JP4702639B2 - 液噴射式スクリュー圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、雌雄一対のスクリューロータを収容するケーシングのボア面に注入された油、水等の液体の吸入口側への逆流を防止するため前記ボア面にリップ部を吸入閉じ込み線から該吸入閉じ込み線より下流側に一歯溝分だけ隔てた部分までの領域内に設けた液噴射式スクリュー圧縮機に関する。
従来雌雄一対のスクリューロータをケーシングの内部で噛み合わせて作動室を形成し、作動室に油や水などの液体を噴射して気液混相状態で圧縮を行なう液噴射式スクリュー圧縮機が使用されている。液噴射式は、噴射液の冷却作用、シール作用あるいは潤滑作用により、低速運転でも高い効率が得られ、広く普及している。
スクリュー圧縮機のスクリューロータを収容するケーシングのボア面は、圧縮工程など隣同士の歯溝の気密が重要な部分では、ロータの歯先とボア面との間の隙間は、安全で滑らかな運転が保証される限度内で、できる限り小さく押えられる。本明細書ではこのボア面を「主ボア面」と呼ぶ。
また外の空間に対して気体の吸入行程では、互いに隣り合う溝間での気体の漏れは性能にほとんど影響がないので、歯先とボア面との間に生じる無用なスクイズ運動による動力消費を減らすために、この部分のボア面は、前記主ボア面と比べて半径方向に拡大しており、この部分のボア面を「拡大ボア面」と呼ぶ。
このような液噴射式スクリュー圧縮機では、従来圧縮工程中の液体が作動室から吸入側に漏れ、圧縮機の体積効率の低下や動力損失増大の影響を低減する目的で、ロータケーシングの吸入側端面に液体が吸入口側に飛散するのを防止するための堰(リップ部)を設けていた。
例えば特許文献1(特公昭42−10027号公報)、特許文献2(特開平3−194183号公報)及び特許文献3(特開平11―13661号公報)には、かかるリップ部を設けた液噴射式スクリュー圧縮機が開示されている。
特許文献1には、特許文献1の図1及び図2に示すように、気体吸入口24と拡大ボア部40との間のケーシング10の入口部に唇部44を設け、これによってロータ間に形成される圧縮室から逆流する熱い流体と、吸入口24から流入する気体との熱交換を低減することが開示されている。
また特許文献2には、その図1に、ケーシング3の吸入側端面にリップと呼ばれる唇状の縁39が設けられ、リップ39によって拡大ボア部7及び8の油が吸込口側に流出して吸込みガスを暖め、ロータへの充填効率を低下させるのを防止することが開示されている。
特許文献3には、作動室内に注入した油の逆流が吸込み室内にオイルミストとなって浮遊し、吸入途中の吸い込み空気を加熱し、いわゆる「吸気加熱」を起こし、これが被圧縮気体の温度を上昇させ体積を膨張させるため、一定体積の気体を吸入する容積型圧縮機において吸入質量の減少をもたらし、体積効率を低下させることが開示されている。
これを防止するために、特許文献3では、スクリューロータを収容するケーシング3の吸入口側端面にスクリューロータ側に突出するリップ部5を設け、さらにスクリューロータとリップ部5との隙間を塞ぐ吸気加熱防止壁9を設けて、オイルミストの吸入口側への漏れを防止している。
図9は、かかるリップ部を設けた従来のスクリューロータのケーシングを示し、(a)はケーシングの上側、(b)はケーシングの下側を便宜的に分割して図示している。図9において、ケーシング01の内側に雄・雌スクリューロータが収容される空間が形成されており、雄雌ロータの歯先との間にわずかな隙間をおいて接する雄ロータ側主ボア面02a及び雌ロータ側主ボア面02bと、気体吸入工程のスクリューロータの歯溝に面し、主ボア面02a、02bよりもロータ歯先との間に大きな隙間を形成する雄ロータ側拡大ボア面03a及び雌ロータ側03bとを有する。
またケーシング01の吸入口側端面に沿って内側に突出したリップ部04が設けられ、主ボア面02a、02bと拡大ボア面03a、03bとの境界に吸入閉じ込み線05が形成されている。
かかる構成において、ロータに刻まれたねじ状の歯溝が雄雌一対でそれぞれ独立した作動空間を形成する。この作動空間が拡大ボア面03a、03bに連通している間は、この作動空間が徐々に拡大して吸入口から気体を吸い込み、最大容積となったところで閉じ込み線05を通過し、主ボア面03a、03bで密閉された密閉空間となる。このように作動空間が密閉空間となった後、前記作動空間が徐々に狭くなり作動空間内の気体が圧縮された後、吐出口から排出される。
この時圧縮工程中の作動空間内には、冷却作用、シール作用及び潤滑作用を付与するため、油、水等の液体が噴射される。
図10は、従来のスクリューロータケーシングのボア面を模式的に示したものである。図10の(a)は該ケーシングに付設された吸入閉じ込み線及びリップ部を上から透視して視た図であり、(b)はその展開図である。
図10において、雄ロータ側ケーシング01a及び雌ロータ側ケーシング01bにおいて、吸入閉じ込み線05が主ボア面02a、02bと拡大ボア面03a、03bとの境界に形成され、ケーシングの吸入側端面にはリップ部04が突設されている。
