々に液体保持性能が低下していき、高い液離れ性も得られることになる。
また、両端が略錘状であるため、進退バー54の先端面はほぼ点状となり、当該進退バー54の先端面とカセット48側壁との対向面積は、極めて小さい。この場合、進退バー54の先端面とカセット48側壁との間に毛細管現象が生じることがなく、高い液離れ性を得ることができる。すなわち、当該進退バー54の両端が、カセット48側壁との対向面積が大きい形状、例えば、円柱形状などであった場合には、毛細管現象により、当該先端面とカセット48側壁との隙間に液体が吸い上げられ、液体が落下しにくくなるという問題が生じる。一方、本実施形態のように、進退バー54の先端面とカセット48側壁との対向面積が小さい場合には、かかる毛細管現象は発生しないため、進退バー54の先端近傍まで移動した液体は、容易に流動空間85に落下することができる。つまり、本実施形態では、進退バー54の両端を円錐形状としているため、液保持性と液離れ性という相反する性能を得ることができる。その結果、液展開および排液のいずれをも良好に行うことができる。なお、本実施形態では、進退バー54の両端を円錐状としているが、先端に近づくにつれて断面積が小さくなる形状であれば、他の形状、例えば、半球状や、錐台形状であってもよい。
再び、図8に戻り、進退バー54の動きを説明する。既述したとおり、進退バー54による押圧により一部の不要液体Lは、プレート46の外側に押し出されるが、他の一部の不要液体Lは、液展開時(図7(a)参照)と同様の原理で、進退バー54の本体部54aとプレート46上面との間隙である液体保持空間55に保持される。そして、この保持された不要液体Lは、進退バー54とともに移動する。この液体保持空間55で不要液体Lを保持した状態のまま、進退バー54は、終端まで移動する。終端位置まで運ばれた不要液体Lの一部は、図8(c)に図示するように、プレート46とカセット48の側壁との間にできる僅かな隙間に落下し、流動空間85へと流れ込む。
終端まで移動した進退バー54は、移動方向を逆転し、今度は、始端に向かって移動する。この終端から始端までの移動の途中でも、既述した進退バー54による押圧により残留した不要液体Lの一部は、プレート46上面から、プレート46の外側に押し出され、流動空間85へと流れ込む。また、他の不要液体は、進退バー54の本体部54aとプレート46上面との間に形成される液体保持空間55で保持され、進退バー54とともに始端まで移動する。ここで、図8から明らかなとおり、可動範囲E2の始端は、プレート46の端部より外側にあり、収容空間72の一端に形成されたテーパ74部の途中に位置している。したがって、この始端まで移動した進退バー54は、プレート46から離れることになる。その結果、液体保持空間55に保持されていた不要液体Lは、プレート46とカセット48側壁(テーパ74部)との間に形成される隙間に落下し、流動空間85へと流れ込む。
ところで、進退バー54は、移動軸56を中心に回動可能に当該移動軸56に連結されている。また、可動範囲E2の始端は、収容空間72の一端に形成されたテーパ74部の途中に位置している。換言すれば、進退バー54は、当該テーパ74部に当接する位置まで移動することになる。テーパ74部に当接した進退バー54は、図8(d)に図示するように、当該テーパ74部に押され、移動軸56を中心に回動し、上方へと移動する。つまり、収容空間72の一端にテーパ74部(斜面)を形成するとともに、進退バー54を当該テーパ74部に当接する位置まで移動させることにより、進退バー54は自動的に上方へ案内され、移動することになる。この上方への移動により、進退バー54に付着していた不要液体Lが、より落下しやすくなる。その結果、より確実な排液が可能となる。
始端まで移動した進退バー54は、再び、移動方向を逆転させて、終端へと移動する。そして、何度か、この始端から終端、そして、終端から始端までの進退動作を繰り返すことで排液が完了される。
以上の説明で明らかなとおり、本実施形態の進退バー54は、両端を、先端に近づくにつれて断面積が小さくなる形状としているため、液離れ性と液保持性という相反する効果を発揮することができ、液展開および排液のいずれをも好適に実現することができる。また、収容空間72の一端にテーパ74(斜面)を形成するとともに、進退バー54を当該テーパ74に当接する位置まで移動させることにより、排液時の排液性をより向上させることができ、後に供給される他の液体の汚染等の問題を防止できる。
