JPH1119664A - 酸化ジルコニウム/第二鉄塩/過酸化水素/紫外線系による難生物分解性有機物の分解とリンの除去法 - Google Patents

酸化ジルコニウム/第二鉄塩/過酸化水素/紫外線系による難生物分解性有機物の分解とリンの除去法

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JPH1119664A
JPH1119664A JP9179278A JP17927897A JPH1119664A JP H1119664 A JPH1119664 A JP H1119664A JP 9179278 A JP9179278 A JP 9179278A JP 17927897 A JP17927897 A JP 17927897A JP H1119664 A JPH1119664 A JP H1119664A
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和義 松永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難生物分解性有機物の分解とリンの除去を効
果的に行う処理法を確立すること。 【解決手段】 難生物分解性有機物および/またはリン
を含む水溶液に第二鉄塩水溶液と高濃度過酸化水素を加
え、この混液にセラミック製酸化ジルコニウムを加えた
後、紫外線を照射する難生物分解性有機物の分解処理法
である。本発明は難生物分解性有機物および/またはリ
ンを含む工業廃水、生活排水などの実排水の処理に用い
ることができる。難生物分解性有機物とは、リグニン、
フミン物質、染料などの着色物質、直鎖型アルキルベン
ゼンスルホネート(LAS)などの界面活性剤、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、ポリエチレングライコール
(PEG)等の水溶性合成高分子化合物、濾過あるいは
凝集沈殿されなかった微細繊維や溶解セルローズおよび
高分子の多糖類またはPCB、DDT等の難分解性多ハ
ロゲン化有機化合物などを言うものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶存の難生物分
解性有機物の分解処理とリンの除去法に関し、特にZr
2/Fe3+/H22/UV系による水溶存の難生物分
解性有機物の分解処理とリンの同時除去法に関する。
【0002】
【従来の技術】汚水の処理方式は、物理処理、化学処
理、生物化学処理の三方式に大別され、下水、し尿、食
品工業廃水のような腐敗性有機物を主要素とする汚水の
処理には生物化学的処理が広く用いられている。そして
これら三方式を組み合わせた高度処理により水資源とし
てリサイクルされている。発明に関連する有機物除去と
脱リンについて述べる。
【0003】有機物除去には活性汚泥法が最も広く用い
られ、好気性処理法と嫌気性処理法との複合処理によっ
て、BOD除去とSSの分離と共に生物化学的な脱窒素
(N)、脱リン(P)を行う。しかし、近年の汚水は
N、Pの含有比が高くなったので、活性汚泥法だけでは
除去できず、処理水のN、P濃度も高くなり、これらが
水域の富栄養化の原因になっている。他の生物膜法(散
水濾床法および浸漬濾床法)がある。しかしながら、こ
れらの方法によってもフミン物質、染料等の難生物分解
性有機物は分解できない。
【0004】紫外線を使用した水処理法についても注目
されてきており、酸化剤併用紫外線による光酸化法(山
西健之、紫外線と酸化剤を用いた各種水処理の高度処
理、用水と排水、38(5)、376−383(199
6))、光触媒と近紫外光による光酸化法(田中啓一、
PPM、No.10、66−70(1996)及び田中
啓一、環境管理、32、923−928(199
6))、酸化剤と光触媒併用による排水の高度処理法
(山田晴美、越後信哉、松井三郎、オゾン/真空紫外線
処理とオゾン/H22処理の諸特性とその比較、PP
M、12−22(1996)、田中啓一、環境管理、3
2、923−928(1996))が報告されている。
しかしながら、これらの報告にある処理法には難生物分