雄スクリューロータと雌スクリューロータと間に形成される作動空間は、吸入口側においては、ロータケーシングの拡大ボア面03a、03bに面し、該作動空間が徐々に拡大して吸入口から気体を吸入する。作動空間が最大容積に達した後、吸入閉じ込み線05を通過することによって作動空間が主ボア面02a、02b側に移動し密閉空間となる。その後作動ガス動空間が縮小されることによって作動空間内の気体が圧縮される。圧縮された気体は、ロータケーシングの吐出側端面07から吐出口に吐出される。
このときリップ部04によって圧縮工程中の作動空間に付与された油、水等の液体が低圧の吸入側に漏れて、拡大ボア面03a、03bに溜まり、そこから吸入端面06側に飛散するのをリップ部04で阻止している。
特公昭42−10027号公報 特開平3−194183号公報 特開平11―13661号公報
しかしながら特許文献1〜3に開示された構成では、ロータケーシングの吸入端面に形成されたリップ部04とスクリューロータの歯先との間に隙間が残っているため、スクリューロータ間に形成された作動空間からの液漏れ防止効果がまだ不十分であり、従って体積効率の低下を防止することができなかった。
さらに従来の液噴射式スクリュー圧縮機では、ロータケーシングの吸入側端面にリップ部を設けているため、吸入口をリップ部の外側に設置しなければならず、またリップ部によってロータケーシングの吸入側端面の入口開口面積が狭くなっており、従ってロータケーシングの吸入端面に接続される吸入口をロータケーシングに一体鋳造する場合に、ロータケーシングのボアへ中子を挿入することが困難である。
また、ロータ歯部への吸入面積は軸方向のスペースを確保することでのみ可能であり、高速で運転する場合に吸入気体の吸入抵抗を生じる。
以上の事情により、従来ロータケーシングに対して吸入口を一体に形成することが困難であった。そのためそれぞれのケーシングを別々に鋳造して接続する必要があるため、接続用のフランジ等余分な部分を設ける必要があり、重量が増大するとともに、製造工程が複雑になり、また前述のように高速で運転する場合に吸入気体の吸入抵抗を生じ、体積効率の低下を招くという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、液噴射式スクリュー圧縮機において、スクリューロータによって形成される作動空間の圧縮行程時に、高圧の作動空間からの油、水等の液体の吸入口側への漏れを従来方式よりも有効に防止するとともに、吸入口からロータケーシングに吸入される気体の吸入抵抗を低減して体積効率を向上させ、さらにケーシングの造型を簡略化して製造コストを低減することができる液噴射式スクリュー圧縮機を実現することを目的とする。
また本発明は、圧縮比を可変とする内部容積比可変弁を装備した内部容積比可変タイプのスクリュー圧縮機において、内部容積比可変弁の駆動機構を吸入側に長く延設しないでコンパクトな構造にすることにより、さらに製造コストを低減することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明の液噴射式スクリュー圧縮機は、
雌雄一対のスクリューロータと、
前記一対のスクリューロータを収容するボアを有するロータケーシングと、
前記ロータケーシングの両端部に設けられ前記ボアと連通する気体吸入口及び気体吐出口と、
前記ボア面から吸入口側への液の逆流を阻止するために前記ロータケーシングの吸入閉じ込み線より上流側のボア面に突設されたリップ部とを備えた液噴射式スクリュー圧縮機において、
前記リップ部を前記吸入閉じ込み線と該吸入閉じ込み線から前記拡大ボア面側へ前記スクリューロータの一歯溝分だけ隔てたラインとで囲まれる領域内に配置したことことを特徴とする。
本発明のスクリュー圧縮機においては、液の吸入口側への逆流を阻止するリップ部を吸入閉じ込み線と該吸入閉じ込み線から下流側へ前記スクリューロータの一歯溝分だけ隔てたラインとで囲まれる領域内に配置したもので、リップ部を従来方式より吸入閉じ込み線に近い領域に設け、これによって圧縮された作動空間から低圧の吸入口側に漏れる液体の漏れ防止効果を向上させるとともに、リップ部を吸入閉じ込み線に近い領域に設けることにより、リップ部より吸入口側のボア面を削減可能とし、これによってケーシング造型を簡略化して製造コスト及び吸入抵抗を低減できるようにしたものである。
本発明において、好ましくは、
雄側ロータケーシングと雌側ロータケーシングとが交差するボア交差部付近の吸入閉じ込み線をボア交差線に対して直角な方向に配置された直線状となし、
前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁(吸入綴じ込み線に近い側)を前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とし、前記リップ部分の後縁を前記吸入閉じ込み線の直線状部と平行な直線状とすることにより、前記リップ部分を厚肉に構成するとよい。これによって前記ボア交差部における液体の漏れを確実に防止することができる。
さらに好ましくは、
