JP4702996B2 - 車両用スライドテーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用スライドテーブルに関し、更に詳細には、前部座席と後部座席とを有する乗用車等の車両に設けることで、殊に前部座席に坐る乗員の身の回り品を載置するテーブルや物品収納用バッグ等を、その必要時にのみ手元へ近付けて取出し得るようにした車両用スライドテーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭乗した乗員の各種身の回り品を、車内の限られたスペースを有効に利用して便利に収容し得るようにした便利製品が種々提案されている。例えばセパレートシートの間のフロアに設置されるコンソールボックスに関して、該ボックスの蓋を略180度展開することで、この蓋の内側に設けたカップホルダやトレーが使用可能状態となり、飲料カップや各種小物をこれらに載置し得るようにした小物ホルダがこれである。また後部座席の前方中央と前記コンソールボックスとの間に物品収容ボックスを後付けし、該ボックスに設けたカップホルダ、ティッシュ入れその他CDケース等を、後部座席の乗員の使用に供するようにしたものも存在する。
【0003】
【発明が解決すべき課題】
前述した小物ホルダ等の如き便利グッズの使用対象は主として後部座席の乗員に限られ、前部座席の乗員の使用に対する配慮は一般になされていない。また基本的に箱状物(ボックス)という発想に終始していて、特定の物品を所定部位に待機状態で位置させ、必要に応じ手元に引き寄せて使用するという移動自在なセッティングの観点から出たものはなかった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するため提案されたものであって、前部座席と後部座席とを有する乗用車等の車両に設けることで、殊に前部座席に坐る乗員の使用に便利であり、しかも常には後部座席に近接した定位置で使用を待機していて運転時に邪魔となることがなく、必要に応じて手元へ近付けて使用に供し得る車両用スライドテーブルを提供することを目的とする。
【0005】
【発明を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため本発明に係る車両用スライドテーブルは、車両の運転席の側方に配置されたコンソールボックスの後方で、かつ後部座席の前方に位置するよう設置したテーブル支持部と、
前記テーブル支持部の上面にスライド機構を介して取付けられ、前記後部座席に近接して前記コンソールボックスの上方から退避する第1位置および該コンソールボックスの上方に位置する第2位置の間を選択的に進退移動可能なスライド部材と、
前記スライド部材の上面に第1ロック機構を介して取付けられ、この第1ロック機構の解除により該スライド部材から取外し可能な物品載置用テーブルとから構成したことを特徴とする。
【0006】
この場合に、前記スライド部材およびスライド機構の間に第2のロック機構を介装し、これにより該スライド部材をスライド機構に対しロックすることで前記第1位置または第2位置に移動不能に停止させ、また該ロックを解除することで該スライド部材の第1位置からの前進移動または第2位置からの後退移動を許容し得る構成とするのが好ましい。また前記の物品載置用テーブルとして複数の形態のものを予め準備しておけば、ユーザーが用途に応じて選択したテーブルを前記スライド部材に交換自在に取付けることができる。この物品載置用テーブルとしては、例えば各種物品を整理状態で載置するトレーや、各種バッグを安定的に載置し得る載置台が挙げられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る車両用スライドテーブルについて、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。図1は本願発明である車両用スライドテーブルの実施例の分解斜視図、図2は組上がり状態での車両用スライドテーブルの縦断面図、図3は図2のIII-III線断面図、図4は車両用スライドテーブルの部品をなすスライド部材の底面図である。また図6および図7は、車両用スライドテーブルの配設状態を示す斜視図であって、助手席は取外した状態で示してある。更に図9は、本願の第2発明である車両用スライドテーブルの実施例の分解斜視図である。なお、本発明に係る車両用スライドテーブルを実施し得る車両としては、一般の乗用車やワンボックスワゴンのように、前部座席および後部座席を備えている車両が対象とされる。