解性有機物の分解については言及されていない。
【0005】リン除去法としては生物反応を利用する生
物学的リン除去法のほかに薬剤を利用する除去法として
アルミニウム塩や鉄塩などの金属塩による凝集沈澱法、
曝気層に凝集剤を添加して有機物と同時にリンを除去す
る生物化学的同時処理法、リン鉱石などにリン化合物を
析出させてリンを除去する晶析(接触脱リン)法があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】自然本来の有する自浄
能力を上回る汚濁負荷によって水系を汚濁している状態
にあるのが、わが国の水質汚濁の現状である。その進行
の度合は種々の施策や汚水の処理方法の改良等によって
改善されてきているが、中小河川、湖沼や閉鎖性沿岸海
域は永年の富栄養化塩類の蓄積によって、プランクトン
の発生等による内部生産CODが大きく、有機物汚染の
顕著な減少はむしろ困難となっている。
【0007】このような水環境を背景として、水道水質
基準、ついで環境基準の改正と新規の規制項目設定が行
われた。これらの動向に対して、発生源対策技術の向上
が重要性を増してきて、特に高濃度有機性排水処理の適
正な技術開発の重要性が指摘されている。
【0008】有機汚濁物質の中のBOD成分は活性汚泥
法によって90%以上が除去可能である。これに対して
リグニン、フミン物質、染料などの着色物質、直鎖型ア
ルキルベンゼンスルホネート(LAS)などの界面活性
剤、並びにEDTA、NTA、クエン酸アンモニウムな
どの有機キレート化合物、ポリビニルアルコール(PV
A)、ポリエチレングライコール(PEG)等の水溶性
合成高分子化合物およびPCB、DDT等の有機塩素系
農薬は活性汚泥法では除去が困難で、難生物分解性有機
物と総称され、COD成分として排水中に残存する。
【0009】その他に、濾過あるいは凝集沈殿されなか
った微細繊維や溶解セルローズおよび高分子の多糖類は
セルラーゼによって分解可能であるが、高コストである
ため分解処理されずCOD成分としてそのまま、排出さ
れ、水質汚染の原因の一つとなっているが、本発明では
これらの成分も前記難生物分解性有機物として含まれる
ものとする。
【0010】この中のフミン物質は下水の主成分である
BOD発現有機炭素量の3〜5%を占め、塩素添加によ
って全塩素有機化合物、トリハロメタン(THM)など
を生成する代表的な前駆物質であり、また、微量重金属
および農薬などの微量有機成分を吸着することから、フ
ミン物質の除去或いは分解が重要な課題となっている。
また、環境水の着色汚染は、美観上従来から関心が高
く、苦情対象となりやすい等の問題がある。
【0011】COD成分として排水中に残存する前記難
生物分解性有機物には、微生物の馴養、処理条件の変更
によって分解性を高めることができる物質と長時間馴養
してもほとんど分解性の向上が見られない物質があり、
これらは通常活性吸着法、オゾン酸化法または紫外線照
射法などが用いられる。しかし、COD成分が100m
g/Lを超える高濃度の場合は処理コストがかさむた
め、経済的でなく、また水質汚濁防止法上での規制対象
でもない。こうして、前記難生物分解性有機物を含むC
ODは従来の凝集法、活性汚泥法によっても分解効果が
きわめて不十分のまま排水されている。着色物質はその
毒性あるいは難分解性成分による環境への悪影響が懸念
され、効率的で低コストの脱色技術の開発への関心が高
まっている。
【0012】一方、湖沼や閉鎖性水域の富栄養化現象の
原因となっている窒素とリンの低減化についても排水基
準値の規制強化や上乗せ条例が定められていて、種々の
処理システムが実施されているが、リンの処理法につい
ては高率除去できるが高コストで、発生汚泥量が多いと
いう問題点がある(和田洋六、水のリサイクル(応用
編)p15−27、1992、地人書館)。そこで本発
明の課題は前記難生物分解性有機物の分解とリンの除去
を効果的に行う処理法を確立することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって解決される。すなわち、難生物分解性有機
物および/またはリンを含む溶液に第二鉄塩溶液と高濃
度過酸化水素を加え、この混液にセラミック製酸化ジル
