JP4689017B2 - 開口部のコールドドラフト防止システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開口部のコールドドラフト防止システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、寒地における住宅などでは、掃き出し窓などの大開口部によるコールドドラフトや冷輻射によって居室内の温熱環境が悪化してしまうことから、従来より、その開口部の床上に低背の放熱器を設置することが行われている。
【0003】
あるいは、基礎を断熱基礎にすると共に、床下にラジエータを設置し、開口部に隣接する屋内側の床にガラリを設け、ラジエータによって暖められた床下空間部の空気を自然対流でガラリから吹き出させて居室内を暖房するシステムも提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者では、放熱器が居室内に設置されるため、居室内に放熱器の設置スペースが必要であり、また、開口部が上記のように掃き出し窓などの大開口部であるような場合には、開口部を出入りする際に、放熱器を跨がなければならず、危険である。
【0005】
また、後者は、ラジエータが床下全体を暖めるため、ガラリから吹き出す温風の風量が少ないのみならず、また、ガラリから温風が吹き出すようになるまで少なからず時間を要し、開口部のコールドドラフトを防止するには力不足である。
【0006】
本発明は、上記のような従来の問題点に鑑み、掃き出し窓などの開口部によるコールドドラフトや冷輻射を効果的に防止することができるシステムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、床下空間部において開口部下の位置に放熱器が設置され、この放熱器の上方の床に口が設けられ、この口を通じて放熱器の熱が床上に出ていくようになっており、かつ、この放熱器に断熱材が設けられて床下空間部への放熱が抑制されるようになっていることを特徴とする開口部のコールドドラフト防止システムによって解決される。
【0008】
このシステムでは、放熱器が床下空間部に備えられているので、開口部が例えば掃き出し窓であるような場合であっても、そのような開口部を安全に出入りすることができる。
【0009】
しかも、放熱器には断熱材が設けられ、放熱器から床下空間部への放熱が抑制されるようになっているので、放熱器からの熱が床下空間部に広がらず、あるいは、広がっていきにくく、そのため、ラジエータの熱が、床に設けられた口を通じて効果的に上方に送り出され、開口部によるコールドドラフトや冷輻射を有効的、効果的に防止することができる。
【0010】
放熱器から床上への放熱が自然対流によるものである場合は、床下空間部の温度と放熱器から発する熱の温度との温度差により、対流を効果的に起こさせることができ、ファン等を使わなくとも、ラジエータの熱は口を通じて効果的に上方に送り出され、それによって、開口部によるコールドドラフトや冷輻射を効果的に防止することができる。
【0011】
開口部が、床面高さ位置ないしはその近傍位置から上方に延び、かつ、ヒトの出入りを許容するサイズの大開口部からなる場合は、上記のように開口部によるコールドドラフトや冷輻射を効果的に防止することができながら、そのような開口部を安全に出入りすることができる。
【0012】
基礎が断熱基礎からなる場合は、床下空間部も保温しながら、開口部によるコールドドラフトや冷輻射を効果的に防止することができる。
【0013】
上記の放熱器と断熱材との間に蓄熱材が介設され、放熱器の熱が蓄熱材に蓄熱されるようになされている場合は、例えば、放熱器を断続運転するようなときに、放熱器の運転を停止しても、蓄熱材からの放熱で、しばらくは、コールドドラフトや冷輻射を防止することができて、放熱器の停止により室内の温熱環境が急速に悪化するのを防ぐことができ、また、このような温熱環境の急速悪化を防止するのに燃料を使わなくてもよいので経済的である。とりわけ、蓄熱材は放熱器と断熱材との間に介設されているから、蓄熱材の熱が床下空間部に広がらず、あるいは、広がりにくく、そのため、蓄熱材の熱が、床に設けられた孔を通じて上方に効果的に送り出され、開口部によるコールドドラフトや冷輻射を運転停止後しばらくの間効果的に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
図3に示す住宅等の建物1において、2は基礎、3は土間、4は1階の床、5は床下空間部、6は1階の室であり、そして、7が大開口部としての掃き出し窓である。基礎2は、断熱材を内外両面に備えた断熱基礎からなり、土間3は蓄熱機能を備えている。なお、8は小開口部で、下に腰壁9が備えられた窓である。
【0016】
上記の建物1内部において、小開口部8の腰壁9に沿わせるようにしてパネルコンベクター10が設置され、その下方の床4には、床下空間部5と連通する口11が設けられ、この口11にはガラリが設置されている。
【0017】
そして、床下空間部5には、掃き出し窓7の下方に位置して、本発明における放熱器としてのラジエータ12が設置され、このラジエータ12の上方の床4に口13が設けられ、この口13にはガラリが設置されている。
【0018】
また、床4には、パネルコンベクター10や床下ラジエータ12から離れた位置に、床下空間部5との間で、上記の口11,13との関係において、図1に矢印で示すような自然対流を生じさせるための口14が設けられている。
【0019】
