JP4698357B2 - 光記録用組成物及びこれを用いた光記録媒体 - Google Patents
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Description
<1> 少なくとも下記構造式(1)で表されるモノマーを少なくとも含有することを特徴とする光記録用組成物である。
<2> 構造式(1)におけるXが、アリール基である前記<1>に記載の光記録用組成物である。
<3> 構造式(1)におけるRが、アリール基である前記<1>から<2>のいずれかに記載の光記録用組成物である。
<4> 構造式(1)で表されるモノマーの光記録用組成物における含有量が、1〜50質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録用組成物である。
<5> 更にマトリックス及び光重合開始剤を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の光記録用組成物である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の光記録用組成物からなるホログラフィック記録層を有することを特徴とする光記録媒体である。
<7> 下側基板と、フィルタ層と、ホログラフィック記録層と、上側基板とを有する前記<6>に記載の光記録媒体である。
<8> 基板がサーボピットパターンを有する前記<7>に記載の光記録媒体である。
<9> サーボピットパターン表面に反射膜を有する前記<8>に記載の光記録媒体である。
<10> フィルタ層が、第一の光を透過し、第二の光を反射する前記<7>から<9>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<11> フィルタ層と反射膜との間に、下側基板表面を平滑化するための第1ギャップ層を有する前記<7>から<10>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<12> ホログラフィック記録層とフィルタ層との間に、第2ギャップ層を有する前記<7>から<11>のいずれかに記載の光記録媒体である。
<13> 可干渉性を有する情報光及び参照光を前記<6>から<12>のいずれかに記載の光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光とにより干渉像を形成し、該干渉像を前記光記録媒体の記録層に記録することを特徴とする光記録媒体の記録方法である。
<14> 情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸となるように、光記録媒体に前記情報光及び前記参照光を照射し、該情報光と該参照光との干渉により生成される干渉像を前記光記録媒体の記録層に記録する前記<13>に記載の光記録媒体の記録方法である。
<15> 前記<13>から<14>のいずれかに記載の光記録媒体の記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法である。
<16> 可干渉性を有する情報光及び参照光を前記<6>から<12>のいずれかに記載の光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光とにより干渉像を形成し、該干渉像を前記光記録媒体に記録することを特徴とする光記録再生装置である。
また、本発明の光記録媒体は、本発明の前記光記録用組成物からなるホログラフィック記録層を有するので、超高密度光記録が可能となり、ボリュームホログラフィ、特にデジタルボリュームホログラフィ用記録媒体として最適である。
本発明の光記録用組成物は、少なくとも下記構造式(1)で表されるモノマーを含有してなり、マトリックス、光重合開始剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、ターシャリーブチル基が特に好ましい。
前記アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、ターシャリーブチル基、ベンジル基が特に好ましい。
前記構造式(1)で表されるモノマーとしての上記M−7で表わされる化合物は、例えば、2−ブロモメチルアクリル酸メチル(アルドリッチ株式会社製)を溶媒としてジメチルアセトアミド(東京化成株式会社製)を溶媒として3当量の炭酸カリウム(東京化成株式会社製)を加え、1当量の安息香酸を室温で4時間作用させることにより合成することができる。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、2,4,6−トリブロムフェニルアクリレート、ペンタブロムアクリレート、フェニルチオエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、などが挙げられる。
本発明の前記光記録用組成物からなる記録層を有する光記録媒体(例えば、後述する実施例5)の記録層部分をテトラヒドロフラン(THF)又はジオキサンを用いて抽出して、ガスクロマトグラフィー(GC)により前記構造式(1)で表されるモノマーの残存量を検量線から求めると、約95%以上のモノマーが残っていることが判明した。このことは、この光記録媒体が多重記録が可能であることからもわかる。
前記マトリックスは、塗膜性、膜強度、及びホログラム記録特性向上の効果を高める目的で使用されるものであり、ホログラム材料との相溶性、を考慮して適宜選択される。
前記マトリックスとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱硬化性マトリックスであることが好ましく、例えば、イソシアネート化合物とアルコール化合物から形成されるウレタン樹脂やオキシラン化合物から形成されるエポキシ化合物、メラミン化合物、フォルマリン化合物、(メタ)アクリル酸やイタコン酸等の不飽和酸のエステル化合物やアミド化合物を重合して得られる重合体などが挙げられる。
前記マトリックスは、熱により硬化してもよく、触媒などを使用して硬化してもよい。
