JP4701001B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発熱部分や高温部分の冷却手段を備えた複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、プロッタ、複合機等の画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置には、電子写真記録方式を採用したものが広く用いられている。電子写真記録方式では、像担持体上に帯電装置により一様に帯電した後、一方、光学装置にて原稿を読取り、これを書き込み装置にて像担持体上に静電潜像を形成することで、現像部によりトナー像を形成し、すなわち可視画像化(トナー像形成)させ、この可視画像をシートに静電気を用いて転写させ、次いでこの転写画像を熱・圧力により定着させるように構成されている。
この際、例えば、光学装置においては、原稿をスキャンするスキャナランプや、スキャナランプを駆動するスキャナモータが発熱し、延いては光学装置全体を昇温させ、故障の原因となる。また書き込み装置においては、高速回転するポリゴンミラーを駆動するモータが発熱し、書き込み系全体を昇温させる。さらに現像装置においては、トナーと現像剤を攪拌し、トナーに帯電性を付与する際、摩擦熱により延いてはトナーをその軟化点程度にまで昇温させ、画像不良の原因となる。定着部においては、定着した後、シートを昇温させ、また定着部に隣接する書き込み系や両面ユニットなどを昇温させてしまう。
発熱部、高温部分を有する画像形成装置において、従来、ダクトを利用してファンによる強制対流熱伝達や、液冷による熱輸送、ペルチェ素子による熱電変換等により、装置の各部分、ユニット等を冷却し、昇温を回避している。具体例として下記の(A)〜(C)を例示することができる。
(A)現像装置をファン、ダクトの構成をもって現像装置の表面を強制冷却し、昇温によるトナー凝集を回避している(例えば、特許文献1参照)。また、
(B)定着ユニットの周囲を、ファンをもって強制冷却している(例えば、特許文献2参照)。
ファンを利用した事例はこれらの他にも多数あるが、しかしながらファンを利用した強制空冷はファンの風切音が騒音発生の原因となり、常にユーザークレームの上位に挙げられるなど、その代替方法が望まれていて静音化の要請に反する。
一方、効率の高い熱伝導デバイスとしてヒートパイプや、さらには熱輸送方法として液冷を利用した冷却手段として、
(C)定着後の高温なシートを、末端を液冷により熱交換して冷却したヒートパイプローラに狭持させることで冷却する(例えば、特許文献3参照)。この技術では、液冷は空気よりも3桁上の高い熱輸送効率を有するが、しかしながらそのシール性に弱点が残り、液漏れへの懸念や信頼性の点で画像形成装置、ひいては電子機器への利用において高い信頼性の保証という点で十分とはいえず、安全性、信頼性の確保の要請に反する。
また熱電素子として、精度と応答性に優れるペルチェ素子を使ったものとして、
(D)上記(D)と同様、定着後の高温なシートの冷却をする技術として、ガイド板とペルチェ素子を利用した技術(例えば、特許文献4参照)。しかし、ペルチェ素子は効率が悪いことで知られており、接触熱抵抗などを考慮すると、その効率は概ね0.2程度と、省エネが叫ばれる昨今できれば利用を避けたい冷却デバイスになっている。
特開平01−219854号公報 特開平04−296874号公報 特開平04−104264号公報 実開平05−028657号公報
本発明は、前記背景技術の項で述べた事項に鑑みてなされたもので、騒音、液漏れ、低省エネ性などの不利益を回避し得る冷却手段を備えた画像形成装置を提供することを課題する。
前記課題を達成するため請求項1にかかる発明は、冷却対象部材を具備した画像形成装置であって、前記冷却対象部材昇温された温度よりも低く、前記冷却対象部材が昇温されていない時の温度よりも高い融解温度を有する蓄熱部材と、前記冷却対象部材と前記蓄熱部材とを熱的につなぐ熱輸送手段とを含む冷却手段を有すると共に、前記蓄熱部材が結晶から非結晶へ相転移する際の融解吸熱反応を利用して前記冷却対象部材を冷却することとしている。