【0009】
【テーブル支持部とスライド機構について】
図6および図7に示すように、直方体状をなすテーブル支持部10が、車両における運転席12の側方で、かつ後部座席14の前方に位置するようフロア16上に設置されている。このテーブル支持部10は、後述するように、例えばドライバーが携行するパイロットケースの如き角型バッグ等が載置されるので、これらの重量に充分に耐え得る樹脂材質の機械的構成を備えている。テーブル支持部10の頂面は矩形状とされ、この頂面に後述のスライド機構20を取付けるための取付金具22,22が配設されている。なおテーブル支持部10を前記フロア16に設置する位置は、多くの場合に図示例のコンソールボックス18の真後ろとなる。
【0010】
前記テーブル支持部10の頂面には、スライド機構20を介してスライド部材24が水平となるよう取付けられ、図6に示す後部座席14に近接した第1位置P1および運転席12の側方における第2位置P2の間を選択的に前進移動および後退移動し得るようになっている。すなわち図1〜図4に示す如く、スライド機構20は略矩形状をなす板体20aと、該板体20aの両側を平行に立上げた側板20b,20bとからなり、夫々の側板20bの外側に車輪26,26が回転自在に枢支されている。またスライド機構20における板体20aの底面には、適宜数の雌ネジ孔28が螺切されている(図4参照)。そして図2に示すように、前記テーブル支持部10に配設した取付金具22にスライド機構20の板体20aを載置し、下方から挿通したボルト30を各対応の前記雌ネジ孔28に螺挿することで、前記スライド部材24は該テーブル支持部10の上面に確実に取付けられる。
【0011】
【スライド部材について】
前記スライド部材24は合成樹脂を材質とする長尺の矩形状体を外装面とし、裏側に断面コ字状をなす2本のガイドレール32,32が長手方向に平行に配設されている。そして殊に図3に示す如く、前記ガイドレール32,32に前記スライド機構20の各車輪26が嵌挿されるようになっている。このとき前記スライド機構20はテーブル支持部10に固定的に取付けられているから、該スライド機構20(テーブル支持部10といってもよい)に対して前記スライド部材24が、図2における第1位置P1および第2位置P2の間を距離Lだけ前進・後退移動し得るものである。この場合に前記スライド部材24を第1位置P1または第2位置P2で移動不能に停止させ、必要に応じて進退移動を許容するように、後述する第2のロック機構44がスライド部材24に配設される。
【0012】
また図1に示すように、スライド部材24の表側の前方部位(前部座席側に指向する部位)に近接して手掛け孔24aが穿設されている。更に、このスライド部材24における前記手掛け孔24aより後方側には、所要間隔だけ離間させて2つの平行な長矩形孔34,36が長手軸線に対し直交する短手方向に穿設されている。これらの長矩形孔34,36は、後述する物品載置用テーブル38の裏面に設けた2つの係合片40,42の通過を許容するものである。従ってスライド部材24における2つの長矩形孔34,36の離間間隔と、物品載置用テーブル38における2つの係合片40,42の離間間隔とは対応的に略同一に設定されている。
【0013】
【第2のロック機構について】
前記スライド部材24には第2のロック機構44が配設されて、該スライド部材24が前述した第1位置P1または第2位置P2で移動不能に停止するようロックすると共に、必要に応じ該ロックを解除して該スライド部材24の進退移動を許容するようになっている。例えば図4に示すように、前記スライド部材24の裏面には、スライド機構20の前方側(図4の左側)となる位置に2枚の移動阻止片54,54が相互に近接離間自在に配設され、これら移動阻止片54,54は該スライド部材24の裏面に配設したスライダ56にリンク機構58,58を介して接続している。すなわち前記スライダ56は、中間部分に後述の第1ロック機構46との干渉を回避するため切り欠いた開放部56aを有する長矩形状の板体であって、その長手方向の両端縁部は、前記スライド部材24の両端縁部および前記2本のガイドレール32,32の間に形成される長溝に収納されて、前後に所要距離だけ進退移動し得るようになっている。
【0014】