前記光重合開始剤としては、記録光に感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合を引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、ビス(η−5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)、ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニルチタニウム〕、ジフェニル−4−フェニルチオフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて後述する増感色素を併用してもよい。
前記光重合開始剤の前記光記録用組成物における含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、1〜3質量%がより好ましい。
前記その他の成分としては、光記録用組成物の貯蔵安定性を改良する目的で重合禁止剤や酸化防止剤を加えてもよい。
前記重合禁止剤又は酸化防止剤としては、例えば、ハイドロキノン、p−ベンゾキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジターシャリーブチル−p−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシヤリ−ブチルフェノール)、トリフェルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト,フェノチアジン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
前記重合禁止剤又は酸化防止剤の添加量は、前記モノマーの全量に対して3質量%以下が好ましい。前記添加量が3質量%を超えると、重合が遅くなるか、著しい場合は重合しなくなることがある。
前記増感色素としては、具体的には、特開昭58−15603号公報に記載の3−ケトクマリン化合物、特開昭58−40302号公報に記載のチオピリリウム塩、特公昭59−28328号公報、同60−53300号公報に記載のナフトチアゾールメロシアニン化合物、特公昭61−9621号公報、同62−3842号公報、特開昭59−89303号公報、同60−60104号公報に記載のメロシアニン化合物が挙げられる。
また、「機能性色素の化学」(1981年、CMC出版社、p.393〜p.416)や「色材」(60〔4〕212−224(1987))等に記載された色素も挙げることができる。具体的には、カチオン性メチン色素、カチオン性カルボニウム色素、カチオン性キノンイミン色素、カチオン性インドリン色素、カチオン性スチリル色素が挙げられる。
更に、クマリン(ケトクマリン又はスルホノクマリンも含まれる)色素、メロスチリル色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素等のケト色素;非ケトポリメチン色素、トリアリールメタン色素、キサンテン色素、アントラセン色素、ローダミン色素、アクリジン色素、アニリン色素、アゾ色素等の非ケト色素;アゾメチン色素、シアニン色素、カルボシアニン色素、ジカルボシアニン色素、トリカルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素等の非ケトポリメチン色素;アジン色素、オキサジン色素、チアジン色素、キノリン色素、チアゾール色素等のキノンイミン色素等も分光増感色素に含まれる。
前記増感色素は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記光熱変換材料としては、特に制限はなく、目的とする機能や性能に応じて適宜選択することができ、例えば、フォトポリマーとともに記録層へ添加する際の簡便さや、入射光の散乱などを引き起こさないといった特性から、有機染料色素が好ましく、また、記録に用いる光源の光を吸収、散乱しないといった点において、赤外線吸収色素が好ましい。
前記赤外線吸収色素の含有量は、作製した記録材料において、赤外領域で最も吸光度が高い波長の吸光度で決定され。該吸光度としては、0.1〜2.5の範囲が好ましく、0.2〜2.0の範囲がより好ましい。
なお、光記録用組成物が十分低い粘度ならばキャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度である場合には、ディスペンサーを用いて下側基板に記録層を盛りつけ、この記録層上に上側基板で蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録媒体を形成することができる。
本発明の光記録媒体は、本発明の前記光記録用組成物からなるホログラフィック記録層を有し、好ましくは下側基板と、フィルタ層と、ホログラフィック記録層と、上側基板とを有してなり、反射膜、第1ギャップ層、第2ギャップ層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記基板は、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ディスク形状、カード形状などが挙げられ、光記録媒体の機械的強度を確保できる材料のものを選定する必要がある。また、記録及び再生に用いる光が基板を通して入射する場合は、用いる光の波長領域で十分に透明であることが必要である。
前記基板材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂が特に好適である。
前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記記録層は、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、本発明の前記光記録用組成物からなる。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、10〜300多重のシフト多重を行っても十分なS/N比を得ることができ、前記より好ましい数値範囲であるとそれが顕著である点で有利である。
前記反射膜は、前記基板のサーボピットパターン表面に形成される。
