JP4701202B2 - 位相可変装置、及び内燃機関用カム軸位相可変装置 - Google Patents

位相可変装置、及び内燃機関用カム軸位相可変装置 Download PDF

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Description

本発明は、2つの回転部材間の相対的な位相角を制御する位相可変装置及び内燃機関用カム軸位相可変装置に係り、特に、両回転部材間の相対的な位相角を固定するロック機構に関する。
例えば4ストロークエンジンなどではクランクシャフトの回転によりタイミングベルト等を介して吸・排気用のカムシャフト先端のスプロケットが回転駆動される。基本的にはスプロケットとカムシャフトは協働して回転するものであるが、スプロケットとカムシャフトの間に組み込まれて両者の間の相対回転位置を変化させるものとして、内燃機関用カム軸位相可変装置(以下、VTCという。)が知られている。
VTCは、スプロケットと共に回転する第1回転体と、カムシャフトと共に回転する第2回転体などで構成されており、両回転体の相対的な位相角を制御することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相を変えて吸排気バルブの開閉タイミングを可変にする機能を備えている。
ところで、このようなVTCに関して、特許文献1には、第1回転体に対する第2回転体の相対位相角を、最大進角状態と最大遅角状態との中間位置に相当する中間ロック位置に保持する機構について記載されている。この位相保持機構によれば、内燃機関(以下、適宜エンジンという。)の始動時に発生する第1回転体と第2回転体との打音を的確に防止することができるとされている。
特開平11−343819号公報
しかしながら、特許文献1を含めた従来技術において、油圧VTCで最大進角状態と最大遅角状態との中間で相対位相を保持するロック機構を実現するためにブレークスルーしなければならない技術課題として、(1)ロック位置までの駆動力に関する課題、(2)変動トルクの存在に関する課題、が挙げられる。
(1)ロック位置までの駆動力について説明すると、エンジン始動時にロック位置でロックされている必要があり、前回のエンジン停止時から停止中及びクランキング中の期間に、前回エンジンが停止したときのVTC位相からロック位置まで位相が変換(シフト)されていなければならない。上記の期間はVTCの本来の駆動力(油圧駆動では油圧,電磁駆動では電磁力)が得られないので、バネ力や摩擦抵抗などにより自力でロック位置に向かう駆動力を確保しなければならない。
さらに、相対位相を中間位置でロックする場合には、前回のエンジン停止時のVTC位相によっては自力でロック位置へ復帰する際の位相変換方向が遅角方向だけでなく進角方向の場合も有りうる。カムシャフトにはバルブスプリングからの反力で変動トルクが作用しているが、その平均値はその軸受けやカム面における摩擦抵抗により常に遅角方向の値を持っている。ロック位置への復帰方向が遅角方向への一方向であればこの摩擦抵抗トルクに期待ができるが、遅角方向に加えて進角方向の場合の駆動力としては十分でない。両方向に位相変換するための駆動力を確保することが新たに必要とされる。
(2)変動トルクの存在について説明する。相対位相を中間位置でロックするためには自力でロック位置に復帰するため、遅角方向に加えて進角方向への駆動力も必要であるが単に両方向の自力駆動力を発生するだけで良ければ、力の方向の異なる2つのバネを組み合わせればよい。しかし、カムシャフトにバルブスプリングからの反力による変動トルクが作用していることが課題を複雑にしている。自力で復帰する位置は2つのバネ力(正確にはそのバネ力が発生するトルク)以外にカムシャフトに作用する変動トルクも含めたトータルモーメントの釣合いで決まるので、釣合い位置は必ず変動することとなる。
また、カムシャフトに作用するトルク変動は、VTC位相をロックする手段としてロックピンを組み込む方式とした場合に、ロックピンと穴の嵌め合い隙間を小さくし過ぎると両者が嵌合し難くなり、さらに、ロックピンと穴の嵌め合い隙間を大きくし過ぎるとガタにより打音,損傷等が発生しやすくなるという課題を生じる。
ロックピン及び嵌合穴をテーパ状に形成すると、上述の嵌合し難いという課題は一見解決できそうであるが、部品寸法と組み立てにおける誤差からピン軸と穴軸とは所詮完全には一致させ得ない(特に、径方向のずれはゼロにできない)ので打音の課題は残ることとなる。また、テーパ状とすることでロックピンを解除する方向の分力が発生し、ロック機能の信頼性を損なうという新たな課題も懸念される。
特許文献1に記載された弁開閉時期制御装置では、進角方向と遅角方向の両方向から最大進角状態と最大遅角状態との中間に存在するロック位置(以下、中間ロック位置という)へ自動復帰させる構成について十分な配慮がなされているとは言えない。特許文献1では、半径方向に付勢される係止部材が中間ロック位置に復帰する際の案内となる扇形状の案内部の係止部材の移動方向に対する傾斜角が大きいので、トルク変動が作用したときに中間ロック位置から遠ざかる方向に動かされ易い。係止部がトルク変動によって中間ロック位置から遠ざかる方向に動かされるのを防ぐためには、係止部材を回転軸の径方向内方に向けて付勢する付勢手段の付勢力を大きくすればよいが、付勢力を大きくすると係止部と案内部の摩擦力が大きくなって係止部材の移動が滑らかに行われにくくなるなど、その他