また前記スライダ56の後方側(図4の右側)は小さな矩形状の突出片56bを一体的に備え、この突出片56bと前記移動阻止片54,54との間に前記リンク機構58,58が対応的に連設されている。更に図4に示す如く、前記スライダ56の後方側に形成した2つの係着爪60,60と、前記スライド部材24の裏面の適宜位置に立設した2本のピン62,62との間に引張りバネ64,64が夫々弾力的に介装されて、該スライダ56を常には右方向へ付勢している。従って前記2枚の移動阻止片54,54は、前記リンク機構58,58を介して常には離間方向に弾力的に付勢されている。
【0015】
【スライド部材の進退移動について】
図3に実線で示す如く、離間方向に拡開している移動阻止片54,54は、前記スライド機構20の一部をなす側板20b,20bの開放端前方を遮る形で臨むことになり、結果として該スライド機構20に対するスライド部材24の移動を阻止することになる。また前記スライダ56の前方端(図4の左側)には把手66が形成され、この把手66はスライド部材24に開設した前記手掛け孔24aの直下に位置している。従って手指を前記手掛け孔24aを介して挿入し、前記把手66を握って図4の左側へ引張れば、スライダ56は引張りバネ64,64の弾力に抗して同じく左側へ摺動する。このスライダ56の摺動によって前記移動阻止片54,54は、前記リンク機構58,58を介して相互に近接方向に移動する。すなわち図3において、移動阻止片54,54が2点鎖線で示す位置まで近接的に移動する結果として、該移動阻止片54,54は前記側板20b,20bの開放端前方から完全に退避することになり、従って前記スライド機構20に対する前記スライド部材24の移動を許容する。
【0016】
【物品載置用テーブルについて】
図1、図2および図5に示すように、前記スライド部材24の上面には、例えば各種物品を整理状態で載置するトレー(図1の形態)や、各種バッグを安定的に載置し得る載置台(図8の形態)からなる物品載置用テーブル38が着脱自在に取付けられている。そしてスライド部材24に対する物品載置用テーブル38の取付け状態は、後述の第1ロック機構46をロックすることで達成され、この第1ロック機構46のロックを解除することで、該物品載置用テーブル38は該スライド部材24から取外し可能となる。
【0017】
図1に示す物品載置用テーブル38は、前記の如く各種物品を整理状態で載置し得る矩形状トレーの形状をしており、その長手方向の長さは前記スライド部材24の長さより小さく設定してある。従って図2のように、スライド部材24の上面に物品載置用テーブル38を取付けた際に、該スライド部材24における手掛け孔24aは該物品載置用テーブル38の前端部より前方に開口している。また物品載置用テーブル38の裏面には、図2および図5に示す如く、所要間隔だけ離間させて2つの係合片40,42が、該テーブル38の長手軸線に対し直交する短手方向に突設されている。これら2つの係合片40,42は、前記スライド部材24に穿設した2つの長矩形孔34,36に対応的に挿通可能な寸法に設定してある。また図5に示すように、物品載置用テーブル38の前方側(図で左側)に設けられる係合片40の左端縁40aは、下方へ向かうにつれて左側へ拡開するテーパ面として形成され、同じく物品載置用テーブル38の後方側(図で右側)に設けられる係合片42の右端縁42aは、下方へ向かうにつれて右側へ拡開するテーパ面として形成されている。
【0018】
またスライド部材24の裏面には、図2および図5に示すように、物品載置用テーブル38の係合片40,42を前記長矩形孔34,36へ対応的に挿通した際に、該係合片40,42に係合して該物品載置用テーブル38を保持する可動係合片48および固定係合片50が対応的に配設されている。すなわちスライド部材24の後方側(図で右側)の裏面に固定係合片50が配設され、この固定係合片50の左端縁50aは、上方へ向かうにつれて左側へ拡開する逆テーパ面として形成されている。またスライド部材24の前方側(図で左側)に設けられる可動係合片48の右端縁48aは、上方へ向かうにつれて右側へ拡開する逆テーパ面として形成されている。なお可動係合片48は、後述する第1ロック機構46により進退駆動されて、物品載置用テーブル38の裏面に設けた一方の係合片40との係合および該係合の解除が行なわれる。
【0019】
