JP4697000B2 - 体内成分計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、血糖値(グルコース)のような体内成分濃度を非侵襲的に計測する体内成分計測装置に関するものである。
健康管理、医療用途として、採血することなく、グルコース、蛋白質、脂質、水分、尿素などの体内成分を非侵襲的に分析する方法が注目されている。この分析方法に近赤外光を用いる場合は、近赤外域における水の吸光度スペクトルが小さいため、水溶液の分析が可能であるとともに、近赤外光は生体内を伝搬しやすいという長所がある。
その反面、近赤外域の信号レベルが中赤外域の信号レベルに比して非常に小さく、またグルコースのような目的体内成分の吸収信号が、水、脂質及び蛋白質のような他の体内成分の濃度変化に敏感であるので、ピーク位置やピーク高さを使用して目的体内成分を正確に分析することが困難であった。
近年においては、近赤外分光分析におけるこれらの不具合を改善するため、PLS回帰分析のような多変量解析を使用することが提案されている。この場合は、仮に近赤外領域の吸収信号が低いS/N比であっても、或いは他の体内成分の濃度変化が生じても、近赤外光を用いた実用的な定量分析が可能になる。例えば、近赤外分光分析を用いて対象中のグルコース濃度を求める方法が提案されている(特許文献1)。
この方法においては、近赤外光が被験者の皮膚に投射され、皮膚からの反射光が光ファイパーバンドルによって受光される。受光した反射光のスペクトル分析を実施して、グルコース分子に由来するOH基の吸収ピークを有する第一波長域(例えば、1550〜1650nm)、NH基の吸収ピークを有する第二波長域(例えば、1480〜1550nm)、CH基の吸収ピークを有する第三波長域(例えば、1650〜1880 nm)から吸収信号を検出する。グルコース濃度は、これらの吸収信号を説明変量とした多変量解析により決定される。
また、確率統計的シミュレーションに基づいて媒体内の対象成分の濃度を求める方法が提案されている(特許文献2)。
この方法においては、モンテカルロ法のような確率統計的シミュレーションによって媒体内における光路群が解析される。また、媒体の光学特性である吸収係数と等価散乱係数を所定範囲内において変化させる場合の拡散反射率の変化を示すデータテーブルが作成され、次いで回帰分析の手法により拡散反射率の平滑化処理を実施して補正データテーブルが作成される。
次に、1000〜2500nmの波長域にある近赤外光のような光を媒体に照射し、そこからの放射光を検出することにより得られる実測スペクトルを、補正データテーブルから提供される基準スペクトルと比較することで媒体内の対象成分の濃度を求めている。また、媒体中の対象成分以外の成分の濃度変化によって生じるスペクトル変化を補正データテーブルから演算すれば、主成分回帰分析(PCR)や重回帰分析(MLR)のような多変量解析により実測スペクトルから対象成分の濃度を求めることができるとされている。
特開平10−325794号公報 特開2003−50200号公報
叙述のような特許文献1、2に開示されている方法を用いても、次のような課題がある。
つまり近赤外光が照射される生体の皮膚は、一般に不均一な構造を有し、皮膚の厚さや皮膚構造には個人差があることが知られている、またある日の朝に測定した被験者の目的体内成分の濃度が、その同じ日の夕刻に測定した被験者の目的体内成分濃度と異なることもしばしばである。
このように、被験者の目的体内成分や、目的体内成分濃度に影響を及ぼす他の体内成分の日内濃度変動が、目的体内成分の推定精度の低下を招く。
これらを解決するために、目的体内成分の推定精度の安定した信頼性を得るためには、より多くのデータを用いて検量線を作成することが望ましい。しかしながら、それはデータ収集に要する時間の顕著な増加を意味する。更に、目的体内成分としてグルコース、すなわち血糖値が選択される場合、グルコースの吸収信号は非常に微弱である。従って、仮にデータ量を増やしても、ノイズの影響によって推定精度の十分な改善が得られない恐れがある。
そこで、グルコースのような刻々と変動する目的体内成分の濃度を安定した精度で推定することのできる定量分析用検量線の作成方法、例えば、生体の複数の近赤外吸光度スペクトルと基準吸光度スペクトルの間の差分である複数の差分吸光度スペクトルを求め、差分吸光度スペクトルの各々に基準吸光度スペクトルとは異なる第二基準吸光度スペクトルを合成することにより複数の合成吸光度スペクトルを求め、複数の合成吸光度スペクトルを用いた多変量解析により検量線を作成することが提案されている。
しかしながら、現実的にシミュレーションを用いて完全な環境状態を再現することは困難である。また、被験者が、例えば光測定に用いるプローブを測定部に正確に接触せずに測定した場合などには、ノイズの影響が非常に大きくなり、測定正確な計測値を得ることができないが、その得られた計測値も正しい値と判断して、血糖値を算出してしまうという恐れがある。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、計測精度を低下させる外的要因に影響されることなく体内成分の計測を精度良く行うことができる体内成分計測装置を提供することにある。
上述の目的を達成するために、請求項1の発明では、被測定対象の生体に赤外光を照射する測定用プローブと、前記生体内からの反射光若しくは透過光から吸光度スペクトルを取得する吸光度スペクトル取得部と、予め得た複数の条件下における生体の吸光度スペクトルのデータを記憶している吸光度スペクトルデータベースと、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトルとに基づいて体内成分を算出する体内成分算出部と、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトルとを用いて、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルが、前記体内成分を算出するのに適したスペクトルであるか否かを判別するための判別分析を行う判別分析部とを備えるとともに、前記判別分析部の判別分析の結果に基づいて前記測定用プローブの前記生体への接圧を調整するプローブ調節部を備えていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、判別分析部の判別分析結果に基づいて生体への接圧を調節することで、生体の皮膚の状態の変化等計測精度を低下させる外的要因の影響を受けることなく、判別分析により良好と判断できる吸光度スペクトルを取得することができ、その結果体内成分の計測を精度良くできるという効果がある。