[カセット台]
次に、カセット台50について説明する。図9は、カセット台50の上面図である。このカセット台50は、複数(本実施形態では10個)のカセット48が設置されるサンプルトレイであり、処理槽22に対して着脱自在となっている。具体的には、このカセット台50は、処理槽22の内部に立脚する載置柱92(図2参照)に載置されるが、必要に応じて、当該載置柱92から取り外すことができる。したがって、ユーザは、当該カセット台50へのカセット48の設置やカセット台50からのカセット48の取り外しなどといった複雑な作業は、処理槽22の外側の広い空間で行うことができ、ユーザの作業性を向上できる。
このカセット台50は、略平板状のベース部94と当該ベース部94の両端を略90度に屈曲させて形成される側壁部96とに大別される。側壁部96には、カセット48が係止される係止孔96aが所定ピッチで複数形成されている。この係止孔96aは、ベース部94から係止孔96aまでの高さがカセット台50の高さより大きくなる位置に形成されている。したがって、当該係止孔96aに係止されたカセット台50の底面とベース部94との間には、一定の間隙が形成さるようになっている。これは、後述する蒸気孔94aが、カセット台50で塞がれることを防止するためである。
ベース部94には、複数の蒸気孔94aが形成されている。この蒸気孔94aは、当該カセット台50の下側に配される保湿トレイ60から生じる蒸気を通過させるための孔である。すなわち、蒸気による加湿は、カセット48に収容されたサンプルの乾燥を防止する目的で行われる。したがって、好適なサンプル処理を行うためには、発生した蒸気をサンプルの周囲まで十分に行き渡らせることが必要となる。そのため、保湿トレイ60から生じる蒸気を迂回させることなく、カセット48周辺、換言すればサンプル周辺まで行き渡らせるために、本実施形態では、カセット台50のベース部94に蒸気孔94aを形成している。これにより、保湿トレイ60で生じた蒸気がサンプル周辺まで到達しやすく、効率的に加湿することができる。また、本実施形態では、より効率的に加湿するために、各蒸気孔94aが互いに隣接するカセット48同士の間に位置するべく、当該複数の蒸気孔94aのピッチを、カセット48の配設ピッチと等しくしている。また、記述したとおり、カセット48はベース部94から浮いた状態で設置される。その結果、蒸気孔94aを通過した蒸気の進行が、カセット48の底面で阻害されることがなく、より効率的な加湿が可能となる。
ベース部94の四隅には、載置柱92の上端面から突出する位置決ピン92a(図2参照)が挿入される位置決孔94bが形成されている。この位置決孔94bに、位置決ピン92aが挿入されるように当該カセット台50を載置柱92に載置すれば、処理槽22内におけるカセット台50の位置決めがなされる。また、位置決ピン92aと位置決孔94bとが互いに係止することで、載置柱92からのカセット台50の脱落も防止されるようになっている。
[保湿機構]
次に保湿機構について図1、図2を参照して説明する。保湿機構は、保湿液を貯留する保湿トレイ60を備えている。この保湿トレイ60は、伝熱性材料、例えば、アルミなどからなる深皿状部材で、処理槽22の底部に載置、換言すれば、カセット台50の下側に載置される。この保湿トレイ60は、伝熱性部材として機能する伝熱フレーム70を介してペルチェユニット64に接続されている。ペルチェユニット64は、温度調整手段を構成するユニットで、加熱および冷却が可能となっている。このペルチェユニット64で加熱が行われると、当該ペルチェユニット64で生じた熱が伝熱部材である伝熱フレーム70を通じて保湿トレイ60に伝達される。そして、この伝熱により、保湿トレイ60内の保湿液が加熱され蒸気が生じ、処理槽22の内部が加湿される仕組みとなっている。そして、この加湿により、サンプルの乾燥や変質が防止され、好適な状態でサンプル処理を行うことができる。
ところで、従来のサンプル処理装置でも、処理槽22の内部の加湿は行われていた。しかし、従来のサンプル処理装置の多くは、処理槽22の外部において保湿液を加熱した上で、当該保湿液を管体等で処理槽22の内部に搬送することで加湿する構成であった(例えば、特許文献3など)。この場合、保湿液の搬送途中の温度変化による蒸気の消失や、管体を通じての搬送であるため大量の保湿液を送り込みにくいなどといった問題があった。また、保湿液搬送用の管体を処理槽22に組み込まなければならず、処理槽22の構成を複雑にしていた。さらに、処理槽22外部で保湿液を加熱する場合、処理槽22の内部を加熱するための熱源と、保湿液加熱用の熱源と、を別個に用意する必要があり、構成の複雑化、高コスト化を招いていた。