吸入閉じ込み線の前記直線状部を雄側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線をボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けて前記ボア交差線に対して直角な方向に配置し、前記直線状部を雌側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線と交わる位置まで延設し、
前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部前縁と前記ボア交差線との交点を起点として前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とするとともに、前記リップ部の後縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部後縁と前記ボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けて前記ボア交差線に対して直角に配置した直線状となすことによって、前記リップ部分を厚肉に構成し、
前記リップ部分の前縁及び後縁を雌側ロータケーシングに形成されたリップ部の前縁及び後縁と交わる位置まで延設するようにする。
かかる構成により、ボア交差部付近での液体の漏れをさらに確実に防止することができる。
また本発明において、好ましくは、ロータケーシングが前記リップ部設置位置より上流側に前記気体吸入口を一体に又は分割して形成する構成とする。本発明では、リップ部を吸入閉じ込み線側に近接配置することにより、ロータケーシングの吸入口側のボア面を削減可能となるため、気体吸入口をロータケーシングに一体に形成することが可能となる。
このためロータケーシングの小型化及び省スペース化が可能となるとともに、ロータケーシングに対する吸入口の設置位置の制約が大幅に緩和され、吸入口の設計自由度が大幅に拡大される利点がある。
また本発明において、好ましくは、リップ部のスクリューロータ側に対向する端面にラビリンス効果をもたせるようにする。例えばリップ部のスクリューロータ側に対向する端面に粗度(例えば鋳肌とする。)又は凹凸をもたせることにより、液漏れ防止効果を一層向上させることができる。
また本発明において、好ましくは、前記一対のスクリューロータを互いに直径が異なる異径ロータとし、雄スクリューロータの直径を雌スクリューロータの直径より大きくし、該雄スクリューロータの歯数を雄雌スクリューロータの直径が同一の同径ロータに比べて多くする。
これによって雄スクリューロータの歯先間距離(歯溝幅)を短くし、リップ部をさらに吸入閉じ込み線に近い位置に設けることができ、これによって液漏れ防止効果をさらに向上させ、かつケーシング形状の簡略化を達成することができる。
また本発明において、好ましくは、リップ部を下側ケーシングのボア面に設ければ、重力で下側ボア面に溜まった液体の吸入口側への飛散を容易に防止することができる簡素化された構成を実現することができる。
また本発明において、好ましくは、ロータケーシング内の雄雌スクリューロータの下方に容量制御弁と内部容積比可変弁とを設け、
前記容量制御弁は、その吐出側端部に前記ロータケーシング端面との間で気体吐出開口を規制する切欠きと、ロータ吸入側に吸入ケーシング側に延在する弁駆動軸とを有し、前記弁駆動軸を前記ロータと対面する吸入側に設けた内部容積比可変弁収納空間を介して吸入側ケーシング壁側に突出させて該吸入側ケーシング壁側に設けた駆動源に連結させて、前記容量制御弁を該駆動源及び前記弁駆動軸を介してロータ吐出側に向けて進退自在に構成するとともに、
前記収納空間に収納された内部容積比可変弁は、前記容量制御弁の吸入側端面に隣接配置されるとともに、ロータ吐出方向の位置を可変とする位置決め手段を有し、
内部容積比は、該内部容積比可変弁を前記位置決め手段により所定位置に位置決めすることによって調整され、
内部容量は、前記容量制御弁を前記駆動源及び弁駆動軸を介してスライド制御して前記内部容積比可変弁との間隙から吸入側へバイパスする気体量によって調整されるように構成するとよい。
内部容積比可変弁を装備することにより、圧縮機自体の小型化と、吸入側ケーシング側だけで、低、中、高圧縮比3種の圧縮比を有する圧縮機が得られるために、ロータケーシング部分だけ交換するだけで、吸入側ケーシング部分を共有化することが可能になる。
また従来内部容積比可変弁は、吐出側に固定軸を延在して吐出側のケーシングの外で固定していたが故に大型化していたが、本発明では、好ましくは、内部容積比可変弁の位置決め手段を、容量制御弁の弁駆動軸の外周に同心状に配置され内部容積比可変弁が螺合するネジ部を外周に有する中空軸と、該中空軸に回転動作を伝達可能な連結部を介して前記中空軸と交差する方向に配置された回転桿とからなり、該回転桿を回動させて内部容積比可変弁を所定位置に位置決めするように構成すれば、吐出側に固定軸を長く延在させる必要がなく、内部容積比可変弁の駆動機構をコンパクトにまとめることができる。前記連結部は、例えばカサ歯車又はネジ歯車で構成してもよい。