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記判別分析部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトル群との類似性を分析して分類する機能を有し、前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトル群を用いて前記類似性を判別する値の範囲を設定し、前記プローブ調節部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルから求めた前記類似性を判別する値前記範囲内に含まれないと前記判別分析部が判定したときに、前記測定用プローブの前記生体への接圧を調整することを特徴とする。
請求項3の発明では、請求項2の発明において、前記プローブ調節部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルから求めた前記類似性を判別する値が前記範囲内に含まれないと前記判別分析部が判定したときに、前記範囲内に含まれる吸光度スペクトルを前記吸光度スペクトル取得部が取得するまで、前記測定用プローブの前記生体への接圧の調整を繰り返すことを特徴とする。
本発明は、生体の皮膚の状態の変化等計測精度を低下させる外的要因の影響を受けることなく、判別分析により良好と判断できる吸光度スペクトルを取得することができ、その結果、体内成分の計測を精度良くできるという効果がある。
図1(a)は本発明の体内成分計測装置の構成を示しており、被測定対象である被験者の体内成分の定量分析を非侵襲的に実施するために、図示するように、ハロゲンランプなどの光源1と、この光源1から発光された近赤外光を、拡散させる拡散板2と、拡散板2で拡散した近赤外光を通過させるピンホール3、ピンホール3を通過した近赤外光を集光するレンズ4と、このレンズ4で集光された近赤外光を入射する光入射体5と、光入射体5の一端を接続した発光側光ファイバー6と、発光側光ファイバー6の他端に接続し被験者の皮膚のような生体14の表面に先端を接触させる測定用プローブ8とからなる光照射部を備えている。
また、生体14内で反射された近赤外光(反射光)から吸光度スペクトルを取得するために、測定用プローブ8に一端を接続した受光側光ファイバー10と、該受光側光ファイバー10の他端を接続した光出射体12と、この光出射体12からの出射する反射光を集光するレンズ15aと、光出射体12とレンズ15aとの間の光路を開閉するシャッタ21aと、レンズ15aで集光され、反射鏡22で反射された反射光を入射して分光する回折格子16と、回折格子16で分光された反射光を受光検出する受光素子17とからなる生体信号取得光学系を設けてある。
更にまた、周囲温度の変化や光学部品の位置関係などによって生じる近赤外光の変動を補正するため、光入射体5に一端を接続したリファレンス用発光側光ファイバー7と、このリファレンス用発光側光ファイバー7の他端に接続したリファレンス用プローブ9と、リファレンス用プローブ9から出射した近赤外光を反射させる基準板20と、一端をリファレンス用プローブ9に接続して基準板20で反射した反射光を受光するリファレンス用受光側光ファイバー11と、このリファレンス用受光側光ファイバー11の他端を接続した光出射体13と、光出射体13から出射する反射光を集光するレンズ15bと、光出射体12とレンズ15bとの間の光路を開閉するシャッタ21bと、吸光スペクトル取得部で共用する反射鏡22と、生体信号取得光学系と共用する回折格子16及び受光素子17とからなるリファレンス信号取得光学系を設けてある。
尚受光素子17で受光する反射光がリファレンス光か、測定光かはシャッタ21a、21bを開閉することで選択されるようになっている。
受光素子17から出力される受光信号は、A/D変換器18でA/D変換された後、演算装置19に入力され、演算装置19によって入力された受光信号から吸光度スペクトルを求め、求めた吸光度スペクトルを解析することによって、血糖値などを算出することができるようになっている。
ここで演算装置19は、図1(b)に示すように、記憶部19aと、CPU部19bとを備えたパーソナルコンピュータ等のコンピュータから構成され、記憶部19aには後述する吸光度スペクトルのデータ群からなる吸光度スペクトルデータベースDBを作成するためのデータベース作成動作用プログラムと、実際に被験者の体内成分を測定するための実測動作用プログラムとが格納され、CPU部19bがこれらプラグラムを実行することで、後述のように体内成分を推定算出する体内成分算出部23と、判別分析を行う判別分析部24と、受光素子17の受光信号から吸光度スペクトル取得する吸光度スペクトル取得部25と、吸光度スペクトルデータベースDBを作成するためデータベース作成部26が機能として実現される。
尚図1(c)は測定用プローブ8の端面を示し、この端面には発光側光ファイバー6の各素線の端面を所定の半径を有する円周上において等間隔に亙いから離して配置され、また円の中心には受光側光ファイバー10の端面を配置してある。
ここで人間を含む生物の皮膚組織は通常、図2に示すように角質層を含む表皮層30、真皮層31、皮下組織層32の3層から形成され、表皮層30の厚みが約0.2〜0.4mm、真皮層31の厚みが約0.5〜2mm、皮下組織層の32厚みが約1〜3mmであって、真皮層31では毛細血管等が発達し、血中グルコース濃度(血糖値)に対して真皮層31中のグルコース濃度が追随して変化する。一方皮下組織層32は脂肪組織が中心であり、グルコース等の水溶性の生体成分は、皮下組織層32中に均一に存在しにくい。従って、血中グルコース濃度(血糖値)を精度良く測定するには、真皮層31の近赤外スペクトルを選択的に測定する必要がある。
そこで真皮層31の近赤外スペクトルを選択的に測定するためには、受光間隔Lを2mm以下であることが好ましいので、測定用プローブ8の発光側光ファイバー6の各素線の端面を所定の半径を0.65mmとしてある。尚図中Xは生体14内の近赤外光の伝搬の光路を示す。
