JP4698695B2 - ハンドオーバ制御方法、セル再選択方法及び移動局 - Google Patents

Description

本発明は、無線基地局が移動局から送信された測定報告に基づいて該移動局に対するハンドオーバ制御を行うハンドオーバ制御方法、及び、移動局に関する。

また、本発明は、移動局が所定の測定間隔において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するセル再選択方法、及び、移動局に関する。

ＬＴＥ（Ｌｏｎｇ Ｔｅｒｍ Ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ）方式の移動通信システムでは、Ｉｄｌｅ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合、かかる特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}を起動する。

その後、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}が満了した場合に、Ｉｄｌｅ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルを、新たに待ち受けを行うセルとして再選択する。

一方、Ｉｄｌｅ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たさなくなったことを検出した場合、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}をリセットする。

また、ＬＴＥ方式の移動通信システムでは、ＲＲＣ_Ｃｏｎｎｅｃｔｅｄ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件（Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ Ｃｒｉｔｅｒｉａ）を満たすと判定した場合、かかる特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}を起動する。

その後、タイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}が満了した場合に、ＲＲＣ_Ｃｏｎｎｅｃｔｅｄ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルにおける無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」を無線基地局ｅＮＢに対して送信する。

一方、ＲＲＣ_Ｃｏｎｎｅｃｔｅｄ状態の移動局ＵＥは、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たさなくなったこと検出した場合、タイマ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}をリセットする。

ここで、ＬＴＥ方式の移動通信システムでは、Ｉｄｌｅ状態の移動局ＵＥが、複数の異なる周波数セルにおいて待ち受けを行うことができる場合、無線基地局ｅＮＢが、かかるＩｄｌｅ状態の移動局ＵＥに対して、周波数セルごとに、セル再選択（Ｃｅｌｌ Ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ）を行う際に用いるべき優先度（Ｐｒｉｏｒｉｔｙ）を指定することができる。
３ＧＰＰ ＴＳ３６.３００ Ｖ８.４.０、２００８年３月 ３ＧＰＰ ＴＳ３６.３０４ Ｖ８.１.０、２００８年３月 ３ＧＰＰ ＴＳ３６.３３１ Ｖ８.１.０、２００８年３月

しかしながら、従来のＬＴＥ方式の移動通信システムでは、異なる優先度の複数の周波数セルにおいて、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}が起動された場合に、移動局ＵＥは、どのようにセル再選択を行うべきであるか不明瞭であるという問題点があった。

また、従来のＬＴＥ方式の移動通信システムでは、無線基地局ｅＮＢが、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」を送信する際に用いるべき優先度を指定することができるように規定されていないが、かかる規定がなされた場合には、上述のセル再選択における問題点と同様の問題点が生じることが想定される。

そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、異なる優先度の複数の周波数セルにおいて、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}又はタイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}が起動された場合に、移動局ＵＥは、どのようにセル再選択又は「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」の送信を行うべきであるかについて規定するハンドオーバ制御方法、セル再選択方法及び移動局を提供することを目的とする。

本発明の第１の特徴は、無線基地局が、移動局から送信された測定報告に基づいて、該移動局に対するハンドオーバ制御を行うハンドオーバ制御方法であって、前記移動局が、所定の測定間隔において、複数の異周波数セルにおける無線品質を測定する工程と、前記移動局が、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動する工程と、前記移動局が、前記タイマが満了した場合に、前記特定周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を前記無線基地局に対して送信する工程とを有し、前記移動局は、第２周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動することを要旨とする。

本発明の第１の特徴において、前記移動局は、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始してもよい。

本発明の第１の特徴において、前記移動局は、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後に、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を再開してもよい。

本発明の第１の特徴において、前記移動局は、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後も、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第１周波数セルにおける無線品質の測定を継続し、所定周期で、該第１周波数セルにおける無線品質を含む該測定報告を送信してもよい。

本発明の第１の特徴において、前記移動局は、所定周期で、前記第２周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信している場合には、該第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止しなくてもよい。

本発明の第２の特徴は、移動局が、所定の測定間隔において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するセル再選択方法であって、前記移動局が、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動する工程と、前記移動局が、前記タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける待ち受けを開始する工程とを有し、前記移動局は、第２周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動することを要旨とする。

本発明の第２の特徴において、前記移動局は、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始してもよい。

