JP4690089B2 - ホットメルトノズルの保温カバー - Google Patents

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ホットメルトノズルから注出した加熱溶融物が冷却により固化するのを防止するための技術に関するものである。
熱可塑性を有するホットメルト接着剤等の加熱溶融物(以下、「ホットメルト」と総称する。)の注出に用いられるホットメルトノズルは一般に、その先端を細くしてなる。これは、注出精度を上げるために針状の切り替えバルブ(所謂、ニードルバルブ)を用いているためで、注出精度の向上に加えて、バルブ切替時の応答性の向上により注出スピードを上げることができる。
ところが、ホットメルトノズルは、一般的に用いられる高温、高速使用時には何ら支障はないが、ホットメルトの溶融タンク内における溶融温度が比較的低い場合、ノズルの注出口に付着した微小ホットメルトが外界の温度低下によって固化して微小固化メルトを形成することがある。この微小固化メルトは、注出初期の段階において、新たなメルトの注出を妨害し、ホットメルトの飛び散り、注出位置のずれや注出ムラ等を引き起こすことがある。
特に、化粧用コンパクト内に小さなファンデーションケースを固定するために溶融したホットメルト接着剤を定量注出する場合や、口紅ケース内に溶融した口紅を定量充填する場合等といった、ホットメルトの溶融温度が比較的低く且つ、その注出位置が極めて狭くて注出精度が要求される場合には、上述した微小固化メルトの発生に伴う弊害が問題となる。このため、従来は、例えば、ホットメルトノズルのバルブ構造等の注出メカニズムを変更することにより、ホットメルト注出時の切れの悪さを改善しようとしていた(例えば、特許文献1参照。)、
特開平9-220504号公報
しかしながら、ホットメルトノズルの注出メカニズムを変更するだけでは、微小固化メルトの発生自体を防止することができない。このため、微小固化メルトの影響を無くすためには、注出口付近でのホットメルトの温度を上げることにより、ノズルからの注出後においてもその溶融状態を保つようにすることが最善の方法である。
一方、従来技術として他に、ホットメルトノズルの胴部周囲にホットメルトを温めるヒータを設け、このヒータを通してホットメルトを温めることにより、当該ホットメルトをノズルから注出するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平9-136053号公報
ここで、図7は、ホットメルトノズルの一例である、ヒータを備えたホットメルトガン50を示す側面図である。
このホットメルトガン50は、図示せぬ溶融タンクから圧送されたホットメルトが充填される胴部51を有し、この胴部51は、上側胴部51aと下側胴部51bとからなる。また、下側胴部51bには先端部52が繋がり、この先端部52は、胴部51に直接繋がるドラム形状部分52aと、先端の尖ったコーン形状部分52bとからなる。このコーン形状部分52bには、ノズル胴部51に充填されたホットメルト接着剤が注出される注出口53が設けられ、この注出口53を注出通路54の上部に位置するニードル弁(図示せず。)で開閉することにより、ホットメルトの定量注出を可能にする。
上記ニードル弁は、上側胴部51a内に配置された図示せぬピストンをON/OFF制御することにより、コーン形状部分52bに設けた注出口53を開閉可能にストロークする。また、前記ニードル弁のストローク量は、上側胴部51aから突出したストローク調整ボルト55により決定される。なお、符号56は、ストローク調整ボルト55を位置決めする位置決めナットである。下側胴部51bは、その内部にホットメルト接着剤を充填する充填空間を有し、この充填空間内のホットメルトを温度による品質変化を起こさない適正温度に加熱する電気ヒータを備えた発熱部を構成する。
即ち、ホットメルトガン50は、図示せぬ溶融タンクから圧送されたホットメルトを下側胴部51bにて適正温度に温めてから、注出通路54の上部に位置するニードル弁を動作させることにより、ホットメルトの定量注出を行う。
