JP4693325B2 - 水溶性ポリマーを含有する廃棄物流の処理方法およびシステム - Google Patents

水溶性ポリマーを含有する廃棄物流の処理方法およびシステム Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本願は、共に継続中の2000年2月25日出願の米国特許出願第09/515,982号および1999年11月19日出願の米国特許出願第60/166,680号に基づく優先権を主張する。ここで上記の各出願における全書類を、否定しない限り、参考文献として明確に引用する。
本発明は一般的には、水溶性ポリマー物質を含有する廃棄物流を処理するための方法およびシステムに関する。本発明は特に、遊離ラジカル発生、酸化、および微生物分解を組み合わせ、水溶性高分子物質の可溶化、滅菌および永久的分解を確保して、液流の処分を十分に促進する方法およびシステムに関する。
【0002】
(背景技術)
20世紀中、多くの環境的な大災害によって環境問題に対する世界的な自覚が数多くもたらされている。国際条約、議会条例、および行政命令によって、職場における環境および健康的および安全的な慣習についてのあらゆる側面を制御する規制が数多くもたらされている。特に、産業廃棄物の処分が厳重に規制されている。埋立地が全国的に閉鎖されており、産業は強制的に、保護、リサイクル、燃料混合、深井戸注入および焼却などの別のものを採用するようになっている。
【0003】
近年では、産業廃水処理の分野で、過酸化水素またはフェントン試薬(Fenton's reagent)等の酸化剤の添加とその後の紫外線照射によって達成される光分解を含む様々な酸化−還元法について努力されている。ボルトン(Bolton)等、「導入部での汚水の均一な光分解(Homogeneous Photodegradation of Contaminated Water on Introduction)」総括書、CRCプレス、ボカラトン(Boca Raton)、FL(1993)参照。しかしながら、ボルトン等は過酸化水素を用いた酸化とその後の照射によるポリビニルアルコールの処理がどのようなメカニズムによってなされるのか記載していない。
【0004】
医療産業では年々、数百万ポンドの廃棄物が発生する。廃棄物のほとんどは、血液産出病原体(bloodborne pathogens)によって汚染されるようになったり、再使用が危険であったりする、患者の世話に必要な個々の保護用衣料、備品および付属物等の処分可能な物質の使用に関するものである。病気が広がるのを防止するために、それらの物質を棄て、再使用しないことが必須であり、法によって要求されている。
【0005】
核産業でも、年々、数百万ポンドの廃棄物が発生する。核産業では、廃棄物のほとんどは、放射性物質によって汚染されるようになったり、再使用が危険または非現実的であったりする、個々の保護用衣料、バッグ、モップの先、布製品、およびその他の付属物等の処分可能な物質の使用に関するものである。核産業における廃棄物の処分および埋めたての実行は高度に規制されており、核を埋める場所スペースは制限されている。
【0006】
他の産業でも、同様の特徴により廃棄物流が発生する。埋め立てや焼却の代案を求めていたところ、水溶性の生成物が開発された。これらの生成物は従来の廃棄物処理手段に代わって便利でコスト効果のあるものを示す。
【0007】
最も容易に入手可能な水溶性ポリマーはポリビニルアルコール(PVA)である。PVA生地は、炭化水素溶剤に対して高い抵抗性のある強いフィルム、チューブおよび繊維に形成され得る強靭な白色系ポリマーである。PVAは本質的に水溶性である。架橋剤の使用によって不溶性にすることができる。PVAは通常、白色の織物の形態で使用され、処分可能な個々の備品、例えば、衣類、衣服、綿製品、カーテン、タオル、スポンジ、ガーゼ、家庭用品、布製品、モップおよび他の有用な物品を作製する。これらの物品は、水溶性の熱可塑性ポリビニルアルコールポリマー生地および繊維からなる不織布、織布、編物または別途形成されたフィルムまたは生地、およびそれらの組み合わせから製造される。
【0008】
ウエダ等に与えられた米国特許5,208,104号は、水可溶化温度(a water-soluble temperature)100℃以下の水溶性ポリビニルアルコール繊維および該繊維の製造方法を開示する。
【0009】
PVA製の処分可能な備品および供給品の価値は、当該物質を安全に、恒久的に、かつ経済的に処分できるユーザーの能力に依存する。PVA物質の導入以来、産業界で信じられていたことは、水溶性PVAは温水に単に可溶化でき、汚水管渠(sanitary sewers)に排出できるということであった。その結果、歴史的な慣行では、PVAフィルム、生地または繊維から製造された衣類、家庭用品、および他の衣料付属物ならびに備品を、該物質を可溶化した後で汚水管渠またはさらなる他の汚染物質処理用のタンクファームに排出する大量の温水洗浄タンク内に置くことを伴う。
【0010】
ハニーカット(Honeycutt)に与えられた米国特許5,181,967号は使用後の家庭用品の処理方法を開示する。家庭用品を、37℃より高い温度で単に水溶性である成形品、二次成形品または押出品として提供する。当該家庭用品は使用後、実質的にそれらを溶解するのに十分な温度で水に供され、それから当該水および溶解された物品は下水管処分に供される。
【0011】
ハニーカットに与えられた米国特許5,650,219号は、約37℃より高い温度、好ましくは50℃より高い温度でのみ水溶性の熱可塑性ポリビニルアルコールポリマー繊維からなる個々の保護用衣料および他の有用な形成物品の処理方法を開示する。当該生地は使用後、実質的に生地を溶解するのに十分な温度で水に供され、それから当該水および溶解された生地は処分に供される。
【0012】
最近では、PVAの開発に加えて、他の水溶性ポリマー生成物が開発されている。これらの物質はPVAと非常に近似した物性および特徴を有する。これらの物質は、PVAのように、処分可能な個々の備品、例えば、衣類、衣服、綿製品、カーテン、タオル、スポンジ、ガーゼ、家庭用品、布製品、モップおよび他の有用な物品の製造に使用可能である。
【0013】
PVA処分の現在の慣行における重大な不利益は、かつて信じられていたようなPVA物質の溶液中への残留がないことである。代わりに、乱流輸送で存在する空気または酸素の導入によってPVA物質の再凝固が起きる。PVA物質は、固化ゲル化タイプの物質(a hardened gelled type substance)中、溶液外で沈殿する。ゲル化物質は脱水し、溶液が排出されるところのすぐ近くのパイプや排水系で凝集して不溶性プラスチックプラグを形成する。その結果、損害を受けたパイプ、下水管、水路および他の輸送手段を修復するに際してのコスト改善行為が必要とされ、今後も継続して必要とされるだろう。さらには、どれくらいの沈殿PVA物質が全国的な汚水処理設備に集められるか知られていない。再凝固現象は、PVA物質の供給者ならびに水溶性PVA製品の使用に依存していた産業の多くに大きな衝撃を与えるものである。問題は、処理のためにPVAを可溶化する現在の慣行では、当該固体の下敷き構造(the underlying structure)の分解なしに、固体の可溶化を行うという事実に起因する。実行可能な処理オプションの削除によって、多くの産業が代わりの埋め立ておよび焼却に依存するようになる。その結果、緊急で不利益な環境条件が作り出されている。
【0014】
PVA処理の現在の慣行における別の不利益は、全ての危険な血液産出病原体を完全に滅菌および破壊する方法の失敗であり、これによって交差感染および下水管系への病原体の放出の可能性がもたらされる。このことは、全ての生物学的薬剤(biological agents)を分解するのに必要な温度未満の温度でのPVAの可溶化といかなる第2の滅菌処理過程の欠如を許容する材料設計の結果として起こる。
【0015】
PVA処理の現在の慣行における別の不利益は、汚染PVA廃棄物流中の放射性物質の体積を減少する方法の失敗である。核産業では、PVA物質はしばしば危険な放射性物質によって汚染される。PVAを可溶化するのに十分な温度での水への暴露は、環境的に安全にまたは合法的にタンクファームまたは汚水管渠へ排出可能なほど十分には水性PVA廃棄物流を浄化しない。
【0016】
そのため、PVAまたは他の水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、あとに続くポリマー物質の下流沈殿物を液体廃棄物流から除去するものを開発することが好ましい。さらに、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するためのシステムであって、危険な血液産出病原体を破壊または安全化するものを開発することが好ましい。さらに、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するためのシステムであって、廃棄物流が残留放射性汚染物質の第2の処理(secondary treatment)、排出、再使用、またはリサイクルに適しているように、液体廃棄物流中の放射性汚染物質の体積を減少するものを開発することが好ましい。さらに、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するためのシステムであって、汚水管渠への処分のための規定制限に合致するか、またはまさる廃棄物流を生じるものを開発することが好ましい。
【0017】
最近、出願人等とは関係のない別の科学者チームによる研究で、紫外線および過酸化水素の使用を含む様々な選択肢によるポリビニルアルコール含有溶液の処理に関する初期調査がもたらされた。ローレンス・オジ(Lawrence Oji)、「オキシデーティブ・ミネラリゼーション・アンド・キャラクタリゼーション・オブ・ポリビニルアルコール・フォー・コンパチビリティー・ウィズ・タンクファーム・プロセッシング・ケミストリー(Oxidative Mineralization and Characterization of Polyvinyl Alcohol for Compatibility With Tank Farm Processing Chemistry)」、レポートの拡張された要約(Extended Abstract of Report)No.RP-99-00524、Rev.0、メモ(a memorandum)、その後の1999年6月30日付の同タイトルの完全なレポートに注意、いずれも本発明の先行技術ではない。オジの要約は、さらなるプロセスの開発および分野での研究のために可能性のある処理の選択および性能パラメーターを促進するベンチ-トップ・テスト(bench-top testing)から明らかにされたテストデータの明瞭な概要を示す。概要では、PVA溶液の単純有機化合物への還元を単に述べるだけの範囲に制限されているようである。オジ論文で提言された方法(ヒドロキシラジカルを発生させるための過酸化水素の光分解)は、ここで開示されるものと細部および適用において本質的に異なる。この論文では、使用が促進される紫外線波長によって過酸化水素の残留濃度が十分高くなり、処理溶液の排出に先立ってその濃度を低減するためのソニフィケーション(sonification)工程が必要となる。レポートの48頁では、市販の溶液へのさらなる開発およびテストのためのフラスコおよび要求に関するいくつかの予備調査が記載されている。
【0018】
(発明の開示)
(発明が解決しようとする技術的課題)
本開示の第1の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、あとに続くポリマー物質の下流沈殿物を液体廃棄物流から除去するものを提供することである。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、温水または冷水可溶性であるかにかかわらず、製品中のポリマー物質を分解できるものを提供することである。
【0019】
本発明の方法はポリマー、例えば、PVA、ポリアクリレートナトリウム、ポリマレイン酸またはポリアクリレートアンモニウムと共に使用可能である。本発明はPVAを含有する水溶液の処理に特に有効であることがわかった。この方法は、フィールドテストされ、特に、この物質の使用および基本的な処分によって生じる特徴的な問題に取り組むものであり、以下のことを含んでなる:
・PVAの可溶化および不溶性、非相溶性物質の除去;
・PVA溶液の単純有機酸への能率/コスト効率のよい還元;
・可溶化放射性物質の除去;
・必要なときに行う溶液のpH調節;および
・残留する全有機炭素の生化学的酸化。
【0020】
出願人等は、光化学的処理相の初期段階において溶液を効果的に利用するための最適なPVA濃度範囲は周囲温度で0.5〜1.0重量%であることを見出した。最高30重量%までの濃度で処理可能である。PVA濃度が高くても、溶液温度範囲は好ましくは約180°Fと約230°Fとの間に増大する。出願人等によるフィールド試験(field trials)によって、広範囲のPVA処理プログラムでは、より高い初期PVA溶液濃度から生じるかなり高い有機配合量と関連付けられるシステム能率および保守は、より高いPVA濃度は使用可能で本発明の範囲内であるが、30%を超えないことを有利とすることが示されている。出願人等は、4.0〜5.0%濃度を利用することと関連する物理的/機械的な問題を最初に理解し、そのような方法の廃液中、発生したかなり高い全有機炭素配合量を最初に考慮したと考える。
【0021】
本開示の特定の利点は、特定の適用にとってはここで開示の方法を使用してポリマー物質をほとんど分解しないことが好ましいかもしれないが、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、廃棄物流中の実質的に全てのポリマー物質を効果的に分解するものを、幾つかの具体例で提供することである。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、危険な血液産生病原体破壊するものを、幾つかの具体例で提供することである。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、放射性汚染物質の体積が減少された液体廃棄物流を生じるものを、幾つかの具体例で提供することである。本開示によって1000を越える廃棄物体積減少率(waste volume reduction factors)を達成できる。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、残留放射性汚染物質のタンクファーム処理に適した液体廃棄物流を生じるものを、幾つかの具体例で提供することである。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、全有機化合物が減少した液体廃棄物流を生じるものを、幾つかの具体例で提供することである。本開示の別の利点は、水溶性ポリマー物質からなる固形廃棄物を処理するための方法およびシステムであって、汚水管渠への排出に適した液体廃棄物流を生じるものを、幾つかの具体例で提供することである。
【0022】
本開示の他の利点は、本開示の具体例を図解および実例によって開示する添付の図面を考慮して以下の記載から明らかになるだろう。
【0023】
水溶性ポリマー物質は様々な出所由来のものであってよく、例えば、繊維(織ったもの)、不織布、プラスチックフィルム、または注型または押出成形品が含まれる。これらの材料には、例えば、衣類および他の保護用衣料、衣服、綿製品、カーテン、タオル、スポンジ、プラスチックバッグ、布製品、ふき取り布、ガーゼ、家庭用品、布製品、モップおよび他の有用な物品等の品目が含まれる。本発明によって可溶化可能な新規製品が月基準で開発される。
【0024】
水溶液中の可溶化水溶性ポリマー物質を処理するための本発明の方法に従えば、可溶化ポリマー物質は酸化-還元反応によって分解され、当該ポリマー物質は、最初の化合物と同様の物理的または化学的特性を示さない新規で独自に異なる有機化合物に転化する。水溶性ポリマーは加圧下、約220°F〜約250°Fの間の温度で水溶液中、可溶化することが好ましい。水溶液から可溶化されなかった物質をろ過することが好ましい。ろ過中、溶液温度を約150°F以上の温度で維持することが好ましい。溶液中のポリマー物質の酸化-還元のために、光化学的相互作用によるか、または溶液を加熱することによって遊離ラジカルを発生させることが好ましい。
【0025】
光化学的に遊離ラジカルを発生させるためには、溶液に酸化剤を添加し、その後、溶液を電磁線で照射することが好ましい。
【0026】
酸化剤が添加された溶液を加熱することにより遊離ラジカルを発生させることも好ましい。
【0027】
核設備から生じた廃棄物を処理するための別の具体例では、ろ過およびイオン交換法を使用して溶液から放射性物質を除去すればよい。好ましくは放射性物質の除去工程は、放射性元素を除去するために呼称ポアーサイズ範囲が10ミクロンと100ミクロンとの間のミクロンフィルターによって溶液をろ過することによって達成される。選択的に、0.1ミクロンと1.0ミクロンとの間の呼称ポアーサイズを有する第2の粒状フィルター、逆浸透ユニット、または激減した放射性同位体を元素レベルで減少させるアニオン床(an anion bed)、カチオン床(a cation bed)またはアニオン/カチオンコンビネーション床(an anion/cation combination bed)からなるイオン交換ユニットを使用してもよい。好ましくは、廃棄物流を高いpHに調節する。より好ましくは、pHを調節された廃棄物流を生分解し、有機酸を除く。廃棄物流を生分解する場合、pHが約6.0〜約10.0、より好ましくは約6.0〜8.0のおよその範囲内に調節されるまで水酸化ナトリウム添加することによって廃棄物流を中和することが好ましい。
【0028】
好ましい具体例では、水性廃棄物流を酸化することによって産した有機酸を、有機酸を生分解することによって激減させる。最も好ましくは、廃棄物流を生分解する場合、pHを約6.0〜約7.0のおよその範囲内に調節する。生分解後は逆浸透ユニットに水性廃棄物流を通過させることが好ましい。生分解には、水性廃棄物流を微生物、例えば、好気性従属栄養バクテリアまたは嫌気性バクテリアで接種することを含んでよい。接種された水性廃棄物流を、支持材料、例えば粉砕活性炭素またはプラスチックバイオビーズ(plastic bio beads)を含有するバイオリアクター中のエアレーテッド流動床(aerated, fluidized bed)にさらしてよい。接種された水性廃棄物流を固定培地リアクター(a fixed media reactor)または活性汚泥法(an activated sludge process)にさらしてもよい。従来のエクステンデッドエアレーション(extended aeration)、ステップエアレーション(step aeration)、連続バッチ反応(sequential batch reactions)、および接触安定化(contact stabilization)を使用して、接種された水性廃棄物流の有機炭素含量を減少させてもよい。
【0029】
好ましくは、バイオリアクターに、窒素、リン、カリウム、または少量のミネラルを含有する栄養素を注入することにより、微生物の生物活性を高める。最終的に得られる廃棄物流は有機炭素が激減した中和水を含み、廃棄物処理設備への運搬または再使用またはリサイクリングに適している。
【0030】
水性廃棄物流のpHは、有機酸を産した後、pHが6.0と10.0との間に、より好ましくは6.0と8.0との間になるまで塩基性試薬を添加することによって中和するとよい。
【0031】
驚くことに出願人等は、当業者が前もって出願人の処理過程の判断を与えられていても予測よりかなり少ない濃過酸化水素を用いて、予測より高いPVA濃度で、予測よりずっと容易に(20時間未満で)本発明の新規な方法によるPVAの酸化-還元を達成できることを見出した。
【0032】
詳しくは本発明の一具体例は、(a)ポリビニルアルコールを含有する水性廃棄物流に酸化剤を添加すること;(b)酸化剤からヒドロキシルラジカルを発生させること;および(c)ポリビニルアルコールから少なくとも1種類の有機酸を産することからなる、ポリビニルアルコールを含有する水性廃棄物流を処理する化学的方法からなっている。
【0033】
水性廃棄物流をポリビニルアルコールが溶液中に十分に溶解する温度、好ましくは約180°Fより高い温度または約190°Fより高い温度に加熱する。その温度は少なくとも212°Fであることが最も好ましい。溶液を少なくとも30分間加熱してポリマーを溶解させることが好ましい。
【0034】
本発明の一具体例では、水性廃棄物流を電磁線で照射することによってヒドロキシルラジカルを発生させる。電磁線は、光分解的に酸化剤をヒドロキシル遊離ラジカルに転化させるのに十分な波長と十分な強度を有している。当業者は、市販の紫外線ランプの波長および選択されたリアクター設計に依存して、ポリビニルアルコールをかなり完全に分解するのに必要とされる照射時間は変化するであろうこと、および幾つかの定型の実験は必須であるかもしれないことを理解するだろう。当業者はまた、使用される電磁線の特性の変化に加えて様々なポリビニルアルコール濃度および酸化剤濃度によって、ポリビニルアルコールをかなり完全に分解するのに要する照射時間は変化するであろうこと、およびいくつかの実験は必須であることを理解するだろう。輻射線は紫外線(UV)であって、波長範囲約4nm〜400 nm、より好ましくは約180 nm〜約310 nmまたは最も好ましくは180 nmと190 nmとの間とすることが好ましい。
【0035】
発明の別の具体例では、水性廃棄物流を少なくとも180°Fに加熱することによってヒドロキシルラジカルを発生させる。この具体例では、PVAの可溶化を、OHラジカルの発生と同時にまたは先立って達成してもよい。
【0036】
酸化剤としての過酸化水素と可溶化PVAについて、得られる溶液のpHはPVA酸化中、測定可能な程度に低下する。得られる溶液は水および酢酸を含有する。溶液全体が約0.05体積%と約0.5体積%との間の濃度範囲に達するまで濃過酸化水素を添加することが好ましい。処理されるべきPVAは溶液の約5重量%未満で含有する。反応の完了の程度は溶液のpHの低下によって測定できる。反応の完了(溶液中のPVAの分解)は約6.0未満のpHによって示唆され、可溶化溶液のpHより約2.7単位〜約3.9単位のpH低下に相当する。
【0037】
好ましい酸化剤は過酸化水素であり、好ましくは市販の容積30%過酸化水素溶液であって、溶液全体が約0.05体積%〜20体積%、より好ましくは0.05体積%〜0.5体積%の過酸化水素を含有するが、他の酸化剤を使用してもよい。過酸化水素濃度は好ましくは10000mg/l PVA溶液当たり1000〜2000mg/lである。
【0038】
可溶化PVA溶液が約0.5%と約2.0%との間でPVAを含有し、約6.8〜約9.6の範囲の出発pHを有し、約189ナノメーターの紫外線を使用し、酸化-還元後の最終pHが出発pHより約2.7〜約3.9単位小さい範囲内にあるような方法が特に有効であることが示された。このとき当該方法はかなり完結している。有効な紫外線は約0.9時間〜約4.5時間発生する。方法がかなり完結している時点での平均のpH低下は平均3.3単位で2.9〜3.7単位である。
【0039】
溶液の酸化-還元後は、溶液中の水溶性ポリマー物質の濃度のパラメーターインジケーター(parameter indicator)を測定することが好ましい。これらの具体例では、溶液を容器内で再循環させることが好ましい。これによって、それらの具体例で電磁線を使用すると電磁線を繰り返して照射可能である。
【0040】
ポリビニルアルコールの分解の程度は、ヒドロキシルラジカルの発生後、水性廃棄物流のpH低下を測定することによって、またはヒドロキシルラジカルの発生後、比色検定(a colorimetric assay)によって決定されてよい。比色検定には比色ヨウ素溶液を使用し、比色の確認を、好ましくは約690nmの吸収極大を有する分光光度測定で行う。優れた比色溶液はリッターあたり12.0gホウ酸、0.76gヨウ素、および1.5gヨウ化カリウムを含有する。
【0041】
本発明の具体例は、(a)水性廃棄物流に酸化剤を添加すること;(b)酸化剤からヒドロキシルラジカルを発生させること;(c)水溶性高分子物質から有機酸を産することからなる、水溶性高分子物質を含有する水性廃棄物流を処理する化学的方法である。好ましい酸化剤は過酸化水素であり、好ましい水溶性高分子物質はポリビニルアルコールである。
【0042】
工程の順序は変更可能であり、例えば、水溶性高分子物質は酸化剤の添加に先立って溶解可能であり、水溶性高分子物質は酸化剤の添加と同時に溶解可能であり、水溶性高分子物質は酸化剤の添加後、溶解可能である。