請求項2にかかる発明は、前記蓄熱部材の凝固点温度を室温以上とした。
請求項3にかかる発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、1つまたは複数の蓄熱部材に対し、複数の冷却対象部材、ならびにこれら蓄熱部材と複数の冷却対象部材を熱的につなぐ複数の熱輸送手段を含むこととした。
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、それぞれの融解温度ならびに融解熱が異なる蓄熱部材を含むこととした。
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、前記蓄熱部材を攪拌する攪拌手段を備えた。
請求項6にかかる発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、前記蓄熱部材を前記熱輸送手段により仕切られた複数のセルによる分割配置とした。
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、前記冷却対象部材、前記熱輸送手段、前記蓄熱部材のいずれかにおいて、熱輸送量の制御手段を有することとした。
請求項8にかかる発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置において、1つの前記冷却対象部材に、複数の異なる融解温度、融解熱を有する蓄熱部材を有することとした。
請求項9にかかる発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、当該画像形成装置の非使用時、故障時、又はメンテナンス時には、前記冷却対象部材と、前記蓄熱部材が断熱状態になるようにした。
請求項10にかかる発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、前記蓄熱部材を前記熱輸送手段に対して着脱可能とした。
この発明では、蓄熱部材が結晶から非結晶へ相転移する際の融解吸熱反応を利用して冷却対象部材を冷却するので騒音、液漏れ、低省エネ性などの不利益を回避し得る冷却手段を備えた画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態を説明する。
以下の説明において、画像形成装置が備える冷却対象物は、当該画像形成装置を稼動状態におくことにより昇温する部材であって、自ら発熱する発熱部材と自ら発熱しないが高温部材との接触により昇温し冷却が必要となる高温部材を含む。例えば現像剤の摩擦により発熱する現像装置、レーザ光源やポリゴンモータなど熱源を備えた書き込み装置、定着装置などは発熱部材の例であり、定着装置を通る間に受熱して高温となるシート状媒体に接して受熱し昇温するガイドや排紙トレイなどは自らは発熱しないが、昇温を抑制したい高温部材の例である。
[例1]
1.1 冷却手段を有する画像形成装置
図1は、本発明における冷却手段を有する画像形成装置を右方向から見た概略図を示している。画像形成装置1の内部に発熱部材2と、この発熱部材2と熱的に接触する良熱伝導部材(板形)5aと、その一端側をこの良熱伝導部材5aと熱的に接触する良熱伝導部材(長軸形)3を有する。
また、画像形成装置1の外部に蓄熱部材4を有し、この蓄熱部材4には良熱伝導部材(板形)5bが熱的に接触しており、さらにこの良熱伝導部材(板形)5bには良熱伝導部材3の他端側が熱的に接触している。
つまり、画像形成装置1内部の発熱部材2は良熱伝導部材(板形)5aを経て、良熱伝導部材3を介して外部の蓄熱部材4に良熱伝導部材(板形)5bを経て熱的につながれる構成を有する。ここで、良熱伝導部材(板形)5a、良熱伝導部材3、良熱伝導部材(板形)5bは熱輸送手段を構成している。
冷却対象物である発熱部材2を冷却する冷却手段は、本例では、熱輸送手段である良熱伝導部材(板形)5a、良熱伝導部材3、良熱伝導部材(板形)5bと、蓄熱部材4を含む構成である。