本発明の第３の特徴は、無線基地局が、移動局から送信された測定報告に基づいて、該移動局に対するハンドオーバ制御を行うように構成されている移動通信システムで用いられる移動局であって、所定の測定間隔において、複数の異周波数セルにおける無線品質を測定するように構成されている測定部と、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動し、該タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を前記無線基地局に対して送信するように構成されている測定報告送信部とを具備し、前記測定報告送信部は、第２周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動するように構成されていることを要旨とする。

本発明の第３の特徴において、前記測定報告送信部が、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始するように構成されていてもよい。

本発明の第３の特徴において、前記測定報告送信部が、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後に、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を再開するように構成されていてもよい。

本発明の第３の特徴において、前記測定報告送信部が、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後も、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第１周波数セルにおける無線品質の測定を継続し、前記測定報告送信部は、所定周期で、該第１周波数セルにおける無線品質を含む該測定報告を送信するように構成されていてもよい。

本発明の第３の特徴において、前記測定報告送信部が、所定周期で、前記第２周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信している場合には、前記測定部は、該第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止しないように構成されていてもよい。

本発明の第４の特徴は、所定の測定間隔において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するように構成されている移動局であって、前記所定の測定間隔において、前記複数の異周波数セルにおける無線品質を測定するように構成されている測定部と、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動し、該タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける待ち受けを開始するように構成されているセル再選択部とを具備し、前記セル再選択部は、第２周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動するように構成されていることを要旨とする。

本発明の第４の特徴において、前記セル再選択部が、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始するように構成されていてもよい。

以上説明したように、本発明によれば、異なる優先度の複数の周波数セルにおいて、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}又はタイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}が起動された場合に、移動局ＵＥは、どのようにセル再選択又は「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」の送信を行うべきであるかについて規定するセル再選択方法、ハンドオーバ制御方法及び移動局を提供することができる。

（本発明の第１の実施形態に係る移動通信システム）
図１乃至図４を参照して、本発明の第１の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。本実施形態では、ＬＴＥ方式の移動通信システムを例に挙げて説明するが、本発明は、かかる例に限定されるものではない。

本実施形態に係る移動通信システムでは、無線基地局ｅＮＢが、移動局ＵＥから送信された「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」に基づいて、移動局ＵＥに対するハンドオーバ制御を行うように構成されている。

また、本実施形態に係る移動通信システムでは、移動局ＵＥが、所定の測定間隔（ギャップ期間）において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するように構成されている。

また、図１に示すように、本実施形態には、周波数セルＦ０、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２及び周波数セルＦ３が配置されており、セル再選択の際に考慮される優先度及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」の送信の際に考慮される優先度とも、周波数セルＦ１、周波数セルＦ０、周波数セルＦ２、周波数セルＦ３の順に高いものとする。

図２に示すように、本実施形態に係る移動局ＵＥは、優先度管理部１１と、測定部１２と、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３と、セル再選択部１４とを具備している。

優先度管理部１１は、上述のように、周波数セルごとに、セル再選択の際に考慮される優先度及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」の送信の際に考慮される優先度を管理するように構成されている。

測定部１２は、所定の測定間隔（ギャップ期間）において、複数の異周波数セルにおける無線品質を測定するように構成されている。

本実施形態では、図１に示すように、移動局ＵＥのサービングセルが周波数セルＦ０であるため、後述する場合を除いて、測定部１２は、ギャップ期間（Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｇａｐ）において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２及び周波数セルＦ３における無線品質を測定するように構成されている。

Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、当該特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}を起動し、タイマＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}が満了した場合に、当該特定周波数セルにおける無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｔ Ｒｅｐｏｒｔ（測定報告）」を無線基地局ｅＮＢに対して送信するように構成されている。

セル再選択部１４は、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、当該特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}を起動し、タイマＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}が満了した場合に、当該特定周波数セルにおける待ち受けを開始するように構成されている。

以下、図３及び図４を参照して、本実施形態に係る移動局ＵＥによる異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について詳細に説明する。

図３に、周波数セルＦ０乃至Ｆ３における無線品質（ＲＳＲＰ：Ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ Ｓｉｇｎａｌ Ｒｅｃｅｉｖｅｄ Ｐｏｗｅｒ）の時間的な変化について示す。

例えば、上述の報告条件として、以下の５種類のイベントＡ１乃至Ａ５を想定することができる。
（イベントＡ１） Ｓｅｒｖｉｎｇ ＞ Ｔｈｒｅｓｈ
（イベントＡ２） Ｓｅｒｖｉｎｇ ＜ Ｔｈｒｅｓｈ
（イベントＡ３） Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ ＞ Ｓｅｒｖｉｎｇ ＋ Ｏｆｆｓｅｔ
（イベントＡ４） Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ ＞ Ｔｈｒｅｓｈ
（イベントＡ５） Ｓｅｒｖｉｎｇ ＜ Ｔｈｒｅｓｈ１ ＆ Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ ＞ Ｔｈｒｅｓｈ２

