JP4698042B2 - モジュール型回路装置及びモジュール型回路装置用中継端子 - Google Patents

モジュール型回路装置及びモジュール型回路装置用中継端子 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、DC−DCコンバータ等の電源装置や、小型のモジュール型ノイズフィルタに適用されるモジュール型回路装置及びこのモジュール型回路装置に使用されるモジュール型回路装置用中継端子の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、小型のモジュール型ノイズフィルタや電源装置(DC−DCコンバータ等)等としては、例えば、図5に示すようなモジュール型回路装置10が使用されることが多い。このようなモジュール型回路装置10は、一般に、図5に示す小型のモジュール型ノイズフィルタを例に説明すると、一対のコア24A、24Bに巻線26を巻装して形成されたコイル16と、このコイル16に電気的に接続されるコンデンサ18等の各種電子部品を配設したベース部材12と、このベース部材12の上方開口部を覆設するカバー体14とを備えている。
【0003】
この場合、このモジュール型回路装置10の内部におけるコイル16とコンデンサ18等の電子部品との電気的接続や、外部の電子部品や電子機器等との電気的導通は、図5に示すように、複数の、図示の形態では4つの中継端子20W乃至20Zによって行われている。
【0004】
これらの中継端子20W乃至20Zは、従来、図5に示すように、コイル16の線材26aに接触してコイル16を支持するコイル支持溝20cを有するコイル接続端子部40と、このコイル接続端子部40に対して垂直に配置されて一体に設けられコンデンサ18等に接続されるライン18aが取付けられるライン取付孔20bを有するライン接続端子部42と、これらのコイル接続端子部40及びライン接続端子部42から延びるようにして一体に形成された外部端子部44とから成っている。
【0005】
従来のモジュール型回路装置10においては、この中継端子20の外部端子部44を、特に図5(b)及び(c)に示すように、ベース部材12を貫通させて外部へ導出し図示しない外部の電子部品等に接続することにより、外部の電子部品等とモジュール型回路装置10内部とを通電可能とすると同時に、モジュール型回路装置10内をこの外部端子部44と一体に形成されたコイル接続端子部40及びライン接続端子部42により電気的に接続していた。
【0006】
この場合、モジュール型回路装置10においては、一般にできるだけ小型化することが望まれるため、その要請に応えるべくコイル16やコンデンサ18等を、その形状や大きさ、方向等を考慮して、これらの間隙をできる限り狭小として効率的に配置した上で、これらのコイル16の線材26aの位置やコンデンサ18等へのライン18aの導出方向を考慮して、これらを接続する中継端子20の配置及び形状を決定すると、従来の中継端子20では、図5に示すように、複数の中継端子20W乃至20Z間で、そのコイル支持溝20cやライン取付孔20b等の配置位置を異ならせる必要が生じていた。
【0007】
具体的には、図5(a)に特に示すように、4つの中継端子20W乃至20Zのうち、例えば、相互に斜向かい方向に位置する中継端子20Xと中継端子20Yとは、取付向きを相互に逆にすれば、同じ位置にコイル支持溝20cやライン取付孔20bが形成された同一の形状の中継端子20を使用することができるが、これらの中継端子20X、20Yは、他方の斜向かい方向に配置された中継端子20W、20Zとは、接続すべきコンデンサ18やコイル16の線材26aとの相対位置が異なるため、この相対位置の相違に応じて、中継端子20W、20Zとは異なる位置にコイル支持溝20cやライン取付孔20bが形成された中継端子20とする必要があった。
【0008】
また、図示のモジュール型回路装置10(モジュール型ノイズフィルタ)では、中継端子20Wと中継端子20Zとの間でも、図5に示すように、これらの中継端子20W、20Zと接続すべきコンデンサ18やコイル16の線材26aとの相対位置は相互に異なるため、同一の位置にコイル支持溝20cやライン取付孔20bが形成された同一の形状の中継端子20を取付向きを逆にして装着しても、いずれか一方の中継端子20においては、コイル16等と電気的に接続することができなくなるため、それぞれの中継端子20W、20Zにおけるコイル16等との相対位置に応じてコイル支持溝20cやライン取付孔20bが形成された相互に異なる形状の中継端子20とする必要があり、結果として、計3種類の異なる形状を有する中継端子20を形成する必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のモジュール型回路装置10では、相互に異なる形状を有する複数種類の中継端子20を用いていたため、中継端子20の製造に複数の異なる工程が必要となり、その結果、製造作業が面倒になると同時に製造コストの上昇を招く問題があり、比較的低コストで提供されることが望まれている。