【0043】
放射能に曝露されていたかもしれない源由来の物質を処理する具体例では、潜在的放射性物質(the potentially radioactive materials)をろ過する。ろ過は、水性廃棄物流への酸化剤の添加に先立って、水溶性高分子物質から有機酸を産した後、または有機酸を生分解した後、行うことができる。潜在的放射性物質を除去するフィルターには、10ミクロン〜100ミクロンの呼称ポアーサイズを有する粒状フィルター、廃棄物流が通り抜けて循環する0.1ミクロン〜1.0ミクロンの呼称ポアーサイズを有する任意の第2の粒状フィルターがある。ろ過は、イオン交換床を通して水性廃棄物流を循環させることを含んでも良い。本発明の好ましい別の具体例は、(a)水性廃棄物流から潜在的放射性物質を濾過すること;(b)有機酸を産出した後、水性廃棄物流のpHを中和すること;および(c)pHを中和した後、水性廃棄物流から有機酸を減少させることを含む。
【0044】
本発明の別の具体例は、(a)溶液リアクターに廃棄物流を導入すること;および(b)一定容積で少なくとも212°Fの温度に廃棄物流を加熱し、それによりリアクター中の圧を大気圧以上に増大させることからなる、水性廃棄物流中のポリビニルアルコールを可溶化する化学的方法である。廃棄物流は0.5〜30体積%のポリビニルアルコール、またはより好ましくは0.5〜5体積%のポリビニルアルコールを含有し得る。
【0045】
本発明の特定の具体例は、リアクター;酸化剤インジェクションシステム;および中和容器からなる、水性廃棄物流中の水溶性ポリマーの破壊システムからなる。本発明の側面では、システムが、生物医学的廃棄物の処分用に設計されており、さらにフィルターを含む。ろ過工程は好ましくは、各ストレーナが約20メッシュ〜約50メッシュのメッシュサイズを有する1またはそれ以上のストレーナを通して達成され、より好ましくはさらに約30メッシュのストレーナを使用して達成される。生物医学的廃棄物は放射性物質または生物学的危険物質を含有してよい。
【0046】
「生物医学的廃棄物」という語句はヒトに感染のおそれがある全ての廃棄物を意味することを意図しており、例えば、ヒトまたは他の霊長類由来の非液体組織(non-liquid tissue)、体の各部分、血液、血液製品(blood products)および体液;ヒト病気原因物質(human disease-causing agents)を含有する実験的および獣医学的廃棄物;汚染され廃棄された鋭利なもの;および規制されている廃棄物で汚染された使用済の手袋、吸収材または処分可能な装置がある。
【0047】
ヒドロキシルラジカルが紫外線を通して産出されるシステム(system)について、当該システムは幾つかの構成の一つであってよく、1つの溶液タンクおよび1つの光化学リアクター、2つの溶液/リアクタータンクまたは3つ以上の溶液/リアクタータンクを含む。ヒドロキシルラジカルが熱を通して発生するシステムについては、当該システムは少なくとも1つの溶液/リアクタータンクを含む。いずれのシステムでも、溶液タンクはオートクレーブであってよい。溶液タンクおよび光化学的リアクターは耐腐食性物質、例えば、ステンレススチールから製造可能である。
【0048】
光化学リアクターは、その中に同軸的に搭載されているコアーエレメントを有するチューブのアレーであってよく、好ましくは多くの一定間隔の紫外線エレメントであって、それぞれが紫外線コアーエレメントを囲むクオーツシールド(a quartz shield)を有するもの、ならびにメカニカルミキサーを含有する。酸化剤インジェクションシステムは、光化学リアクター内を循環している水性廃棄物流に酸化剤を供給するものであり、選択的にpHレコーダーを有するオートマチックのロトメーター(rotometer)、プログラム可能なロジックコントローラー、センサー、レコーダーおよび分配メカニズムを選択的に有している。インジェクションシステムの注入の最小割合は、水性廃棄物流の10ガロン当たり100ミリリットル酸化剤である。ポンプを使用して光化学リアクターの内容物を循環させ、光化学リアクター中にバックさせることができ、またミキサーを使用して光化学リアクターの内容物を循環させることができる。
【0049】
本発明の具体例では、溶液タンクがさらに、浸漬ヒーター、または熱交換器を通して溶液タンクの内容物を循環させ、溶液タンクにバックさせるポンプを含む。熱交換器は空冷式であってよい。
【0050】
ポンプを使用して、中和容器の内容物を循環させ、中和容器へバックさせることができる。中和容器は、中和容器中へ水酸化ナトリウムを注入することによって所望のpHを達成するオートマチックpHコントローラーからなり、それによって中和容器中の水性廃棄物流の中和をコントロールする。
【0051】
本発明の側面ではシステムがバイオリアクターを含む。バイオリアクターは典型的には、1,2,3,4,5,6またはそれ以上のバイオセル;栄養分/微生物インジェクションポンプ;培地を通して一定のエアー流を提供するエアーサプライ(an air supply);およびバイオセル間の移送を可能にするポンプまたは重力供給ヘッダー(gravity feed headers)からなる。各バイオセルの内容物を循環させる再循環ポンプを使用してもよい。好ましくは各再循環ポンプは、約5:1のリサイクル:フィード比で処理水を循環させる。バイオセルへのエントランス(entrance)は好ましくは、バイオセルへのエアー、微生物、および栄養分の管理を行う。バイオセルは好ましくは連続して結合されている。バイオセルは、実質的に好気性従属栄養バクテリアまたは嫌気性バクテリアからなる微生物で接種された好気性バイオリアクターからなる。好ましくはバイオリアクターは固定培地および流動床バイオセルの両方の組み合わせからなる。
【0052】
上記と同様の方法で、処理されるべきPVAを含有する溶液に30%市販濃度の過酸化水素を、照射に先立って水溶液全体が約0.05%〜約0.5%過酸化水素を有するまで添加する。PVAが酢酸に還元されたことを示唆するかなりのpH低下、一般的には約2.5単位〜約4.0単位、好ましくは約3.0単位〜約3.5単位、平均で約3.3pH単位の減少があるまで照射を継続する。好ましくは熱、または約4nm〜約400nm、最も好ましくは約180nm〜約310nm、または最も好ましくは約180nm〜190nmの範囲の波長を有する紫外線のいずれかを使用する。ここでも、反応の十分な完了を比色検定によって、好ましくは上述した比色ヨウ素溶液を使用することによって確認する。
【0053】
図面は本発明の一部を構成し、各種形態で具体化された本発明の典型的な具体例を含むものである。幾つかの場合では、本発明の理解を容易にするために発明の各種側面を誇張または拡大して示していることを理解すべきである。
【0054】
図示する態様の詳細な説明
以下の説明は、当業者が本発明を実施して利用できるように記載するものであって、特定の用途と要求に関連して記載する。個々に開示する態様の種々の変形態様は当業者には容易に理解できるものであり、本明細書において規定される一般的な原理は、本発明が開示する技術的思想と範囲を逸脱することなくその他の態様や用途に適用してもよい。従って、本明細書の開示内容は、ここで説明する態様に限定されるものではなく、前述の原理と特徴に一致する最も広い範囲内に包含されるものである。
【0055】
A.好ましい態様のプロセス
以下の記載は処理過程(process step)の説明を含むものであって、ミーンズ-プラス-ファンクション(means-plus-function)型のクレイムの記載とみなすか、または解釈すべきものではない。図1において、「PVA廃棄物」は水溶性ポリマー廃棄物を示す。図1においては、本発明の開示内容の好ましい態様の併用処理過程であって、次の過程を含む:
1)所望により、水溶性ポリマー物質を水溶液中に溶解させる。
2)水溶液から未溶解物を濾過する。
3)濾過溶液に酸化剤を添加する。
4)溶液中にフリーラジカルを発生させることによって、水溶性ポリマーを分解させ、有機酸を生成させる。
5)所望により、溶液中のポリマー物質の濃度に関するパラメーター・インジケーターを測定する。
6)所望により、溶液から放射性物質を濾過する。
7)所望により、溶液のpHを中性化する。
8)所望により、溶液中の有機酸を生分解させてCO2、H2Oおよびバイオマスを生成させる。
【0056】
この好ましい態様における第1のプロセスステップは、水溶性ポリマーの水溶液中への可溶化が含まれる。より好ましい態様においては、この過程は、一定容積の高温水浴中での水溶性ポリマーの加圧煮沸処理、例えば、オートクレーブ処理によっておこなわれる。さらにより好ましい態様においては、水溶性ポリマー廃棄物を保有する容器を飽和圧下において約220°F〜約250°Fの温度まで加熱する。固体状ポリマー物質を水溶液中で加圧煮沸する場合には、加圧条件によって、煮沸を伴わない周囲空気中で達成されるよりも高い溶液温度が得られることが判明した。溶液の温度が高いほど、固体状ポリマー物質へより高い熱エネルギーが付与され、この増加熱エネルギーは固体状のポリマーマス中に浸透して該ポリマーを完全に溶解させる。さらに、オートクレーブの温度をより高くすることによって、低温条件下においては達成することのできない廃棄物流の殺菌処理をおこなうことができる。
【0057】
別の態様においては、水溶液中の水溶性ポリマー物質の可溶化廃棄物流は、例えば、本発明の背景技術に関連して説明した現在のプラクティスによってもたらされている。この場合、本発明によるこの処理過程の利点は、第2の処理過程から開始されるようにしてもよい。
【0058】
この好ましい態様の第2の処理過程は濾過処理を含む。ポリマー物質の可溶化溶液を受け取った後、あるいは前述のように、固体状のポリマー物質を可溶化した後、溶液をストレーナーで濾過することによって、溶液中の未溶解ポリマー物質と非水溶性ポリマー成分を除去するのが好ましい。好ましい態様においては、約20メッシュ〜約50メッシュのメッシュサイズを有するストレーナーを使用する。より好ましい態様においては、約30メッシュのメッシュサイズを有するストレーナーを使用する。ストレーナーで捕獲される未溶解ポリマー物質は最終的な可溶化処理のために再循環させることができる。好ましい態様においては、溶液中のポリマー物質の含有量は約0.5〜約5.0重量%である。より好ましい態様においては、溶液中のポリマー物質の含有量は約0.5〜2.5重量%である。最も好ましい態様においては、濾過処理をおこなう処理過程中の溶液の温度は約150°Fまたはこれよりも高い温度に維持することによって、PVAが分解前に溶液から析出するのを防止する。
【0059】
この好ましい態様における第3の処理過程には、溶液中への酸化剤の添加が含まれる。好ましい態様においては、酸化剤として過酸化水素を添加する。例えば、市販の30%の過酸化水素を添加するのが簡便であり、その添加量は、全処理溶液中の濃度が約0.2容量%になるようにする。このような用途に適した過酸化水素は、「CAS No.7722-84-1」として市販されており、また、多数のメーカーから購入してもよい。このような製品としては、VWR サイエンティフィック・プロダクツ社(ウェスト・チェスター、ペンシルヴァニア、19380)のカタログNo.VW 9741-1が例示される。より好ましい態様においては、溶液中の過酸化水素の濃度は約0.05〜約0.5容量%である。
【0060】
溶液中でヒドロキシルラジカルを発生させる第4の処理過程には2つの好ましい態様が含まれる。この過程の1つの好ましい態様には、溶液中への電磁線の照射が含まれる。この処理過程には、光分解として予め決定される光化学反応が含まれる。光分解は輻射電磁エネルギーの作用による化学的分解である。紫外線照射は波長が約4nm〜400nmの電磁照射である。好ましい態様においては、波長が約180nm〜約250nmの紫外線を使用する。この処理過程においては、紫外線波長を有する電磁エネルギーを溶液中の過酸化水素に照射することによって、過酸化水素からヒドロキシルフリーラジカル(OH・)への光分解がもたらされる(次式参照)。
2HO+hν→2OH・
式中、「h」はプランク定数(6.6261×10- 34ジュール-秒)を示し、「ν」は紫外線の周波数を示し、OH・はヒドロキシルフリーラジカルを示す。ヒドロキシルラジカルは非常に攻撃的な酸化性雰囲気をもたらし、該雰囲気中においては、ヒドリキシルフリーラジカルは液体流中の有機成分を攻撃し、これによって、溶液中のポリマー物質の完全な分解反応を含む反応の酸化性カスケードを開始させる。ポリマー物質の成分は主として簡単な有機酸を生成する。