ここで、「Ｓｅｒｖｉｎｇ」は、サービングセルにおける無線品質（ＲＳＲＰ）であり、「Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ」は、サービングセルの周辺セルにおける無線品質（ＲＳＲＰ）であり、「Ｔｈｒｅｓｈ」、「Ｔｈｒｅｓｈ１」及び「Ｔｈｒｅｓｈ２」は、所定閾値であり、「Ｏｆｆｓｅｔ」は、調整用パラメータである。

例えば、イベントＡ４は、測定対象の周辺セルの優先度がサービングセルの優先度よりも高い場合の報告条件として用いられ、イベントＡ５は、測定対象の周辺セルの優先度がサービングセルの優先度よりも低い場合の報告条件として用いられる。

また、上述の報告条件として、以下の２種類の遷移条件を想定することができる。
（１） Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ ＞ Ｔｈｒｅｓｈ_{ｘ,ｈｉｇｈ}
（２） Ｓｅｒｖｉｎｇ ＜ Ｔｈｒｅｓｈ_{ｓｅｒｖｉｎｇ} ＆ Ｎｅｉｇｈｂｏｕｒ ＞ Ｔｈｒｅｓｈ_{ｘ,ｈｉｇｈ}

ここで、（１）は、測定対象の周辺セルの優先度がサービングセルの優先度よりも高い場合の再選択条件として用いられ、（２）は、測定対象の周辺セルの優先度がサービングセルの優先度よりも低い場合及び同じ場合の再選択条件として用いられる。

区間Ａにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ３の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

時点ｔ１において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質が報告条件（例えば、イベントＡ５）を満たすと判定して、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２（第２タイマ、上述のＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ２の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ２における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ２の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

その後、時点ｔ２において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）よりも高い優先度を有する周波数セルＦ１（第１周波数セル）における無線品質が報告条件（例えば、イベントＡ４）を満たすと判定した場合に、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２（第２タイマ）を停止して、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１（第１タイマ、上述のＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｃにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ１における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１における無線品質を測定する。

その後、時点ｔ３において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１がリセットされることなく満了した場合、周波数セルＦ１における無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を、無線基地局ｅＮＢに対して送信する。

ここで、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法として「Ｅｖｅｎｔ Ｔｒｉｇｇｅｒｅｄ Ｐｅｒｉｏｄｉｃａｌ Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ」が適用されている場合には、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、時点ｔ３以降も、所定周期（Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ Ｉｎｔｅｒｖａｌ、例えば、Ｒ１秒）ごとに、最大Ｎ回、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信する。

かかる場合、区間Ｄにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１における無線品質の測定を継続する。

一方、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法として「Ｅｖｅｎｔ Ｔｒｉｇｇｅｒｅｄ Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ」が適用されている場合には、時点ｔ３において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３が、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信した後、区間Ｄにおいて、測定部１２は、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質を測定するための期間において、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質の測定を再開する。

なお、上述の区間Ｂ及びＣにおいて、測定部１２は、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質の測定を停止しなくてもよい。

同様に、図３及び図４を参照して、本実施形態に係る移動局ＵＥによる異周波数セルにおける無線品質の測定方法及びセル再選択方法について説明する。

区間Ａにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ３の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

時点ｔ１において、セル再選択部１４は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質が再選択条件（２）を満たすと判定して、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２（第２タイマ、上述のＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ２の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ２における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ２の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

その後、時点ｔ２において、セル再選択部１４は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）よりも高い優先度を有する周波数セルＦ１（第１周波数セル）における無線品質が再選択条件（１）を満たすと判定した場合に、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２（第２タイマ）を停止して、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１（第１タイマ、上述のＴ_{ｒｅｓｅｌｅｃｔｉｏｎ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｃにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ１における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１における無線品質を測定する。

その後、時点ｔ３において、セル再選択部１４は、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１がリセットされることなく満了した場合、周波数セルＦ１における待ち受けを開始する。

なお、上述の区間Ｂ及びＣにおいて、測定部１２は、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質の測定を停止しなくてもよい。

本発明の第１の実施形態に係る移動通信システムによれば、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２が起動している場合であっても、より高い優先度の周波数セルＦ１用のタイマＴ_１が起動した場合には、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２を停止するように構成されているため、移動局ＵＥは、より高い優先度の周波数セルに対してハンドオーバ又はセル再選択を行うことができる。

