JP4695797B2 - レンズ型開き手段及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、凸面型と凹面型との間で実質的に密閉された空間内で原料モノマーを重合して眼用レンズまたは眼用レンズを与えうる大きさのレンズブランクを成形する型組立体を分離する手段であって、機構が単純で効率の良い型分離手段に関する。
【0002】
特に、本発明は、眼用レンズの片側の面を型(モールド)からの転写により形成し、他方の面は切削加工により形成する製造方法において、前記分離装置を用いて型組立体を開く際に、レンズブランクが型から容易に離れるように、かつレンズ光学面を型から転写する側の型に常にレンズブランクが残るように分離する方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
従来より、眼用レンズを製造する方法には、レンズ形状に対応した空間を形成する金型内に溶融樹脂を射出成型したり、樹脂製の型によりレンズ空間を形成させその中で重合性モノマーを流し込んでレンズを重合する方法と、眼用レンズ材料を所望の形状に切削加工する方法がある。
【0004】
金型内において直接最終製品である眼用レンズ形状にまで成形する方法および樹脂製のモールド内で重合性モノマーを重合させる方法は、製造工程が簡略化出来るために大量生産を可能とするが、種々の規格を有するレンズを製造しようとする場合には、それに対応するだけの金型・モールドが必要でその維持管理面において課題がある。一方、眼用レンズ材料を切削加工によりレンズにする方法にあっては、その工程数において前述の金型やモールドを用いた場合より多くの工程を要するので大量生産という面では若干劣っているが、多品種の異なる規格のレンズを生産する上で都合が良い。
【0005】
近年、眼用レンズのなかでも特に頻繁に周期的に取り替えるタイプのコンタクトレンズの市場が拡大し、需要が増大するにしたがって大量に供給する必要が生じている。このようなレンズはソフトヒドロゲルコンタクトレンズであって、その生産方法は上述の金型・モールドを使用した方法を採用しており、ポリスチレンあるいはポリプロピレンから作られたモールド内でモノマー混合物(特に重合による体積収縮を軽減するために重合に関与しない溶媒を添加して行うのが一般的)を重合することにより製造することは、先行技術の中に一般に知られている。
【0006】
これらのコンタクトレンズを成形するためのモールド(型)は、フロントカーブと称するレンズ前面を形成する凹面型とベースカーブと称するレンズ後面を形成する凸面型を備えている。そしてこれらの型を組み合わせることにより形成される空間内にモノマー混合物を充填して重合するのであるが、この時レンズ形状を完全に形成するため(重合収縮などの影響や、型を組み立てた時にレンズ形成空間に気泡が存在しないよう)に型組立前に、凹面型に過剰のモノマー混合物を注入する。重合と同時に、この過剰なモノマー混合物は型組立体の両型の接触部に環状リングを形成し、このリングは両型の分離を妨げていた。
【0007】
また、モノマー混合物は両型の凸面・凹面に密着して重合されるために当然に型組立体の分離は困難であると同時に、このような型分離工程では形成されたレンズブランクがそれぞれ接触する面に引っ張られて、せっかく形成された面に傷や亀裂または欠損が生じることがあった。これらの問題を解決する為に、従来より種々の型分離方法・装置が提案されている。例えば、特開平7−329204号には型のフランジ部を拘束するフィンガと、フランジに対向配置される分離フィンガを有し、拘束フィンガに対して分離フィンガを回動させて型分離する装置が、特開平8−99370号には型の間に温度差を与え前記同様の型枠に拘束、回転力を加えて分離する方法が、特開平9−174706号には、前記温度差を与えるために赤外線エネルギー、蒸気、または一様な光エネルギーを投射する装置・方法が、特開平10−71623号には型を伝導加熱する加熱プローブを含み、熱が型とレンズとの間で温度勾配を発生させ、温度勾配によりレンズ表面に対して型面を差をつけて膨張させ移動させて、その間の付着性を弱めて前面カーブ金型にレンズを残したままで型の分離をする装置が、それぞれ開示されている。
