JP4701271B2 - 管継手用インナーリング、管継手、インナーリング製造方法 - Google Patents

管継手用インナーリング、管継手、インナーリング製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂製等の管継手等に係り、詳しくは、半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の各種技術分野の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水の配管に適用される管継手用インナーリング、管継手、並びにインナーリング製造方法に関するものである。
従来、流体の配管系統等において流体中の夾雑物や不純物を取り除くには、配管系に専用の部品としてのストレーナを介装する構成が採られる。一般的には流路の何処かにストレーナを設けることが多い。
例えば、特許文献1においては、配管系における閉止弁(67)と入口弁(69)との間に、パイプ状のストレーナ本体(10)に傾斜配置される濾網(20)を内装して成るストレーナ(68)が介装される構成を開示している。また、特許文献2においては、ストレーナー配管部(13)における一対の仕切弁(16),(17)の間、及バイパス配管部における一対の仕切弁(18),(19)の間のそれぞれにストレーナ(12),(15)が介装される構成を開示している。
しかしながら、特許文献1や特許文献2にて開示される技術では、専用のストレーナが必要になるとともに、それを配管系の途中に接続するための接続手段(管継手等)や配置スペースが必要であり、部品点数の増加や管理コストの増大に繋がる不利がある。また、ある仕様に合せたストレーナは、種類や粘度の異なる流体には使用できないことが多い。従って、現実には、取扱い流体の数だけ互いに異なる仕様のストレーナが必要になり、そのため生産手順が多く必要であって管理コストも増大する等、運営上の煩雑さが増大する傾向があった。
一方、近年における流体機器やチューブ等を用いた配管系統に使用される継手構造としては、インナーリングを用いてユニオンナットで締付け固定することにより、配管接続部分からの漏れがほぼ完全に解消できる優れた手段が知られている。このような継手構造としては、特許文献3において開示されたものがある。このインナーリングを用いた継手構造は、今日では、流体配管系統における技術標準として多用されており、この継手構造は殆どの配管系統において存在しているほどである。
特開2003−801938号公報 特開平9−32939号公報 特開2000−283372号公報
本発明の目的は、流体の配管系統においては必ず1つ以上存在する程に多用されるインナーリングを用いた管継手に着目することにより、コストアップや設置スペースの増加を招くことなく簡単で廉価にストレーナを装備できるようにする点にある。また、取扱い流体が異なっても極力ストレーナの種類を減らして、生産工数や管理コスト等の軽減化が可能となるようにすることも目的である。
請求項1に係る発明は、管継手用インナーリングにおいて、外径側に隆起した環状大径部分11aが形成される外周部4G、及び流体移送用流路4Wとして形成される内周部4Nを有する筒状体4Tで成り、
外周に雄ネジ部9が形成された状態で継手本体1から突設される管状部6の内周部6Nと前記外周部4Gとの間に可撓性材料で成る流体移送用チューブ2Aの端部2aが嵌装される状態における、前記雄ネジ部9に螺合自在な雌ネジ部18が形成されたユニオンナット3の前記管状部6の付根側への螺進による締付けにより、前記環状大径部分11aと前記チューブ2Aの内周部との間と、前記チューブ2Aの外周部と前記管状部6の内周部6Nとの間とのうちの少なくとも一方を密着するシール部Sが形成されるように構成されるとともに、前記流体移送用流路4Wに作用するストレーナ4Sが一体的に装備され、前記ストレーナ4Sが、流体移送用流路4Wの根元側部分に一体的に形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の管継手用インナーリングにおいて、前記ユニオンナット3の前記管状部6の前記付根側への螺進による締付けによって、前記管状部6又は前記継手本体1と前記筒状体4Tの付根側の端部10とが密着しての奥シール部Qが構成されるように、前記筒状体4Tにおける前記環状大径部11aよりも前記付根側の端部10が、前記管状部6又は前記継手本体1に内嵌自在に形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の管継手用インナーリングにおいて、前記ストレーナ4Sを構成するエレメント24の開口部Kが、互いに同一方向に揃えられる多数の長孔25で形成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、管継手において、外周に雄ネジ部9が形成された状態で継手本体1から突設される管状部6と、外径側に隆起した環状大径部11aを有するシール用のインナーリング4と、前記雄ネジ部9に螺合自在な雌ネジ部18が形成されるニオンナット3とから成り、
前記インナーリング4の外周面4Gと前記管状部6の内周部6Nとの間に可撓性材料で成る流体移送用チューブ2Aの端部2aが嵌装される状態における前記ユニオンナット3の前記管状部6の付根側への螺進による締付けにより、前記インナーリング4の環状大径部11aと前記チューブ2Aの内周部との間と、前記チューブ2Aの外周部と前記管状部6の内周部6Nとの間とのうちの少なくとも一方を密着するシール部Sが構成されるとともに、
前記インナーリング4には、その流体移送用流路4Wに作用するストレーナ4Sが一体的に装備され、前記ストレーナ4Sが、流体移送用流路4Wの根元側部分に一体的に形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の管継手において、前記シール部Sが、前記管状部6の先端部における内周部に、前記管状部6の軸心Cに対して交差するテーパ面により構成されたシール面8と、前記インナーリング4の前記環状大径部11aの斜面部に形成された内向きテーパ面15との間に、前記チューブ2Aの端部2aを傾斜状態に挟持することによって構成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の管継手において、前記インナーリング4における前記環状大径部11aよりも前記付根側の端部10が前記管状部6又は前記継手本体1に内嵌されており、その内嵌部分における前記管状部6又は前記継手本体1と前記インナーリング4とを、前記ユニオンナット3の前記管状部6の付根側への螺進による締付けによって密着する奥シール部Qが形成されていることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の管継手において、前記奥シール部Qが、前記管状部6又は前記継手本体1の軸心C方向の外方に向けて漸次拡径するテーパ面より構成されるシール面33と、前記インナーリング4の端部10に形成されたテーパ面からなる突出端面34との密着によって形成されていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の管継手において、前記奥シール部Qが、前記管状部6又は前記継手本体1の前記シール面7よりも径方向で外側において前記管状部6の軸心Cと平行に形成された環状溝部21に、前記インナーリング4の端部10に形成された円筒部20を嵌入することで構成されていることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、インナーリング製造方法において、請求項1〜3に記載の管継手用インナーリング及び請求項4〜8に記載の管継手のうちの何れか一項に記載の前記スレーナ4Sが、前記流体移送用流路4Wを閉塞する状態の遮断壁27を前記インナーリング4に一体形成し、それから前記遮断壁27に複数の開口部Kを貫通形成することにより形成されることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、管継手を構成する上での必須の構成部品であるインナーリングにストレーナを設けたものであり、専用の部品を新たに追加したり、部品数を増やすことなく、しかも、配管系統を何ら変更することなく、流体の濾過が行えるようになる。つまり、インナーリングに、管継手の構成部品であることとストレーナであることとの双方の機能を持たせることができるので、管継手自体は従来のものを使用できてコストアップを招かないようにしながら、流体の濾過が行える合理的な管継手用インナーリングが実現可能になる。このようなインナーリングを備える管継手は、配管系統の至る所に存在することが多いので、設計の自由度が高く、また、改造が容易に行える利点もある。その結果、流体の配管系統においては必ず1つ以上存在する程に多用されるインナーリングを用いた管継手に着目することにより、コストアップや設置スペースの増加を招くことなく簡単で廉価にストレーナを備える管継手用インナーリングを提供することができる。
