JP4702417B2 - 記録シート搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録シートを搬送する記録シート搬送装置に関する。
従来、記録シート搬送装置として、記録シートを挟持して搬送する一対の搬送ローラと、搬送ローラから排出される記録シートの進行方向を変更させるガイドとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、搬送ローラから排出される記録シートの先端全体がガイドに当接することで、記録シートの進行方向が変えられるようになっている。
特開平10−232567号公報
しかしながら、従来技術では、記録シートの先端全体がガイドに当接するため、用紙の先端全体がガイドに擦れて騒音が発生することがあった。
そこで、本発明は、記録シートの先端とガイドとの当接により発生する騒音を抑えることができる記録シート搬送装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、記録シートを斜め上方に搬送する搬送体と、前記搬送体から排出される前記記録シートの先端と当接して、前記記録シートの進行方向を水平方向に変更させる第1ガイドと、前記第1ガイドを通過した記録シートの先端に当接して、当該記録シートの進行方向を斜め下方に変更させる第2ガイドと、前記第2ガイドで前記記録シートが案内されている際に、前記搬送体から外れて重力により下がる記録シートの後側部分を下から支持する支持部材とを備え、前記第1ガイドの前記記録シートとの当接面が、前記記録シートの先端の一部に当接する大きさで形成されるとともに、前記記録シートの全幅内において1つのみ設けられ、前記記録シートの搬送方向下流側に向かうにつれて前記第1ガイドの当接面よりも退いた位置から前記当接面に近付くように傾斜する傾斜面を有する補助ガイドを、前記第1ガイドの記録シート幅方向に設け、前記補助ガイドの傾斜面が、前記支持部材と前記記録シートとの接点と、前記第2ガイドと前記記録シートとの接点とを結ぶ直線と平行であることを特徴とする。
本発明によれば、搬送体から排出された記録シートは、その先端の一部だけが第1ガイドの当接面に当接する。そのため、記録シートの先端の一部のみが第1ガイドの当接面と擦れ、その他の部分が擦れないので、記録シートの先端と第1ガイドとの当接により発生する騒音を抑えることができる。
また、傾斜面を有する補助ガイドを、第1ガイドの記録シート幅方向に設けたので、記録シートの幅方向の一部がカールした場合であっても、傾斜面によってカールした一部をカールしていない部分(当接面と当接した部分)と略同じ高さまで持ち上げて、その後の記録シートの搬送を良好に行うことができる。
さらに、傾斜面が、支持部材と記録シートとの接点と、第2ガイドと記録シートとの接点とを結ぶ直線と平行に構成されているので、記録シートの後端部が跳ね上がっても後端部が傾斜面に当接しにくく、かつ、記録シートがカールしている場合にカールした部分をカールしていない部分と略同じ高さまで良好に持ち上げることができる。
また、本発明は、記録シートを搬送する搬送体と、前記搬送体から排出される前記記録シートの先端と当接して、前記記録シートの進行方向を変更させる第1ガイドと、を備えた記録シート搬送装置であって、前記第1ガイドの前記記録シートとの当接面が、前記記録シートの先端の一部に当接する大きさで形成されるとともに、前記記録シートの全幅内において1つのみ設けられ、前記記録シートの搬送方向下流側に向かうにつれて前記第1ガイドの当接面よりも退いた位置から前記当接面に近付くように傾斜するとともに、前記当接面から前記記録シートの幅方向端部まで延びる平面状の傾斜面を有する補助ガイドを、前記第1ガイドの記録シート幅方向に設けたことを特徴とするものであってもよい。
また、本発明では、前記補助ガイドに、前記傾斜面から前記搬送方向下流側に向けて延出して前記当接面の前記記録シートの先端に当接する位置よりも前記搬送方向下流側に位置する延出面を設け、この延出面を、前記第1ガイドの当接面と平行で、かつ、前記当接面と面一または前記当接面よりも退いた位置に配置してもよい。
これによれば、傾斜面から搬送方向下流側に向けて延出する延出面を、第1ガイドの当接面と平行で、かつ、当接面と略面一(すなわち面一または僅かに退いた位置)に配置するので、記録シートのカール部分を傾斜面で持ち上げた後、記録シートの先端の姿勢を略水平に保って、次の部材に向けて搬送することができる。