の課題が生じてくる。
そこで、本発明は、進角方向及び遅角方向の両方向から中間ロック位置へ自動復帰して確実に中間ロックを行えるロック機構を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の内燃機関用カム軸位相可変装置は、スプロケットと共に回転する第1回転体と、この第1回転体に対して同一回転軸上にかつ位相角を可変に設けられ、カム軸と共に回転する第2回転体と、第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロックピンとを備えて構成される。そして、ロックピンは、第1回転体及び第2回転体のいずれか一方の回転体に形成された第1係合部に係合可能に設けられ、第1係合部にピン軸方向に沿って進退可能に支持されるとともに、他方の回転体に形成された第2係合部に係合可能に設けられている。第2係合部は、第2回転体の遅角方向への回転時にロックピンと当接する当接面がピン軸に対して傾斜して形成されており、ロックピンは、第2係合部の当接面に対向させてピン軸に対して傾斜して設けられた被当接面を有し、かつ第1係合部にピン軸周りに回転可能に支持されてなることを特徴とする。
このような構成によれば、第2回転体が遅角側から中間ロック位置へ自動復帰する場合、クランキングによって第2回転体に対して進角方向のトルクが作用したときには回転が許容されるとともに、ロックピンがピン軸方向に沿って進み移動する。そして、続いて作用する反対の遅角方向のトルクに対しては当接、被当接面の摩擦力などにより回転を制限することができる。したがって、これらを繰り返すことにより第2回転体は除々に進角側へシフトしながらロックピンは奥に向かって移動し続け、最終的にはロックピンが他方の回転体の第2係合部によって狭まれて、進角遅角のいずれの方向にも回転できなくなり、中間ロック位置でロックされる。
一方、第2回転体が進角側から中間ロック位置へ自動復帰する場合、変動トルクの遅角側への偏りによって、第2回転体が除々に遅角側へシフトして最終的に他方の回転体の第2係合部に狭まれて中間ロック位置でロックされる。その結果、進角方向及び遅角方向の両方向から中間ロック位置へ自動復帰して確実に中間ロックを行うことができる。
さらに、本発明では、ロックピンが一方の回転体の第1係合部にピン軸周りに回転可能に支持されていることによって、ロックピンの被当接面と他方の回転体の当接面とが単一の傾斜平面で形成されていたとしても、それらの傾斜平面同士の接触時の片当たりを抑制して常に面接触を維持できるという利点がある。これにより、接触面圧を低く抑え信頼性を確保することができる。また、ロックピンの被当接面及び他方の回転体の当接面をいずれも単一の傾斜平面で構成できるので加工が容易になり低コストでしかも高精度の製造が可能になる。
このような本発明の内燃機関用カム軸位相可変装置において、ロックピンを進退可能とするために、ロックピンをピン軸方向に沿って一方向に付勢する付勢機構と、この付勢機構による付勢を押し戻す油圧力を発生する油圧機構とを備えて構成してもよい。これにより、ロックピンのピン軸に沿う方向の移動位置に応じて、第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロック状態と、ロック状態を解除したロック解除状態とをとるようにしてもよい。
また、ロックピンを、ピン軸が第1回転体及び第2回転体の回転軸と平行するように設けることができる。また、一方の回転体の第1係合部と、他方の回転体の第2係合部とが、第1回転体及び第2回転体の回転軸を中心とする所定の半径を有する円を境として、一方が径方向の内側に、他方が外側に設けられるように構成することができる。
また、一方の回転体の第1係合部、及びロックピンの第1係合部に支持される被支持部のうち少なくともいずれか一方を、部分円筒面で形成することにより、ロックピンをピン軸周りに自転可能とすることができる。
また、他方の回転体の第2係合部に形成された当接面、及びロックピンの被当接面を、平面で形成することにより低コストでしかも高精度の製造が可能となる。
また、他方の回転体の第2係合部に、第2回転体の進角方向への回転時にロックピンと当接するストッパ面を形成し、このストッパ面を、階段状に拡幅して形成することができる。これによれば、ロックピンが一方向に付勢されている状態で中間位置ロック機能を実現し、ロックピンが押し戻されている状態では階段状に拡幅された逃げ部を利用してロック解除時のVTC本来の相対位相角の変換範囲を拡大することができる。
また、上述の課題を解決するため、本発明の位相可変装置は、第1回転体と、この第1回転体に対して同一回転軸上にかつ位相角を可変に設けられ、第1回転体を介して回転駆動される第2回転体と、第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロックピンとを備えて構成される。そして、ロックピンは、第1回転体及び第2回転体のいずれか一方の回転体に形成された第1係合部に係合可能に設けられ、第1係合部にピン軸方向に沿って進退可能に支持されるとともに、他方の回転体に形成された第2係合部に係合可能に設けられる。この第2係合部は、第2回転体の遅角方向への回転時にロックピンと当接する当接面がピン軸に対して傾斜して形成される。さらに、ロックピンは、第2係合部の当接面に対向させてピン軸に対して傾斜して設けられた被当接面を有し、かつ第1係合部にピン軸周りに回転可能に支持されてなることを特徴とする。