前記反射膜の材料としては、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。使用する光の波長が400〜780nmである場合には、例えば、Al、Al合金、Ag、Ag合金、などを使用することが好ましい。使用する光の波長が650nm以上である場合には、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Au、Cu合金、TiN、などを使用することが好ましい。
なお、前記反射膜として、光を反射すると共に、追記及び消去のいずれかが可能な光記録媒体、例えば、DVD(ディジタル ビデオ ディスク)などを用い、ホログラムをどのエリアまで記録したかとか、いつ書き換えたかとか、どの部分にエラーが存在し交替処理をどのように行ったかなどのディレクトリ情報などをホログラムに影響を与えずに追記及び書き換えすることも可能となる。
前記反射膜の厚みは、十分な反射率を実現し得るように、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
前記第1ギャップ層は、必要に応じて前記フィルタ層と前記反射膜との間に設けられ、下側基板表面を平滑化する目的で形成される。また、記録層内に生成されるホログラムの大きさを調整するのにも有効である。即ち、前記記録層は、記録用参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるので、前記記録層とサーボピットパターンとの間にギャップを設けることが有効となる。
前記第1ギャップ層は、例えば、サーボピットパターンの上から紫外線硬化樹脂等の材料をスピンコート等で塗布し、硬化させることにより形成することができる。また、フィルタ層として透明基材の上に塗布形成したものを使用する場合には、該透明基材が第1ギャップ層としても働くことになる。
前記第1ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
前記フィルタ層は、前記基板のサーボピット上、前記反射層上、又前記第1ギャップ層上に設けられる。
前記フィルタ層は、複数種の光線の中から特定の波長の光のみを反射する、波長選択反射機能を有し、第一の光を透過し、第二の光を反射する。特に、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止する機能もあり、前記光記録媒体に前記フィルタ層を積層することにより、高解像度、回折効率の優れた光記録が得られる。
前記フィルタ層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ダイクロイックミラー層、色材含有層、誘電体蒸着層、単層又は2層以上のコレステリック層及び必要に応じて適宜選択したその他の層の少なくともいずれかを積層した積層体により形成される。
前記フィルタ層は、直接記録層など共に、前記基板上に塗布などにより積層してもよく、フィルム等の基材上に積層してフィルタ層を作製し、これを基板上に積層してもよい。
前記第2ギャップ層は、必要に応じて記録層とフィルタ層との間に設けられる。
前記第2ギャップ層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリスルホン(PSF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル=ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のような透明樹脂フィルム、又は、JSR社製商品名ARTONフィルムや日本ゼオン社製商品名ゼオノアのような、ノルボルネン系樹脂フィルム、などが挙げられる。これらの中でも、等方性の高いものが好ましく、TAC、PC、商品名ARTON、及び商品名ゼオノアが特に好ましい。
前記第2ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
<第一の実施形態>
図1は、本発明の第一の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第一の実施形態に係る光記録媒体21では、ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3上にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。なお、図1では下側基板1全面にサーボピットパターン3が形成されているが、周期的に形成されていてもよい。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1750Å(175nm)であり、基板を始め他の層の厚みに比べて充分に小さいものである。
第1ギャップ層8上にはフィルタ層6が設けられ、該フィルタ層6と上側基板5(ポリカーボネート樹脂基板やガラス基板)によって記録層4を挟むことによって光記録媒体21が構成される。
このフィルタ層6は、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層蒸着膜である。
この多層蒸着膜からなるフィルタ層6は、第1ギャップ層8上に真空蒸着により直接形成してもよいし、基材上に多層蒸着膜を形成したフィルムを光記録媒体形状に打ち抜いて配置してもよい。
図2は、本発明の第二の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。この第二の実施形態に係る光記録媒体22では、ポリカーボネート樹脂又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3表面にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1750Å(175nm)である点については、第一の実施形態と同様である。
本発明の光記録媒体の記録方法は、可干渉性を有する情報光及び参照光を本発明の前記光記録媒体に照射し、前記情報光と前記参照光とにより干渉像を形成し、該干渉像を前記光記録媒体の記録層に記録する。