また、本発明では、前記記録シートの先端で押圧されることで揺動して、記録シートの通過を検知するセンサを、前記当接面の幅内であって、かつ、前記当接面の搬送方向下流側に隣接して設けてもよい。
これによれば、センサが当接面の幅内であって、かつ、当接面の搬送方向下流側に隣接して設けられているので、当接面に沿って移動する記録シートの先端によって、センサの同じ箇所を押圧することができ、各記録シートに対するセンサの動作タイミングを同一にすることができる。そのため、センサで記録シートの通過を検知してから所定時間後に行う印字を、各記録シートに対して同じ位置に行うことができ、画像品質を向上させることができる。
また、本発明では、前記搬送体が、前記記録シートの先端の位置を揃えるためのレジストローラと、前記レジストローラとの間で前記記録シートを挟持するピンチローラとで構成されていてもよい。
これによれば、正確な制御を実行するために、レジストローラの直ぐ近くに当接面(ガイド)を設ける必要があるレジストローラの構造に本発明を適用したので、記録シートの先端と当接面との当接による騒音を抑える他、記録シートの後端が跳ね上がって直近の当接面に当たる際の騒音をも抑えることができる。
本発明によれば、記録シートの先端の一部だけが第1ガイドの当接面に当接するので、記録シートの先端と第1ガイドとの当接により発生する騒音を抑えることができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、電子写真方式のカラープリンタの全体構成を示す断面図である。なお、以下の説明においては、まず、カラープリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明することとする。
以下の説明において、方向は、カラープリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側(手前側)」、紙面に向かって右側を「後側(奥側)」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体10内に、記録シートの一例としての用紙Pを供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90とを備えている。
給紙部20は、用紙Pを収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30へ搬送する記録シート搬送装置の一例としての用紙搬送装置22を主に備えている。用紙搬送装置22は、分離ローラや紙粉取りローラ等を備える公知の用紙供給機構23と、用紙Pを搬送する搬送体の一例としてのレジストローラ24およびピンチローラ25と、用紙Pを後述する搬送ベルト73上に案内するガイドユニット100とを備えている。
レジストローラ24は、図示せぬ制御装置によりその回転が一時的に止められるようになっており、回転が止められた状態において用紙Pが搬送方向に対して斜めに進んできた場合に用紙Pの先端の幅方向全体の位置を正規の位置に揃えている。言い換えると、レジストローラ24は、用紙Pの先端の向きを正規の向き(搬送方向)に合わせている。ピンチローラ25は、レジストローラ24との間で用紙Pを挟持するローラであり、レジストローラ24の前斜め上方に配置されている。そして、図示せぬモータからの駆動力が図示せぬギヤ等を介してレジストローラ24およびピンチローラ25に伝達されると、これらの2つのローラ24,25間で用紙Pが搬送されるようになっている。この際、前述したようにレジストローラ24に対してピンチローラ25が前斜め上方に配置されることから、レジストローラ24(詳しくは、レジストローラ24とピンチローラ25との間)から排出される用紙Pは、後斜め上方に進むようになっている。なお、ガイドユニット100の詳細については、後述することとする。
このように構成される給紙部20では、給紙トレイ21内の用紙Pが、用紙供給機構23で一枚ずつ分離されて上方のレジストローラ24に送られる。レジストローラ24は、用紙Pの先端を揃えた後、用紙Pを後斜め上方に送る。そして、この後斜め上方に送られてくる用紙Pは、その進行方向がガイドユニット100によって後斜め下方に変えられて搬送ベルト73上に案内される。
画像形成部30は、4つのLEDユニット40と、4つのプロセスカートリッジ50と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
LEDユニット40は、複数のLEDを有しており、後述する感光ドラム53を露光している。
プロセスカートリッジ50は、前後方向に並んで配置され、感光ドラム53や、図示せぬ帯電器や、符号を省略して示す公知の現像ローラ、トナー収容室などを備えて構成されている。