【0061】
図2は、処理の一次的光化学反応相中に起こると考えられている反応のダイアグラムである。図2から明らかのように、酸化反応によってポリビニルアルコールが分解されて、水と酢酸を含有する有機酸廃棄物流がもたらされる。従来技術によれば、ヒドロキシルラジカル(OH・)を用いる反応の場合には、全ての有機化合物は、過酸化水素を用いる酸化反応と紫外線照射を別々におこなう場合に比べて、約10〜約10倍速く酸化されるとされている。当業者には明らかのように、酸化剤を溶液に添加することを含む第3の処理過程と溶液の照射を含む第4の処理過程を容易に組み合わせて、両者を単一の反応容器内において同時におこなうことができる。
【0062】
第4の処理過程の別の態様においては、溶液中の過酸化水素を加熱によってヒドロキシルフリーラジカル(OH・)へ変換する。このヒドロキシルラジカルは非常に攻撃的な酸化性雰囲気をもたらし、該雰囲気中においては、ヒドロキシルフリーラジカルは液体流中の有機成分を攻撃することによって、溶液中のポリマー物質の部分的または完全な分解反応を含む酸化性カスケードを開始させる。過酸化水素をヒドロキシルラジカルへ変換させるために必要な温度は少なくとも190°Fである。第4の処理過程において加熱によってヒドロキシルラジカルを発生させる態様においては、溶液の濾過処理を含む第2の処理過程を、過酸化水素をヒドロキシルフリーラジカルへ変換させた後でおこなう。
【0063】
この好ましい態様における第5の処理過程には、溶液中のポリマー物質の濃度に関するプロセス・インジケーターの測定が含まれる。この過程は、溶液中のポリマー物質の分解の進行または終了を決定することが必要な場合にのみ必要である。この測定結果に基づき、溶液へ酸化剤を添加する過程およびフリーラジカルを発生させるための溶液への紫外線照射過程もしくは溶液の加熱過程は、全てのポリマー物質の分解が必要な場合には、そのような分解度が得られるまで繰り返してもよい。図2から明らかのように、PVAの酸化還元反応によって、2種類の等価な形態の共鳴安定化アセテートイオンの形成とフリー水素イオンの増加がもたらされる。溶液中の水素イオン濃度の増加は溶液の酸性度を増加させる。従って、より好ましい態様においては、フリーラジカルを発生させる処理過程の後の溶液中に残存するPVAの濃度は、溶液のpHの段階的減少によって測定される。
【0064】
図3は、PVAの酢酸への光化学的酸性化過程中の溶液のpH応答を示す試験結果を表示するチャートである。PVAから有機酸への均一な酸化-還元反応特性に起因して、再循環する照射溶液のpHの低下を測定することによって、反応(PVAの分解)の終点を予測すること可能となる。反応の終点のpHインジケーションは、溶液の所期のpHの関数である。例えば、可溶化PVA溶液のpHが約6.8〜約9.6の場合には、溶液中のPVAの酸化(分解)は、溶液のpHが約4.6に達したときに実質上完結することが判明している。好ましい態様においては、第4の処理過程において記載した溶液の照射は、照射溶液のpHが、照射前の可溶化PVA溶液のpHに比べて約2.7〜4.0ユニット低くなるまで続行する。より好ましい態様においては、溶液の照射は、照射溶液のpHが、照射前の可溶化PVA溶液のpHに比べて、約2.9〜3.7ユニット低くなるまで続行する。
【0065】
あるいは、PVAの分解は、溶液中のPVA濃度の比色アッセイによって確認してもよい。比色アッセイによる測定は、pHの測定と組み合わせておこなってもよい。この測定に関しては、次の文献および該文献に教示されている比色ヨード溶液、即ち、1リットル当たり、ホウ酸12.0g、ヨード0.76gおよびヨー化カリウム1.5gを含有する好ましい溶液を含む比色ヨード溶液を参照されたい:ジョセフH.フィンレイ、「ペーパーコーティングにおけるポリビニルアルコールの分光光度測定」、アナリティカル・ケミストリー、33(13)(1961年12月)。好ましくは、ポリビニルアルコールの分光光度測定は690nmの吸収極大においておこなう。このアッセイは、比色ヨード溶液20.0mlをキュベット内に入れ、次いで試料0.5mlを該溶液中に添加した後、得られた溶液を25℃で5分間インキュベートすることによっておこなってもよい。分光光度測定は、Hach DR2010 分光光度計を使用し、吸収極大690nmでおこなう。ポリビニルアルコールの標準溶液を調製し、濃度が2.5%までのPVA溶液を用いて標準曲線を作成する。検量線は、PVAのアッセイ当たりの量に対して、25℃における690nmでの吸収値をプロットすることによって誘導してもよい。
【0066】
第6の処理過程には、濾過処理と溶液中の放射能の消失処理が含まれる。この処理過程は、水溶性ポリマー物質が潜在的に放射性廃棄物を含有しているときにのみ適用される最適なものである。この過程は、例えば、核施設において必要な場合もあり、必要でない場合もある。ポリマー物質が、溶液の廃棄に影響を及ぼす放射能に曝される場合には、この処理過程を加えるべきである。この処理過程を加える場合には、低レベル放射性廃棄物管理システムが作られる。この廃棄物管理システムは、活性放射性廃棄物の現在の乾式処理方法に対する別のアプローチとして使用することができる。
【0067】
放射能を除去するための処理過程は、光化学反応の処理過程と生分解の処理過程との間においておこなうのが一般的である。この処理過程のより詳細な好ましい態様には以下の基本的な過程が含まれる:
a)溶液の濾過処理および
b)溶液のイオン交換処理。
【0068】
核施設においては、放射性物質は処理流体中においては元素状形態および粒状形態で存在していてもよい。溶液の濾過処理によって、放射性粒状物が除去される。好ましい態様においては、呼称孔径が約10〜約100ミクロンの粒状フィルターを通過させる。より好ましい態様においては、次いで、溶液を、呼称孔径が約0.1〜約1.0ミクロンの第2の粒状フィルターを通過させる。
【0069】
イオン交換過程においては、マイクロ濾過後に残存する可溶性放射性種または元素状放射性同位体が除去され、これによって、処理された溶液は廃棄またはさらに処理するのに適したものとなる。好ましい態様においては、被処理溶液は、アニオン床、カチオン床またはこれらの併用床の形態のイオン交換樹脂を保有するイオン交換容器内を通過するように誘導される。この処理過程中において、溶液中の放射性イオンは、固体形態の樹脂に結合した非放射性イオンと交換される。放射性物質は樹脂上に捕集され、これによって、溶液は廃棄されるか、または所望により再使用するのに適したものとなる。
【0070】
この好ましい態様における第7の処理過程は溶液のpHの中性化である。好ましい態様においては、得られる有機酸溶液のpHは塩基性試薬の添加によって中性化される。より好ましい態様においては、塩基性試薬として水酸化ナトリウムを使用することによって、溶液のpHを約6.0〜約10.0まで高くする。別のより好ましい態様においては、溶液を以下の第8の処理過程において記載するような生物学的処理に付す場合には、塩基性試薬として水酸化ナトリウムを使用することによって、溶液のpHを約6.0〜約8.0まで高くする。図4の上部から明らかなように、水酸化ナトリウムを、溶液中の酢酸のアセテートと併用することによって、生分解処理過程にとって重要な酢酸ナトリウム緩衝液を生成させる。最も好ましい態様においては、得られる有機酸廃棄物流のpHは約6.0〜約7.0に調整される。
【0071】
本願の全ての目的のために、「中和」という語句は酸性溶液のpHを、約6.0と約10.0との間のpHを有するより塩基性のアルカリ性溶液に次第に調節することを意味することを意図している。
【0072】
この好ましい具体例での第8処理過程は、酸化後、水性流中に残る溶解コロイド有機炭素化合物の除去を含む。
【0073】
分解ポリマー物質の中和溶液は、下水管渠系への排出に不適合とされる高い炭素化合物含量を有する。全有機炭素(Total organic carbon)(TOC)は溶液中の有機物質濃度の直接的な測定値である。生化学的酸素要求量(Biochemical oxygen demand)(BOD)は有機物質の全分解に必要な酸素および/または還元窒素化合物を酸化するのに必要な酸素の目安である。化学的酸素要求量(Chemical oxygen demand)(COD)は、強い化学オキシダントによる酸化に影響を受け易いサンプルの有機物含量の酸素当量の目安として使用される。これらのうちの1またはそれ以上のパラメーターは通常、廃液廃棄物流を規制する公的な操業処理施設によって使用されている。
【0074】
溶液における有機酸の生分解は有機炭素化合物の除去に使用される。この処理過程では、中和溶液を微生物で接種する。微生物は、炭素およびエネルギー源としての水溶性ポリマー物質の酸化-還元によって産出される有機酸を利用する。好ましい具体例では、微生物は本質的に好気性従属栄養バクテリアからなる。バクテリアのこれらの形態は当業者に知られており、容易に入手可能である。処理-PVA分解生物として以下のものが挙げられる:
アルスロバクター・イリシス
バシラス・アミロリクファシエンス
バシラス・プミラス・ジー・シー・サブグループ・ビー
バシラス・サブチリス
ブレビバクテリウム・ムクブレルネリ
コマモナス・テストステロニ
フラボバクテリウム・レシノボルム
コクリア・クリスチナエ
ミクロバクテリウム・リクファシエンス
ミクロコッカス・ルテウス・ジー・シー・サブグループ・シー
プセドモナス・バレアリカ
プセドモナス・クロロラフィス
プセドモナス・プチダ・ビオチペ・エー
プセドモナス・プセドアルカリゲネス
ルホドコッカス・エキ・ジー・シー・サブグループ・ビー
【0075】
全ての生物はアドバンスト・マイクロバイアル・ソリューション、801ハイウェイ377サウス、ピロット・ポイント、TX76258から購入される。以下の生物はアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、12301パークローン・ドライブ、リックビレ、MD20852(http://www.atcc.org)から購入される:
アルスロバクター・イリシス
バシラス・アミロリクファシエンス
バシラス・プミラス・ジー・シー・サブグループ・ビー
バシラス・サブチリス
ブレビバクテリウム・ムクブレルネリ
コマモナス・テストステロニ
フラボバクテリウム・レシノボルム
コクリア・クリスチナエ
ミクロバクテリウム・リクファシエンス
ミクロコッカス・ルテウス・ジー・シー・サブグループ・シー
プセドモナス・クロロラフィス
プセドモナス・プチダ・ビオチペ・エー
プセドモナス・プセドアルカリゲネス
ルホドコッカス・エキ・ジー・シー・サブグループ・ビー
【0076】
好気性従属栄養バクテリアは溶液中、有機酸を代謝するため、溶液のCODを減少させ、下水管渠系へ排出可能とする。健康で維持可能なバクテリア個体群のための処理-PVA実験で使用される好ましいエクスペリメンタル・グロス・培地(Experimental Growth medium)は1リットルH2O当たり以下からなる:
酢酸 0.5%
糖みつ 0.002%
(NH2SO 1.0g
KH2PO 1.0g
K2HPO 0.8g
MgSO 7H2O 0.2g
NaCl 0.1g
CaCl 2H2O 0.2g
FeSO 0.01g
Na2MoO 2H2O 0.5mg
MnSO 0.5mg
酵母抽出物 10.0g
【0077】
出願人等はpHを約7.5に調節することを推薦し、生物を25℃で培養する。より好ましい具体例では、溶液を、通気したPACの流動床からなる粉砕活性炭素(pulverized activated carbon)(PVC)チャンバーに導く。粉砕炭素はバクテリア成長のための懸濁基体になる。TOCが局部規制限界(local regulatory limitations)未満の所望のレベルに低下したら、生物学的処理溶液をデカントし、排出のために放出できる。
【0078】