【0010】
また、部品点数が増加する結果、中継端子20のベース部材12への装着に際しても、複数種類の中継端子20を予め所定の装着箇所毎に振り分けて管理する必要があると共に、特に、ベース部材12への組付に際しても、中継端子20の装着位置が限定されていたため、部品である中継端子20の配置の自由度に限界をもたらしており、また、その結果、装着位置を誤らないように注意して組み付ける必要が生じる等の労力を要し、モジュール型回路装置10の生産効率の向上に支障を来す場合がある。
【0011】
更に、従来の中継端子20は、特に図5(b)及び(c)に示すように、その外部端子部44がベース部材12を貫通することにより、専らこの外部端子部44のみによってベース部材12に保持されていたため、ベース部材12に対する固定や位置決めが必ずしも安定的ではなく、半田付けによりベース部材12に固定した後においても、ベース部材12による中継端子20の保持は必ずしも充分に強固ではなかったため、更なる機械的強度の向上が望まれている。
【0012】
加えて、従来のモジュール型回路装置10においては、コイル16は中継端子20の外部端子部44を介して外部と電気的に導通されていたが、部品の介在により電気的特性に影響が生じて変化するおそれがあったため、このような電気的特性の劣化できるだけ低減して、より安定的な通電を可能とすることも望まれていた。
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点を回避するために、単一の中継端子でありながら複数の接続形態に適切に対応して電気的接続を確実に行うことにより、規格の統一化を可能として部品点数を削減することができるモジュール型回路装置用中継端子、及び、このような中継端子を使用して簡易にかつ低コストで効率よく製造することができる同時に機械的強度及び通電性に優れたモジュール型回路装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、コイルと、このコイルに電気的に接続されるコンデンサその他の電子部品と、これらのコイルと電子部品とを電気的に導通する中継端子とが配設されたベース部材を備えたモジュール型回路装置において、この中継端子は、コイル及び電子部品に電気的に接続された2つの接続端子部を有し、これらの2つの接続端子部は中継端子に設けられた角部を中央として対称に形成されており、前記2つの接続端子部は当該接続端子部自体を貫通するコイル貫通孔及び/又はコイル支持溝が形成されていることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0015】
このように、中継端子を中央の角部を境に左右対称に形成された2つの接続端子部から構成すると、コイルを支持するための部分(コイル貫通孔等)やライン取付孔の配置が同一である単一の形状でありながら、コイルやコンデンサを接続する側の接続端子部及びそのベース部材への取付向きを、中継端子とコイルの線材及びコンデンサ等との配置関係に合わせて選択してベース部材に装着するだけで、複数の接続形態に適切に対応して電気的接続を確実に行うことことができるため、ベース部材に設けられたいずれの端子装着部にも適用することができ、中継端子の配置の自由度が増大すると共に、中継端子と対応する端子装着部とのマッチングを判断する必要がなくなるため生産効率が向上する。
【0016】
また、単一の形状の中継端子を使用することができるため、中継端子の規格を統一化、標準化して部品点数を削減することができ、中継端子の製造に要する労力やコストを低減することができると共に、中継端子の在庫管理が容易となる。
【0017】
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、中継端子は、ベース部材に設けられた端子装着部にいずれか一方の接続端子部を装着することによりこのベース部材に固定して配設されていることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0018】
このように、いずれか一方の接続端子部をベース部材に設けられた端子装着部に装着すると、中継端子を安定してベース部材に装着して機械的強度や位置決めの安定性を向上させることができると同時に他方の接続端子部によりコイル等との電気的接続をも達成することができ、また、この場合、2つの接続端子部は対称であるため、どちらの接続端子部も装着することができると共にどちらを装着しても同様に充分な機械的強度を得ることができる。
【0019】
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、コイルの線材は、中継端子のいずれか一方の接続端子部のコイル貫通孔及び/又はコイル支持溝及びベース部材を貫通して支持されて、ベース部材の外部に導出されて外部の電子部品等に直接接続することができることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0020】