転写ユニット70は、給紙部20と各プロセスカートリッジ50との間に設けられ、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73および転写ローラ74を主に備えている。
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光ドラム53に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光ドラム53との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光ドラム53に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
定着ユニット80は、各プロセスカートリッジ50および転写ユニット70の奥側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
このように構成される画像形成部30では、まず、各感光ドラム53の表面が、帯電器により一様に帯電された後、各LEDユニット40で露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、各感光ドラム53上に画像データに基づく静電潜像が形成される。その後、静電潜像に現像ローラよりトナーが供給されることで、感光ドラム53上にトナー像が担持される。
次に、搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光ドラム53と各転写ローラ74との間を通過することで、各感光ドラム53上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。そして、用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
排紙部90は、用紙Pを搬送する複数の搬送ローラ91を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ91によって搬送され、本体筐体10の外部に排出される。
<ガイドユニットの詳細構造>
次に、本発明の特徴部分であるガイドユニット100の詳細構造について説明する。参照する図面において、図2はガイドユニットを下から見上げて示す斜視図であり、図3は用紙の先端が当接面に当接したときの図2のX−X断面図である。図4は用紙の先端がセンサに当接したときの図2のX−X断面図であり、図5は用紙の先端が当接面に当接したときの図2のY−Y断面図である。図6は用紙の先端が下流側ガイドに当接したときの図2のX−X断面図であり、図7は用紙の後端部がレジストローラから外れたときの図2のX−X断面図であり、図8は用紙の後端部がレジストローラから外れたときの図2のY−Y断面図である。
図1に示すように、ガイドユニット100は、上流側ガイド110と、第2ガイドの一例としての下流側ガイド120と、支持部材130と、ベルト前ガイド140とを備えて構成されている。
上流側ガイド110は、ピンチローラ25の後斜め上方に配置されており、レジストローラ24から後斜め上方に排出される用紙Pを後方(水平方向)に方向転換させている。具体的には、図2に示すように、上流側ガイド110は、左右方向(用紙Pの幅方向)の中央部に形成される第1ガイド部111と、第1ガイド部111の左右両側に形成される補助ガイド部112とを備えている。ここで、第1ガイド部111と2つの補助ガイド部112は、これらの左右方向の幅を足し合わせた長さが、本カラープリンタ1で印字可能な複数種類の用紙Pのうち最大の用紙Pの幅よりも長くなるように形成されている。
第1ガイド部111は、補助ガイド部112よりも下方に突出しており、その下端面がレジストローラ24から排出される用紙Pの先端の中央部(一部)と当接する当接面113となっている。具体的に、当接面113は、その幅(搬送方向に直交する方向の長さ)が用紙Pの先端の中央部に当接する大きさで形成されるとともに、用紙Pの全幅内において1つのみ設けられている。
ここで、当接面113の幅は、大きすぎると用紙Pの先端との当接による騒音が大きくなり、小さすぎると用紙Pの先端で当接面113が削られてしまうので、適宜実験やシミュレーション等を行うことで決めることができる。具体的に、当接面113の幅は、本カラープリンタ1で印字可能な複数種類の用紙Pのうち最小の用紙Pの幅の1/3〜1/4の範囲(本実施形態では、はがきの幅の1/3〜1/4の範囲)で決定するのが望ましい。