例えば、図2はスライド部材24に物品載置用テーブル38を取付けた状態を示し、該物品載置用テーブル38における係合片42のテーパ面42aは、該スライド部材24における固定係合片50の逆テーパ面50aに係合し、また該テーブル38における係合片40のテーパ面40aは、該スライド部材24における可動係合片48の逆テーパ面48aに係合している。この可動係合片48は、後述の第1ロック機構46により常には係合状態に保持されており、これに設けたレバー52を回動操作することで該可動係合片48を前進方向に移動させ、テーブル38の係合片40に対する係合を解除する。これにより物品載置用テーブル38は、図5の(b)および(c)に示すように、スライド部材24から自在に取出し可能となる。そしてユーザーの用途に応じて、図5のトレー状の物品載置用テーブル38を、図8に示すバッグ載置台としての物品載置用テーブル38に交換することができる。
【0020】
【第1ロック機構について】
前記スライド部材24の上面に取付けられた物品載置用テーブル38は、第1ロック機構46のロック作用により取外し不能とされると共に、そのロックを解除することで、該物品載置用テーブル38を該スライド部材24から取外し可能とされる。例えば図4に示す如く、スライド部材24の裏面で前記スライダ56の開放部56aが臨む部位に第1ロック機構46が配設され、これに設けた前記レバー52を回動操作することで物品載置用テーブル38を取外し得るようになっている。すなわち第1ロック機構46は、前述した可動係合片48と、該可動係合片48を常には図4の右方向へ弾力的に付勢する2つの圧縮バネ68,68と、前記レバー52とから基本的に構成されている。
【0021】
前記可動係合片48は、図4に示すように矩形状の板体であって、その右端縁48aが上方へ向かうにつれて右側へ拡開する逆テーパ面になっていることは前述した通りである。この可動係合片48の平担面には、所要間隔で平行に2本の長溝48b,48bが開設され、前記スライド部材24の裏面の適所に立設したガイドピン70が各対応の長溝48bに挿通されて、該可動係合片48の左右方向(スライド部材24の長手方向)への移動を案内している。また図2に示すように、前記ガイドピン70の頭部にはバネ支持片72が固定されて水平に延出し、このバネ支持片72の開放端と前記可動係合片48との間に前記圧縮バネ68が弾力的に介装されている。これにより可動係合片48は、前記圧縮バネ68の弾力作用下に常には図4の右方向へ付勢され、該可動係合片48の前記逆テーパ面48aを図2および図5(a),(c)の位置P3へ到来させている。また図4に示すように、スライド部材24の裏面にはピン74を介して前記レバー52が回動自在に枢支され、該レバー52から分岐した作動片52aは可動係合片48に表面側で軸支されている。従って前記レバー52を、図4に示す如く反時計方向へ回動させれば、可動係合片48は前記圧縮バネ68の弾力に抗して左側へ後退し、図5(b)の位置P4で停止する。
【0022】
【物品載置用テーブルの脱着について】
物品載置用テーブル38をスライド部材24に取付けたり、取外したりするには前述した構成に係る第1ロック機構46を使用して行なう。先ず物品載置用テーブル38をスライド部材24に取付けるには、前記レバー52を反時計方向へ回動させて可動係合片48を図5(b)の位置P4まで後退させる。そして物品載置用テーブル38の裏面に設けた2つの係合片40,42を、スライド部材24に開設した前記2つの長矩形孔34,36へ挿通させる。このとき物品載置用テーブル38を後方側から下方へ傾斜させ、その後方側の係合片42を先に長矩形孔36に挿入させれば、該係合片42のテーパ面42aが前記スライド部材24における固定係合片50の逆テーパ面50aに係合するに至る。次いで物品載置用テーブル38の前方側を下方へ傾斜させると、その前方側の係合片40がスライド部材24における前方側の長矩形孔34に挿入される。このとき可動係合片48は、図5(b)の位置P4まで後退しているから、前記係合片40が該可動係合片48に干渉することはない。
【0023】
次いで前記レバー52に加えていた回動力を解除すれば、前記圧縮バネ68の復帰弾力により該レバー52は時計方向へ回動して原位置で停止する。また前記可動係合片48は、前記圧縮バネ68の弾力作用下に図4の右方向へ付勢されて図5(a)の位置P3へ到来する結果として、その逆テーパ面48aを物品載置用テーブル38における係合片40のテーパ面40aに係合させるに至る。すなわち物品載置用テーブル38は、スライド部材24に取外し不能に取付けられることになる。逆に物品載置用テーブル38をスライド部材24から取外すには、図5(a)から図5(c)のステップを順に実行すればよい。
【0024】
【実施例の作用】
