JP4704573B2 - エン−チオールエラストマーを作成するための組成物 - Google Patents

エン−チオールエラストマーを作成するための組成物 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、エン−チオールエラストマーを作成するのに用いる硬化性組成物およびそれから作成された硬化エン−チオールエラストマーに関する。
【0002】
発明の背景
電子回路は、電子デバイスの性能を維持するために、厳しい腐食性の環境への露出から保護されなければならない。多くの電子回路は、腐食性の液体に露出される環境で用いられる。例えば、インクジェットカートリッジを組み立てるのに用いる接着剤および外装剤は、インクジェットヘッドを制御するフレキシブル回路を腐食性インクへの露出から保護しなければならない。これらの接着剤および外装剤は非常に腐食性のインクに長い期間露出される。接着剤または外装剤が劣化したり過剰に膨潤すると、インクが回路と接触しこれを腐食する。
【0003】
熱硬化性樹脂、エポキシ樹脂であることが多いが、これを用いて回路を腐食性の環境から保護する。エポキシ樹脂にはその性能の発揮を制限するいくつかの特徴がある。エポキシ樹脂に存在することの多い微量の塩化物イオンが回路の腐食を助長する。エポキシネットワークはやや親水性で、硬化反応において生成される第2級アルコールのせいで水性環境において膨潤する。エポキシネットワークは電子製造プロセスの時間/温度の制限のために完全に硬化させるのが困難なことが多い。未反応エポキシ基は、加水分解の傾向があり、グリコールが形成されて、ネットワークの耐水性をさらに減少させる。これらのエポキシの特徴により、腐食性の環境で接着剤および外装剤として用いることが制限される。
【0004】
多官能性オレフィンおよびメルカプタンの多くの組み合わせを用いてエン−チオールネットワークが調製されている。多くのモノマーが魅力的なプロセス特徴(低粘度および迅速なUV硬化)を有しているものの、非常に腐食性のある水性環境に耐えるために必要な環境抵抗のあるネットワークは提供されていない。ポリエーテルジメルカプタンがエン−チオール組成物に用いられることが多い。これらのモノマーは親水性単位を硬化ネットワークに導入し、その結果、水性環境において過剰に膨潤してしまう。多官能性メルカプトアセテートおよびプロピオネートはその他の一般的に用いられているチオールモノマーである。それらの親水性の特徴に加えて、エステル結合が加水分解のための部位を提供し、ネットワークを劣化させる。
【0005】
発明の概要
一態様において、本発明は、(a)2個のチオール基を有するポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する第1のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含むチオール末端オリゴマーであって、前記ポリチオールがジメルカプト硫化ジエチル、1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、またはこれらの組合せであって、前記オリゴマーが骨格には酸素原子より多くの硫黄粒子を含む、前記オリゴマーと、
(b)少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有する第2のポリエンまたはポリエンの混合物であって、不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能性等価物が少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有する第2のポリエンからのものである、第2のポリエンまたはポリエンの混合物と
の混合物を含むエン−チオールエラストマーを作成するための硬化性組成物を提供する。
一態様において、本発明は、(a)親水性基がなく、少なくとも2個のチオール基を有するポリチオールであって、そのポリチオールがジメルカプト硫化ジエチル、1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、テトラキス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタン、トリチオシアヌル酸、またはこれらの組合せであるポリチオールと、
(b)少なくとも2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する脂肪族または脂環式ポリエン;ジアリルフタレート;またはトリアリルー1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン;2,4,6−トリアリルオキシ−1,3−5−トリアジン;若しくはこれらの混合物、
の混合物を含むエン−チオールエラストマーを作成するための硬化性組成物を提供する。
一態様において、本発明は、少なくとも2個のチオール基を有し、親水性基のないポリチオールまたはポリチオールの混合物と、少なくとも2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する芳香族、複素環式、脂肪族または脂環式ポリエンとの混合物を含むエン−チオールエラストマーを作成するための硬化性組成物であって、96重量部の水と4重量部のn−ブタノールの溶液に浸漬したときに、22℃の温度で15日間に、硬化形態で、4重量パーセント以下、3重量パーセント以下、より好ましくは2.5重量パーセント以下の重量の増加を示す硬化性組成物を提供する。
【0006】
他の態様において、本発明は、少なくとも2個のチオール基を有し、親水性基のないポリチオールの混合物と、少なくとも2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する芳香族、複素環式、脂肪族または脂環式ポリエンとの混合物を含む組成物の反応生成物を含み、96重量部の水と4重量部のブチルアルコールの溶液に浸漬したときに、22℃の温度で15日間に、4重量パーセント以下、好ましくは3重量パーセント以下、より好ましくは2.5重量パーセント以下の重量の増加を示すエン−チオールエラストマーを提供する。