【0008】
前記従来技術により型の分離装置が自動化ラインに組み込まれ、量産効率を向上させてきた。型を開くに際しては、上記種々の方法があるが、例えば常に一定の型にレンズを付着したまま型を開くことは、後の工程において水和処理、レンズ検査等の実施に対して都合がよく、特に片側の面をモールドからの転写により、一方の面を切削により仕上げる方法にあっては、加工面側のモールドを取り除き、転写側のモールドに付着した状態で型を開くことが望ましい。前記従来技術においては型とレンズとの間で温度勾配を発生させてその間の付着性を弱め、一方の型をレンズからはずしやすくしている。しかし、この様に熱勾配を発生させる方法は、(1)モールド内の重合が、光重合等の熱によらない重合方法を用いる場合に有効であるが、熱重合による場合にはモールド、レンズともに熱い状態でできあがるために、その間に温度勾配をもたせるためには時間がかかり、あるいは(2)加熱プローブ等の装置が必要になるなど時間と装置構成上改良の必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、凸面型と凹面型との間で実質的に密閉された空間内で原料モノマーを重合して眼用レンズまたは眼用レンズを与えうる大きさのレンズブランクを成形する型組立体を簡易な方法で分離する手段を提供することを目的とする。特に、レンズの片面(好ましくは凹面)を型により成形し、他方(好ましくは凸面)を切削により加工する片面切削法において、常に成形により形成される面側の型にレンズを残したまま、切削面側の型を分離する型組立体の分離方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成からなることを特徴とする。すなわち、凸面型と凹面型との間で実質的に密閉された空間内で原料モノマーを重合して眼用レンズまたは眼用レンズを与えうる大きさのレンズブランクを成形する型組立体を分離する手段において、(a)型組立体の凹面型を保持する第一の手段、(b)凹面型の外面に対して型と同心状であって直径2〜12mmの円周状に接触して凸面型の方向に押しつける力をかける第二の手段とを有する型組立体分離手段である。
【0011】
本発明は、前記凹面型の外面に接触して押し上げる作用を有する第二の手段の形状が円環状であり、中心部および円環の外側部分が非接触の形状であることを特徴とする。従来のレンズ形成用型組立体の型分離手段は、各型の周囲に存する環状フランジの一方を固定し、他方を型同士が離れる方向に引き剥がし力を加えるというものであったが、この様な方法である場合には、型の一方を加熱して熱勾配を生じさせその膨張度の差によって型分離するなど特別の条件を付加する必要があった。その理由としては、これらのレンズ製造法(モールド重合法)は一般にモノマーの重合による体積収縮を考慮して型空間内への充填物にはモノマー以外に重合に関与しない溶媒を添加したため、できあがるレンズはすでに柔軟な状態であり、レンズ形成部分への直接的な力を出来るだけ加えないように操作することが、できあがったレンズに対して傷をつけない、欠損を生じさせないための条件とされていたからである。すなわち、従来の溶媒を用いたモールド重合法に対して本発明を適用しようとすると、凸面型と凹面型の間に形成される柔軟なレンズを型同士で圧縮することになり、その結果できあがったレンズに亀裂や歪みを生じさせるので、それに耐えうるレンズ素材でなければ、本発明の適用は困難である。従って、a)こうした溶媒を添加しない重合(型の弾性力によって重合収縮を吸収する等)の場合やb)溶媒を添加するしないにかかわらず重合後に柔軟でも押圧力に対する耐久性がある眼用レンズの場合または、c)片面を型により他方の面は切削により仕上げる片面切削法によりレンズを製造する場合(重合収縮を切削面側に集中することによりモノマー混合物に重合に関与しない溶媒などを添加する必要がないので、型組立体中に得られるレンズブランクは重合後硬い性状を有する) に限り本発明の凹面型の外面より力を加えて型分離する方法が採用できるのである。
【0012】
