JP4702774B2 - 連続気孔弾性体及びその製造方法、並びに液切りローラー、絞りローラー及びスワブ - Google Patents
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Description
。
2)薬品処理工程後の洗浄工程において、製品を洗浄した後の製品(被洗浄物)表面に付着した水やその他の溶剤を均一かつ清浄に拭き取る絞りスポンジ(絞りローラー)、
3)シリコンウェハ、フォトマスク用や液晶表示用などのガラス板、磁気ディスク用のアルミもしくはガラス円板、精密加工した金属部品等から不溶性の粒子汚れを洗浄するいわゆるスクラブ洗浄用スポンジ、
4)精密機器、電子部品に付着した水等の液を吸取るためのスワブ、
等。例えば、液切りスポンジ、絞りスポンジ、スクラブ洗浄用スポンジは、プリント配線基板製造機、ミニラボ機(自動写真現像機)、メダル洗浄機等に、それぞれ単独で、又は、複合的に使用される。
HLB=20×(1−SV/NV)
ここで、SVはエステルのケン化価、NVは脂肪酸の中和価である。
評価方法
[見掛け密度]: JIS K 7222に従い測定した。
[引張り強度及び伸長率]: JIS K 6400−5に従い測定した。
[吸水性滴下法]:水滴を連続気孔弾性体に滴下し、水滴が吸い込まれ、水滴面が消滅するまでの時間を測定した。
[吸水性パイレックス法]: JIS L 1907(パイレック法に準じ、吸水高さの測定時間を60秒後とした)に従った。
[スピンドルオイル吸上高さ] スピンドルオイル(ISO VG10)に清拭部(スワブ)の端部(15mm長に切断した面)を液面に平行に素早く浸漬し、スピンドルオイル吸い上がり面をビデオ撮影し、5秒後の高さを測定した。液温は20±5℃であった。
[表面傷つけ性] コンパクトディスクを荷重10g/cm2にて2回拭取り、拭取り面を肉眼および走査型電子顕微鏡にて判断した。
下記の測定条件で、ローラー間を連続して通過するAl板(アルミニウム板)の数は50000枚/時間として運転し、運転開始後1時間以上経過した時、通過直後のAl板から100〜130枚を抜き取り、Al板表面に残留した水分重量を精密天秤で測定した。この水分重量は、抜き取ったAl板の枚数に対応するものであるので、一般化のためにAl板の表面積が1000cm2になるよう換算して、単位がg/1000cm2で表される残留水分量を求めた。
0.50g/1000cm2以上: 明らかに濡れている。
0.20g/1000cm2 : 僅かに濡れている。
0.10g/1000cm2以下: 濡れを感じない。
ローラーの寸法 ほぼ外径42mm、内径19mmの筒状連続気孔弾性体の中孔に、両面テープを貼った外径22mmのシャフトを圧入し、筒状連続気孔弾性体を、外径40mmに研磨するとともに、長さ200mmに切断する。
ローラーの構成 上ローラーと下ローラー各2組(ローラー数は合計4本)
上下軸芯間隔 35mm
前後軸芯間隔 45mm
試験基材 Al板 外径24.9mm×1.2mm厚
ローラー通過前の試験基材表面への水分付着量 22g/1000cm2
水温 20±2℃
ローラー回転数 100〜150rpm
30倍ないし200倍の走査型電子顕微鏡写真にて、写真上での最大径が40μm以上の気孔数を数え、500μm×500μmの切断面当りの数に換算した。
300倍ないし600倍の走査型電子顕微鏡写真にて、写真上での最大径が40μm以上の気孔を10個任意に選び、7個以上の各気孔内に、各気孔の最大径の1/20以上で20μm以下の最大径を有する孔(貫通孔)が、写真上で、3個以上視認できる場合を○、それ以外の場合を×とした。
下記のポリウレタン、気孔生成剤を主原料として使用した。
ミラクトラン E980 100重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製ポリカーボネート系ポリウレタン)
無水硫酸ナトリウム 800重量部
(径45〜150μmの粒子が83重量%、径45μm未満の粒子が17重量%、嵩比重1.58 (JIS Z 8807に準拠))
アデカスタブ AO−80 1重量部
(酸化防止剤 旭電化工業(株)製高分子量ヒンダードフェノール)
PEG1000 20重量部
(日本油脂(株)製 ポリエチレングリコール)
下記のポリオレフィン、気孔生成剤を主原料として使用した。
ミラストマー4010N 100重量部
(三井化学(株)製オレフィン系熱可塑性エラストマー)
無水硫酸ナトリウム 600重量部
(径45〜150μmの粒子が83重量%、径45μm未満の粒子が17重量%、嵩比重1.58)
アデカスタブ AO−80 1重量部
(酸化防止剤 旭電化工業(株)製高分子量ヒンダードフェノール)
PEGlOOO 20重量部
(日本油脂(株)製 ポリエチレングリコール)
下記のポリウレタン、気孔生成剤を主原料として使用した。
ミラクトラン E980 100重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製ポリカーボネート系ポリウレタン)
無水硫酸ナトリウム 800重量部
(径120〜250μmの粒子が100重量%、径45μm未満の粒子が0重量%、嵩比重1.65)
副原料
アデカスタブ AO−80 1重量部
(酸化防止剤 旭電化工業(株)製高分子量ヒンダードフェノール)
PEGlOOO(日本油脂(株)製 ポリエチレングリコール) 20重量部
実施例1の原料組成物に、さらにアデカノールNK−4(旭電化工業(株)製牛脂グリセライドエチレンオキサイド付加物、HLB値9)の10重量部を追加して、混練以降の各工程を実施例1と同様に行ない、筒状連続気孔弾性体を得た。この場合の成形用口金は外径46mm、内径20mmのものを用いた。得られた筒状連続気孔弾性体の中心穴にシャフトを装着してローラーを形成し、その後、ローラー表面の平滑度、真円度を高めるために研磨加工を行い、残留水分量の測定を行った。その結果を、他の評価結果とともに表2に示した。
実施例1の原料組成物に、さらにSYグリスターML−750(阪本薬品工業(株)製デカグリセリンモノラウリン酸エステル、HLB値14.8)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表2に示した。
実施例1の原料組成物に、さらにノニオンS−40(日本油脂(株)製ポリエチレングリコールモノステアレート、HLB値18.2)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表2に示した。