また、流体移送用流路の根元側部分にストレーナが一体的に形成されているので、インナーリングの根元側部分の強度や剛性が向上するようになる。
請求項2の発明によれば、チューブに関するシール部とは別に、管状部又は継手本体と筒状体の付根側の端部とが密着しての奥シール部が形成されるので、請求項1の構成による前記効果を有しながら、インナーリングを有する管継手のシール機能をより一層強化できる利点がある。
請求項3の発明によれば、ストレーナの開口部が、互いに同一方向に揃えられる多数の長孔で形成されているので、開口面積を十分大きくして流体の流れの妨げになり難いようにできるとともに、粘性のある流体でも円滑に通して目詰まりが生じ難いようにしながら流体の濾過が行える管継手用インナーリングを提供することができる。
請求項4の発明によれば、管継手を構成する上での必須の構成部品であるインナーリングにストレーナを設けたものであり、専用の部品を新たに追加したり、部品数を増やすことなく、しかも、配管系統を何ら変更することなく、流体の濾過が行えるようになる。つまり、インナーリングに、管継手の構成部品であることとストレーナであることとの双方の機能を持たせることができるので、管継手自体は従来のものを使用できてコストアップを招かないようにしながら、流体の濾過が行える合理的な管継手が提供できる。そして、このような管継手は配管系統の至る所に存在することが多いので、設計の自由度が高く、また、改造が容易に行える利点もある。
また、流体移送用流路の根元側部分にストレーナが一体的に形成されているので、インナーリングの根元側部分の強度や剛性が向上するようになる。
請求項5の発明によれば、シール部は、管状部先端のテーパ面とインナーリングの内向きテーパ面との間にチューブ端部を傾斜状態に挟持することで構成されるので、請求項4の構成による前記効果を有しながら、確実なシール機能が得られる管継手を提供することができる。
請求項6〜8の発明によれば、インナーリング付根側の端部と管状部又は継手本体とによる奥シール部が付設されるので、請求項4又は5の構成による前記いずれかの効果を奏しながら、シール機能がより強化される利点がある。
請求項9の発明によれば、開口部を後加工する製造方法であるから、遮断壁を設ける工程までは共通化しながらも、流体の種類(濾過対象物の種類)や仕入先の要望を考慮した開口部を形成することが可能になる。その結果、請求項1〜3のいずれかの管継手用インナーリング、又は請求項4〜8のいずれかの管継手を、取扱い流体が異なっても極力ストレーナの種類を減らして、生産工数や管理コスト等の軽減化が可能となるように、ストレーナを顧客のニーズにマッチさせたものとしながら、コスト安及び迅速、かつ、柔軟に対応して提供することができる利点のあるインナーリング製造方法を得ることができる。
以下に、本発明による管継手用インナーリング、管継手、インナーリング製造方法の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明によるインナーリングは図6,7に示すものであるが、各部の構造説明の都合上、流体移送用流路の根元側部分以外の部位にストレーナが形成されるもの(図1,2,4,5,8,9,12)も参考として記載する。
〔インナーリングは第1参考例〕
樹脂製の管継手Aは、図4に示すように、第1連結部R1、第2連結部R2、及び継手部Tを有して構成されている。継手部Tは、それぞれが耐熱、耐薬品性に優れるフッ素樹脂(例:PTFE)等の樹脂によって成形された第1継手体1と、第2継手体2と、ユニオンナット3と、インナーリング(管継手用インナーリング)4とを備えて構成されている。インナーリング4は、主として、第1継手体1に挿入して接続される第2継手体2のチューブ部(流体移送用チューブの一例)2Aに圧入されている。
