JP4704001B2 - 活性炭及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、活性炭及びその製造方法に関する。さらに詳細には、糖液などの溶液から色素成分を効率的に除去するのに適した活性炭及びその製造方法に関する。
活性炭は、各種物質の吸着に優れた能力を有し、従来より家庭用、工業用を問わず多くの分野で吸着剤として使用されている。活性炭にはこのように優れた吸着能力があるが、その吸着能力は、活性炭の比表面積、細孔容積、細孔分布などの特性が、その吸着対象物質や、処理の対象となる液体の特性と適合しているかどうかに大きく左右される。
これまで、上記したような活性炭の特性を調整する方法が種々提案されており、例えば、比較的大分子量の化合物を除去するにはトランジショナル域(直径50〜100nm)の細孔容積を増大させた活性炭が適すること、及びかかる活性炭は炭素質材料に特定量の金属化合物を添加した後賦活することによって得られることが開示されている(特許文献1)。
特開昭54−78395号公報
一方、金属化合物を用いて活性炭を製造することも良く知られており、例えば、水酸化カリウムおよび/または水酸化ナトリウムまたはその塩で亜炭を処理してヘキサン作業能力を向上させる活性炭の製造方法が知られている(特許文献2)。
特表平7−508215号公報
特許文献1にはトランジショナル域の細孔容積を増大させると脱色能力が向上することが記載されているが、トランジショナル域の細孔容積を増大させても脱色能力が向上しないことがあり、単にトランジショナル域の細孔容積を増大させるのみでは必ずしも脱色能力を向上させることができるとはいえない。また、脱色能力を向上させるべくトランジショナル域の細孔容積を増大させると、必然的に硬度が低下するため、高い脱色能力と高い硬度を両立させることは極めて困難である。
また、特許文献2には、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を炭素質材料に添着した後賦活することによって活性炭を製造し、さらにアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を添着することで活性炭の特性を調整することが記載されているが、どのような条件を取ることで糖液などの脱色に有用な特定構造の活性炭を製造できるかは記載されていない。しかも、これらの方法にしたがって、脱色能力を上げるために総細孔容積を増加させると、硬度が著しく低下し、充填時及び使用時に活性炭が破損するという問題に加え、再生ロスが多いという問題があった。
従って、本発明の目的は、高い脱色性能を有し、かつ強度の高い活性炭及びその工業的に有利な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため、活性炭の細孔構造と脱色性能との関係について詳細に検討した結果、従来吸着性能に大きな影響はないとされていた比較的直径の大きな細孔が意外にも脱色性能に有効であることを見出し、好ましくは活性炭原料である炭素質材料として、2種類の石炭を用いることで、上記活性炭を効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたりの細孔容積が0.060cm/cm以上で、硬度が94.0%以上の活性炭である。
本発明のもう一つの発明は、少なくとも、弱粘結性以上を有する炭素質材料と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料とを乾式混合粉砕し、得られた混合粉体を加圧成型した後破砕し、熱処理した後賦活する活性炭の製造方法である。
本発明の脱色用活性炭によれば、糖液などに含まれる着色成分を高い容積効率で除去することができる。また、本発明の活性炭は高硬度を有するので、充填時や使用時における活性炭の損傷が少なく、再生ロスを低減化することができる。また、本発明の方法によれば、このような活性炭を工業的に有利に製造することができる。
本発明の活性炭における第1の特徴は、細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたりの細孔容積が0.060cm/cm以上で、かつ硬度が94.0%以上あることにある。
従来、糖液などの脱色に対しては、活性炭のトランジショナル域(細孔直径50〜100nm)の細孔容積が関係すると言われていた。しかしながら、本発明者らが詳細に検討を行ったところ、トランジショナル域の細孔容積は想定よりも少なくてよく、むしろさらに大きな細孔直径の領域の細孔容積を増大させることにより、脱色能力が向上することが明らかになった。