本発明によれば、ロータケーシングのボア面から吸入口側へ液の逆流を阻止するリップ部を、吸入閉じ込み線と該吸入閉じ込み線から拡大ボア面側へ前記スクリューロータの一歯溝分だけ隔てたラインとで囲まれる領域内に配置したことにより、雄雌スクリューロータによって形成される作動空間から圧縮工程中に漏れてくる液体の吸入口側への飛散を有効に防止することができる。
またリップ部を吸入閉じ込み線に近接して配置できるため、リップ部から吸入口側のロータケーシングが不要となり、ロータケーシングの形状を簡略化できるため、吸入口から作動空間への気体の吸入抵抗を低減でき、そのため圧縮機の体積効率が向上する。
さらにリップ部を吸入閉じ込み線に近い領域に設けることにより、リップ部より吸入口側のボア面を削減可能とし、ロータケーシングに対して吸入口を一体形成することが可能となり、製造工程を簡素化できて、製造コストを低減できる利点がある。
またロータケーシングに対する吸入口の設置位置の制約が大幅に緩和されるため、設計自由度が増大するとともに、圧縮機ケーシングの小型化及び省スペース化が可能となる利点がある。
また好ましくは、雄側ロータケーシングと雌側ロータケーシングとが交差するボア交差部付近の吸入閉じ込み線をボア交差線に対して直角な方向に配置された直線状となし、前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁を前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とし、前記リップ部分の後縁を前記吸入閉じ込み線の直線状部と平行な直線状とすることにより、前記リップ部分を厚肉に構成することによって、またさらに好ましくは、吸入閉じ込み線の前記直線状部を雄側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線をボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けて前記ボア交差線に対して直角な方向に配置し、前記直線状部を雌側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線と交わる位置まで延設し、前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部前縁と前記ボア交差線との交点を起点として前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とするとともに、前記リップ部の後縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部後縁と前記ボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けて前記ボア交差線に対して直角に配置した直線状となすことによって、前記リップ部分を厚肉に構成し、前記リップ部分の前縁及び後縁を雌側ロータケーシングに形成されたリップ部の前縁及び後縁に交わる位置まで延設することによって、前記ボア交差部における液体の漏れを確実に防止することができる。
好ましくは、一対のスクリューロータを互いに直径が異なる異径ロータとし、雄スクリューロータの直径を雌スクリューロータの直径より大きくし、該雄スクリューロータの歯数を雄雌スクリューロータの直径が同一の同径ロータに比べて多くすることによって、雄スクリューロータの歯先間距離を短くし、リップ部をさらに吸入閉じ込み線に近い位置に設けることができ、これによって液漏れ防止効果をさらに向上させ、ケーシング形状の簡略化を達成することができる。
また好ましくは、ロータケーシング内の雄雌スクリューロータの下方に容量制御弁と内部容積比可変弁とを設け、前記容量制御弁は、その吐出側端部に前記ロータケーシング端面との間で気体吐出開口を規制する切欠きと、ロータ吸入側に吸入ケーシング側に延在する弁駆動軸とを有し、前記弁駆動軸を前記ロータと対面する吸入側に設けた内部容積比可変弁収納空間を介して吸入側ケーシング壁側に突出させて該吸入側ケーシング壁側に設けた駆動源に連結させて、前記容量制御弁を該駆動源及び前記弁駆動軸を介してロータ吐出側に向けて進退自在に構成するとともに、前記収納空間に収納された内部容積比可変弁は、前記容量制御弁の吸入側端面に隣接配置されるとともに、ロータ吐出方向の位置を可変とする位置決め手段を有し、内部容積比は、該内部容積比可変弁を前記位置決め手段により所定位置に位置決めすることによって調整され、内部容量は、前記容量制御弁を前記駆動源及び弁駆動軸を介してスライド制御して前記内部容積比可変弁との間隙から吸入側へバイパスする気体量によって調整されるように構成することにより、圧縮機自体の小型化と、吸入側ケーシング側だけで、低、中、高圧縮比3種の圧縮比を有する圧縮機が得られるために、ロータケーシング部分だけ交換するだけで、吸入側ケーシング部分を共有化することが可能になり、言い換えれば、ロータ長さを短、中、長と異なるようにロータケーシング部分だけ交換するだけで、吸入側ケーシング部分と吐出側ケーシング部分を共通化して低圧縮比の圧縮比を有する圧縮機、中圧縮比を有する圧縮機、高圧縮比を有する圧縮機と3種の圧縮機を得ることができる。