これによれば、上述の内燃機関用カム軸位相可変装置の場合と同様の作用によって、進角方向及び遅角方向の両方向から中間ロック位置へ自動復帰して確実に中間ロックを行うことができる。さらに、ロックピンが一方の回転体の第1係合部にピン軸周りに回転可能に支持されていることによって、ロックピンの被当接面と他方の回転体の当接面とが単一の傾斜平面で形成されていたとしても、それらの傾斜平面同士の接触時の片当たりを抑制して常に面接触を維持できるという利点についても同様である。
本発明によれば、進角方向及び遅角方向の両方向から中間ロック位置へ自動復帰して確実に中間ロックを行えるロック機構を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を、図1〜図17を用いて説明する。以下の説明は、本発明を内燃機関用カム軸位相可変装置に適用した場合の一例である。本発明は、これに限らず2つの回転部材の相対的な位相角を固定するロック機構に適用可能である。なお、同一機能部品については同一符号を付して重複説明を省略する。
まず、内燃機関用カム軸位相可変装置(以下、VTCという)の概要について図1を用いて簡単に説明する。4ストロークエンジンではクランク軸10の回転によりタイミングベルト12等を介して吸・排気用のカム軸14先端のスプロケット16が回転駆動される。その際に、カム軸14は歯数比により2分の1に減速される。ここで、VTC18はスプロケット16とカム軸14との間に組み込まれて両者の間の相対回転位置を変化させるものであり、VTC18は、クランク軸10に対するカム軸14の回転位相を変えて吸排気バルブの開閉タイミングを可変にする機能を備えている。
このようなVTCにおいて、進角方向及び遅角方向の両方向から中間ロック位置へ自動復帰して確実に中間ロックを行うことのできる本実施形態のVTCの詳細を以下、実施例ごとに説明する。
図2は、第1実施例の中間位置ロック解除状態でのVTC18の側断面図であり、図3におけるA−A断面を示している。図3は、図2におけるB−B断面による横断面図である。図4は第1実施例の中間位置ロック状態でのVTC18の側断面図であり、図5におけるC−C断面を示している。図5は図4におけるD−D断面による横断面図である。
図1〜図5に示すように、スプロケット16は、その外周に歯部16aが形成されており、歯部16aに噛み合う歯付きベルト(図示せず)を介して1/2に減速されてエンジンのクランク軸10により回転駆動される。スプロケット16には、第1回転部材を構成するボディ20とフロントプレート22が組み立てボルト24により固定され一体化されている。したがって、本実施例では、第1回転部材はボディ20及びフロントプレート22などを含んで構成されている。
カム軸14には、第2回転部材であるベーン26がセンターボルト28により固定されている。ベーン26は、第1回転部材を構成するボディ20に対して同一回転軸の径方向内側にかつ位相角を可変に設けられている。図3及び図5に示すように、ボディ20とベーン26の間には、遅角用油圧室30と進角用油圧室32が3対形成されている。各油圧室は、軸方行の両端開口部をスプロケット16とフロントプレート22に閉塞され、アペックスシール34により半径方向隙間をシールされて密閉空間となっている。
図2及び図3に示した中間位置ロック解除状態では、スプロケット16,ボディ20,解除ピストン36などに囲まれた解除油圧室38に、図6に示す油圧経路を経由してエンジンによって駆動された給油ポンプ(図示せず)から油圧が導入されており、解除ピストン36がロックバネ40の力に逆らってフロント側(図1の左方向)に最大限押し出された状態である。解除ピストン36は、フロントプレート22に当接することでフロント側への最大変位を規制されている。また、ボディ20に固定されたピン42がその溝部36aに挿入されている。
解除ピストン36には連結ピン44が固定されており、その一部がロックピン46の溝部46aに嵌合されているため、解除ピストン36とロックピン46とは軸方向に一体で移動することとなり、ロックピン46もフロント側に押し出されている。
解除油圧室38に至る上記油圧経路を、図6を用いて説明する。油圧はまずカム軸14の周囲に一点鎖線で表示されたカム軸受けの油圧供給孔から、カム軸14の外周に形成された油圧溝の1つである解除油圧溝14aに供給される。他の2つの油圧溝は遅角用油圧室30及び進角用油圧室32に油圧を供給するための溝であるが、その後の経路は従来技術と同じでありここでは説明を省略する。
解除油圧溝14aに供給された油圧は、第1給油孔14b,第2給油孔14c,第3給油孔14dを経由して、スプロケット16の回転を支持するカム軸14の外周円筒面に至る。第3給油孔14dの開口部に対応するスプロケット16の内周円筒面には、カッターで三日月状の形状をした溝部16cが形成されている。溝部16cは、円周方向に十分な長さを有しており、スプロケット16とカム軸14とが位相角の制御範囲で相対回転しても常に第3給油孔14dとの連通は保たれる。溝部16cからは、第4給油孔16d,第5給油孔16eを経由して解除油圧室38に油圧が供給される。なお、第4給油孔16dの外周部への開口はプラグ48によって塞がれている。
続いて、本実施例の特徴部であるボディ20とベーン26との相対的な位相角を固定するロック機構について説明する。