現実に液体の脱色を行う場合、活性炭の脱色能力はその重量あたりの能力より、容器に充填した際の体積(充填容積)あたりの能力の方が重要であるため、本発明においては活性炭の細孔容積を充填容積あたりの細孔容積で評価した。
活性炭の充填容積あたりの細孔容積は、以下の方法で算出する。まず、活性炭の重量当たりの細孔容積を、ポロシメーターを用い、水銀圧入法により、水銀圧は0.45psiから30000psiで測定する。一方、JIS−1474に準拠して該活性炭の充填比重を求め、前記重量あたりの細孔容積に充填比重を乗じて充填容積あたりの細孔容積を算出する。
本発明の活性炭は上記方法によって算出された細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたりの細孔容積が0.060cm/cm以上の活性炭である。この領域の細孔容積は大きい方が物質の拡散が容易になるため脱色能力が上がる傾向があるので、この細孔容積は0.065cm/cm以上が好ましく、0.070cm/cm以上がさらに好ましい。一方、あまり細孔容積が大きいと、硬度が低下したり微分が発生したりしやすくなる傾向があるため、細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたりの細孔容積は0.20cm/cm以下であることが好ましく、0.125cm/cm以下であることがさらに好ましい。
本発明の活性炭の硬度は94.0%以上である。この程度の硬度があれば、活性炭は通常の使用範囲では粉化せず高い再生収率が得られる。硬度は高い方がよく、96.0%以上とするのがより好ましい。硬度の上限はとくに限られるものではない。なお、本発明における活性炭の硬度とはJIS−1474に準拠して測定されたものを指す。
本発明の活性炭においては、200〜1000nmの領域の細孔容積が一定以上あることに加え、この全領域の細孔が一定の範囲で存在することが好ましい。一般に、200〜600nmの領域に比べ600〜1000nmの範囲に細孔容積の小さい領域ができやすいが、高い脱色性能を得るためには、600〜1000nmの領域においても一定の細孔容積が存在する事が好ましい。即ち、細孔直径600〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたり細孔容積が0.023cm/cm以上が好ましい。
一方、本発明の活性炭におけるミクロ域からトランジショナル域の細孔に関しては、吸着能力を確保するためある程度以上あればよく、それ以上に多くても吸着能力はあまり向上しない。一定以上の吸着能力を得るためには細孔直径10〜200nmの領域の細孔容積は0.023cm/cm以上あればよく、0.030cm/cm以上であればより好ましい。逆にこの領域の細孔容積があまり大きいと硬度が低下したり微粉の脱落が起こりやすくなる傾向があり実用上不利になる場合があるため、0.150cm/cm以下が好ましく、0.100cm/cm以下がさらに好ましい。
本発明の活性炭は、植物系、果実殻系、鉱物系などの各種炭素質材料を原料として製造できるが、活性炭の硬度を高くしやすく、一定品質のものを容易に、安価に入手できる点から中でも石炭系の炭素質材料を原料とするのが好ましい。石炭系の炭素質材料としては微粘炭、弱粘炭、強粘炭などを例示することができる。
脱色の対象となる液体の粘度は限定されるものではなく、種々の粘度のものに対応することが出来る。細孔に吸着される物質の拡散状態にもよるが、一般に粘性の高い液の脱色は粘性の低い液の脱色に比べ困難が増すが、本発明の活性炭は適切な細孔分布を有することから25℃における粘度が20mPa・秒以上という比較的高粘度の溶液の脱色にも好適に使用できる。なお、ここでいう粘度とはB型粘度計により測定した粘度である。
本発明の活性炭は、弱粘結性以上を有する炭素質材料と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料とを乾式混合し、熱処理した後賦活することによって製造することができる。ここで、弱粘結性以上を有する炭素質材料とは、ボタン指数が1.0以上である炭素質材料である。なお、ボタン指数は、JIS M 8801 6のるつぼ膨張試験方法に準拠し、試料を所定のるつぼに入れて所定の条件で加熱し、生成した残渣を標準輪郭と比較して測定される。