またかかる構成において、好ましくは、内部容積比可変弁の位置決め手段を、容量制御弁の弁駆動軸の外周に同心状に配置され内部容積比可変弁が螺合するネジ部を外周に有する中空軸と、該中空軸に回転動作を伝達可能な連結部を介して前記中空軸と交差する方向に配置された回転桿とからなり、該回転桿を回動させて内部容積比可変弁を所定位置に位置決めするように構成すれば、吐出側に固定軸を長く延在させる必要がなく、内部容積比可変弁の駆動機構をコンパクトにまとめることができる。
(a)は、本発明の第1実施例のロータケーシングを上から透視して視た説明図、(b)はその展開図である。 (a)は前記第1実施例のロータケーシング上側を、(b)はロータケーシング下側を立体的に示した斜視図である。 前記第1実施例のロータケーシングの部分斜視図である。 本発明の第2実施例の縦断平面図である。 前記第2実施例の縦断立面図である。 前記第2実施例の異径ロータと吸入閉じ込み線を示す展開図である。 前記第2実施例の異径ロータを示す説明図である。 前記第2実施例の変形例を示す斜視図である。 (a)は、従来の圧縮機ロータケーシング上側を、(b)はロータケーシング下側を立体的に示した斜視図である。 (a)は、従来のロータケーシングを上から透視して視た説明図、(b)はその展開図である。
符号の説明
01a、1a、11a 雄ロータ側ケーシング
01b、1b、11b 雌ロータ側ケーシング
02a、2a 雄ロータ側主ボア面
02b、2b 雌ロータ側主ボア面
03a、3a 雄ロータ側拡大ボア面
03b、3b 雌ロータ側拡大ボア面
04、4、33 リップ部
4c、33c 厚肉リップ部分
4d、33d リップ部前縁
4e、33e リップ部後縁
05、5、32 吸入閉じ込み線
5c、32c 吸入閉じ込み線直線部
06、6 吸入端面
07、7 突出端面
08、8、34 ボア交線
9、12 吸入口
11 ロータケーシング
13 吸入口ケーシング
14 雄ロータ軸
15 雌ロータ軸
16、19 スラスト軸受
17、18、20、21 ラジアル軸受
22 雄ロータ
23 雌ロータ
24 メカニカルシール
25 吐出口
26 吐出口ケーシング
27、36、37 接続ボルト
28 スライド弁(容量制御弁)
28a 切欠き
29 プッシュロッド(容量制御弁駆動軸)
30 油圧シリンダ(容量制御弁駆動源)
31 手動式Vi可変機構
35 ケーシング
37 Vi可変弁(内部容積比可変弁)
38 中空軸
39a、39b カサ歯車(連結部)
40 回転桿
41 吐出開口
a ボア交線と吸入閉じ込み線との交点
b ボア交線とリップ部前縁との交点
c ボア交線とリップ部交縁との交点
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明をそれのみに限定する趣旨ではない。
図1の(a)は、本発明の第1実施例のロータケーシングを上から透視して視た説明図、(b)はその展開図、図2の(a)は、前記第1実施例のロータケーシング上側を、(b)はロータケーシング下側を立体的に示した斜視図、図3は、前記第1実施例のロータケーシングの部分斜視図、図4は、本発明の第2実施例の縦断平面図、図5は、前記第2実施例の縦断立面図、図6は、前記第2実施例の異径ロータと吸入閉じ込み線を示す展開図、図7は、前記第2実施例の異径ロータを示す説明図、図8は、前記第2実施例の変形例を示す斜視図である。
図1は、本発明のスクリュー圧縮機のロータケーシングのボア面を模式的に示すもので、(a)は、該ケーシングに付設された吸入閉じ込み線及びリップ部を上から透視して視た図であり、(b)はその展開図である。図2は、ロータケーシングを便宜的に上下に分割し、ロータケーシングのボア面を示すようにしたものである。
図1〜図3において、雄ロータ側ケーシング1a及び雌ロータ側ケーシング1bにおいて、吸入閉じ込み線5が雄雌ロータの歯先との間にわずかな隙間をおいて接する主ボア面2a、2bと、主ボア面2a、2bよりもロータ歯先との間に大きな隙間を形成する拡大ボア面3a、3bとの境界に形成され、吸入閉じ込み線5と1歯溝分だけ吸入端面6側に隔てた位置にリップ部4が突設されている。例えば主ボア面2a、2bとロータ歯先との間隔はおおよそ0.05〜0.125mm(直径スキマ比:c/D=0.8〜1.0/1000)、拡大ボア面3a、3bとロータ歯先との間隔はおおよそ5mm(直径スキマ比:c/D=0.05〜0.06)に設定される。なおDはロータ歯先外径(mm)、cは各部直径スキマである。
吸入閉じ込み線5には、雄ロータ側ケーシング1aのボア面と雌ロータ側ケーシング1bのボア面とが交差するボア交線8と雄ロータ側ケーシング1a側吸入閉じ込み線5aとの交点aから雌ロータ側ケーシング1bに向かってボア交線8に対して直角に延び、雌ロータ側ケーシング1bの閉じ込み線5bと交わる一まで延設された直線部5cを有する。また直線部5cに対応するリップ部にも直線部5cと1歯溝分隔てた位置に、直線部5cに対してロータ軸方向に離間して対向配置されるリップ部分4cの前縁4dを雄側ロータケーシングに形成されたリップ部前縁とボア交線8との交点bを起点として吸入閉じ込み線5側に突出した湾曲状とするとともに、リップ部4cの後縁4eを雄側ロータケーシングに形成されたリップ部後縁とボア交線8との交点cを起点として雌側ロータケーシングに向けてボア交線8に対して直角に配置した直線状となすことによって、リップ部分4cを厚肉に構成し、リップ部分4cの前縁4d及び後縁4eを雌側ロータケーシングに形成されたリップ部の前縁及び後縁に交わる位置まで延設するように構成する。