ロック機構を構成するロックピン46は、ボディ20の円筒内週部に形成された第1係合部とベーン26の円筒外周部に形成された第2係合部とに挟まれる位置に、ピン軸がボディ20及びベーン26の回転軸に平行するように沿って設けられている。また、ロックピンをピン軸に沿ってエンジン側(図2の右方向)に付勢する付勢機構が、上述の連結ピン44,ロックバネ40,解除ピストン36などで構成されている。また、上述のようにロックピン46をフロント側に押し戻す油圧力を発生する油圧機構が備えられている。ロック機構は、ロックピン46,付勢機構,油圧機構などで構成されている。
ボディ20に形成されている3個所の円筒内周部のうちの1つに、ロックピン46をピン軸方向に進退可能に支持する第1係合部が形成されている。この第1係合部には、ピン軸に沿って傾斜のないストレートな部分円筒形状の支持面50が形成されている。
また、この支持面50の内周側に対向するベーン26中央部の円筒外周部には、第2係合部が形成されている。第2係合部は、ベーン26の遅角方向への相対的な回転時にロックピン46と当接する当接面52と、ベーン26の進角方向への相対的な回転時にロックピン46と当接するストッパ面54とを有して形成されている。なお、図面上時計回りの方向を進角方向とし、反時計回りの方向を遅角方向とする。
当接面52は、図7において影を付して示すように、ピン軸に対して遅角方向に傾斜した単一平面で形成されている。また、ストッパ面54は、図7において斜線を付して示すように、ピン軸に対してほぼ平行なストレートなストッパ面54が2段階に拡幅されており、拡幅された部分にロックピン46の逃げ部56が形成されている。
また、ロックピン46は、図7,8に示すように、円柱状の部材であって、付勢機構の付勢方向の端部(エンジン側の端部)に、ピン軸に対して傾斜した単一平面の被当接面58が形成されている。図8は、本実施例の解除ピストン36,連結ピン44,ロックピン46の形状説明図である。この被当接面58は、ベーン26に形成された当接面52と対向して当接するように形成されている。なお、以下の説明では、ロックピン46の外周面のうち、被当接面58以外の外周円筒面を便宜的に被支持面60という。被支持面60はピン軸方向に沿ってストレートな面である。
続いて、本実施例のVTCの動作について図9〜12を用いて説明する。図9は、中間ロック解除時の位相制御範囲を示す模式図であり、図10は、カム軸の変動トルクを説明するための模式図である。図11は、遅角側から進角側に向かう過程での中間位置ロックの動作を説明する模式図であり、図12は、進角側から遅角側に向かう過程での中間位置ロックの動作を説明する模式図である。なお、図9の上段は、ボディ20と、これに挟まれたロックピン46との断面を示し、下段は、ベーン26とこれに挟まれたロックピン46との断面を示すものである。図11,12において、上段は、図3又は5におけるE−E断面図であり、下段は、図3又は5におけるF−F断面図である。
上述のように、ボディ20は、スプロケット16などを介してエンジンのクランク軸10によりこれと同期して回転駆動される。また、ベーン26は、ボディ20を介してカム軸14と一体に回転駆動される。したがって、以下の説明では、適宜ボディ20を駆動部材、ベーン26を従動部材という。また、動作説明の便宜のため、ボディ20の支持面50のうち、カム軸位相可変装置全体の進角回転方向を向いた面を駆動部材進角面20aとし、遅角回転方向を向いた面を駆動部材遅角面20bとする。また、ベーン26のストッパ面54を従動部材進角面26bとし、ベーン26の当接面52を従動部材遅角面26aとする。
なお、本発明を適用したVTCには、上記の構成とは別に、エンジン始動後の通常の制御状態において第1回転部材と第2回転部材との位相を変化させるための位相変換機構も組み込まれているものとする。通常制御状態においては、上述の油圧機構により油圧力が与えられており、ロックピン46はフロント側に押し戻されている。この場合、図9上段に示すように、ロックピン46は、ボディ20の駆動部材進角面20aと駆動部材遅角面20bとに拘束されており、装置全体の回転方向の動きについてはボディ20と一体である。しかし、下段に示すように、ベーン26は、ボディ20及びロックピン46に対して、最遅角制御状態から最進角制御状態までの範囲で相対的な位相角を制御可能である。
この位相角の制御は、従来技術と同様に油圧などによって進角方向及び遅角方向の駆動力を与えることによって行われる。つまり、ボディ20とベーン26は遅角用油圧室30に昇圧された油を導入してその容積を増大させつつ進角用油圧室32の油を排出してその容積を減少させることで遅角方向(カムシャフトの回転位相が遅れる方向)に位相変換をさせ、逆に、進角用油圧室32の容積を増大させつつ遅角用油圧室30の容積を減少させることで進角方向(カムシャフトの回転位相が進む方向)に位相変換させることができ、これらで従来の油圧を用いたベーン式の位相変換機構が形成されている。
一方、エンジン停止時あるいは再始動時のクランキング中は、位相変換機構が機能せず油圧力などが得られないため、ロックピン46は、ロックバネ40などの付勢手段によりピン軸方向に沿ってエンジン側へ移動しようとする。この状態において、以下に説明する原理によりどの位置からでも位相変換範囲の中間位置にあるロック位置に向かう駆動力を発生し、所定の中間ロック位置に自動復帰させて位相を固定する事ができる。