このように、コイルの線材を中継端子の接続端子部及びベース部材を貫通して支持すると、コイルを安定的に保持して機械的強度を向上することができると共に、ベース部材の外部へ導出されたコイルの線材をそのまま入出力用の外部端子として外部の電子部品等に直接接続することができるため、介在物による電気的特性の劣化を抑制することができる。
【0021】
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、中継端子は、ベース部材に設けられた端子装着部に係止する係止部を備えていることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0022】
このように、中継端子に、ベース部材に設けられた端子装着部に係止する係止部を設けると、中継端子が端子装着部から抜けるのを防止することができるため、中継端子をより安定的に端子装着部に保持することができ、機械的強度や位置決めの安定性が更に向上する。この係止部としては、具体的には、例えば、次に掲げる第5及び第6の手段を挙げることができる。
【0023】
即ち、本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第4の解決手段において、中継端子の係止部は、2つの接続端子部から連続するように突出して形成された突出片から成っていることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0024】
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第4の解決手段において、中継端子の係止部は、2つの接続端子部の一部を切り起こして形成された切り起こし片から成っていることを特徴とするモジュール型回路装置を提供するものである。
【0025】
また、本発明は、上記の第1乃至第6の解決手段に適用することができる以下のモジュール型回路装置用中継端子をも提供するものである。即ち、本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、モジュール型回路装置のベース部材に設けられた端子装着部に装着されて、このベース部材に搭載されるコイルとコンデンサその他の電子部品とを電気的に導通すべきモジュール型回路装置用中継端子において、この中継端子は、コイル及び電子部品に電気的に接続されるべき2つの接続端子部を有し、これらの2つの接続端子部は中継端子に設けられた角部を中央として対称に形成されていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子を提供するものである。
【0026】
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第7の解決手段において、中継端子は、いずれか一方の接続端子部をベース部材に設けられた端子装着部に装着したときにこの端子装着部に係止すべき係止部を備えていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子を提供するものである。
【0027】
本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、上記第8の解決手段において、中継端子の係止部は、2つの接続端子部から連続するように突出して形成された突出片から成っていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子を提供するものである。
【0028】
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上記第8の解決手段において、中継端子の係止部は、2つの接続端子部の一部を切り起こして形成された切り起こし片から成っていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子を提供するものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1及び図2は、モジュール型ノイズフィルタとして適用された本発明のモジュール型回路装置10を示し、このモジュール型回路装置10は、図1及び図2に示すように、コイル16と、このコイル16に電気的に接続されるコンデンサ18や円筒状のアースインダクタ22等の電子部品と、これらのコイル16とコンデンサ18等の電子部品とを電気的に導通する中継端子20とが配設されたベース部材12と、このベース部材12の上方開口部を覆設するカバー部材14とから成っている。
【0030】