第1継手体1は、筒状の胴部5の少なくとも一端部に受口(管状部の一例)6を形成し、その受口6の内奥に、奥シール部Qを構成する第1の1次シール部(シール面の一例)7を第1継手体1の軸心Cに対し交差するように形成するとともに、受口6の入口に2次シール部(シール面、及びシール部Sの一例)8を管継手Aの軸心Cに対し交差するように形成している。受口6の外周には雄ネジ部9が形成されている。受口6の内径は胴部5の内径よりも径大に形成されており、その受口6の内奥には、軸方向外方に向けて漸次縮径して胴部5の内径面に至るテーパ面によって前記1次シール部7が形成されている。一方、2次シール部8は、受口6の内奥から軸方向外方に向けて漸次拡径して受口6の端面に至るテーパ面によって形成されている。
第1参考例のインナーリング4は、フッ素樹脂(例:PTFE)等の樹脂成形品であり、その軸方向内端部に継手本体1の受口6内に嵌合できる外径を有する突出部(付根側の端部の一例)10が形成されるとともに、その軸方向外端部にチューブ部2Aの一端部2aに圧入する圧入部11が形成され、全体としてスリーブ状のものに構成されている。突出部10の内端面には、継手本体1の受口6の内奥に形成されたテーパ面でなる1次シール部7に当接する内端シール部(突出端面の一例)12よりも径方向外方で、かつ、軸方向内方へ向かって突出する円筒状シール部(円筒部の一例)20が形成される。圧入部11は膨出部11aと、この膨出部11aと突出部10とをつなぐ連接部11bとからなり、連接部11bの外径は突出部10の外径よりもチューブ3の肉厚相当分だけ細く設定している。膨出部11aは軸方向外端から軸方向内端側へ向けて漸次拡径するテーパ状の外端シール部13と、この外端シール部(シール部Sの一例)13の頂部から連接部11bに向かって漸次縮径するテーパ面(内向きテーパ面の一例)15とを有する断面山形状に形成されている。
インナーリング4は、図1〜図4に示すように、外径側に隆起した膨出部(環状大径部分の一例)11aが形成される外周部4G、及び流体移送用流路4Wとして形成される内周部4Nと、内周部4Nに続けて一体的に形成されて流体移送用流路4Wに作用するストレーナ4Sと、を有する略筒状体4Tに構成されている。外周に雄ネジ部9が形成された状態で第1継手体(継手本体の一例)1から突設される受口6の内周部6Nと外周部4Gとの間に可撓性材料で成るチューブ部(流体移送用チューブの一例)2Aの一端部(端部の一例)2aが嵌装される状態における、雄ネジ部9に螺合自在な雌ネジ部18が形成されたユニオンナット3の受口6の付根側への螺進による締付けにより、膨出部11aとチューブ部2Aの内周部との間と、チューブ部2Aの外周部と受口6の内周部との間とのうちの少なくとも一方を密着するシール部Sが形成されるように構成されている。
ストレーナ4Sは、インナーリング4における受口6の先端側に相当する圧入部側端部の流体移送用流路4Wに設けられており、ストレーナを構成する円板状の壁であるエレメント24の開口部Kが、互いに同一方向に揃えられる多数の長孔25で形成されている。各長孔25は、軸心C方向視における長手方向が互いに平行となるようにエレメント24に配列形成されている。図3において、軸心Cに直交し、かつ、互いに直交する第1交差軸心X及び第2交差軸心Yを定義した場合、各長孔25は、第1交差軸心Xに平行であり、かつ、第2交差軸心Yに直交する状態で整列されている。
外端シール部13の頂部の外径、つまり膨出部11aの最大外径は連接部11bの外径よりも大きく設定されている。テーパ面15は、その傾斜角度が前記継手本体1の2次シール部8の傾斜角度とほぼ一致するとともに、内端シール部12が1次シール部7に当接したとき、2次シール部8とテーパ面15との対向間隔がチューブ部2Aの肉厚相当となるよう形成されている。インナーリング4の内径は、チューブ部2Aの内径及び第1継手体1の胴部5の内径と同一又は略同一に設定されており、流体の移動(流動)を妨げないようにされている。
チューブ部2Aの一端部2a内に、突出部10が外方に突出する状態でインナーリング4を圧入内嵌することにより、チューブ部2Aの一端部2aを拡径させて拡径部16が形成される。そして、拡径部16の第1継手体1への挿入方向とは反対側の反挿入方向側斜面部16aと、軸心(チューブ軸方向)Cと平行なチューブ外面部2gとの境目部分を、チューブ部2Aにおける拡径付け根部17と定義する。