ところが、こうした従来のホットメルトガン50を用いた場合、その先端部52のコーン形状部分52bまで加熱することができない。このため、注出口53から適正温度のままホットメルトを注出できるまでヒータを温度上昇させる方法も考えられるが、ホットメルトがその品質上あまり高温にできない溶融物である場合には対応できない。一方、ホットメルトノズルの注出口53付近にヒータを設けて注出口を加熱する方法も考えられるが、微小な注出口53付近にヒータを取り付けることは実際上困難である。また、ホットメルトの飛び散りを考慮した場合は、逆に温度を下げてホットメルトの粘性を一定の値まで上げないと、先端部52から注出した直後に飛散することがある。このため、ヒータを用いてホットメルトノズルを温める場合は、温度コントロールが難しいという問題がある。
本発明は、上述の事実認識に基づいてなされたものであり、その解決すべき課題は、複雑な温度制御を行うことなく、ホットメルトノズルの注出口での温度低下に伴う微小固化メルトの発生を防止することにより、ホットメルトノズルの使い勝手を改善することにある。
本発明は、ホットメルトノズルの外側に装着される保温カバーであって、前記保温カバーは、ホットメルトノズルの胴部を収納する主室と、この主室に繋がってホットメルトノズルの先端部を取り囲む副室とを有し、前記副室の壁部に、ホットメルトノズルの先端部に設けた注出口から加熱溶融物を外界に注出する開口を設けたことを特徴とするものである。なお、ホットメルトノズルとは、加熱溶融物を注出するノズルを総称するものであり、また、「注出」とは、自重による「滴下」や加圧に伴う「噴射、吐出」を含む。
加えて、本発明は、前記副室に、ホットメルトノズルの先端部に接触して主室からの熱伝導によりホットメルトノズルの先端部の温度低下を抑制する当接面を設けることを特徴とする。また、前記開口は、ホットメルトノズルの注出口の口径に対して大径であって、外界に向かって拡大するテーパ面を有し、例えば、2〜5mmの微小孔であることが好ましい。また、本発明は、前記副室に、ホットメルトノズルとの相互間に隙間を形成する内壁を設けることが好ましい。更に、本発明は、前記主室に、ホットメルトノズルの胴部に接触して当該胴部からの熱伝導により保温カバーの温める当接面を設けることが好ましい。
更に、本発明である保温カバーは、銅又はアルミニウムからなるカバー本体を備えることが好ましい。加えて、本発明は、前記主室及び副室の外表面の少なくとも一部に、放熱を防ぐための断熱層を備えることが好ましい。
本発明の保温カバーは、その副室がホットメルトノズルの先端部を取り囲むことにより当該先端部を外界からほぼ完全に遮断し、その注出口での温度低下を抑制するため、加熱溶融物が注出口に付着しても固化することなく、その溶融状態を保つことができる。これにより、初期注出時において発生し易い微小固化物の発生に起因する、加熱溶融物の飛び散り、注出位置のずれや注出ムラ等の発生を防止できるため、ホットメルトノズルの使い勝手がよくなる。
即ち、本発明によれば、複雑な温度制御を要するヒータ等の発熱手段を新たに設けることなく、注出量の変動が少なく断続的な注出が可能になり、その断続的な注出毎に、注出量を精度良くコントロールすることができる。加えて、本発明は、ホットメルトノズルの外側に装着される保温カバーであることから、ホットメルトノズルに応じて設計変更が可能になるため、ホットメルトノズル自体を設計変更することなくそのまま使用することができる。
ところで、ホットメルトノズルは主に、その胴部に設けたヒータ等の発熱手段により、予め加熱溶融物を、温度による品質変化を起こさない適正温度に温めて直してから注出を行っている。このため、本発明では、前記副室に、ホットメルトノズルの先端部に接触して主室からの熱伝導により当該ノズル先端部の温度低下を抑制する当接面を設けることが好ましい。かかる構成によれば、ホットメルトノズルの注出口での温度は、ホットメルトノズルの胴部から発せられた加熱溶融物の適正温度に維持されるため、温度による品質変化を起こさない安定した加熱溶融物を注出することができる。