圧縮工程中の作動空間に付与された油、水等の液体が低圧の吸入側に漏れて、拡大ボア面3a、3bに溜まり、そこから吸入口側に飛散するのをリップ部4で阻止している。
かかる構成の第1実施例によれば、リップ部4が吸入閉じ込み線5より1歯溝分だけ間隔を隔てて設けられており、従来の構成と比べて吸入閉じ込み線5に近接した位置に配置されているので、雄雌両ロータ間に形成される作動空間に圧縮工程中に供給される液体が低圧の吸入口側に漏れるのを従来の方式より有効に防止できるとともに、リップ部4より吸入口9側のケーシング部分をなくすことができるので、吸入口9から気体を作動空間に吸入する場合の吸入抵抗を低減できて、圧縮機の体積効率を向上することができる。
さらにボア交線8付近において、ボア交線8に対して直角に吸入閉じ込み線5の直線部5cを設けるとともに、その直線部5cと1歯溝分離れて、吸入閉じ込み線5側に湾曲状に吐出した前縁4d及びボア交線8に直角に配置された後縁4eとからなる厚肉リップ部分4cを設けたことにより、ボア交線8付近における雄雌ロータケーシングの作動空間からの吸入口側への液体の漏れを確実に防止することができる。
またリップ部4より吸入口9側のケーシング部分をなくすことができるので、ロータケーシングの構造を簡素化できるとともに、吸入口の位置をロータケーシング側に接近させることができるので、ロータケーシングと吸入口とを一体鋳造で製造でき、製造工程を簡素化でき、製造コストを低減することができる。
次に本発明の第2実施例を図4〜図8により説明する。第2実施例は、図7に示すように、雄ロータの径が雌ロータの径より大きな異径ロータを使用し、雄ロータが5枚の歯数をもち、雌ロータが6枚の歯数をもつ。
まず図4及び5において、11は、雄雌両スクリューロータを収容するケーシングであり、このケーシング11には吸入口12を形成するケーシング13が一体鋳造されている。ロータケーシング11の内部には、図7に示す雄ロータ22及び雌ロータ23が収容されているが、図示は省略されている。14は雄ロータ軸で、スラスト軸受16及びラジアル軸受17,18によって支持されている。
15は雌ロータ軸で、スラスト軸受19及びラジアル軸受20,21によって支持されている。
雄ロータ軸14の軸端部14aには軸封装置としてメカニカルシール24があり、軸端部14aは、回転駆動源である電動モータ(図示略)の出力軸に接続されている。
吐出口25を形成するケーシング26は、ロータケーシング11とは別体に鋳造され、接続ボルト27によりロータケーシング11に接続される。ロータケーシング11の下部には、ロータ軸方向にスライドすることによって圧縮機の容量(吸入気体流量)を制御するスライド弁28が装備され、スライド弁28はプッシュロッド29によってロータ軸方向のスライド量を調整される。プッシュロッド29は油圧シリンダ30に左右油圧室30a及び30bへの作動油の供給によって駆動される。
プッシュロッド29の中央部には、運転条件に応じて内部容積比(Vi)を最適化可能な手動式のVi可変機構31が装備されている。Vi可変機構31を収納しているケーシング35は接続ボルト36によりケーシング13に接続され、油圧シリンダ30はケーシング35に接続されている。37はVi可変弁で、円形断面を有するプッシュロッド29の外周に同心状に回転可能に装備された中空軸38の外周に設けられたネジ部38aに螺合しており、Vi可変弁37は、中空軸38の回転によりロータ軸方向に移動する。
39aは、中空軸38の吸入側端に設けられたカサ歯車で、中空軸38と直交する方向に設けられた回転桿40の端部に設けられたカサ歯車39bと互いに噛み合っている。
かかる構成により、回転桿40をどちらか一方に回転させると、その回転が中空軸38に伝わり、中空軸38に螺合したVi可変弁37がロータ軸方向に進退する。回転桿40には、例えば図示しないハンドル等を取り付け、それを手動でどちらか一方に回転するようにする。
内部容積比(Vi)を調整するときは、圧縮機の運転停止中に回転桿40を回転させることにより、Vi可変弁37をロータ軸方向に移動させ、Vi可変弁37でスライド弁28を吐出口25側に押すことにより、スライド弁28の吐出側先端に形成された切欠き28aと吐出側ケーシング26との間に形成される吐出開口41の開度を調節する。これによって内部容積比(Vi)を初期設定する。
また圧縮機の容量を制御するときは、スライド弁28をプッシュロッド29によってロータ軸方向にスライド制御して、スライド弁28とVi可変弁37との間隙から吸入側へバイパスする気体量によって調整する。
図6は、第2実施例で使用される雄スクリューロータ22及び雌スクリューロータ23、及びロータケーシングの内面に形成される吸入閉じ込み線32を示し、第2実施例では、雄ロータ22のほうが直径が大きい異径ロータであり、図7に示すように、雄ロータ22は周方向に5枚の歯先を有し、雌ロータ23は周方向に6枚の歯溝を有する。
なお図4には便宜的に吸入閉じ込み線32及びリップ部33を図示している。リップ部33は、図1に示す第1実施例と同様に、吸入閉じ込み線32から1歯溝分だけ吸入口側に隔てた位置に形成されている。
図4及び図6に示すように、吸入閉じ込み線32は、雄ロータ側ケーシングに形成された部分32aが、雄ロータ側ケーシング11aと雌ロータ側ケーシング11bとが交わるボア交線34と交わる点aを起点としてボア交線34に対して直角方向に向けて直線部32cが雌ロータ側に延設され、雌ロータ側ケーシング11bに形成された部分32bと交わる位置まで延びている。
さらに吸入綴じ込み線32の直線部5cと1歯溝分離れて、雄ロータケーシング11aに形成されたリップ部33aの前縁とボア交線34との交点bを起点として吸入閉じ込み線32側に湾曲状に吐出した前縁33d及び雄ロータケーシング11aに形成されたリップ部33aの後縁とボア交線34との交点cを起点としてボア交線34に直角に配置された後縁33eとから形成された厚肉リップ部分33cを設けている。これにより、ボア交線34付近におけるロータケーシング11の作動空間からの吸入口側への液体の漏れを確実に防止することができる。
第2実施例によれば、リップ部33は、図1に示す第1実施例と同様に、吸入閉じ込み線32から1歯溝分だけ吸入口側に隔てた位置に形成されているので、圧縮工程中の作動空間からの液体の吸入口側への漏れを確実に防止できるとともに、ボア交線付近で前記のように構成されているので、ボア交線付近の液体の漏れを確実に防止することができる。
またリップ部33設置位置から吸入口側のロータケーシング11を取り除くことができ、これによってロータケーシングのボア面と吸入口12と連通する空間を大きく取れるので、気体の吸入口12からの吸入抵抗を低減することができ、このため圧縮機の体積効率を向上させることができる。
またロータケーシング11の吸入側端面を取り除くことにより、吸入口12の位置をロータケーシング11側に移動させることができ、これによって吸入口12を形成するケーシング13とロータケーシング11とを一体鋳造することが可能になり、これによって圧縮機ケーシングの小型化及び省スペース化が可能となり、圧縮機の製造コストを大幅に低減することができるとともに、吸入口のロータ軸方向の設計自由度が拡大される利点がある。
さらに吸入口12の軸線iと吐出口25の軸線oとの間の距離Lを同一機種においては常に一定に設計できるようになり、これによって圧縮機ケーシングの製造ラインの機械化、ロボット化が可能になる。
またVi可変弁37を装備することにより、圧縮機自体の小型化と、吸入側ケーシング側だけで、低、中、高圧縮比3種の圧縮比を有する圧縮機が得られるために、ロータケーシング部分だけ交換するだけで、吸入側ケーシング部分を共有化することが可能になる。
即ちロータケーシングの機種を種々交換しても、吸入側ケーシングを交換する必要がない。また従来Vi可変弁は、吐出側に固定軸を延在して吐出側のケーシングの外で固定していたが故に大型化していたが、本第2実施例では、Vi可変弁37の位置決め手段を、スライド弁28の駆動軸であるプッシュロッド29の外周に同心状に配置された中空軸38と、中空軸38と、カサ歯車39a、39bを介して中空軸38と直交する方向に配置された回転桿40とで構成したことにより、吐出側に固定軸を長く延在させる必要がなく、Vi可変弁37の駆動機構をコンパクトにまとめることができる。
なお回転桿40と中空軸38との連結部を前記第2実施例のカサ歯車39a、39bの代わりに、図8に示すようなネジ歯車と置き換えてもよい。カサ歯車は、歯車間に多少のガタが生じるが、ネジ歯車は、歯車間にガタを生じないという長所がある。
本発明によれば、スクリューロータによって形成される圧縮室からの油、水等の液体の吸入口側への逆流による漏れを従来方式よりもさらに有効に防止できるとともに、吸入口から吸入される気体の吸入抵抗を低減して体積効率を向上させ、さらにケーシングの鋳物造型を簡略化して製造コストを低減することができる液噴射式スクリュー圧縮機を実現することができる。

Claims (11)

  1. 雌雄一対のスクリューロータと、
    前記一対のスクリューロータを収容するボアを有するロータケーシングと、
    前記ロータケーシングの両端部に設けられ前記ボアと連通する気体吸入口及び気体吐出口と、
    前記ボア面から吸入口側への液の逆流を阻止するために前記ロータケーシングの吸入閉じ込み線より上流側のボア面に突設されたリップ部とを備えた液噴射式スクリュー圧縮機において、
    前記リップ部を前記吸入閉じ込み線と該吸入閉じ込み線から吸入口側へ前記スクリューロータの一歯溝分だけ隔てたラインとで囲まれる領域内に配置したことを特徴とする液噴射式スクリュー圧縮機。
  2. 前記ボア面が、ロータ歯先との間にわずかな隙間をおいて接する主ボア面と、少なくとも気体吸入工程の歯溝に面し前記主ボア面よりもロータ歯先との間に大きな隙間を形成する拡大ボア面とを有し、前記主ボア面と前記拡大ボア面との境界に前記吸入閉じ込み線が形成されてなることを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  3. 雄側ロータケーシングと雌側ロータケーシングとが交差するボア交差部付近の前記吸入閉じ込み線をボア交差線に対して直角な方向に配置された直線状となし、