エンジンのクランキング中は、カム軸には、摩擦抵抗によって図10に示すように、平均的には必ず正の値のトルク(カムシャフトの回転を遅らせようとする遅角方向のトルク)が作用しているので、ボディ20に対してベーン26は必ず遅角方向へ位相変換を行う。
最初に、VTCを中間ロック位置より遅角側で運転している状態でエンジンが停止したような場合に、最遅角位置からクランキング中に自力で所定の中間ロック位置まで位相変換してロック状態になる過程について説明する。
図11(a)は、ベーン26が最遅角位相の状態でエンジンが停止して、解除ピストン36に供給されていた油圧が無くなり、ロックピン46がロックバネ40の力を受けて図の上方(エンジン側)に移動して静止している状態である。この時、ロックピン46は、上述の遅角方向のトルクにより駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aに挟まれて遅角方向の位相変換が規制される状態となる。
ここで、カム軸14にはバルブスプリングからの反力により正負の範囲にわたって変化する変動トルクが作用しており、ロックピン46には平均的な遅角方向トルクよりさらに大きな遅角方向トルクのピーク値が作用するが、そのピークトルクが作用しても次の理由によってロックピン46が付勢手段により移動しようとしていた方向と逆方向に押し戻されることはない。
すなわち、ロックピン46と駆動部材進角面との接触部から、ロックピン46と従動部材遅角面との接触部までの距離は、付勢手段の付勢方向に向かうにしたがって減少する構成になっている。ここではその割合を十分小さくしてあるので遅角方向トルクによってロックピン46に作用する接触力に対して、その反付勢方向分力(ロックピン46を押し戻そうとする力)を十分小さくすることができる。これは、ロックピン46に作用する摩擦抵抗(ロックピン46が押し戻されるのを防止する力)は、概ね上記の接触力に比例して大きくなり得るので、結局、摩擦抵抗により反付勢方向分力が打ち消されるためである。
続いて、カム軸14から正負の範囲にわたって変化する変動トルクが作用するので、次の瞬間にはボディ20に対してベーン26が負のトルクによって進角方向に位相変換しようとする。上記の通り中間ロック状態にないこの段階では、未だ進角方向への位相変換が可能であるので、ベーン26は進角方向に相対的に回転する(図11(b)の状態)。すると、ロックピン46は挟まれた状態から解放されて駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aとの間の接触力が消滅する。この結果、ロックピン46は、摩擦抵抗に阻害されることなくバネ力を利用した付勢手段によって一方の軸方向に移動することになる。
ロックピン46が上記軸方向に移動することは駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aとの距離が広がることを意味しており、駆動部材進角面20aの固定されたボディ20に対して従動部材遅角面26aの固定されたベーン26が進角方向に自動的に位相変換していく。
したがって、このようにベーン26のボディ20に対する相対的な遅角方向の回転は規制され、一方で進角方向の回転は許容されるので、変動トルクの作用によってこれらの状態を繰り返すことにより、図11(a)〜(d)のようにベーン26は除々に進角側へシフトし、ロックピン46は奥に向かって移動し続ける。
しかしながら、図11の下段に示すように、ベーン26が除々に進角側へシフトしていくと、ロックピン46がベーン26の従動部材進角面26b(ストッパ面54)と当接して、ベーン26とボディ20とに挟まれた状態となる(図11(e)の状態)。この時点で、ロックピン46が駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aに挟まれて遅角方向の位相変換が規制された状態と、駆動部材遅角面20bと従動部材進角面26bとに挟まれて進角方向の位相変換が規制された状態とが同時に実現し、ボディ20とベーン26とがどちらの方向にも相対回転できないロック状態が実現される。
このロック状態となった後に初爆をさせてエンジンが始動し、給油ポンプから十分な油圧が供給されるようになると、油圧ピストンなどを用いた駆動手段が作動しロックピン46を逆の軸方向に駆動する。ロックピン46がこの軸方向へ移動すると、駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aとの間、及び駆動部材遅角面20bと従動部材進角面26bとの間に隙間が発生し、ベーン26がボディ20に対して進角又は遅角方向に位相変換できるようになる。
次に、VTCを中間ロック位置より進角側で運転している状態でエンジンが停止した時に、最進角位置からクランキング中に自力で所定の中間ロック位置まで位相変換してロック状態になる過程について、図12を用いて説明する。
図12(a)は、ベーン26が最進角位相の状態でエンジンが停止して、解除ピストン36に供給されていた油圧が無くなり、ロックピン46がロックバネ40の力を受けて図の上方(エンジン側)に移動して静止している状態である。この時、ロックピン46は逃げ部56にあり、先端がベーン26の拡幅された段差面に当接して静止している。