1.2 発熱部材と熱輸送手段とのつなぎ例
図2は、発熱部材2につなぐ熱輸送手段として良熱伝導部材(板形)およびヒートパイプを用いた概略図である。本例では、良熱伝導部材(板形)としての銅板27とこれに一端側を接触させて取り付けた複数本のヒートパイプ26で熱輸送手段を構成している。銅板27とヒートパイプ26との接合の場合、ロウ付けやはんだ付けは不可なため、例えば銅材などの補助板でヒートパイプを挟み締めし、ネジ止めするやり方などがある。
1.3 発熱部材と熱輸送手段とのつなぎ例
図3もまた、発熱部材2につなぐ熱輸送手段として良熱伝導部材(板形)および良熱伝導部材のパイプを用いた概略図である。本例では、良熱伝導部材(板形)としての銅板27にパイプ30を多重に折り曲げて接触させロウ付けした。
このパイプ30は図示省略の蓄熱部材4間を循環するように配管されていて、パイプ30の配管途中にはポンプ28、タンク29を配置してある。パイプ中での冷媒循環により発熱部材2から蓄熱部材4までの熱輸送を行なうものである。冷媒としては最も安全な水を使った水冷が望ましい。液漏れの可能性が拭えないが、パイプ30の距離を短くしたり、衝撃の緩衝のためダミーのベンド部を設けたり、高性能のカップリングを利用したりすることで信頼性をあげることが望ましい。
1.4 冷却手段の温度特性
図4、5は、本発明における冷却手段の温度特性図を示しており、画像形成装置1の稼動時Startから、停止時End後までを横軸を時間軸とし、縦軸を発熱部材2の温度軸として、温度と時間の関係を表している。図4、5の中で、実線は蓄熱部材4に熱的につながれた場合における発熱部材2の温度、破線は発熱部材2と蓄熱部材4とが熱的につながれていない場合における発熱部材2の温度、の各推移を示している。
図4では、稼動時Startとともに発熱部材2が発熱し、時間の経過とともに室温Trより昇温するが、蓄熱部材4に熱的につながれた発熱部材2の場合、蓄熱部材4が融解温度Tmの融解熱Q1として、発熱部材2で発熱した熱量を吸熱し、温度の著しい上昇を回避する結果、融解温度Tmより殆ど温度上昇がない。これに対して、蓄熱部材4に熱的につながれていない発熱部材2の場合、破線で示すように融解温度Tmをこえて昇温し続ける。
一方、図5に示すように、停止時Endより速やかに降温する破線のような蓄熱部材4と熱的につながらない発熱部材2の場合に対し、蓄熱部材4と熱的につながっている発熱部材2の場合、凝固点温度Tfで凝固熱に相当する熱量Q2を蓄熱部材4より受取るので、凝固点温度Tfより速やかには温度低下は起きず、遅延をもって室温Trに降温する。
以上の構成よりその動作は、図1に示したように画像形成装置1が稼動した際、発熱部材2が発熱し、良熱伝導部材(板形)5a、良熱伝導部材(長軸形)3、良熱伝導部材(板形)5bの順で昇温するが、図4に示すように蓄熱部材4が吸熱部材として発熱部材2で発生した熱量を、融解温度Tmを境に吸熱することにより、発熱部材2の温度の著しい上昇を回避する。一方、画像形成装置1を停止した際、発熱部材2は降温するが、凝固点温度Tfで凝固熱に相当する熱量Q2を蓄熱部材4より受取り、これよりわずかな遅延をもって室温Trに降温する。
本実施の形態例において、蓄熱部材4が結晶から非結晶へ相転移する際の融解吸熱反応を利用して発熱部材2を冷却するので図2、図3の例では運動部分がないため騒音が発生せず、冷媒などの液体を使用しないので液漏れがなく、動力設備を使用しないので省エネ性に優れた冷却手段を構成する。
この冷却手段における冷却対象物たる発熱部材2として画像形成装置の現像装置や、画像形成プロセスなどをコントロールする制御装置などに使用される電子回路、露光装置に用いるレーザー発光素子、或いは定着装置を排出されたシート状媒体から受熱する搬送ガイドや排紙トレイなどの何れかまたは全部を選択した場合、無騒音、液漏れなし、省エネに優れた画像形成装置を提供することが可能である。