一方、本実施形態では、処理槽22の内部で、保湿液を加熱し、蒸気を発生させる構成となっている。そのため、蒸気が発生してからサンプルに到達するまでの間に温度変化は殆ど生じず、蒸気が消失することがない。また、保湿トレイ60の全面から蒸気が発生するため、大面積で大量の蒸気を生成することが可能である。
さらに、処理槽22の温度を調整する温度調整機構の熱源を蒸気生成用の熱源として利用しているため、蒸気生成のために専用の熱源を設ける必要がなく、処理槽ユニット14の構成を簡易化でき、また、コストを低減できる。
[温度調整機構]
次に、温度調整機構について図1、図2を参照して説明する。温度調整機構は、処理槽22の蓋部26の内部に設けられた蓋側ヒータ62と、処理槽22の槽本体部24の底部に設けられたペルチェユニット64、および、ペルチェユニット64と処理槽22内部とを接続する伝熱部材と、で構成される。このうち、蓋側ヒータ62については、後述する[処理槽]において詳説するため、ここでの詳説は省略する。
ペルチェユニット64は、ペルチェ素子64a(二種類の金属をつないで電流を流すと、一方の金属が冷却され他方の金属が熱くなる素子で、電流の正逆切り替え通電により冷・熱面が反転する)や、ファン(図示せず)、ヒートシンク64b、伝熱部64cなどで構成されるユニットで、熱源および冷却源として機能する。ペルチェユニット64は、処理槽22の内側面を構成する伝熱フレーム70に接続されており、この伝熱フレーム70を介して、処理槽22の内部との間で熱交換を行うことで、処理槽22の内部を加熱または冷却する。ここで、図1および図2から明らかなとおり、伝熱フレーム70は、処理槽22内部に配設された複数のサンプルすべてを取り囲むように配置されている。かかる伝熱フレーム70を介して、処理槽22内部とペルチェユニット64との熱交換が行われることで、サンプルの周囲を均等に、かつ、効率的に加熱または冷却することができる。
[処理槽]
最後に処理槽22について説明する。図1、図2に図示するとおり、処理槽22は、サンプルを保温状態で保持する槽であり、槽本体部24と蓋部26とに大別される。槽本体部24は、サンプルが配される保温空間28を形成する凹部を備えている。この槽本体部24の内側面は、伝熱材料例えばアルミなどからなり、ペルチェユニット64で生じた熱を保湿トレイ60や処理槽22の内部に伝達する伝熱フレーム70を構成する。この伝熱フレーム70は、既述したとおり、ペルチェユニット64に物理的に接続されている。また、槽本体部24の外側面と内側面との間には、断熱部材(図1、図2において砂目で図示)が充填されており、当該処理槽22の保温性を確保している。
蓋部26は、ヒンジ100を介して槽本体部24に取り付けられており、当該槽本体部24に対して開閉自在となっている。また、蓋部26の底面(槽本体部24に対向する面)には、弾性材料からなるシール部材102が取り付けられており、当該蓋部26を閉鎖した際に、保温空間28を密閉できるようになっている。
ここで、サンプル処理中は、温度や湿度の急変によるサンプルおよび試薬の変質や劣化を防止するために、蓋部26を閉じて保温空間28を密閉状態に保つ必要があるが、その一方で、サンプル処理のためには、ノズル装置12のノズル16を保温空間28の内部に挿入する必要がある。そこで、本実施形態では、蓋部26を閉じたままでもノズル16の保温空間28内への挿入を可能とするために、蓋部26にノズル16の通過を許容するノズル用小孔38を形成するとともに、当該ノズル用小孔38を開閉するシャッタ体32を設けている。これについて図10を参照して説明する。図10は、図2におけるA部の拡大図で、図10(a)はノズル用小孔38を開けた際の、図10(b)はノズル用小孔38を閉じた際の様子を示している。本実施形態の蓋部26は、固定蓋30と、当該固定蓋30に対してスライド移動可能なシャッタ体32と、に大別される。固定蓋30は、さらに、蓋部26の上面に配される外ケース104と、蓋部26の底部に配される内ケース106と、に大別される。シャッタ体32は、この外ケース104と内ケース106との間に配置される。