エンジン始動時のクランキングが始まると、クランク軸10により駆動されてスプロケット16及びボディ20は回転を始めるが、ロックピン46が駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aによって挟まれた状態とならないとボディ20から駆動力を伝達されず静止したままである。
つまり、ロックピン46が従動部材遅角面26aに接触するまでは必然的にベーン26はロックピン46に対して遅角方向に位相変換を行う。この遅角方向の位相変換の過程では、図12(c)までのようにロックピン46は軸方向に移動せず先端部がベーン26の段差面に沿った状態で遅角方向(中間ロック位置方向)への位相変換を行う。
そして、遅角方向への位相変換が進行してロックピン46の先端部が段差面の範囲を通り過ぎると、ロックピン46はロックバネ40の力によって軸方向への移動を行い、図12(d)のようにロックピン46と従動部材遅角面26aが除々に接近していく。そして、ベーン26の回転は遅角方向に偏っているので、遅角方向の位相変換はさらに進行して、最終的には図12(e)のロック状態となり、中間ロック位置に向かって遅角方向に自動復帰したことになる。
以上の説明において、構造的には、駆動部材進角面20a及び従動部材遅角面26aは、本質的にそれぞれ進角方向及び遅角方向を指向する面であり、駆動部材遅角面20b及び従動部材進角面26bは、本質的にそれぞれ遅角方向側及び進角方向側を指向する面である。一方、駆動部材進角面20aと従動部材遅角面26aとは、ボディ20に対するベーン26の遅角方向への位相変換を規制する面であり、駆動部材遅角面20bと従動部材進角面26bとは、それぞれボディ20に対するベーン26の進角方向への位相変換を規制する面である。
したがって、機能的に見れば、駆動部材進角面20a及び従動部材遅角面26aは、それぞれボディ20(駆動部材)に形成された遅角方向位相変換規制面、及びベーン26(従動部材)に形成された遅角方向位相変換規制面である。また、駆動部材遅角面20b及び従動部材進角面26bは、それぞれボディ20(駆動部材)に形成された進角方向位相変換規制面、及びベーン26(従動部材)に形成された進角方向位相変換規制面である。
以上のように、本実施例によれば、遅角側からも進角側からも中間ロック位置に向かって自動復帰されてロックすることが可能である。また、VTCを中間ロックすることにより、エンジン始動直後からバルブオーバーラップを利用して、高濃度HCを再吸入及び燃焼することができるので、エンジン始動直後のHC排出量を低減することができる。また、中間ロック時にロックピン46周囲の接触面のガタを排除することができ、ボディ20に逃げ部56を形成するにより中間位置ロック解除状態での位相変換の制御範囲を拡大することができる。
なお、ボディ20に形成される当接面を、当接面を単一の平面で形成するのではなく、階段状に拡幅した複数平面で形成することもできる。これによれば、ロックピンが油圧機構により押し戻されてロック解除状態となっているときの、ボディ20とベーン26との相対的な位相角の変換範囲を拡大することができる。
さらに、本実施例の特徴構成による効果の説明をする。本発明のロックピン46は、ボディ20に対してある有限の範囲でピン軸回りに回転可能であり、ベーン26に対しては当接面52にロックピンの被当接面58が倣う構成である。
ロックピン46がボディ20により回転可能に支持されることによって、ロックピン46とベーン26の接触面がそれぞれ単一の傾斜平面であっても、ロックピン46が軸方向に刺さる過程でのそれらの傾斜平面同士の面接触が常に維持できるという利点がある。
本発明のVTCでは、遅角方向の位相変換を規制する際にロックピンの被当接面58とベーンの当接面52(従動部材遅角面26a)が接触する。今、ロックピン46がピン軸方向の手前位置から中間位置を経て奥部位置へと刺さっていく過程を考える。ピン軸に沿った各位置でのロックピンの先端面を含む軸直角断面を図13(a),(b),(c)に示す。
各断面におけるベーン接触面の方向とボディ内周の接線方向とのなす角度を、それぞれの断面においてα、α、αとすると、ベーンの当接面52は単一の傾斜平面であることから、上記の各角度の間はα>α>αの関係となり、ベーン接触面の方向とボディ内周の接線方向のなす角度はロックピンが軸方向へ刺さっていく過程で変化することが分かる。
ロックピンの接触面である被当接面58がベーンの接触面である単一の傾斜平面の当接面52と常に面接触を維持しているためには、ロックピン46がボディ内周の接線方向に対して回転できる必要がある。つまりロックピン46が、これを収容するボディ20の軸平行溝に対して回転できる必要がある。本実施例では、ロックピン46は外周の被支持面60が円筒面であり、ボディ20の円筒形溝で形成された支持面50によって支持されているので上記の回転が可能である。したがって、ロックピン46の被当接面58とベーン26の当接面52との面接触を常に維持することができ、接触面圧を低く抑え信頼性を確保することができる。また、ロックピンの被当接面58とベーンの当接面52をいずれも単一の傾斜平面で構成できるので加工が容易になり低コストでしかも高精度の製造が可能になる。
また、ロックピン46とベーン26の当接、被当接面の片当たりが回避でき、信頼性を向上できる利点がある。片当たり回避の動作について説明する。図14は、図13と同様にピン軸に沿った各位置でのロックピンの先端面を含む軸直角断面を示す図である。図14(a)は、ロックピン46とベーン26が当接する前の状態を示している。この状態からベーン26が図の矢印の方向にトルクを受けて移動する。