図4は工程の生分解相中において起こると考えられる反応の図であるが、これらは単に出願人等の意見であり、本発明の範囲を制限するものではない。図4からわかるように溶液中の酢酸のアセテートは水酸化ナトリウムと結合し、酢酸ナトリウムを形成する。酢酸ナトリウムはアセチルCoA、炭素化合物の二酸化炭素および水への転化のために通常、使用されるコエンザイムに転化する。特に、アセチルCoAはグリオキシレート回路 (バクテリアにおいてのみ見付けられた)およびトリカルボン酸回路に入る。これらの2つの回路に依存する、前駆分子にとって必須の他のプロセスには、アミノ酸生合成およびピリミジン生合成(DNAの前駆体)がある。グルコネオゲネシスのプロセスは不可欠であり、バクテリアが微生物中のグルコースの供給を補充するように開始されなければならない。グルコースはバクテリア細胞壁および膜の合成に必要とされ、解糖、生合成用のエネルギー化合物を発生させる細胞プロセス(the cellular process)のための基体としても利用される。
【0079】
図5は好ましい具体例の様々な処理過程で溶液から除去された全有機炭素のテスト結果を示す図である。
【0080】
処理PVA水性相から有機炭素を除去するための第2の生物学的処理を実行するために使用可能な様々な方法がある。これらの方法には、固定培地リアクターおよび活性汚泥法、例えば、従来のエクステンデッドエアレーション、ステップエアレーション、連続バッチ反応、接触安定化、または流動床リアクターを使用することがある。処理PVA水をクローズド・ループ・システム(a closed loop system)で維持しなければならないときは、上述した方法に加えて、逆浸透を使用可能である。
【0081】
B.好ましい発明の第2番目の方法
本開示の第2番目の好ましい具体例は、以下の行程を含む:
1)水溶性ポリマー物質を含有する水性溶液へ酸化剤を添加すること;
2)同時にフリーラジカルを造り水溶性ポリマー物質を分解しそして有機酸を形成しながら水性溶液中の水溶性ポリマー物質を可溶化すること;
3)水性溶液から不可溶化物質を濾過すること;
4)必要により、ポリマー物質溶液濃度のパラメーターインジケーターを測定すること;
5)必要により、溶液から放射性物質を濾過すること;
6)必要により、溶液のpHを中和すること;
7)必要により、溶液中の有機酸を生分解し、CO,HOおよびバイオマスを形成すること。
【0082】
この好ましい具体例における第1番目の処理過程(process step)は、水溶性ポリマーを含有する溶液への酸化剤の添加からなる。好ましい具体例においては、過酸化水素が、添加される酸化剤である。例えば、商業的に入手可能な30%過酸化水素を添加して、だいたい約0.05と約20容量%、より好ましくは約3.0容量%の間の全行程溶液濃度を形成してよい。
【0083】
この好ましい具体例の第2番目の処理過程は、ポリマーを溶解し酸化剤からラジカル種を形成するに十分な温度と時間で、水溶性ポリマーと酸化剤を含有する溶液を加熱することからなる。これは、一定容積で高温水バス中、水溶性ポリマー溶液を圧力調理(pressure-cooking)することにより、例えばオートクレービング(autoclaving)により好ましく成し遂げられる。より好ましい具体例においては、水溶性ポリマー溶液を含有する容器を、飽和圧下、約212°と約250°F(Fahrenheit)の間の範囲の温度に加熱することができる。固体ポリマー物質水性溶液を圧力調理することにより、圧力条件により、ボイリングすることなく、大気中で達成できるより高い溶液温度を達成できるということが見いだされる。溶液のより高い温度は、固体ポリマー物質へより多くの熱エネルギーを移動させ、増加した熱エネルギーはより効果的にポリマー物質の固体塊に入り込み、完全にそれを溶解する。さらに、オートクレーブのより高い温度は、低い温度では達成できない、廃棄物流(waste stream)の滅菌を達成することができる。水溶性ポリマー溶液を圧力調理するに使用される高い温度は、過酸化水素の化学的分解を引き起こし、ヒドロキシルフリーラジカル(・OH)を形成するに十分である。ヒドロキシルフリーラジカルは、ポリマーが溶解するにつれ、溶液流れの有機成分を攻撃し、それにより、溶液中のポリマー物質の完全な分解を含む、反応の酸化カスケードを開始する。
この具体例の3ないし7の処理過程は、発明の前の具体例の、2および5〜8の処理過程とそれぞれ同じである。
【0084】
C.好ましい具体例の方法を実施するための装置
上記開示の方法に従って、PVAの分解システムを開示している。図6を参照すると、参照番号100は溶液容器を一般に表している。好ましい具体例においては、溶液容器100はオートクレーブである。溶液容器100は好ましくはステンレススチールまたは同様な耐蝕性物質でできている。溶液容器100は、フィルターシステム104へ配管(plumbing)ラインにより連結している。フィルターシステム104は、ポンプ108へ配管ライン106により連結している。好ましい具体例においては、配管ライン112は、配管ライン110と交わり、熱交換器114へ連結している。熱交換器114は配管ライン116により溶液容器100へ戻るように連結され、再循環コミュニケーション(communication)を形成している。
【0085】
ポンプ108は、光化学反応容器200へ、配管ライン110により連結されている。反応容器200は好ましくは、ステンレススチールまたは同様の耐蝕性物質でできている。好ましい具体例においては、光化学反応容器200は、反応容器内にアレー(array)に配列された個々の光化学リアクターの並び(図示せず)からなっている。この具体例においては、メカニカルミキサイー(図示せず)が反応容器200内に置かれており、内容物を循環させている。各リアクターは、少なくとも一つの高強度紫外線ライテキングエレメンント(lighting element)からなる。より好ましい具体例においては、反応容器200内の光化学リアクターは、約185と約250ナノメーターの間の波長の紫外線放射を生じる。
【0086】
酸化剤インジェクションシステム300が、反応容器200へ配管ライン302により連結されている。好ましい具体例においては、酸化剤インジェクションシステム300は、工業化学においてよく知られているような、プログラム可能なロジックコントローラー(logic controller)、センサー、レコーダーおよびディスペンシングメカニズム(dispensing mechanism)からなる。光化学反応容器200は、ポンプ204へ配管ライン202により連結されている。ポンプ204は、中和容器400へ配管ライン206により連結されている。任意の具体例においては、配管ライン208は配管ライン206と交わり、反応容器200へ連結し、ポンプにより容器の再循環光化学処理を操作している。
【0087】
pH中和システム402は、中和容器400へ配管ライン404により連結されている。より好ましい具体例においては、pH中和システム402はオートマチックpHコントローラーからなる。中和容器400はポンプ408へ配管ライン406により連結されている。ポンプ408は中和容器400へバックするように配管ライン410により連結され、再循環コミュニケーションを形成する。中和容器400はバイオセル500へ配管ライン412により連結されている。バイオセル500は、好ましくは、固定培地(fixed media)好気性タイプまたは活性汚泥方法である。エントランスアコモデーション(Entrance accommodation)は、当該分野でよく知られている手段により、バイオセルに対するエアー、微生物、および栄養分の管理のために作られている。バイオセル500はポンプ504へ配管ライン502により連結されている。ポンプ504は、バイオセル500へバックするように配管ライン506により連結され、再循環コミュニケーションを形成する。バイオセル500は、排出のために配管ライン508により連結されている。
【0088】
とりうるもう一つの好ましい具体例においては、配管ライン602は、配管ライン206と交わり、放射性物質濾過システム600に連結している。放射性物質濾過システム600は、配管ライン206へ戻るように配管ライン604により連結され、循環コミュニケーションを形成する。所望により、放射性物質濾過システム600は、反応容器200へ戻るように配管ライン606により連結され、再循環コミュニケーションを形成し、それにより、溶液中の放射能の除去を、溶液の酸化還元と同時に行える。放射性物質濾過システム600は、所望により、溶液容器100と中和容器400の間であれば、開放系内で連結されてもよい。
【0089】
第2番目の生物学的処理が、処理PVA水性層から有機炭素の除去のために使用される。好ましい方法は、固定培地リアクターおよび、従来のエクステンディッドエアレーション(extended aeration)、ステップエアレーション(step aeration)、連続バッチ反応、接触安定化(contact stabilization)、または流動床リアクター等の活性汚泥方法を使用することを含む。処理PVA水が、閉鎖ループ系中に維持されなければならないとき、上記方法に加え、逆浸透法を使用することができる。
【0090】
固定培地リアクター−1以上の垂直セル内でのフローディストリビュータ(flow distributor)706の手段により固定(fixed)(すなわち、静止)メディア上への廃水の均一な分配(distribution)からなる好気性処理方法(図8)。メディアは、最も大きな比表面積およびパーセントボイドスペース(percent void space)を提供できる物質で構成されている。表面積が広いほど、単位容積当たりのバクテリア生物膜(biofilm)のマス(mass)が大きくなり、一方、ボイドスペースが増大すると、より高い水圧負荷(hydraulic loadings)と酸素移動促進が可能となる。
【0091】
固定培地に適用された大部分の廃水は、2番目の浄化器704にいたるまでそれをすばやく通過し、一方、残りのものは、固定培地702上で成長しているバクテリア生物膜の表面上にゆっくりとしたたりおちる。トータル有機炭素(TOC)除去は,フローの素早く移動している部分からの凝固とバイオソープションにより、および生物化学的酸化を通してフローのより遅く移動している部分から可溶性有機成分の累進的(progressive)除去により行われる。
【0092】
製造されたバクテリア生物膜の品質は、入手可能なフード(food)によりコントロールされ、成長は、最大厚に達するまで、または、マス有機負荷(mass organic loading)が、溶解酸素交換に要求される設計固定表面積を超えるまで、有機負荷が増大するにつれて増大する。この最大成長は水圧レート、固定培地のタイプ、有機成分、存在する本質的栄養素の量および特定の生物成長の性質によりコントロールされる。システム内での保持時間は、流入水圧負荷およびセルリサイクル速度の関数である。固定培地リアクターシステムにおいては、再循環比は、3:1から5:1までである(水圧負荷に対するリサイクル)。
【0093】
処理水性PVAの処理における固定培地リアクターの主要な応用は、高強度、非放射性廃棄物流であろう。固定培地リアクターは、90%までのTOC除去率を達成しながら、メディア表面積の50ないし100-lbs./1000 cu.ft.の容積TOC負荷および0.5ないし1.5-gpm/sq.ftの水圧負荷を扱うかもしれない(ユー.エス.イーピーエー,テクノロジー トランスファー(U.S.EPA,Technology Transfer),1974)。
【0094】
活性汚泥法−活性汚泥法は多くの廃水処理デザインに適合されており、産業廃水の世界においては最もよく定着し、そして普及している生物学的廃水処理方法の一つであり、そして、廃水特性の新たな要求に適応させるその適合性は、重要である(バーゲス(Burgess)ら,2000)。活性汚泥方法は、微生物懸濁液を使用し、分子酸素の存在下に二酸化炭素や水まで、処理水性PVA等の可溶性でコロイダル有機物を生物学的に酸化する。酸化行程の間、一部の有機物質は、新しいセル(cell)に合成される。合成されたセルの一部は、次に、エアレーションチャンバー中で自動酸化(auto-oxidation)を経る;残りは、新しいセル(バイオマス(biomass))または過剰の汚泥を形成する。酸化と合成反応を支持するにはプロセス中に酸素が要求される。連続ベースで活性汚泥方法を適用して作動させるためには、主要フラクションをエアレーションチャムバーにリサイクルしてデカント(decant)部を排出するに先だって、発生したバイオソリッド(bio-solids)を分離しなければならず、過剰の汚泥をさらなる操作と処理のために回収する。
【0095】