弱粘結性以上を有する炭素質材料としては、植物系、果実殻系、鉱物系などを挙げることができるが、なかでも石炭系の炭素質材料が前述の理由から好ましい。このような石炭系の炭素質材料としては、ボタン指数が1〜3の弱粘炭が好ましく用いられるが、粘結性が不足して成型性が良くない場合にはボタン指数が3以上の強粘炭およびピッチなどを適切な割合で混合して用いることもできる。
アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料としては、石炭系の炭素質材料が好ましい。アルカリ金属としては、カリウム、ナトリウムなどを挙げることができる。また、アルカリ土類金属としては、カルシウムなどを挙げることができる。アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料中のアルカリ金属とアルカリ土類金属は金属原子総量として、300ppm以上、1100ppm以下が好ましい。アルカリ金属及びアルカリ土類金属の中でも特にカルシウムが好ましく、カルシウムの含有量は300ppm以上、1000ppm以下の炭素質材料を使用するのが脱色能力、硬度、成型性の観点から好ましい。
本発明の活性炭の製造方法においては、炭素質材料の組織中にアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属が均質かつ高分散に分布している原料が用いられるため、炭素質材料に特定量の金属化合物を添加した後賦活する方法と比較して、細孔形成の局在化が起こりにくく均質な細孔形成が成されるため、適切な細孔分布が得られ、硬度も高くすることができる。
本発明の活性炭を製造するには、先ず弱粘結性以上を有する炭素質材料(以下材料1ということがある)とアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料(以下材料2ということがある)とを乾式混合粉砕する。これらの炭素質材料1及び2の他、本発明の効果を阻害しない範囲で強粘炭あるいはピッチなどを添加するのは差し支えない。乾式混合粉砕する方法は、両炭素質材料の比率がほぼ一定になるように混合粉砕できれば特に制限はないが、ボールミル、ロットミルあるいは高速ミキサーなどにより容易に実施することができる。
材料1と材料2の混合比率は原料となる炭素質材料と目的とする脱色能力や硬度に応じて定めればよいが、材料1の比率があまり高すぎると硬度は増大する一方、細孔直径が200nm以上の細孔形成が抑制され、脱色性能が低下する傾向にあり、また材料1の比率があまり低すぎると成型性が低下し、硬度が低下する傾向があるので、材料1と材料2は、重量比で1:9〜9:1が好ましく、より好ましくは4:6〜3:7の割合で混合するのが好ましい。
成形工程においては、材料1と材料2は乾式混合粉砕された後、180kg/cm以上の圧力で加圧することにより、成型物を得ることができ好ましい。加圧成型するための装置はとくに限定されるものではなく、例えばロールプレス式、ディスク方ペレッター式、リング型ペレッター式、押し出し式などの成型装置が使用可能である。また、圧力や成型物の形状もとくに限定されるものではなく、円柱状、円筒状、ペレット状、球状、シート状など目的に応じて適宜決めればよい。これらの大きさもとくに限定されない。
得られた成型物は公知の粉砕機、例えば上述したボールミル、ロットミルあるいは高速ミキサーなどにより粉砕される。粉砕物は8/30メッシュなど所定の大きさに整粒されるが、活性炭としての平均粒径として0.3〜30mm程度、好ましくは0.5〜1.0mm程度になるように整粒するのが実用的であり、好ましい。整粒された粉砕物は熱処理に付される。熱処理は、還元ガス雰囲気下で550〜750℃まで加熱すればよい。より高性能、より高強度の炭化物又は活性炭を得るには、二段階での熱処理、例えば、200〜400℃まで酸化ガス雰囲気下5〜30℃/分で昇温し、さらに550〜750℃まで還元ガス雰囲気下5〜30℃/分で昇温するのが好ましい。
乾留された粉砕物はさらに賦活されて活性炭となる。賦活は、水蒸気、二酸化炭素、空気、プロパン燃焼排ガス、これら混合ガス等の酸化性ガスの雰囲気下400〜1000℃で実施するガス賦活や塩化亜鉛、リン酸、塩化カルシウム、硫化カリウムなどの薬剤の存在下400〜800℃程度で実施する薬品賦活が採用される。なかでも、空気とLPGの比率が1対0.0425程度の燃焼ガス流通下900〜1000℃で行う燃焼ガス賦活を採用するのが好ましい。賦活収率は、脱色能力と硬度の関係から必要に応じて適宜決定すればよい。