【0007】
他の態様において、本発明は、(a)2個のチオール基を有するポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する第1のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含むチオール末端オリゴマーと、(b)少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンから不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能性等価物を有する第2のポリエンまたはポリエンの混合物との混合物を含むエン−チオールエラストマーを作成するための硬化性組成物であって、組成物は、96重量部の水と4重量部のn−ブタノールの溶液に浸漬したときに、22℃の温度で15日間に、硬化形態で4重量パーセント以下、好ましくは3重量パーセント以下、より好ましくは2.5重量パーセント以下の重量の増加を示す硬化性組成物を提供する。
【0008】
通常、オリゴマーを作成するのに用いるポリチオールの親水性基は50重量パーセント以下、好ましくは30重量パーセント以下、より好ましくは20重量パーセント以下であり、親水性基を有していないのがさらに好ましい。第1および第2のポリエンまたはポリエンの混合物は同じでも異なっていてもよい。好ましい第1のポリエンとしてはジビニルエーテルと環状ポリエンが挙げられる。好ましいポリチオールとしては、ジメルカプト硫化ジエチル、1,6−ヘキサンジチオールおよび1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタンが挙げられる。
【0009】
他の態様において、本発明は、(a)2個のチオール基を有するポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する第1のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含むチオール末端オリゴマーと、(b)少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンから不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能性等価物を有する第2のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含む組成物の反応生成物を含み、96重量部の水と4重量部のn−ブタノールの溶液に浸漬したときに、22℃の温度で15日間に、硬化形態で4重量パーセント以下、好ましくは3重量パーセント以下、より好ましくは2.5重量パーセント以下の重量の増加を示すエン−チオールエラストマーを提供する。
【0010】
通常、オリゴマーを作成するのに用いるポリチオールの親水性基は50重量パーセント以下、好ましくは30重量パーセント以下、より好ましくは20重量パーセント以下であり、親水性基を有していないのがさらに好ましい。第1および第2のポリエンまたはポリエンの混合物は同じでも異なっていてもよい。好ましい第1のポリエンとしてはジビニルエーテルと環状ポリエンが挙げられる。好ましいポリチオールとしては、ジメルカプト硫化ジエチル、1,6−ヘキサンジチオールおよび1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタンが挙げられる。
【0011】
他の態様において、本発明は、少なくとも2個のチオール基を有し、親水性基のないポリチオールと、少なくとも2個の末端反応性不飽和炭素−炭素結合を有する芳香族、複素環式、脂肪族または脂環式ポリエンとの反応生成物を含み、ASTM D814による40℃での透湿度が50g−mm/m2−日未満、好ましく30g−mm/m2−日未満、より好ましくは20g−mm/m2−日未満であるエン−チオールエラストマーを提供する。
【0012】
他の態様において、本発明は、(a)2個のチオール基を有するポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する第1のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含むチオール末端オリゴマーと、(b)少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンから不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能性等価物を有する第2のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含み、ASTM D814による40℃での透湿度が50g−mm/m2−日未満、好ましくは30、より好ましくは20g−mm/m2−日未満であるエン−チオールエラストマーを提供する。
【0013】
他の態様において、本発明は、(a)2個のチオール基を有する第1のポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含む不飽和炭素−炭素結合末端オリゴマーと、(b)少なくとも3個のチオール基を有するポリチオールから少なくとも5パーセントの官能性チオール等価物を有する第2のポリチオールまたはポリチオールの混合物との反応生成物を含み、96重量部の水と4重量部のn−ブタノールの溶液に浸漬したときに、22℃の温度で15日間に、4重量パーセント以下の重量の増加を示すエン−チオールエラストマーを提供する。
【0014】
他の態様において、本発明は上記のエン−チオールエラストマーの製造方法、および本発明のエン−チオールエラストマーで外装された電気または電子コンポーネントを含む製造物品を提供する。
【0015】