そして、この当接面113は、図3に示すように、上流側ガイド110が本体筐体10に取り付けられた状態において、水平となるように配置されている。そのため、この当接面113に当接した用紙Pの進行方向が、後斜め上方から後方(水平)に向けて変更される。
また、図2に示すように、当接面113の後端の中央部には、前方へ向けて凹む凹部115が形成されている。この凹部115内には、用紙Pの通過を検知するアーム状のセンサ200が当接面113から下方に突出するように配設されている。具体的に、センサ200は、図3に示すように、当接面113よりも上方に配置される上部を中心にして下部が揺動可能となっている。
そして、センサ200は、図2に示すように、凹部115内に配置されることによって、当接面113の幅内であって、かつ、当接面113の搬送方向下流側に隣接(近接)して設けられている。より具体的には、凹部115内にセンサ200が配置されているので、センサ200の幅方向両側には、当接面113が配置されている。これにより、図4に示すように、当接面113に沿って(面接触して)移動する用紙Pの先端によって、センサ200の同じ箇所(上下方向における同じ位置)を押圧して、センサ200が倒れるタイミングを各用紙Pで同一にすることが可能となっている。ちなみに、センサ200を当接面113の幅よりも左右外側に配置した場合には、用紙Pごとに左右両端部のカール量が微妙に異なることから、センサ200を押す位置が用紙Pごとに異なり、センサ200が倒れるタイミングを各用紙Pで同一にすることは難しい。
また、センサ200は、凹部115内に配置されることによって、当接面113の前後長さの範囲内に位置する。これにより、用紙Pの先端は、凹部115の両側の当接面113に案内されながら搬送されるので、常に安定してセンサ200を押圧することができる。
補助ガイド部112は、傾斜面116と、延出面117とを有している。
傾斜面116は、用紙Pの搬送方向下流側に向かうにつれて第1ガイド部111の当接面113よりも退いた位置P1から当接面113に近付くように傾斜している。つまり、本実施形態では、図5に示すように、傾斜面116は、当接面113よりも上方に退いた位置P1から用紙Pの搬送方向下流側に向かうにつれて下に下がるように傾斜している。
延出面117は、傾斜面116の後端から搬送方向下流側に向けて延出しており、当接面113のうち用紙Pの先端に当接する位置P2よりも搬送方向下流側に位置している。さらに、延出面117は、当接面113と平行であり、かつ、当接面113よりも僅かに(2〜3mm程度)退いた位置に形成されている。
図6に示すように、下流側ガイド120は、上流側ガイド110の後方に配置されており、上流側ガイド110によって後方に向けて略水平な姿勢で案内されてくる用紙Pの先端側部分を後斜め下方に方向転換させている。具体的に、下流側ガイド120は、後斜め下方に傾く案内面121と、案内面121の下流側端部に回転可能に配設されるガイドローラ122とを有している。ガイドローラ122は、後述するベルト前ガイド140の下流側端部との間で用紙Pを挟持して搬送ベルト73に向けて搬送する。
図7に示すように、支持部材130は、その上面が略円筒面状に形成されており、下流側ガイド120で用紙Pが案内されている際に、レジストローラ24から外れて重力により下がる用紙Pの後側部分を下から支持する位置に配置されている。そして、図8に示すように、前述した補助ガイド部112の傾斜面116は、支持部材130と用紙Pとの接点P3と、下流側ガイド120と用紙Pとの接点P4とを結ぶ直線(図に示す用紙Pに沿う直線)と平行に形成されている。
ベルト前ガイド140は、その上面が後斜め下方に傾斜するように形成されており、支持部材130から外れた用紙Pの後側部分を下から支持する位置に配置されている。
次に、ガイドユニット100の作用について説明する。
図1に示すように、給紙トレイ21内の用紙Pが、用紙供給機構23で一枚ずつ分離されて上方のレジストローラ24に送られると、このレジストローラ24で用紙Pの先端が揃えられる。用紙Pの先端が揃えられた後、レジストローラ24によって用紙Pが後斜め上方に送られると、図5に示すように、用紙Pの先端の中央部のみが当接面113に当接し、その他の部分は、傾斜面116や延出面117には当接しないようになっている。
これにより、用紙Pの先端の中央部のみが当接面113に摺接して、騒音が極力抑えられる。すなわち、用紙Pの先端全体がガイドに当たる場合には用紙Pの幅全体が振動して騒音が大きくなるが、本実施形態では、用紙Pの先端の中央部のみが当接面113に当接することで中央部付近のみが振動するので騒音が小さくなる。