賦活後、活性炭は希塩酸などで酸水洗され、pH5.0以上7.0以下に調整することで、本発明の活性炭を得ることができる。ここでいう活性炭のpHとは、JIS−K1474に準拠して測定されたpHである。
本発明の活性炭は用途に応じて、表面を化学修飾する、表面に物理的に機能性物質を担持させるなどの後処理を施しても良い。このような表面修飾の例としては、銀、鉄などの金属の塩や酸化物、鉱酸を添着する他、表面を酸性にする処理なども挙げられる。
本発明の活性炭は、例えば、糖液を強酸性カチオン交換樹脂に接触させて糖液の脱塩処理又は転化処理を行った後、酸性の糖液中に残存する色素成分を効率的に除去するために用いられる。
活性炭を脱色用に使用する場合、活性炭をカラムなどの容器に充填し、バッチ式又は連続式で実施される。連続式で行う場合は向流方式で実施することが多い。脱色性能が低下した活性炭は所定の処理を施して再生され、再使用される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各物性値は次の方法により測定した。
ヨウ素吸着量(IA)、硬度はJIS−K1474に準拠して測定した。また、細孔分布の測定には株式会社島津製作所製のオートポアIV9510型を使用した。また、溶液の粘度は(株)東京計器製のB型粘度計で測定した。
先ず、材料1として固定炭素分59.5重量%、かつ灰分0.7重量%の弱粘結性を有する瀝青炭(ボタン指数3)を、材料2として固定炭素分48.3重量%以上、かつ灰分0.7重量%でありかつナトリウム45ppm、カルシウム800ppmを含む微粘結性の瀝青炭(ボタン指数0.5)を使用し、材料1と材料2を重量比3:7でボールミルを用いて混合粉砕し、得られた粉体を(株)山本水圧工業所製の加圧成形機を用いて直径4cm、長さ15cmの容器に充填し、100℃、280kg/cmの圧力で加圧成型した後ジョークラッシャーで破砕し、粒径範囲0.1〜2.0mm、平均粒径0.95mmの顆粒に整粒した。
次いでこの顆粒を外熱式ロータリーキルンに投入し、300℃まで酸化ガス雰囲気下5℃/分の昇温を施し2時間保持し、続いて650℃まで還元ガス雰囲気下8.75℃/分の昇温を実施して炭化した。揮発分0gベースに換算したこの炭化炭75.0gを内径57mm、高さ600mmの流動炉に仕込み、空気20L(リットル、以下同じ)/分、LPG 0.85L/分の燃焼ガス流通下950℃で賦活収率50%となるように燃焼ガス賦活を行い活性炭を得た。
得られた活性炭を酸水洗し、6回の煮沸水洗浄を行い、pHを6.5±0.5に調整した後120℃で2〜3時間乾燥した。活性炭の充填密度ρB(g/cm)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填容積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。
内径2.07cm、高さ40cmのカラムに上記活性炭を充填し、三井製糖(株)製三温糖:イオン交換水=1:1(重量比)からなる原液を25℃、SV=2hr−1の条件下、アップフローで通流し、脱色テストを行った。この原液の粘度は25℃において30mPa・秒であった。充填した活性炭の20倍通液した時点でサンプルを採取し、10mmセルを使用し、波長λ=420nmで吸光度を測定し、次の式で脱色能を算出した。
脱色能(%)=〔(原液吸光度−20倍通液後の処理液の吸光度)/原液吸光度〕×100。
得られた活性炭の充填密度、ヨウ素吸着量、脱色能、各細孔直径領域における細孔容積、硬度を表1に示す。実施例1の活性炭は硬度も高く、実用上充分な良好な脱色能力を示した。
材料1と、材料2を重量比で4:6とする以外は実施例1と同様にして活性炭を得た。同様に活性炭の充填密度ρB(g/cc)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填密度より求めた体積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。結果を表1に示す。硬度、脱色性能とも良好である。