チューブ部2Aの一端部2aが受口6に挿入された状態では、内端シール部12が継手本体1の第1の1次シール部7に当接するとともに、外端シール部13がチューブ部2Aの拡径部17の第2の1次シール部となる反挿入方向側斜面部16aの内面に当接する。さらに、第1継手体1の2次シール部8とインナーリング4のテーパ面15との間に、チューブ部2Aの一端部2aが傾斜状態で挟持される。すなわち、インナーリング4のテーパ面15に沿って変形したチューブ部2Aの拡径部16の挿入方向側斜面部16bが2次シール部8と当接する。
ユニオンナット3は、内周に第1継手体1の雄ネジ部9に螺合される雌ネジ部18が形成されるネジ筒部3Aと、これの一端部から内向きに張り出し形成される環状の鍔部19とから成る部品である。鍔部19の内周部の軸方向内端には、ユニオンナット3の螺進によってチューブ部2Aを軸心C方向に押すための押圧部19aが形成されている。
そして、インナーリング4の圧入されたチューブ部2Aの一端部2aを第1継手体1の受口6に挿入させた状態で、その一端部2aの外周に予め遊嵌させているユニオンナット3の雌ネジ部18を第1継手体1の雄ネジ部9に螺合させて締め付ける。この締付けに伴いユニオンナット3の押圧部19aがチューブ部2Aの拡径部16の拡径付け根部17に当接してインナーリング4を軸方向から押圧することによりインナーリング4の内端シール部12及びチューブ部2Aの挿入方向側斜面部16bが第1継手体1の受口6の1次シール部7及び2次シール部8にそれぞれ押圧接当するとともに、チューブ部2Aの第2の1次シール部である反挿入方向側斜面部16aの内面がインナーリング4の外端シール部13に押圧接当してシール性(密封力)を付与し、同時にチューブ部2Aの抜止めを図っている。
第1継手体1の受口6のシール面7よりも径方向外方に、円筒状シール部20の圧入に伴い径方向の面圧を発生させてシール部を形成する円筒状溝部(環状溝部の一例)21が形成されている。尚、円筒状溝部21に対し円筒状シール部20の外周面のみを密着させてシール部を構成することもできる。また、第1継手体1の受口6の付根には、リング凸条1tで抜け止めされる受輪22が嵌合装着され、受輪22に当接自在な対向輪23がユニオンナット3の端面に取付けられている。これら受輪22と対向輪23とによって、ユニオンナット3の締付け限度位置を規定する節度機構14が構成されている。
この管継手は、ポンプやバルブといった流体機器とチューブとの繋目等至る所に存在しているので、自在にストレーナ4Sを設置することが可能であり、部品点数の増加やコストアップを招来することのない合理的、経済的、設計自由度も高い状態で流体の濾過を行わせることができる。尚、第1,2連結部R1,R2は、第1,2継手体1,2に樹脂チューブを漏れなく連結すべく、それぞれがユニオンナット36を有して継手部Tと同構造の継手構造を持つ公知構造のものであり、ここでのこれ以上の説明は割愛する。
次に、インナーリング4の製造方法について説明する。インナーリング4は、まず図5(a)に示すように、型成形等により、開口部Kである複数の長孔25の無い状態のエレメント、即ち遮断壁27を持ち、流体移送用流路4W遮断がされた状態の一次インナーリング4Iを作成する素材形成工程を行う。それから、図5(b)に示すように、例えばフライス加工により、遮断壁27に長孔25を形成するストレーナ形成工程を行う。それにより、遮断壁27から長孔25を有するエレメント24となって完成品であるインナーリング4(図1等を参照)が得られる。尚、図5(b)において、26はフライス刃である。つまり、流体移送用流路4Wを閉塞する状態の遮断壁27を一次インナーリング4Iに一体形成し、それから遮断壁27に複数の長孔25を貫通形成することによりインナーリング4が形成されるのである。
例えば、素材形成工程において同時に長孔25等の開口部Kも形成させることは可能であるが、その場合にはKの形状や大きさを変更することには容易に対応させ難い問題がある。これに対して、開口部Kを後加工する製造方法を採れば、ストレーナ形成工程は変更するも素材形成工程は共通使用できるので、流体の種類(濾過対象物の種類)や仕入先の要望に対してコスト安及び迅速、かつ、柔軟に対応することができる利点がある。