ここで吸光度スペクトルデータベースDBに格納する吸光度スペクトルデータとしては、次のようなものがある。
1)実測して得られる吸光度スペクトル群のデータを用いる場合、
2)後述するようなシミュレーションを用いて算出した吸光度スペクトル群のデータを用いる場合、
3)又は、実測やシミュレーションによって得られた吸光度スペクトル群の中から、基準の吸光度スペクトルを設定して(これを中心スペクトルと呼ぶ)、吸光度スペクトル群からこの中心スペクトルを差し引いた、差分吸光度スペクトル群のデータを用いる場合、がある。
尚差分吸光度スペクトル群のデータを用いる場合は、次のような扱いを行う。
3−1)差分吸光度スペクトル群のデータをそのまま吸光度スペクトルデータベースDBとして用いる場合には、実測した吸光度スペクトルから、中心スペクトルを差し引いた吸光度スペクトルを、吸光度スペクトルデータベースと判別分析を行い、良好な吸光度スペクトルと判別されたものに対して血糖推定を行う。
3−2)血糖推定を行う前に、一つの実測スペクトルを用いて、この差分吸光度スペクトル群に各々加算して、吸光度スペクトルデータベースとして用いる(この差分吸光度スペクトルに加算した実測スペクトルを「較正スペクトル」とする)。
このようにして得られた吸光度スペクトルデータベースDBは、体内成分算出部23で血糖値算出を行うための検量線の作成と、血糖値を算出するために測定されたスペクトルを、血糖値を算出するのに適したスペクトルであるか否かを判断するために判別分析部34で行う判別分析に利用する。
ここで、吸光度スペクトルデータベースDBの作成について例を挙げて詳説する。
(例1)
本例は、データとなる吸光度スペクトルの収集を、実測によって行う場合であって、例えば血糖値を推定するのが目的で、血糖値を目的変数として検量線を作成するのであれば、グルコース負荷実験等を行い、血糖値の高い値や低い値を示すときの吸光度スペクトルを血糖値と対に収集し、様々な血糖値と吸光度スペクトルが対になったデータベースを作成する。
また実測した吸光度スペクトル群のデータは、1)のようにそのまま吸光度スペクトルデータベースDBのデータとして利用するか、或いは3)のように中心スペクトルからの差分吸光度スペクトルに変換して用いることができる。
更に差分吸光度スペクトルに変換した場合も、3−1)のように差分吸光度スペクトル群のデータを吸光度スペクトルデータベースDBとして利用するか、或いは3−2)のように較正スペクトルに加算することで吸光度スペクトルデータベースDBのデータとすることができる。
尚本例のように実測による吸光度スペクトルのデータの収集を行う場合には、複数回のグルコース負荷実験を行ったデータを用いるのがなお良い。つまり収集する部屋の室温、測定した位置、被験者(生体14)の状態の遠い等の諸々の実験環境の差異が生じるため、これらの諸要因を多く含んだ検量線の作成が、実験要因を多く含み、精度を高めることになるからである。
次に本例における吸光度スペクトルデータベースDBの収集方法について、一例を述べる。
まず被験者の生体の吸光度スペクトルと生体の目的体内成分の血糖値の組を複数回測定する。この測定において、目的体内成分濃度の測定は、吸光度スペクトルの測定とほぼ同じタイミングで行う。
尚上述したように、このような吸光度スペクトルと血糖値の組を測定する際には、血糖値に差のある時の吸光度スペクトルや、実測環境の異なるときの吸光度スペクトルを多く収集した方が良いため、血糖値が平常値の期間、及びその後、糖負荷試験を行い、血糖値を上げて、血糖値が低下するまでの期間の吸光度スペクトルデータの収集と、その各々の吸光度スペクトルデータの測定の際に、あわせて血糖値を計測した、一組ずつのデータ収集を、複数回、例えば日を変える等して行うのが望ましい。
また、ある被験者のために検量線を作成する場合であっても、検量線の作成に必要なデータが測定される生体は、その被験者に限定されない。例えば、被験者以外のいかなる人であっても良い。
また、血糖値を測定する場合は、グルコース分子由来の吸収が大きく、且つ水分子由来の吸収の影響が比較的小さいという理由から、1200nmから1880 nmの波長域において吸光度スペクトルを測定することが望ましい。
また吸光度スペクトルデータベースDBのための吸光度スペクトルの収集を、生体を用いて行わずに、脂肪乳剤(例えば、「イントラリピッド」<フレゼニウス・カビ株式会社製)のような散乱体浮遊溶液を模擬試料として使用して、その際の吸光度スペクトルのデータを生体の吸光度スペクトルのデータの代用として用い、吸光度スペクトルデータベースDBを構築しても良い。
この場合模擬試料としては、前記脂肪乳剤「イントラリピッド」を2〜5%含有する溶液を持ち入れば生体に近い状態の測定結果が得られる。そして脂肪乳剤に対するグルコース、蛋白質、脂質、水分のような体内成分の混合比や溶液温度を、それらの日内変動がカバーされるように予め設定した範囲内で変化させ、複数種類のテスト溶液を作成し、その得られたテスト溶液の各々に関して、吸光度スペクトルを測定し、これらを生体の模擬の吸光度スペクトルとして用いると良い。
(例2)
上記例1は実測によってデータを得る方法であったが、本例は、 判別分析を行ったときにばらつきが少なく、より精度の良い判別を行うことができるように上述の2)のシミュレーションによって吸光度スペクトルのデータを収集する例であり、例えばモンテカルロ法などの光伝播シミュレーションを用いて吸光度スペクトルのデータを得て吸光度スペクトルデータベースDBを構築する。
ここで採用するモンテカルロ法は、計算機で発生させた0〜1の範囲の一様乱数に関して、目的事象の発生確率分布に基づく関数を使用し、目的事象を正確に再現することができる統計学的手法であって、光伝播を再現する場合は、媒体に入射する光を光子の集まりとみなし、光子1つ1つの媒体内での挙動を媒体の光学特性値(μα:吸収係数、μS:散乱係数、p(θ):散乱位相関数、n:屈折率)に基づいて追跡する。
その結果、全ての光子の挙動から統計的に光伝播を再現することができることになる。尚散乱位相関数のθは、方位角について対称性を仮定した場合、一回の散乱によって生じる光の進行方向の角度変化である。