本発明は、前記副室に、ホットメルトノズルとの相互間に隙間を形成する内壁を設けてもよい。かかる構成によれば、副室とホットメルトノズルとの相互間に形成された隙間が暖まると断熱空間を構成するため、ホットメルトノズルの先端部に対する保温性に優れる。また、上記隙間は、保温カバーとホットメルトノズルとの組み付けに多少の自由度を持たせることができるため、組み付け作業が容易で作業効率が向上する。更に、本発明は、前記主室に、ホットメルトノズルの胴部に接触して当該胴部からの熱伝導により保温カバーの温める当接面を設けてもよい。かかる構成によれば、保温カバーが迅速に温まるため、注出作業の効率化を図ることができる。
また、銅又はアルミニウムは熱伝導率が良いため、本発明において、保温カバーが銅又はアルミニウムからなるカバー本体を備えることが好ましい。かかる構成によれば、ホットメルトノズル先端部の温度低下が抑制されるまでの待ち時間が短く済んで、注出作業の効率化を図ることができる。加えて、銅又はアルミニウムは、入手や加工が容易であるため、生産性に優れ生産コストの抑制も図れる。更に、本発明は、前記主室及び副室の外表面の少なくとも一部に、放熱を防ぐための断熱層を備えることが好ましい。この場合、外界への放熱を防げる分だけ、保温カバーの熱伝導効率が良くなり、ホットメルトノズルの先端部に対する保温性も向上する。
以下、図面を参照して、本発明である保温カバーの各形態を詳細に説明する。
図1(a),(b)はそれぞれ、微小な接着面に対してホットメルト接着剤を定量注出するホットメルトノズル60の側面図及び、このホットメルトノズル60に装着される、本発明の第一の形態である保温カバー10の縦断面図である。また、図2(a),(b)はそれぞれ、保温カバー10をホットメルトガン60に装着した状態を示す断面図と、その要部断面図である。
ホットメルトノズル60は、図示せぬ溶融タンクから圧送されたホットメルト接着剤が充填されるノズル胴部61と、このノズル胴部61に繋がるノズル先端部62とからなるホットメルトガンである。ノズル先端部62は、ノズル胴部61に繋がるドラム形状部分62aと、先端の尖ったコーン形状部分62bとからなる。このコーン形状部分62bの先端には、ホットメルト接着剤が注出される注出口63が設けられ、この注出口63を注出通路64の上部に位置するニードル弁(図示せず。)により開閉する。
上記ニードル弁は、コーン形状部分62bを弁座としてなり、ノズル胴部61内に配置された図示せぬピストンをON/OFF制御することにより、注出口63を開閉可能にストロークする。なお、符号65は、ノズル胴部61に対してノズル先端部62を取り付けるためのナットである。ノズル胴部61はまた、その内部にホットメルト接着剤を充填する図示せぬ充填空間を有し、この充填空間内のホットメルト接着剤を、温度による品質変化を起こさない適正温度に温める電気ヒータを備えた発熱部を構成する。
即ち、ホットメルトガン60は、ホットメルト接着剤をノズル胴部61にて適正温度に温め直してから、前記ニードル弁をON/OFF制御することにより、品質の安定したホットメルト接着剤を注出口63から定量注出する。
ここで、ホットメルトガン60を単体で用いた場合は、そのノズル先端部62が図示の如く、外気Aや風又は空気の流れwに対して直に晒される。このため、ノズル先端部62周囲の温度が比較的低温だったり、風などが吹くと、ホットメルト接着剤が注出口63を飛び出した直後、或いは、注出口63に付着したのちに固化し、この固化した微小のホットメルト接着剤(以下、「微小固化メルト」という。)が注出口63を閉塞させてしまうことがある。
そこで、ホットメルトガン60の外側に、図1(b)に示す保温カバー10を装着することにより、注出口63での冷却に伴う微小固化メルトの発生を防止する。