本発明の背景内にある2番目の生物学的処理に使用できる活性汚泥方法デザイン適応の実施例は、従来のエクテンデッットエアレーション(extended aeration)、ステップエアレーション(step aeration)システム、連続バッチ反応、接触安定化(contact stabilization)、流動床リアクター(fluidized bed reactor)を含む。
【0096】
従来の長時間エアレーション
被処理PVAを2次の生物処理するために使用される従来の長時間エアレーションにおいては、廃水は、1次処理工程700およびpH制御から好気的混合されるエアレーションチャンバー708およびそれと直列に連結する2次浄化器704(図9)へポンプ移送される。流入してくる廃水は、還流してくる活性化スラッジ716の分割流によってエアレーションチャンバーのヘッドのところで混合される。チャンバー内の空気分配システムは、廃水がユニットを通って短路循環するのを防止し、水がチャンバーを通る最も長い経路をとるようにさせて滞留時間を延ばすように設計される。エアレーションチャンバーへの廃水の流入により、混合液体(水とバイオマスの混合物)は2次の浄化器704へ移行し、そこでは凝集したバイオマスがスラッジ716と浄化された最終流出液718になる。処理された液の部分は表面流出層を通って放出される。
【0097】
被処理PVAを処理するための従来の長時間エアレーション系の設計は、1000cu.ft.エアレーションチャンバー容量当たり20〜40lbs.TOC/dayの体積負荷および液・懸濁固体混合物(MLSS)の1lb.当たり0.2〜0.4lbs.TOC/dayの有機負荷(微生物への食糧、F/M)に基づいている。スラッジ滞留時間(SRT)は栄養分負荷によって変動してもよいが、通常、適切な操作ではTOCの85〜95%が除去されるこのプロセスでは5〜15日の範囲とすべきである(米国EPA,テクノロジー・トランスファー、1974年)。
【0098】
ステップエアレーション
ステップエアレーション系では、被処理PVA廃水はエアレーションチャンバーのいくつかの位置710で導入される(図10)。しかし、通常設計流量の25〜75%の範囲である還流活性化スラッジ716は従来の長時間エアレーションシステムにおけるごとく、第1のエアレーションチャンバー712のヘッドのところに導入される。これにより活性化スラッジバイオマスのより効果的な利用およびチャンバー全体にわたって酸素要求度の均一な分布を可能にする。
【0099】
ステップエアレーション系は、0.2〜0.4lbs.TOC/day/lb.MLSSの有機負荷(微生物への食糧、F/M)での、1000cu.ft.エアレーションチャンバー容量当たり40〜60lbs.TOC/dayの体積負荷用に設計される。スラッジ滞留時間(SRT)はやはり栄養成分添加によって変わってもよいが、いっぱんには従来の長時間エアレーションシステムの場合と同じであるべきである(米国EPA,テクノロジー・トランスファー、1974年)。
【0100】
連続バッチ反応
連続バッチ反応系は、2つまたはそれ以上の好気性バイオリアクター720が連続して設置され、有機負荷が生物化学的に酸化され、分離した各ユニット722(図1)から傾斜法によって放出される、活性化スラッジ法である。この設計では個々の浄化チャンバーを必要とせず、したがって処理プラントの全体としての敷地を減らすことができる。代表的には、連続バッチ反応系において、好気性バイオリアクターは、蓄積(accumulation)/消化と定着/傾斜式放出の間で移り変わる。被処理PVA廃液を処理するために、処理系列に沿って増加する有機炭素負荷を段階的に下げるために逐次バッチリアクターを直列で運転してもよい。加えて、このプロセス操作を用いる処理は、系を通るいくつかの流動形態を使用する他の設計とは異なって、単離したバッチで行なってもよい。その結果、被処理PVA廃水の逐次バッチ反応処理では、その系を通って移動する廃水の各バッチごとに、滞留時間のような運転パラメータを操作することが可能となる。
【0101】
逐次バッチ反応系では、設計体積負荷は、被処理PVAが1000cu.ft.エアレーションチャンバー容量当たり20〜40lbs.TOC/dayの速度および0.2〜0.4lbs.TOC/day/lb.MLSSの有機負荷で処理され得る従来の長時間エアレーレーションシステムと同じである。
【0102】
接触安定化
ステップエアレーションにおけるように、従来の長時間エアレーションと接触安定化の間に違いには、エアレーションチャンバー(図12)へ流入する被処理PVAの供給位置とスラッジ還流712の位置の違いが含まれる。体積TOC負荷、F/M、SRTおよび有機物除去効率はステップエアレーションと同じである。スラッジ還流比は平均設計流量の25〜100%の間で変動する。
【0103】
接触安定化系の設計は、反応エアレーションチャンバー730、接触エアレーションチャンバー732、および2次浄化器704からなる。この設計では、コロイド状または不溶状態のTOCの被処理PVA廃水負荷は、生物的吸着、合成および凝集の組み合わせ機構によって比較的短時間接触で廃水から除去される。これによって、廃液がこれの特性を示す限りは、加工された処理PVA廃液の単位当たりのプラントの大きさを縮小できる可能性がある。接触安定化系設計では、生物スラッジ716が浄化器704中の廃水718から分離されたのち、濃縮スラッジは反応エアレーションチャンバー730へ移送され、その中で分離して曝気される。ここで凝集され吸着されたTOCは安定化される。接触安定化プロセスは、反応エアレーションチャンバー730の生物的緩衝能力によって、および与えられた時間で活性化されたスラッジ716の大部分がプラントの廃水流の主流から単離されるという事実によって、より大きい衝撃性を有する有機物および有毒負荷を取り扱うことができる利点がある。
【0104】
流動床リアクター
流動床反応プロセスは、バクテリアバイオフィルムを成長させる目的でより広い表面積を提供するために、活性炭またはプラスチック製バイオボールのような懸濁媒体が、バイオリアクター、エアレーション、および/または反応接触チャンバー中に組み込まれているものである。この改良された形態は前記の活性スラッジプロセス(図9〜12)のいずれにも適用することができる。従来の活性化スラッジ設計に勝る流動床リアクターの利点は、懸濁媒体に固定されたバクテリアおよびエアレーションチャンバーの水相全体にわたって懸濁しているフロック中に分散しているバクテリアの、より広い、より拡散した集団を成長させることができる能力である。流動媒体として活性炭が用いられる場合は、有機物または有毒な衝撃的負荷を緩和することができる吸収特性が付与される。流動床媒体としてのバイオボールは、機械的なポンピングおよび沈降を制限するため、すべての相の処理を単一リアクター中で行なわれる逐次バッチ反応での利用にもっとも適している。
【0105】
流動床リアクターシステムは、高度の有機物負荷緩和能力のゆえに、体積負荷がF/M比が0.2〜0.5lbs.TOC/day/lb.MLSSのときに1000cu.ft.エアレーションチャンバー容量当たり40〜60lbs.TOC/dayとなるように設計される。栄養分の添加によってSRTも異なってもよいが、一般にはSRTは従来の長時間のエアレーションシステムと同じであるべきである。
【0106】
逆浸透
ここでは、本発明の状況での第2および第3の処理工程の目標は、PVAの1次処理後の溶液中に残留している有機炭素をより高度に除去することである。第2の生物的処理を適切に適用することによって、溶液から有機炭素の85〜90%を効果的に除去することが可能である。しかし、被処理PVA含有水を閉鎖系中に保持しなければならない場合には、残留有機炭素はすべて除去されなければならないであろう。すべての有機炭素を除去することが必要とされる場合は、第2の生物的処理からの流出水718は第3の逆浸透系740で処理されるであろう。
【0107】
浸透とは水が、塩や他の溶質が通過するのを阻止する半透膜を通過することを記載する用語である。半透膜が2種類の水の塊を分離している場合、水は溶質濃度の低い側から溶質濃度の高い側へ流れるであろう。この流れは、高濃度側に圧力を加えることによって止めたりあるいは逆方向にしたりすることができる。この処理が行われるとき、これは逆浸透と呼ばれる(ラチッシュ(Lachish),2000年)。逆浸透の概念は、懸濁固体を除去するために粒子フィルター(0.65〜10ミクロン)を通して第2の流出水718を先ず前濾過することによって本発明の一連の処理に組み込まれるであろう。前濾過したのち、水は逆浸透の高濃度側タンクに移される。このステージでは、水を高濃度側タンクから逆浸透フィルター方へポンプで移送するために高圧ポンプが用いられ、逆浸透フィルターのところでは水は逆浸透膜の表面を接線方向に移動していく。印加されるポンプ圧は、水の一部を膜を通して浸透側へ強制的に送り込む働きをする。大きいために膜の孔を通過できない塩および有機質溶質は濃縮物として保持され、接線方向の圧力流によって膜の上流側から除去される(ミリポア(Millipore)、ペリコン(Pellicon)、およびプロフラックス(Proflux)‐ミリポア社、1999年)。この操作はこれらが膜の表面に蓄積することを防止し、目詰まりを減少する。代表的な操作では、1回の通過で水の10〜20%が濾液として逆浸透膜を通過し、残り80〜90%は通過できずに高濃度側タンクに戻る。1回の通過または循環によって高濃度側タンクの体積は初期のバッチ体積の約10%となるまで減らされる。
【0108】
塩類、放射性同位元素およびTOCを含まない濾液水は、後でPVAを処理するために清浄水用の受器またはタンクへポンプで送られる。高濃度側の水は廃スラッジ保存チャンバーへ移送される。ここで高濃度側の水は一緒に混合されて廃バイオソリッド(wasted bio-solids)として曝気される。その結果、固体の放射性の残渣および廃乾燥バイオソリッドの最終的な脱水および廃棄に先だって、TOCの付加的なバイオケミカル酸化/安定化が起こるであろう。
【0109】
本発明明細書で用いられている"a"または"an"はひとつまたはそれより多いことを意味することができる。請求の範囲で"comprising"と組み合わせて用いられている"a"または"an"はひとつまたはひとつより多いことを意味することができる。"another"は少なくとも第2のものまたはその他のものを意味することができる。
【0110】
D.発明の操作
以下は本発明を説明する実施例であり、発明の範囲または操作を限定することを意図したものではない。本発明の他の目的、特徴および利点は以下の詳細な記載から明らかになるであろう。しかし、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい態様を示しているものの、発明の本質および範囲内の種々の変形や改良は当業者にとってこの詳細な記述から明らかになるであろうから、単に説明として挙げられているに過ぎないと解釈されるべきである。
実施例 1
本発明の開示の好ましい態様(図6参照)では、溶液の容器100は好ましくはステンレス鋼または同様の耐腐蝕性物質製のオートクレーブである。廃固体水溶性ポリマーを水溶液として溶液容器100に入れる。好ましくは、廃固体水溶性ポリマーは水に添加して約0.5〜5重量%の範囲の溶液を作成する。より好ましい態様では、廃固体水溶性ポリマーは約0.5〜2.5重量%の範囲となるように溶液に加える。溶液容器100は、水溶液を212°F以上の温度まで水溶液を加熱することができるように十分耐圧であることが好ましい。溶液容器100は、より好ましくは、水溶液を約220〜250°Fの温度範囲まで水溶液を加熱することができるように十分耐圧であることがより好ましい。これらのパラメータは通常自動的に制御され、モニターされる。溶液は、ポリマー材料製の衣類および他の商品が溶解して、溶液の滅菌が完全に行なわれるように設計された温度で予め定められた時間保持する。
【0111】
溶解後、水溶液はフィルター系104へ移す。フィルター系は、未溶解のポリマーを濾過して除く複数のストレーナー濾過器を含んでなることが好ましい。この未溶解ポリマーは最終的にはポリマー溶液を再循環することによる摩耗および乱流の結果として溶解する。フィルター系104は、また、本プロセスに適合しない不溶性物質を濾過によって除去する。
【0112】