散乱位相関数の有効な記述は、次式(1)に示すように、Henyey−Greenstein関数によって表され、赤血球を含む生体組織の散乱を表現するためにしばしば使用される。
Figure 0004697000
式(1)において、”g”は非等方散乱パラメータであり、p(θ)により表現される散乱の非等方性をより簡単に特徴づけることができる。gは1から−1までの値を取り、g=1、0、−1であるとき、その散乱特性は、それぞれに対応して完全な前方散乱、等方散乱、後方散乱によって表される。生体における散乱特性は非常に強い前方散乱によって表され、吸収が弱い媒体の散乱特性は、等方散乱によってほぼ表せる。
また、上記した近似に基づいて、散乱係数μSは、等価散乱係数μS=(1−g)μSによって提供される。光の伝播において連続する2回の相互作用(吸収、散乱)間の光路長Lは、次式(2)によって表される。相互作用時の屈折の天頂角及び方位角の変化(θ、φ)は、それぞれ次式(3)、(4)によって表される。
Figure 0004697000
上記の式において、R、R、Rの各々は、0から1の間の一様乱数であり、∫(θ)は散乱位相関数の累積確率である。また、1番目の相互作用の際に光子のエネルギーは、その媒体の吸光特性に基づいて吸収され、次式(5)で表される。
Figure 0004697000
ところで、生体の皮膚は、角質層、顆粒層、有棘層、基底層を含む。基底層は、一層の碁底細胞からなり、細胞分裂によって新しい細胞が一定のレベルで作り出される。新しい細胞は肌表面に向かって上方に移動し、有棘細胞→顆粒細胞→角質細胞の順に変化し、結果的に角質層が形成される。正常な角質細胞の場合、角質細胞でなる1層が毎日剥がれ落ちる。基底細胞が新しく生まれてから角質細胞になるのに約2週間、角質細胞が皮膚表面に達して剥がれ落ちるまでに約2週間、つまり約4週間毎に表皮層は生まれ変わる。これは、表皮層が20を越える細胞層で構成されることを意味する。真皮層には、血管、リンパ管及び神経に加えて、汗腺、皮脂腺及び毛根がある。また真皮層での活発な生理活動のため、血液から補給された栄養が、基底層で細胞を作り出すために使用される。更に、真皮層には線維組織があり、皮膚を保持しつつ、皮膚の弾力性を提供している。皮下組織は主に皮下脂肪によって形成されると考えられる。従って、グルコースは主に真皮層に存在し、表皮層や皮下組織にグルコースは殆ど存在しないとみなせる。
図3は、皮膚のシミュレーションモデルを示す。図中、番号30、31、32、33は、それぞれ表皮層、真皮層、皮下組織、筋肉や骨である。例えば、発光側光ファイバー6から皮膚に照射された近赤外光は、光路Xに沿って伝搬され、受光側光ファイバー10によって受光される。
ここでモンテカルロ法に基づいて光伝播シミュレーションを実施する場合、表皮層30、真皮層31及び皮下組織32の各々の吸収係数μα、散乱係数μS、屈折率n、非等方散乱パラメータgなどの光学特性値が必要となる。一般に、生体組織の”g”は0.8〜0.95の非常に強い前方散乱である。従って、本例で用いる”g”は0.9一定とする。またこれらの層の屈折率nも1.34一定とする。
そしてグルコース、蛋白質、脂質、水分及び温度、散乱係数などの生体内パラメータを、生体内パラメータの日内変動がカバーされるように予め設定した範囲内で変化させ、シミュレーションによる吸光度スペクトルの作成を繰り返す。このように、複数のシミュレートした吸光度スペクトルが得られる。結果として、生体からデータを測定する代わりに、シミュレーションによってデータテーブル、つまり吸光度スペクトルデータベースDBを得ることができる。
本例のようにシミュレーションを用いて吸光度スペクトルデータベースDBのデータを作成する場合、次のような有利性がある。
つまり、シミュレーションでは、グルコースのような目的体内成分濃度の日内変動範囲が予め決定され、その変動範囲において、原点”ORG”の周囲に等間隔で差分値がシミュレートされる。検量線の作成に必要なデータを生体から測定する場合においては、短時間内に等間隔の差分値を得ることは困難である。
しかしながら、シミュレーションによれば、多くのデータを収集することなく、推定精度に安定した信頼性を有する検量線を作成するのに最適な差分値を速やかに得ることができる。
また、実測データがグルコースの微弱な信号を含んでいるかどうかを判定することは非常に困難である。しかしながら、シミュレーションによれば、そのようなグルコースの微弱信号を確実に再現することができる。更に、生体から吸光度スペクトルを測定するための装置間で発生する誤差や、測定中に生じるノイズ成分がグルコースの微弱信号に及ぼす影響を防ぐことができる。従って、シミュレーションにおいて偶然の相関はないのである
もう一つのシミュレーションによる吸光度スペクトルのデータを用いることによる大きな利点は、実測毎の環境等に依存しないデータであるために、各実測固有のノイズがデータの選別基準に影響しないということである。吸光度スペクトルデータベースDBが実測によって収集されたデータ群であると、その吸光度スペクトルデータベースDBを作成した実測環境によるノイズが、データに混在してしまう。
そうなると、後述する判別分析の基準や、検量線の作成に用いる吸光度スペクトルデータベースDBが、ある一つの実測環境に偏ったデータとなってしまい、データの選別基準があやふやなものになってしまう。これに対してシミュレーションで得たデータを判断基準に用いるデータ群に用いることで、実測環境等に依存することなく、一貫した基準でデータの選別を行うことができる。
また、上記シミュレーションによるデータは、下記に示すような差分吸光度スペクトルとして記憶装置19a内に当初格納して、上述した較正スペクトルを測定した後、そこからの生体内の成分の変動分として、この差分吸光度スペクトルを用い、先に定義した較正スペクトルに、各々加算した値を、吸光度スペクトルデータベースDBとして、判別分析、及び後述する検量線の作成に用いても良い。
このようにすることによって、吸光度スペクトルデータベースDBは、基準とした実測の較正スペクトルからの変化をシミュレーションで補い、その被験者の吸光度スペクトル変化をより良く表すスペクトル群となる。
差分吸光度スペクトルは、生体を実測して複数の吸光度スペクトルを収集して作成しても良いし、先に述べたようなシミュレーションの吸光度スペクトル群を元にして作成しても良い。