保温カバー10は、図1(b)に示す如く、熱伝導率の良い銅で一体に形成されたカバー本体11を備える。このカバー本体11は、ホットメルトガン60のノズル胴部61を収納する主室13と、この主室13に繋がってホットメルトガン60のノズル先端部62を取り囲む副室14とを有する。この副室14の壁部15は、 蓄熱のため、好ましくは3mm以上、より好ましくは3〜5mm以上の厚みを有してホットメルトガン60の注出口63からホットメルト接着剤を外界に注出させる開口16が設けられている。この開口16は、ホットメルトガン60の注出口63の口径に対して僅かに大径であり、好ましくは口径2〜5mm程度の微小孔であって、外界に向かって拡大するテーパ面16fを有する。
また、主室13の内壁17は、図2(a)に示す如く、ホットメルトガン60への装着時において、ノズル胴部61の外表面61fに接触している。これにより、カバー本体11は、ノズル胴部61からの直接的な熱伝導により迅速に温めることができる。更に、副室14には、図2(b)に示す如く、ドラム形状部分62aの端面66に環状に接触する当接面18と、この当接面18と一体に繋がり開口16に向かって傾斜する内壁19とが設けられている。この内壁19は、ホットメルトガン60の装着により、コーン形状部分62bとの相互間に環状の隙間Cを形成する。これにより、カバー本体11の副室14は、ホットメルトガン60の注出口63を外界からほぼ完全に遮断して、この注出口63での温度低下を抑制する。
また、保温カバー10は、図2(a)に示す如く、カバー本体11の外表面をその周方向包囲して当該カバー本体11から外界への放熱を防ぐための筒状の断熱層12を備える。この断熱層12は、カバー本体11に対して、圧入嵌合又は接着等の既存の方法により固定される。これにより、保温カバー10は、ホットメルトガン60に対し、カバー本体11及び断熱層12を一体に着脱可能に構成される。
次に、図2を参照して、本発明の第一形態である保温カバー10の作用をホットメルトガン60の注出動作と共に説明する。
ホットメルトガン60からホットメルト接着剤を微小な接着面に定量注出すべく、ホットメルトガン60のノズル胴部61をヒータで温めると、このノズル胴部61から発せられた熱Q1は、主室14の内壁17からカバー本体11を伝達されて当該カバー本体11を温め、このカバー本体11から発せられた熱Q2が更に、副室14の当接面18からノズル先端部62のドラム形状部分62aを経て当該ノズル先端部62の全体に伝達される。
このため、ホットメルトガン60の注出準備を開始してから一定時間が経過すると、ノズル先端部62全体の温度は、ノズル胴部61から発せられたホットメルト接着剤の適正温度になる。しかもこの場合、ノズル先端部62のコーン形状部分62bが副室14に形成された隙間Cに取り囲まれているため、この隙間C内に発生した熱雰囲気により、コーン形状部分62bでの適正温度はそのまま維持される。従って、前記ニードル弁をON/OFF制御してホットメルト接着剤を注出すると、そのホットメルト接着剤は、少なくとも開口16を通過するまでは固化することなく、目標となる微小な接着面に対して精度良く注出される。
また、この場合、ホットメルト接着剤が注出口63に付着した場合も、ノズル先端部62全体の温度がホットメルト接着剤の適正温度に維持されているため、固化することなく、その溶融状態を保つことができる。これにより、初期注出時において発生し易い微小固化メルトの発生に起因する、ホットメルト接着剤の飛び散り、注出位置のずれや注出ムラ等の発生を防止できるため、ホットメルトガン60の使い勝手がよくなる。
なお、図3(a),(b)はそれぞれ、ホットメルトガン60単体で接着面に対してホットメルト接着剤の定量注出を断続的に行った場合のホットメルト接着剤の付着パターンと、保温カバー10を装着したホットメルトガン60で接着面に対してホットメルト接着剤の定量注出を断続的に行った場合のホットメルト接着剤の付着パターンとを示す。
ホットメルトガン60単体で定量注出を断続的に行う場合、図3(a)に示す如く、注出開始直後は、ホットメルト接着剤の飛び散り、気泡、注出位置のずれ(バラツキ)及び注出ムラが生じるの対し、保温カバー10を装着したホットメルトガン60で定量注出を断続的に行う場合、図3(b)に示す如く、注出開始直後から、ホットメルト接着剤の飛び散り、気泡、注出位置のずれ(バラツキ)及び注出ムラを生じない。