図1に示した例において、前記の記述では、良熱伝導部材(長軸形)3、良熱伝導部材(板形)5は、各々棒と板のように形状を限定する必要はない。接触熱抵抗を下げるための形状や、また良熱伝導部材との間隙を埋めるための熱伝導グリースなどで埋めても構わない。
また図1では、蓄熱部材4は画像形成装置1の外部に記述したが、この限りではなく、機内にあっても構わない。ただしその際、メンテナンスや故障などの頻度は低いため、操作者が通常の操作で対面する画像形成装置1の正面側でなく、その裏側にあたる背面に備えることが望ましい。
[例2]
本発明における冷却手段を有する画像形成装置では、蓄熱部材4が融解し、凝固するというサイクルを毎日繰り返して行なう。蓄熱部材4は画像形成装置1が稼動時Startには凝固していないと融解熱を利用できない。よって、特に凝固に関しては、凝固点温度Tfは室温Trより高いという条件を満足させる必要がある。これにより、画像形成装置1の稼動、停止といった毎日の繰り返し運転に伴う冷却対象部材の昇温を抑制することが可能になる。
[例3]
図1で説明した発熱部材2と蓄熱部材4の構成において、発熱部材2が複数あるとき、これら複数の発熱部材2をそれぞれ1つの蓄熱部材4に対して複数の熱輸送手段でそれぞれ熱的につなぐ構成とすることができる。この場合、熱効率面では好ましいとはいえないがこれら複数の発熱部材2と1つの蓄熱部材4とを直接、良熱伝導部材3で熱的につなぐ構成も可能である。
ここで、図6に示すように、複数の発熱部材31を有し、これら発熱部材31がただ一つの蓄熱部材4に並列に熱的につながれる構成を有していても構わない。さらに発熱部材31の中には、図6に示すように直列に熱的につながれるものもあってよい。この場合、蓄熱部材数を少なくでき、簡易な構成が達成される。
本例のように、1つの蓄熱部材4を複数の熱輸送手段で熱的につないだ例では構成簡易で、蓄熱部材4を一箇所で管理、メンテナンスすることができる利点がある。
[例4]
上記例3における変形例として、蓄熱部材4を複数とし、これら複数の蓄熱部材4に対して発熱部材2も複数有した構成とすることもできる。もちろん、熱輸送手段も複数有する構成である。この例では、発熱部材2ごとに蓄熱部材4を備え、かつこれら複数の発熱部材2はそれぞれが融解温度ならびに融解熱を変えた構成とすることができる。その場合、構成容易で個々の発熱部材2の発熱温度のちがいなど、熱特性による冷却自由度が増加し、きめ細かい冷却制御が達成される。また、蓄熱部材を分散配置することが可能で、この場合蓄熱部材は小型になり、狭スペースであっても有効に設置できる。また故障時等、交換に要する手間とコストが抑えられる。
例えば、図7に示すように、複数の発熱部材38a、38b、38c…38n中の一つの発熱部材38cに対し、それぞれ異なる融解温度、融解熱を持つ複数の蓄熱部材39a、39bを熱的につなげても構わない。図5では発熱部材38cに対し蓄熱部材39a、39bの2つを直列につないでいるが、この例に限るものではなく並列に、複数つなげても構わない。この場合、著しい昇温への対策や万一いずれかの蓄熱部材が機能しなくなった場合での補助蓄熱部材として機能を果たすことができる。
さらに、図7に示すように、複数の発熱部材38a、38b、38b1を蓄熱部材4に対して熱的につなぐつなぎ例にみられるように、直列、並列、直列と並列の組み合わせなど採用することにより、発熱部材の熱特性の多様性に対処するとともに、蓄熱部材4の個数を減らしてスペース効率を高めることもできる。
[例5]
[5.1] 攪拌手段
蓄熱部材自身に、自己を攪拌する手段を設けて、結晶から非結晶に相転移する際の温度ムラを抑制することができる。攪拌手段による攪拌により、蓄熱部材の吸熱効果が促進され、短時間立上げに伴う短時間発熱への吸熱が可能になる。
図8は、蓄熱部材4に熱輸送手段として、良熱伝導部材(板形)としての銅板34が取り付けられ、この銅板34にヒートパイプ等の良熱伝導部材3がついた例である。さらに蓄熱部材4には該蓄熱部材を被う容器外部から複数の圧力付与装置32が設置される構成である。