例えば、シミュレーションの吸光度スペクトル群は、様々な変動要因、一つの例として、この場合は特に生体内の成分の濃度や体積等を考慮して作成している訳であるが、まず各々の成分の濃度や体積の中間の値のときの吸光度スペクトルを中心スペクトルとする。この中心スペクトルを基準値として、各々の成分、またその成分の中でも濃度分布によって異なる各々の吸光度スペクトルと、中心スペクトルの差を取り、この値を差分スペクトルとして、判別分析、及び検量線を作成するために必要な、吸光度スペクトルデータベースDBとする。この中心スペクトルにはシミュレーションで作成したスペクトル群の平均スペクトルを用いても良い。
また先述したように、シミュレーションの差分吸光度スペクトル群を吸光度スペクトルデータベースDBとする方法は、較正スペクトルを足してスペクトルを作成する限りではない。差分吸光度スペクトルのまま吸光度スペクトルデータベースDBとして、血糖値を測定するために実測した吸光度スペクトルから、中心スペクトルを差し引いたスペクトルを、血糖推定に用いる方法も良い。
更にまたシミュレーションの吸光度スペクトルのデータ作成において、測定に際して変動及び影響すると思われる主要な要因をパラメータとして考慮すると良い。例えば、グルコースを測定対象とした場合、グルコースに加え、生体内蛋白、脂質、温度、水分量、散乱係数などのパラメータを選出し、生体内変化を考慮した変化量を有するように算出し、そこから得られたデータ群を吸光度スペクトルデータベースDBとする。
この際の検量線は、先述の差分吸光度スペクトル群で構成された吸光度スペクトルデータベースDBを多変量解析して作成する。検量線については後述する。
判別分析に関しても同様に、測定されたスペクトルから中心スペクトルを差し引いて差分吸光度スペクトルの形にして、先述の差分吸光度スペクトル群で構成された吸光度スペクトルデータベースDBと比較して判別する。
判別分析部24において行う判別分析は、主成分分析やクラスター分析、パターン分類などのデータの類似性を分析して分類する手法を用いて行うもので、本実施形態では主成分分析を採用している。
ここで、本実施形態で採用する主成分分析とは、多変量解析の一つであり、データの縮約に非常に有効性を発揮する。多次元ベクトルで表されるサンプル同士の分布の構造を、サンプル全体の持つ主要なベクトルを算出して、そのベクトルに対して各々のサンプルがどの程度類似性を持つかを算出するものである。具体的には、データを特異値分解し、データを行列と見た場合、列方向に正規化された固有ベクトルと、行方向に正規化された固有ベクトルに分解する。これらの値を用いて、データの投射を行う。サンプルの分散をもっとも多くとらえる軸の方向座標を第一ローディング、その軸への各サンプルの射影を第一スコアと呼ぶ。続いて寄与度の大きな順に、第二ローディング、第二スコアと呼ぶ。
一方本発明体内成分計測装置の計測対象である体内におけるグルコースの変化は非常に微小なものである。そのため、吸光度スペクトルへの寄与度という面から考えても非常に影響は小さなものとなる。すなわち、先に述べた主成分という観点から述べると、第一、第二などの寄与度の非常に高いローディングに血糖値の影響は殆ど現れでいない。もう少し高次の成分数のローディングに影響が現れているような結果が得られ、第七、第八ローディングあたりにグルコースに関する影響が現れているような結果が得られる。
ここで、本実施形態では判別分析部24にて、測定された吸光度スペクトルAと、吸光度スペクトルデータベースDBを一つのデータ群として主成分分析を行い、得られたローディングとスコアを用いて、判別を見るために用いると規定した成分数のスコアを記憶装置19aに保存し、そのスコアのうち、まず、吸光度スペクトルデータベースDBのスコアだけを用いて、スコアの範囲を設定する。
具体的には、判別分析部24は、吸光度スペクトルデータベースDBのスコアの値の最大値と最小値を算出するとともに、その最大値と最小値の範囲に、測定された吸光度スペクトルのスコア値が存在するか否かを判別して、範囲内に存在すれば吸光度スペクトルは適していると判断し、範囲外であれば、不適であると判断する。
例えば、図4(a)に示す結果の場合、吸光度スペクトルデータベースDBから得られたスコア値の最大値と最小値の間に、測定されたスペクトル(図中の丸囲みの中心の1点)のスコア値が存在するため、適していると判断する。
ここで、判別分析部24が測定したスペクトルが適していると判断すれば、この測定されたスペクトルと、既に格納している検量線を用いて、血糖値を算出する。
別分析部24が測定したスペクトルが適していないと判断すれば、この測定されたスペクトルを記憶装置19aから破棄する。
この図4(a)に示す例の場合、例として挙げた用いる主成分数の数は一つで検定しているが、検定に用いる主成分数の数は一つに限らない。2つ、若しくはそれ以上の主成分数を用いて、1軸でなく、平面、若しくは多次元での類似からデータを判別しても良い(図4(b)に一例を記載)。
ここで、主成分分析によってデータの選別を行った結果の一例を図5及び図6、図7に示す。尚ここでの主成分分析は、吸光度スペクトルデータベースDBと血糖推定をするために生体を測定した吸光度スペクトルを用いて行った。また、吸光度スペクトルデータベースDBとしては、シミュレーションで作成した差分吸光度スペクトルを用いた。
まず、図5は、採血型血糖計から得た血糖値(イ)と、それと同時刻に、図1に示す本発明の体内成分測定装置にて測定した血糖値(ロ))とを示す。図6(a)乃至(c)及び図7(a)乃至(c)は、一連の測定後、推定精度が良かったものと、悪かったものをそれぞれランダムに3測定ずつ選択し、その際に測定した吸光度スペクトルを用いて、主成分分析を各々に行ったものである。図5において推定精度が良好と判断したデータは、データC、D、Fであり、推定精度が悪いと判断したデータは、データA、B、Eであり、図6(a)乃至(c)はデータC、D、Fに対応し、図7(a)乃至(c)はデータA、B、Eに対応している。 図6及び図7に示すものは、x軸の主成分数を7、y軸の主成分数を8として、平面表記したものである。
また、シミュレーションの吸光度スペクトルのデータ作成において、蛋白、脂質、温度、水分量、散乱係数とグルコースの6つのパラメータを、生体内変化を考慮した変動範囲を有するようにして算出し、そこから得られたデータ群を吸光度スペクトルデータベースDBとして用いた。