即ち、保温カバー10によれば、複雑な温度制御を要するヒータ等の発熱手段を新たに設けることなく、注出量の変動が少なく断続的な注出が可能になり、その断続的な注出毎に、注出量を精度良くコントロールすることができる。加えて、本発明は、ホットメルトガン60の外側に装着される保温カバー10であることから、使用するホットメルトガンに応じて設計変更が可能になるため、ホットメルトガン60自体を設計変更することなくそのまま使用することができる。
特に、本形態では、副室14に、ノズル先端部62に接触して主室11からの熱伝導により当該ノズル先端部62の温度低下を抑制する当接面18を設けたから、注出口63での温度は、ノズル胴部61から発せられたホットメルト接着剤の適正温度に維持されるため、微小な接着面に対しても温度による品質変化を起こさない安定したホットメルト接着剤を注出することができる。
また、本形態は、副室14に、ホットメルトガン60との相互間に隙間Cを形成する内壁19が設けられているから、副室14とホットメルトガン60との相互間に形成された隙間Cが暖まると断熱空間を構成するため、ノズル先端部62に対する保温性に優れる。また、隙間Cは、保温カバー10とホットメルトガン60との組み付けに多少の自由度を持たせることができるため、組み付け作業が容易で作業効率が向上する。更に、本形態は、主室13の内壁17が、ホットメルトガン60の胴部61に接触して当該胴部61からの熱伝導によりカバー本体11を温める当接面を構成する。かかる構成によれば、保温カバー10が迅速に温まるため、注出作業の効率化を図ることができる。
加えて、本形態では、カバー本体11を熱伝導率の良い銅により形成しているため、ノズル先端部62の温度低下が抑制されるまでの待ち時間が短く済んで、注出作業の効率化を図ることができる。加えて、銅は、入手や加工が容易であるため、生産性に優れ生産コストの抑制も図れる。なお、カバー本体11をアルミニウムで形成しても同様の効果を得られるが、熱伝導率の良い材料であれば、銅やアルミニウムに限定されるものではない。
また、本形態では、主室13から副室14の一部に至るカバー本体11の外表面に、カバー本体11からの放熱を防ぐための断熱層12を設けている。この場合、カバー本体11から外界への放熱を防げる分だけ、カバー本体11の熱伝導効率が良くなり、ノズル先端部62に対する保温性も向上する。なお、図4は、保温カバー10の変形例であって、断熱層12を主室13から副室14に至るカバー本体11の外表面全体に設けたものである。この図の如く、断熱層12は、主室13から副室14に至るカバー本体11の外表面全体に設けることが最も好ましいが、あくまで、主室13及び副室14の外表面の少なくとも一部に設けられていればよい。
また、図5(a),(b)はそれぞれ、ホットメルトガン60の変形例を示す要部側面図と、このホットメルトガン60を保温カバー10に装着した状態を示す要部断面図である。なお、以下の説明において、図1〜4と同一部分は同一符号をもってその説明を省略する。
上記ホットメルトガン60は、図5(a)に示す如く、そのノズル先端部62がドラム形状部分62bのみからなるタイプである。このホットメルトガン60に保温カバー10を装着した場合、図5(b)に示す如く、ホットメルトガン60と副室14の内壁18との相互間に形成された隙間Cが逆円錐形状の広い隙間に確保することができる。更に、保温カバー10は、図7のホットメルトガン50に装着することも可能である。この場合、カバー本体11の主室13に収納するノズル胴部51は、少なくとも下側胴部51bを収納していれば、上側胴部51aをも収納しているかどうかは問わない。
図6(a),(b)はそれぞれ、本発明である保温カバーの第二の形態及び第三の形態の一部を断面で示す斜視図である。