コニウムを加えた後、紫外線を照射する難生物分解性有
機物の分解とリンの除去法である。
【0014】本発明は排水難生物分解性有機物および/
またはリンを含む工業排水、生活排水などの実排水の処
理に用いることができる。また、本発明では、難生物分
解性有機物とは、リグニン、フミン物質、染料などの着
色物質、直鎖型アルキルベンゼンスルホネート(LA
S)などの界面活性剤、ポリビニルアルコール(PV
A)、ポリエチレングライコール(PEG)等の水溶性
合成高分子化合物、濾過あるいは凝集沈殿されなかった
微細繊維や溶解セルローズおよび高分子の多糖類または
PCB、DDT等の難分解性多ハロゲン化有機化合物な
どを言うものとする。
【0015】ZrO2/Fe3+/H22/UV系による
廃PCBの光化学的分解法について本発明者らは報告し
(「酸化ジルコニウムによるPCBの光触媒分解法」、
1996年電気化学会秋季大会 1996、草津市)、さら
に特許出願もしている(特願平8−71684号「半導
体を利用した難分解性ハロゲン化有機化合物の低温光触
媒分解法」)が、本発明はこの方法を改良して、セラミ
ック製ZrO2を用いて、この半導体(ZrO2)を繰り
返し使用ができるようにしたことと、難生物分解性有機
物の分解とリンを同時に除去できることまたは水溶性の
難生物分解性有機物の分解時には特別な溶媒を使用する
必要のないことを見い出したことによるものである。
【0016】本発明の反応は次のように行われていると
推定される。酸化ジルコニウムを用いてCOD成分を分
解する場合を例にして説明する。下記の(1)式に示す
ように、水に浸された酸化ジルコニウムは紫外光を吸収
すると価電子帯の電子は伝導帯へ励起される。この励起
された電子(e)は還元力を持ち、Fe3++e→Fe2+
の還元反応を起こす。生成されたFe2+はH22とHa
ber−Weiss反応を引き起こしてヒドロキシラジ
カル(・OH)を発生し、この・OHがCOD成分に作
用して分解する。
【化1】
【0017】ZrO2は広いバンドギャップを有する半
導体であるので、これに低電圧紫外線を照射することに
よって電子を連続的に発生させ、これをFe3+−H22
系に供給して高い分解率で難生物分解性有機物を含むC
OD成分などが分解する。リンについては分解処理液の
pHが酸性となっているので、Fe3+の酸性凝集が起こ
り、リンがこれらの凝集フロックに吸着されるものと考
えられる。
【0018】また、本発明法では光触媒として使用して
いる酸化ジルコニウムはセラミック製であるため、粉末
状の物を使用した時の光が散乱して光励起効果が低下す
ることを防ぐことができる利点があることと再使用が可
能であることも大きな特徴であり、このため、本発明法
は連続分解法として用いることもできる。
【0019】また、本発明者による先の特許出願発明
(特願平8−71684号)が難分解性多ハロゲン化有
機化合物を溶解する特定の溶媒を使用する必要があった
が、本発明の分解法は処理対象物質が水溶性である場合
は、各試薬は低濃度でも効率的な電子伝達ができるた
め、排水そのものまたは排水の希釈水溶液を用いること
ができることも大きな特徴である。
【0020】本発明の分解方法を難分解性多ハロゲン化
有機化合物に適用する場合は難分解性多ハロゲン化有機
化合物が疎水性なので、これを溶解する特定の溶媒(た
とえば、10%アセトン含有メタノール)を使用する必
要がある。また、前記難分解性多ハロゲン化有機化合物
の分解反応を促進する作用のある反応溶媒として両親媒
性溶媒(たとえば、炭素数1〜4の低級アルコールを用
い、ラジカル転移促進剤としてベンジルアルコール、ジ
フェニルメタノールまたはt−トリフェニルメタノー
ル)を単独または混合して用いることができる。本発明
によれば、易分解性物質も当然分解可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について以下
説明する。 1.用いた試薬および装置 ・ FeCl3溶液:FeCl3・8H2O(和光純薬
製、特級)を蒸留水に溶かして200mM溶液とする ・ 過酸化水素:60%溶液(三菱ガス化学社製) ・ セラミック製酸化ジルコニウム(ZrO2):Zr