外ケース104は、蓋部26の外側面を構成する部材で、樹脂または金属からなる外層104a、断熱材からなる断熱層104b、樹脂からなる樹脂層104cの三層構造となっている。この外ケース104と内ケース106との境界部分には樹脂体112が配されており、両者は熱的に遮断される(図2参照)。外ケース104には、ノズル16の通過を許容する複数のノズル用小孔38aが形成されている。このノズル用小孔38aは、処理槽22内部に配されるカセット48の長軸方向に長尺な長孔で、当該処理槽22内におけるカセット48の配設ピッチと等ピッチで形成されている。したがって、各ノズル用小孔38の長軸は、対応するカセット48の真上に位置するようになっている。
内ケース106は、蓋部26の底部を構成する部材で、アルミ等の伝熱材料からなる。この内ケース106にも、ノズル16の通過を許容する複数のノズル用小孔38bが形成されており、その形状や配設ピッチ等は、外ケース104のノズル用小孔38aと同じである。ここで、内ケース106は、保温空間28内に露出する部材である。この保温空間28内に露出する内ケース106を伝熱性の高い伝熱材料で構成することにより、保温空間28内の温度を均等にすることができる。さらに、この内ケース106の上面には、蓋側ヒータ62が配置されている(図1、図2参照)。蓋側ヒータ62は、既述のペルチェユニット64とともに温度調整機構を構成する加熱手段である。この蓋側ヒータ62は、複数のノズル用小孔38全てを取り囲むべく略ロ字形状となっている。この蓋側ヒータ62で生じた熱は、伝熱材料からなる内ケース106の全面に伝達され、保温空間28を均等かつ効率的に加熱する。
シャッタ体32は、外ケース104と内ケース106との間に配置される部材である。このシャッタ体32は、固定蓋30に対してスライド移動するシャッタ本体108、および、当該シャッタ本体108をスライド駆動させるシャッタ駆動機構110に大別される。
シャッタ本体108は、ノズル用小孔38に対応して複数のシャッタ開口40が形成された部材であって、固定蓋30である内ケース106および外ケース104に対してスライド移動することでノズル用小孔38を開閉する部材である。このシャッタ本体108に形成されたシャッタ開口40の形状や配設ピッチ等は、内ケース106および外ケース104に形成されたノズル用小孔38とほぼ同じである。処理槽22の内部にノズル16が挿入する必要がない場合には、図10(b)に図示するように、当該シャッタ開口40がノズル用小孔38から外れた位置になるべくシャッタ本体108を移動させる。これにより、ノズル用小孔38が閉鎖され、外部への熱や蒸気の流出が防止される。また、処理槽22の内部にノズル16を挿入する場合には、図10(a)に図示するように当該シャッタ開口40がノズル用小孔38と同位置に重なるべくシャッタ本体108を移動させる。これにより、ノズル用小孔38が開放され、当該ノズル用小孔38を介してノズル16を処理槽22の内部に進入させることができる。このとき、蓋部26自体は、閉鎖状態であり、処理槽22の内部(保温空間28)と処理槽22の外部との接触面積はノズル用小孔38の面積に限定される。その結果、保温空間28の温度や湿度の急変が最低限に抑えられ、サンプルや試薬等の変質や劣化を防止できる。
ここで、ノズル用小孔38を閉鎖した状態(図10(b)の状態)、すなわち、ノズル用小孔38をシャッタ本体108で覆った状態の場合、当該ノズル用小孔38を介してシャッタ本体108の上面が処理槽22の外部に、シャッタ本体108の底面が処理槽22の内部に、それぞれ、露出することになる。換言すれば、ノズル用小孔38を閉鎖した場合、当該ノズル用小孔38の形成位置においては、処理槽22内部と処理槽22外部との間には、シャッタ本体108しか介在しないことになる。このとき、シャッタ本体108が、十分な断熱構成を有していない場合、当該シャッタ本体108を通じて、処理槽22の内外での熱交換が行われてしまい、処理槽22内部の温度を一定に保つことができない。そこで、本実施形態では、このシャッタ本体108を断熱構成としている。具体的には、シャッタ本体108は、内ケース106側から順に、伝熱材料からなる伝熱層108a、断熱材からなる肉厚の断熱層108b、および、樹脂からなる樹脂層108cの三層構造となっている。このように、シャッタ本体108に肉厚の断熱層108bを設けることで、シャッタ本体108の断熱性を確保することができ、ノズル用小孔38を閉鎖した際にも、処理槽22の保温性を十分確保することができる。また、本実施形態では、シャッタ本体108の底面を、伝熱材料からなる伝熱層108aとしている。この場合、記述の蓋側ヒータ62で生じた熱が、この伝熱層108bにも伝達され、処理槽22の内部をより均等に加熱することができる。