凹面型の外面より押圧力を加える場合に本発明では、前記したように凹面型の外面に同心状で、かつ直径2〜12mm(凹面型の外面の径による)の円周状に接触して凸面型の方向に押しつける力をかける。基本的に型を開く前はモノマーが重合終了しており、凹面型を押す力をどの部分に与えようとも型の分離は可能である。しかし、凹面型の中心に対して押圧すると、上記条件に示す眼用レンズもしくはレンズブランクス(以後レンズ材という)であっても、その光学部分に対して少なからず影響を与え、例えば含水性レンズの場合には、後に含水させてレンズのパワーを測定するとコロナがハッキリでないなど光学面への影響がでる危険性が高い。従って中心部直径2mm以内、好ましくは4mm以内に対して押圧力を加えることは望ましくない。また直径が12mm以上の大きさであると、凹面型に対して大きな押圧力が必要になり型が破損したり、レンズ材が凹面型に吸着したまま分離できないなどの問題があるので、12mm以下好ましくは10mm以下の直径の円で接触することが必要である。接触部分は基本的に円環状線接触であるが、適当な幅を有する円周であってもよい。ただし、接触部分の幅があまり広くなると凹面型全体を均一に押圧することになるので、レンズ材と凹面型が剥離しにくくなり、凹面型に接着したまま凸面型から分離されたり、大きな押圧力を必要とするため型が破損しひどい場合にはレンズ材まで破損する問題が生じるので、接触面(円環状)の幅は2mm以内であることが望ましい。
【0013】
さらに本発明の前記押圧接触部は円環状の一部を非接触状態とすることが望ましい。これは、凹面型に出来るだけ分散する力(不均一な力)を加えて型の若干の変形を伴いつつ分離する方が、レンズ材が凹面と剥離しやすいことによる。従来法では一方の型を加熱することでレンズと型の間に熱勾配をつけて剥離し易くしていたが、本発明ではあえて特別な機構を必要とせずに、凹面型を外側より押圧する手段の形状を調整することで効率よく剥離できるようになった。もちろん円環状に押圧するだけでも充分にレンズ材の剥離は可能であるが、レンズ材と型材料の組み合わせによっては互いに接着し易い場合などは、押圧力をより分散させることによって型を変形させて、レンズ材と型とを剥離しやすくすることができる。円環状の一部を非接触とする構造とは、円周の一カ所以上を接触しない様にすることで例えば、相対向する2カ所を非接触にして2つの半円による接触としたり、3カ所を非接触にして円弧3つからなる接触とするなど具体的には後述するが円筒状の押圧手段の一部に切り欠きを設けた部材により調整できる。
【0014】
本発明に使用される凹面型には周囲に環状のフランジを有するものが好ましい。この部分は型の成型時には金型からの離型のための押し出しピンの作用点として、またレンズ材型組立体を形成するときは、両型の型締め構造を設け、さらに型組立体を分離する時には第一の手段により型を固定する部位として機能する。そして、必ずしも両方の型にフランジを有する必要はなく、型を組み立てたときに両方の型が所定の形状を保持しうるように嵌合されれば凸面型にはフランジはなくてもよい。
【0015】
本発明のレンズ材型組立体は眼用レンズの内面側を形成する凸面型と、外面側を形成する凹面型とからなる。光学的な曲率を付与する場合はその目的とする側の型は、転写する曲面を有した型が使用される。これらの型は一般には射出成形または熱圧縮成形により形成され、型に使用する樹脂は、安価で取り扱いやすいように、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、プロピレンコポリマー、ポリスチレン、ナイロン等から適宜選択される熱可塑性プラスチック材料から構成される。これらは、使用するモノマー混合物と型材料との相性および熱重合か紫外線等の光重合によるのかによって適宜選択される。
【0016】
本発明のレンズ材を形成するモノマー混合物は、光学レンズの機能を発揮し後の型開き操作によって光学的な影響をうけないものであればどのような材料であっても良く、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートをはじめ、スチレンモノマーや、シリコン含有モノマー、フッ素含有モノマー、Nビニルピロリドン、ジメチルアクリルアミド、などのレンズ材料として用いられる一般的な各種モノマーを適宜組み合わせて重合した材料からなる。特に、本発明では内面を型により外面を切削により形成する製造法(片面切削法)に適した型開きであり、切削加工ができるような含水性の材料を与えるモノマーの組み合わせが好ましい。