図1及び図2に示すように、コイル16は、相対向して並行に配置された1対のコア部分24A、24Bを有するコア24と、この1対のコア部分24A、24Bのそれぞれに巻回された巻線26から成る一次コイル26A及び二次コイル26Bとから成っている。これらの一次コイル26A及び二次コイル26B(巻線)の線材26aは、図1及び図2に示すように、中継端子20等と接続するために充分な長さを有して形成され、コア24よりも外側にまで延長されている。
【0031】
このコイル16は、図1及び図2に示すように、1次コイル26Aと2次コイル26Bとの間隙にベース部材12に設けられたスペーサー28を挿入すると共に、巻線26が巻回されていないコア24部分をベース部材12に設けられた1対の支持突起30により下方から支持することにより位置決めされて、ベース部材12に配設される。なお、図示の実施の形態では、図2(a)に特に示すように、これらの1対の支持突起30間の間隔内にコンデンサ18Aが、また、コイル16の側方にコンデンサ18Bが配設されている。
【0032】
また、このコイル16は、特に図1及び図2(c)に示すように、これらの1対の支持突起30とは反対側においてベース部材12から傾斜して突出するように形成された押圧部材32により、ベース部材12に固定される。具体的には、この押圧部材32は、コイル16が挿入されるべき空間寸法をコイル16の長手方向の寸法よりも狭める程度に傾斜して立設され、従って、コイル16を、この押圧部材32の傾斜による不勢力に抗して、支持突起30により支持されたコア24部分とは反対側の巻線26が巻回されていないコア24部分の端面24aを押圧部材32に当接させながら挿入することにより、ベース部材12に固定される。
【0033】
この押圧部材32の先端には、特に図1及び図2(a)(c)に示すように、押圧突起32aが形成されており、この押圧突起32aがコア24の端面24aに線接触してコア24を固定するように付勢しているため、面接触させた場合に比べて摩擦抵抗を低減することができ、コイル16をベース部材12に比較的容易に装着することを可能としつつ、一方で、コイル16の装着後は、この押圧突起32aによりコア24を付勢して固定する支持圧力を高めているため、コア24の充分な固定も確保している。
【0034】
なお、ベース部材12及びカバー部材14は、絶縁性の高いプラスチック等から形成され、特に、図2(c)から解るように、カバー部材14の開口縁部には、ベース部材12に設けられた係止溝12aに係止する係止爪14aが形成されており、コイル16等必要な部品を全てベース部材12に配設した後、カバー部材14をベース部材12に上方から被せて、このカバー部材14の係止爪14aをベース部材12の係止溝12aに係止させることにより、カバー部材14をベース部材12に固定的に取り付けることができ、また、この場合、係止爪14aによる係止を解除することによりカバー部味14をベース部材12から取り外すこともできるため、保守等の際に容易にカバー部材14を容易に着脱することができる。
【0035】
中継端子20は、図1乃至図4に示すように、コイル16及びコンデンサ18等の電子部品に電気的に接続された2つの接続端子部20A、20Bを有している。これらの2つの接続端子部20A、20Bは、図1及び図3、図4に示すように、角部20Cを中心に直角に配置された2枚の板状端子から成り、従って、中継端子20は、略L字形の形状を有する。また、これらの板状の接続端子部20A、20Bのそれぞれの板面には、図1及び図3、図4に示すように、コイル14の線材26aを貫通させて支持するためのコイル貫通孔20aと、コンデンサ18への電気的接続のためのラインが取り付けられるライン取付孔20bが形成されている。
【0036】
中継端子20は、図2に示すように、これらの接続端子部20A、20Bに設けられたコイル貫通孔20aによりコイル16の線材26aに接触することによりコイル16と電気的に接続され、一方、ライン取付孔20によりコンデンサ18A、18Bに接続されたライン18aを取付けることによりコンデンサ18A、18Bと電気的に接続され、従って、この中継端子20がコイル16とコンデンサ18A、18bとを電気的に導通する。
【0037】
また、特に、本発明においては、これらの2つの接続端子部20A、20Bは、図3及び図4に特に示すように、中継端子20に設けられた角部20Cを中央として対称に形成されている。具体的には、これらの板状の2つの接続端子部20A、20Bは、図3及び図4に示すように、中継端子20の角部20Cからの長さが等しく形成され、また、コイル貫通孔20aとライン取付孔20bが対称の位置に配置されて形成されている。なお、2つの接続端子部20A、20Bのコイル貫通孔20aやライン取付孔20bの大きさと形状は同一に形成されている。
【0038】