O2 質焼成シート、焼成、温度;1600℃。本品は水
洗後、反復使用する ・ フミン酸:和光純薬製、化学用 ・ リグニン:リグニンアルカリ(90%)、東京化成
製 ・ PVA2000:片山化学製一級 ・ PEG2000およびPEG4000:両製品とも
和光純薬製一級、平均分子量はそれぞれ2,000およ
び3,000 ・ ポリデキストロース:和光純薬製、生化学用 ・ CMC:カルボキシメチルセルロースナトリウム、
東京化成製一級 ・ LAS:n-ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、和光純薬製、衣料用合成洗剤試験用 ・ 人工下水組成:ペプトン 210g/L 肉エキス 160g/L 尿素 40g/L NaCl 12g/L KCl 5.6g/L CaCl2 5.6g/L 上記原液を約1000倍に希釈して使用する。 ・ 光化学反応装置:シゲミ光化学反応装置(容量;5
00mLガラス製) ・ 低圧水銀ランプ:アリオン製ALH15S(15
W、波長253.7ηm) ・ TOC測定装置:TOC−5000(島津製) ・ UV/VIS自記光度計:UV−2200(島津
製)
【0022】2.分解方法 2−1.難生物分解性有機物、リン、実排水および添加
実験排水の分解法 難生物分解性有機物、実排水および実排水に難生物分解
性有機物とリンを添加した添加実験排水のいずれかの試
料溶液の290mLを500mL光化学反応溶液に採
り、FeCl3 溶液とH22をそれぞれ0.32mM、
0.2%となるように加えて、全量300mLとする。
これに板状のセラミックス製酸化ジルコニウム(ZrO
2 )の1〜2gの小片を入れて、撹拌しながら低圧水銀
ランプによる紫外線を3時間照射して光分解を行う。反
応経過は紫外線照射前と紫外線照射後の一定時間毎に反
応液の一定量を採取してTOCを測定して分解率を求め
る。また、同一量のFeCl3 溶液とH22を試料に添
加して、時々撹拌しながら室温に置いたものを対照溶液
とした。ZrO2 は全分解対象サンプルに対して反復使
用した。
【0023】2−2.フミン酸溶液の調整および分解 フミン酸0.25gを少量の水に懸濁し、1N-KOH
0.3mLを加えて約5分間超音波にかけて溶解し、約
500mLにして、希塩酸でpH7.0とした後、正確
に500mLにする。この溶液はろ紙No.5Cで濾過
後、10倍希釈して試験液とする。試験液290mLを
採り、前記1.に述べた分解法によりTOCの分解率を
求める。
【0024】2−3.リグニン溶液の調整および分解 リグニン55.55mg/50mL水溶液を調整して試
験液とする。試験液290mLを採り、前記1.に述べ
た方法によって分解してTOCの分解率を求める。
【0025】2−4.PVAおよびPEG溶液の調整お
よび分解 PVA2000の200ppm,1,000ppmおよ
び2,000ppm溶液とPEG2000とPEG40
00の各1,000ppmを調整して試験液とする。試
験液290mLを採り、前記1.に述べた方法によって
分解してTOCの分解率を求める。
【0026】2−5.繊維類の溶液の調整および分解 ポリデキストロースおよびCMCの各1,000ppm
を調整して試験液とする。試験液290mLを採り、前
記2−1.に述べた方法によって分解してTOCの分解
率を求める。
【0027】2−6.実排水および人工下水処理実験排
水等の分解 各種の実排水、人工下水処理実験排水および添加実験用
排水を試験液として、その290mLを採り、前記2−
1.に述べた方法によって分解してTOCの分解率およ
び脱リン率を求める。添加実験用排水の調整はリグニ
ン、CMCおよびPVA2000についてはそれぞれ8
0ppm相当量、Na2HPO4については5ppm相当
量を添加して調整した。
【0028】2−7.リンの除去方法およびリンの測定 各種の実排水、人工下水処理実験排水および添加実験用
排水を前記2−1.に述べた方法によって処理すると、
分解の進行に伴ってリンが凝集沈澱し、沈降性も良好で
あるので、遠心分離によって分別する。その上澄液の一
定量を採り、JISK0102(1993)、46.