【0017】
上記の記載の型分離手段を有する装置を使用すれば、レンズ材型組立体を分離したときに、常に凸面型にレンズ材が接着した状態で、凹面型を分離除去することが可能である。すなわちレンズ材が常に一方の型に接着しているために後加工への移行が容易となる。例えば型を開いてレンズ材が付着した型を水和工程に移行させたり、レーザーマーク等のマーキングを施したり、あるいは型にレンズ材が付着したままで、所望のレンズパワーの規格になるように外面を切削する工程へと送られる。これらの、工程間を移行させる型は常に凸面型に決まっているために、その際の検査などは不要になる。
【0018】
【実施例】
以上の内容を添付図面を参考にしつつ本発明による好適な実施例を(片面切削法について)以下に具体的に説明する。
【0019】
図1はコンタクトレンズの内面を形成する凸面型2と後工程で加工するレンズ前面側を形成する凹面型3を組み立てたレンズブランク型組立体1の断面を示す図である。レンズは片面切削法により製造され、凸面型2と凹面型3の間に形成される空間4には、各モノマー群より選択されたレンズ素材となる液状のモノマー混合物が充填されており、熱重合ないし紫外線等の光重合により重合硬化する。図1においてレンズの内面は凸面型2の凸面5を転写して形成され、好ましくは図に示すようにレンズのエッジ部も凸面5の周辺に環状に形成されるエッジ形成部位6により転写形成される。このエッジ部は、レンズブランクを一方の型に常に残す際に有効な形状でもある。凸面型は全体の直径17mm、凸面5の曲率5.5mm、凸部の直径9.0mmの形状を有し、一方凹面型は全体の直径17mm、凹部7の曲率6.0mm、凹部の直径9.4mmの形状を有する。
【0020】
凸面型2および凹面型3はそれぞれポリスチレン樹脂を射出成型により形成したもので、凹面型3の凹部7にヒドキシエチルメタクリレート95部、メタクリル酸3部、架橋剤エチレングリコールジメタクリレート0.2部、重合開始剤としてダロキュア1173からなるモノマー混合物を充填したのち、凸面型2により密閉空間4内にモノマー混合物を閉じこめて、紫外線照射の重合工程に移す。凸面型2と凹面型3にはレンズ形成面以外の外周に両型を型締めするための部位8を有する。この部位は必ずしも必要ではないが、凸面型2を単純に重ねるだけの構成ではモノマー混合物が洩れたり、型組立体の取扱中に型くずれし易い、あるいは密閉度が悪いために空気が浸入しやすくモノマー混合物の重合に際して反応を阻害するおそれもある。従って、両型を適度な力で嵌合するように部位8を形成することが望ましい。こうして重合されたモノマー混合物は次に本発明の型分離手段を有する装置へ移行して凹面型3を分離する。
【0021】
図2(a)、(b)には型分離手段の分離工程を示す。図2(a)には凹面型3を固定するための第一の手段11が示される。従って、この第一の手段11により固定保持できる部位が凹面型3に具備されていなければならない。この部位は図においては型3の周囲に延びるフランジ9として示される。凹面型の周囲にフランジが無い場合でも、型の周囲を厚めに形成して、例えば第一の手段が鋭利な針状のもので、凹面型の周囲より型材の樹脂側面から貫入するようにして固定しても良く、また凹面型の周囲側面に溝を形成しておき、その溝と勘合するリング形状の固定手段としても良い。第一の手段は図2(b)に示すように下方より押し上げる第二の手段12に対して凹面型を固定保持するためのものであり、一般的には凹面型周囲にフランジを有するものが最も安定して固定できる。
【0022】