〔インナーリングの実施例1
インナーリング4は、図6に示すように、流体移送用流路4Wの根元側部分に一体的に形成されるストレーナ4Sを有するものである。即ち、ストレーナ4Sは、インナーリング4の突出部10の内径側に一体形成されるエレメント24に、複数の開口部K、例えば小円孔28が形成されて構成されている。この場合、インナーリング4の根元側部分の強度や剛性が向上するようになる。
実施例1のインナーリング4は、まず図7(a)に示すように、型成形によって小円孔28を持たない遮断壁27を突出部10の内径側に有して、流体移送用流路4Wが遮断された状態の一次インナーリング4Iを作成する素材形成工程を行う。それから、図7(b)に示すように、ドリル加工等により、遮断壁27に複数の小円孔28を形成するストレーナ形成工程を行い、図6に示すストレーナ4S付のインナーリング4が作成される。尚、図7(b)に示す29はドリル刃である。
〔インナーリングの第2参考例
第2参考例のインナーリング4は、図8に示すように、流体移送用流路4Wにおける軸心C方向(長手方向)の中間部に一体的に形成されるストレーナ4Sを有するものでも良い。即ち、ストレーナ4Sは、インナーリング4の圧入部11の内径側に一体形成されるエレメント24に、複数の開口部K、例えば小円孔28が形成されて構成されている。この場合、インナーリング4の軸心C方向(長手方向)の中央部分の強度や剛性が向上するようになる。
第2参考例のインナーリング4は、まず図9(a)に示すように、型成形によって小円孔28を持たない遮断壁27を圧入部11の内径側に有して、流体移送用流路4Wがその中央部で遮断された状態の一次インナーリング4Iを作成する素材形成工程を行う。それから、図9(b)に示すように、ドリル加工等により、遮断壁27に複数の小円孔28を形成するストレーナ形成工程を行い、図8に示すストレーナ4S付のインナーリング4が作成される。尚、図9(b)に示す29はドリル刃である。
〔開口部Kの第1別実施例〕
開口部Kの形状は、図6,8,10に示すように、エレメント24に形成される多数の小円孔28で成るものでも良い。この場合は、図3等に示される長孔25のものよりも濾過対象物が小さなものとなる。
〔開口部Kの第2別実施例〕
開口部Kは、図11に示すように、軸心方向視の形状が互いに複数種に異なる円孔30、小円弧孔31、及び大円弧孔32とを有して成るものでも良い。この図11の場合は、小円弧孔31及び大円弧孔32は四つずつ形成され、中心の円孔30は一つのみ形成されている。
〔奥シール部の別実施例〕
インナーリング4と第1継手体1とで構成される奥シール部Qは、図12に示すように、第1継手体1の軸心C方向の外方に向けて漸次拡径するテーパ面より構成されるシール面33と、インナーリング4の突出部(端部)10に形成されたテーパ面からなる突出端面34との密着によって形成される構造でも良い。即ち、シール面33は、受口6の内径側において胴部5から第2継手体2側に突出する円錐筒状突起35の傾斜外周面であり、突出端面34は、インナーリング4の内周面4Nにおける突出部10側端が先拡がりする状態に傾斜する面である。その他の構造は、図4に示す管継手Aと同じであり、同一箇所には同一の符号を記す。
管継手用インナーリングの断面図(第1参考例 図1のインナーリングの側面図 図1のインナーリングの正面図 図1のインナーリングを用いた管継手の断面図 図1のインナーリングの製造方法を示し、(a)は型成形状態の断面図、(b)はストレーナの加工状況を示す断面図 実施例1の管継手用インナーリングの断面図 図6のインナーリングの製造方法を示し、(a)は型成形状態の断面図、(b)はストレーナの加工状況を示す断面図 第2参考例の管継手用インナーリングの断面図 図8のインナーリングの製造方法を示し、(a)は型成形状態の断面図、(b)はストレーナの加工状況を示す断面図 ストレーナ開口部の第1別形状を示す正面図 ストレーナ開口部の第2別形状を示す正面図 奥シール部の別構造を示す要部の断面図
1 継手本体
2A チューブ
2a 端部
3 ユニオンナット
4 インナーリング
4G 外周部
4N 内周部
4S ストレーナ
4T 筒状体
4W 流体移送用流路
6 管状部