ここで、用紙Pの先端の左右両端部が上方に僅かにカールしている場合であっても、当接面113から傾斜面116が退いて形成されていることから、左右両端部と傾斜面116との当接を抑えることができるので、その部分での騒音を抑えることが可能となっている。そして、このように用紙Pの左右両端部が僅かにカールした場合には、用紙Pの先端の中央部が当接面113に当接した時点では、用紙Pの左右両端部が傾斜面116には当接しないが、用紙Pの先端が当接面113に沿って後方に進むにつれて、用紙Pの先端の左右両端部が傾斜面116に当接する。これにより、この傾斜面116にてカールした用紙Pの先端の左右両端部が下方に押し下げられて、用紙Pの先端が略水平な状態となる。
そして、このように略水平となった用紙Pの先端は、僅かな段差で互いに平行となる当接面113および延出面117(図2参照)によって略水平な姿勢に保たれる。その後、図4に示すように、略水平な姿勢となる用紙Pの先端(詳しくは、当接面113に密着して案内される用紙Pの先端の中央部)によってセンサ200が後方に押圧され、図6に示すように、センサ200が揺動する。これにより、用紙Pの通過が検知される。
その後は、当接面113および延出面117によって案内される用紙Pは、下流側ガイド120に当接して、後斜め下方に進む。そして、図8に示すように、用紙Pの後端部がレジストローラ24から外れると、用紙Pの後端部が上方に跳ね上がることになるが、当接面113から傾斜面116が退いて形成されていることから、跳ね上がった用紙Pの後端部は当接面113のみに当接することとなる。これにより、用紙Pの後端部の一部のみが当接面113と接触し、その他の部分が接触しないので、騒音が抑制される。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
用紙Pの先端の中央部だけが当接面113に当接するので、用紙Pの先端とガイドとの当接により発生する騒音を抑えることができる。
傾斜面116を当接面113の左右両側に設けたので、用紙Pの左右両端部がカールした場合であっても、カールした左右両端部を中央部と略同じ高さまで押し下げて、その後の用紙Pの搬送を良好に行うことができる。
傾斜面116の後端に当接面113と平行となる延出面117を設けたので、僅かな段差で互いに平行となる当接面113および延出面117によって用紙Pの先端の姿勢を略水平に保って、下流側ガイド120に向けて用紙Pを良好に搬送することができる。
傾斜面116が、支持部材130と用紙Pとの接点P3と、下流側ガイド120と用紙Pとの接点P4とを結ぶ直線と平行に形成されているので、用紙Pの後端部が跳ね上がっても後端部が傾斜面116に当接しにくく、かつ、用紙Pがカールしている場合にカールした左右両端部を中央部と略同じ高さまで良好に押し下げることができる。
センサ200が当接面113の幅内であって、かつ、当接面113の搬送方向下流側に隣接して設けられているので、当接面113に沿って移動する用紙Pの先端によって、センサ200の同じ箇所を押圧することができ、各用紙Pに対するセンサ200の動作タイミングを同一にすることができる。そのため、センサ200で用紙Pの通過を検知してから所定時間後に行う最上流側の感光ドラム53での印字を、各用紙Pに対して同じ位置に行うことができ、画像品質を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、搬送体としてレジストローラ24およびピンチローラ25を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えば、搬送ベルト73や排紙部90の搬送ローラ91などを採用してもよい。ただし、レジストローラ付近の構造では、正確な制御を実行するためにレジストローラで揃えられた用紙の先端をすぐにセンサで検知する必要があるため、レジストローラの直ぐ近くにセンサや当接面(ガイド)を設ける必要がある。この場合、レジストローラから外れた用紙の後端が跳ね上がると直近の当接面に当たって騒音が発生するが、本発明をレジストローラ付近の構造に適用することで後端跳ねによる騒音を抑えることができる。
前記実施形態では、第1ガイド(第1ガイド部111)と補助ガイド(補助ガイド部112)を一体に形成したが、本発明はこれに限定されず、別体に構成してもよい。
前記実施形態では、延出面117を当接面113よりも僅かに退いた位置に形成したが、本発明はこれに限定されず、延出面を当接面と面一に形成してもよい。