例えば、圧力付与装置32として圧電素子を用いる。図8に示したように、直方体をした蓄熱部材4の一面に、円形の平面部分をもつ圧電素子を、該一面上で1周するように並べ、これらの圧電素子を各々独立制御する。1周するように並べられた順序で、かつ、例えば、時計回りの方向で駆動することにより、ひいては該一面に圧力変動を起こすことができる。
このとき圧力付与装置32が半時計回りに駆動し、蓄熱部材4内部に圧力振動を発生させ、矢印33で示す向きに半結晶状態にある蓄熱部材4内部に対流を行なわせ、効率の良い熱循環、ひいては吸熱を実施するものである。圧力付与装置32は蓄熱部材4内部に対流を生じさせるので攪拌手段の一例を構成する。
[5.2] 攪拌手段
図9に示した攪拌手段の例は、図8における例とは異なり、蓄熱部材4の内部に複数の攪拌板35がついた2本の攪拌棒40を挿入し、これらを図9に示すように矢印方向に回転されることで、半結晶状態にある蓄熱部材4に対流を行なわせ、効率の良い熱循環、ひいては吸熱を行なうことができる。
[例6] セルによる仕切り
本例は、蓄熱部材自身を小分けにセルごとに区切り、仕切り板に良熱伝導部材を用いて断面積を稼ぎ熱伝導を効率化する。具体的には図10に示すように、蓄熱部材4を直交する多数の良熱伝導部材である銅板42からなる区切板を用いて小さい格子で区分けしてセル毎に区切っている。蓄熱部材と接触する銅板の面積が増大することから吸熱効果が促進され、短時間立上げに伴う短時間の発熱に対応が可能になる。
[例7] 熱輸送量の制御手段
本例は、熱輸送手段について熱輸送量の制御手段を設けている。図11には、駆動装置37により往復動する銅板36を設け、蓄熱部材4と銅板34とに接触する態様と離間する態様を切換え可能にする。銅板34は蓄熱部材4に接触した状態で固定され、熱伝導部材(長軸形)3の一端側が接触固定されている。良熱伝導部材(長軸形)3の他端側は発熱部材に接触している。
例えば、銅板34を図示しないガイド部材で往復動可能に支持した上で、銅板34にナットを固定し、このナットにネジを螺合させ、このネジを例えば駆動装置37として構成された正逆転可能なモータで回転させる構成の制御手段とすることにより、銅板36を銅板34および蓄熱部材4に接触した状態と、離間した状態を切り替え可能とする。これにより、銅板34、36を介しての熱輸送態様と、銅板34のみによる熱輸送とで、熱輸送量を異ならせて、熱輸送量の制御することができる。これより、蓄熱部材4への吸熱、もしくは発熱量の制御、さらに、オン、オフの切換えも行なうことができる。
上記例では蓄熱部材4に対して制御手段を構成した例で示したが、これにかぎらず、同様の構成を熱輸送手段に構成したり、或いは、冷却対象部材に構成したりすることによって、つまり、発熱部材、熱輸送手段、蓄熱部材のいずれかにおいて、熱輸送量の制御手段を設ける構成となし得る。
すなわち、熱輸送手段として良熱伝導部材を用い、この良熱伝導部材と蓄熱部材間の接触面積を変える方法がある。接触面積は、熱輸送量に比例し、熱輸送量を多くしたい場合には接触面積を増やすように移動すればよい。反対に少なくしたい場合には接触面積を減らす。さらに接触面積をゼロにすることで、熱輸送量による熱輸送を断つことができる。制御手段は、熱輸送のスイッチになり、蓄熱部材の発熱による機器の万一の熱不具合の回避に備えられる。
[例8] 蓄熱部材が熱輸送手段に対して着脱可能
また、蓄熱部材4を熱輸送手段に対して着脱可能な構成とすることで、蓄熱部材4のメンテナンス時や故障時における蓄熱部材の交換が容易となる。例えば、着脱可能な構成例として、熱輸送手段を矩形の穴状部をもつケースとして構成し、このケースに蓄熱部材が挿脱できる構成例を挙げることができる。このような着脱可能な構成により、メンテナンス時、故障時における蓄熱部材の交換を容易に行なうことができる。
[例8] 画像形成装置
図12は、画像形成装置1の構成と主な発熱部およびこれらの発熱部に設けた熱良導体を例示している。熱良導体は図示しないが良熱伝導部材(長軸形)を介して蓄熱部材に熱的につながっている。