このように2つの接続端子部20A、20Bは、相互に対称に形成されているため、例えば、それぞれの角部20Cを左手とした場合、図3及び図4に示すように、コイル貫通孔20a及びライン取付孔20bの配置位置が相互に異なり、逆となることがわかる。このため、単一の中継端子20において、いずれの接続端子部20A、20Bにコイル16の線材26aやコンデンサ18を接続するかを選択することにより、接続すべきコイル16やコンデンサ18の方向に合わせて2通りの接続形態をとることができる。加えて、いずれの接続端子部20、20Bも、角部20Cを右手、左手どちらにしても使用することができるため、一つの接続端子部20A、20Bで2通りの電気的接続形態をとることができる。
【0039】
従って、単数の中継端子20により、一つの箇所で、コイル16やコンデンサ18を接続する側の接続端子部20A、20B及びそのベース部材12への取付向きを、コイル16やコンデンサ18の位置関係を合わせて適宜選択することにより、合計4つの接続形態をとることができる。このことから、本発明の中継端子20は、コイル支持孔20aやライン取付孔20bの配置が同一である単一の形状でありながら、複数の接続形態に適切に対応して電気的接続を確実に行うことことができるため、ベース部材12に設けられた後述するいずれの端子装着部36にも適用することができる。従って、中継端子20の配置の自由度が増大すると共に、ベース部材12への組付に際し中継端子20と対応する端子装着部 36とのマッチングを判断する必要がなくなるため生産効率が向上する。
【0040】
また、単一の形状の中継端子20を使用することができるため、中継端子20の規格を統一化、標準化して部品点数を削減することができ、中継端子20の製造に要する労力やコストを低減することができると共に、中継端子20の在庫管理が容易となる。なお、中継端子20は、その機械的強度をある程度確保するため、板状の部材を中央で90度に折り曲げ加工して、その折り曲げ部を角部20cとして形成することが好ましいが、これとは異なり、2つの板状の部材を90度に接合して、その接合部を角部20cとして形成することもできる。
【0041】
また、この中継端子20は、図1及び図2に示すように、ベース部材12に設けられた端子装着部34にいずれか一方の接続端子部20A、20Bを装着することにより、このベース部材12に固定して配設されている。この端子装着部34は、特に図1に示すように、ベース部材12の側壁12Aから突出するようにして形成され、中継端子20の接続端子部20A、20Bの一面側に回り込んで囲むように当接する1対の第1固定突起34Aと接続端子部20A、20Bの他面に当接する第2の固定突起34Bとから成っている。これらの第1及び第2の固定突起34A、34Bは、図1及び図2に示すように、中継端子20の接続端子部20A、20Bの横手方向の寸法とほぼ等しい高さに形成されている。
【0042】
このため、中継端子20は、この端子装着部34に装着された場合に、その全方位方向から保持されて安定してベース部材12に装着されるため、機械的強度や位置決めの安定性が向上すると同時に端子装着部34に装着されない他方の接続端子部20A、20Bによりコイル16等との電気的接続をも達成することができる。従って、組付に際しては、コイル16やコンデンサ18(ライン18a)と接続しない側の接続端子部20A、20Bを、この端子装着部34に装着して、中継端子20をベース部材12に配設する。
【0043】
また、この場合、2つの接続端子部20A、20Bは対称であるため、どちらの接続端子部20A、20Bも、端子装着部34に装着することができると共にどちらを装着しても同様に充分な機械的強度を得ることができる。なお、この場合、中継端子20の長手方向の寸法を、1対の第1の固定突起34A間の間隔よりも多少大きめに設定することにより、中継端子20の端子接続部20A、20Bを端子装着部34に装着する際に、端子接続部20A、20Bによりプラスチック製の1対の第1の固定突起34Aを僅かに削り取るようにしながら接続端子部20A、20Bを挿入することにより中継端子20を端子装着部34に取付けることができ、これにより装着及び位置決めをより強固に行うことができる。
【0044】
更に、中継端子20は、図3及び図4に示すように、ベース部材12に設けられた端子装着部34に係止する係止部36を備えている。具体的には、この係止部36は、図3に示すように、2つの接続端子部20A、20Bの両側面において、これらの接続端子部20A、20Bから連続するように突出して形成された突出片36Aから成っている。なお、この突出片36Aは、図3(a)及び(b)に示すように、接続端子部20A、20Bの端子装着部34への挿入時には不要な引っかかり抵抗とはならないように、中継端子20の角部20Cに近づくに連れて次第に大きくテーパ状に形成されている。
【0045】
また、係止部36の他の実施の形態として、図4に示すように、2つの接続端子部20A、20Bの一部を切り起こして形成された切り起こし片36Bとすることもできる。この場合も、係止部36である切り起こし片36Bは、挿入時には接続端子部20A、20Bを端子装着部34に円滑に挿入することができるように、角部20Cに近い側を切り起こすようにして形成する。