次に、この実施例に係る車両用スライドテーブルの使用の実際につき説明する。図1に示す物品載置用テーブル38は、各種の物品を整理状態で載置可能なトレーの形態を有し、該テーブル38は、図2に示す如くスライド部材24に既に取付けられているものとする。このときスライド部材24は、図7に示すように運転席側方の第2位置P2に位置していて、物品載置用テーブル38を運転席の乗員が使用し得る状態となっている。また前記第2のロック機構44はロック状態になっていて、スライド部材24が前記スライド機構20に対して後退移動するのを阻止している。
【0025】
物品載置用テーブル38を使用する必要がなくなった場合は、第2のロック機構44のロックを解除して、該テーブル38をスライド部材24と共に後部座席14に近接した第1位置P1へ後退移動させる。すなわち〔0014〕の「スライド部材の進退移動について」の項で述べた如く、乗員の手指を手掛け孔24aに挿入して前記把手66を握り、図4の左側へ引張ることで、第2ロック機構44の移動阻止片54,54が図3の2点鎖線の位置まで近接移動し、該移動阻止片54,54は側板20b,20bの開放端前方から完全に退避する。これにより前記スライド機構20に対するスライド部材24の移動が許容される。この状態で前記把手66を解放すれば、前記引張りバネ64,64の復帰弾力によりスライダ56は原位置へ復帰し、前記移動阻止片54,54はリンク機構58,58を介して離間方向へ移動する。従って移動阻止片54,54は側板20b,20bの開放端前方を再び遮る形で臨むことになり、前記スライド部材24を第1位置P1においてロックすることになる。すなわち前部座席の乗員が物品載置用テーブル38を使用する際は、該テーブル38を第2位置P2まで引き寄せて使用し、また使用しない場合は該テーブル38を第1位置P1まで後退移動させることで、運転等に支障を来すことがない。
【0026】
また物品載置用テーブル38を、例えば図8に示すパイロットケース76を安定的に載置する載置台の形をしたテーブルに交換したい場合は、図5(a)〜図5(c)に示すステップを実行すればよい。これは〔0021〕の「テーブルの脱着について」の項で述べたところに準ずるもので、前記第1ロック機構46のレバー52を回動させることで、可動係合片48を図5(b)の位置P4まで後退させる。これにより可動係合片48の逆テーパ面48aは、物品載置用テーブル38における係合片40のテーパ面40aから離脱する。従って図5(c)に示すように、物品載置用テーブル38をスライド部材24から取外し、一例として図8に示す載置台の形をした別のテーブル38に容易に交換することができる。
【0027】
【別実施例に係るバッグスライド機構について】
図9は、本願の別実施例に係る車両用スライドテーブルの実施例を示す分解斜視図である。すなわち別実施例の実施例に係る車両用スライドテーブルは、図9に示すように、車両における運転席の側方で、かつ後部座席の前方に位置するように設置したバッグ支持部10と、前記バッグ支持部10の上面にスライド機構20を介して取付けられ、前記後部座席に近接する第1位置および運転席側方の第2位置の間を選択的に進退移動可能なスライド部材24と、前記スライド部材24の上面に第1ロック機構を介して取付けられ、この第1ロック機構の解除により該スライド部材24から取外し可能な物品収納用バッグ39とから構成されている。ここでバッグ支持部10は、前記実施例に関して説明したテーブル支持部10と実質的に全く同じものであり、また前記スライド部材24および第1ロック機構も、前記実施例に関して説明したスライド部材24および第1ロック機構46と実質的に全く同じものである。
【0028】
物品収納用バッグ39は、図示形状の如くハードタイプのパイロットケースが好適に使用され、該バッグ39の裏面に前記2つの係合片40,42が設けられている。これら2つの係合片40,42の離間間隔は、前記スライド部材24に開設した2つの長矩形孔34,36の離間間隔と対応的に略同一に設定されている。従ってバッグ39の2つの係合片40,42を、前記スライド部材24における2つの長矩形孔34,36に対応的に挿通させる。このときバッグ39を後方側から下方へ傾斜させ、その後方側の係合片42を先に長矩形孔36に挿入させれば、該係合片42のテーパ面42aが前記スライド部材24における固定係合片50の逆テーパ面50aに係合するに至る。次いでバッグ39の前方側を下方へ傾斜させると、その前方側の係合片40がスライド部材24における前方側の長矩形孔34に挿入される。このとき可動係合片48は、図5(b)における位置P4まで後退しているから、前記係合片40が該可動係合片48に干渉することはない。