3.1(ペルオキソ2硫酸カリウム分解法)によって測
定して脱リン率を求める。
【0029】2−8.PCB、2,4,5−Tの分解 PCB、2,4,5−トリクロロフェノールの各10m
gをt−ブタノール10mLに溶かし、200mM−F
eCl3溶液3mLとセラミック製ZrO21〜2gを加
えて撹拌しながら、60%H22溶液20mLを滴下す
る、この滴下と同時に低圧水銀ランプ(15W、波長2
53.7nm)による紫外線を1時間照射して光分解を
行う。反応終了後の溶液に蒸留水100mLを加えて希
釈後、n−ヘキサン35mLづつ3回抽出を繰り返し
て、n−ヘキサン層を集め、これを少量の蒸留水で洗浄
した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。n−ヘキサン
溶液は減圧下で濃縮して10mLにして、GC/MSで
測定して分解率を求めた。その結果は表2に示す。表2
から明らかなように、本発明の方法は表2に比較のため
に従来法として、その分解率を示した先の本発明者の特
許出願発明(特願平8−71684号)を適用したもの
より高い分解率を示している。
【0030】3.人工下水処理実験排水による実験条件
の検討 本発明法は水溶液または排水そのものまたは排水の希釈
水溶液を用いることができるので、人工下水処理実験排
水(実排水はTOC含有量が一定していないので実験条
件が決めにくいが、人口下水はTOCが一定のものがで
きるので、人口下水を用いて実験条件を決定する。)を
用いて、各試薬の至適濃度を検討した。図1に示すよう
にFeCl3とH22の濃度が0.32mM−0.2%
の組合せにおいて、低圧紫外線の3時間照射によって、
TOCの分解率が高いことが明らかになったので、難生
物分解性有機物の分解は以後この濃度によって行った。
また、この反応途中において反応液に濁りが生じ、黄褐
色沈殿が得られることを認めた。
【0031】3−1.難生物分解性有機物の分解 難生物分解性有機物はCOD測定成分として完全に把握
できないことと、本発明の方法が微生物法ではないこと
から微生物量がTOC値にも反映しないので、TOCを
測定項目として、その分解性を検討し、3時間分解値を
表1に脱リン率と共にまとめた。また、PCB、2,
4,5−Tについての1時間反応後の分解率を表2に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】ここで表中のKC400、KC500、K
C600は鐘淵化学工業株式会社製のPCBの商品名で
あり、245−Tは2,4,5−トリクロロフェノキシ
酢酸である。次に、実排水に含まれている難生物分解性
物質の標準品を用いて人工下水処理実験排水にこれらの
物質を添加してその分解性のテストを行った。
【0035】3−1−1.フミン酸 フミン酸とフルボ酸等から成るフミン物質は河川水、湖
水および沼沢水にそれぞれ0.5〜4.0、0.5〜
4.0および10〜30mgのCl- が存在し、金属と
の結合、水に難溶性の有機物質の吸着、分配、可溶化、
塩素との反応によるトリハロメタン生成等環境中での有
害物質の移動や運命に大きな影響を与える物質であり、
ほとんどCOD成分とならない水質汚濁成分である。
【0036】従って、これらの分解除去は水質汚濁の減
少のみならず、環境汚染物質の自然分解促進にとって重
要な意義を持つ。フミン酸の分解についての報告は少な
いが、低圧逆浸透膜によって89〜94%という高い除
去率で除去されることが報告されている(大矢晴彦、佐
藤敦久、丹羽雅裕、日野剛、原達也、根岸洋一、低圧逆
浸透法によるトリハロメタン前駆物質の除去、水道協会
誌、58(11)、2−7(1989))。
【0037】しかし、TOCとしての初期濃度5.9p
pmと20.4ppmのフミン酸水溶液は本発明の方法
によって、3時間値として、それぞれ84.3%と8
2.8%(図2(a)参照)の高率で分解された。分解
反応の進行に伴って脱色が起こるが、この変化について
はまとめて後述する。フミン酸は塩素と反応して発ガン
性のトリハロメタンを生成するので、この物質の分解除
去ができることは大きな利点である。