図14(b)は、ベーン26が回転し、ロックピン46と接触した最初の瞬間を示している。このときには、ロックピン46の被当接面58とベーン26の当接面52との向きが一致しない場合がある。この状態から、さらにベーン26がトルクを受けて回転し、図14(c)の状態になる。図14(c)は、ロックピン46とベーン26の当接、被当接面が完全に面接触し、ロックピン46を挟んでボディ20とベーン26とが間接的に接触し、遅角方向相対位相変化を阻止されている状態を示している。
もしロックピン46が回転できないと、図14(b)の状態でロックピン46が挟まれることになる。このときには、ロックピン46とベーン26は点接触となってしまい、圧縮力作用時に過度な応力が作用する。この応力が部品の変形や破壊の原因となり、問題である。本実施例のようにロックピン46がピン軸回りに自転できるようにすると、(b)の状態から(c)の状態にロックピンが回転し、ロックピンの被当接面58がベーンの当接面52に倣うことができる。ロックピンの被当接面58がベーンの当接面52に倣うことで、ロックピン46とベーン26とは面で接触できる。面接触により、局所的に過度な応力が作用することが回避でき、信頼性を向上することができる。
このようにロックピン46を軸回りに自転可能とするための、ロックピン、連結ピン、及び解除ピストンの構成例について説明する。図15はロックピン、連結ピン、及び解除ピストンを、ロックピンの軸に直交する断面で模式的に示す図である。
図15(a)のように、解除ピストン36と連結ピン44との連結部に隙間を形成することで、ロックピン46の回転を許容することができる。この場合、構成部材の形状が単純で、ロバスト性を向上することができる。また、図15(b)のように、ロックピン46と連結ピン44との連結部においてロックピン46の回転を許容することもできる。この場合、連結ピン44の動きが小さく、解除ピストン36の回転止めを不要とすることができる。
次に、本発明の第2実施例のVTCについて説明する。実施例1と重複する部分については説明を省略する。
図16は、本実施例の中間位置ロック状態での側断面図であり、図17におけるH−H断面を示している。図17は、図16におけるI−I断面による横断面図である。
図17に示すように、本実施例では、ロックピン46そのものの形状は変わらないが、ロックピン46の被支持面60がベーン26に形成された支持面64によってピン軸方向に進退可能に支持されている。ベーン26に形成される支持面64は、実施例1でボディ20に形成された支持面50のように、軸方向にそってストレートな部分円筒面である。したがって、ロックピン46はベーン26によって拘束され、両者は装置全体の回転方向に対しては協働する。
一方、ボディ20には、実施例1でベーン26に形成された当接面52と同様のピン軸に対して傾斜する当接面66が形成されている。この当接面66はベーン26の遅角方向への相対的な回転時にロックピン46の被当接面58と当接する面であり、ピン軸に対して進角方向に傾斜して形成される。
また、実施例1でベーン26に形成されたストッパ面54と同様のストッパ面68が形成される。これは、ベーン26の進角方向への相対的な回転時にロックピン46と当接する面であり、ピン軸に対してほぼ平行なストレート形状のストッパ面68が2段階に拡幅されており、拡幅された部分にロックピン46の逃げ部が形成される。
このように、本実施例は、実施例1に対して、ロックピン46をピン軸方向に沿って進退可能に、かつロックピンをピン軸周りに回転可能に支持する第1係合部と、ベーン26の遅角方向への相対的な回転時にロックピンと当接する当接面が前記ピン軸に対して傾斜して形成され、かつベーン26の進角方向への相対的な回転時にロックピンと当接するストッパ面が形成された第2係合部とが、入れ替わって構成される。
このような構成によっても、図11,12で説明したのと同様の原理によって、遅角側からも進角側からも中間ロック位置に向かって自動復帰されてロックすることが可能である。また、VTCを中間ロックすることにより、エンジン始動直後からバルブオーバーラップを利用して、高濃度HCを再吸入及び燃焼することができるので、エンジン始動直後のHC排出量を低減することができる。
さらに、本実施例においても、ロックピンは軸周りに自転可能であるので、ロックピン46とボディの当接、被当接面を単一の傾斜平面で形成しても、ロックピン46が軸方向に刺さる過程でのそれらの傾斜平面同士の面接触を常に維持することができる。同様に、ロックピン46とボディ20との当接、被当接面の片当たりを回避して、信頼性を向上できる
内燃機関用カム軸位相可変装置の概要を説明する図である。 第1実施例の中間位置ロック解除状態でのVTCの側断面図であり、図3におけるA−A断面を示す図である。 図2におけるB−B断面による横断面図である。 第1実施例の中間位置ロック状態でのVTCの側断面図であり、図5におけるC−C断面を示す図である。 図4におけるD−D断面による横断面図である。 中間位置ロックの解除油圧室への油圧経路を説明する図である。 ベーン及びロックピンの斜視図である。 第1実施例の解除ピストン,連結ピン,ロックピンの形状説明図である。 中間ロック解除時の位相制御範囲を示す模式図である。 カム軸の変動トルクを説明するための模式図である。 遅角側から進角側に向かう過程での中間位置ロックの動作を説明する模式図である。 進角側から遅角側に向かう過程での中間位置ロックの動作を説明する模式図である。 ピン軸に沿った各位置でのロックピンの先端面を含む軸直角断面図である。 ピン軸に沿った各位置でのロックピンの先端面を含む軸直角断面を示す図である。 ロックピン、連結ピン、及び解除ピストンを、ロックピンの軸に直交する断面で模式的に示す図である。 第2実施例の中間位置ロック状態でのVTCの側断面図であり、図17におけるH−H断面を示す図である。 図16におけるI−I断面による横断面図である。