本発明の組成物は遊離基開始剤を含むのが好ましく、光開始剤を含むのがより好ましい。
【0016】
本明細書において、「ポリチオール」とは、実質的に二硫化物結合がなく、1分子当たり多数の懸垂または末端位の−SH官能基を有する単体または錯体有機化合物のことをいう。
【0017】
本明細書において、「親水性基のない」とは、ポリチオールを説明するのに用いるとき、エーテル、エステル、ヒドロキシル、カルボニル、カルボン酸、スルホン酸結合または基がポリチオール分子内またはそこから懸垂していないポリチオールのことを意味している。
【0018】
本明細書において、「ポリエン」とは、1分子当たり少なくとも2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有するアルケンの単体または錯体種のことをいう。
【0019】
本明細書において、「二官能性」、「三官能性」および「四官能性」とは、ポリチオールおよびポリエンを説明するのに用いるとき、2個、3個、および4個のチオール基を有するポリチオール、および2個、3個および4個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンのことを意味している。
【0020】
本発明の組成物は、一般に低粘度の液体であり、フレキシブル回路に均一にコートして、化学放射線により即時に硬化できる。得られるエン−チオールエラストマーは、靭性、可撓性があり、インクの水および腐食性成分による膨潤や化学劣化に対して耐性がある。
【0021】
本発明のエン−チオールエラストマーの独特な特性の一つは、可撓性と、水および腐食性環境による膨潤および劣化に対する耐性との組み合わせである。従来のエポキシのような脆性の熱硬化性樹脂は、インクの腐食成分による膨潤に対してそれなりの耐性はあるが、フレキシブル回路に用いたときに割れる傾向がある。割れることにより、腐食性液体の通路となり、コーティングに浸透して、基板を腐食してしまう。可撓性があって、割れ耐性のある低Tgのエポキシ、アクリレート、ウレタンまたはその他エラストマー熱硬化性樹脂は、これらの腐食性液体により劣化する傾向がある。本発明のエン−チオールエラストマーは、エラストマーの可撓性と共に、脆性なガラス状エポキシ樹脂の耐膨潤性を与える。
【0022】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明のポリチオールは少なくとも2個のチオール基を有しており、親水性基がない。有用なポリチオールにはまた、架橋または硬化ネットワークに化学的および/または熱的不安定性を与える二硫化物結合も実質的にない。ポリチオールは脂肪族または芳香族であり、モノマーまたはポリマーであってもよい。有用なポリチオールは式
【化3】
Figure 0004704573
(式中、m=2〜12、n=2〜12、q=0〜4、mおよびnは同一または異なる)または式H−S−R−S−H(式中、R=C5〜C8の環状脂肪族ラジカル)で表される。
【0023】
二−、三−および四−官能性ポリチオールの使用もまた本発明においては予測される。
【0024】
有用なポリチオールの具体例としては、ジメルカプト硫化ジエチル、1,6−ヘキサンジチオール、1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、プロパン−1,2,3−トリチオール、1,2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メルカプトプロパン、テトラキス(7−メルカプト−2,5−ジチアヘプチル)メタンおよびトリチシアヌル酸が挙げられる。ポリチオールは単体で用いても互いに組み合わせて用いてもよい。
【0025】
2個のチオール基を有するポリチオールを用いるとき、本発明の有用なポリエンは、少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンにより寄与される不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能基当量を有する材料の混合物であるという特徴を有している。好ましいポリエンは、1分子当たり少なくとも2個または3個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する複素環式、脂肪族または環状脂肪族ジエン、アリルエーテル、アリルエステル、ビニルエーテル、スチリル、(メソ)アクリル、アリルまたはビニル化合物である。それぞれ2個および3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンの混合物が好ましい。具体例としては、トリアリル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリオン、2,4,6−トリアリルオキシ−1,3,5−トリアジン、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、4−ビニル−1−シクロヘキセン、1,5−シクロオクタジエンおよびジアリルフタレートが挙げられる。有用なポリエンの組み合わせもまた本発明の組成物に用いてよい。ポリチオールおよびポリエンが、本発明の組成物およびエラストマー中に化学量論的な量で存在する。
【0026】
本発明の組成物は、組成物を硬化または架橋させるために、遊離基開始剤、好ましくはUV活性遊離基開始剤を含んでいてもよい。業界に周知で、遊離基開始剤等級を含む有用な遊離基開始剤は一般的に「光開始剤」と呼ばれている。光開始剤でもある好ましい市販の遊離基開始剤はチバスペシャルティケミカルズ(ニュージャージー州、テリータウン)より入手可能なIRGACURE651である。この代わりに、本発明の組成物は熱活性化遊離基開始剤を含んでいてもよい。
【0027】