【0046】
このように、中継端子20に、ベース部材12に設けられた端子装着部34に係止する係止部36を設けると、装着後において中継端子20が端子装着部34から抜けるのを防止することができるため、中継端子20をより安定的に端子装着部34に保持することができ、機械的強度や位置決めの安定性が更に向上する。
【0047】
また、中継端子20は、端子接続部34に一方の接続端子部20A、20Bを装着してベース部材12に配設した状態においては、コイル16及びコンデンサ18と接続される他方の接続端子部20A、20Bが、図1及び図2に示すように、ベース部材12の底面とほぼ並行に配置される。このため、中継端子20とコイル16との電気的接続は、コイル16の線材26aを、中継端子20の接続端子部20A、20B付近で、コイル16の軸線方向と直行する方向に折り曲げ、コイル16の線材26aを接続端子部20A、20Bのコイル貫通孔20aに上方から貫通するようにして接続する。
【0048】
その結果、このベース部材12の底面に対して直行する方向に伸びるコイル16の線材26aを、更に、外部まで伸びる長さに形成することにより、図2に示すように、中継端子20のいずれか一方の接続端子部20A、20Bのみならず、ベース部材12に形成された外部導出孔38を貫通して支持し、このコイル16の線材26aの端部をベース部材12の外部に導出することができる。
【0049】
これにより、コイル16をより安定的に保持して機械的強度を向上することができると共に、ベース部材12の外部へ導出されたコイル16の線材26aをそのまま入出力用の外部端子として外部の電子部品等に直接接続することができるため、介在物による電気的特性の劣化を抑制することができる。なお、図示の実施の形態では、中継端子20は、コイル16の線材26aを確実に保持すると共に電気的接続性を向上させるために、コイル貫通孔20aとしたが、コイル16の線材26aと接続するための構成は、必ずしも、このコイル貫通孔20aに限定される者ではなく、図5に示す従来の中継端子20と同様の、コイル支持溝20cとすることもできる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、上記のように、コイル貫通孔やライン取付孔の配置が同一である単一の形状でありながら、コイルやコンデンサを接続する側の接続端子部及びそのベース部材への取付向きを、中継端子とコイルの線材及びコンデンサ等との配置関係に合わせて選択してベース部材に装着するだけで、複数の接続形態に適切に対応して電気的接続を確実に行うことことができるため、ベース部材に設けられたいずれの端子装着部にも適用することができ、中継端子の配置の自由度が増大すると共に、中継端子と対応する端子装着部とのマッチングを判断する必要がなくなるため生産効率が向上する実益がある。
【0051】
また、本発明によれば、上記のように、単一の形状の中継端子を使用することができるため、中継端子の規格を統一化、標準化して部品点数を削減することができ、中継端子の製造に要する労力やコストを低減することができると共に、中継端子の在庫管理が容易となる実益がある。
【0052】
本発明によれば、上記のように、中継端子を安定してベース部材に装着して機械的強度や位置決めの安定性を向上させることができると同時に他方の接続端子部によりコイル等との電気的接続をも達成することができ、また、この場合、2つの接続端子部は対称であるため、どちらの接続端子部も装着することができると共にどちらを装着しても同様に充分な機械的強度を得ることができる実益がある。
【0053】
本発明によれば、上記のように、コイルの線材を中継端子の接続端子部及びベース部材を貫通して支持しているため、コイルを安定的に保持して機械的強度を向上することができると共に、ベース部材の外部へ導出されたコイルの線材をそのまま入出力用の外部端子として外部の電子部品等に直接接続することができるため、介在物による電気的特性の劣化を抑制することができる実益がある。
【0054】
本発明によれば、上記のように、中継端子にベース部材に設けられた端子装着部に係止する係止部を設けているため、中継端子が端子装着部から抜けるのを防止することができるので、中継端子をより安定的に端子装着部に保持することができ、機械的強度や位置決めの安定性が更に向上する実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモジュール型回路装置の分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明のモジュール型回路装置を示し、同図(a)は、その一部破断平面図、同図(b)はその一部破断側面図、同図(c)はその一部破断正面図である。