6N 内周部
8 シール面
9 雄ネジ部
11a 環状大径部分
10 付根側の端部
15 内向きテーパ面
18 雌ネジ部
20 円筒部
21 環状溝部
24 エレメント
25 長孔
27 遮断壁
33 シール面
34 突出端面
C 軸心
K 開口部
Q 奥シール部
S シール部

Claims (9)

  1. 外径側に隆起した環状大径部分が形成される外周部、及び流体移送用流路として形成される内周部を有する筒状体で成り、
    外周に雄ネジ部が形成された状態で継手本体から突設される管状部の内周部と前記外周部との間に可撓性材料で成る流体移送用チューブの端部が嵌装される状態における、前記雄ネジ部に螺合自在な雌ネジ部が形成されたユニオンナットの前記管状部の付根側への螺進による締付けにより、前記環状大径部分と前記チューブの内周部との間と、前記チューブの外周部と前記管状部の内周部との間とのうちの少なくとも一方を密着するシール部が形成されるように構成されるとともに、前記流体移送用流路に作用するストレーナが一体的に装備され
    前記ストレーナが、前記流体移送用流路の根元側部分に一体的に形成されている管継手用インナーリング。
  2. 前記ユニオンナットの前記管状部の前記付根側への螺進による締付けによって、前記管状部又は前記継手本体と前記筒状体の付根側の端部とが密着しての奥シール部が構成されるように、前記筒状体における前記環状大径部よりも前記付根側の端部が、前記管状部又は前記継手本体に内嵌自在に形成されている請求項1に記載の管継手用インナーリング。
  3. 前記ストレーナを構成するエレメントの開口部が、互いに同一方向に揃えられる多数の長孔で形成されている請求項1又は2に記載の管継手用インナーリング。
  4. 外周に雄ネジ部が形成された状態で継手本体から突設される管状部と、外径側に隆起した環状大径部を有するシール用のインナーリングと、前記雄ネジ部に螺合自在な雌ネジ部が形成されるニオンナットとから成り、
    前記インナーリングの外周面と前記管状部の内周部との間に可撓性材料で成る流体移送用チューブの端部が嵌装される状態における前記ユニオンナットの前記管状部の付根側への螺進による締付けにより、前記インナーリングの環状大径部と前記チューブの内周部との間と、前記チューブの外周部と前記管状部の内周部との間とのうちの少なくとも一方を密着するシール部が構成されるとともに、前記インナーリングには、その流体移送用流路に作用するストレーナが一体的に装備され、
    前記ストレーナが、前記流体移送用流路の根元側部分に一体的に形成されている管継手。
  5. 前記シール部が、前記管状部の先端部における内周部に、前記管状部の軸心に対して交差するテーパ面により構成されたシール面と、前記インナーリングの前記環状大径部の斜面部に形成された内向きテーパ面との間に、前記チューブの端部を傾斜状態に挟持することによって構成されている請求項4に記載の管継手。
  6. 前記インナーリングにおける前記環状大径部よりも前記付根側の端部が前記管状部又は前記継手本体に内嵌されており、その内嵌部分における前記管状部又は前記継手本体と前記インナーリングとを、前記ユニオンナットの前記管状部の付根側への螺進による締付けによって密着する奥シール部が形成されている請求項4又は5に記載の管継手。
  7. 前記奥シール部が、前記管状部又は前記継手本体の軸心方向の外方に向けて漸次拡径するテーパ面より構成されるシール面と、前記インナーリングの端部に形成されたテーパ面からなる突出端面との密着によって形成されている請求項6に記載の管継手。
  8. 前記奥シール部が、前記管状部又は前記継手本体の前記シール面よりも径方向で外側において前記管状部の軸心と平行に形成された環状溝部に、前記インナーリングの端部に形成された円筒部を嵌入することで構成されている請求項7に記載の管継手。
  9. 請求項1〜3に記載の管継手用インナーリング及び請求項4〜8に記載の管継手のうちの何れか一項に記載の前記スレーナが、前記流体移送用流路を閉塞する状態の遮断壁を前記インナーリングに一体形成し、それから前記遮断壁に複数の開口部を貫通形成することにより形成されるインナーリング製造方法。
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