本発明の組成物は、適正な容器において化学量論的な量の1種類以上のポリチオールと1種類以上のポリエンを混合することにより作成される。それぞれ2個のチオールと不飽和炭素−炭素結合を有するポリチオールとポリエンを反応させる場合には、準化学量論的な量のポリエンを用いてまずオリゴマーを形成し、このオリゴマーを少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンと反応させて、架橋エラストマーを形成するのが好ましい。光開始剤を用いる場合には、化学放射線を存在させずに成分を混合し、長い期間にわたって暗所に保管してもよい。所望であれば、本発明の組成物は、自発的なラジカル重合を防ぐために通常の禁止剤を含んでいてもよい。
【0028】
2個の不飽和炭素−炭素結合を有する準化学量論的な量のポリエンを、2個のチオール基を有するポリチオールと反応させることにより、最初にオリゴマーを調製することの一つの利点は、分子量の増加したオリゴマーを真空で脱揮させて、ポリチオールの問題のある悪臭を実質的に減じることができるということである。得られるオリゴマーは分子量のせいで蒸気圧が極めて低く、悪臭がほとんどないが、問題のある悪臭を引き起こす揮発性の硫黄含有化合物を含む場合がある。かかる化合物を除去すると組成物の悪臭が低減される。最初にオリゴマーを調製する他の利点は、かかる調製により、異なる反応性を有するポリエンの組み合わせを用いることができることである。例えば、反応性の低い2個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンを用いて、このオリゴマーを調製することができ、比較的反応性の高い2個および3個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンの混合物を用いてオリゴマーと反応させてエラストマーを形成することができる。
【0029】
この代わりに、本発明のエン−チオールエラストマーは、1分子当たり3個または4個のチオール基を有するポリチオールおよび不飽和炭素−炭素結合が末端にあるポリエンオリゴマーを用いて作成してもよい。かかるポリエンオリゴマーは、2個の不飽和炭素−炭素結合を有するポリエンと、1分子当たり2個のチオール基を有する準化学量論的な量のポリチオールとの反応から作成することができる。エラストマーは、ポリエンオリゴマーをポリチオールと反応させることにより作成することができる。このとき、チオールの官能性等価物の少なくとも5パーセントが、1分子当たり少なくとも3個のチオール基を有するポリチオールにより提供される。
【0030】
この組成物は、所望の基材、例えば、電気コネクタまたはその他電気コンポーネント等に適用して、電子ビーム線に露光させることができる。組成物が光開始剤を含む場合には、組成物は可視光やUV放射線のような化学放射線の何らかの形態に露光させてよいが、UVA(320〜390nm)またはUVV(395〜445nm)放射線に露光させるのが好ましい。通常、化学放射線の量は、触れても粘着性のない固体の塊を形成するのに十分なものとする。本発明の組成物を硬化させるのに必要なエネルギーの量は通常約0.4〜20.0J/cm2である。
【0031】
用語
DMDS:伊藤忠スペシャルティケミカル社より入手可能なジメルカプト硫化ジエチル(構造1)、HSC24SC24SH、CAS No.3570−55−6
DMDO:伊藤忠スペシャルティケミカル社より入手可能な1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキソオクタン、HSC24OC24OC24SH、CAS NO.14970−87−7
EBMP:ハンプシャーケミカルズのエバンスケメティクス部門より入手可能なエチレンビス(3−メルカプトプロピオネート)、HSC24COOC24OOCC24SH、7575−23−7
CAPCURE(登録商標)3−800:ヘンケル社より入手可能な三官能性メルカプタン末端液体ポリマー
HDT:アルドリッチケミカル社より入手可能な1,6−ヘキサンジチオール、HSC612SH、CAS No.1191−43−1
IGRACURE651:チバスペシャルティケミカルズより入手可能な2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、C65COC(OCH3265、CAS No.24650−42−8
TAIC:アルドリッチケミカル社より入手可能なトリアリル−s−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(構造2)、CAS No.1025−15−6
TAC:アルドリッチケミカル社より入手可能なトリアリルオキシ−1,3,5−トリアジン(構造3)、CAS No.101−37−1
Rapi−Cure CHVE:インターナショナルスペシャルティプロダクツより入手可能な1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(構造4)、CAS No.17351−75−6
VCH:アルドリッチケミカル社より入手可能な4−ビニル−1−シクロヘキセン(構造5)、CAS No.100−40−3
COD:アルドリッチケミカル社より入手可能な1,5−シクロオクタジエン(構造6)、CAS No.111−78−4
DAP:アルドリッチケミカル社より入手可能なジアリルフタレート(構造7)、CAS No.131−17−9
PEGDE:アルドリッチケミカル社より入手可能なポリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル(構造8)、CAS No.50856−26−3
AIBN:アルドリッチケミカル社より入手可能な2,2’−アゾビスイソブトロニトリル、CAS No.78−67−1。熱遊離基開始剤として用いられる。
NPAL:ファーストケミカル社より入手可能なトリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミン)アルミニウム塩、CAS No.15305−07−4。ラジカル禁止剤として用いられる。
【化4】
Figure 0004704573
【0032】
オリゴマーの調製