【図3】図3は、本発明の中継端子を示し、同図(a)はその平面図、同図(b)はその正面図、同図(c)はその右側面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施の形態の中継端子を示し、同図(a)はその平面図、同図(b)はその正面図、同図(c)はその右側面図である。
【図5】図5は、従来のモジュール型回路装置を示し、同図(a)は、その一部破断平面図、同図(b)はその一部破断側面図、同図(c)はその一部破断正面図である。
【符号の説明】
10 モジュール型回路装置
12 ベース部材
12A ベース部材の側壁
12a 係止溝
14 カバー部材
14a 係止爪
16 コイル
18 コンデンサ
18a ライン
20 中継端子
20A、20B 中継端子の接続端子部
20C 中継端子の角部
20a コイル貫通孔
20b ライン取付孔
20c コイル支持溝
22 アースインダクタ
24 コア
24A、24B 1対のコア部分
24a コアの端面
26 巻線
26A 一次コイル
26B 二次コイル
26a 線材
28 スペーサー
30 支持突起
32 押圧部材
32a 押圧突起
34 端子装着部
34A 第1の固定突起
34B 第2の固定突起
36 係止部
36A 突出片
36B 切り起こし片
38 外部導出孔
40 コイル接続端子部
42 ライン接続端子部
44 外部端子部

Claims (10)

  1. コイルと前記コイルに電気的に接続されるコンデンサその他の電子部品と前記コイルと前記電子部品とを電気的に導通する中継端子とが配設されたベース部材を備えたモジュール型回路装置において、前記中継端子は、前記コイル及び前記電子部品に電気的に接続された2つの接続端子部を有し、前記2つの接続端子部は前記中継端子に設けられた角部を中央として対称に形成されており、前記2つの接続端子部は当該接続端子部自体を貫通するコイル貫通孔及び/又はコイル支持溝が形成されていること
    を特徴とするモジュール型回路装置。
  2. 請求項1に記載されたモジュール型回路装置であって、前記中継端子は、前記ベース部材に設けられた端子装着部にいずれか一方の前記接続端子部を装着することにより前記ベース部材に固定して配設されていることを特徴とするモジュール型回路装置。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載されたモジュール型回路装置であって、前記コイルの線材は、前記中継端子のいずれか一方の接続端子部のコイル貫通孔及び/又はコイル支持溝及び前記ベース部材を貫通して支持されて、前記ベース部材の外部に導出されて外部の電子部品等に直接接続することができること特徴とするモジュール型回路装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたモジュール型回路装置であって、前記中継端子は、前記ベース部材に設けられた端子装着部に係止する係止部を備えていることを特徴とするモジュール型回路装置。
  5. 請求項4に記載されたモジュール型回路装置であって、前記中継端子の係止部は、前記2つの接続端子部から連続するように突出して形成された突出片から成ることを特徴とするモジュール型回路装置。
  6. 請求項4に記載されたモジュール型回路装置であって、前記中継端子の係止部は、前記2つの接続端子部の一部を切り起こして形成された切り起こし片から成ることを特徴とするモジュール型回路装置。
  7. モジュール型回路装置のベース部材に設けられた端子装着部に装着されて前記ベース部材に搭載されるコイルとコンデンサその他の電子部品とを電気的に導通すべきモジュール型回路装置用中継端子において、前記中継端子は、前記コイル及び前記電子部品に電気的に接続されるべき2つの接続端子部を有し、前記2つの接続端子部は前記中継端子に設けられた角部を中央として対称に形成されていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子。
  8. 請求項7に記載されたモジュール型回路装置用中継端子であって、前記中継端子は、いずれか一方の前記接続端子部を前記ベース部材に設けられた端子装着部に装着したときに前記端子装着部に係止すべき係止部を備えていることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子。
  9. 請求項8に記載されたモジュール型回路装置用中継端子であって、前記中継端子の係止部は前記2つの接続端子部から連続するように突出して形成された突出片から成ることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子。
  10. 請求項8に記載されたモジュール型回路装置用中継端子であって、前記中継端子の係止部は前記2つの接続端子部の一部を切り起こして形成された切り起こし片から成ることを特徴とするモジュール型回路装置用中継端子。
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