濾過後、溶液の温度降下を加速するために、水溶液を、好ましくは空冷されている熱交換器114へ移す。溶液容器100へ再循環したのち、冷却されて溶液を大気圧に戻す。好ましい態様として、溶液は光化学反応容器200に移されるので、溶液温度を約150〜200°Fの範囲に保持する。
【0113】
水溶性ポリマーを溶解し、水溶液を濾過および冷却したのち、これを光化学反応容器200に移す。酸化剤注入系300から光化学反応容器200内を循環している水溶液に過酸化水素を供給する。過酸化水素は光化学反応容器200内で水溶液と混合する。過酸化剤注入系300は自動ロトメータ(rotometer)およびpH記録計を含んでなることが好ましい。好ましい態様では、濃厚過酸化水素を溶液10ガロン当たり約100mlの最低の割合で注入する。
【0114】
光化学反応容器200は、電磁照射を発生するために、その中に共軸で搭載された軸要素を有する管が並べられていることが好ましい。この要素は約185〜310nmの波長の紫外線を発生することが好ましい。この要素は約185〜250nmの波長の紫外線を発生することがより好ましい。最も好ましい態様では、水溶液は、紫外線の核要素を取り囲んで石英で遮蔽された多数の紫外線要素が間隔をあけて置かれている光化学反応容器200を循環する。こうして溶液は、機械的に混合され、または再循環されながら連続的に紫外線照射される。溶液中の過酸化水素は紫外線照射の電磁エネルギーを受けることによって、ヒドロキシフリーラジカル(OH)へと光分解する。ヒドロキシフリーラジカルは溶液の有機構成成分を攻撃し、溶液中でのポリマーの完全な崩壊を含む反応の酸化カスケードを開始し、その結果、水と酢酸を含んでなる有機酸廃液流が得られる。酸化反応によって水素イオンが増加するので溶液のpHは低下する。溶液のpHは溶液中に残存しているポリマーの濃度のパラメータ指示薬として測定することが好ましい。溶液のpHの測定は、酸化剤注入系300で行なうのが好ましい。このようにして酸化剤注入系300は、pHが、溶液中のすべてのポリマーが崩壊したことを示すレベルに低下するまで光化学過程の持続を制御することができる。
【0115】
実施例 2:放射性物質
これに代わる態様として溶液中の放射性物質を減少する工程が随意用いられる。再度図6を参照のこと。これは溶液を中和容器400へ移す前に、溶液を放射性物質濾過系600を通して循環することによって行なう。好ましくは放射性物質濾過系600は、放射性粒子を除去することができるミクロンフィルター、および減少した放射性同位元素を元素レベルで還元するイオン交換ユニットを含む。ミクロンフィルターは1.0ミクロン未満のカートリッジフィルターからなるものがより好ましい態様である。この態様に関する試験結果はチャート2−1に示されている。
【0116】
実施例 3:pHの中和
更に別の態様として水溶液のpHを中和する工程が随意用いられる。再度図6を参照のこと。溶液のpHの減少が、溶液中のポリマーに実質的にすべてが崩壊したことを示すときに、溶液を中和容器400へ移す。pH中和系402はよりアルカリ状態へとpHを増加する試薬として中和容器中へ水酸化ナトリウムを注入する。好ましくはpH中和系402は、必要なpHとなるまでpHを増加させるために水酸化ナトリウムを比例的に注入し、中和容器400を通して溶液の再循環をコントロールする自動pHコントローラーを含んでなる。好ましい態様では、pH値が約6〜8の範囲内となるように中和される。
実施例 4:生物分解
更に別の態様として水溶液中に残留している廃有機酸を光分解する工程が随意用いられる。溶液が許容できる範囲の中性pHに達したのち、溶液を水溶液中に残留している有機化合物を新陳代謝するバイオセル500(図6を参照)へ移送する。バイオセル500は、好ましくは、実質的に好気性の有機栄養バクテリアを含んでなる微生物を接種した固定培地型の好気性バイオリアクターである。好ましくは、生物プロセスの効率を最大にするために、被処理水は次のセルに移す前に再循環する。より好ましくは、再循環混合物比は約5から1であり、例えばセルに1ガロン添加するためには5ガロンを再循環し、セル内滞留時間をかせぐために固定培地上にスプレーする。セルからセルへの移行および放出は湿式ウエル容積排除(wet well volumetric displacement)および重力流動によって行なってもよい。バクテリアは、溶液が地域の下水システムまたは他の最終廃棄システムの規制要件によって定められた放出として適切になるまで溶液中の過剰炭素を新陳代謝する。
【0117】
図7は、ここ、および図6で開示している好ましい態様のプロトタイプシステムの詳細な図式であり、ここおよび図1で開示された処理過程を実施するために設計されている。
【0118】
実施例 5:種々の溶液
図6〜7と等価な装置および図1のプロセスを用いることができるし、出願人がしたように、異なる酸性または塩基性溶液中に種々の量のPVAを含有する汚染された溶液の処理を行うことによって完了(溶液を照射するために用いられる波長およびH濃度および他の変数‐実施例7-1および7-2参照‐によって約2.8〜5.2時間)に当たって、pHとして2.5〜4.0の範囲の変化はあるが、pHを実質的に低下させることができることを知ることができる。
【0119】
実施例 6:
PVAの処理方法:PVAの溶解とヒドロキシラジカルの導入の2段階法
ポリビニルアルコールを分解するために処理方法を開発した。これらの方法は、PVAから生じた廃棄物の変換とそれによる分解のための必要性に基づいて導かれた。PVAは、フィルム、不織布および織布等を含む種々の形で製造される。これらのPVA材料から多くの消費者用製品が作られる。これらの製品は多くの産業で代替製品として使用される。これらの消耗品は最終的には廃棄物となり、通常の手段によって費用をかけて処理され、廃棄されることになる。PVAは生分解性のポリマーであることが文献に記載されている。しかし、試験結果は生分解速度は限定され、商業的に実行可能なものと言えるようなものではない。
【0120】
この製品の有用性および種々の商業市場における潜在的用途、即ち有害な廃棄物を含むこれらのものを認識して、発明者は廃棄物発生者に経済的な利益を提供し、大量の埋立地におよび焼却方法についてさえも、より良い環境解決手段を提供するであろう有用な生活をもたらす、PVA系物質を処理する費用効果的な手段を発展させることを企てた。試験と研究の結果PVA系廃棄物を処理するいくつかの商業的に実行可能な技術に到達した。
【0121】
水溶性ポリマーを分解するひとつの方法は次のステップを含む:
1)水溶性ポリマーを含有する廃棄物流を溶液タンクに入れる;
2)水を加える;
3)タンクの内容物を180°Fより高い温度に加熱する;
4)その高温状態を最低30分以上保持する;
5)タンクの内容物を180°Fより低い温度に冷却する;
6)内容物を反応タンクへ移す(ポリマーは5%未満の濃度で溶液中に移行すると仮定する)
7)適量の過酸化水素を添加する;
8)溶液に紫外線を適切な時間照射する;
9)必要なら結果を評価する。
【0122】
この方法では、PVAの濃厚溶液(5%より高濃度)は水力学的に不安定であり、撹拌したり動かしたりすると溶液が壊れる傾向がある。PVAは180°Fで可溶化し始め、230温度が°Fになると真の溶液を形成する。ポリマーの有効分解をポリマーの分解率が90%超と定義したとき、溶液中のPVAを有効分解するための酸化触媒として、過酸化水素は10000mg/lのPVA溶液に対して1000〜2000mg/l必要である。過酸化水素触媒と組み合わせて紫外線照射することは溶液中のPVAを分解するもっとも有効な手段であることがわかっている。180〜310nmの波長でも有効な結果が得られるが、180〜190nmの波長の紫外線照射がと最も効果的である。酢酸とギ酸が主要な2つの光分解生成物であるが、光分解中には多数の有機中間体も形成される。
【0123】
実施例 7:
PVAの処理方法:単一工程でのPVAの溶解とヒドロキシラジカルの導入
ポリビニルアルコールの分解のために開発したもうひとつの処理方法は、PVAの溶解とヒドロキシラジカルの生成を同時に行わしめるものであり、次のステップを含むものである:
1)水溶性ポリマーを溶液タンクに入れる;
2)溶液タンクに過酸化水素を加える;
3)水を加える;
4)タンクの内容物を180°Fより高い温度に加熱する;
5)その高温状態を最低30分以上保持する;
6)タンクの内容物を180°Fより低い温度に冷却する;
【0124】
この方法では、好ましくは0〜30重量%のPVA溶液が効果的に処理される。水溶性ポリマー、過酸化水素および水を溶液タンクに入れるステップはどの順番に行なってもよい。効果的な分解に必要な過酸化水素の量は10000mg/lのPVA濃度に対して1000〜2000mg/l必要である。ここで効果的な分解はポリマーの分解率が90%超と定義される。PVAを効果的に分解するには190°Fの温度と過酸化水素の組み合わせが必要である。この方法ではUV照射は必要とされない:PVAの分解に必要なヒドロキシラジカルを発生させるには過酸化水素を含有する溶液を加熱するだけで十分である。この反応の分解生成物は酢酸、ギ酸および多数の有機中間体である。
【0125】
実施例 8:PVA溶液の処理
PVAは水に可溶であるが、150°F未満の温度で濃度が1%より高い場合は、液を動かしたり撹拌したりするとPVAは溶液から再固化する。この特性はPVA廃水の処分にとって重大な障害となる。この物理的/化学的特性を克服するために、チャート7-1に描いた反応データに示しているように、溶液中のPVAを分解するために次の処理方法を開発した。本発明の原理は、実験室および核施設での大規模な現場試験の両方での成功した試験によって確認された。結果は添付のチャートに示した。
【0126】
ステップ 1.溶解段階
特定濃度の溶液が得られるように、特定体積の水に決められた量の汚染されたPVAを加えた。データセットとして、その濃度は下記(1101-02C)〜(1111-D)で示された試験での0.5重量%か、(1112-D)〜(1117-D)での2.0重量%のいずれかであった。PVAと水を添加したのち、溶液容器を安定な状態にして、230°Fに加熱し、5〜7psiで30分間保持した。前もって行なった試験で、放射性汚染物とPVA以外の固体を残して、すべてのPVAはこの条件下で溶液に移行することが確認されていた。
【0127】
ステップ 2.冷却段階
加熱後、溶液を約130〜180°Fの温度範囲に冷却した。安全のため圧力を監視し、移送に先だって容器をベントした。
【0128】
ステップ 3.移送段階
安全な温度および圧力となったとき、30メッシュのストレーナーを通して溶液を溶液リアクターへポンプ移送した。この段階でPVA以外の固体は溶液から除去された。このステップは、反応段階での紫外線の透過率を落す懸濁固体の持ち越しを減らすために反応段階に先だって必要なものである。すべての未溶解物質が懸濁液中に保持されるように溶液を静かに混合するために、移送中いくつかの注意を払う必要があった。これは後のバッチになるにつれて溶液容器中に放射性汚染物が蓄積するのを避けるために必要であった。システムストレーナーは、ストレーナーの入口と出口の圧力差が移送ポンプの最大速度での出力ヘッド圧の75%を越えるときにはバッチが変わっても汚染が蓄積しないであろう。
【0129】
ステップ 4.反応段階
反応段階には、過酸化水素の第1回注入後に、濾過されたPVA溶液を光化学リアクターを通して再循環することが含まれる。チャート7-1に描かれたデータセットを得るために用いた装置には次のものが含まれる:
1)15ガロンの円錐底型溶液反応容器、
2)2GPM循環ポンプ、
3)全紫外線出力19.3ワットの189nmエレメントを含む2ガロンの紫外線リアクター、
4)過酸化水素を添加するための最大出力2GPDの試薬計量ポンプ、
5)酸性化反応を測定し記録するための記録付きpHメータ、
6)PVAアッセイ、温度および溶液電導度を監視するための試料取出口。
【0130】