図6(a)に示すホットメルトガン70は、六角柱形のヒータからなるノズル胴部71と、このノズル胴部71に繋がる六角柱形のノズル先端部72とを備え、このノズル先端部72に設けた射出口をニードル弁のON/OFF制御により開閉するものである。これに対し、保温カバー20は、ノズル胴部71を収納する六角断面形状の主室23と、この主室23に繋がってノズル先端部72を取り囲む円形断面形状の副室24とを有し、この副室24の壁部25に、ノズル先端部72に設けた注出口からホットメルト接着剤を外界に注出する開口26が設けたカバー本体のみからなる。
また、本形態もまた、副室24には、第一の形態と同様、ノズル先端部72の端面76に接触して主室23からの熱伝導により当該ノズル先端部72の温度低下を抑制する環状の当接面28と、ホットメルトガン70との相互間に逆円錐形状の隙間Cを形成する内壁29とが設けられている。更に、主室23も、第一の形態と同様、ノズル胴部71の外表面71fが接触する6つのパネル形状の内壁27を有し、ノズル胴部71から発せられた熱が保温カバー20に直接伝わるように構成されている。
図6(b)に示すホットメルトガン80は、円柱形のヒータからなるノズル胴部81と、このノズル胴部81に繋がる円柱形のノズル先端部82とを備え、このノズル先端部82に設けた注出口をニードル弁のON/OFF制御により開閉するものである。これに対し、保温カバー30は、ノズル胴部81を収納する円形断面形状の主室33と、この主室33に繋がってノズル先端部82を取り囲む円形断面形状の副室34とを有し、この副室34の壁部35に、ノズル先端部82に設けた注出口からホットメルト接着剤を外界に注出する開口36が設けたカバー本体のみからなる。
また、本形態も、副室34には、第一の形態と同様、ノズル先端部82の端面86に接触して主室33からの熱伝導により当該ノズル先端部82の温度低下を抑制する環状の当接面38と、ホットメルトガン80との相互間に逆円錐形状の隙間Cを形成する内壁39とが設けられている。更に、主室33も、第一の形態と同様、ノズル胴部81の外表面81fが接触する円形断面形状の内壁37を有し、ノズル胴部81から発せられた熱が保温カバー30に直接伝わるように構成されている。
なお、図6(a),(b)にはそれぞれ、カバー本体21,31のみを示してあるが、各カバー本体21,31の外表面それぞれには、第一の形態と同様、各カバー本体21,31からの放熱を防ぐ断熱層を設けてもよい。即ち、本発明の保温カバーによれば、ホットメルトガンに応じて設計変更が可能になるため、図6(a),(b)に示す如く、ホットメルトガン自体を設計変更することなくそのまま使用することができる。
上述したことから明らかな如く、本発明の保温カバーは、その副室がホットメルトノズルの先端部を取り囲むことにより当該先端部を外界からほぼ完全に遮断し、その注出口での温度低下を抑制するため、ホットメルト接着剤が注出口に付着しても固化することなく、その溶融状態を保つことができる。これにより、初期注出時において発生し易い微小固化メルトの発生に起因する、ホットメルト接着剤の飛び散り、注出位置のずれや注出ムラ等の発生を防止できるため、ホットメルトノズルの使い勝手がよくなる。
即ち、本発明によれば、複雑な温度制御を要するヒータ等の発熱手段を新たに設けることなく、注出量の変動が少なく断続的な注出が可能になり、その断続的な注出毎に、注出量を精度良くコントロールすることができる。加えて、本発明は、ホットメルトノズルの外側に装着される保温カバーであることから、ホットメルトノズルに応じて設計変更が可能になるため、ホットメルトノズル自体を設計変更することなくそのまま使用することができる。
上述したところは、本発明の一形態を示したに過ぎず、請求の範囲内において、種々の変更を加えることができる。例えば、本発明の保温カバーは、カバー本体の副室がホットメルトノズルの先端部を取り囲んで当該先端部を保温できればよいため、保温カバーの形状は、上述した各形態の形状のみに限定されるものではなく、ヒータを内蔵しないホットメルトノズルにも適用することができる。