【0029】
次いでレバー52に加えていた回動力を解除すれば、圧縮バネ68の復帰弾力により該レバー52は時計方向へ回動して原位置で停止する。また可動係合片48は、前記圧縮バネ68の弾力作用下に図4の右方向へ付勢されて図5(a)の位置P3へ到来する結果として、その逆テーパ面48aをバッグ39における係合片40のテーパ面40aに係合させるに至る。すなわちバッグ39は、スライド部材24に取外し不能に取付けられる。逆にバッグ39をスライド部材24から取外すには、図5(a)から図5(c)のステップを順に実行すればよい。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係る車両用スライドテーブルによれば、前部座席と後部座席とを有する乗用車等の車両に設けることで、殊に前部座席に坐る乗員がテーブルやバッグを使用するのに便利である。しかも常にはテーブルやバッグは後部座席に近接した定位置で使用を待機していて運転時の邪魔となることがなく、必要に応じて手元へ近付けて便利に使用に供し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明に係る車両用スライドテーブルの実施例の分解斜視図である。
【図2】 組上がり状態で示す車両用スライドテーブルの縦断面図である。
【図3】 図2のIII-III線断面図である。
【図4】 車両用スライドテーブルの一部品をなすスライド部材の底面図である。
【図5】 (a),(b),(c)は、車両用スライドテーブルにおけるスライド部材から物品載置用テーブルが取外される状態を段階的に示す説明断面図である。
【図6】 車内での車両用スライドテーブルの配設状態を示す斜視図であり、物品載置用テーブルはテーブル支持部に対して後退した待機位置にある。
【図7】 車内での車両用スライドテーブルの配設状態を示す斜視図であり、物品載置用テーブルはテーブル支持部に対して前進した使用位置にある。
【図8】 角型バッグを載置し得る載置台を、物品載置用テーブルとして採用した場合の斜視図である。
【図9】 本願の第2発明である車両用スライドテーブルの実施例の分解斜視図である。
【符号の説明】
10 テーブル支持部
12 運転席
14 後部座席
18 コンソールボックス
20 スライド機構
24 スライド部材
26 車輪
32 ガイドレール
38 物品載置用テーブル
39 バッグ
44 第2のロック機構
46 第1ロック機構
P1 第1位置
P2 第2位置
Claims (3)
- 車両の運転席(12)の側方に配置されたコンソールボックス(18)の後方で、かつ後部座席(14)の前方に位置するよう設置したテーブル支持部(10)と、
前記テーブル支持部(10)の上面にスライド機構(20)を介して取付けられ、前記後部座席(14)に近接して前記コンソールボックス(18)の上方から退避する第1位置(P1)および該コンソールボックス(18)の上方に位置する第2位置(P2)の間を選択的に進退移動可能なスライド部材(24)と、
前記スライド部材(24)の上面に第1ロック機構(46)を介して取付けられ、この第1ロック機構(46)の解除により該スライド部材(24)から取外し可能な物品載置用テーブル(38)とから構成した
ことを特徴とする車両用スライドテーブル。 - 前記スライド部材(24)およびスライド機構(20)の間に介装され、該スライド部材(24)をスライド機構(20)に対しロックすることで前記第1位置(P1)または第2位置(P2)に移動不能に停止させ、また該ロックを解除することで該スライド部材(24)の第1位置(P1)からの前進移動または第2位置(P2)からの後退移動を許容する第2のロック機構(44)を備える請求項1記載の車両用スライドテーブル。
- 前記スライド機構(20)は、前記テーブル支持部(20)の頂面に、前記スライド部材(24)の進退移動方向と交差する方向に離間すると共に該進退移動方向に夫々離間して設けた合計4個の車輪(26)と、前記スライド部材(24)の裏側に前記進退移動方向に平行に配設され、該進退移動方向に離間する片側2個ずつの前記車輪(26)が転動可能なガイドレール(32,32)とを備える請求項1または2記載の車両用スライドテーブル。
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