結果、推定精度が悪い三つのデータA、B、Eは、主成分分析をした結果において、吸光度スペクトルデータベースDBから外れた位置にプロットされ、推定精度の比較的良い三つのデータC、D、Fは、吸光度スペクトルデータベースDBと非常に近接している。
これより、主成分分析を用いてデータを選別することにより、推定精度の良好なデータだけを選別することが可能と言える。
次に、体内成分算出部23に用いる検量線について説明をする。
体内成分算出部23で用いる検量線は、PLS回帰分析などの多変量解析を実施して作成する。本実施形態の場合にはPLS回帰分析を用い、複数の吸光度スペクトル(説明変数と呼ばれる)と、その各々と対に測定した、後に定量を目的としている成分の値(目的変数と呼ばれる)とのデータ群を用いて作成する。本実施形態の場合の説明変数は吸光度スペクトルデータベースDBに当たり、目的変数は血糖値に当たる。
検量線作成後、吸光度スペクトルを測定して、その測定されて取得された吸光度スペクトルから体内成分算出部23は検量線を用いることで、血糖値を推定(算出)するのである。この検量線の使用により、被験者の目的体内成分の濃度値は、被験者から非侵襲的に測定された近赤外吸光度スペクトルから精度良推定できる。
而して本実施形態の体内成分測定装置では、体内成分算出部23が吸光度スペクトルデータベースDBを用いて多変量解析をすることにより検量線を作成した後、この吸光度スペクトルデータベースDBと測定して取得した吸光度スペクトルとを判別分析部24が判別分析することで、スペクトルが適か不適かを判断し、適していると判断した場合は、この判断結果に基づいて体内性成分算出部23が先に作成した検量線とを用いて、血糖値を推定算出し、不適と判断した場合は測定して取得した吸光度スペクトルを破棄することである。
この際に吸光度スペクトルデータベースDBを基準にして、測定したスペクトルの適、不適を判断しているのは、検量線に用いるスペクトル群との類似性の高いスペクトルの方が、類似性の低いスペクトルより精度良く予測しやすいためである。
次に本実施形態の体内成分測定装置の動作を実施例により説明する。
(実施例1)
本実施例は、吸光度スペクトルデータベースDBとして上述したモンテカルロ法によるシミュレーションと差分吸光度スペクトルを用いて作成したものを用いる<上述した3−2)の例>。
まず、実際に血糖値を測定する前に、演算装置19では、CPU部19bがデータベース作成用プログラムを実行することで、データベース作成部26を機能させ、このデータベース作成部26によって図8に示すようにモンテカルロ法によるシミュレーションにより、上述したようにシミュレーションによる吸光度スペクトルデータベースを作成し(ステップS1)、更にこの作成した吸光度スペクトルデータベースから、中心スペクトル(=各々の成分の濃度や体積の中間の値のときの吸光度スペクトル)との差を取って差分スペクトル群を作成して記憶部19bに記憶させる一連の動作を行って、データベース作成の前段階を終了する。
この後、血糖値を実測する前に、本実施形態の生体内成分測定装置を用いて吸光度スペクトルデータベースDBを最終的に作成するための吸光度スペクトルの一度生態4を用いた実測を行う。
次に実測の過程を簡単に説明する。
まず、演算装置19のCPU部19bで上述のデータベース作成プログラムを実行してデータベース作成部26を機能させた上で、人体の腕部など生体14の表面に測定用プローブ8の先端面を所定圧力で接触させた状態で光源1を発光させる。これにより、光源1から出射した近赤外光は入射体5、側光ファイバー6を介して測定用プローブ8の先端から生体14の表面に照射され、更にこの照射された近赤外光は生体14内で反射や拡散した後に、反射光となって測定用プローブ8の先端から受光側光ファイバー10に受光される。
この受光された反射光は受光側光ファイバー10を介して光出射体12から出射され、シャッタ21a、レンズ15a、反射鏡22を通して回折格子16に入射して分光された後、受光素子17において検出される。そして受光素子17から出力される受光信号はA/Dコンバーター18でAD変換された後、演算装置19に入力される。
ここで、演算装置19のCPU部19bのデータベース作成部26は、吸光度スペクトル取得部25の機能を働かせて、リファレンス用の反射光による受光信号(リファレンス信号)と、生体14からの反射光による受光信号(生体信号)とから吸光度スペクトルを取得する。ここで吸光度Absはリファレンス信号をRef、生体信号をSigとすると、Abs=log10(Ref/Sig)と表される。この取得した吸光度スペクトルをデータベース作成部26は先に記憶部19aに記憶させている差分スペクトル群の各々に加算して、吸光度スペクトルデータベースDBを作成して記憶部19aに記憶させ、データベース作成を終了する(ステップS3)。
これにより、被験者の実際の血糖値を測定するための準備が完了することになる。
次に験者の実際の血糖値を測定するに当たっては、記憶部19aから実測動作用プログラムを演算装置19のCPU部19bで実行させ、実測動作状態とする。
このような状態で上述と同様にして被験者の生体信号Sig及びリファレンス信号Refを測定する、つまりスペクトル測定を行う(ステップS4)。そしてこの測定によって得られたスペクトルから、CPU部19bの吸光度スペクトル取得部23により吸光度スペクトルを得る(ステップS5)。
そしてCPU部19bの判別分析部24は取得した吸光度スペクトルと、吸光度スペクトルデータベースDBのデータとを用いて上述した主成分分析を行い(ステップS6)、更に吸光度スペクトルデータベースDBのスコア値の存在範囲を算出する(ステップS7)。尚図4(a)で示すデータでは、存在範囲は、−15.8×10−4から、+4.9×10−4である。
この算出した存在範囲内に取得した吸光度スペクトルのスコア値が存在するか否かの判断を行い(ステップS8)、範囲外であれば取得した吸光度スペクトルを破棄し、再度吸光度スペクトルの測定(ステップS4)に戻る。
また範囲内にあれば、取得した吸光度スペクトルが血糖値の推定算出に適していると判断し、この判断に基づいて体内成分測定部23が当該吸光度スペクトルと上述のようにPLS回帰分析による多変量解析を用いて予め作成して記憶部19aに記憶させていた検量線とを用いて血糖値の推定算出を行い、その結果を出力する。