符号の説明
10 クランク軸
14 カム軸
16 スプロケット
18 VTC
20 ボディ
24 ボルト
26 ベーン
28 センターボルト
30 遅角用油圧室
32 進角用油圧室
36 解除ピストン
38 解除油圧室
40 ロックバネ
44 連結ピン
46 ロックピン
48 プラグ
50、64 支持面
52、66 当接面
54、68 ストッパ面
56 逃げ部
58 被当接面
60 被支持面

Claims (6)

  1. スプロケットと共に回転する第1回転体と、該第1回転体に対して同一回転軸上にかつ位相角を可変に設けられ、カム軸と共に回転する第2回転体と、前記第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロックピンとを備えた内燃機関用カム軸位相可変装置であって、
    前記ロックピンは、前記第1回転体及び第2回転体のいずれか一方の回転体に形成された第1係合部に係合可能に設けられ、第1係合部にピン軸方向に沿って進退可能に支持されるとともに、他方の回転体に形成された第2係合部に係合可能に設けられ、
    前記第2係合部は、前記第2回転体の遅角方向への回転時に前記ロックピンと当接する当接面が前記ピン軸に対して傾斜して形成され、
    前記ロックピンは、前記第2係合部の前記当接面に対向させて前記ピン軸に対して傾斜して設けられた被当接面を有し、かつ前記第1係合部に前記ピン軸周りに回転可能に支持され、前記ピン軸が前記第1回転体及び第2回転体の回転軸と平行するように設けられてなり、
    前記他方の回転体の第2係合部に形成された当接面、及び前記ロックピンの被当接面は、平面で形成されてなることを特徴とする内燃機関用カム軸位相可変装置。
  2. 前記ロックピンをピン軸方向に沿って一方向に付勢する付勢機構と、該付勢機構による付勢を押し戻す油圧力を発生する油圧機構とを備え、
    前記ロックピンの前記ピン軸に沿う方向の移動位置に応じて、前記第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロック状態と、ロック状態を解除したロック解除状態とをとることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用カム軸位相可変装置。
  3. 前記一方の回転体の第1係合部と、前記他方の回転体の第2係合部とが、第1回転体及び第2回転体の回転軸を中心とする所定の半径を有する円を境として、一方が径方向の内側に、他方が外側に設けられてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用カム軸位相可変装置。
  4. 前記一方の回転体の第1係合部、及び前記ロックピンの前記第1係合部に支持される被支持部のうち少なくともいずれか一方は、部分円筒面で形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用カム軸位相可変装置。
  5. 前記他方の回転体の第2係合部は、前記第2回転体の進角方向への回転時に前記ロックピンと当接するストッパ面が形成され、該ストッパ面は、階段状に拡幅して形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用カム軸位相可変装置。
  6. スプロケットと共に回転する第1回転体と、該第1回転体に対して同一回転軸の径方向内側にかつ位相角を可変に設けられ、カム軸と共に回転する第2回転体と、前記第1回転体と第2回転体との相対的な位相角を固定するロック機構とを備えた内燃機関用カム軸位相可変装置であって、
    前記ロック機構は、前記第1回転体の内周部に形成された第1係合部と前記第2回転体の外周部に形成された第2係合部とに挟まれる位置に、ピン軸が前記第1回転体及び第2回転体の回転軸に沿うように設けられたロックピンと、該ロックピンをピン軸に沿った一方向に付勢する付勢機構と、前記ロックピンを前記付勢と反対方向に押し戻す油圧力を発生する油圧機構とを有し、
    前記第1回転体の第1係合部は、前記ロックピンを前記ピン軸方向に進退可能に支持する部分円筒面を有して形成され、
    前記第2回転体の第2係合部は、前記第2回転体の遅角方向への回転時に前記ロックピンと当接する前記ピン軸に対して傾斜した平面状の当接面と、前記第2回転体の進角方向への回転時に前記ロックピンと当接する2段階に拡幅されたストッパ面とを有して形成され、
    前記ロックピンは、円柱状部材の前記付勢機構の付勢方向の端部に前記ピン軸に対して傾斜して前記第2係合部の当接面と当接する平面状の被当接面が形成され、かつ前記第1係合部に前記ピン軸周りに回転可能に支持されてなることを特徴とする内燃機関用カム軸位相可変装置。
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