材料1及び2を、ボールミルで粉砕する際に、材料1及び2の合計100重量部に対し、固定炭素分60.9重量%、かつ灰分6.2重量%の強粘結炭(ボタン指数9)20重量部を添加する以外は実施例1と同様にして活性炭を得た。同様に活性炭の充填密度ρB(g/cc)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填密度より求めた体積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。結果を表1に示す。硬度、脱色性能とも良好である。
材料1及び2の合計100重量部に対し、強粘結炭25重量部を添加する以外は実施例1と同様にして活性炭を得た。同様に活性炭の充填密度ρB(g/cc)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填密度より求めた体積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。結果を表1に示す。実施例4で得られた活性炭は、実施例1〜3で得られた活性炭に比べ、脱色能力でやや劣るが、実用上問題のないレベルである。
比較例1
炭素質材料として材料1のみを使用し、賦活を900℃で行う以外は実施例1と同様にして活性炭を得た。同様に活性炭の充填密度ρB(g/cc)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填密度より求めた体積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。結果を表1に示す。実施例1〜4で得られた活性炭に比べ200〜1000nmの範囲の細孔容積がかなり小さく、脱色能力に大きく劣っている。
比較例2
炭素質材料を粉砕する工程において、Ca(OH)を1重量%添加して混合粉砕する以外は比較例1と同様にして活性炭を得た。同様に活性炭の充填密度ρB(g/cc)、ヨウ素吸着量IA(mg/g)、脱色能(%)、充填密度より求めた体積あたりの細孔直径200〜1000nmおよび600〜1000nmの領域における細孔容積(cm/cm)、硬度(%)を測定した。結果を表1に示す。脱色能力については実施例の活性炭と同等であるが硬度で大きく劣るものとなっている。
Figure 0004704001
本発明の活性炭は、糖液などに含まれる着色成分の除去に好適である。また、本発明の活性炭は、高硬度を有するので、充填時や使用時における活性炭の損傷が少なく、再生ロスを低減化することができる。本発明の活性炭は、好ましくは、弱粘結性以上を有する炭素質材料と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する炭素質材料とを乾式混合粉砕し、得られた混合粉体を加圧成型した後破砕し、熱処理した後賦活するという簡単な方法で製造することができ、産業上有用である。

Claims (7)

  1. 細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたり細孔容積が0.060cm/cm以上で、かつ細孔直径600〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたり細孔容積が0.023cm/cm以上で硬度が94.0%以上の活性炭。
  2. 細孔直径10〜200nmの領域における活性炭充填容積あたり細孔容積が0.023〜0.150cm/cmであり、かつ細孔直径200〜1000nmの領域における活性炭充填容積あたり細孔容積が0.20cm/cm以下である請求項1記載の活性炭。
  3. 活性炭が石炭系の炭素質材料を原料とする活性炭である請求項1又は2に記載の活性炭。
  4. 該活性炭が脱色用の活性炭である請求項1〜3いずれかに記載の活性炭。
  5. 該活性炭が糖液脱色用の活性炭である請求項1〜4いずれかに記載の活性炭。
  6. 少なくとも、ボタン指数が1.0以上を有する石炭系の炭素質材料と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有し、かつカルシウムの含有量が300〜1000ppmである石炭系の炭素質材料とを乾式混合粉砕し、得られた混合粉体を加圧成型した後破砕し、熱処理した後賦活する活性炭の製造方法。
  7. ボタン指数が1.0以上を有する石炭系の炭素質材料と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する石炭系の炭素質材料との混合比率が重量比で1:9〜9:1である請求項6に記載の活性炭の製造方法。
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