尚図4(a)のデータの場合、取得した吸光度スペクトルのスコア値は、−17.9×10−4であるので、先に示した存在範囲内にあり、この吸光度スペクトルは、適していると判断される。実際に、検量線と取得した図4(a)の吸光度スペクトルから算出した血糖値は、119mg/dlであり、この実測する直前に同じ被験者に対して採血式血糖計を用いて測定した血糖値は117mg/dlであったので、非常に良好な推定精度が得られたことが実証された。
(実施例2)
上述の実施例1ではシミュレーションによって吸光度スペクトルデータベースDBを作成しているが、本実施例は、実測して得られる吸光度スペクトルのデータ群を用いたものである。尚装置構成、判別分析等、吸光度スペクトルデータベースDBの作成以外に関しては、実施例1と同じであるので、データベース作成についてのみ説明する。
本実施例では、データベース作成のための被験者は、食後4時間程、食事、飲料を摂らず、その空腹状態で本実施形態装置を用いて、生体14の吸光度スペクトルを測定し、更に吸光度スペクトルを測定した後、すぐに採血型血糖値でその時点の血糖値を測定する。
そしてこれら測定により求めた吸光度スペクトルのデータと血糖値のデータとを一つの組として記憶部19aに記憶させる。この一連測定・記憶の行程を、5分毎に行い、測定開始から2時間経過するまで行う。
更に、2時間経過後、糖負荷を行う。この場合、トレーラン(経口糖負荷試験用飲料、シミズ製薬株式会社製)を飲み、血糖値上昇を促す。血糖値が空腹時血糖状態から上昇し、その後に、実験開始時の血糖値にまで低下したのを確認する、若しくは、糖負荷後4時間経過するまで、上述の測定・記憶の行程を継続して行う。
以上の行程を更に測定日を変えて、5日間行い、吸光度スペクトルのデータと血糖値のデータの組を300組程度集めて、吸光度スペクトルデータベースDBを作成し記憶部19aに記憶する。
そして得られた吸光度スペクトルデータベースDBを説明変数、血糖値を目的変数として、多変量解析の一つであるPLS回帰分析により、検量線を作成して記憶部19aに記憶させる。
この後吸光度スペクトルデータベースDB及び検量線を用いて実際の被験者の血糖値計測を行うのであるが、この血糖値計測での判別分析、血糖値の推定算出は実施例1と同じであるので説明を省略する。
(実施形態2)
ところで生体14の吸光度スペクトルを測定する際に、測定用プローブ8を測定部位に一定の圧力で接触させることが重要であることが一般的であるが、一定の圧力で皮膚に接触させることが困難であるのと、一定の圧力で皮膚に接触させることができたとしても、測定用プローブ8が何度も皮膚に接触することや、その他の諸要因で、皮膚状態が時々刻々と変化していくために、一定の圧力で押すことでかえって吸光度スペクトルが大きく変化してしまうことも多い。
そこで、本実施形態では測定用プローブ8の生体14への接圧を一定に制御するためのプローブ調節部40を図9に示すように備えた点に特徴がある。
このプローブ調節部40は、測定用プローブ8を上下動させるステッピングモータ41と、このステッピングモータ41を演算装置19のCPU部19bによる判別分析部24の分析結果に基づいてステッピングモータ41を制御するコントローラ42とで構成される。
つまり判別分析部24により得られる吸光度スペクトルデータベースDBのスコアの領域に被測定対象の生体14から得られた吸光度スペクトルが含まれるときは、その吸光度スペクトルと検量線とを用いて、体内成分の算出値(血糖値)を出力させる点では実施形態1の場合と同じであるが、スペクトルデータベースDBのスコアの領域に含まれない場合は、コントローラ42が測定用プローブ8の生体14への接圧を制御するために、ステッピングモータ41の動きを制御し、吸光度スペクトルを再測定するようにする。
而して本実施形態の体内成分計測装置では、図10に示すように計測が開始されるとプローブ調節部40のコントローラ42が、演算装置19の制御の下でステッピングモータ41に制御信号を与え(ステップS10)、ステッピングモータ41を進行させる(ステップS11)。これによってステッピングモータ41に取り付けられた測定用プローブ8が生体14の皮膚に向かって進み(ステップS12)、制御信号の出力から所定時間経過でステッピングモータ41の動作を停止させる(ステップS13)。尚測定用プローブ8は生体14の腕を乗せる台などに設けた保持具で保持されているものとする。
この停止後、実施形態1の実測時と同様にスペクトル測定を開始し(ステップS14)、ステップS15で演算装置9は生体信号Sig及びリファレンス信号Regから生体14の吸光度スペクトルを取得して記憶部19aに記憶する。
この取得した吸光度スペクトルと、実施形態1と同様に予め作成した吸光度スペクトルデータベースDBとを用いて、判別分析部24が主成分分析を行い(ステップS16)、ステップS17で吸光度スペクトルデータベースBのスコア値の存在範囲を算出し、ステップS18で吸光度スペクトルデータベースDBのスコア値の存在範囲に存在するか否かをチェックし、生体14から取得した吸光度スペクトルのスコア値が入っていれば、取得した吸光度スペクトルは血糖値を推定算出するのに適していると判断してその判断結果を体内成分算出部23に渡す。体内成分算出部23はこの判断結果に基づいて実施形態1と同様に検量線を用いて血糖値を推定算出する(ステップS19)。
一方、吸光度スペクトルデータベースDBのスコア値の存在範囲に入っていなければ、判別分析部24は生体14から取得した吸光度スペクトルを破棄し、プローブ調節部40のコントローラ42に対してステッピングモータ41へ制御信号を出力するように指示する。これによって再度ステップS10〜S13の制御がプローブ調節部40により行われることになる。このようにして生体14から取得する吸光度スペクトルが、吸光度スペクトルデータベースDBのスコア値の存在範囲内に入るまで、ステッピングモータ41の制御を繰り返すのである。
尚吸光度スペクトルデータベースDBは、実施形態1で挙げた何れかの方法で予め作成したものを用いれば良い。
尚実施形態2では測定用プローブ8を生体14方向に進めて接圧を変えているが、生体14に接触させる位置を変えてスペクトル測定を行っても良い。また、位置変更と接圧の組み合わせて行っても良い。