さらに、本実施形態では、このシャッタ本体108の上面、すなわち、樹脂層の上面に、結露により当該シャッタ本体108の上面等に付着した水を貯留する結露用凹部108dを形成している。すなわち、本実施形態では、シャッタ本体108の内部に多量の断熱材を充填し、十分な断熱性を確保している。しかし、その場合であっても、処理槽22内部と外部との温度差に起因する結露によりシャッタ本体108の上面等に水が付着する場合がある。シャッタ本体108の上面等に水が付着した状態のまま、当該シャッタ本体108を、閉鎖状態から開放状態になるべく移動させると、外ケース104のノズル用小孔38aの周縁により、当該水が一箇所に集められる。そして、最終的には、当該水が、シャッタ本体108のシャッタ開口40から処理槽22内部に落下する場合がある。かかる結露により生じた水の処理槽22内部への落下を防止するために、本実施形態では、シャッタ本体108の上面のうちシャッタ開口40の近傍に、結露で生じた水を貯留する結露用凹部108dを設けている。かかる結露用凹部108dを設けることにより、外ケース104のノズル用小孔38aの周縁で集められた水は、シャッタ開口40から落下する前に、当該結露用凹部108dに落下し貯留される。その結果、処理槽22内部への水の落下が防止され、サンプルや試薬の汚染等の問題が防止される。
このシャッタ本体108は、蓋部26の端部に設置されたシャッタ駆動機構110(図2参照)により内ケース106および外ケース104に対して進退自在となっている。シャッタ駆動機構110は、駆動源であるモータと、当該モータに接続されたギヤやカム等の伝達機構からなり、このモータの回転方向を正逆反転させることで、シャッタの移動方向を反転させることができる。
[まとめ]
以上の説明から明らかなとおり、本実施形態によれば、処理槽の蓋部にノズル通過用の小孔と当該小孔を開閉するシャッタ体とを設けるとともに、このシャッタ体を断熱構成としているため、処理槽内部の保温空間の温度変化、湿度変化を抑えることができ、理想的な環境下でサンプル処理ができる。その結果、より適切なサンプル処理が可能となる。
本発明の実施形態であるサンプル処理装置の概略構成図である。 処理槽ユニット周辺の断面図である。 カセットの斜視図である。 他の方向からみたカセットの斜視図である。 図3におけるB−B断面図である。 流動制御機構の側面図および正面図である。 流動制御の様子を示す図である。 進退バーの動きを示す図である。 カセット台の上面図および断面図である。 図2におけるA部拡大図である。
符号の説明
10 サンプル処理装置、12 ノズル装置、14 処理槽ユニット、15 制御部、16 ノズル、22 処理槽、24 槽本体部、26 蓋部、28 保温空間、30 固定蓋、32 シャッタ体、38 ノズル用小孔、40 シャッタ開口、46 プレート、48 カセット、50 カセット台、52 流動制御機構、54 進退バー、56 移動軸、60 保湿トレイ、62 蓋側ヒータ、64 ペルチェユニット、70 伝熱フレーム、74 テーパ、76 排出穴、80 吸引口、82 支持段部、84 ストッパ、92 載置柱、94a 蒸気孔、104 外ケース、106 内ケース、108 シャッタ本体、108d 結露用凹部。

Claims (11)

  1. ノズルを介しての試薬供給を含む所定の処理が施されるサンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットであって、
    サンプルが配される保温空間を形成する凹部を備え、断熱構成の本体部と、
    本体部に対して開閉自在であって、開放時にはサンプルの取り出しが可能であり、閉鎖時には前記保温空間を密閉状態に保つ蓋部と、
    前記保温空間内の温度を調整する温度調整手段と、
    を備え、
    前記蓋部は、
    前記ノズルの通過を許容する1以上のノズル用小孔が形成された固定蓋と、
    前記1以上のノズル用小孔それぞれに対応して1以上の開口が形成され、前記固定蓋に対して移動することで前記ノズル用小孔を開閉するシャッタ体であって、断熱構成のシャッタ体と、
    を備え