異なる骨格構造を備えた様々なオリゴマーを合成した。DMDSをモノマーとして選んで、骨格におけるエーテル結合の量を最小にし、チオエーテル結合の数を最大にした。遊離基条件下でジメルカプタンをジオレフィンに添加することによりオリゴマーを調製した。オリゴマーの分子量は反応化学量論により制御した。反応を熱か、光化学のいずれかにより行った。VCHやCODのような反応性の低いオレフィンにより実施した重合は、光化学法を用いると成功しやすかった。
【0033】
熱的手順
ジメルカプタンまたはジメルカプタンの混合物を秤量してフラスコに入れ、AIBNを加え、このフラスコを65℃まで加熱した。ジオレフィンをジメルカプタン溶液に、90〜100℃にフラスコの温度を維持できる速度で滴下して加えた。添加後、オリゴマーを4時間攪拌し、温度を75〜80℃に維持した。反応生成物を1H NMRと13C NMRにより検査して、オレフィン基が残っていないかどうか判断した。オレフィンが生成混合物中にまだある場合には、残っているオレフィンの量が1H NMRにより4パーセント未満と判断されたとき、AIBNを追加して加え、オリゴマーをさらに5時間75〜80℃で攪拌した。表1のオリゴマーを熱的手順を用いて調製した。
【0034】
別の熱的手順
反応を上述した通りに実施した。ただし、AIBN0.5パーセントをジオレフィンに溶融し、得られた溶液をジメルカプタンに加えた。
【0035】
【表1】
Figure 0004704573
【0036】
光化学手順
ジメルカプタン、ジオレフィンおよび0.5重量パーセントのIRGACURE651を秤量してガラス広口びんに入れた。広口びんの内容物を振とうし、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で4時間照射した。IRGACURE651をさらに加え、オリゴマーを80℃まで加熱した。数時間にわたってこのオリゴマーに再び照射を行った。1Hおよび13C NMRによる判断でオレフィン基の95パーセント以上が反応したとき、反応が完了したものと考えた。表2のオリゴマーを光化学手順を用いて調製した。
【0037】
【表2】
Figure 0004704573
【0038】
オリゴマー9および10は表3に記載してある。これは、酸素エーテル結合のないVCHと、反応性ビニルエーテル基を有するCHVEの組み合わせを含有している。DMDS、VCHおよびIRGACURE651を秤量してガラス広口びんに入れた。内容物を振とうし、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で4時間照射した。CHVEおよびIRGACURE651を得られたオリゴマーに加え、この溶液に2時間にわたって再び照射を行った。
【0039】
【表3】
Figure 0004704573
【0040】
オリゴマー11および12は表4に記載してある。これはDMDSとDMDOの混合物で調製した。上に挙げた代替の熱的手順を用いた。0.5パーセントのAIBNが各反応についての触媒レベルであった。オリゴマー11について、DMDSとDMDOは70:30の比率で用い、オリゴマー12については、DMDSとDMDOは50:50の比率で用いた。両オリゴマーについて、骨格には酸素原子よりも硫黄原子が多い。
【0041】
【表4】
Figure 0004704573
【0042】
オリゴマー13〜18は表5に記載してある。骨格には硫黄原子より酸素原子が多く含まれ、比較の目的で調製された。上に挙げた代替の熱的手順を用いた。0.5パーセントのAIBNが各反応についての触媒レベルであった。
【0043】
【表5】
Figure 0004704573
【0044】
DMDTの作成 合成において、48パーセントのHBrの代わりに38パーセントのHClを用いた以外は、クーパーらの方法を用いて3,6−ジチア−1,8−オクタジオールからDMDT、1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン(構造9)を調製した。Wolf,R.E.,Jr.;Hartman,J.R.;Storey,J.M.E.;Foxman,B.M.;Cooper,S.R.J.Am.Chem.Soc.1987,109,4328−4335
【化5】
Figure 0004704573
【0045】
実施例
実施例1〜4
表6に挙げた比率で成分を混合することにより、実施例1〜4を調製した。液体混合物6グラムを直径70mmのアルミニウム皿に載せ、50℃まで加熱し、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で1時間照射することにより、樹脂を硬化した。透明な厚さ1.4mmのエラストマー試料を得た。
【0046】
【表6】
Figure 0004704573
【0047】
比較例1〜5
表7に挙げた比率で成分を混合することにより、比較例1〜5を調製した。液体混合物6グラムを直径70mmのアルミニウム皿に載せ、50℃まで加熱し、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で1時間照射することにより、樹脂を硬化した。透明な厚さ1.4mmのエラストマー試料を得た。
【0048】
【表7】
Figure 0004704573
【0049】
60℃での吸収性能
硬化した実施例1〜4および比較例1〜5の膨潤容積を測定した。約0.5グラムの試料を、上記の通りに作成した厚さ1.4mmのフィルムから切断し、温度100℃、圧力2トル(266Pa)の真空オーブンで1時間乾燥し、60℃で、蒸留水中と、96/4(重量基準の)の水/n−ブチルアルコールの混合物中に浸漬する前に慎重に秤量した。試料を液体から取り出し、紙タオルで慎重に叩いて乾燥し、24および72時間後に秤量した。重量パーセントでの増加を次の式により計算した。(膨潤重量)−(元の重量)/(元の重量)。この実験の結果を表8に示す。
【0050】
【表8】
Figure 0004704573
【0051】