    前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁を前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とし、前記リップ部分の後縁を前記吸入閉じ込み線の直線状部と平行な直線状とすることにより、前記リップ部分を厚肉に構成したことを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  4. 前記吸入閉じ込み線の直線状部を雄側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線と前記ボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けてボア交差線に対して直角な方向に配置し、
    前記直線状部を雌側ロータケーシングに形成された吸入閉じ込み線と交わる位置まで延設し、
    前記直線状部に対してロータ軸方向に離間して対向配置される前記リップ部分の前縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部前縁と前記ボア交差線との交点を起点として前記吸入閉じ込み線側に突出した湾曲状とするとともに、前記リップ部の後縁を雄側ロータケーシングに形成されたリップ部後縁と前記ボア交差線との交点を起点として雌側ロータケーシングに向けて前記ボア交差線に対して直角に配置した直線状となすことによって、前記リップ部分を厚肉に構成し、
    前記リップ部分の前縁及び後縁を雌側ロータケーシングに形成されたリップ部の前縁及び後縁と交わる位置まで延設したことを特徴とする請求項3記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  5. 前記ロータケーシングが前記リップ部設置位置より上流側に前記気体吸入口を一体又は分割して形成されてなることを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  6. 前記リップ部の前記スクリューロータ側に対向する端面にラビリンス効果をもたせたことを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  7. 前記一対のスクリューロータを互いに直径が異なる異径ロータとし、
    雄スクリューロータの直径を雌スクリューロータの直径より大きくし、
    該雄スクリューロータの歯数を雄雌スクリューロータの直径が同一の同径ロータに比べて多くしたことを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  8. 前記リップ部を前記ロータケーシングの下側ボア面に設けたことを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  9. 前記ロータケーシング内の雄雌スクリューロータの下方に容量制御弁と内部容積比可変弁とを設け、
    前記容量制御弁は、その吐出側端部に前記ロータケーシング端面との間で気体吐出開口を規制する切欠きと、ロータ吸入側に吸入ケーシング側に延在する弁駆動軸とを有し、前記弁駆動軸を前記ロータと対面する吸入側に設けた内部容積比可変弁収納空間を介して吸入側ケーシング壁側に突出させて該吸入側ケーシング壁側に設けた駆動源に連結させて、前記容量制御弁を該駆動源及び前記弁駆動軸を介してロータ吐出側に向けて進退自在に構成するとともに、
    前記収納空間に収納された内部容積比可変弁は、前記容量制御弁の吸入側端面に隣接配置されるとともに、ロータ吐出方向の位置を可変とする位置決め手段を有し、
    内部容積比は、該内部容積比可変弁を前記位置決め手段により所定位置に位置決めすることによって調整され、
    内部容量は、前記容量制御弁を前記駆動源及び弁駆動軸を介してスライド制御して前記内部容積比可変弁との間隙から吸入側へバイパスする気体量によって調整されることを特徴とする請求項1記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  10. 前記位置決め手段は、
    前記弁駆動軸の外周に同心状に配置され前記内部容積比可変弁が螺合するネジ部を外周に有する中空軸と、
    該中空軸に回転動作を伝達可能な連結部を介して前記中空軸と交差する方向に配置された回転桿とからなり、
    該回転桿を回動させて前記内部容積比可変弁を所定位置に位置決めするように構成したことを特徴とする請求項9記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
  11. 前記連結部がカサ歯車又はネジ歯車で構成されていることを特徴とする請求項10記載の液噴射式スクリュー圧縮機。
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