【0038】3−1−2.リグニン リグニン除去はリグノセルロースの糖化の前処理法とし
て研究されているが、生物学的処理(担子菌)と物理学
的処理(爆砕)の組合せが主体となっている(広居忠
量、セルロース資源(越島哲夫編)、p127、199
1、学会出版センター)。
【0039】しかし、リグニンの効率的除去法の開発は
常に重要課題となっていて、植物質の分解過程では最も
困難な制限過程となっている。また、紙パルプ工場の排
水には有色成分であるリグニンを主体とするCOD成分
が多く、工程別排水のCOD/BOD負荷比は0.4〜
6.1に達するので、活性炭処理あるいは石灰処理の組
合せにより排水処理が行われるなど排水処理上での課題
でもあり、その対策として未漂白パルプ高率脱色菌の発
見が報じられている(日経産業新聞、1996年11月
21日)。
【0040】この有色でCOD成分であるリグニンにつ
いて本発明の方法を適用したところ、図2(a)に示す
ように、リグニン200ppm溶液は脱色を伴って3時
間で98.1%の分解率に達し、フミン酸よりも効率的
に分解できることが明らかになった。この結果はリグノ
セルロースの糖化前処理法としての可能性を示唆してい
ると共に、より緩和な反応条件を選べばバニリン製造に
も寄与できると考えられた。
【0041】3−1−3.ポリビニルアルコール(PV
A) PVAはビニロン原料以外に経糸剤(サイジング)、接
着剤、フィルム、紙加工剤として使われるが、このうち
環境面から問題となるのはサイジング用として染色工程
中での糊抜き作業によりPVAが全量洗い落とされて排
水されることであるが、COD成分として測定されず、
難生物分解性でもあるため、環境汚染が問題になる。P
VA分解法の報告としてPVA0.1%を含むTOC4
60mg/Lの排水をコーンスティープリカで馴養した
活性汚泥で処理すると0.23〜0.28kg/m3・日
の負荷では90%以上のTOC除去ができるとされてい
るが(須藤隆一編、環境浄化のための微生物学、p87
−106、1993、講談社サイエンティフィック)、
本発明の方法ではPVA2000の3時間分解値は20
0ppmで95.6%であり、その後の時間経過によっ
ても分解率の上昇を認めなかった(図2(b))。しか
し、1,000ppmPVA溶液の場合では3時間値で
31.3%、5時間分解値で49.2%と上昇傾向を示
したので、この時点で同量のFe3+−H22を追加する
ことにより、再び分解反応が進行(図3参照)すること
から、添加試薬量の多寡によって高濃度汚濁排水にも対
処できる可能性が考えられる。
【0042】3−1−4.ポリエチレングライコール
(PEG) PEGは化粧用、繊維工業用、凍結防止剤として多量に
使用され、環境中にも多量に放出されている。PEG分
解菌は比較的多く存在し、PEG400以下の重合度の
低い場合は速い速度で分解されるが、PEG1500と
なると分解速度が著しく低下し、PEG4000になる
と分解が困難になると報告されている(須藤隆一編、環
境浄化のための微生物学、p87−106、1993、
講談社サイエンティフィック)。しかし、本発明の方法
によればPEG2000およびPEG4000の各1,
000ppmの3時間分解値はそれぞれ61.3%と5
9.8%であり(表1)、PEG4000でもPVAよ
り分解されやすいことが明かとなった(図2(b))。
【0043】3−1−5.直鎖型アルキルベンゼンスル
ホネート(LAS) 界面活性剤は工業あるいは家庭を含めて多量に消費され
ており、その排出残渣が様々な環境問題を惹起してい
る。その中のLASはメチレンブルー活性物質、あるい
はコバルトチオシアン活性物質としての分解は速いが、
TOCとしての減少速度は遅く、分解中間産物が多量に
生成しているものと考えられている(須藤隆一編、環境
浄化のための微生物学、p87−106、1993、講
談社サイエンティフィック)。このLAS200ppm
の本発明の方法によるTOC分解結果は3時間値で7
2.6%であった。そしてこの分解の様子は図2(a)
に示すように時間に正比例して進行していたのが特徴で
ある。