前記実施形態では、第1ガイド部111の左右両側に補助ガイド部112を設けたが、本発明はこれに限定されず、第1ガイドの片側のみに補助ガイドを設けてもよい。
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Pを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
画像形成装置の一例としての電子写真方式のカラープリンタの全体構成を示す断面図である。 ガイドユニットを下から見上げて示す斜視図である。 用紙の先端が当接面に当接したときの図2のX−X断面図である。 用紙の先端がセンサに当接したときの図2のX−X断面図である。 用紙の先端が当接面に当接したときの図2のY−Y断面図である。 用紙の先端が下流側ガイドに当接したときの図2のX−X断面図である。 用紙の後端部がレジストローラから外れたときの図2のX−X断面図である。 用紙の後端部がレジストローラから外れたときの図2のY−Y断面図である。
符号の説明
22 用紙搬送装置
23 用紙供給機構
24 レジストローラ
25 ピンチローラ
100 ガイドユニット
110 上流側ガイド
111 第1ガイド部
112 補助ガイド部
113 当接面
116 傾斜面
117 延出面
120 下流側ガイド
130 支持部材
140 ベルト前ガイド
200 センサ
P 用紙

Claims (5)

  1. 記録シートを斜め上方に搬送する搬送体と、
    前記搬送体から排出される前記記録シートの先端と当接して、前記記録シートの進行方向を水平方向に変更させる第1ガイドと、
    前記第1ガイドを通過した記録シートの先端に当接して、当該記録シートの進行方向を斜め下方に変更させる第2ガイドと、
    前記第2ガイドで前記記録シートが案内されている際に、前記搬送体から外れて重力により下がる記録シートの後側部分を下から支持する支持部材とを備え、
    前記第1ガイドの前記記録シートとの当接面が、前記記録シートの先端の一部に当接する大きさで形成されるとともに、前記記録シートの全幅内において1つのみ設けられ
    前記記録シートの搬送方向下流側に向かうにつれて前記第1ガイドの当接面よりも退いた位置から前記当接面に近付くように傾斜する傾斜面を有する補助ガイドを、前記第1ガイドの記録シート幅方向に設け、
    前記補助ガイドの傾斜面が、前記支持部材と前記記録シートとの接点と、前記第2ガイドと前記記録シートとの接点とを結ぶ直線と平行であることを特徴とする記録シート搬送装置。
  2. 前記補助ガイドには、前記傾斜面から前記搬送方向下流側に向けて延出して前記当接面の前記記録シートの先端に当接する位置よりも前記搬送方向下流側に位置する延出面が設けられ、
    前記延出面は、前記第1ガイドの当接面と平行で、かつ、前記当接面と面一または前記当接面よりも退いた位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の記録シート搬送装置。
  3. 前記記録シートの先端で押圧されることで揺動して、記録シートの通過を検知するセンサが、前記当接面の幅内であって、かつ、前記当接面の搬送方向下流側に隣接して設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の記録シート搬送装置。
  4. 前記搬送体は、
    前記記録シートの先端の位置を揃えるためのレジストローラと、
    前記レジストローラとの間で前記記録シートを挟持するピンチローラとで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の記録シート搬送装置。
  5. 記録シートを搬送する搬送体と、
    前記搬送体から排出される前記記録シートの先端と当接して、前記記録シートの進行方向を変更させる第1ガイドと、を備えた記録シート搬送装置であって、
    前記第1ガイドの前記記録シートとの当接面が、前記記録シートの先端の一部に当接する大きさで形成されるとともに、前記記録シートの全幅内において1つのみ設けられ、
    前記記録シートの搬送方向下流側に向かうにつれて前記第1ガイドの当接面よりも退いた位置から前記当接面に近付くように傾斜するとともに、前記当接面から前記記録シートの幅方向端部まで延びる平面状の傾斜面を有する補助ガイドを、前記第1ガイドの記録シート幅方向に設けたことを特徴とする記録シート搬送装置。
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