（本発明の第２の実施形態に係る移動通信システム）
図５及び図６を参照して、本発明の第２の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。以下、本発明の第２の実施形態に係る移動通信システムについて、本発明の第１の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。

図５及び図６を参照して、本実施形態に係る移動局ＵＥによる異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について詳細に説明する。

区間Ａにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ３の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

時点ｔ１において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質が報告条件（例えば、イベントＡ５）を満たすと判定して、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２（第２タイマ、上述のＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ２の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ２における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｂにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ２の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

その後、時点ｔ２において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２用のタイマＴ_２がリセットされることなく満了した場合、周波数セルＦ２における無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を、無線基地局ｅＮＢに対して送信する。

「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法として「Ｅｖｅｎｔ Ｔｒｉｇｇｅｒｅｄ Ｐｅｒｉｏｄｉｃａｌ Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ」が適用されている場合には、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、時点ｔ３以降も、所定周期（Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ Ｉｎｔｅｒｖａｌ、例えば、Ｒ１秒）ごとに、最大Ｎ回、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信する必要があるため、区間Ｄにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ２の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

その後、時点ｔ３において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）よりも高い優先度を有する周波数セルＦ１（第１周波数セル）における無線品質が報告条件（例えば、イベントＡ４）を満たすと判定した場合に、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１（第１タイマ、上述のＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｄにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ１における無線品質の測定を開始する。

なお、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３が、所定周期で、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信している場合には、測定部１２は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質を測定するための期間において、周波数セルＦ２（第２周波数セル）における無線品質の測定を停止しない。

その後、時点ｔ４において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１がリセットされることなく満了した場合、周波数セルＦ１における無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を、無線基地局ｅＮＢに対して送信する。

Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、時点ｔ４以降も、所定周期ごとに、最大Ｎ回、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信する必要があるため、区間Ｅにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１、周波数セルＦ２、周波数セルＦ１の順番で、無線品質を繰り返し測定する。

一方、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法として「Ｅｖｅｎｔ Ｔｒｉｇｇｅｒｅｄ Ｒｅｐｏｒｔｉｎｇ」が適用されている場合には、時点ｔ２において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３が、「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を送信した後、区間Ｃにおいて、測定部１２は、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質を測定するための期間において、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質の測定を再開する。

その後、時点ｔ３において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ２（第２周波数セル）よりも高い優先度を有する周波数セルＦ１（第１周波数セル）における無線品質が報告条件（例えば、イベントＡ４）を満たすと判定した場合に、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１（第１タイマ、上述のＴ_{ｔｒｉｇｇｅｒ}に対応）を起動する。

そして、区間Ｄにおいて、測定部１２は、ギャップ期間において、周波数セルＦ１の優先度よりも低い優先度を有する周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を停止し、周波数セルＦ２及びＦ３における無線品質の測定を測定するための期間において、周波数セルＦ１における無線品質の測定を開始する。

すなわち、区間Ｄにおいて、測定部１２は、ギャップ期間の全ての期間において、周波数セルＦ１における無線品質を測定する。

その後、時点ｔ４において、Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部１３は、周波数セルＦ１用のタイマＴ_１がリセットされることなく満了した場合、周波数セルＦ１における無線品質を含む「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」を、無線基地局ｅＮＢに対して送信した後、区間Ｅにおいて、測定部１２は、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質を測定するための期間において、周波数セルＦ２、Ｆ３における無線品質の測定を再開する。

（変更例）
なお、本発明は、異ＲＡＴ測定（Ｉｎｔｅｒ-ＲＡＴ ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ）の場合にも適用可能であり、上述のような異周波数測定の場合と同様の効果を得ることができる。

なお、上述の移動局ＵＥや無線基地局ｅＮＢの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。

ソフトウェアモジュールは、ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）や、フラッシュメモリや、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）や、ＥＰＲＯＭ（Ｅｒａｓａｂｌｅ Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ＲＯＭ）や、ＥＥＰＲＯＭ（Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃａｌｌｙ Ｅｒａｓａｂｌｅ ａｎｄ Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ＲＯＭ）や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、ＣＤ-ＲＯＭといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。

かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ＡＳＩＣ内に設けられていてもよい。かかるＡＳＩＣは、移動局ＵＥや無線基地局ｅＮＢ内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局ＵＥや無線基地局ｅＮＢ内に設けられていてもよい。