溶液リアクターとUVチャンバーが運転条件を満足したなら、UVリアクターをウォームアップするために電源を入れた。これに続いて、過酸化水素計量ポンプを始動させた。4時間以上にわたってPVA溶液に正確な投入量が注入されるように、計量ポンプは30%過酸化水素を所定体積の入れたフラスコから抜き出した。過酸化水素の注入開始後、溶液リアクターのリサイクルポンプを始動し、計量した過酸化水素と混合されたPVA溶液を反応溶液容器からUVリアクターチャンバーを通して溶液リアクターへ戻るように循環した。溶液をUV照射することによって溶液に溶解している過酸化水素が光分解され、ヒドロキシフリーラジカルが形成された。ヒドロキシフリーラジカルは酸化カスケード反応を経由してPVAを攻撃し還元して、溶液中のポリビニルアルコールを有機酸に完全に変換するする非常に攻撃的な酸化剤である(図2に示した光化学反応工程を参照)。この反応の結果、溶液は酸性化され記録計付きpHメータ上で追跡される。これは溶液中のPVAが破壊されたことの表示であった。この時点で、試料を取り出し、PVA残留を確認するために評価を行なった。この評価では、ビン1杯の指示液に予め定めた量の試料を注入し、それから混合して標準のブランクと比較した。試料と標準ブランクとの間に色の差が観察されなければ、反応は完了しており溶液中にPVAは残留していなかった。全反応期間中のUV接触時間は、それぞれの反応したバッチの体積とUVリアクターの容量との相対割合に基づいて計算した。この比を基にして平均接触時間を決定したところ、1101-02C〜1111-Dのバッチについては2.48時間、1112-D〜1117-Dについては3.48時間であった。2つのバッチ試料セットの平均接触時間の違いは、初期の溶液中のPVAの濃度の違いに帰すものである。分析の結果溶液中に検出可能な量のPVAが残留していなければ、そのバッチは、もはや懸濁および溶解した放射性同位元素の汚染を除くためにミクロンフィルターおよびイオン交換にかける段階に達したことになる。
【0131】
ステップ 5.放射性同位元素の濾過段階
大規模試験のもうひとつの重要な段階は、この方法が処理後のPVA廃棄物流から放射性同位元素汚染を除去する能力を研究することであった。この段階においては、放射性同位元素汚染物を含有する反応後の廃棄物流を溶液リアクターからミクロンフィルターシリーズおよびイオン交換ベッドを通してポンプ輸送し、次いで溶液リアクターへ再循環して戻した。この方法の各ステップの間で、放射性同位元素がどこでどの程度除去されたかを測定するために試料を集めた。この分析結果はチャート2-1に表として表した。放射能強度の標準測定単位は1立方センチ当たりのマイクロキュリー(μc/cc)である。脱汚染ファクター(デコンファクターDecon Factor)は、フィルターによる除去効率を評価付けする一般的に採用されている用語である。これは入口での濃度を出口での濃度で除すことによって決定された。例えば、入口での濃度が100μc/ccで出口での濃度が10μc/ccであれば、デコンファクターは10となろう。チャート2-1の1行目に記入された文字と数字の記号は、このケースで存在し関係ある種々の化学同位元素に対する標準化学名称である。数字は元素の原子質量数を表す。デコンファクターは溶液のタンク活性(Solution Tank Activity)をIX流出活性(IX Effluent Activity)で除したものに等しい。システムデコンファクター(System Decon Factor)は反応タンク活性をIX流出活性で除したものに等しい。"LLD" は検出下限より低い活性レベルを表す。
【0132】
チャート2-1の左端の欄はバッチナンバーを表わす。PV06DからPV09Dのバッチは濾過し、カチオンとアニオンの比率が2:1の樹脂からなるイオン交換ユニットを通して流したものである。PV13DからPV15DRのバッチは濾過して、アニオンとカチオンの比率が2:1の樹脂からなるイオン交換ユニットを通して流したものである。左から2番目の欄では、デコンファクターおよびシステムDFと記載された表題は、単独および全体として列挙された各放射性同位元素の合計の脱汚染度を表している。解析されたバッチで最も量の多い同位元素はコバルト58とコバルト60である。これらの2種類の同位元素は、フィルターおよびアニオンとカチオンの比が2:1で使用されているイオン交換樹脂中でより効果的に除去される。
【0133】
溶液の電導度とpHとを監視することは同位元素の除去を効率を予想する間接的ではあるが優れた手段であることがわかった。溶液リアクターに戻ってくる廃水の電導度は重金属同位元素が除去された程度を示す指標となり、戻ってきた水のpHは樹脂ベッドの寿命の指標となった。溶液リアクターと再循環水の電導度とpHとが等しくなったとき、反応し、1次処理された水はもはやpHの修正および溶解している残留有機物を除去するための2次の生物処理へ移送する段階に達したことになる。
【0134】
ステップ 6.pH修正段階
放射性同位元素の濾過段階が完了したのち、反応し1次処理した廃水を溶液リアクターからpH修正チャンバーへ移送した。ここでは、自動比例pHコントローラーが移送されて入ってきた廃水のpHを予め決められた2つの設定点の間に入るように調節する。この研究の開始に先だって、ポリビニルアルコールの光化学的酸化還元による最終生成物が酢酸であること、更に酢酸が非イオン性であることが決定された。酢酸が非イオン性であるという事実により、イオン交換を可能にし、樹脂が溶解した有機物によって負荷を受けることなく濾過段階で放射性同位元素を除去することを可能にした。pHを修正するために、コントローラーは酢酸の塩を含有する溶液中へ水酸化ナトリウムを注入した。この結果、酢酸ナトリウム溶液が形成され、2次の生物処理を行う段階となった。
【0135】
ステップ 7.生物処理段階
中和されても、溶液はなおかなりの有機負荷を含んでいる。溶液は、一連の好気性固定培地バイオリアクターセルを通すことにより計量した。固定培地を通す内部循環を有する鉛直の塔からなる各セルは微生物のコロニーを有しており、次に溶液に溶解した残留酢酸ナトリウムを生物分解した。(分解の生物化学経路の詳細は図4参照)。酢酸塩溶液のバイオリアクターセルへの投入速度は下記の動力学の関係に基づいた:
1)溶液中の酢酸ナトリウムの濃度、
2)微生物がコロニーを形成するために利用できる固定培地の表面積、
3)溶液中に溶解している酸素の濃度、
4)溶液中の巨大栄養分の濃度、
5)バイオセルリアクター内の滞留時間、
6)全有機炭素濃度のための排出限界。
【0136】
列挙した動力学が監視され、均衡がとれている系では、TOCの全量の80〜90%の除去率が正常であると考えられるであろう。流入するTOC負荷が高すぎるかまたは流入の排出限界が例外的に厳しい場合は、強化した生物的処理を加えることが必要であるかもしれない。粉末活性炭(PAC)を用いる流動床バイオリアクター処理はこの用途によく適した強化生物的処理である。PACチャンバーは、乾燥した粉末活性炭がエアレーションチャンバー曝気室に仕込まれた流動床バイオリアクターを形成するもののひとつである。粉末炭素はバクテリア成長と付着のための懸濁した培地であり、したがって成長した培地からバクテリアを除去している。25〜30%の混合固体懸濁液がバクテリア生育のための最大表面積を提供する最適濃度であることが観察された。2次処理の他の形態、例えばこれに限定されるものではないが、固定媒体バイオリアクターを組み合わせて使用すると、全体でのTOC除去率は95〜99%に改善する。
【0137】
【表1】
Figure 0004693325
【0138】
【表2】
Figure 0004693325
【0139】
【表3】
Figure 0004693325
【0140】
【表4】
Figure 0004693325
【0141】
【表5】
Figure 0004693325
【0142】
本発明は、好ましい態様と組み合わせて記載されているが、本発明の範囲を説明されている特別の形態に限定することを意図したものでなく、逆に、請求の範囲で特定された発明の精神および範囲に含まれ得る代替、変形および等価なものを含むことを意図したものである。例えば、ポンプ、ポンプ移送ライン、ポンプ移送の接合部、および記載された系の必須成分同士の間の必要な連結を行なうためになすことのできる数値配列についての多くの変形や組み合わせが存在する。また、当業者は、この発明の方法を実施するに当たって、処理されるべき溶液中のPVAの函数および発明を行うために選ばれまたは用いられる装置の函数としての工程条件を最適化するために、合理的な実験が必要とされるであろうことを認識するであろう。
【0143】
参考資料
以下の引用文献は、本発明で説明されたものを補足する具体例として工程または他の詳細を提供する範囲において、特に本発明の一部として組み込まれる。
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5)オージ(Oji)著、「オキシデイティブ・ミネラリゼション・アンド・キャラクタリゼーション・オブ・ポリビニルアルコール・フォー・コンパティビリティー・ウイズ・タンク・ファーム・プロセッシング・ケミストリー」、エクステンディッド・アブストラクト・オブ・レポート No.RP-99-00524, Rev. 0, ア・メモランダム、アンド・ア・サブシカント・コンプリート・レポート・オブ・ザ・セイム・タイトル・デイテッド・ジューン 30, 1933.
6)ミリポア、ペリコン、プロフラックス‐ミリポア社(Millipore, Pellicon, and Proflux - Millipore Corp,)著、「プロテイン・コンセントレイション・アンド・ダイアフィルトレイション・バイ・タンジェンシャル・フロー・フィルトレイション」、第1-25頁(1999年)
7)ユー・エス・エンバイロメンタル・プロテクション・エイジェンシー(U.S. Environmental Protection Agency)、テクノロジー・トランスファー編、「プログレス・デザイン・マニュアル・フォー・アップグレイディング・エクジスティング・ウェイストウォーター・トリートメント・プランズ」、第4-5章(1974年)
8)米国特許第5208104号明細書
9)米国特許第5181967号明細書
10)米国特許第5650219号明細書
【図面の簡単な説明】
【図1】 水溶性ポリマーを含有する廃棄物流の分解および処理のための好ましい具体例に適用するときの工程流れ図である。
【図2】 工程の光化学反応相中において起こると考えられる反応の図である。
【図3】 PVAの光化学的酸性化中の溶液の酢酸に対するpH応答のテスト結果を示すチャートである。
【図4a】 工程の生分解相中において起こると考えられる反応の図である。
【図4b】 工程の生分解相中において起こると考えられる反応の図である。
【図5】 好ましい具体例の様々な処理過程で溶液から除去された全有機炭素のテスト結果を示す図である。
【図6】 図1で詳述された処理過程を実施するために設計された好ましい具体例のシステムの概略図である。
【図7】 図1で詳述された処理過程を実施するために設計された好ましい具体例の試作システムの詳細図である。
【図8】 固定培地バイオリアクターシステムの工程流れ図である。
【図9】 従来のエクステンデッドエアレーションの活性汚泥法のための工程流れ図である。
【図10】 ステップエアレーションの活性汚泥法のための工程流れ図である。
【図11】 接触安定化の活性汚泥法のための工程流れ図である。
【図12】 連続バッチ反応の活性汚泥法のための工程流れ図である。

Claims (5)

  1. ポリビニルアルコール及び放射性物質を含有する水性溶液の処理方法であって、下記の工程i)〜iv)を含む該処理方法:
    i)該水性溶液を少なくとも82.2℃(180F)の温度まで加熱し、
    ii)過酸化水素を含有する少なくとも1種の酸化剤を該水性溶液中へ導入し
    iii)該水性溶液を少なくとも82.2℃(180F)の反応温度において、ポリビニルアルコールの少なくとも一部が反応、分解又は破壊することによって少なくとも1種の分解生成物が生成するのに十分な時間にわたって保持し、次いで、
    iv)該水性溶液を濾過処理及びイオン交換処理に付すことによって、該水性溶液から放射性物質を除去する
  2. 放射能汚染廃棄物の体積減少率が、1000を越える請求項記載の処理方法。
  3. 水性溶液が82.2℃(180F)〜121.1℃(250F)の反応温度まで加熱される請求項1記載の方法。
  4. ポリビニルアルコールが、繊維、不織布、織布、プラスチックフィルム、成形品、又はこれらの混合物から製造される1種又は複数種の製品に由来する請求項1記載の処理方法。
  5. ポリビニルアルコールが、衣類、保護用衣料、衣服、綿製品、カーテン、タオル、スポンジ、プラスチックバッグ、布製品、ふき取り布、ガーゼ、家庭用品、モップ、又はこれらの混合物を含む1種又は複数種の製品に由来する請求項記載の処理方法。
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