実施例2の原料組成物に、さらにアデカノールNK−4(旭電化工業(株)製牛脂グリセライドエチレンオキサイド付加物、HLB値9)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表2に示した。
実施例2の原料組成物に、さらにSYグリスターML−750(阪本薬品工業(株)製デカグリセリンモノラウリン酸エステル、HLB値14.8)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表2に示した。
実施例2の原料組成物に、さらにノニオンS−40(日本油脂(株)製ポリエチレングリコールモノステアレート、HLB値18.2)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表2に示した。
SYグリスターML−750(阪本薬品工業(株)製デカグリセリンモノラウリン酸エステル、HLB値14.8)が1重量%含まれる40℃の水溶液に、成形用口金の外径を46mm、内径を20mmとする以外は実施例1と同様に行って得られた連続気孔弾性体を、浸漬し、10分間放置した後、取り出して遠心脱水を行なった。浸漬前の連続気孔弾性体の重量は45gであったが、遠心脱水後の重量は77gであった。これを箱型熱風乾操機で乾操した後、実施例3と同様の方法で研磨加工を行ない、残留水分量の測定を行った。評価結果を表2に示した。
SYグリスターML−750(阪本薬品工業(株)製デカグリセリンモノラウリン酸エステル、HLB値14.8)が1重量%含まれる40℃の水溶液に、成形用口金の外径を46mm、内径を20mmとする以外は実施例2と同様に行って得られた連続気孔弾性体を、浸漬し、10分間放置した後、取り出して遠心脱水を行なった。浸漬前の連続気孔弾性体の重量は38gであったが、遠心脱水後の重量は66gであった。これを箱型熱風乾燥機で乾燥した後、実施例3と同様の方法で研磨加工を行ない、残留水分量の測定を行った。評価結果を表2に示した。
実施例1の原料組成物に、さらにSYグリスターTS−500(阪本薬品工業(株)製ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、HLB値7.0)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例1の原料組成物に、さらにSYグリスターPS−310阪本薬品工業(株)製テトラグリセリンペンクステアリン酸エステル、HLB値2.6)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例1の原料組成物に界面活性剤を追加しない以外は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例2の原料組成物に、さらにSYグリスターTS−500(阪本薬品工業(株)製ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、HLB値7.0)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例2の原料組成物に、さらにSYグリスターPS−310阪本薬品工業(株)製テトラグリセリンペンクステアリン酸エステル、HLB値2.6)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例2の原料組成物に界面活性剤を追加しない以外は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
比較例1の原料組成物に、さらにSYグリスターML−750(阪本薬品工業(株)製デカグリセリンモノラウリン酸エステル、HLB値14.8)の10重量部を追加して、その後は、実施例3と同様の作業、評価を行った。評価結果を表3に示した。
実施例1、実施例2および比較例1にて得たスワブを用いて、ガラス板上のIPA(イソプロピルアルコール)液滴を拭いた。IPA液滴は、実施例1および実施例2で得られたスワブでは、1〜2秒以内に、連続気孔弾性体中に吸い込まれ、ガラス板上のIPA液滴を完全に拭き取ることが出来たが、比較例1のスワブでは、5秒経過後も、連続気孔弾性体に吸い込まれず、ガラス板上のIPA液滴を完全に拭き取ることは出来なかった。
Claims (7)
- 熱可塑性エラストマー、及び、水に可溶な無機塩の粒子である気孔生成剤粒子を、主原料として含有する組成物を混練する工程、当該組成物を脱泡、成形する工程、得られた成形物を固化する工程、及び、固化された成形物から前記気孔生成剤を水抽出して除去しその後乾燥する工程を有する方法により製造される3次元膜構造を有する連続気孔弾性体であって、
見掛け密度が、0.1〜0.45g/cm 3 であり、かつ、
前記気孔生成剤粒子が、粒径45〜150μm及び粒径45μm未満の粒子からなり、その比率が、前記連続気孔弾性体の切断面の顕微鏡写真上で、500μm×500μmの範囲内に、その最大径が40μm以上の気孔を20〜100個含み、かつ該気孔の70%以上に、該気孔の最大径の1/20以上で20μm以下の開口部最大径を有する貫通孔を、それぞれの気孔内に3個以上視認できる連続気孔弾性体を生成する比率であることを特徴とする連続気孔弾性体。 - 前記熱可塑性エラストマーが、ポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載の連続気孔弾性体
- 前記ポリウレタンが、ポリオール成分として、ポリカーボネート系ポリオールを含むポリオール成分を用いて得られたことを特徴とする請求項2に記載の連続気孔弾性体。
- 前記熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1に記載の連続気孔弾性体
- HLB値が8以上である界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の連続気孔弾性体。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の連続気孔弾性体を用いることを特徴とする液切りローラー。
- 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の連続気孔弾性体を用いることを特徴とする絞りローラー。
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