また、本発明の保温カバーは、ホットメルト接着剤等の糊剤を接着面に定量注出する接着剤塗布装置のホットメルトガンに装着する場合に限ることなく、熱可塑性を有する口紅等の化粧料や食品を容器に充填する内容物充填装置のホットメルトガンに装着することも可能である。更に、上記各形態の要部は、その用途や仕様に応じて様々に組み合わせることもできる。
(a),(b)はそれぞれ、微小な接着面に対してホットメルト接着剤を定量注出するホットメルトノズルの側面図及び、このホットメルトノズルに装着される、本発明の第一の形態である保温カバーの縦断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、同形態において、保温カバーをホットメルトガンに装着した状態で示す断面図と、その要部断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、同形態において、ホットメルトガン単体で接着面に対してホットメルト接着剤の定量注出を断続的に行った場合のホットメルト接着剤の付着パターンと、保温カバーを装着したホットメルトガンで接着面に対してホットメルト接着剤の定量注出を断続的に行った場合のホットメルト接着剤の付着パターンとを示す。 本発明の第一の形態である保温カバーの変形例をホットメルトガンに装着した状態で示す断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、ホットメルトガンの変形例を示す要部側面図と、このホットメルトガンを本発明の第一の形態である保温カバーに装着した状態で示す要部断面図である。 (a),(b)はそれぞれ、本発明である保温カバーの第二の形態及び第三の形態の一部を断面で示す斜視図である。 ホットメルトノズルの一例である、ヒータを備えたホットメルトガンの側面図である。
符号の説明
10 保温カバー
11 カバー本体
12 断熱層
13 主室
14 副室
15 底壁部
16 開口
17 主室内壁(当接面)
18 当接面
19 副室内壁

Claims (7)

  1. ホットメルトノズルの外側に装着される保温カバーであって、
    前記保温カバーは、ホットメルトノズルの胴部を収納する主室と、この主室に繋がってホットメルトノズルの先端部を取り囲む副室とを有し、
    当該副室に、ホットメルトノズルの先端部に接触して主室からの熱伝導によりホットメルトノズルの先端部の温度低下を抑制する当接面を設けると共に、
    副室の壁部に、ホットメルトノズルの先端部に設けた注出口から加熱溶融物を外界に注出する開口を設けたことを特徴とするホットメルトノズルの保温カバー。
  2. 前記開口は、ホットメルトノズルの注出口の口径に対して大径であって、外界に向かって拡大するテーパ面を有することを特徴とする請求項1に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
  3. 前記口径は、2〜5mmの微小孔であることを特徴とする請求項2に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
  4. 前記副室に、ホットメルトノズルとの相互間に隙間を形成する内壁を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
  5. 前記主室に、ホットメルトノズルの胴部に接触して当該胴部からの熱伝導により保温カバーの温める当接面を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
  6. 前記保温カバーは、銅又はアルミニウムからなるカバー本体を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
  7. 前記主室及び副室の外表面の少なくとも一部に、放熱を防ぐための断熱層を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のホットメルトノズルの保温カバー。
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