    前記シャッタ体は、前記1以上の開口それぞれの近傍に形成され、結露により付着した液体を貯留する結露用凹部を備える、
    ことを特徴とする処理槽ユニット。
  2. 請求項1に記載の処理槽ユニットであって、
    前記固定蓋は、
    前記シャッタ体より外側に配されて外部に露出する外ケースと、
    伝熱材料からなり、前記シャッタ体より内側に配されて前記保温空間内に露出する内ケースと、
    を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の処理槽ユニットであって、
    前記シャッタ体は、断熱材からなる断熱層と、前記断熱層より内側に配された伝熱材料からなる伝熱層と、を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の処理槽ユニットであって、
    前記蓋体は、温度調整手段を構成し、保温空間内を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  5. 請求項に記載の処理槽ユニットであって、
    前記固定蓋が、伝熱材料からなるとともに前記シャッタ体より内側に配されて前記保温空間内に露出する内ケースを有する場合、
    前記加熱手段は、前記内ケースに設置されることを特徴とする処理槽ユニット。
  6. 請求項またはに記載の処理槽ユニットであって、
    前記加熱手段は、前記1以上のノズル用小孔の全てを囲むべく配置されることを特徴とする処理槽ユニット。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の処理槽ユニットであって、さらに、
    前記保温空間を保湿する保湿手段を備え、
    前記保湿手段は、
    前記サンプルの下側に配され、前記温度調整手段での加熱により蒸気を発生する保湿液を貯留する保湿トレイと、
    前記温度調整手段で発生した熱を前記保湿トレイに伝達する伝熱部材と、
    を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  8. 請求項に記載の処理槽ユニットであって、さらに、
    サンプルが収容された複数のサンプル容器が設置されるカセット台を備え、
    前記カセット台は、前記蒸気の通過を許容する複数の蒸気孔を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  9. 請求項に記載の処理槽ユニットであって、
    前記蒸気孔は、互いに隣接するサンプル容器の間に位置するべく、各サンプル容器の配置ピッチと等ピッチで形成されることを特徴とする処理槽ユニット。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の処理槽ユニットであって、
    前記温度調整手段は、
    熱源および冷却源の少なくとも一方として機能する温度調整源と、
    伝熱材料からなり、前記保温空間内に配されたサンプルの周囲を囲むべく配された伝熱フレームであって、前記温度調整源に物理的に接続された伝熱フレームと、
    を備えることを特徴とする処理槽ユニット。
  11. サンプルを保温状態で保持する処理槽ユニットと、前記処理槽ユニットで保持されたサンプルに少なくとも液体の供給を行うノズル装置と、を備えたサンプル処理装置であって、
    前記処理槽ユニットは、
    サンプルが配される保温空間を形成する凹部を備え、断熱構成の本体部と、
    本体部に対して開閉自在であって、開放時にはサンプルの取り出しが可能であり、閉鎖時には前記保温空間を密閉状態に保つ蓋部と、
    前記保温空間内の温度を調整する温度調整手段と、
    を備え、
    前記蓋部は、
    前記ノズルの通過を許容する1以上のノズル用小孔が形成された固定蓋と、
    前記1以上のノズル用小孔それぞれに対応して1以上の開口が形成され、前記固定蓋に対して移動することで前記ノズル用小孔を開閉するシャッタ体であって、断熱構成のシャッタ体と、
    を備え
    前記シャッタ体は、前記1以上の開口それぞれの近傍に形成され、結露により付着した液体を貯留する結露用凹部を備える、
    ことを特徴とするサンプル処理装置。
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