【0044】3−1−6.セルロースおよび多糖類 濾過あるいは凝集沈殿されなかった微細繊維や溶解した
セルロースおよび高分子の多糖類はセルラーゼによって
分解可能であるが、高コストであるために利用されず、
COD成分としてそのまま排出され、水質汚濁の原因と
なるので分解除去されなければならない。本発明の方法
による溶解セルロースとしてCMCナトリウム塩、多糖
類としてポリオキシデキストロースの各1,000pp
mの3時間分解値はそれぞれ81.2%と94.8%で
あり、この値は分解を5時間に延長しても大差がなかっ
た(図2(c))。本法はセルロースおよび多糖類を含
む高濃度排水の分解法としての可能性を示唆している。
【0045】4.実排水への適用 4−1.実排水のTOC分解 3−1−1.〜3−1−6.で極めて高濃度の標準品の
難生物分解性有機物を高率分解できたので、実際の排水
である高濃度のCODを含む放流水あるいは有色の放流
水(これらの放流水に3−1で挙げた難生物分解性有機
物の中の何が含まれているか不明)を選んで本発明の方
法が効果的に適用できるかどうかを検討した。なお、サ
ンプルとしては各種放流水であるが、これを排水処理の
対象物としたので、実排水と呼称している。
【0046】実排水のTOC分解に対するH22とFe
Cl3の組合せ濃度の依存性を検討し、図4に示す結果
を得た。FeCl3の濃度はリンの凝集に与える効果を
考慮して一定とし、H22濃度を0.018〜0.2%
と変化させたが、TOCの高濃度実排水を対象とするこ
とから、3.に述べた組み合わせと同一の組合せ(Fe
Cl3とH22の濃度が0.32mM−0.2%の組合
せ)を選んだ。初期TOC13.7〜454.5ppm
の12サンプルの実排水の中の数サンプルの分解経過
(図2(d))を示し、3時間の分解で40.6〜9
3.2%のTOC分解率を得た(表1)。
【0047】この結果からは初期TOC濃度よりも排水
の種類、言い換えれば含有TOC成分によって、分解率
に差が認められることから、3−1で述べた難生物分解
性有機物以外の未知の難分解性化合物の存在が示唆され
た。たとえば、染色工場3排水の初期TOCは13.7
ppmに過ぎないが、それより高い含有率の石油スタン
ドの方が高分解率を示した。染色工場3排水中には無機
炭素成分が82.3%と高い含有率であり、これらの存
在が原因となって高分解率を示さなかったとも考えられ
る。
【0048】分解サンプルの対照実験のTOC変化は図
5(a)に示すとおり、時間経過にもかかわらず、低率
でほぼ一定で推移するものが多かったが、石油スタンド
排水の場合(図5(b))には42〜50%の分解率を
示した。これは易分解性有機物が多量に含まれたサンプ
ルであると考えられた。
【0049】4−1−2.着色排水の脱色とリンの除去 染色排水については、凝集沈澱法、活性汚泥法は効果が
なく、フェントン酸化法1例(東国茂、山根昌隆、武田
さほり、川原昭宣、脇田慎一、 染料含有着色排水によ
る汚染の防止に関する調査研究 水処理技術 37
(4)、187−200(1996))とバイオ技術に
より脱色と活性炭吸着を組合せた方法(日刊工業新聞、
1996年11月21日)があるにすぎない。染色排水
は着色強度が強くて、感覚的に汚染感を与えやすいの
で、脱色を簡単、短時間、低コストで処理できる防止対
策が染色工場等で希求されている。
【0050】本発明の方法による実排水の分解におい
て、有色サンプルであれば退色が起こると共に濁りが生
じ、やがて黄褐色沈殿が増加するのが認められた。これ
は黄褐色汚水にFe3+500mg/L添加し、pH4付
近にすると凝集沈殿が起こる現象(和田洋六、水のリサ
イクル(応用編)p32−35、1992、地人書館)
があるように、本発明の方法による3時間反応後の反応
液のpHが酸性側にあることとFe3+を添加してあるの
で、酸性凝集が起こり、リンがこれらの凝集フロックに
吸着されると理解された。表1に示すように、本法によ
るリンの吸着除去率は高く、1例を除いて74%〜97
%であり、初期濃度0.174ppmの低濃度サンプル
でも84%の除去率を示した。
【0051】フミン酸、リグニンあるいは有色排水のい