図2(b)には凹面型3の下方より第二の手段12により押し上げることにより凹面型3を分離する工程を示す。第二の手段12は内径7mm 外径9mmの中空円筒を凹面型3の外面より押圧するもので、円筒の内面端部13は鋭角な状態では凹面型の樹脂外面に押圧力を加える際に、樹脂中に貫入する等が起きないように端部13の角を丸めて、若干のRを有するように形成してある。そして、第二の手段が凹面型3の外面頂点10に対して接触しないことは勿論頂点から半径1mm好ましくは半径2mm以内の円内に対しては第二の手段が接触することがないようにする。もし当該頂点10近傍に接触して押圧しようとすれば、レンズブランクに対して応力、歪みを残留させ、レンズの形状、パワーに影響し例えばパワーメーターでのコロナがハッキリしない(視力が完全に矯正できない可能性がある)等の不具合が生じる。また、頂点から半径4.6mm以上の円の位置を押圧すると、第一の手段と、第二の手段との間隔が狭くなって、かなり強い押圧力が必要になること、凹面型頂点近傍の内面とレンズブランクとが接着したままで剥離しにくくなることなどの理由により半径4.6mm以内の円内で押圧することが望ましい。結局、本実施例の凹面型に対しては、中空円筒状の第二の手段により直径2〜9.2mmの円周状に押圧力をかけることが好ましい。なお、円周状に接触する部分に幅をもたせるように中空円筒の端面を凹面型の外面曲率にあわせた形状にしても良いが、効果面における差があまりない割に、そのように加工することは余計な加工費を増やし、あまり意味がないものと思われる。
【0023】
図3(a)、(b)、(c)には、第二の手段の他の端面形状を示した。(b)は凹面型に対する円周状接触面の2カ所に非接触部を設けたもの、(c)は4カ所の非接触部を設けたものを示している。これらの、非接触部を有することにより凹面型に対する押圧力が若干不均一になり、レンズブランクが凹面からより剥離し易い状態にすることができる。これら第一の手段と第二の手段を有する型分離装置を使用することにより、レンズブランクは常に凸面型2の側に接着した状態で凹面型を分離することができるので、画一的に凸面型を外面加工機へ輸送すればよく、凸面型を加工機のチャックに固定する部分として利用して外面を切削することができる。
【0024】
上記例示以外にも例えば凸面型、凹面型ともにレンズを形成する曲率を有したモールド重合法による場合や、型内で重合後レンズを形成する曲率を両面加工するレンズブランクスからのレンズ製造法であっても、本発明による型分離装置は上記と同様に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第一、第二手段を有する型組立体分離装置を用いれば、容易にかつ常に一定の型に眼用レンズまたはレンズブランクを接着したまま型を分離することができる。この第一、第二手段は機構が単純で、効率の良い型分離手段であって、前記したように一定の型側に眼用レンズまたはレンズブランクを接着した状態で分離できるので、一連の自動生産ラインにのせることができ、レンズを量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る型組立体を示す断面図である。
【図2】本発明に係る型組立体を開くに際して第一手段(a)と第二手段(b)との作用を示す図である。
【図3】本発明に係る第二手段の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 レンズブランク型組立体
2 凸面型
3 凹面型
4 レンズ材料
5 凸面
6 レンズエッジ形成部
7 凹面
8 型締め部位
9 フランジ
10 凹面型の外面頂点
11 第一の手段
12 第二の手段
Claims (4)
- 凸面型と凹面型との間で実質的に密閉された空間内で原料モノマーを重合して眼用レンズまたは眼用レンズを与えうる大きさのレンズブランクを成形する型組立体を分離する手段において、(a)型組立体の凹面型を保持する第一の手段、(b)凹面型の外面に対して型と同心状であって直径2〜12mmの円周状に接触して凸面型の方向に押しつける力をかける第二の手段とを有する型組立体分離手段。
- 前記凹面型が周囲にフランジを有し、第一の手段により該フランジを保持することを特徴とする請求項1記載の型組立体分離手段。
- 前記第二の手段の円周状接触面の一部が非接触状態であることを特徴とする請求項1乃至2記載の型組立体分離手段。
- 請求項1乃至3記載の型組立体分離手段を有する装置を用いて、常に凸面型に眼用レンズまたはレンズブランクを残して型を分離する方法。
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