表8のデータによれば、実施例1〜4のエン−チオール樹脂は、比較例1〜5よりも水および水/n−ブタノール中での耐膨潤性があることが明らかである。水/ブタノール混合物を用いて、腐食性インクの膨潤特性をシミュレートした。ブタノールのような非水性成分が存在すると、水のみを用いた場合の膨潤に比べてエラストマーネットワークの膨潤が大幅に増大する。多くの入手可能なインクは、エラストマーネットワークの膨潤を増大し、劣化を促進する大量の水混和性溶剤を含んでいる。
【0052】
表8の吸収データによればまた、ネットワーク中のチオエーテルの含量を最大にし、親水性単位を最小にすることが重要であることも明らかである。実施例1および2の性能を比較例1および4と比べると非常に意外である。ジメルカプタン、DMDOとDMDSは構造が非常に似通っており、水に晒す前の硬化したネットワークの物理特性が非常に似通っていた。しかしながら、DMDOとDMDSネットワークの水および水/n−ブタノール耐膨潤性は非常に異なっている。
【0053】
22℃での吸収性能
実施例1〜4および比較例1〜4の膨潤を、室温(22℃)で水/n−ブタノールの96/4混合物中と、Lexmarkインク中でも測定した。シアンインクは、Lexmarkの着色インクジェットカートリッジ、部品番号12A1980である。複合インクは、Lexmarkの着色インクジェットカートリッジ、部品番号12A1980のシアン、マゼンタおよびイエローインクの混合物である。黒色インクは、Lexmarkの黒色インクジェットカートリッジ、部品番号12A1970である。約0.2グラムの試料を上記の通りに作成した厚さ1.4mmのフィルムから切断し、温度60℃で24時間乾燥し、60℃で、インクまたは水/n−ブタノールの混合物に浸漬する前に秤量した。水/n−ブタノール混合物または水中で膨潤した試料を室温で浸漬し、定期的に取り出し、紙タオルで慎重に乾燥させて秤量した。インクで膨潤した試料をインクに浸漬させ、60℃で保管した。それら試料を定期的に取り出し、水で濯いでインクを除去した。紙タオルで叩いて乾燥させ、慎重に秤量した。これが、全ての実施例および比較例で用いた標準的な膨潤手順である。重量パーセントでの増加を次の式により計算した。(膨潤重量)−(元の重量)/(元の重量)。水/n−ブタノールまたは水に浸した試料は合計で15日間浸した。15日後、試料を真空オーブン中で60℃で48〜96時間乾燥させて、試料から水とn−ブタノールを除去した。この乾燥重量を記録し、15日の膨潤観察による修正された重量の増加を記録した。15日間の膨潤観察について修正された重量割合の増加は次の式より計算した。(膨潤重量)−(乾燥重量)/(乾燥重量)。この数を記録して、未硬化材料の水または水/n−ブタノール混合物での抽出による試料の重量損失を修正した。
【0054】
表9のデータによれば、実施例および比較例について、水/n−ブタノールおよびインク中で重量割合が増加していることが分かる。表9のデータによれば、ジメルカプタン骨格に酸素エーテルまたはエステル結合を含まない実施例1〜4は、骨格にエーテルまたはエステル結合を含む比較例よりも、水/n−ブタノールおよびインク中での膨潤に対してより耐性があることが明らかである。数日間で、インク中における多大な重量損失が、容易に加水分解されるエステル官能基を含む比較例2および5に観察された。
【0055】
【表9】
Figure 0004704573
【0056】
実施例5
試料1〜20は本発明の実施例である。これらの例は、少量の酸素エーテル結合と大量のチオエーテル結合を有するエン−チオールオリゴマーが架橋されて、溶剤、水およびインクに耐性のあるエラストマーネットワークを形成することができることを例証している。試料は、下の表に記載したように、オリゴマーをTAICかTACと混合することにより調製された。試料を0.5パーセントのIRGACURE651と混合し、アルミニウム皿に注ぐか、または1/16インチにシリコーンスペーサにより分離された剥離ライナでカバーされた2枚のガラス板からできた鋳型に注いだ。試料を、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で1時間照射した。試料の処方については表10に記載してある。
【0057】
【表10】
Figure 0004704573
【0058】
試料1〜20のインク耐性および耐湿性を表12に示す。1/16インチの試料を約0.2グラムの片に切断し、上述した標準膨潤手順を用いた。試料1〜20は、15日間の室温での96/4水/n−ブタノール中で4パーセント未満の膨潤であった。さらに、これらの試料の大半が、15日間の60℃での水中浸漬後、2重量パーセントを超えるピックアップはしていなかった。これらの材料のそれぞれが、試験した各インク中、60℃で4パーセント未満の膨潤であったことも注目すべきである。これらのエラストマーは、架橋間で1000か3000の分子量と架橋密度が低い。本実施例は、チオエーテル基の数が最大で、酸素エーテル基の量が最小の軽度に架橋した材料は、インク、水および溶剤による膨潤に対して耐性があることを示している。
【0059】
実施例6
試料21を調製し、骨格に4個の硫黄を含むジメルカプタンモノマーを用いてインクに耐性のあるエラストマーネットワークを調製することを例証してみた。DMDT(2.03グラム)、TAIC(1.57グラム)およびIRGACURE819(0.018グラム)をホットプレート上でアルミニウム皿において混合することにより調製した。FusionV電球を用いて20ft/分で10回Fusionプロセッサに通過させた。
【0060】
標準膨潤手順を用いて、試料21を水および水/n−ブタノール中で試験した。試料21の水/n−ブタノールおよび水に対する耐性を表12に示す。これは、骨格にDMDSを含む実施例1について得られたデータと非常に似通っている。室温での平衡水/n−ブタノールの捕捉は約0.5パーセントであり、60℃での平衡水の捕捉は約1パーセントである。従って、酸素エーテルまたはエステル結合を含まないDMDTは、インク、水または溶剤での耐膨潤性のある樹脂を作成するのに用いることができるジメルカプタンモノマーである。