ずれも反応開始20分までには完全に退色し、その反応
前後のUV/VISスペクトルを図6、図7に示すが、
それぞれの吸収極大は消失している。このように簡単に
脱色でき、Fe3+イオンの添加量も0.086ppmと
少ないので、発生汚泥量も僅かであり、反応終了後の液
中に残留する鉄イオンの濃度は原子吸光法によれば、初
濃度の4%〜14%であって、本発明の方法の有効性が
明かとなった。
【0052】染色排水中の色素は生物処理で分解できな
いので、有色のまま排水され、下水処理場によっては、
染色排水の流入を拒んでいるところもあるが、本発明の
処理法できわめて短時間にこれを分解でき、処理水は無
色となる。
【0053】5.実排水への難生物分解性有機物の添加
分解実験 人工下水処理実験排水、染色工場排水、現像所排水、産
廃未処理排水希釈液に標準品の難生物分解性有機物であ
る。CMC、リグニン、PVA2000、Na2HPO4
を添加してTOC分解率とリンの除去率を調べた(表
1)。
【0054】初期TOC濃度35.4〜198.2pp
mにおいて3時間分解値で45.7〜81.3%を示
し、脱リン率についても33.6〜97.0%(平均値
70.5%)を得て、実排水中にこれらの難生物分解性
有機物が混在しても、その分解と脱リン、脱色の同時達
成を確認した。
【0059】
【発明の効果】本発明による分解法は着色度の高い、難
生物分解性有機物とリンを高濃度に含む工業排水などの
排水を従来法に比較して数倍有効な高度処理が可能とな
り、また、多数の難生物分解性有機物を極めて容易に分
解することができる。また、COD成分として測定され
ない物質の環境への放流を未然に防止でき、環境水の水
質保全に寄与できると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の人工下水処理実排水のTOC成分分
解のための過酸化水素と3価の鉄イオンの至適量を示す
図である。
【図2】 本発明の難生物分解性有機物と実排水の分解
経過を示す図である。
【図3】 本発明のPVA2000(1000ppm)
における過酸化水素と3価の鉄イオンの再添加によるT
OC分解の継続性を示す図である。
【図4】 本発明の実排水のTOC分解のための過酸化
水素と3価の鉄イオンの至適濃度を示す図である。
【図5】 本発明の実排水のTOC分解と対照サンプル
のTOC変化を示す図である。
【図6】 本発明の実排水のリグニン、フミン酸のUV
/VISスペクトル(200nm〜600nm)を示す
図である。
【図7】 本発明の実排水の着色排水のUV/VISス
ペクトル(200nm〜600nm)を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/58 C02F 1/58 E A R

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難生物分解性有機物および/またはリン
    を含む溶液に第二鉄塩溶液と高濃度過酸化水素を加え、
    この混液にセラミック製酸化ジルコニウムを加えた後、
    紫外線を照射することを特徴とする難生物分解性有機物
    の分解とリンの除去法。
  2. 【請求項2】 難生物分解性有機物および/またはリン
    を含む溶液は難生物分解性有機物および/またはリンを
    含む排水であることを特徴とする請求項1記載の難生物
    分解性有機物の分解とリンの除去法。
  3. 【請求項3】 難生物分解性有機物は、リグニン、フミ
    ン物質または染料を含む着色物質、界面活性剤、水溶性
    合成高分子化合物、濾過あるいは凝集沈殿されなかった
    微細繊維や溶解セルローズ、高分子の多糖類または難分
    解性多ハロゲン化有機化合物の少なくともいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1記載の難生物分解性有機物
    の分解とリンの除去法。
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