画像形成装置1は両面画像形成可能な型の一般的な電子写真装置として構成されている。装置の最上部には自動原稿送り装置を具備し、その下には原稿台ガラスの下方で往復動するスキャナランプ8、ミラー、結像レンズ、CCDなどを備えたスキャナユニットを配置している。
画像形成装置の主要部は、感光体ドラムなどの担持体25と、そのまわりに配置された帯電装置14、2成分現像剤循環搬送して像担持体25上の潜像をトナーで可視像化する現像装置6、給紙部から送られ像担持体25上のトナーが転写されたシート状媒体を搬送する搬送装置16、シート状媒体に転写後の像担持体25上の残留トナーを清掃するクリーニング装置15などが配置されている。なお、帯電装置14と現像装置6との間の担持体25上には図示されない走査手段やミラーを介して書き込み装置12からの露光光が走査されるようになっている。
スキャナランプ8は強い照明光を発するので高温となる発熱部材である。スキャナモータ10はスキャナランプ8およびこれに付帯するミラーなどを往復駆動する動力源でありモータ負荷により発熱する発熱部材である。現像装置6はトナーとキャリアを収納して内部で攪拌しつつ循環させる際に摩擦熱を発生して高温となる発熱部材である。書き込み装置12は光源としてのレーザ駆動手段、走査手段であるポリゴンミラーモータおよびこれらの電子制御部材などの発熱源を有する発熱部材である。定着装置21はシート状媒体上の未定着トナーを熱と圧力で定着するためローラ内に熱源を備えた発熱部材である。ガイド20及び排紙トレイ17は定着装置21より排出された高温のシート状媒体に接触して昇温するので冷却が必要な部材である。
以下では、スキャナランプ8、スキャナモータ10、書き込み装置12、現像装置6、ガイド20、排紙トレイ17、両面ユニット23などの冷却対象物を冷却するようにしている。
なお、図12において、蓄熱部材は、画像形成装置1の背面に備えられているため描画を省略している。蓄熱部材としては例えば水にMnSO(硫酸マンガン)を配分した結晶性材料がある。この場合、融解温度はその材料配分で10〜50°Cで変えられ、また融解熱は水の融解熱のほぼ半分、密度、熱伝導率、通常比熱(顕熱)はともにほぼ水と同程度であり、順に1E+3[kg/m]、0.6[W/mK]、4.2E+3[J/K・kg]である。ただし、蓄熱部材にはその他の添料、防腐剤等があっても構わない。またその他の結晶性材料を利用しても構わない。
図12では、スキャナランプ8には良熱伝導部材9が、スキャナランプ8が初期位置に戻ったときにだけ面接触するように向かって左側に配置している。良熱伝導部材9としては簡単に、銅材、アルミ材で構わない。スキャナランプ8が初期位置に戻る際、良熱伝導部材9と摺動して振動するなどにより読み取り画質に影響が及ぶなど、不具合が生じる場合には、良熱伝導部材9は一旦配置をずらすことで、スキャナランプ8が移動中には接触しないようにし、スキャナランプ8が停止した際に面接触するように戻す機構を有しても構わない。
スキャナモータ10は、外周面が曲率を有する丸型の場合には板状をした良熱伝導部材の面に良好に接触して面接触が取れるように良熱伝導部材11を加工してスキャナモータ10と嵌合する凹型にするようにすることが望ましい。あるいは熱伝導ラバーシート、あるいは熱伝導グリースの塗布や、熱伝導性ラバーを介して接触させる方法もある。
書き込み装置12は自己発熱と、また下方に配置した定着装置21からの熱伝達を受けて昇温することから、書き込み装置12に面接触する良熱伝導部材13を設けると共に、書き込み装置12と定着装置21との間に断熱材22を設けている。現像装置6についても、面接触するように良熱伝導部材7をあてがっている。
定着装置21を通過した高温のシート状媒体を排紙トレイ17に案内するガイド20には、定着装置21により定着された高温のシート状媒体を通紙するため、このシート状媒体の温度を下げるように、良熱伝導部材19をガイド20に面接触させて設置する。排紙トレイ17は、高温のシート状媒体を冷却するために良熱伝導部材18を排紙トレイ17に同様に面接触させる。