また、測定用プローブ8が生体14の皮膚に接触した状態から、皮膚から離れる方向へ後退させるような制御で接圧を変えて測定を行ってもよい。
また、最大荷重値(最大接圧値)を設定して、ステッピングモータ41を制御して測定用プローブ8を生体14の皮膚に対して押し付ける際の度合いに制限を設けるのも良い。
更にまた、過重値(接圧値)の変動範囲を設けて、その設定された荷重値の範囲内で測定用プローブ8を生体14の皮膚に対して押し付ける方向や引き離したりする方向へ移動させるようにステッピングモータ41を制御したりしても良い。
また、判別分析部24での判別分析方法の一つとして、先に定義した較正スペクトルの一部に着目して、その値の変動に規定範囲を設けて、新たに測定された吸光度スペクトルがその規定範囲内の変化で測定されたか否かによって、較正スペクトルとの類似性、つまりこの条件下での測定において適しているか不適であるかを判断する、という方法を採用しても良い。
この較正スペクトルの一部に規定値を設ける例を図βに示す。この図βで示すよう較正スペクトルを仮に1200nmから1900nmまでの波長帯において測定した場合、図に示しているスペクトルであれば、仮に1655nm近傍の吸光度値を判別分析に用いる点とし、この吸光度値に、例えば、±2000μAUを許容誤差範囲=規定値として設けて、以降測定する吸光度スペクトルの1655nmの吸光度値が、先に測定した較正スペクトルの1655nmの吸光度値と比較して、規定値内であるか否かで、測定されたスペクトルが適しているか、不適であるかを判断する。
また、上述した較正スペクトルの値に規定値を設けて判別する方法において、判別分析に用いる点を、ある1波長の吸光度値そのものを用いることに限らず、例えば図11に示す1450nm近傍の吸光度スペクトルのパワーのピーク値から1655nm近傍の吸光度スペクトル(図11では指標1と示す)のパワーの低い値を差し引く(図11では指標2と示す)ことで、測定用プローブ8の近赤外光の発光/受光の間に存在する水の量に非常に影響させることや、同様に1725nm近傍の値から1655nm近傍の値を差し引く(図11では指標3と記載)ことで、測定用プローブ8の発光/受光の間に存在する脂肪の量に非常に影響させることができる。
従って上述の値を用いて、先の1655nmの1波長に依存した吸光度値を用いる代わりに、規定値を設定しても良い。
(a)は実施形態1の構成図である。(b)は実施形態1に用いる演算装置の機能構成を示すブロック図、(d)は実施形態1に用いる測定用プローブの先端面の拡大正面図である。 生体の皮膚の構成図である。 シミュレーションに用いる生体の皮膚のモデル図である。 実施形態1の判別分析部に用いる主成分分析の説明図である。 実施形態1の判別分析部の主成分分析の説明用の一例の血糖値測定例図である。 実施形態1の判別分析部の主成分分析の一例の説明図である。 実施形態1の判別分析部の主成分分析の一例の説明図である。 実施形態1の実施例1の動作説明用フローチャートである。 実施形態2の要部の構成図である。 実施形態2の動作説明用フローチャートである。 実施形態2における判別分析部の判別分析方法に較正スペクトルを用いる場合の説明図である。
符号の説明
1 光源
2 拡散板
3 ピンホール
4 レンズ
5 光入射体
6 発光側光ファイバー
7 リファレンス用発光側光ファイバー
8 測定用プローブ
9 リファレンス用プローブ
10 受光側光ファイバー
11 リファレンス用受光側光ファイバー
12 光出射体
13 光出射体
14 生体
15a、15b レンズ
16 回折格子
17 受光素子
18 A/D変換回路
19 演算装置
19a 記憶部
19b CUP部
20 基準板
21a、21b シャッタ
22 反射鏡
23 体内成分算出部
24 判別分析部
25 吸光度スペクトル取得部
26 データベース作成部

Claims (3)

  1. 被測定対象の生体に赤外光を照射する測定用プローブと、前記生体内からの反射光若しくは透過光から吸光度スペクトルを取得する吸光度スペクトル取得部と、予め得た複数の条件下における生体の吸光度スペクトルのデータを記憶している吸光度スペクトルデータベースと、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトルとに基づいて体内成分を算出する体内成分算出部と、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトルとを用いて、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルが、前記体内成分を算出するのに適したスペクトルであるか否かを判別するための判別分析を行う判別分析部とを備えるとともに、前記判別分析部の判別分析の結果に基づいて前記測定用プローブの前記生体への接圧を調整するプローブ調節部を備えていることを特徴とする体内成分計測装置。
  2. 前記判別分析部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルと前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトル群との類似性を分析して分類する機能を有し、前記吸光度スペクトルデータベースに記憶されている吸光度スペクトル群を用いて前記類似性を判別する値の範囲を設定し、前記プローブ調節部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルから求めた前記類似性を判別する値前記範囲内に含まれないと前記判別分析部が判定したときに、前記測定用プローブの前記生体への接圧を調整することを特徴とする請求項1記載の体内成分計測装置。
  3. 前記プローブ調節部は、前記吸光度スペクトル取得部で取得された吸光度スペクトルから求めた前記類似性を判別する値が前記範囲内に含まれないと前記判別分析部が判定したときに、前記範囲内に含まれる吸光度スペクトルを前記吸光度スペクトル取得部が取得するまで、前記測定用プローブの前記生体への接圧の調整を繰り返すことを特徴とする請求項2記載の体内成分計測装置。
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