床下ラジエータ12とパネルコンベクター10は、図示しないボイラなどと配管15で接続されて温水が通るようになっており、この配管15は、銅管などの熱伝導率の高いものからなり、保温材は被覆されておらず、この配管15を流通する温水によって床下空間部5や蓄熱土間3が暖められるようになっている。
【0020】
そして、図1に示すように、床下ラジエータ12は、その下面部が床下空間部5の底面から所定の高さ寸法だけ上方に離間され、かつ、下面部と上面部とを除く側面部が高さ方向の全長にわたって断熱材16で覆われて、床下空間部5の空気が自然対流によってラジエータ12の下面部を通じてラジエータ12に送り込まれると共に、ラジエータ12から床下空間部5への放熱や屋外への放熱は抑制されるようになっている。
【0021】
上記のシステムでは、床下ラジエータ12の熱は、ラジエータ12の側面部に断熱材16を設けていることにより、床下空間部5には放熱されず、ないしは、放熱されにくくなっているので、床下空間部5の温度と、ラジエータ12の熱の温度との温度差によって、ラジエータ12の熱の多くは、ラジエータ12の上方の口13を通じて掃き出し窓7の内面側に沿うように効果的に上昇していこうとし、そして、ラジエータ12の下面部が、床下空間部5の底面から離間されていることで、その勢いある効果的な上昇が許容され、それによって、図1に2点鎖線で示すような掃き出し窓7によるコールドドラフトや冷輻射が有効的かつ効果的に防止される。
【0022】
図2に示す実施形態では、ラジエータ12と断熱材16,16との間に蓄熱材17,17が介設されている。このシステムでは、ラジエータ12を例えば夜寝る時には止めるというような断続運転をするとき、ラジエータ12の運転を停止しても、蓄熱材17,17からの放熱で、しばらくは、上記のようなコールドドラフトや冷輻射を防止することができて、ラジエータ12の停止により室内の温熱環境が急速に悪化してしまうのを防ぐことができる。しかも、蓄熱材17,17をラジエータ12と断熱材16,16との間に介設しているから、蓄熱材17,17の熱が床下空間部5に広がらず、あるいは、広がりにくく、そのため、蓄熱材17,17の熱を床4の口13から効果的に送り出すことができる。
【0023】
以上に、本発明の実施形態を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、発明思想を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、放熱器としてラジエータを用いた場合を示しているが、その他の放熱器が用いられてもよい。また、自然対流によるもののほか、ファンを使用したシステムに構成してもよい。その場合は、掃き出し窓のコールドドラフト等を駆動力の小さいファン等によって効果的に防止することができる。また、床下空間部5内において開口部7の下方に設置されるラジエータ12等の放熱器は、床下空間部5の底面から離れていなくともよく、その場合には、この放熱器12の下端側の側面部を除いた側面部を断熱材で覆うようにすることにより、放熱器12から床下空間部5への放熱は抑制され、自然対流の作用で熱を効果的に口13から開口部7へと送り出すことができる。また、放熱は抑制しながら空気の流通は許容する断熱材を使用する場合には、放熱器12の全体をそのような断熱材で覆うようにしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、以上のとおりのものであるから、掃き出し窓などを含む開口部によるコールドドラフトや冷輻射を有効的かつ効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のシステムの要部断面図である。
【図2】第2実施形態のシステムの要部断面図である。
【図3】これら実施形態のシステムを採用した建物全体の断面正面図である。
【符号の説明】
2…断熱基礎
5…床下空間部
7…掃き出し窓(開口部)
12…床下ラジエータ(放熱器)
13…口
16…断熱材
17…蓄熱材
Claims (4)
- 床下空間部において開口部下の位置に放熱器が設置され、床にはこの放熱器の直上に位置して口が設けられ、該放熱器は、その下面部が床下空間部の底面から上方に離間していると共に、下面部と上面部とを除く側面部が高さ方向の全長にわたって断熱材で覆われており、それにより、該放熱器の発する熱が、床下空間部や屋外への放熱を抑制されつつ、上面部から前記口を通じて床上に出て開口部窓の内面側に沿うように上昇していくようになされていると共に、床下空間部の空気が該放熱器の下面部を通じて該放熱器に送り込まれるようになされており、かつ、
基礎が断熱基礎からなっていると共に、床下土間が蓄熱機能を備えた蓄熱土間からなり、床には前記放熱器から離れた位置において口が設けられ、該口と、放熱器直上の前記口と、前記放熱器から発せられる熱とによって、床上の空気が、放熱器から離れた位置に設けられた前記口を通じて床下空間部に送り返される空気の対流を生じて床下空間部が暖められるようになされていることを特徴とする開口部のコールドドラフト防止システム。 - 前記放熱器が温水ラジエータからなり、該ラジエータに接続されている温水配管に保温材は被覆されておらず、該配管を温水が流通して床下空間部や蓄熱土間が暖められるようになされている請求項1に記載の開口部のコールドドラフト防止システム。
- 前記開口部が、掃き出し窓からなる請求項1又は2に記載の開口部のコールドドラフト防止システム。
- 放熱器と断熱材との間に蓄熱材が介設され、放熱器の熱が蓄熱材に蓄熱されるようになされている請求項1乃至3のいずれか一に記載の開口部のコールドドラフト防止システム。
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