【0061】
実施例7
試料22および23を表11に記載してある。これは、エン−チオール化学を用いてインク耐性のあるエラストマーを合成する他の方法を例証するものである。これらの試料において、少量の二官能性オレフィンモノマーCHVEを二官能性メルカプタンおよびTAICに加えた。これらの3種類のモノマーが低粘度溶液を形成する。架橋間の分子量は、CHVEとTAICの比率により調整することができる。これらの試料について、ジメルカプタンモノマー、CHVE、TAIC、500ppmのNPALおよび0.5パーセントのIRGACURE651を化合し、完全に攪拌させた。NPALを加えて、樹脂の早期のゲル化を防いだ。液体を剥離ライナと1/16インチにシリコーンスペーサでカバーされた2枚のガラス板からできた鋳型に注いだ。試料を、出力が1mW/cm2の2個のGTE15ワットのシルバニア350nm黒色光電球で1時間照射した。
【0062】
【表11】
Figure 0004704573
【0063】
標準膨潤手順を用いて、試料22および23を水/n−ブタノールおよび水中で試験した。試料22および23の水/n−ブタノールおよび水中での膨潤を表12に示してあるが、極めて低い。平衡水/n−ブタノールの捕捉は両試料とも1.5パーセント未満であり、平衡水分の捕捉は約1パーセントである。このように、溶剤および水分に対する耐性のある樹脂は、ジメルカプタンを、二官能性および三官能性オレフィンの混合物と混合し、得られた溶液を光化学的に硬化することにより調製することができる。
【0064】
吸収性能
表12に吸収性能データを示す。上述の膨潤手順を用いた。インク中での重量パーセントでの増加を次の式により計算した。(膨潤重量)−(元の重量)/(元の重量)。水/n−ブタノールまたは水中での修正された重量割合の増加は次の式より計算した。(膨潤重量)−(乾燥重量)/(乾燥重量)。乾燥重量を得るために、試料1〜20は48時間乾燥し、試料21〜23は96時間乾燥した。
【0065】
【表12】
Figure 0004704573
【0066】
比較例6
この比較例は、大量の酸素エーテル結合を有するエン−チオールネットワークが、インク、溶剤および水に対する耐性が試料1〜20よりも低いことを示すものである。比較例CS1〜CS10は、表13に示すようにオリゴマー13〜18と、TAICかTACとの反応により作成した。試料調製手順は実施例6に記載されたものであった。比較例の溶剤、水およびインク耐性を表11に示す。これらの試料のそれぞれについて、水/n−ブタノールおよびインク中での膨潤は表13に示すものより高い。大量の酸素エーテル結合を有する試料の膨潤は、水/n−ブタノール中で20パーセント、インク中で17パーセントと高い。
【0067】
【表13】
Figure 0004704573
【0068】
比較例CS11は、DMDO、二官能性オレフィンおよび三官能性オレフィンから作成されたエラストマーの耐溶剤性および耐湿性が、酸素エーテル結合を含まないジメルカプタンから作成された試料よりも乏しいことを示している。比較例CS11を試料22および23について記載した通りに調製した。DMDO(9.03グラム)、CHVE(3.28グラム)およびTAIC(5.46グラム)を、500ppmのNPALと0.5パーセントのIRGACURE651と合わせて攪拌した。液体を1/16インチのガラス鋳型に注ぎ硬化した。この比較例の水/n−ブタノールおよび水の捕捉は、表14に示すように、DMDSおよびDMDTから作成した試料22および23よりもさらに高い。
【0069】
比較の吸収データ
表14に示す比較の吸収性能データについて、標準膨潤手順を用いた。インク中での重量パーセントでの増加を次の式により計算した。(膨潤重量)−(元の重量)/(元の重量)。水/n−ブタノールまたは水中での修正された重量割合の増加は次の式より計算した。(膨潤重量)−(乾燥重量)/(乾燥重量)。乾燥重量を得るために、比較例CS1〜CS10は48時間乾燥し、比較例CS11は96時間乾燥した。
【0070】
【表14】
Figure 0004704573
【0071】
実施例8
実施例8は、ネットワーク中に異なる量の硫黄および酸素を有する選択された試料の比較である。実施例8は、理論分子量が2800のオリゴマーから調製された選択された試料の水/n−ブタノール、水およびシアンインクの膨潤を特徴としている。これらの試料についての架橋間の分子量は約3000である。選択した試料についての膨潤データを表15にまとめてある。表15に併記してあるのは、選択した試料を調製するのに用いたオリゴマー中に存在する硫黄の重量パーセントと酸素の重量パーセントである。この実施例は、オリゴマー骨格中の硫黄の重量パーセントが増大するにつれて、オリゴマー中の酸素の重量パーセントが減少し、ネットワークの膨潤性能が改善されることを示している。
【0072】
【表15】
Figure 0004704573
【0073】
実施例9
実施例9は、ネットワーク中に異なる量の硫黄および酸素を有する選択された試料の比較である。実施例9は、理論分子量が830のオリゴマーから調製された選択された試料の水/n−ブタノール、水およびシアンインクの膨潤を特徴としている。これらの試料についての架橋間の分子量は約1000である。選択した試料についての膨潤データを表16にまとめてある。表16に併記してあるのは、選択した試料を調製するのに用いたオリゴマー中に存在する硫黄の重量パーセントと酸素の重量パーセントである。この実施例は、オリゴマー骨格中の硫黄の重量パーセントが増大するにつれて、オリゴマー中の酸素の重量パーセントが減少し、ネットワークの膨潤性能が改善されることを示している。
【0074】
【表16】
Figure 0004704573
【0075】
実施例10