両面ユニット23は、裏面の画像形成のため高温のシート状媒体を反転搬送するべく一旦スタックされるため、良熱伝導部材24を両面ユニット23と面接触させ、吸熱させる。
以上の実施例では、発熱部材の個所を限定して記載したが、この限りではない。
また、熱損失を極力軽減させるために、断熱材を多用しても構わない。例えば、熱輸送手段経路の周囲を断熱材で覆うことにより、熱を画像形成装置1内部に排熱せず、確実に蓄熱部材へ輸送することができる。
画像形成装置および冷却手段の概略構成図である。 熱輸送手段としてヒートパイプを用いた例を説明した図である。 熱輸送手段として冷媒循環用のパイプを用いた例を説明した図である。 冷却手段の熱特性を説明した図である。 冷却手段の熱特性を説明した図である。 発熱部材のつなぎ方を例示した図である。 発熱部材のつなぎ方を例示した図である。 蓄熱部材の攪拌手段を例示した図である。 蓄熱部材の攪拌手段を例示した図である。 蓄熱部材を複数のセル内に分割配置した例を示した図である。 熱輸送量の制御手段を例示した図である。 画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
2 冷却対象部材としての発熱部材
3、5a、5b、7、9、11、13、18、19、24、 熱輸送手段としての良熱伝導部材
4 蓄熱部材
26、33 熱輸送手段としてのヒートパイプ
27、34 熱輸送手段としての銅板
30 熱輸送手段としてのパイプ

Claims (10)

  1. 冷却対象部材を具備した画像形成装置であって、前記冷却対象部材昇温された温度よりも低く、前記冷却対象部材が昇温されていない時の温度よりも高い融解温度を有する蓄熱部材と、前記冷却対象部材と前記蓄熱部材とを熱的につなぐ熱輸送手段とを含む冷却手段を有すると共に、前記蓄熱部材が結晶から非結晶へ相転移する際の融解吸熱反応を利用して前記冷却対象部材を冷却することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、前記蓄熱部材の凝固点温度が室温以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    1つまたは複数の蓄熱部材に対し、複数の冷却対象部材、ならびにこれら蓄熱部材と複数の冷却対象部材を熱的につなぐ複数の熱輸送手段を含むことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、
    それぞれの融解温度ならびに融解熱が異なる蓄熱部材を含むことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記蓄熱部材を攪拌する攪拌手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記蓄熱部材が前記熱輸送手段により仕切られた複数のセルにより分割配置されていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記冷却対象部材、前記熱輸送手段、前記蓄熱部材のいずれかにおいて、熱輸送量の制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置において、
    1つの前記冷却対象部材に、複数の異なる融解温度、融解熱を有する蓄熱部材を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の画像形成装置において、
    当該画像形成装置の非使用時、故障時、又はメンテナンス時には、前記冷却対象部材と、前記蓄熱部材が断熱状態になることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置において、
    前記蓄熱部材が前記熱輸送手段に対して着脱可能であることを特徴とする画像形成装置。
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