この場合、情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸となるように、光記録媒体に前記情報光及び前記参照光を照射し、該情報光と該参照光との干渉により生成される干渉像を前記光記録媒体の記録層に記録する
本発明の光記録媒体の再生方法は、本発明の前記光記録媒体の記録方法により記録層に記録された干渉パターンに参照光を照射して情報を再生する。
ここで、本発明の光記録媒体の記録方法及び再生方法は、以下に説明する本発明の光記録再生装置を用いて好適に行われる。
この光記録再生装置100は、光記録媒体20が取り付けられるスピンドル81と、このスピンドル81を回転させるスピンドルモータ82と、光記録媒体20の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモータ82を制御するスピンドルサーボ回路83とを備えている。
また、光記録再生装置100は、光記録媒体20に対して情報光と記録用参照光とを照射して情報を記録すると共に、光記録媒体20に対して再生用参照光を照射し、再生光を検出して、光記録媒体20に記録されている情報を再生するためのピックアップ31と、このピックアップ31を光記録媒体20の半径方向に移動可能とする駆動装置84とを備えている。
−光記録用組成物の調製−
ビスシクロヘキシルメタンジイソシアネート31.5g、ポリプロピレンオキサイドトリオール(分子量1,000)61.2g、テトラメチレングリコール2.5g、下記構造式で表されるモノマー(M−1)3.1g、光重合開始剤(チバ・スペシャルケミカル社製、イルガキュア784)0.69g、及びジブチルジラウレートスズ1.01gを窒素気流下で混合し、光記録用組成物を調製した。
−光記録用組成物の調製−
実施例1において、モノマー(M−1)の代わりに下記構造式で表されるモノマー(M−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光記録用組成物を調製した。
−光記録用組成物の調製−
実施例1において、モノマー(M−1)の代わりに下記構造式で表されるモノマー(M−7)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光記録用組成物を調製した。
−光記録用組成物の調製−
実施例1において、モノマー(M−1)の代わりに下記構造式で表されるモノマー(M−14)を用いた以外は、実施例1と同様にして、光記録用組成物を調製した。
ビスシクロヘキシルメタンジイソシアネート31.5g、ポリプロピレンオキサイドトリオール(分子量1,000)61.2g、テトラメチレングリコール2.5g、モノマーとしての2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート3.1g、光重合開始剤[チバ・スペシャルケミカル社製、イルガキュア784]0.69g、及びジブチルジラウレートスズ1.01gを窒素気流下で混合して、光記録用組成物を調製した。
−光記録媒体の作製−
厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が0.1%となるように反射防止処理を施して、第一基板を作製した。
厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が90%となるようにアルミニウム蒸着を施して、第二基板を作製した。
次に、第一基板の反射防止処理していない面上に厚み500μmの透明ポリエチレンテレフタレートシートをスぺーサーとして設けた。
次いで、実施例1〜4及び比較例1の各光記録用組成物を、それぞれ第一基板上に盛り付け、第二基板のアルミニウム蒸着した面を光記録用組成物上に空気を巻き込まないように貼合し、スぺーサーを介して第一基板と第二基板と貼合させた。その後、45℃にて24時間放置して、各光記録媒体を作製した。
作製した各光記録媒体について、コリニアホログラム記録再生試験機(パルステック工業(株)製、SHOT−1000)を用い、記録ホログラムの焦点位置における記録スポットの大きさ(直径200μm)で一連のホログラムを書き込み、以下のようにして、感度(記録エネルギー)を測定し、評価を行った。結果を表1に示す。
作製した各光記録媒体について、記録時の照射光パワー(mJ/cm2)を変化させ、再生信号のエラー確率(BER)の変化を測定した。通常、記録光パワーの増加にともない再生信号の輝度(μ0n)が増加することにともない、再生信号のBERが徐々に低下する傾向にある。ここで、ほぼ良好な再生像(BER<10−3)が得られる最低の記録光パワーを光記録媒体の記録感度とした。
2 反射膜
3 サーボビットパターン
4 記録層
5 上側基板
6 フィルタ層
7 第2ギャップ層
8 第1ギャップ層
12 対物レンズ
13 ダイクロイックミラー
14 検出器
15 1/4波長板
16 偏光板
17 ハーフミラー
20 光記録媒体
21 光記録媒体
22 光記録媒体
31 ピックアップ
81 スピンドル
82 スピンドルモータ
83 スピンドルサーボ回路
84 駆動装置
85 検出回路
86 フォーカスサーボ回路
87 トラッキングサーボ回路
88 スライドサーボ回路
89 信号処理回路
90 コントローラ
91 走査部
100 光記録再生装置
A 入出射面
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
RF 再生信号
Claims (5)
- 少なくとも下記構造式(1)で表されるモノマーを含有することを特徴とする光記録用組成物。
- 構造式(1)で表されるモノマーの光記録用組成物における含有量が、1質量%〜50質量%である請求項1に記載の光記録用組成物。
- 更にマトリックス及び光重合開始剤を含有する請求項1から2のいずれかに記載の光記録用組成物。
- 請求項1から3のいずれかに記載の光記録用組成物からなるホログラフィック記録層を有することを特徴とする光記録媒体。
- 下側基板と、フィルタ層と、ホログラフィック記録層と、上側基板とを有する請求項4に記載の光記録媒体。
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