実施例10は、ネットワークを含むチオエーテルの透湿性が、酸素エーテル結合を有する同様のネットワークに比べて低いことを示すものである。各例において、二官能性メルカプタンを、TAICかTAC、0.5パーセントの光開始剤および場合によっては500ppmのNPALと混合した。試料を約50℃で完全に混合し、真空オーブン中で脱気した。各試料を、テフロン(登録商標)テープでコートしておいた2枚のガラス板の間に挟んだ。板は厚さ約4ミルのスペーサにより分離されていた。試料を、25ft/分でFusionプロセッサに各側を5回通過させた。光開始剤としてIRGACURE651を含有する試料は、FusionD電球で硬化させ、光開始剤としてIRGACURE819を含有する試料はFusionV電球で硬化させた。試料24〜32をこのやり方で作成した。表17に示してある。
【0076】
透過性試験はASTM D814に基づくものであった。直径75mmの「標準」円形ダイを用いて、厚さ80〜150ミクロンのフィルム試料から試験片を穿孔した。剥離ライナーを試料片の両側に用いて、取扱いおよび測定を容易にした。この「サンドイッチ構造」を10箇所について測定し、正味のフィルム厚さの平均を記録した。
【0077】
試料片をライナから慎重に取り除き、外径(O.D.)75mm、内径(I.D.)63.5mm、厚さ1.5mmのフルオロエラストマーガスケットに置いた。ガスケットおよび試料片を、100mLの脱イオン水を入れたアルミニウム透過カップのフランジ縁に置いた。カップの体積は250mLである。厚さ3mmの第2のガスケットを第1のガスケットの上に置き、直径75mmの窓スクリーン片を一番上に置いた。このスクリーンは伸縮性材料の伸縮を防ぐためのものであった。
【0078】
ガスケット、試料片およびスクリーンを、I.D.63.5mm、O.D.88mmの円形アルミニウムリングにより定位置に保持した。このリングの外端に沿って、6個の均等に分配されたねじ穴があり、これを通して、カップのフランジ縁にねじを押し込む。ねじを定位置に緩く締め、アセンブリ全体を40℃のオーブンに入れた。このアセンブリを1時間平衡させた後、ねじをきつく締め、カップをオーブンから取り出して、初期の重量を求めた。最初の1週間はほぼ毎日、2週目は約3日毎、その後は約5日毎に重量を量った。
【0079】
透過率(40℃でのg−mm/m2−日)(すなわち、水蒸気伝達率)は、フィルムの厚さ(mm)に水の総重量喪失(グラム)を掛け、フィルムの面積(0.003167m2)および24(日)で割った時間数で割ることにより計算した。試料24〜32の透過率を表17に示す。
【0080】
【表17】
Figure 0004704573
【0081】
比較例7
この比較例は、大量の酸素エーテル結合を有する試料の透湿率が、試料24〜32と比べて高いことを示すものである。比較例CS12〜CS15を調製し、実施例10に記載した通りに測定した。表18にまとめてある。
【0082】
【表18】
Figure 0004704573
【0083】
実施例11
実施例11は、ネットワーク中に異なる重量割合で硫黄と酸素を含むが、架橋間の分子量は同じである試料の比較である。各試料は理論分子量が830のオリゴマーと、架橋剤としてTAICから調製した。各試料について、架橋間の分子量は約1000である。試料の架橋密度は試料の透過率に大いに影響するため、これは重要である。試料を調製するのに用いたオリゴマー中の硫黄と酸素の重量割合および透湿率を表19に示す。表19のデータによれば、同じ架橋密度を有する試料の透過率は、骨格中の硫黄と酸素の重量割合により大きく異なることが分かる。硫黄の重量割合が増え、酸素の重量割合が減少するにつれて、試料の透過率は下がる。この実施例は、骨格中のチオエーテル結合の量を最大にし、酸素エーテル結合を最小にすることで、エン−チオールネットワークの透湿率を下げることができることを示している。
【0084】
【表19】
Figure 0004704573
【0085】
実施例12
実施例12は、揮発性成分を除去することにより、チオエーテルオリゴマーの悪臭を減じることができることを示すものである。分子量1700のDMDSおよびCHVEのオリゴマーを熱的手順により調製した。このオリゴマー(320グラム)を80℃まで加熱し、UIC圧延フィルムエバポレータに滴下した。カラムのジャケット温度は100℃であり、装置を0.009mmHgの真空にした。真空ポンプを保護するために2つの冷却トラップ、温度20℃のコールドフィンガー、液体窒素トラップを用いた。ローラを300rpmの速度にセットした。オリゴマーのこの処理の後、2.0グラムの材料をコールドフィンガーに集め、3.3グラムの材料を液体窒素トラップに集めた。オリゴマーから除去された材料を分析したところ、大半の残渣モノマーおよびモノマーからの環状不純物が含まれていた。オリゴマーの悪臭は大幅に減じた。カラム温度150℃で225グラムのオリゴマーの第2の処理を実施した。追加の0.22グラムの材料を集め、オリゴマーの悪臭をさらに減じた。
【0086】
その他の実施形態は添付の請求項の範囲に含まれる。上述した特定の実施形態および図面を参照して本発明を説明したが、本発明の技術思想は限定されるものではなく、添付の請求項により定義される。

Claims (1)

  1. (a)2個のチオール基を有するポリチオールと、2個の反応性不飽和炭素−炭素結合を有する第1のポリエンまたはポリエンの混合物との反応生成物を含むチオール末端オリゴマーであって、前記ポリチオールがジメルカプト硫化ジエチル、1,8−ジメルカプト−3,6−ジチアオクタン、またはこれらの組合せであって、前記オリゴマーが骨格には酸素原子より多くの硫黄粒子を含む、前記オリゴマーと、
    (b)少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有する第2のポリエンまたはポリエンの混合物であって、不飽和炭素−炭素結合の少なくとも5パーセントの官能性等価物が少なくとも3個の不飽和炭素−炭素結合を有する第2のポリエンからのものである、第2のポリエンまたはポリエンの混合物と
    の混合物を含むエン−チオールエラストマーを作成するための硬化性組成物。
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