以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。

本発明の第１の実施形態に係る移動通信システムの全体構成図である。 本発明の第１の実施形態に係る移動局の機能ブロック図である。 本発明の第１の実施形態に係る移動局による異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について説明するための図である。 本発明の第１の実施形態に係る移動局による異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について説明するための図である。 本発明の第２の実施形態に係る移動局による異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について説明するための図である。 本発明の第２の実施形態に係る移動局による異周波数セルにおける無線品質の測定方法及び「Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ」の送信方法について説明するための図である。

符号の説明

ｅＮＢ…無線基地局
ＵＥ…移動局
１１…優先度管理部
１２…測定部
１３…Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ Ｒｅｐｏｒｔ送信部
１４…セル再選択部

Claims (14)

1. 無線基地局が、移動局から送信された測定報告に基づいて、該移動局に対するハンドオーバ制御を行うハンドオーバ制御方法であって、
   前記移動局が、所定の測定間隔において、複数の異周波数セルにおける無線品質を測定する工程と、
   前記移動局が、特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動する工程と、
   前記移動局が、前記タイマが満了した場合に、前記特定周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を前記無線基地局に対して送信する工程とを有し、
   前記移動局は、第２周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動することを特徴とするハンドオーバ制御方法。
2. 前記移動局は、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始することを特徴とする請求項１に記載のハンドオーバ制御方法。
3. 前記移動局は、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後に、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を再開することを特徴とする請求項２に記載のハンドオーバ制御方法。
4. 前記移動局は、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後も、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第１周波数セルにおける無線品質の測定を継続し、所定周期で、該第１周波数セルにおける無線品質を含む該測定報告を送信することを特徴とする請求項２に記載のハンドオーバ制御方法。
5. 前記移動局は、所定周期で、前記第２周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信している場合には、該第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止しないことを特徴とする請求項２に記載のハンドオーバ制御方法。
6. 移動局が、所定の測定間隔において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するセル再選択方法であって、
   前記移動局が、特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動する工程と、
   前記移動局が、前記タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける待ち受けを開始する工程とを有し、
   前記移動局は、第２周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動することを特徴とするセル再選択方法。
7. 前記移動局は、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始することを特徴とする請求項６に記載のセル再選択方法。
8. 無線基地局が、移動局から送信された測定報告に基づいて、該移動局に対するハンドオーバ制御を行うように構成されている移動通信システムで用いられる移動局であって、
   所定の測定間隔において、複数の異周波数セルにおける無線品質を測定するように構成されている測定部と、
   特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動し、該タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を前記無線基地局に対して送信するように構成されている測定報告送信部とを具備し、
   前記測定報告送信部は、第２周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が報告条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動するように構成されていることを特徴とする移動局。
9. 前記測定報告送信部が、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始するように構成されていることを特徴とする請求項８に記載の移動局。
10. 前記測定報告送信部が、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後に、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を再開するように構成されていることを特徴とする請求項９に記載の移動局。
11. 前記測定報告送信部が、前記第１周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信した後も、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第１周波数セルにおける無線品質の測定を継続し、前記測定報告送信部は、所定周期で、該第１周波数セルにおける無線品質を含む該測定報告を送信するように構成されていることを特徴とする請求項９に記載の移動局。
12. 前記測定報告送信部が、所定周期で、前記第２周波数セルにおける無線品質を含む前記測定報告を送信している場合には、前記測定部は、該第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止しないように構成されていることを特徴とする請求項９に記載の移動局。
13. 所定の測定間隔において測定した複数の異周波数セルにおける無線品質に基づいて待ち受けを行うセルを再選択するように構成されている移動局であって、
    前記所定の測定間隔において、前記複数の異周波数セルにおける無線品質を測定するように構成されている測定部と、
    特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、該特定周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たし続けている期間を計時するタイマを起動し、該タイマが満了した場合に、該特定周波数セルにおける待ち受けを開始するように構成されているセル再選択部とを具備し、
    前記セル再選択部は、第２周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定して第２タイマを起動した後、該第２周波数セルよりも高い優先度を有する第１周波数セルにおける無線品質が再選択条件を満たすと判定した場合に、前記第２タイマを停止して第１タイマを起動するように構成されていることを特徴とする移動局。
14. 前記セル再選択部が、前記第２タイマを停止して前記第１タイマを起動した場合、前記測定部は、前記第２周波数セルにおける無線品質を測定するための期間において、該第２周波数セルにおける無線品質の測定を停止し、前記第１周波数セルにおける無線品質の測定を開始するように構成されていることを特徴とする請求項１３に記載の移動局。

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